JPH115071A - 有機質堆積物の発酵装置 - Google Patents

有機質堆積物の発酵装置

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JPH115071A
JPH115071A JP17533797A JP17533797A JPH115071A JP H115071 A JPH115071 A JP H115071A JP 17533797 A JP17533797 A JP 17533797A JP 17533797 A JP17533797 A JP 17533797A JP H115071 A JPH115071 A JP H115071A
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JP
Japan
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screw
pit
stirrer
type
fermentation
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JP17533797A
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English (en)
Inventor
Iwao Kishi
岩夫 岸
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KISHI ENG KK
Original Assignee
KISHI ENG KK
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

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  • Fertilizers (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 有機質堆積物の切り返しを円滑且つ安定良好
に行うことができ、厳冬下でも、高温での好気的発酵を
行うことができ、生産効率を向上し、安価な堆肥を生産
できる発酵装置を提供する。 【解決手段】 平行する長手のピット壁1,1間に長手
のピット2を形成して成る発酵槽Cの該ピット壁1,1
の上面に敷設したレール3,3上を、切り返し撹拌機を
具備した台車Dを走行せしめるようにした発酵装置にお
いて、該切り返し撹拌機を、スクリューコンベヤ5と案
内筒6とから成るスクリュー式撹拌機SEを構成単位と
し、その複数本を該ピット2の幅に略一杯に並設して成
るマルチスクリュー式切り返し撹拌機MSEに構成し、
これをその後部側に設けたピボット軸7を中心として上
下方向に回動傾動せしめるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家畜の糞、産業廃
棄物、スラッジ、レストラン、家庭などから排出される
生ゴミなどの有機質堆積物の発酵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、牛、豚などの家畜糞を発
酵槽に堆積し、その堆積物を好気性細菌による好気的発
酵を行い堆肥を生産するためには、その発酵槽の平行す
る長尺のピット壁間に形成されるピット内に、水分を適
当に調節された糞を堆積し、好気的条件下で60〜65
℃程度の高温発酵を行わせ、必要に応じ発酵槽の底面に
予め配設した送気管より常温又はヒーターで暖めた空気
をその堆積物内に吹き込み、好ましい好気的発酵条件で
発酵させ、適時、その発酵堆積物を、平行するピット壁
の上面を走行する台車に備えた撹拌機で撹拌し、水分を
外部に蒸散させると共に、発酵堆積物の塊を細かく砕
き、且つ均一な混合を行い、これを繰り返して、最終的
には、水分40%前後の乾燥した堆肥が得られる。而し
て、この堆肥は、外部に取り出し、堆積し熟成されて製
品として出荷される。上記従来の発酵装置における台車
に具備せしめる撹拌機としては、ピット壁が比較的低い
場合にはドラム式の撹拌機で足りるが、ピット壁が比較
的高い場合は堆積物も高くなり、ドラム式のものでは不
適となるので、上下に配設したスプロレットに掛け渡さ
れた左右のチェーン間に跨ってはしご段式に間隔を存し
て多数枚の掻き上げ板を配設して成るチェーン式切り返
し撹拌機が使用されている。従来の比較的高いピット壁
の高さは、せいぜい2メートルまでである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、台車を徐
々に前進させ乍ら該台車に具備せしめた上記のチェーン
式切り返し撹拌機は、その回動に伴いその下端側でその
多数枚の掻き上げ板により順次有機質物の発酵堆積物を
一端から掻き上げた後後方へ落下移動せしめるようにす
るいわゆる切り返し撹拌を行うように作動するものであ
るが、その作動中にその堆積物の荷重がそのチェーンに
かゝり、その使用中にチェーンを構成する環と環を繋ぐ
連結ピンが磨耗したり屈曲して、その結果、無端状チェ
ーンが延びたり、その回動を阻害し、遂には連結ピンが
外れて無端状チェーンが切れたり、絡まったり、或いは
掻き取り板が傾いて役立たなくなったりするなどの故障
を生じ、修理を要することがしばしば見られた。一方、
高温発酵が望ましいのであるが、特に、発酵装置が冬季
に使用される場合には、特に、寒冷の地に設置した場合
には、該発酵装置が長い棟内に設置されているとは言
え、その外気は極めて低温となるため、通常、堆積物の
表面から50cm位まではその低温の外気の影響を受け
て、好気性細菌の発酵作用が劣るか停止するまでに低下
する嫌いがある。これを防止するため、例えば、常に、
下面から加熱された送気を吹き込むようにするときは、
相当の加熱量や電力を要し不経済であり、堆肥の生産コ
ストが増大し、実用上不適である。従って、そのピット
壁の高さを2メートルより高い2.5メートル以上と
し、好ましい好気的発酵条件を維持するためには、3.
0メートル程度までの高さとし、そのピット内に2.5
メートル〜3.0メートルの高さの堆積物として発酵さ
せることが望ましい。このような高い堆積層であれば、
表面から50cm位低温となってもその切り返し撹拌に
より発酵に好適な60℃以上の温度までに回復する期限
が短縮され、また、占有面積が少なくて単位面積当たり
の処理量も増大し生産性が向上し好ましい。然し乍ら、
上記従来のチェーン式切り返し撹拌機では、2メートル
を越える上記のような2.5メートル以上の高さのピッ
ト壁内に堆積される高い堆積層を切り返し撹拌するには
更に負担がかゝり、前記のような故障が更に頻繁に起こ
り、実用に適しないことは言うまでもない。従来、この
ような高いピット壁を構成し、その高い堆積層を切り返
し撹拌するものは実現しなかった。従って、このような
2.5メートル以上の堆積層の切り返し撹拌が容易にで
き、且つ故障なく長期に亘り使用でき、保守管理費が低
下し、生産性の向上をもたらし、堆肥の生産コストを低
減できる安価な堆肥を提供できる切り返し撹拌機の開発
が望まれ、これを具備した台車をピット壁間のピットを
跨ぎ走行するようにした有機質堆積物の発酵装置の開発
が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の発
酵装置の課題を解決し、上記の要望を満足した有機質堆
積物の発酵装置を提供するもので、平行する長手のピッ
ト壁間に所定の幅を有する長手のピットを形成して成る
発酵槽の上面に、その該平行するピット壁に沿いその長
さ方向に走行する台車にピット内の有機質堆積物を掻き
上げた後、後方へ落下移動せしめる切り返し撹拌機を具
備して成る有機質堆積物の発酵装置において、該切り返
し撹拌機をモーターにより駆動されるスクリューコンベ
ヤとその軸に沿い長手で且つ少なくともその下面から側
面を囲繞する案内筒とから成るスクリュー式切り返し撹
拌機を構成単位とし、該スクリュー式切り返し撹拌機の
複数個を該ピットの幅に略一杯に並設してマルチスクリ
ュー式切り返し撹拌機に構成すると共に、該マルチスク
リュー式切り返し撹拌機をその後部側を軸として上下方
