【発明の詳細な説明】
除草性置換3−アリール−ピラゾール
発明の分野
ここで意図される本発明は、上記表題により総称的に定義される除草性化合物
、その化合物を含む組成物およびその化合物を調製する方法に関する。
発明の背景
種々の置換3−アリール−ピラゾール型化合物が文献において知られている。
そのような化合物は種々の用途、例えば化学中間体、医薬および除草剤としての
用途を有する。
当該分野における置換3−アリール−5−(ハロ)アルキル−ピラゾールには
、化合物のアリールおよび/またはピラゾール部分に種々の置換基、例えば、ア
ルキル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、フェニル、ならびに
アルキル、ハロまたはニトロ基等の種々の基で置換されたフェニルを有する化合
物がある。例えば、この種の化合物において、アリール部分が置換または非置換
フェニル基(ここで、置換基は、アルキル、シクロアルキル、アルカリール、ハ
ロゲン、トリフルオロメチル等)であり、ピラゾリル基が窒素原子または炭素原
子
の種々の位置において、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、ヘテロ環、S(O)n
R基(ここで、nは0〜2、Rはアリールまたはピラゾール基において置換さ
れているもののような種々の基であり得る)により置換されているものが知られ
ている。
除草剤としての用途を有する前記化合物は、典型的に、充分な雑草制御を達成
するためにヘクタール当たり5kgまたは10kg以上の高い処理量を必要とす
る。例えば、ミウラらの特開平1−225,724は、大部分の化合物が発生前
および発生後の両試験において充分な雑草制御のために5kg/ヘクタールの処
理量を必要とする、多くの3−フェニルピラゾール誘導体を開示している。特に
、ピラゾール環の4位にアルキルまたはハロアルキル置換基を有する3−フェニ
ルピラゾール誘導体が開示され、4−メチル置換を有し5位に−SCH3(化合
物360)または−SOCH3(化合物570)を有する二つの化合物が例示さ
れている。これらのうち一つ、化合物360のみが雑草制御に試験され、効果的
な発生後雑草制御には5kg/ヘクタールが必要である。0.8kg/ヘクター
ルでは、雑草制御は非効果的である。
すなわち、本発明によれば、4−置換アルキルおよびハロア
ルキルアリールピラゾール型の新規化合物群が、狭葉および広葉雑草を含むある
範囲の雑草に独自の驚くべき高い植物毒性活性を有するが、多くの作物、特に、
小麦、大麦、トウモロコシ、大豆、落花生等のような小穀物および/または条植
え作物において高度の安全性を維持することが発見された。
ここに記載の1−(ハロ)アルキル−3−(置換)アリール−4−(ハロ)ア
ルキル−5−ハルアルキルピラゾールは新規のものである。
発明の概要
本発明は、除草活性化合物、それを含む組成物、それを製造する方法、および
それを用いた除草方法に関する。
本発明の除草性化合物は、下記式Iで示される構造物、ならびに農学的に許容
できるその塩および水和物を特徴とする:
[式中、
R1は、独立して、C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル、シクロアルケニル、
シクロアルキルアルキル、またはシクロアルケニルアルキル;C2-8アルケニル
またはアルキニル;ベンジルであるか;あるいはこのR1基は、ハロゲン、アミ
ノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、
ており;
R2は、C1-6ハロアルキルであり;
R3は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、CHOまたはCH2OHであり;
R4基は、独立して、R1基、チオアルキル、ポリアルコキシアルキル、カルバ
ミル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C3-10ヘテロ環(該ヘ
テロ環は、O、S(O)mおよび/またはNR18ヘテロ原子を含む)、C6-12ア
リール、アラルキルもしくはアルカリール、
か;あるいは二つのR4基が、飽和および/または不飽和の炭素、−(C=X)
−、またはヘテロであるO、S(O)mおよび/またはNR18結合基を介して結
合して、R1基、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アリール、
アラルキル、アルカリール、
れてよい9員までの環を形成してよく;
Xは、O、S(O)m、NR19またはCR20R21であり;
Yは、O、S(O)mまたはNR22であり;
R8-22は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、シクロアルケニル、
シクロアルキルアルキルまたはシクロアルケニルアルキル、C2-8アルケニルま
たはアルキニル、ベンジルであるか、あるいは、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シ
アノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シ
アノ、ヒドロキシ、アリール、アラルキル、アルカリール、カルボキシル、アル
コキシアルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシまたはカルバ
ミルで置換されている前記R1基であり;
mは、0〜2であり;および
nは、1〜5である。]。
本発明の置換アリールピラゾリル化合物の好ましい態様は、下記式IIで示さ
れる構造物、ならびに農学的に許容できるその塩および水和物である:
[式中、
R1は、C1-6アルキルであり;
R2は、C1-6ハロアルキルであり;
R5およびR6は、独立して、ハロゲンであり;および
本発明の特に好ましい化合物は、前記式IIで示される化合物、ならびに農学
的に許容できるその塩および水和物である:
[式中、
R1は、CH3であり;
R2は、CF3であり;
R3は、CH3、CH2FまたはCF2Hであり;
R5は、Fであり;
R6は、Clであり;および
本発明の特に好ましい例として、以下のものが挙げられる。
2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−
ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸,1−メチルエチルエステル;
2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−
ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸エチルエステル;
2−クロロ−5−[4−(ジフルオロメチル)−1−メチル一5−(トリフル
オロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸,1−メ
チルエチルエステル;および
2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(フルオロメチル)−1−メチル−5
−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾー
ル−3−イル]安息香酸,1−メチルエチルエステル。
これらの化合物は、トウモロコシ、大豆およびナッツ(nuts)のような種
々の作物中におけるヒユ類(pigweed)、オナモミ類、イチビおよびヘンプセスバ
ニア(hemp sesbania)のような抵抗性広葉雑草、および森林地における高木お
よびつる性植物を顕著に制御する。本発明の他の化合物は、小麦および大麦のよ
うな他の作物中の雑草に対して優れた除草効果を示す。
本発明の一部の化合物は、一つ以上の立体異性体を有し得、これらの立体異性
体は除草効果が相違し得る。示した構造は、全ての可能な立体異性体を含むこと
を意図している。
前記化合物は、種々の施用方式、例えば、発生前および/または発生後、表面
施用、植付前混和処理等の方式で好適に施用することができる。
本発明のもう一つの局面は、式IおよびIIで示される化合物、その前駆体、
中間体および/または出発材料の製造方法に関する。プロセスIは、4−ハロピ
ラゾールから、ピラゾールアニオン中間体を経由して4−アルキルピラゾールお
よび類縁4−置換ピラゾールへの転化に関する。アルキルリチウム試薬での4−
ブロモピラゾールの処理から得られる4−リチオピラ
ゾールのようなアニオン性中間体は、このプロセスの工程をうまく行うのに重要
である。ピラゾールのアニオンはピラゾール環の3および5位については知られ
