JPH11510515A - 白血球による組織浸潤を阻害するための薬剤 - Google Patents

白血球による組織浸潤を阻害するための薬剤

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JPH11510515A JP9536755A JP53675597A JPH11510515A JP H11510515 A JPH11510515 A JP H11510515A JP 9536755 A JP9536755 A JP 9536755A JP 53675597 A JP53675597 A JP 53675597A JP H11510515 A JPH11510515 A JP H11510515A
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Abstract

(57)【要約】 式(I) (式中R1及びR2は、同一または異なるものであってよく、水素、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基または1〜8個の炭素原子を有するアシル基を示し、R3はヒドロキシ、アルコキシまたは1〜4個の炭素原子を有する1もしくは2個のアルキル置換基及び6〜10個の炭素原子を有する1もしくは2個のアリール置換基を有していてもよいアミノ基を示す)のヒドロキシプロリン誘導体またはその医薬上許容される塩を、任意にその他の通常の医薬添加物及び/または補助物質とともに含む、白血球の組織浸潤を阻害するための薬剤。本発明の薬剤は、白血球の浸潤及び活性化により起こる組織障害の予防及び治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 白血球による組織浸潤を阻害するための薬剤 本発明は、病理学的に変化した組織への白血球の浸潤を阻害するための薬剤及 びその使用に関する。本発明の薬剤を使用するこの新規な方法は、顆粒球の浸潤 に起因する急性及び慢性の組織変化を予防または緩和するために使用することが でき、従って疾患を予防または治療するために使用することができる。 血流からの組織への血中白血球の漏出はあらゆる炎症反応の間の中心的な過程 である(T.Springer(1994),Cell 76,301-314,Traffic Signals、及びT.Tedd er(1995),FASEB J.9,866-873,The Selectins)。漏出する顆粒球は特に急性 の炎症反応の形成に関与しており(M.K.Robinson,PE Stephens(1992),Curr.O pin.Biotechnicol.3,662-667; J.Panes,DN Granger(1994),Dig.Dis.12 ,232-241;及びE.Christophers,H.J.Rowert(1994),"Hautarzt" 45,658-669 )、また例えば、再潅流傷害にも関与している(P.R.Hansen(1995),Circulation 91,1872-1885)。血管壁及び主として血管の管腔境界層としての上皮が、白血 球の表面構造と共に、一連の事象のカスケードとして進行する白血球の管外遊出 の制御において重要な役割を演じている(T.Springer(1994),Cell 76,301-314 ,Traffic signals及びT.Tedder(1985),FASEB J.9,866-873,The Selectins )。即ち、 1.白血球はそれ自体内皮に接着し、 2.内皮層を通って移動し、 3.内皮の基底膜を通過し、これはその時だけ可能であり、 4.それらは組織に局所的に浸潤する。 最近、接着及び移動のこのカスケードに関与する内皮細胞上並びに白血球上の 接着分子に関する研究が進んだことによりその知識が増している。接着メカニズ ムの分析は、内皮細胞の in vitro での培養によって非常に容易なものとなった 。これらの培養により、第3の細胞タイプを排除しながら内皮及び血流中の白血 球の間の相互作用の機能を分析することが可能となり、これまて知られていた接 着 分子が全て特性決定された。セクレチン、インテグリン、免疫グロブリンのスー パーファミリーのメンバーの3つのグループの接着分子が主としてその過程に関 係している(T.Springer(1994),Cell 76,301-314,Traffic signals及びT.Te dder(1995),FASEB J.9,866-873,The Selectins)。 