向に傾動自在に設けたことを特徴とする。
【0005】本発明の上記の有機質堆積物の発酵装置の
更に具体的な構成は、台車は、方形の基台とその左右の
基枠間を跨ぐ車軸を少なくとも前後に配設し、その前部
回転軸と後部回転軸にその左右の基枠を夫々取り付けた
左右一対の車輪で、平行するピット壁の上面に設置した
レール上を走行するようにして成り、その基台上に、そ
の後部側に位置して左右に配設した一対の支持用フレー
ム間に回転自在に連結したピボット軸を介して、前記の
マルチスクリュー式切り返し撹拌機を構成する並列のス
クリューコンベヤ式切り返し撹拌機を支承するスクリュ
ーコンベヤ式切り返し撹拌機支承体を、その後部側でそ
の軸を中心として上下方向に傾動自在に架設する一方、
前記の基台上にその前部側に位置して左右に配設した一
対の支持用フレーム間にワイヤー巻き付けドラムを回転
自在に架設し、該ワイヤー巻き付けドラムにそのドラム
の軸方向に間隔を存して複数本の懸吊ワイヤーを巻き付
け配設し、その各懸吊ワイヤーの下端を該マルチスクリ
ュー式切り返し撹拌機の前部側に連結し、ワイヤー巻き
付けドラム駆動用モータの正,逆回転に伴う該懸吊ワイ
ヤーの巻き取り、巻き解しを介して前記のピボット軸を
支点とするマルチスクリュー式切り返し撹拌機の上下方
向の回動傾動が行われるようにし、該支承体の左右側板
間に跨る上面板上に配設した複数個のモータの駆動によ
り、その夫々の軸の回転を伝動機構を介して全てのスク
リューコンベヤに伝達せしめるようにしたことを特徴と
する。
【0006】更に本発明は、有機質堆積物の切り返し撹
拌に当たり、その集塊をほぐして水分の蒸散の向上と、
好気的発酵条件を向上せしめた有機質堆積物の発酵装置
を提供するもので、該台車に、該マルチスクリュー式切
り返し撹拌機の各スクリュー式切り返し撹拌機の案内筒
の後部側の下面に設けた落とし口の下方に、ピットの幅
方向に延び該台車の左右の基枠に軸支された回転軸とそ
の周面に該軸方向に間隔を存して配設された多数の撹拌
爪とから成る細砕分散機を設けたことを特徴とする。
【0007】更に本発明は、ピットの底面に近い堆積物
の掻き出しを容易に行うことができる有機質堆積物の発
酵装置を提供するもので、該マルチスクリュー式切り返
し撹拌機の夫々のスクリュー式切り返し撹拌機のスクリ
ューコンベヤの先端に、放射状に配設された羽根をもつ
錐形状の掻き出し部材を取り付けたことを特徴とする。
【0008】更に本発明は、ピットの底面に近い堆積物
の掻き出しを更に確実に行うことができる有機質堆積物
の発酵装置を提供するもので、各スクリュー式切り返し
撹拌機のスクリューコンベヤの先端と各該掻き出し部材
との間に少なくとも1本の撹拌爪を介在せしめたことを
特徴とする。
【0009】更に本発明は、堆積物の切り返し作動に当
たり、台車の前進に対するピット壁内面に近い堆積物の
抵抗を少くすると共に堆積物の掻き崩しを容易に行うよ
うにした有機質堆積物の発酵装置を提供するもので、該
支承体の左右の側板の下方への傾動時ピット内に挿入さ
れる前側板部の上縁端面を凹凸状の端面に形成したこと
を特徴とする。
【0010】更に本発明は、特に冬季における寒冷地に
設置しても良好な堆積物の良好な発酵を行うことがで
き、而も単位面積を小さくし、単位面積当たりの堆肥の
生産量を増大できる有機質堆積物の発酵装置を提供する
もので、該発酵槽の左右のピット壁の高さを2.5〜
3.0メートルとしたことを特徴とする。
【0011】更に本発明は、台車の走行に当たり、車輪
がすべる恐れを防止し、その長尺の発酵ピットの全長に
亘り前進及び後退を行うことを確保し、堆積物の切り返
しをその長尺の発酵槽全長に亘り円滑且つ確実に行うこ
とができる有機質堆積物の発酵装置を提供するもので、
台車の車軸に該車輪とスプロケット式車輪を併設し、ピ
ット壁の上面に、レールと該スプロケット式車輪の歯と
噛み合う環の連続したチェーン式軌条とを併設したこと
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態例を添付図面に基づいて下記に詳述する。図1に示す
ように、所望の長さと幅を有する長棟A内に、その両側
に作業通路B,Bを存して高さ2メートル以上、好まし
くは2.5〜3メートル程度、長さ数10メートル〜1
00メートル程度、幅3〜5メートル程度を有する互い
に平行するピット壁1,1を、図示の例では、高さ2.
5メートル程度、長さ80メートル程度の厚さ100〜
500mm程度を有するピット壁1,1を、その間に、
例えば略3メートル程度の幅を有するピット2を存せし
めて常法により構築する。夫々の該ピット壁1,1は、
図示の例では厚さ200mm程度のコンクリート壁から
成り、その上端面の中央にその長さ方向にレール3,3
を敷設して長手の発酵槽Cを構成した。発酵槽Cの底面
には、図示しないが、必要に応じ、その全長に亘り複数
本の送気管をその幅方向に間隔を存して配設し、その各
送気管の外部に接続するブロアーにより外気を送給し、
その各送気管に穿設した多数の噴気孔よりピット2内に
均一に空気を圧送供給できるようにしても良い。
【0013】本発明によれば、該発酵槽Cの平行するピ
ット壁1,1に沿いその長さ方向に走行する台車Dに該
ピット2内に投入され且つ発酵せしめた有機質堆物を掻
き上げた後、後方へ落下移動せしめる切り返し撹拌機を
具備せしめて成る発酵装置を構成するに当たり、その切
り返し撹拌機をモーター4により、回転軸5aとその外
周面に長さ方向に沿って旋回状に延びるスクリュー羽根
5bから成る駆動されるスクリューコンベヤ5とその軸
5aに沿い長手で且つ少なくともその下面から左右側面
を囲繞する案内筒6とから成るスクリュー式切り返し撹
拌機SEを構成単位とし、該スクリュー式切り返し撹拌
機SEの複数個を該ピット2の幅に略一杯に並設してマ
ルチスクリュー式切り返し撹拌機MSEに構成すると共
に、該マルチスクリュー式切り返し撹拌機MSEをその
後部側において、これらスクリュー式撹拌機SE,S
E,…に対し直交して連結した軸7を中心として上下方
向に回動傾動自在に設けたことを特徴とする。
【0014】更に、本発明の発酵装置の更に好ましい構
成につき詳述する。該台車Dは、方形の基台8、図示の
例ではH型鋼などの鋼材から成る基枠部材8aにより構
成した方形の囲枠状から成る基台8とその左右の基枠部
材8a,8a間にベアリングを介して回転自在に支持さ
れ且つ少なくとも前後に配設された車軸9,9とその前
部車軸9と後部車軸9の左右に配設され、前記の左右の
レール3,3上を転動走行する左右一対の車輪10,1
0とから成る。図示の例では、前記のピット壁1,1の
幅よりは広幅の間隔を存して5.2メートル程度の長さ
を有する左右の基枠部材8a,8aと、その前後端部間
を連結する長さ(幅)3.7メートル程度の長さを有す
る前後の基枠部材8a,8aとから成る方形の囲枠状基
台8を構成した。各基枠部材8aは、図示の例では、高
さ270mm程度のコ字状型鋼で構成した。その左右の
基枠部材8a,8aの内側に前記の前後の左右一対の車
輪10,10及び10,10が位置するようにした。
尚、図示の例では、前後の車軸9,9との中間に左右の
基枠部材8a,8a間に前記と同様に追加の車軸9とそ
の左右に一対の車輪10,10を配設した。11は、1
例の基枠部材8aの後端側の上面に設置した車輪駆動用
モーターを示す。該モータ11の駆動軸11aと後部車
軸9の外端部とは、その夫々に固設したスプロケットと
これらにかけ渡されたチェーンとから成る伝動機構12
を介して互いに連結されている。更に、中間車軸9の外
端部と後部車軸9の外端部とは、同様に構成したスプロ
ケットホイルとチェーンとから成る伝動機構13を介し
て互いに連結されてる。かくして、該モータ11の駆動
により、後部車軸9と中間車軸9は回転し、夫々の車輪
10,10の転動が行われ、これに伴い、前部車輪1
0,10の転動が行われ、かくして台車Dの走行が行わ
れる。かくしてモータ11は、可逆モータであるから、
台車Dの前進走行、後退走行は自由に行われる。
【0015】本発明によれば、該台車Dに、下記詳述す
るようにマルチスクリュー式切り返し撹拌機MSEを設
けたことを特徴とする。即ち、該台車Dを構成する基台