ているが、5−ハロアルキルピラゾールの4位のアニオンは新規である(Het
erocycles(1994年)、37巻、2087〜2147頁)。4位に
おいて水素置換を有するピラゾールはアルキルリチウム塩基での処理時に4−リ
チオピラゾールを提供しない。4位におけるハロゲンは、ハロゲン金属交換を介
するこの転位に必要であった。アニオン性中間体は、主生成物として4−置換ピ
ラゾールを得るためにピラゾールアニオンを位置化学的交換する前に適当な求電
子試薬で処理しなければならない。
プロセスIIは、式Cで示されるケトビニルエーテルおよびヒドラジンまたは
アルキルヒドラジンから4−アルキルピラゾールへの環化縮合経路を表わす。ア
リル置換ジケントンをヒドラジンで環化縮合することにより4−アリル−5−ト
リフルオロメチルピラゾールを得ることが知られている(Synthesis、
1986年、340巻)が、3−アリール−4−アルキル−5−トリフルオロメ
チルピラゾールへの経路は今まで知られていない。プロセスIIに記載されてい
る環化縮合は、式
Cで示されるケトビニルエーテルを用いて式Iで示される化合物を直接得るため
の独自の方法である。
プロセスIIIは、式Iで示される新規化合物を、フェニル環の5位に所望の
炭素置換を有する種々の誘導体に転位することを記載している。プロセスIVは
、式I(式中R3はCHO)で示される新規化合物の、4−フルオロメチルピラ
ゾールおよび4−ジフルオロメチルピラゾールへの転化を記載している。これら
のプロセスの局面を以下により詳細に説明する。
本発明の他の局面は、式IおよびIIで示される化合物を含む除草性組成物、
これらの組成物を用いて望ましくない雑草を防除する除草方法に関する。
共除草成分(co-herbicides)としての他の除草性化合物、例えば、アセトアミ
ド、特にアセトアニリド、チオカルバメート、尿素、スルホニル尿素、スルホン
アミド、イミダゾリノン、安息香酸およびその誘導体、ジフェニルエーテル、グ
リホセートの塩等をも含む組成物として、式IおよびIIで示される置換アリー
ルピラゾール化合物を製剤することも本発明の範囲に含まれる。
望ましくかつ適当であるような除草剤製剤に、他の添加剤、
例えば、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤および他の農薬のような植物病害制御剤を含
ませてよい。
ここで「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」という用語が単独また
は組み合わされて、例えばハロアルキル、ハロアルケニル、アルコキシ、アルコ
キシアルキル等と用いられている場合、直鎖状または分岐鎖状基が含まれる。好
ましいアルキル基は、1〜4の炭素原子を有する低級アルキルであり、好ましい
アルケニルおよびアルキニル基は、2〜4の炭素原子を有する。
「ハロアルキル」という用語は、一以上のハロゲン(塩素、臭素、沃素または
フッ素)原子で置換されているアルキル基を意味することを意図しており;この
種の好ましい基は1〜4の炭素原子を有するものであり、特にハロメチル基、例
えばトリフルオロメチルである。ポリハロアルキル基において、ハロゲンは全て
同じであるまたは混合したものであり得る。
限定はしないが代表的アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、
シクロアルキルアルキル、シクロアルケニルおよびシクロアルケニルアルキル基
は以下のものを含む:
メチル、エチル、異性体を含むプロピル、ブチル、ペンチル、
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等;ビニル、アリル、クロチル
、メタリル、異性体を含むブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オ
クテニル;エチニル、異性体を含むプロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシ
ニル等;前記アルキル基のアルコキシ、ポリアルコキシ、アルコキシアルキルお
よびポリアルコキシアルキル類似体、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ
、ブトキシ、ペントキシおよびヘキソキシ、および対応するポリアルコキシおよ
びアルコキシアルキル、例えば、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキ
シメトキシ、エトキシエトキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメ
チル、エトキシエチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメ
チル、イソブトキシメチル、t−ブトキシメチル、ペントキシメチル、ヘキソキ
シメチル等、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、シクロヘプチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチ
ルメチル等;異性体を含む一または二不飽和含有シクロペンテン、シクロヘキセ
ンおよびシクロヘプテン;代表的アリール、アラルキルおよびアルカリール基は
フェニル、異性体を含むトリルおよびキシリル、ベンジル、ナフチ
ル等を含む。
代表的モノ、ジおよびトリハロアルキル基は、クロロメチル、クロロエチル、
ブロモメチル、ブロモエチル、ヨードメチル、ヨードエチル、クロロプロピル、
ブロモプロピル、ヨードプロピル、1,1−ジクロロメチル、1,1−ジブロモ
メチル、1,1−ジクロロプロピル、1,2−ジブロモプロピル,2,3−ジブ
ロプロピル、1−クロロ−2−ブロモエチル、2−クロロ−3−ブロモプロピル
、トリフルオロメチル、トリクロロメチル等を含む。
代表的ヘテロ環式基は以下のものを含む:アルキルチオジアゾリル;ピペリジ
ル;ピペリジルアルキル;ジオキソラニルアルキル、チアゾリル;アルキルチア
ゾリル;ベンゾチアゾリル;ハロベンゾチアゾリル;フリル;アルキル置換フリ
ル;フリルアルキル;ピリジル;アルキルピリジル;アルキルオキサゾリル;テ
トラヒドロフリルアルキル;3−シアノチエニル;チエニルアルキル;アルキル
置換チエニル;4,5−ポリアルキレン−チエニル;ピペリジニル;アルキルピ
ペリジニル;ピリジル;ジまたはテトラヒドロピリジニル;アルキルテトラヒド
ロモルホリル;アルキルモルホリル;アザビシクロノニル;ジア
ザビシクロアルカニル、ベンゾアルキルピロリジニル;オキサゾリジニル;ペル
ヒドロオサキゾリジニル;アルキルオキサゾリジル;フリルオキサゾリジニル、
チエニルオキサゾリジニル、ピリジルオキサゾリジニル、ピリミジニルオキサゾ
リジニル、ベンゾオキサゾリジニル、C3-7スピロシクロアルキルオキサゾリジ
ニル、アルキルアミノアルケニル;アルキルインデンイミノ;ピロリジニル;ピ
ペリドニル;ペルヒドロアゼピニル;ペルヒドロアゾシニル;ピラゾリル;ジヒ
ドロピラゾリル;ピペラジニル;ペルヒドロ−1,4−ジアゼピニル;キノリニ
ル、イソキノリニル;ジ−、テトラ−およびペルヒドロキノリルまたはイソキノ
リル;インドリルおよびジ−およびペルヒドロインドリル、並びに、式Iにおい
て定義されたような基で置換された前記ヘテロ環式基。
前記式で定義される化合物の「農学的に許容できる塩」は、水性媒体中におい
て容易にイオン化して前記化合物のカチオンまたはアニオンおよび対応する塩ア
ニオンまたはカチオンを形成する塩であって、所定の除草剤の除草特性に有害な
影響を与えず、かつ、混合、懸濁性、安定性、散布装置の使用、包装等に不当な
問題を起こすことなく種々の混合物、例えば除草剤−
薬害軽減剤組成物の製剤を許容するものを意味する。
「除草に有効な」というのは、作用を受けた望ましくない植物群または雑草群
に含まれる有意な割合の植物または雑草に有意な損傷を与えるかまたはそれらを
枯殺するのに必要な除草剤の量を意味する。確固とした厳しい規則があるわけで
はないが、商業的観点からは、雑草の80〜85%以上が枯殺されることが望ま
しいが、特に一部の非常に強害で除草剤耐性植物についてはかなり低い水準の雑
草生育抑制であっても商業的に意義がある。
発明の詳細な説明
本発明の化合物は、以下に記載する種々の方法により好適に調製される。プロ
セスIによる式Iの化合物の調製に必要な式Aのフェニルピラゾールは、米国特
許第5,281,571号に記載のようにして得た。式Bの化合物は、当該分野
において知られている、または係属中のいずれも1994年7月20日に出願さ