健康な生物中においては、血流中の白血球は血管壁の内皮に結合せず、血管床 をまったくあるいはほとんど抜け出すことはない。主に撹乱された循環、外傷性 事象、あるいは別の種類の組織損傷の結果として白血球はこの内皮に接着し、血 管床を抜け出す。 多数の疾患が、顆粒白血球の脈管系から組織への急性の浸潤を特徴としている (M.K.Robinson,PE Stephens(1992),Curr.Opin.Biotechnicol.3,662-667; P.R.Hansen(1995),Circulation 91,1872-1885; J.Panes,DN Granger(1994 ),Dig.Dis.12,232-241及びE.Christophers,HJ Rowert(1994),"Hautarzt" 45,658-669)。これらは一方で死亡あるいは急速な回復につながる急性の経過 を示す疾患であるが、他方ではこれらは急性の発症を示すが、慢性の経過を示す 疾患状態でもある。顆粒球浸潤の病態生理学的に重要な役割は特に、以下の急性 の疾患状態、あるいは急性的に開始するが慢性的に進行する疾患状態について定 義されている。 急性の経過を示す疾患状態 a)組織移植片の拒絶反応、 b)例えば心筋梗塞におけるような虚血後再潅流傷害、 c)全ての組織の急性炎症状態、 顆粒球により区別される急性の発症と慢性の経過を示す疾患状態 a)神経皮膚炎及び乾癬 b)炎症性腸疾患(限局性回腸炎(ileitis regionalis)、潰瘍性大腸炎) c)外傷後及び手術後の炎症 d)リウマチ関節炎の急性の発作 これらの疾患はいずれも、血流の変化、及び例えば外傷のような外的病毒ある いは限局的な防御反応、例えば感染により引き起こされる白血球接着、浸潤及び 活性化を伴う微小循環の傷害あるいは組織損傷により誘発されると推定される。 多数の疾患あるいは二次損傷として最終的にそれ自体発現されるが、全てある基 本的なメカニズムによるものである組織損傷が引き起こされる。従って、損傷の 非常に多様な発現について治療あるいはさらに損傷されることの防止のための予 防法及び治療を同じ薬剤により行うことができる。 従って本発明の目的は、少くとも白血球の組織への浸潤を大きく減らし、それ により前記疾患、あるいは同じ原因による疾患、あるいは白血球の浸潤が負の付 帯症状(negative accompanying symptom)である疾患を予防または治療し、また はそれらに少くとも有利に作用する医薬製剤を提供することであった。 この目的は、式(I) (式中R1及びR2は、同一または異なるものであってよく、水素、1〜10個の炭素 原子を有するアルキル基または1〜8個の炭素原子を有するアシル基を示し、R3は ヒドロキシ、アルコキシまたは1〜4個の炭素原子を有する1もしくは2個のアル キル置換基及び6〜10個の炭素原子を有する1もしくは2個のアリール置換基を 有していてもよいアミノ基を示す)のヒドロキシプロリン誘導体またはその医薬 上許容される塩により特徴付けられる、白血球の組織への浸潤を阻害する医薬に より達成される。 内皮細胞と白血球との間の相互作用の分析において、一連の糖及びアミノ酸誘 導体の薬理学的作用について調べた。この過程において、上記の一般式(I)に 対応するヒドロキシプロリン誘導体が顆粒球の内皮細胞への接着を阻害すること が本発明の観点から見出された。 R2がアセチル化された化合物が特に効果的で、顆粒球の内皮への接着をよく阻 害し、これは10-9モル濃度でも依然として測定できることがわかった。例えばCO CH3によりR1を置換すると化合物の溶解度は低下するが、Hでの置換よりも小さい ものの同様な効果を低い濃度で媒介した(実施例1、表1参照)。 従って本発明の好ましい態様においては、本発明の薬剤は、R1及びR2が、H、1 〜3個の炭素原子を含むアルキルまたはアシル基であり、R3がOHであるヒドロキ シプロリン誘導体、特に好ましくはN-アセチルヒドロキシプロリンまたはその医 薬上許容される塩を含む。 本発明の薬剤は、特に顆粒球の接着分子の機能を阻害する効果を有する。リン パ球及び単球のようなその他の白血球も減少した内皮への接着を示した。炎症に おいても、本発明の薬剤の適用により顆粒球の侵襲性がかなり減少した。同様に 、顆粒球の侵襲性の減少はアレルギー性の炎症の後期においても観察された。 即ち、本発明のヒドロキシプロリン誘導体は、好中性顆粒球の接着及び移動に 対して有意な阻害効果を有することが判った。この効果は、より低い程度である がその他の白血球にも見られる。