8上に、その左右に、図示の例では、その左右の基枠部
材8a,8a上面に後部側に位置して所望の高さのH鋼
などで組み立て固設した支持フレーム14,14を左右
に一対配設し、この左右の支持基台14,14間に回転
自在に連結したピボット軸7を、並列する夫々のスクリ
ュー式切り返し撹拌機SE,SE,…全体を下面から一
体に支承する支承体15を下面に具備したマルチスクリ
ューコンベヤ式切り返し撹拌機MSEの後部側を支持す
るように設け、この軸7を中心として該撹拌機MSEを
上下方向に回動傾動自在に架設する一方、該基台8上
に、その左右に、図示の例では、その左右の基枠部材8
a,8a上面に前部側に位置して所望の高さのH鋼など
で組み立て固設した支持フレーム16,16を左右に一
対配設し、この支持基台16,16間にワイヤー巻き付
けドラム17を回転自在に架設し、該ワイヤー巻き付け
ドラム17に、そのドラム17の軸方向に間隔を存して
複数本の懸吊ワイヤー18を巻き付け配設し、その各懸
吊ワイヤー18の下端を該マルチスクリュー式切り返し
撹拌機MSEの前側部に連結し、ワイヤー巻き付けドラ
ム17駆動用モータ19の正、逆回転に伴う該ワイヤー
巻き上げドラム17の回動により、該懸吊ワイヤー18
の巻き取り、巻き解しを行うようにし、前記のピボット
軸7を支点とするマルチスクリュー式切り返し撹拌機M
SEの上下方向の円弧状軌道による回動傾動が行われる
ようにした。
【0016】前記のピボット軸7の両端部を回動自在に
支持する左右一対の支持フレーム14,14は、夫々H
鋼などの鋼製部材で梯形状に構成したもので、前記の基
台8の基枠部材8a,8aの上面にボルト締め等により
固設され、その高さは、即ち、該基枠部材8a,8aの
上面からその水平のフレーム基部の頂面までの高さは、
例えば0.8メートル程度とし、左右一対の支持フレー
ム14,14の水平のフレーム部材の内側に設けたベア
リング軸受20,20間に該ピボット軸7の両端部7
a,7aを回動自在に連結し、その両端部7a,7aに
嵌合結着せしめた該ピボット軸7の中空の中間部7b
を、支承体15により支承されるマルチスクリュー式切
り返し撹拌機MSEを構成する並列のスクリュー式切り
返し撹拌機SE,SE,…の上面を被覆し、且つその上
面に溶接により固定された鋼材から成る上面板21の上
面に、幅方向に一定の間隔を存して固設した各前後一対
の連結用耳部22,22の多数対を介して固設した。か
くして、左右一対の支持フレーム14,14間に、下面
から該支承体15により支承されたマルチスクリュー式
切り返し撹拌機MSEを、該ピボット軸7を中心として
上下方向に傾動自在に回動し得るように架設せしめた。
23は、左右の支持フレーム14,14の水平頂面に渡
されて連結したチャンネル状フレーム鋼材から成る補強
用梁を示す。
【0017】前記のワイヤー巻き付けドラム17の両端
部を支持するための左右一対の支持フレーム16,16
は、夫々前記の支持フレーム14,14と同様に、鋼製
のチャンネル部材で梯形のフレーム状に構成したもの
で、前記の基枠部材8a,8aの上面にボルト締めなど
により固設され、その高さは、即ち、該基枠部材8a,
8aの上面からその水平のフレーム基材の頂面までの高
さは、図示の例では、1.2メートル程度とする。その
左右一対の水平のフレーム部材には、ベアリング24,
24を配設し、これらを介しワイヤー巻き付けドラム1
7の両端から突出する中心軸17a,17aを連結し、
その1側の中心軸17aを1側の水平フレーム基材を貫
通して外方に突出せしめ、該中心軸17aと該水平フレ
ーム基材上に固設したモータ19の駆動軸19aとの間
を、夫々のスプロケットホイル25a,25aとスプロ
ケットチェーン25bとから成る伝動機構25により連
結し、該モータ19を正転又は逆転駆動することによ
り、該ワイヤー巻き付けドラム17が正転又は逆転し得
るようにした。更に、該ワイヤー巻き付けドラム17に
は、複数本の、図示の例では4本の懸吊ワイヤー18が
巻き付けられ、その一端は固定具26により該ドラム1
7に取り付けられ、その遊離端をマルチスクリュー式切
り返し撹拌機MSE側に設けた吊元部材27に連結せし
めた。かくして、マルチスクリュー式切り返し撹拌機M
SEの前側部は、これらの懸吊ワイヤー18により懸吊
保持される。而して、該マルチスクリュー式切り返し撹
拌機MSEを使用しない不作動時は、該懸吊ワイヤー1
8,18,…は、該ワイヤー巻き付けドラム17の一方
向の回転により巻き上げられ、ピット壁1,1より上方
に水平状態に吊懸保持された状態に置かれ、その作動時
には、該ワイヤー巻き付けドラム17の上記とは反対方
向への回転により該懸吊ワイヤー18,18,…は巻き
解かれると共に、その後部側の前記の支持用のピボット
軸7を中心として上記の水平状態から下向きに円弧を描
き回動傾動し、その先端側がピット2内のその底面近傍
まで達した傾斜状態に懸吊保持され、マルチスクリュー
式切り返し撹拌機MSEの作動態勢に置かれるようにし
た。この状態で、台車Dを前進させて切り返し撹拌作業
を行った後は、該ワイヤー巻き付けドラム17を再び一
方向に回転し、マルチスクリュー式切り返し撹拌機MS
Eを巻き上げ回動し、前記の水平状態に保持する。28
は、左右の支持基台16,16間を連結した補強用の梁
を示す。
【0018】該マルチスクリュー式切り返し撹拌機MS
Eを構成する並列のスクリュー式切り返し撹拌機SE,
SE,…全体を下面から固定支承する支承体15は、該
ピット2の幅と略等しい幅と、スクリュー式切り返し撹
拌機SEを支承するに足る長さを有する長矩状の鋼製板
で構成してもよいが、可及的に軽量とするため、図示の
ように、該ピット2の幅と略同じ長さのチャンネル状鋼
材などの長尺支承部材15aの複数本を並列する夫々の
スクリュー式切り返し撹拌機SE,SE,…を下面から
支承するようにその長さ方向に互いに所望の空間間隔を
存して配設して成る比較的軽量なフレーム状支承体15
で構成することが好ましい。図示の例では、支承体15
を5本の下向きにコ字状の鋼材から成る支承部材15
a,15a,…をスクリュー式切り返し撹拌機SEの案
内筒6の全長に亘り間隔を存してその下面から支承する
ように配設したフレーム状支承体から構成し、その各支
承部材15aの上面に9本のスクリュー式切り返し撹拌
機SE,SE,…を夫々の相隣る案内筒6,6,…の両
側壁面が互いに隣接した状態でピット2の幅方向に並列
するようにすると共に、その夫々を位置決めするための
位置決め用部材29,29,…を8個一定間隔を存して
配設し溶接により固設した。各位置決め用部材29は、
金属板から成り、図9に明示のように、その左右の上端
隅角部は、案内筒6の円弧状面に合致した円弧状弯曲端
面29a,29aに切り欠いて作製されて居り、各スク
リュー式切り返し撹拌機SEをその両側の位置決め用部
材間29,29に載置して位置決めすると共に、該案内
筒6の外周の両側面とこれと対向する該位置決め用部材
29,29の該円弧状弯曲端面29a,29aとを円弧
状の金属製当て板30,30を介して相互に溶接した。
かくして、所定の位置に並列した9本のスクリュー式切
り返し撹拌機SE,SE,…から成るマルチスクリュー
式切り返し撹拌機MSEを支承体15で下面から一体に
支承するようにした。尚、好ましくは、各隣接する案内
筒6,6の両側壁の上端縁には、これらに共通の連結板
31を溶接し、該連結板31に前記の懸吊ワイヤー18
の下端の吊元部材28を連結し、マルチスクリュー式切
り返し撹拌機MSEを懸吊するようにした。
【0019】かくして、マルチスクリュー式切り返し撹
拌機MSEは、9本のスクリュー式切り返し撹拌機S
E,SE,…がピット2の幅方向に夫々の中心軸間が等
間隔で整列し、且つ該ピット2の幅一杯に実質上等しい
幅を有するものが得られる。図示の例では、各スクリュ
ー式切り返し撹拌機SEは、全長5.4メートル程度、
そのスクリューコンベヤ5はその回転軸5aとその外周
面にその軸線方向に前端から後方へ4メートル程度まで
に螺旋状にスクリュー羽根5bを設けたもので、その軸
5aは軽量な中空軸とした。また、案内筒6は、作動時
下方へ傾動してピット2内に挿入される前側部は、その