れた米国特許出願08/277,724および08/277,725に記載の方
法により得た。プロセスI
このプロセスは、Zが塩素、臭素または沃素である式Aで示
される化合物からの式Iで示される化合物の調製を示す。
このプロセスにおいて、化合物Aを適当な塩基で処理し、塩基または組み合わ
せた塩基を連続的に添加し、続いてアルキル化剤または求電子試薬で処理するこ
とにより化合物Iが調製される。反応の進行を顕著に妨げないいかなる不活性溶
媒も使用してよい。そのような溶媒は、限定はされないが、エーテル、環式エー
テル、ポリエーテル、炭化水素および芳香族炭化水素を含む。塩基は、多数のア
ルキルリチウム、アリールリチウム、グリニャール試薬または式AのハロゲンZ
基を置換することのできる他の試薬から選択してよい。さらに、全変換率または
収率を向上させるために組み合わせた塩基を用いることができる。R4がCOO
H基である式Aの化合物のような、この変換に不適合な化合物中の酸性官能基は
、リチウム、ナトリウムまたはマグネシウムの炭酸塩のような塩の形成により保
護することが
できる。これは、限定されないが水素化ナトリウム、水素化リチウム、アルキル
リチウム、アリールリチウム、グリニャール試薬等の塩基で炭酸塩を最初の形成
することにより、または過剰の塩基を添加することにより達成することができる
。塩基または組み合わせ塩基の量は、1モル当量未満から過剰量までの量である
ことが可能である。塩基の添加後に得られる中間体アニオン性またはジアニオン
性イオンは、沃化メチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等のア
ルキル化剤または適当な求電子試薬で処理される。アルキル化剤または適当な求
電子試薬の量は、1モル当量未満から過剰量での量であることが可能である。反
応温度は、−150℃〜100℃、好ましくは−110℃〜0℃である。反応期
間は、試薬の量、反応温度等により数分ないし数週間の範囲で選択することがで
きる。反応終了後、反応混合物を水または酸水溶液で処理し、生成物を結晶化ま
たは溶媒抽出のような方法により単離する。必要なら、生成物を標準的方法によ
り精製する。プロセスII
このプロセスは、式Bで示されるアルキルアリールケトンから連続多工程によ
り式Iで示される化合物を調製することを示
す。ケトンBは、Rがアルキルまたはアリール基であるビニルエーテルCに変換
され、続いて、式Iで示される化合物に直接変換されるか、または段階的にピラ
ゾールDが形成された後、アルキル化により式Iで示される化合物を得る。
アルキルアリールケトンBは、当該分野で知られた任意の方法によりケタール
に変換することができる。このことは、典型的には、アルコールまたはオルト蟻
酸エステルを、酸または酸触媒の存在下にケトンに添加することにより達成され
る。好ましい方法は、限定されないが鉱酸、硫酸、気体HCl等の強酸の存在下
にオルト蟻酸トリアルキルでBを処理することである。反応混合物からの水の除
去により、反応速度およびケタールの収率が向上する。ケタールは、ホージョー
(Hojo)らの方法(Synthesis、1986年版、1013頁)に従
ってピリジンの存在下にハロアルキル無水物と反応させる。得られるビニルエー
テルCは、適当な溶媒中においてヒドラジンまたは(ハロ)アルキルヒドラジン
で処理して、それぞれピラゾールDまたは化合物Iを得ることができる。この環
化縮合工程の反応温度は、−78℃〜200℃、好ましくは10℃〜120℃の
範囲である。反応期間は、試薬の量、反応温度等により数分〜数週間の範囲で選
択することができる。生成物は、反応終了後、反応混合物の濾過および/または
濃縮により単離される。必要ならば、生成物を、抽出、結晶化、カラムクロマト
グラフィー等の標準的方法により精製する。
化合物Cにヒドラジンを添加する場合、式Dで示される反応体ピラゾールをア
ルキル化剤で処理して化合物Iを得ることができる。この反応に好適なアルキル
化剤は、沃化メチル、臭化アリル、硫酸ジメチル等を含む。好ましい溶媒は、ト
ルエン、ジメチルスルホキシド、アセトンジメチルホルムアミド、ジオキサン等
である。反応は塩基を用いてまたは用いないで行うことができる。塩基を用いる
場合、炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属炭酸塩また
は水酸化物を用いることができる。反応温度は、−78℃〜200℃、好ましく
は10℃〜120℃の範囲である。反応期間は、試薬の量、反応温度等により数
分〜数週間の範囲で選択することができる。生成物は、反応終了後、反応混合物
の濾過および/または濃縮により単離される。必要ならば、生成物を、抽出、結
晶化、カラムクロマトグラフィー等の標準的方法により精製する。プロセスIII
このプロセスは、R7がカルボン酸である式IIで示される化合物を、ベンジ
ルエステル、アミド、ベンジルアルコール、ベンジルハライドまたはベンジル(
チオ)エーテル(R7がエステル、アミド、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル
、アルコ
キシアルキルまたはチオアルキル基)のような式Iの化合物の種々の誘導体に変
換することを示す。
R7がCOOHである式IIで示される化合物は、プロセスIまたはIIのい
ずれかにより得られる出発材料を必要とする。
RがYR10またはNR11R12である式Eで示される化合物は、カルボン酸の誘
導体を調製するための標準的方法の一つにより、R7がCOOHである式Iで示
される化合物から得られる。このプロセスの工程は、エステル化またはアミド形
成反応である。これは、カルボン酸またはそのアルカリ金属塩から直接達成され
る。エステル化は、鉱酸(例えば、硫酸)の存在下に目的のエステルに対応する
アルコールの過剰量を用いて行うことができる。アミド誘導体は、ニート又は適
当な溶媒中の所望のアミンでカルボン酸を処理することにより調製することがで
きる。エステル化またはアミド形成反応は、不活性溶媒および脱水剤の存在下に
行うこともできる。
あるいは、R7がCOOHである式IIで示される化合物は酸ハロゲン化物ま
たは無水物に変換してアルコールまたはアミンで処理することができる。酸ハロ
ゲン化物の調製は、不活性溶媒を用いてまたは用いないで、限定はされないが塩
化チオニル、五塩化リン、塩化オキサリル等のハロゲン化剤の存在下に行われる
。反応を妨害しない任意の不活性溶媒を用いることができる。この反応を促進す
る目的で、トリエチルアミン、ピリジンまたはジメチルホルムアミド等のアミン
塩基の触媒量を添
加することができる。反応温度は、−20℃〜使用する溶媒の沸点の範囲である
。反応期間は、使用する反応体の量および反応温度により数分〜48時間である
。反応の終了後、過剰のハロゲン化試薬および溶媒を、蒸発または蒸留により反
応生成物から除去する。得られる酸ハロゲン化物は、アミンまたはアルコールに
直接作用させ、通常の手段により精製することができる。
酸ハロゲン化物は、アルコールまたはアミンで処理されて式Eで示される化合
物が得られる。任意の不活性溶媒を用いることができ、この反応を促進する目的
でトリエチルアミン、ピリジンまたはジメチルホルムアミド等のようなアミン塩
基の触媒量を添加することができる。反応温度は、−20℃〜使用する溶媒の沸
点の範囲である。反応期間は、使用する反応体の量および反応温度により数分〜
48時間である。生成物を、反応の終了後、反応混合物の濾過および/または濃
縮により単離する。必要なら、生成物を、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフ
ィー等のような標準的方法により精製する。
式Fで示される化合物は、ジボラン、ボラン−テトラヒドロフラン、ボラン錯
体、水素化リチウムアルミニウム、水素化ア
ルミニウム等の還元剤を用いて、式Iで示される化合物のカルボン酸基を還元す
ることにより調製することができる。ベンジルアルコールの式Gで示されるハロ
ゲン化ベンジルへの変換は、三臭化リン、塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩
化リン、臭化水素、沃化水素等を含むハロゲン化水素またはハロゲン化無機酸の
ような多くのハロゲン化試薬の任意のものを用いて行うことができる。式Gで示
される化合物は、ハロゲンラジカルXを適当な求核試薬で置換することにより式
Hで示される化合物に変換することができる。式Hで示される化合物の形成は、
適当な溶媒中の塩基の存在下に、アルコキシド、チオアルコキシド、アミン、ア
ルキルまたはアリールアニオン等、あるいはアルコール、メルカプタン、アミン