この効果は、おそらく顆粒球接着分子の機能の 阻害によるものであり、急性的にのみ起こり、白血球、特に顆粒球に特異的であ り、細胞間マトリックス、即ち結合組織基本構造が完全に欠如していても見られ る。 従ってこの効果は、結合組織中でのタンパク質合成の促進、すなわち亢進した コラーゲン形成によるものである、以前に見出された炎症性結合組織に対するヒ ドロキシプロリン誘導体の効果(Kalbhen ら、Z.Rheumatologie 46,136-142(19 87))とは異なる(DE 1 795 327 B2、DE 2 139 476 A1、GB 1 246 141 C、US 3 93 2 638)。従って、このグループの1つメンバーであるN-アセチル-L-ヒドロキシ プロリン(INNオキサセプロール(oxaceprol))は変性関節疾患、関節症、関節炎 及び炎症性結合組織疾患に使用される。この文献から、コラーゲン形成が役割を 果たしていないその他の炎症性疾患におけるヒドロキシプロリン誘導体の正の効 果も予想することができると推論することはできない。本発明の薬剤に含まれる ヒドロキシプロリン誘導体を投与することによって疾患状態が起こることを予防 的に防ぐ可能性、あるいは特にN-アセチル化ヒドロキシプロリン誘導体の治療的 投与により、白血球の浸潤及び活性化によって引き起こされた組織損傷から生じ た慢性疾患状態の経過に有益な影響を及ぼすことの可能性は、新規な治療原理を 示すものである。 従って、本発明の別の主題は、白血球の浸潤と活性化に起因する組織損傷の予 防及び治療のための本発明の薬剤の使用である。好ましい態様においては、本発 明の薬剤は好ましくは、 a)急性の移植片拒絶反応、 b)心筋梗塞、血栓症、陥入嚢胚形成の結果としての組織損傷、 c)神経皮膚炎、乾癬のような皮膚病を悪化させる急性発作の予防あるいは緩和 、 d)外傷後の炎症、 e)手術後の炎症、 f)潰瘍性大腸炎のような慢性の腸管炎症及び慢性疾患の急性発作、及び g)敗血症の発現 の予防または治療のために使用される。 a)に挙げた移植片の拒絶反応の場合、並びにe)で挙げた手術後の炎症の場合、 最初の原因はおそらく血液の局所的枯渇とそれに伴う血液供給の不全によるもの である。従って、そのような場合には本発明の薬剤を手術の前か後に予防的に投 与して損傷を回避し、あるいは最小にすることができる。 ある意味では外傷後の炎症を有する状況は類似しており、これは外傷的事象の 間に微小循環もやはり損傷されるからである。 本発明の薬剤の別の使用は、敗血症性ショックの治療である。敗血症の経過に おいて、器官、特に肺において血管内皮に白血球が多量に接着することが判明し た。これは組織の損傷も引き起こし、これはその後器官の不全を起こす。従って これは本発明の薬剤の予防または治療的適用を必要とする。 本発明の薬剤、特にN-アセチルヒドロキシプロリンは好ましくは200〜5000 mg の投与量で使用する。この投与量は単回または複数回投与により達成することが できる。400〜1200 mg/日の投与量が特に好ましく、これは1日あたり約 5〜20 mg/kg体重に相当する。投与は、あらゆる投与形態で、経口的あるいは非経口的 、全身的あるいは局所的等の適当な形態で実施することができる。 以下の実施例及び図により本発明をさらに説明する。 図1は、LPSによる活性化の後の白血球の内皮への接着に対するN-アセチルヒ ドロキシプロリンのモル濃度の影響を示す。 図2は、内皮細胞への顆粒球接着に対するN-アセチルヒドロキシプロリンの経 時的な効果を示す。 図3は、毛管後細静脈中での白血球接着を示す。実施例1 顆粒球の内皮層に対する接着の50%の減少を生じるヒドロキシプロリン誘導体 のIC50濃度を、M.Hahneら、(1993),J.Cell.Biol.121,655-664に従って求 めた。R2がアセチル化された化合物が特に効果的であることがわかった。 所見をさらに分析することにより、前記物質により阻害されるのは特に顆粒球 の接着分子の機能であることが示された。その他の白血球(リンパ球、単球)に ついても、LPSによる活性化の後、内皮に対する接着は低下した。しかしこの効 果はいつも検出される訳ではなかった。顆粒球効果は、より長く持続し、かつ一 定であった(図1)。実施例2 この驚くべき知見は、ヒトについての一連のex vivo実験によって確認するこ とができた。即ち、400〜800 mgのN-アセチルヒドロキシプロリンの単一または 複数回の投与の後、試験対象者の顆粒球の内皮への接着は低下した。