底面からその両側の軸5aの中心までの下半部を囲繞す
る半円筒部6aとし、その上半部はスクリューコンベヤ
5が外部に露出して有機質堆積物を受容する開放面と
し、ピット壁1,1より上方に位置する後側部は、該ス
クリューコンベヤ5のスクリュー羽根5bより上方の位
置まで前記の半円筒の両側壁を更に延長した両側壁をも
つ底面から上縁まで深いU字状の案内筒部6bとし、且
つそのスクリューコンベヤ5の終端部の後方下面にはス
クリュー搬送されて来る有機質物を落下せしめる落し口
32を形成し、更にその後方の下面には点検用ののぞき
穴33を設けた。
【0020】更に本発明によれば、各支承部材15aの
両端面とマルチスクリュー式切り返し撹拌機MSEを構
成する最外端に位置する左右のスクリュー切り返し撹拌
機SE,SEの夫々の案内筒6,6の両外側面とに亘り
補強板34,34を夫々溶接などにより取り付けた。特
に、案内筒6,6が下方へ回動しピット2内に挿入され
ピット壁1,1の内側面と対向する前側部に対応する外
側面には、長尺の補強板34とすると共に、その上板部
を外方へ屈曲させてその屈曲板部34aの上縁端を夫々
ピット壁1,1の内面に指向させると共にその上端縁に
その長さ方向全長に亘り切欠き凹部35aと凸部35b
を交互に形成した全体として凹凸状端縁35を有する掻
き板に形成した。その切欠き凹部35a及び凸部35b
の形成は、三角、四角、梯形など任意である。該補強板
兼掻き板34の長さは、該マルチスクリュー式切り返し
撹拌機MSEが下動傾動してピット2内に挿入され、所
定の傾斜状態に存せしめたとき、その対向するピット壁
1,1の内面に対向する長さが少なくともあれば足り
る。また、その屈曲板部34aの外方へ屈曲せしめる度
合は、その凹凸状端縁35がその対向するピット壁1の
内面に当接しないように、これとの間に数mm〜10m
m程度のスペースSを存せしめるようにし、ピット壁1
の内面を掻かないようにすることが好ましい。かくし
て、該マルチスクリュー式切り返し撹拌機MSEが上下
方向に弧状を描き回動するとき、その両側の該長尺の掻
き板34,34も上下方向に回動し、ピット2内に挿入
され、その対向するピット壁1,1の内壁面に付着して
いる有機質物をその凹凸状端縁35により掻き落とすに
役立つようにし、また、傾斜状態の該マルチスクリュー
式切り返し撹拌機MSEの前進において、その前方の有
機質堆積物を掻き上げ前進するとき、その傾斜状態の両
側の凹凸状縁35,35がその堆積物に当たり抵抗を受
けるが、その多数の凹欠部35a,35a,…が存する
ため、直線状縁の場合に比し、大きな抵抗を受けること
なく抵抗が小さくなるので、前進に当たり、堆積物の抵
抗を減少でき、円滑良好な前進と掻き落とし作業を行う
ことができる。
【0021】而して、上記の並列する案内筒6,6,…
のU字状案内筒6b,6b,…の上縁には、全幅に亘り
且つスクリューコンベヤ5,5,…の終端部近傍より後
端までの長さを有する鋼製などの金属製の上面板21を
溶接などにより固設し、その上面板21の上面に前記し
たようにピボット軸7の中間部7aを固設する。図示の
例では、その長さ方向に間隔を存して前後に配設した多
数の連結用耳部22,22,…を介して溶接により該中
間部7aと該上面板21を固定し、その中間軸7aの両
端に前記の左右一対の支持基台14,14から回転自在
に支持されたピボット回転軸7b,7bに嵌合結着し、
かくして、全体として該ピボット軸7でマルチスクリュ
ー式切り返し撹拌機MSEを上面から支持し、且つ該軸
7を中心として上下方向に回動傾動自在とした。
【0022】上記の9本のスクリュー式切り返し撹拌機
SE,SE,…のスクリューコンベヤ5,5,…を回転
せしめるには、図示の場合は、3個の駆動用モータ4,
4,4を用い、各1個の駆動モータ4により3本のスク
リューコンベヤ5,5,5をチェーンスプロケット式伝
動機構36,36′,36″を介して回転せしめるよう
にした。更に詳細には、3個のモータ4,4,4は、前
記の上面板21上に、1側から2番目、5番目及び8番
目のスクリューコンベヤ5,5,5の延長軸線上の上方
に位置してボルトナットにより固設した。一方、9本の
夫々のスクリューコンベヤ5,5,…の軸5a,5a,
…には、その後端に夫々ピローユニット37,37,…
を連結し、夫々のモータ4,4,4の直下に夫々位置す
るピローユニット37,37,37の軸37a,37
a,37aには、カラー38を介して3個のスプロケッ
トホイル36a,36b,36cを夫々配置固設し、夫
々のモータ4,4,4の後方に突出する駆動軸4a,4
a,4aに固設したスプロケットホイル36d,36
d,36dとその夫々に対向する最内側のスプロケット
36a,36a,36aとにスプロケットチェーン36
e,36e,36eをかけてスプロケットチェーン式伝
動機構36,36,36を形成し、更に、上記の三連の
スプロケットホイル36a,36b,36cを有する各
ピローユニット軸37aの各左側に位置するピローユニ
ット軸37aには、最外側のスプロケットホイル36c
と対向する位置にスプロケットホイル36fを固設し、
これらの各ホイル36cと36f間にスプロケットチェ
ーン(参照番号省略)をかけ渡してスプロケットチェー
ン式伝動機構36′を形成し、その右側に位置するピロ
ーユニット軸37aには、中間に位置するスプロケット
ホイル36bと対向する位置にスプロケットホイル36
gを固設し、これらホイル36bと36g間にスプロケ
ットチェーン(参照番号省略)をかけてスプロケットチ
ェーン式伝動機構36″を形成した。かくして、3個の
モータ4,4,4を駆動するときは、夫々の伝動機構3
6,36′,36″を介してその各1個のモータ4当た
り3個づつのスクリュー式切り返し撹拌機SE,SE,
SEを回転傾動せしめることができるようにした。
【0023】夫々のスクリュー式切り返し撹拌機SE,
SE,…がその作動時の傾斜状態となったとき、その先
端により有機質堆積物をその最下層部から掻き出し、掻
き崩しを行い、且つ円滑且つ容易に前進し乍らスクリュ
ーコンベヤ5への有機質堆積物の良好な導入を行うこと
ができるようにすることが望ましい。このためには、そ
の夫々のスクリュー式切り返し撹拌機SE,SE,…の
先端に放射状の羽根をもち且つ錐形状の掻き出し部材3
9を取り付けることにより上記の目的が達成される。図
示の例では、軸39aの外端部外周に4枚の略三角形の
羽根39bを溶接などにより結着して成る先端がテーパ
ー状に尖った全体として錐形状の掻き出し部材39をそ
の軸39aの内端部を該スクリューコンベヤ5の中空軸
5a内に嵌挿し、該中空軸5aと該軸39aを貫通する
複数個のボルト挿通孔39cにボルト40を挿通しその
挿通端にナット締めすることにより、該掻き出し部材3
9を該スクリューコンベヤ5の該中空軸5aに対し着脱
自在に取り付けた。かくして、該スクリュー切り返し式
撹拌機SEをピット2内に下動傾斜させたとき、ピット
の底面に対し45°の角度をなすが、その先端部に取り
付けた錐形状の掻き出し部材39は、回転時に、その各
羽根39bから成るその十字状の三角羽根39b羽根の
夫々の下縁はピットの底面に沿い水平となり、かくし
て、底面に対し45°傾斜した該各スクリューコンベヤ
5の先端とピット2の底面との空隙を該錐形状の掻き出
し部材39で埋められる。この状態で、スクリュー切り
返し撹拌機SEのスクリューコンベヤ5の軸5aの回転
と共に該掻き出し部材39は回転するので、その前方の
有機質堆積物をその下層の底部から、先端の尖った錐形
の十字状羽根の回転で切り崩し掻き出し、その後方に続
くスクリューコンベヤ5への搬入を円滑良好に行うこと
ができ、かくして、台車2の前進に伴い、堆積物をその
下層から切り崩して掻き上げ搬送作業がピットの底面に
沿い円滑、良好に行うことができる。また、該掻き出し
部材39が磨砕したときは、これを取り脱し、新しいも
のと交換することができる。
【0024】本発明のマルチスクリュー式切り返し撹拌
機MSEは、その並列する夫々のスクリュー式切り返し
撹拌機SE,SE,…をピット内に傾動させ作動状態と
し、その夫々のスクリューコンベヤ5,5,…の回転に