等で式Gで示される化合物を処理することにより行うことができる。好ましい溶
媒は、ジメチルスルホキシド、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン等
である。塩基は、有機塩基(例えば、トリアルキルアミンまたは他の有機アミン
)または無機塩基(炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムのようなアルカリ炭酸塩
)であってよい。反応温度は、0℃〜150℃、好ましくは10〜100℃であ
る。反応期間は、試薬の量、反応温度等により数分〜数週間である。
生成物を、反応の終了後、反応混合物の濾過および/または濃縮により単離する
。必要なら、生成物を、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー等のような標
準的方法により精製する。プロセスIV
このセクションは、R3基がCHO基である式Iで示される化合物から式J、
KおよびLで示される化合物を調製する方法を示す。R3基がCHO基である式
Iで示される化合物は、プロセスIにより得られる。
このプロセスにおいて、式Jで示される化合物は適当なフッ
素化剤を用いて式Iで示される化合物のアルデヒド基をフッ素化することにより
調製される。反応の進行を妨害しない任意の溶媒を用いることができる。フッ素
化試薬は、限定されないが、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)、三フッ
化ジアルキルアミノ硫黄、SF4、HF、SeF4、PhSF3、MoF6等を包含
する。式Kで示される化合物は、ジボラン、ボラン−テトラヒドロフラン、ボラ
ン錯体、水素化リチウムアルミニウム、水素化アルミニウム等の還元剤を用いて
、式I(R3はCHO)で示される化合物のアルデヒド基を還元することにより
調製することができる。式Kで示される化合物は、適当なフッ素化剤を用いて式
Jで示される化合物のフッ素化により調製される。フッ素化試薬は、限定されな
いが、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)、三フッ化ジアルキルアミノ硫
黄、SF4、HF、SeF4、PhSF3、MoF6等を包含する。生成物J、Kま
たはLのいずれも、反応の終了後、反応混合物の濾過および/または濃縮により
単離する。必要なら、生成物を、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー等の
ような標準的方法により精製する。
前記プロセスI〜IVにより得られる化合物のさらなる誘導
体は、ここに参考として取り込まれる米国特許第5,281,571号に概略が
示されている任意のプロセスまたは方法により調製することができる。
以下の実施例1〜15は、本発明の代表的化合物の調製のための特定の実施態
様を示す。
実施例1〜3は、プロセスIの特定の実施態様を示す。
実施例1
3−(2,5−ジフルオロフェニル)−1,4−ジメチル−5−(トリフルオロ
メチル)−1H−ピラゾールの調製
無水THF250ml中に4−ブロモ−3−(2,5−ジフルオロフェニル)
−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール10gを含む溶
液を、−78℃に冷却し、頭上攪拌機で攪拌した。冷たい溶液を、温度が決して
−70℃を超えないようにして、ヘキサン中の2.5M n−ブチルリチウム1
2mLで処理した。5分間攪拌後、沃化メチル1.9mLを迅速に添加した。冷
却浴を取り除き、溶液を室温まで昇温させた。溶液をジエチルエーテルで希釈し
、併せた有機抽出液をブラインで2回洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧下に濃縮した。クロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン中5%
酢酸エチル)により精製して3−(2,5−ジフルオロフェニル)−1,4−ジ
メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール5.8g(72.4%
)を油状物として得た。1
HNMR(CDCl3)δ2.0(五重線,3H,J−2.1Hz),3.9(
d,3H)J=1.2Hz),6.9−7.1(m,3H)。
分析:C13H9F5N2についての計算値:C,52.18;H,3.28;N,
10.14。実測値:C,52.20;H,3.30;N,10.11。
実施例2
2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−
ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸の調製
無水THF800ml中に5−[4−ブロモ−1−メチル−5−(トリフルオ
ロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−クロロ−4−フルオロ安息香
酸30gを含む溶液を機械的攪拌機で攪拌し、80%NaH3.36gで処理し
た。攪拌混合物を窒素雰囲気下に維持し、60℃に1時間加熱した。カルボン酸
ナトリウムの形成後、混合物を−110℃に冷却し、
温度が決して−100℃を超えないようにしてヘキサン中2.5M n−ブチル
リチウム32.3mLを添加した。反応液を−110℃で10分間攪拌し、続い
て沃化メチル9.3mLで処理し、室温まで昇温させた。混合物を3N HCl
でクエンチし、揮発分を除去した。形成された沈殿物を収集し、エタノール/水
から再結晶させて白色固形物24.5gを得た。
融点155.0℃;1HNMR(CDCl3)δ2.06(m,3H),4.0
1(s,3H),7.27(d,1H,J=9.6Hz),8.17(d,1H
、J=7.6Hz)。
分析:C13H9O2Cl1N2F4についての計算値:C,46.38;H,2.6
9;N,8.32。実測値:C,46.46;H,2.65;N,8.33。
実施例3
2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−ホルミル−1−メチル−5−(トリフル
オロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の調製
窒素雰囲気下の無水テトラヒドロフラン400ml中に5−[4−ブロモ−1
−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−
クロロ−4−フルオロ安息
香酸10gを含む溶液を機械的に攪拌しつつ、95%水素化ナトリウム1.0g
を添加した。起泡がおさまった後、反応液を攪拌し、60℃に1時間加熱して酸
のアニオンの形成を完了させた。反応液を激しく撹拌しつつ−110℃に冷却し
、温度を−100℃より低く維持しつつヘキサン中2.5M n−ブチルリチウ
ム10.8mLを添加した。n−ブチルリチウムの添加が完了すると直ぐに、ジ
メチルホルムアミド10mLを添加し、溶液を−20℃に上昇させた。次に、反
応液を3N HClでクエンチし、大部分の揮発分を反応混合物から除去した。
沈殿を濾過し、四塩化炭素から再結晶して2−クロロ−4−フルオロ−5−[4
−ホルミル−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3
−イル]安息香酸3.0gを得た。
融点163℃;1HNMR(CDCl3)ppm:9.82(s,1H),7.
89(d,1H,J=7.6),7.07(d,1H、J=9.2),3.39
(s,3H)。19FNMR(CDCl3)ppm:−57.78,−107.4
1。
実施例4〜7は、プロセスIIの特定の実施態様を示す。
実施例4
1−クロロ−4−(1,1−ジエトキシプロピル)ベンゼンの調製
p−クロロプロピオフェノン15.0gおよび乾燥EtOH7.8mLからな
る溶液を、オルト蟻酸トリエチル22.0mLで処理した。気体HClを飽和す
るまで溶液に吹き込み、反応混合物を一晩加熱還流した。さらにオルト蟻酸トリ
エチル14.8mLを加え、反応混合物を室温まで冷却させた。冷却混合物を1
0%Na2CO3で洗い、ジエチルエーテルで抽出し、減圧下に濃縮して粗オレン
ジ/黄色油状物19.0g(88%)を得た。油状物を蒸留し、1−クロロ−4
−(1,1−ジエトキシプロピル)ベンゼン13.4gを含むフラクションを収
集した(75〜96℃、100 mtorr)。
μ(23,D)1.5612;1HNMR(CDCl3)δ0.56(t,3H,
7.5Hz),1.19(t,6H,7.0Hz),1.89(q,2H,7.