この効果は 24〜48時間保持されたが、リンパ球及び単球に対するわずかな効果は数時間で消 失した。血小板の機能は影響を受けなかった。 図2は、以下の試験の結果を示す。健康な試験対象者に時間0においてN-アセ チルヒドロキシプロリンの一回量を投与した。その直前及び図示した時間に血液 を採取し、Lymphoprep separation (Histoprep,”Biologische Arbeitsgemei nschaft GmbH”Lich,Germany)を使用してリンパ球を調製した。接 着はM.Hahneら、(1993),J.Cell.Biol.121,655-664に記載されたようにし て測定した。LPS刺激によって接着が増加したことは明らかである(LPSに対する 比較におけるφ、時間0)。24時間後、増加した接着はN-アセチルヒドロキシプ ロリンによって実質的に阻害された。実施例3 カラゲニン足水腫、アジュバント関節炎及び綿肉芽腫のような炎症研究の基準 モデルにおけるN-アセチルヒドロキシプロリンの短期及び長期的な投与により顆 粒球浸潤がかなり減少したことが組織学的処理において示された(表2参照)。 これに対し単球性白血球の浸潤はほとんど変わらなかった。 それぞれ3匹の動物の10切片からの平均(治療についての知識なしでの0〜3の任 意のスケールにおける変化の評価:観察者ブラインド) 対照に対して* p < 0.05、** p < 0.01(Wilcoxon)実施例4 例えばタンパク質によってそれに対して感作されたモルモット中で誘発された 好酸性肺浸潤のような急性アレルギー性炎症のモデルにおいては、N-アセチルヒ ドロキシプロリンが好酸球性顆粒球の浸潤に測定できるような影響を及ぼさない ことが示された。これに対し、後期において観察された顆粒球の定量可能な移動 は有意に減少していた。実施例5 動物実験における虚血後のN-アセチルヒドロキシプロリンの効果の試験 Nolteら、Int.J.Microcirc,15(suppl l)(1995)9-16により記載されたハ ムスターにおける虚血後モデルにおいては、再潅流の少し前(10分)に50mg/kg の投与量で投与されたN-アセチルヒドロキシプロリン(オキサゼプロール)によ り虚血性外傷を与えられた血管の内皮に対する白血球の接着を約50%低下させる ことが判った。この効果は、0.5及び2時間後に存在した(図3)。これは調べ た全ての動物で見られた。このようにオキサゼプロールは、ブフロミジル(buflo midil,PDE4阻害剤)、イロプロストール(iloprostol,PhI類似体)及びセレクチ ンに対するモノクローナル抗体と同様に挙動し、即ちN-アセチルヒドロキシプロ リンは病毒(虚血)の結果として起こる白血球接着及び組織への浸潤を特異的に 防止した。 これらの結果は、オキサゼプロールがin vivoで顆粒球接着を減少させ、従っ ておそらく顆粒球遊出を減少させることを示している。これにより、オキサゼプ ロールは、例えば炎症性関節及び筋肉疾患、手術後、外傷後及び感染後炎症、虚 血後症候群等の活性化された侵襲性顆粒球により維持され、あるいは誘発された あらゆる疾患について効能を有するという結論が得られる。
【手続補正書】 【提出日】1998年10月28日 【補正内容】 請求の範囲 1.リウマチ様炎症を除く、白血球の浸潤及び活性化により起こる組織障害の予 防及び治療のための、式(I) (式中、R1及びR2は、同一または異なるものであってよく、水素、1〜10個の 炭素原子を有するアルキル基または1〜8個の炭素原子を有するアシル基を示し、 R3はヒドロキシ、アルコキシまたは1〜4個の炭素原子を有する1もしくは2個の アルキル置換基及び6〜10個の炭素原子を有する1もしくは2個のアリール置換 基を有していてもよいアミノ基を示す)のヒドロキシプロリン誘導体またはその 医薬上許容される塩の使用であって、任意にその他の通常の医薬添加物及び/ま たは補助物質と併用される前記使用。 2.医薬が、 a)急性の移植片拒絶反応、 b)心筋梗塞、血栓症、陥入嚢胚形成の結果としての組織損傷、 c)神経皮膚炎、乾癬のような皮膚病を悪化させる急性発作の予防あるいは緩 和のため、 d)外傷後の組織損傷、 e)手術後の組織損傷、 f)慢性の腸管炎症の急性発作、及び g)敗血症の発現 の予防または治療のために使用される請求項1に記載の使用。 3.200〜5000 mg/日、特に400〜1200 mg/日の一回または複数回投与量を適用す る請求項1または2に記載の使用。 4.一日あたり5〜20 mg/kg体重を適用する請求項3に記載の使用。 