より、その前方の有機質堆積物を斜め後方へ掻き上げ搬
送した後、その案内筒6の後端部に設けた落し口32,
32,…からピット内へ落とし再び堆積を行ういわゆる
切り返し撹拌を行うと同時に、有機質堆積物の後方への
移動を行うように作用せしめるものである。この落し口
32から落ちる有機質物は、団塊状となっているものが
混じっているので、これを打砕して、より細かい粒子と
して拡散堆積せしめ、この間に含有する水分の蒸散を促
進すると共に爾後の有機質堆積物の更に均一な好気発酵
条件を向上せしめることが好ましい。この目的のため、
夫々のスクリュー切り返し撹拌機SE,SE,…の落し
口32の下方に、細砕分散機41を設けることにより上
記の目的が達成される。図面において、細砕分散機41
は、ピット2の幅方向に延び該台車Dの左右の基枠部材
8a,8aに設けたベアリング42,42によりその両
端を支持された回転軸41aとその周面に軸方向に間隔
を存して配設された多数の撹拌爪41b,41b,…と
から成る。該回転軸41aの一端に固設したスプロケッ
トホイル43とその1側の基枠部材8aの後端部上面に
設けたモータ44の駆動軸44aに設けたスプロケット
ホイル45との間にスプロケットチェーン46をかけ渡
して伝動機構を構成し、このモータ44の駆動により、
該伝動機構を介して該細砕分散機41が駆動されるよう
にした。
【0025】図面で47は、台車Dの1側の基枠部材8
aの上面に設置したケーブルリール部を示す。該ケーブ
ルリール部47は、ケーブルワイヤー巻き付けドラム4
7aとその一端に前後方向に反転揺動自在に取り付けら
れたケーブル案内杆47bと集電部47cとから成り、
外部供給電源から導出されるケーブル48を該ケーブル
案内杆47bを介して所要長さ該ケーブルドラム47a
に巻き付けられ、そのケーブル48の導入端は、集電部
47cに接続され、更に該集電部47cを介し台車Dの
後部の梁8a上に適宜の取り付け手段で取り付けたコン
トロールボックス49に接続されている。図面で50
は、梁32上に取り付けた載置台51上に設置した下動
停止用リミットスイッチを示す。該マルチスクリュー式
切り返し撹拌機MSEが下動し、その先端部がピッチ2
の底面近傍の所定位置まで達し、図示の例では、水平面
に対し傾斜角度が45°となったとき、該下動停止用リ
ミットスイッチ50にその後端側の上面板21が当接
し、その下動が停止するようにした。52は、1側の該
支持基台16の内側壁部に取り付けた載置台53に設置
した上動停止用リミットスイッチを示す。該マルチスク
リュー式切り返し撹拌機MSEが、上記の作動位置から
上動し、水平位置に達したとき、該上動停止用リミット
スイッチ52に1側の掻き板34の上縁が当接してその
上動が停止するようにした。
【0026】前記のコントロールボックス49は、これ
らリミットスイッチ50,52の他、前記の3個のマル
チスクリュー式切り返し撹拌機駆動用モータ4、車輪駆
動用モータ11、ワイヤー巻き付けドラム駆動用モータ
19、粉砕分散機駆動用モータ42後記する全停止用及
び半停止用リミットスイッチなどに接続し、これらを予
めプログラムされた順序で作動と作動停止を行うべく自
動制御するようにしている。その相互の接続線は図示し
ない。尚、台車Dの1側の基枠部材8aに、その後端部
と前端部に外方へ突出する全停止用リミットスイッチ5
4及び半停止用リミットスイッチ55を配設し、台車D
がその長尺の発酵槽Cの後端部、即ち、堆肥取り出し端
部に位置するときは、その長棟Aの側壁や柱などから突
出せしめた全停止作動杆56にその後部の全停止用リミ
ットスイッチ54が当たるときは、台車Dの停止とコン
トロールボックス49の制御機構の停止がなされ、該台
車Dが前進し、その発酵槽Cの前端部、即ち、有気質物
の投入端部に達したときは、その長棟Aの側壁や柱など
から突出せしめた半停止作動杆57に、その前部の半停
止用リミットスイッチ55が当たるときは、該台車Dの
停止とマルチスクリュー式切り返し撹拌機MSEの停
止、分散機40の停止及び該ワイヤー巻き付けドラムに
より該マルチスクリュー式切り返し撹拌機を水平位置に
吊り上げた状態での停止とが行われるようにした。
【0027】長尺の発酵槽Cのピット壁1,1の高さ
は、冬季でも温暖な地域に設置する場合には、通常の2
メートル又はそれ以下でも差し支えないが、占有面積を
少なくし、且つ冬季の寒い地域において高温発酵を確保
し、堆肥の生産効率を向上せしめるには、特に20メー
トル以上、図示の実施例のようにピット壁1,1の高さ
が2.5〜3メートル程度、即ち、ピット2の深さが
2.5〜3メートル程度のものに構成することが好まし
い。この場合、図示しないが、そのピット壁1,1の高
さの半部乃至大部分を地表より下方に延び深さ2.5〜
3メートルを有する地下式のピット2に構成するとき
は、該ピット2内に投入した有機質堆積物は、特に冬季
において寒冷な外気から更に保護されるので、高温発酵
が更に容易且つ確実に得られる。
【0028】次に、上記の本発明のマルチスクリュー式
切り返し撹拌機MSEを具備した台車と発酵槽から成る
ネ発酵装置を用いて、有気質物を発酵させ堆肥を生産す
る作動を詳述する。有気質物としては、家畜糞、食品加
工、産業廃棄物、汚泥、スラッジ、レストランや家畜の
調理加工から出る廃棄物などが考えられるが、代表例と
して、家畜糞を発酵処理し堆肥化する場合につき説明す
る。発酵処理に際し、長尺の発酵槽Cのピット2の底面
2aには、前面に予め図示のように100〜150mm
程度の厚さにモミガラ、オガ屑などの薄層Mを形成して
置くことが好ましい。更に、必要に応じ、その薄層中に
は、図示しないが、複数本の送気管を敷設しておく。
【0029】本発明の上記のマルチスクリュー式切り返
し撹拌機MSEを具備した台車Dは、約80メートルの
長さを有する該発酵槽Cの平行するピット壁1,1の堆
肥取り出し端部、図1で右端の全停止位置に位置せしめ
ておく。この場合、該マルチスクリュー式切り返し撹拌
機MSEは、45°に下動傾斜せしめた作動姿勢にして
おく。先ず、該発酵槽Cのピット2内に、その投入端側
に、即ち、図1示の左端側に、モミガラ、オガ屑などに
より水分を約60%に調製した牛糞をピット2の幅3メ
ートル一杯に且つ高さ2.5メートル、長手方向にほゞ
2〜2.5メートルとなる一日発酵処理分の堆積物を投
入し、一昼夜発酵せしめる。次に、全停止用作動杆56
の該全停止用リミットスイッチ54に対する当たりを、
人手或いは遠隔操作により解除するときは、該コントロ
ールボックス49が作動し、該マルチスクリュー式切り
返し撹拌機MSEの全てのスクリュー式切り返し撹拌機
SE,SE,…の夫々のスクリューコンベヤ5,5,…
は、その3個のモータ4,4,4により回転し作動状態
とすると同時に、該細砕分散機41は、そのモータ44
により回転し作動状態となる一方、車輪駆動用モータ1
1により車輪10,10,…は駆動されて、所定の速度
でレール3,3上を転動し台車Dを所定の速度で、例え
ば、30〜40cm/分の速度で前進し、前記の一日発
酵した糞堆積物に到達したとき、その夫々のスクリュー
式切り返し撹拌機SE,SE,…の先端の十字状の羽根
をもつ錐形状の掻き出し部材39,39,…は、回転し
乍らピット2の底面に沿って前進するので、該発酵堆積
物は、その2.5メートル高さの堆積物の下面から掻き
出し、掘り崩す。かくして、該発酵堆積物は、その掻き
出し部材39,39,…の下方に連なる45°に傾斜し
た状態の回転するスクリューコンベヤ5,5,…により
旋回撹拌され乍ら、その案内筒6,6,…に案内されて
斜め上方後方へ搬送され、その案内筒6,6,…の上端
後部の落し口32,32,…より落下する。更に落下の
途中に設けた回転する細砕分散機41の軸41aに配設
した多数の撹拌爪41b,41b,…により細かく砕か
れ乍ら飛散し乍ら、ピット2の底面に落下し堆積され、
2.5メートルの高さの細かく砕かれた堆積物の層が形
成される。この切り返し撹拌作業で、発酵物中の水分は
空中に発散される一方、その堆積物中に空気が混入され
更に好気的条件が向上する。かくして、その台車Dがそ
の発酵槽Cの前端部に達し、一日の発酵堆積物の全てが
後方へ移動し切り返し撹拌が終了したとき、その半停止