5Hz),3.36(m,4H),7.28(d,2H,8.5Hz),7.4
2(d,2H,8.5Hz)。
分析:C13H19O2Clについての計算値:C,64.32;
H,7.89。実測値:C,64.09;H,7.81。
実施例5
4−(4−クロロフェニル)−4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−3
−メチル−3−ブテン−2−オンの調製
1−クロロ−4−(1,1−ジエトキシプロピル)ベンゼン2.0gおよびC
H2Cl22.5mLからなる溶液を、ピリジン1.45mLで処理した。溶液を
0℃に冷却し、CH2Cl22.5mL中の(CF3CO)2O 5.5mLで処理
した。一晩加熱還流した後、反応混合物を冷却し、CH2Cl2で希釈し、氷冷水
12mLを添加した。有機層を分け、1N HCl 20mLで洗い、続いて1
0%Na2CO320mLで洗い、水20mLで2回洗った。有機層をNa2SO4
で乾燥し、減圧下に濃縮して暗褐色油状物1.69gを得た。クロマトグラフィ
ー(シリカ、ヘキサン中10%酢酸エチル)での精製により黄色油状物1.0g
を産出した。バルブトウバルブ(bulb to bulb)蒸留により、非常に純粋な淡黄色
油状物0.45gを得た。
μ(23,D)1.5137;主要幾何異性体:1HNMR(CDCl3)δ1.
22(t,3H,7.0Hz),1.70(s,
3H),3.64(q,2H,7.0Hz),7.30(d,2H,8.3Hz
),7.46(d,2H,8.4Hz)。19
FNMR(CDCl3)δ−74.68(CF3)。
分析:C13H12O2F3Clについての計算値:C,53.35;H,4.13。
実測値:C,53.44;H,4.10。
実施例6
5−(4−クロロフェニル)−4−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1
H−ピラゾールの調製
MeOH20mL中に4−(4−クロロフェニル)−4−エトキシ−1,1,
1−トリフルオロ−3−メチル−3−ブテン−2−オン5.5gを含む溶液を、
NH2NH20.70mLでゆっくり処理し、2時間攪拌した。反応混合物に水を
添加し、沈殿物を形成した。固形分を濾過により収集し、ヘキサンで洗って5−
(4−クロロフェニル)−4−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピ
ラゾール3.87gを白色粉末生成物として得た。
融点139.0℃;1HNMR(CDCl3)δ2.09(s,3H),7.3
9(m,2H),7.45(m,2H,8.5Hz),11.75(bs,1H
)。19FNMR(CDCl3)
δ−62.34(3F)。分析:C11H8N2F3Clについての計算値:C,5
0.69;H,3.09;N,10.57。実測値:C,50.68;H,3.
05;N,10.81。
実施例7
3−(4−クロロフェニル)−1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル
)ピラゾールの調製
アセトン40mL中に5−(4−クロロフェニル)−4−メチル−3−(トリ
フルオロメチル)−1H−ピラゾール3.7gを含む溶液に、炭酸カリウム5.
9gおよび沃化メチル1.8mLを添加した。混合物を室温で一晩攪拌し、濾過
し、減圧下に濃縮して白色固形物を得た。二つの異性体ピラゾールのこの混合物
をシリカ上のクロマトグラフィー(ヘキサン中5%酢酸エチル)により精製して
3−(4−クロロフェニル)−1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)
ピラゾール1.8g(高Rf)および5−(4−クロロフェニル)−1,4−ジ
メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール2.15g(低Rf)を得た。
この低Rf物質をバルブトウバルブ式に蒸留(0.1torr)して白色結晶性
固形物を得た。
融点52−54℃:1HNMR(CDCl3)δ2.06(q,
3H,J=1.0Hz),3.77(s,3H),7.26(d,2H,J=8
.5Hz),7.50(d,2H,J=8.4Hz);19FNMR(CDCl3
)δ−61.6(3F)。分析:C12H10N2F3Cl1についての計算値:C,
52.47;H,3.67;N,10.2。実測値:C,52.51;H,3.
70;N,10.18。
クロマトグラフィーによりあまり得られなかった成分(高Rf)をヘキサンか
ら再結晶して3−(4−クロロフェニル)−1,4−ジメチル−5−(トリフル
オロメチル)ピラゾールを白色結晶性固形物として得た。
融点87−88.5℃;1HNMR(CDCl3)δ2.25(q,3H,J=
1.9Hz),3.99(s,3H),7.39(d,2H,J=8.4Hz)
,7.50(d,2H,J=8.5Hz);19FNMR(CDCl3)δ−58
.4(3F)。分析:C12H10N2F3Cl1についての計算値:C,52.47
;H,3.67;N,10.20。実測値:C,52.48;H,3.71;N
,10.16。
実施例8〜12はプロセスIIIの特定の実施態様を示す。
実施例8
2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピ
ラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸,1−メチルエチルエステルの調
製
CH2Cl2400mL中に2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリ
フルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸(E
x.2)18gを含む溶液に、塩化オキサリル10gおよび数滴のDMFを添加
した。室温で20分後、反応液を2時間加熱還流し、続いて減圧下に濃縮した。
得られた固形物を過剰の2−プロパノールに溶解し、一晩加熱還流した。反応混
合物を濃縮し、エーテルに溶解し、10%NaOH水溶液および飽和ブラインで
洗い、濃縮して固形分を得た。冷たいヘキサンから再結晶して2−クロロ−5−
[1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イ
ル]−4−フルオロ安息香酸,1−メチルエチルエステル14gを得た。
融点72℃;1HNMR(CDCl3)δ1.36(d,6H,6.4Hz),
2.09(五重線,3H,2.0Hz),5.25(七重線,1H,6.0Hz
),7.27(d,1H,
9.2Hz),7.94(d,1H,7.6Hz)。分析:C16H15O2N2F4
Clについての計算値:C,50.74;H,3.99;N,7.40。実測値
:C,50.85;H,4.02;N,7.41。
実施例9
2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−
ピラゾール−3−イル]−4−フルオロベンゼンメタノールの調製
無水THF30mL中に2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリフ
ルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸(Ex
.2)1.5gを含む溶液を1.0M ボラン−THF溶液10mLで処理し、
24時間加熱還流した。混合物を冷却し、氷水に添加した。形成された沈殿を濾
過により収集し、冷水で洗い、乾燥して2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−
5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロベ
ンゼンメタノール1.3gを白色固形物として得た。
融点58°C;1HNMR(CDCl3)δ2.09(q,3H),4.00(
s,3H),4.75(s,2H),7.20
(d,1H),7.57(d,1H)。
実施例10
3−[5−(ブロモメチル)−4−クロロ−2−フルオロフェニル]−1,4−
ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾールの調製
ジエチルエーテル200mL中に2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−
(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロベンゼ
ンメタノール7.0gを含む溶液に、三臭化リン30mLを添加し、混合物を一
晩攪拌した。反応混合物を氷水中に注ぎ、エーテルを減圧下に濃縮して除去し、
得られた固形物を濾過により収集した。固形物を水で洗い、風乾して3−[5−
(ブロモメチル)−4−クロロ−2−フルオロフェニル]−1,4−ジメチル−
5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾールを定量的に得た。1
HNMR(CDCl3)δ2.17(t,3H,2.0Hz),4.07(s,
3H),4.64(s,2H),7.30(d,1H,9.5Hz),7.62
(d,1H,7.5Hz);19FNMR(CDCl3)δ−58.5(s,3F
),−111.6(s,1F)。
実施例11
3−[(4−クロロ−2−フルオロ−5−(メトキシメチル)フェニル]−1,
4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾールの調製
メタノール100mL中に3−[5−(ブロモメチル)−4−クロロ−2−フ
ルオロフェニル]−1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピ
ラゾール0.5gを含む溶液を、炭酸カリウム0.5gで処理し、5日間加熱還
流した。混合物をメタノール−水で希釈し、得られた沈殿物を濾過により収集し
た。固形物を水で洗い、風乾して3−[(4−クロロ−2−フルオロ−5−(メ
トキシメチル)フェニル]−1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−
1H−ピラゾール0.30gを白色粉末として得た。
融点59℃;1HNMR(CDCl3)δ2.09(t,3H,2.0Hz),
3.44(s,3H),4.00(s,3H),4.53(s,2H),7.2
0(d,1H,9.6Hz),7.55(d,1H,8.0Hz)。
実施例12
2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−ホルミル−1−メチル−5−(トリフル
オロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸,1−メチルエチルエス
テルの調製
塩化メチレン50mL中に2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−ホルミル−
1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息
香酸(Ex.3)2.5gを含む溶液に塩化オキサリル10mLおよび続いて触
媒量のDMFを添加した。溶液を1時間攪拌し、減圧下に濃縮した。得られた残
留物を2−プロパノール中に希釈し、50℃に1時間加熱した。反応液を水に注
ぎ、ジエチルエーテル中に抽出した。併せた有機抽出物をブラインおよび2.5
N水酸化ナトリウム溶液で洗い、乾燥し、濃縮して、所望の生成物および副産物
を含む材料を得た。クロマトグラフィーにより精製(シリカ、ヘキサン中10%
酢酸エチル)して2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−ホルミル−1−メチル
−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸,1−
メチルエチルエステル1.0gを収率36%で得た。
融点90℃;1HNMR(CDCl3)δ10.04(s,1H),
7.9(d,1H,J=7.6),7.25(d,1H,J=9.2),5.2
3(m,1H),4.11(s,3H),1.35(d,6H,J=6.0)。
実施例13〜15はプロセスIVの実施態様を示す。
実施例13
2−クロロ−5−[4−(ジフルオロメチル)−1−メチル−5−(トリフルオ
ロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸,1−メチ
ルエチルエステルの調製
塩化メチレン50mL中に2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−ホルミル−
1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息
香酸,1−メチルエチルエステル1.5gを含む溶液に、ジエチルアミノサルフ
ァートリフルオライド7mLを添加し、溶液を室温で一晩攪拌した。反応液を氷
水に注ぎ、有機層をブラインで洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、
減圧下に濃縮して2−クロロ−5−[4−(ジフルオロメチル)−1−メチル−
5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安
息香酸,1−メチルエチルエステル1.0gを黄色固体として得た。
融点57℃;1HNMR(CDCl3)δ8.06(d,1H,J=7.7),7
.36(d,1H,J=9.5),6.75(t,1H,J=55.1),5.