5.リウマチ様炎症を除く、白血球の浸潤及び活性化により起こる組織障害の予 防及び治療のための医薬製剤を製造するための、式(I) (式中R1及びR2は、同一または異なるものであってよく、水素、1〜10個の炭 素原子を有するアルキル基または1〜8個の炭素原子を有するアシル基を示し、R3 はヒドロキシ、アルコキシまたは1〜4個の炭素原子を有する1もしくは2個のア ルキル置換基及び6〜10個の炭素原子を有する1もしくは2個のアリール置換基 を有していてもよいアミノ基を示す)のヒドロキシプロリン誘導体またはその医 薬上許容される塩の使用。 6.医薬製剤が、 a)急性の移植片拒絶反応、 b)心筋梗塞、血栓症、陥入嚢胚形成の結果としての組織損傷、 c)神経皮膚炎、乾癬のような皮膚病を悪化させる急性発作の予防あるいは緩 和のため、 d)外傷後の組織損傷、 e)手術後の組織損傷、 f)慢性の腸管炎症の急性発作、及び g)敗血症の発現 の予防または治療のために使用される請求項5に記載の使用。 7.式IにおいてR1及びR2が、H、1〜3個の炭素原子を含むアルキル基またはア シル基を示し、R3がOHを示す請求項5またば6に記載の使用。 8.N-アセチルヒドロキシプロリンを使用する請求項5、6または7に記載の使 用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/00 643 A61K 31/00 643 // C07D 207/16 C07D 207/16 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I) (式中、R1及びR2は、同一または異なるものであってよく、水素、1〜10個の 炭素原子を有するアルキル基または1〜8個の炭素原子を有するアシル基を示し、 R3はヒドロキシ、アルコキシまたは1〜4個の炭素原子を有する1もしくは2個の アルキル置換基及び6〜10個の炭素原子を有する1もしくは2個のアリール置換 基を有していてもよいアミノ基を示す)のヒドロキシプロリン誘導体またはその 医薬上許容される塩を、任意にその他の通常の医薬添加物及び/または補助物質 とともに含む、白血球の組織浸潤を阻害するための医薬。 2.R1及びR2が、H、1〜3個の炭素原子を含むアルキル基またはアシル基を示し 、R3がOHを示す請求項1に記載の医薬。 3.N-アセチルヒドロキシプロリンを含む請求項1または2に記載の医薬。 4.白血球の浸潤及び活性化に起因する組織損傷の予防及び治療のための請求項 1、2または3に記載の医薬の使用。 5.医薬が、 a)急性の移植片拒絶反応、 b)心筋梗塞、血栓症、陥入嚢胚形成の結果としての組織損傷、 c)神経皮膚炎、乾癬のような皮膚病を悪化させる急性発作の予防あるいは緩 和のため、 d)外傷後の炎症、 e)手術後の炎症、 f)慢性の腸管炎症の急性発作、及び g)敗血症の発現 の予防または治療のために使用される請求項4に記載の使用。 6.200〜5000 mg/日、特に 400〜1200 mg/日の一回または複数回投与量を適用 する請求項4または5に記載の使用。 7.一日あたり 5〜20 mg/kg体重を適用する請求項6に記載の使用。 8.白血球の浸潤及び活性化により起こる組織障害の予防及び治療のための医薬 製剤を製造するための、式(I) (式中R1及びR2は、同一または異なるものであってよく、水素、1〜10個の炭 素原子を有するアルキル基または 1〜8 個の炭素原子を有するアシル基を示し、 R3はヒドロキシ、アルコキシまたは1〜4個の炭素原子を有する1もしくは2個の アルキル置換基及び6〜10個の炭素原子を有する1もしくは2個のアリール置換 基を有していてもよいアミノ基を示す)のヒドロキシプロリン誘導体またはその 医薬上許容される塩の使用。 9.医薬製剤が、 a)急性の移植片拒絶反応、 b)心筋梗塞、血栓症、陥入嚢胚形成の結果としての組織損傷、 c)神経皮膚炎、乾癬のような皮膚病を悪化させる急性発作の予防あるいは緩 和のため、 d)外傷後の炎症、 e)手術後の炎症、 f)慢性の腸管炎症の急性発作、及び g)敗血症の発現 の予防または治療のために使用される請求項8に記載の使用。 10.式IにおいてR1及びR2が、H、1〜3個の炭素原子を含むアルキル基またはア シル基を示し、R3がOHを示す請求項8または9に記載の使用。 11.N-アセチルヒドロキシプロリンを使用する請求項8、9または10に記載の使 用。
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