用リミットスイッチ55は、その外側の半停止用作動杆
57に当たり、台車Dは停止すると共にコントロールボ
ックス49が始動し、予め設定されたプログラムに従
い、先ず、夫々の上記のモータ4,4,4は停止し、夫
々のスクリュー切り返し撹拌機SE,SE,…のスクリ
ューコンベア5,5,…の回転及び該細砕分散機41の
回転は停止し、次で、該ワイヤー巻き付けドラム駆動用
モータ19が始動し、これにより該ワイヤー巻き付けド
ラム17は巻き上げ方向に回動し、その夫々の懸吊ワイ
ヤー18,18,…を巻き上げ、これに伴い、該マルチ
スクリュー切り返し撹拌機MSEを、そのピボット軸7
を中心として回転上動させ、その掻き板34が該上動停
止用リミットスイッチ52に当接したとき停止し、水平
の不作動状態にマルチスクリュー式切り返し撹拌機MS
Eを懸吊保持する。次に、前記の半停止用リミット作動
杆57の当たりを人手又は遠隔操作により解除するとき
は、該台車Dは後方へ走行し、もとのスタート位置に戻
り、前記の全停止用リミットスイッチ54が全停止用作
動杆56に当たったとき、コントロールボックス49が
作動し、該台車Dは停止せしめると共に該ワイヤー巻き
付けドラム17を夫々の懸吊ワイヤー18,18,…を
巻き解くように、前記と反対方向に回転させ、該マルチ
スクリュー式切り返し撹拌機MSEを該ピボット軸7を
中心として下方へ回動し、その上面板21の後端部が下
動停止用リミットスイッチ50に当接したとき、その回
転下動は停止し、該マルチスクリュー式切り返し撹拌機
MSEを該ピット2の底面に対し45°の傾斜状態の作
動態勢に準備されて、次回の前進作動に待機される。上
記の第1回目の切り返し撹拌の終了において、1日目の
発酵堆積物は2〜2.5メートル後方に移動されている
ので、その前方には、即ち、ピット2内の投入端側には
1回目と略同じ容量の新しい有機質物を投入できる空間
部があくので、一回目と同じ量の発酵処理すべき新たな
水分調製された牛糞を投入し、同様に2.5メートルの
高い堆積層を形成し、1日間発酵せしめる。従って、1
日目に投入した発酵堆積物は2日目の発酵に入る。この
状態で一昼夜発酵させた経過後、前記と同様にして台車
Dを前進させて、2日目の発酵を終了した堆積物と1日
目の発酵を終了した堆積物を同様にしてマルチスクリュ
ー式切り返し撹拌機MSEによりその堆積層を下から掻
き上げ斜め上方後方へスクリュー搬送後2〜2.5メー
トル後方へ落下移動せしめる切り返し撹拌を終了せし
め、発酵槽Cの投入端側のピット内に新たな投入用空間
部を形成せしめた後、前記と同様にして台車Dを後端部
に後退させておき、三日目の新たな発酵処理すべき牛糞
を前記と同じ量を投入して高さ2.5メートルに堆積
し、一昼夜発酵せしめる。従って、先に投入された発酵
堆積物は、三日目と二日目の発酵が行われる。このよう
にして、堆積物の切返し撹拌と移動と新たに処理すべき
牛糞の投入を毎日繰り返し、約25〜30日経過後、図
示の例では30日間の長尺の発酵槽Cの取り出し端部に
は、水分40%程度に乾燥した堆肥が毎日、次々と得ら
れる。これをショベル車により外部に取り出し、熟成室
に搬送、堆積し、熟成せしめる。図12は、台車Dを矢
示方向へ前進させてマルチスクリュー式切り返し撹拌機
MSEの切り返し撹拌作業を行っている状況を示し、
2.5メートルに堆積された発酵堆積物Hが2〜2.5
メートル後方へ切り返し撹拌移動し、再び2.5メート
ルノ高さに堆積される状態を示す。
【0030】このように本発明のマルチスクリュー式切
り返し撹拌機MSEは、モータ4によって回転される回
転軸5bとこれと一体のスクリュー羽根5bとから成る
スクリューコンベヤ5とその案内筒6とから成る安定堅
牢なスクリュー切り返し撹拌機SEを構成単位とし、該
ピット壁1,1間のピット2の幅に略一杯にその複数本
のスクリュー式切り返し撹拌機SE,SE,…を並列し
て配設したので、ピット2内の高さ2.5メートルに堆
積された有機質堆積物Hをその全幅に亘り且つその堆積
層の下層側から掻き出し且つ傾斜した案内筒6により案
内されてスクリュー式に掻き上げ且つ後方への落下移動
を、円滑に、安定良好に繰り返し行うことができ、従来
のチェーン式切り返し撹拌機の作動中に生ずる前記した
トラブルの発生とその修繕に要するコストを解消でき、
而も従来使用できなかった2.5メートル以上の高い堆
積層の切り返し撹拌を円滑に行うことができ、長期に亘
り生産性の高い堆肥を生産コストを低下せしめて生産す
ることができる。而も、その堆積物の高さが2.5メー
トル以上と高いので、高温発酵が確保され、その表面か
ら50cm程度冷却されても、残り2メートルの高さの
高温に発酵された堆積物と共に切り返されるので、その
切り返し撹拌により再び2.5メートルの高さに堆積し
た有機質物の発酵温度は迅速にもとの高温発酵に戻すこ
とができ有利である。
【0031】この場合、マルチスクリュー式切り返し撹
拌機MSEの前進に当たり、その両側に取り付けた長尺
の掻き板34の上縁に設けた凹凸状上縁35により、そ
の前方の有機質堆積層に対する負荷抵抗が少なく前進を
容易にすることができると同時に、ピット壁1,1内面
に付着の発酵物の掻き落としを併せ行うことができる。
【0032】上記の本発明の発酵装置において、マルチ
スクリュー式切り返し撹拌機MSEを構成する並列した
複数本のスクリュー式切り返し撹拌機SE,SE,…の
その先端に十字羽根をもつ錐形状の掻き出し部材39,
39,…は、そのピット2の底面に接し回転撹拌し、堆
積物の掻き出しを行うが、その各相隣る掻き出し部材3
9,39間には僅かに間隔が存するので、その間隔部分
の堆積物の掻き出しが残留し勝ちとなる。この不都合を
解消するため、夫々のスクリューコンベヤ5,5,…の
先端と放射状の羽根を有する錐形状の掻き出し部材39
との間に、該スクリューコンベヤ5,5,…の軸5aの
回転と共に回転する少なくとも1本の撹拌爪を介在せし
めることが好ましい。その具体的な実施の1例を図13
〜図16に基づいて説明する。即ち、図13〜16にお
いて、マルチスクリュー式切り返し撹拌機MSEの変形
例を示し、これを構成する各スクリュー式切り返し撹拌
機SE,SE,…の各スクリューコンベヤ5,5,…の
中空軸5a,5a,…は該案内筒6よりは前方へ少許長
手に突出する中空の延長軸58を設け、その延長軸58
の外周面に少なくとも1本の撹拌爪59を設ける。図示
の例では、2本の撹拌爪59,59を互いに反対側に配
設した。該中空軸58の先端の開口端には、4個のボル
ト挿通孔60aとその内面に各ボルト挿通孔60aと整
合して内周面に螺条をもつ取付け用ナット61を溶接に
より取り付けた鋼材などの金属製の円形の取付板60を
溶接により固着し、該取付板60と同形で且つそのボル
ト挿通孔60aと整合するボルト挿通孔62aを4個穿
設した鋼材などの金属製の円形基板62に三角形の羽根
39bを4枚十字状に配設したものを溶接により固定し
て成る錐形状の掻き出し部材39を前記の取付板60に
その基板62を当てゝ、その外側から各ボルト63を螺
入し、該締付け用ナット61に螺挿結着する。尚、その
各相隣るスクリューコンベヤ5,5の延長軸58,58
上に夫々配設した左右一対の撹拌爪59,59及び5
9,59は、その軸58,58上の前後に位置せしめて
配設することが好ましく、これによりその夫々の回転の
際、撹拌爪59,59及び59,59がぶつからないよ
うにした。かくして、その夫々のスクリューコンベヤ
5,5,…の回転に伴い、夫々に設けた撹拌爪59,5
9,…は回転するので、各相隣るスクリューコンベヤ
5,5間に存する堆積物は、該撹拌爪59,59,…に
より掻き出されるので、該マルチスクリュー切り返し撹
拌機MSEの全幅に亘りピット2の底面の全幅に亘り堆
積物が残存せずに掻き出されるようにした。また、該錐
形状の掻き出し部材39は、磨耗したときはボルト63
を外し、新しいものと交換できるようにした。また、各
撹拌爪59は、延長軸58から突出した円筒鞘64内に
挿入し、円筒鞘64に穿設した螺孔にボルト65を螺挿
して該撹拌爪59挿入部を側方から固定した。かくし
て、撹拌爪58が磨耗したときボルト65を緩めて取り