32(m,1H,J=6.3),4.16(s,3H),1.42(d,6H,
J=6.6)。19
FNMR(CDCl3)δ−58.56,−108.01,−109.53。
分析:C16H13Cl1F6N2O2についての計算値:C,46.34;H,3.1
6;N,6.75。実測値:C,46.08;H,3.25;N,6.79。
実施例14
2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(ヒドロキシメチル)一1−メチル−5
−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸,1−メチ
ルエチルエステルの調製
無水テトラヒドロフラン50mL中に2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−
ホルミル−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−
イル]安息香酸,1−メチルエチルエステル0.5gを含む溶液に、THF中1
Mボラン溶液4mLを添加した。反応液を一晩攪拌し、水に注ぎ、ジエチルエー
テル中に抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧下に濃縮して2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(ヒドロキシメチル)−
1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息
香酸,1−メチルエチルエステル0.5gを透明油状物として得た。1
HNMR(CDCl3)δ8.10(d,1H,J=7.7),7.36(d,
1H,J=9.6),5.29(m,1H),4.62(s,2H),4.10
(s,3H),1.42(d,6H,J=6.6);19FNMR(CDCl3)
ppm:−58.82,−109.09。
実施例15
2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(フルオロメチル)−1−メチル−5−
(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸,1−メチル
エチルエステルの調製
塩化メチレン50mL中に2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(ヒドロキ
シメチル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3
−イル]安息香酸,1−メチルエチルエステル0.5gを含む溶液にジエチルア
ミノサルファートリフルオライド5mLを添加し、溶液を室温で一晩攪拌した。
反応混合物を氷水に注ぎ、有機層をブラインで洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮して2−クロロ−4−フ
ルオロ−5−[4−(フルオロメチル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチ
ル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸,1−メチルエチルエステルを褐
色固形物として得た。
融点74℃;1HNMR(CDCl3)δ8.02(d,1H,J=8.0),7
.30(d,1H,J=9.6),5.29(d,2H,J=48.0),5.
26;(m,1H,J=6.0),4.09(s,3H),1.37(d,6H
,J=6.4)。
表1は、プロセスI〜IVにより調製した化合物の例を示す。実施例1〜15
は先に記載している。実施例16は、第1工程の出発材料を1−(4−クロロ−
2−フルオロ−5−メチルフェニル)−1−プロパノンにした以外はプロセスI
I(実施例4〜7)に概略した4工程手順により調製した。実施例17〜32お
よび41〜58は、プロセスIIIに記載の方法により実施例2から調製した。
実施例33は、プロセスIにより、4−ブロモ−3−(4−クロロ−2−フルオ
ロ−5−メチルフェニル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−
ピ
ラゾールから調製した。実施例34は、中間体アニオンをクエンチするために沃
化メチルの代わりにジメチルホルムアミドを用いた以外は実施例1に類似の方法
で調製した。実施例35〜40は、前記米国特許第5,281,571号の方法
により実施例1から調製した。
発生前除草試験
前述したように、本発明の化合物は除草剤として驚くほど効果的であることが
わかった。
発生前除草活性についての試験は、以下の方法により行った。
表層部の土をアルミニウムパンの上に載せ、パンの最上部から1.3〜1.6
cmの深さに固めた。土の最上部に、幾つかの単子葉性および双子葉性一年性植
物種のそれぞれの所定数の種子および/または種々の多年性植物種のそれぞれの
所定数の栄養繁殖器官をのせた。次にパンを表層土からなる被覆層で平坦に満た
し、そこに、被覆層の適用前または後に、既知量の活性成分を添加した。被覆層
に施用するために、活性成分を有機溶媒、例えばアセトンまたは水に溶解または
懸濁させた。パンを温室のベンチに移し、その後、発芽および成長のための適当
な湿分を与えるのために、必要に応じて下から水を与えた。一部の場合、処理直
後に、1/4インチの頭上攪灌漑を最初に行った。
播種および処理から約14日後に、パンを観察し、結果(抑制%)を記録した
。
以下の表に、暖季型植物(表2a〜2d)および寒季型植物
(表3a〜3b)を用いて試験した本発明の化合物の発生前除草活性試験の結果
を要約する。表の細分欄a〜dは、試験した植物の異なる範囲を示す。これらの
表中に示される除草率は、各植物種の生育抑制%である。通常雑草とみなされる
植物種は、表中において単一文字表題で示し、作物種は、2文字表題で示し、い
ずれの表題も以下の表記法に従って欄の上部に記載している。雑草種
A=キンエノコロ(Yellow Foxtail)
B=カヤツソグサsp.(Yellow Nutsedge)
C=イヌビエ(Barnyardgrass)
D=イチビ(Velvetleaf)
E=アサガオ(Morning Glory)
F=オナモミ(Cocklebur)
G=ブラックグラス(Blackgrass)
H=ハコベ(Common Chickweed)
I=ヤエムグラ(Bedstraw Catchweed)
J=ブロードリーフシグナルグラス(Broadleaf Signalgra
ss)
K=ワイルドプロソミレット(Wild Proso Millet)
L=実生ジョンソングラス(Seedling Johnsongrass)
M=シャッターケイン(Shattercane)
N=アメリカキンゴジカ(Prickly Sida)
O=エノコログサ(Green Foxtail)
p=アキノエノコログサ(Giant Foxtail)
Q=エビスグサ(Sicklepod)
R=イヌホオズキ(Black Nightshade)
S=ヘンプセスバニア(Hemp Sesbania)
T=カラスムギ(Wild Oats)
U=ウマノチャヒキ(Downy Brome)
V=オオイヌノフグリ(Birdseye Speedwell)作物種
AA=イネ
BB=トウモロコシ
CC=大豆
DD=小麦
EE=セイヨウアブラナ
以下の表において、符号「ND」は種を植えたが、何らかの理由によりデータ
が得られなかったことを示す。
発生後除草試験
本発明の種々の化合物の一部について発生後除草活性を、以下の方法による温
室試験により行った。
表層部の土を底に穴の開いたアルミニウムパンの上に載せ、パンの最上部から
1.3〜1.6cmの深さに固めた。土の最上部に、幾つかの双子葉性および単
子葉性一年性植物種のそれぞれの所定数の種子および/または多年性植物種のそ
れぞれの所定数の栄養繁殖器官をのせ、土表面に押し込んだ。種子および/また
は栄養繁殖器官を土で被覆し平坦にした。パンを温室のベンチに移し、必要に応
じて頭上灌漑または下部灌漑により水を与えた。植物が所望の齢(2〜3週齢)
に達した後、各パンを個々に取り除いてスプレーチャンバーに移し、170.3
kPa(10psig)のスプレー圧力でアトマイザーにより記載した処理量で
スプレーした。スプレー溶液中には、乳化剤約0.4体積%のスプレー溶液また
は懸濁液を得るための乳化剤混合物が含まれる。スプレー溶液または懸濁液は、
表4および5に示される処理量に相当する活性成分の処理量を得るために充分な
量の代表化合物を含み、溶液または懸濁液の合計散布量は1870L/Ha(2
00ガロン/エーカー)とした。パ
ンを温室に戻し、前述のように水を与え、植物に対する害をスプレー後約10〜
14日(通常11日)後、対照と比較して観察し、一部の場合には、24〜28
日(通常25日)後に再度観察した。これらの表に示される発生後除草活性は、
各植物種の生育抑制%を示す。暖季型および寒季型植物を用いた試験をそれぞれ
表4a〜4dおよび3a〜3bに示す。表の細分欄a〜dは試験植物の異なる範
囲を示す。
散布前に希釈を必要とする濃厚物を含む本発明の除草剤組成物は、少なくとも
一つの活性成分および液体または固体形態のアジュバントを含み得る。この組成
物は、微粒状固体、顆粒、ペレット、溶液、分散液または乳濁液としての組成物
を提供するように、希釈剤、増量剤、キャリアおよび固化防止剤などのアジュバ
ントと活性成分を混合することにより調製される。しかして、活性成分は、微粉
砕固体、有機液体、水、湿展剤、分散剤、乳化剤またはそれらの適当な組み合わ
せのようなアジュバントと一緒に使用できる。
適当な湿展剤は、アルキルベンゼンおよびアルキルナフタレンスルホネート、
硫酸化された脂肪アルコール、アミンまたは酸アミド、イソチアン酸ナトリウム
の長鎖酸エステル、スルホコハク酸ナトリウムのエステル、硫酸化またはスルホ
ン化脂肪酸エステル、石油スルホネート、スルホン化植物油、ジ−第3アセチレ
ングリコール、アルキルフェノール(特にイソオクチルフェノールおよびノニル
フェノール)のポリオキシエチレン誘導体、および無水ヘキシトール(例えばソ
ルビタン)のモノ高級脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体を含むと考え
られる。好ましい分散剤は、メチルセルロース、ポリビニルア
ルコール、リグニンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸アルキルポリ
マー、ナフタレンスルホン酸ナトリウム、およびポリメチレンビスナフタレンス
ルホネートである。水和剤は、一以上の活性成分、不活性固体増量剤および一以
上の湿展および分散剤を含む水分散性組成物である。不活性固体増量剤は、通常
、天然クレー、珪藻土、およびシリカ等から誘導された合成鉱物のような鉱物起
源のものである。そのような増量剤の例は、カオリナイト、アタパルジャイトク
レーおよび合成珪酸マグネシウムを含む。本発明の水和剤組成物は、通常、組成
物全体の重量を基準に約0.5〜60部(好ましくは5〜20部)の活性成分、
約0.25〜25部(好ましくは1〜15部)の湿展剤、約0.25〜25部(
好ましくは1.0〜15部)の分散剤および5〜約95部(好ましくは5〜50
部)の不活性固体増量剤を含む。必要な場合、約0.1〜2.0部の固体不活性
増量剤を、腐蝕抑制剤または消泡剤あるいはその両方で置き換えることができる
。
他の製剤は、適当な増量剤上に活性成分0.1〜60重量%を含む濃厚粉剤を
含み、これらの粉剤は、約0.1〜10重量%の範囲の濃度で施用するために希
釈することができる。
水性懸濁液または乳濁液は、水不溶性活性成分および乳化剤の非水性溶液を水
と共に均一になるまで攪拌し、次に均質化して非常に細かく分散された粒子の安
定乳濁液を提供することにより調製することができる。得られる濃厚水性懸濁液
は、その粒子寸法が非常に小さいことに特徴があり、そのため、希釈および噴霧
したときに、被膜が非常に均一である。これらの組成物の適当な濃度は、約0.
1〜60重量%、好ましくは5〜50重量%の活性成分を含み、その上限は、溶
媒中の活性成分の溶解性限界により決められる。濃厚物は、通常、水不混和性ま
たは部分的水不混和性溶媒中の活性成分と界面活性剤とからなる溶液である。本
発明の活性成分のための適当な溶媒は、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、N−メチルピロリドン、炭化水素、および水不混和性のエーテル、エス
テル、またはケトンを含む。しかしながら、他の高強度液状濃厚物を、活性成分
を溶媒中に溶解し、次に例えば灯油でスプレー濃度に希釈することにより調製す
ることができる。
ここで濃厚組成物は、通常、乳化性油状物の合計重量を基準に約0.1〜95
部(好ましくは5〜60部)の活性成分、約0.25〜50部(好ましくは1〜
25部)の界面活性剤およ
び必要な場合は、約5〜94部の溶媒を含む。
粒剤は、不活性の微分散粒状増量剤の基本マトリックスに付着またはそれを通
して分散される活性成分を含む物理的に安定な粒状組成物である。粒状増量剤か
らの活性成分の浸出を補助するために、組成物中に界面活性剤が存在することが
できる。天然クレー、葉蝋石、イライトおよびバーミキュライトは、取り扱うこ
とのできる粒状鉱物増量剤の例である。好ましい増量剤は、予備成形され選別さ
れた粒状アタパルジャイトまたは熱拡散粒状バーミキュライトのような多孔質で
吸収性の予備成形粒子、およびカオリンクレー、水和アタパルジャイトまたはベ
ントナイト様クレーのような微分散クレーである。これらの増量剤に活性成分を
分散または噴霧して除草性粒子を形成する。
本発明の粒状組成物は、クレー100重量部当たり約0.1〜約30重量部の
活性成分および粒状クレー100重量部当たり0〜約5重量部の界面活性剤を含
むことができる。
本発明の組成物は、他の成分、例えば、アジュバントとして用いられる肥料、
他の除草剤、他の農薬、薬害軽減剤等、または前記アジュバントの任意の組み合
わせを含むこともできる。本発明の活性成分と組み合わせて有用な化学物質は、
例えば、
トリアジン系、尿素系、スルホニル尿素系、カルバメート系、アセトアミド系、
アセトアニリド系、ウラシル系、酢酸またはフェノール誘導体系、チオールカル
バメート系、トリアゾール系、アゾロピリミジン系、安息香酸系およびその誘導
体、ニトリル系、ビフェニルエーテル系、ニトロベンゼン系等であり、例えば以
下のものである:
ヘテロ環式窒素/イオウ誘導体
2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソプロピルアミノ−s−トリアジン
2−クロロ−4,6−ビス(イソプロピルアミノ)−s−トリアジン
2−クロロ−4,6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン
3−イソプロピル−1H−2,1,3−ベンゾチアジアジン−4−(3H)−オ
ン 2,2−ジオキシド
3−アミノ−1,2,4−トリアゾール
6,7−ジヒドロジピリド(1,2−:2´,1´−c)−ピラジジイニウム塩
5−ブロモ−3−イソプロピル−6−メチルウラシル
1,1´−ジメチル−4,4‘−ビピリジニウム
2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソ−2−イミダゾリン−2−イ
ル)−3−キノリンカルボン酸
2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソ−2−イミダゾリン−2−イ
ル)ニコチン酸のイソプロピルアミン塩