外し、新しいものと交換し得るようにした。
【0033】尚、図示の該マルチスクリュー式切り返し
撹拌機では、両側面に配設した掻き板34,34の屈曲
板部34aは、撹拌爪59の回転軌跡よりやゝ外方へ突
出するものに構成した。而して、このマルチスクリュー
式切り返し撹拌機を用いるに適した発酵槽は、そのピッ
ト壁1,1間のピット2の幅は、該マルチスクリュー式
切り返し撹拌機の傾動状態において前記の屈曲板部34
aがピット壁1,1と内壁面に当たらないように、適当
な数mm〜10mm程度のスペースSが存せしめるよう
に予め構築されることは言うまでもない。
【0034】尚、上記の構成に変え、先の第一実施例の
図11に示した錐形の掻き出し部材39の軸39aに図
15に示す少なくとも1本の撹拌爪59を着脱自在に取
り付けるようにし、その軸39aの前半部を該スクリュ
ーコンベヤ5の中空軸5a内に浅く嵌挿してボルト結着
して該スクリューコンベヤ5と該掻き出し部材39との
間に少なくとも1本の撹拌機59を介在させるように構
成してもよい。
【0035】上記の本発明の発酵装置の実施例では、そ
の長尺の発酵槽Cの平行するピット壁1,1の上面には
レール3,3を配設し、該レール3,3上を台車Dがそ
の車輪10,10,…が転動して走行するようにした走
行装置の構成を示したが、作業中に、レール3,3が、
発散する粉塵、水蒸気などの凝結水などで汚染されるの
で、台車Dの走行中、車輪10,10が空回りし、走行
を続行することが困難となる恐れがある。この問題を解
消するため、図16〜図18に示すような走行装置とす
ることが好ましい。即ち、該走行装置は、スプロケット
チェーン型軌条とすることが好ましい。即ち、左右のレ
ール3,3に加え、これと平行してチェーン式軌条6
6,66を併設し、該台車Dの車軸9に車輪10に加
え、スプロケット式車輪67を併設し、その各スプロケ
ット式車輪67の歯67a,67a,…をその転動走行
において該チェーン式軌条66,66を構成する互いに
ピン66a,66a,…で連結した環63b,63b,
…に噛み合うようにして成る走行装置を構成することが
好ましい。かくして、かゝる構成により、上記の車輪1
0,10の空回りを防止でき、台車Dの走行が確実にで
きるようにした。
【0036】更に、その走行装置の実施の1例を以下に
詳述する。左右の平行するコンクリートピット壁1,1
の上端部を全長に亘り断面コ字状の金属製基板1a,1
aをコンクリートピット壁1,1と一体に固設し、その
上面にレール3,3を2条のレール3a,3aに分割し
て互いに平行に敷設すると共に、その2条のレール3
a,3a間に、これらにその平行してチェーン式軌条6
6を敷設する。左右の各チェーン式軌条66は、その左
右のレール3a,3aよりも前後に長く延びて敷設さ
れ、その夫々の両端部は、その金属製基板1aに溶接し
た固定部材68,68により固定される。69は、夫々
のチェーン式軌条66,66の張設状態を調節する調節
機構を示す。一方、台車Dの後部車軸9、中間部車軸9
及び図示しない前部車軸9の各車軸9の左右に夫々配設
された車輪10,10は、各ピット壁1上面に敷設した
前記の左右のレール3a,3a上を転動走行する左右に
分離した車輪10a,10aとし、各これら車輪10
a,10a間に、スプロケット車輪67を該車軸9と一
体に設けて、その左右のスプロケット式車輪67,67
の歯67a,67aをその夫々の対応する前記の左右の
チェーン式軌条66,66の環66b,66b内に噛み
合うようにしたものである。図面で70は、カラーを示
す。尚、該スプロケット式車67は、その1側の車輪1
0aの側面と一体に溶接により結着してもよい。前部車
軸9の左右に夫々配設の車輪10a,10a及びその中
間のスプロケット式軌条66については図示していない
が、上記と同様の構造である。かくして、台車Dの走行
において、その夫々の車軸9,9,9の左右に配設され
た車輪10a,10aがレール3a,3a上を転動走行
するに当たり、その中間のスプロケット式車輪67の全
周に施された歯67a,67a,…は、その夫々の対応
するチェーン式軌条66,66の環67b,67b,…
と噛み合い乍ら走行するので、台車Dは空回りすること
なしに所定の確実な前進走行及び後退走行が可能とな
り、切り返し撹拌作業能率を向上し、円滑な作業を行う
ことができる。
【0037】
【発明の効果】このように本発明の発酵装置の切り返し
撹拌機を、長尺の発酵槽の左右のピット壁間のピットを
跨いで走行せしめる台車上に具備せしめる切り返し撹拌
機を、スクリューコンベヤと案内筒から成るスクリュー
式切り返し撹拌機に構成し、且つこれを構成単位とし、
その複数本を並設し発酵槽の平行するピット壁間のピッ
トの幅に略対応する幅を有するマルチスクリュー式切り
返し撹拌機に構成したので、該ピット内の有機質物をそ
の全幅に亘り下部から掻き上げ且つ後方へ落下堆積せし
める負担の大きい切り返し撹拌作業を、従来のチェーン
式切り返し撹拌機で行う場合に見られたチェーンの切
れ、もつれなどの故障を要する不都合を解消し、円滑且
つ安定良好に行うことができ、また、使用寿命を著しく
向上できる。従ってまた、従来のような修理を要せず、
且つ保守管理が容易となる。而も、従来のチェーン式切
り返し撹拌機では考えられなかったピット壁の高さを
2.5メートル以上とした発酵槽にも充分使用でき、厳
寒の地においても高温発酵を良好に行うことができ、ま
た、生産性の向上、堆肥の生産コストの低下をもたら
す。
【0038】更に本発明によるときは、該マルチスクリ
ュー式切り返し撹拌機を構成する夫々のスクリュー式切
り返し撹拌機を、支承体の上面に一体に固設し、その後
部側に設けたピボット軸を中心として上下方向に回動傾
動自在とする一方、その前部側をワイヤー巻き付けドラ
ムに巻き付けた複数本の懸吊ワイヤーにより懸吊保持す
るようにしたので、該マルチスクリュー式切り返し撹拌
機をピット内へ下方へ回動傾動せしめて傾斜状態の作業
態勢とその傾斜状態から該ピットの上方へ回動傾動せし
めて不作動状態と傾動自在にすることができる。
【0039】更に、該マルチスクリュー式切り返し撹拌
機の夫々のスクリュー式切り返し撹拌機の先端に、放射
状に羽根をもつ錐形状の掻き出し部材を取り付けるとき
は、傾斜した作動態勢において、該錐形状の掻き出し部
材が傾斜した夫々のスクリュー式切り返し撹拌機の先端
とピットの底面との間の空間を埋めると共に、その掻き
出し部材の羽根をその底面に沿い水平に位置して前進せ
しめることができ、モータにより夫々のスクリュー式切
り返し撹拌機を回転せしめるとき、その掻き出し部材の
回転により有機質堆積層をその下部より掻き出すことが
でき、これに続く夫々のスクリューコンベヤにより斜め
上方後方へスクリュー搬送することができる。
【0040】更に、該マルチスクリュー式切り返し撹拌
機の両側面に、上板部を外方に折り曲げ且つその上端縁
をピット壁の内面に対向する凹凸状縁を形成した掻き板
を配設することにより、該マルチスクリュー式切り返し
撹拌機の上下方向への傾動時及びその前進走行時に、両
側のピット壁の内面に付着している発酵有機物を掻き落
とすことができ、また、前進に当たり、その前方の有機
質堆積物に対する抵抗を減少せしめ、前進を容易にする
ことができる。
【0041】更に、夫々のスクリュー式切り返し撹拌機
のスクリューコンベヤとその先端に取り付けた錐形状の
羽根をもつ掻き出し部材との間に、少なくとも1本の撹
拌爪を設けることにより、各相隣るスクリュー式切り返
し撹拌機間に対応するピット底面の有機質堆積物が残留
することなく掻き出すことができる。
【0042】更に、平行するピット壁の上面に、レール
とこれに平行してチェーン式軌条を敷設し、台車の車軸
に車輪、車とスプロケット式車輪を併設し、そのスプロ
ケット式車輪の歯を前記のチェーン式軌条の環に噛み合
わせるように構成するときは、レールが濡れた状態にあ
っても、台車の走行が確実に得られ、作業を円滑良好に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発酵装置の実施の1例の一部を省略
した上面図。
【図2】 図1の発酵装置の要部である台車に具備した
マルチスクリュー式切り返し撹拌機の拡大上面図。
【図3】 該要部の正面図。
【図4】 該要部の背面図。
【図5】 該要部の前面図。
【図6】 該要部の後面図。
【図7】 該マルチスクリュー式切り返し撹拌機を裏返
した状態の下面図。
【図8】 マルチスクリュー式切り返し撹拌機の構成単
位であるスクリュー式切り返し撹拌機の縦断面図。
【図9】 ワイヤー巻き付けドラムの懸吊ワイヤーの吊
元部とその近傍の拡大図。
【図10】(a)(b)は掻き板の変形例であり、
(a)は掻き板の中間を省略した正面図、(b)は掻き
板の側面図。
【図11】(a)(b)は前記の実施例の1例に用いた
放射状の羽根を有する錐形の掻き出し部材を具備したス
クリュー式切り返し撹拌機の先端部の拡大図であり、
(a)はその一部を裁除した正面図、(b)はその前面
図。
【図12】 上記の本発明の発酵装置の作動状態を示す
一部を裁除した正面図。
【図13】 マルチスクリュー式切り返し撹拌機の夫々
のスクリュー式切り返し撹拌機の先端部に取り付けた掻
き出し部材の変形例の上面図。
【図14】 図13のXIV−XIV線裁断面図。
【図15】(a)(b)は図13示のスクリュー式切り
返し撹拌機中央部と掻き出し部材との取り付け状態を示
す拡大図であり、(a)はその一部を裁除した上面図、
(b)はその前面図。
【図16】 台車の車輪とその軌道から成る走行装置の
変形例を具備した本発明の発酵装置の一部を裁除した上
面図。
【図17】 図16の走行装置の一部の拡大正面図。
【図18】 図16のXVIII−XVIII線裁断面
図。
【符号の説明】
1 ピット壁 2 ピット 3 レール C 長尺の発酵
槽 D 台車 SE スクリュ
ー式切り返し撹拌機 MSE マルチスクリュー式切り返し撹拌機 4 スクリュー式切り返し撹拌機駆動用モータ 5 スクリューコンベヤ 5a スクリュ
ーコンベヤの回転軸 5b スクリュー羽根 6 案内筒 7 ピボット軸 8 支持基台 8a 基枠部材 9 車軸 10 車輪 11 車輪駆動
用モータ 15 支承体 15a 支承部
材 17 ワイヤー巻き付けドラム 18 懸吊ワイ
ヤー 19 巻き上げドラム駆動用モータ 32 落とし口 34 側板、掻き板 34a 屈曲板
部 35 凹凸状端縁 35a 切欠き
凹部 35b 凸部 39 掻き出し
部材 41 細砕分散機 41a 回転軸 41b 撹拌爪 59 撹拌爪 66 チェーン式軌条 67 スプロケ
ット式車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C05F 9/02 C05F 9/02 D 9/04 9/04 17/02 17/02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行する長手のピット壁間に所定の幅を
    有する長手のピットを形成して成る発酵槽の上面に、そ
    の該平行するピット壁に沿いその長さ方向に走行する台
    車にピット内の有機質堆積物を掻き上げた後、後方へ落
    下移動せしめる切り返し撹拌機を具備して成る有機質堆
    積物の発酵装置において、該切り返し撹拌機をモーター
    により駆動されるスクリューコンベヤとその軸に沿い長
    手で且つ少なくともその下面から側面を囲繞する案内筒
    とから成るスクリュー式切り返し撹拌機を構成単位と
    し、該スクリュー式切り返し撹拌機の複数個を該ピット
    の幅に略一杯に並設してマルチスクリュー式切り返し撹
    拌機に構成すると共に、該マルチスクリュー式切り返し
    撹拌機をその後部側を軸として上下方向に傾動自在に設
    けたことを特徴とする有機質堆積物の発酵装置。
  2. 【請求項2】 台車は、方形の基台とその左右の基枠間
    を跨ぐ車軸を少なくとも前後に配設し、その前部回転軸
    と後部回転軸にその左右の基枠を夫々取り付けた左右一
    対の車輪で、平行するピット壁の上面に設置したレール
    上を走行するようにして成り、その基台上に、その後部
    側に位置して左右に配設した一対の支持用フレーム間に
    回転自在に連結したピボット軸を介して、前記のマルチ
    スクリュー式切り返し撹拌機を構成する並列のスクリュ
    ーコンベヤ式切り返し撹拌機を支承するスクリューコン
    ベヤ式切り返し撹拌機支承体を、その後部側でその軸を
    中心として上下方向に傾動自在に架設する一方、前記の
    基台上にその前部側に位置して左右に配設した一対の支
    持用フレーム間にワイヤー巻き付けドラムを回転自在に
    架設し、該ワイヤー巻き付けドラムにそのドラムの軸方
    向に間隔を存して複数本の懸吊ワイヤーを巻き付け配設
    し、その各懸吊ワイヤーの下端を該マルチスクリュー式
    切り返し撹拌機の前部側に連結し、ワイヤー巻き付けド
    ラム駆動用モータの正,逆回転に伴う該懸吊ワイヤーの
    巻き取り、巻き解しを介して前記のピボット軸を支点と
    するマルチスクリュー式切り返し撹拌機の上下方向の回
    動傾動が行われるようにし、該支承体の左右側板間に跨
    る上面板上に配設した複数個のモータの駆動により、そ
    の夫々の軸の回転を伝動機構を介して全てのスクリュー
    コンベヤに伝達せしめるようにしたことを特徴とする請
    求項1記載の有機質堆積物の発酵装置。
  3. 【請求項3】 該台車に、該マルチスクリュー式切り返
    し撹拌機の各スクリュー式切り返し撹拌機の案内筒の後
    部側の下面に設けた落とし口の下方に、ピットの幅方向
    に延び該台車の左右の基枠に軸支された回転軸とその周
    面に該軸方向に間隔を存して配設された多数の撹拌爪と
    から成る細砕分散機を設けたことを特徴とする請求項1
    又は2記載の有機質堆積物の発酵装置。
  4. 【請求項4】 該マルチスクリュー式切り返し撹拌機の
    夫々のスクリュー式切り返し撹拌機のスクリューコンベ
    ヤの先端に、放射状に配設された羽根をもつ錐形状の掻
    き出し部材を取り付けたことを特徴とする請求項1,2
    又は3記載の有機質堆積物の発酵装置。
  5. 【請求項5】 各スクリュー式切り返し撹拌機のスクリ
    ューコンベヤの先端と各該掻き出し部材との間に少なく
    とも1本の撹拌爪を介在せしめたことを特徴とする請求
    項4記載の有機質堆積物の発酵装置。
  6. 【請求項6】 該支承体の左右の側板の下方への傾動時
    ピット内に挿入される前側板部の上縁端面を凹凸状の端
    面に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の有
    機質堆積物の発酵装置。
  7. 【請求項7】 該発酵槽の左右のピット壁の高さを2.
    5〜3.0メートルとしたことを特徴とする請求項1〜
    6のいずれか1つに記載の有機質堆積物の発酵装置。
  8. 【請求項8】 台車の車軸に該車輪とスプロケット式車
    輪を併設し、ピット壁の上面に、レールと該スプロケッ
    ト式車輪の歯と噛み合う環の連続したチェーン式軌条と
    を併設したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    つに記載の有機質堆積物の発酵装置。
JP17533797A 1997-06-16 1997-06-16 有機質堆積物の発酵装置 Pending JPH115071A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015205790A (ja) * 2014-04-18 2015-11-19 株式会社天神製作所 畜糞の発酵攪拌装置及び攪拌方法
JP2016077961A (ja) * 2014-10-16 2016-05-16 隆史 中下 コンポスト化方法並びにコンポスト化装置
KR102128731B1 (ko) * 2019-10-11 2020-07-08 주식회사 은성플랜트 발효 저장조

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