メチル 6−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソ−2−イミダゾリン
−2−イル)−m−トルエートおよびメチル2−(4−イソプロピル−4−メチ
ル−5−オキソ−2−イミダゾリン−2−イル)−p−トルエート
尿素/スルホニル尿素
N−(4−クロロフェノキシ)フェニル−N,N−ジメチル尿素
N,N−ジメチル−N´−(3−クロロ−4−メチルフェニル)尿素
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素
1,3−ジメチル−3−(2−ベンゾチアゾリル)尿素
3−(p−クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素
1−ブチル−3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メチル尿素
2−クロロ−N[(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−
トリアジン−2−イル)アミノカルボニル]−ベンゼンスルホンアミド
N−(2−メトキシカルボニルフェニルスルホニル( )−N´−(4,6−ビ
ス−ジフルオロメトキシピリミジン−2−イル)尿素
メチル 2−(((((4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)アミノ)−カル
ボニル)アミノ)スルホニル)ベンゾエート
エチル 1−[メチル2−(((((4,6−ジメチル−2−ピリミジニル)−
アミノ)−カルボニル)アミノ)スルホニル)ベンゾエート
メチル1−2((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル
)アミノスルホニルメチル)ベンゾエート
メチル2−(((((4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2
−イル)−アミノ)カルボニル)アミノ)スルホニル)ベンゾエート
カルバメート/チオールカルバメート
2−クロロアリル ジエチルジチオカルバメート
S−(4−クロロベンジル)N,N−ジエチルチオールカルバメート
イソプロピル N−(3−クロロフェニル)カルバメート
S−2,3−ジクロロアリル N,N−ジイソプロピルチオールカルバメート
S−N,N−ジプロピルチオールカルバメート
S−プロピル N,N−ジプロピルチオールカルバメート
S−2,3,3−トリクロロアリル−N,N−ジイソプロピルチオールカルバメ
ート
アセトアミド/アセトアニリド/アニリン/アミド
2−クロロ−N,N−ジアリルアセトアミド
N,N−ジメチル−2,2−ジフェニルアセトアミド
N−(2,4−ジメチルチエン−3−イル)−N−(1−メトキシプロプ−2−
イル)−2−クロロアセトアミド
N−(1H−ピラゾール−1−イルメチル)−N−(2,4−ジメチルチエン−
3−イル)−2−クロロアセトアミド
N−(1−ピラゾール−1−イルメチル)−N−(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−5−イル)−2−クロロアセトアミド
N−(2,4−ジメチル−5−[[[(トリフルオロメチル)スルホニル]アミ
ノ]−フェニル]アセトアミド
N−イソプロピル−2−クロロアセトアニリド
N−イソプロピル−1−(3,5,5−トリメチルシクロヘキセン−1−イル)
−2−クロロアセトアミド
2´,6´−ジエチル−N−(ブトキシメチル)−2−クロロアセトアニリド
2´,6´−ジエチル−N−(2−n−プロポキシエチル)−2−クロロアセト
アニリド
2´,6´−ジメチル−N−(1−ピラゾール−1−イルメチル)−2−クロロ
アセトアニリド
2´,6´−ジエチル−N−メトキシメチル−2−クロロアセトアニリド
2´−メチル−6´−エチル−N−(2−メトキシプロプ−2−イル)−2−ク
ロロアセトアニリド
2´−メチル−6´−エチル−N−(エトキシメチル)−2−クロロ−アセトア
ニリド
α,α,α−トリフルオロ−2,6−ジニトロ−N,N−ジプロピル−p−トル
イジン
N−(1,1−ジメチルプロピニル)−3,5−ジクロロベンズアミド
酸/エステル/アルコール
2,2−ジクロロプロピオン酸
2−メチル−4−クロロフェノキシ酢酸
2,4−ジクロロフェノキシ酢酸
メチル−2−[4−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノキシ]プロピオネー
ト
3−アミノ−2,5−ジクロロ安息香酸
2−メトキシ−3,6−ジクロロ安息香酸
2,3,6−トリクロロフェニル酢酸
N−1−ナフチルフタルアミドカルボン酸
5−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ニトロ安息
香酸ナトリウム
4,6−ジニトロ−o−第2−ブチルフェノール
N−(ホスホノメチル)グリシンおよびその塩
(R)−2−[4−[(5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル)オキシ
]フェノキシ]プロパン酸ブチル
エーテル
2,4−ジクロロフェノール−4−ニトロフェニルエーテル
2−クロロ−δ,δ,δ−トリフルオロ−p−トリル−3−エ
トキシ−4−ニトロ−ジフェニルエーテル
5−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)−N−メチルスルホニ
ル 2−ニトロベンズアミド
5−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ニトロ安息
香酸1´−(カルボエトキシ)エチル
種々の化合物
2,6−ジクロロベンゾニトリル
一ナトリウム酸メタンアルソネート
二ナトリウムメタンアルソネート
2−(2−クロロフェニル)メチル−4,4−ジメチル−3−イソオキサゾリジ
ノン
7−オキサビシクロ(2.2.1)ヘプタン,1−メチル−4−(1−メチル−
エチル)−2−(2−メチルフェニルメトキシ)−,エキソ−グルフォシネート
およびその塩
グリフォセートおよびその塩。
活性成分と組み合わせて有用な肥料は、例えば、硝酸アンモニウム、尿素、カ
リ、および過燐酸塩を含む。他の有用な添加剤は、コンポスト、堆肥、腐植土、
砂等のような植物有機体が根づき成長する材料を含む。
本発明に含まれると意図される前記種類の除草組成物を、以下の説明態様によ
り例示する。
I. 乳剤
重量%
化合物 No.8 11.60
Aromatic200(テキサス州ヒューストン在エクソン
社製):ガンマブチロラクトン(4:1) 78.40
Armul 1496(ジョージア州ウィンダー在Stepa
n社製) 5.00
Armul 1505(ジョージア州ウィンダー在Stepa
n社製) 5.00
II. フロアブル剤
g/l
化合物 No.8 206.4
プロピレングリコール 40.0
Atlox 4913(デラウエア州ウィルミントン在ICI
社製) 20.00
Atlox 4896(デラウエア州ウィルミントン在ICI
社製) 10.00
Rhodorsil 432R(フランス国パリ在Rhoen
e Poulenc製) 1.0
Rhodopol 23(フランス国パリ在Rhoene P
oulenc製) 2.0
Phylatol(英国ダービシャー在Coalite社製)
2.0
水(脱イオン) 805.0
本発明により操作する場合、本発明の化合物の有効量を種子または栄養繁殖器
官を含む土に施用する、または任意の従来の方式で土媒体に混入することができ
る。液体組成物および粒状固体組成物の土への施用は、従来の方法、例えば、パ
ワーダスター、ブームアンドハンドスプレーヤーおよびスプレーダスターで行う
ことができる。組成物は、低薬量での有効性故に飛行機からダストまたは噴霧と
して施用することもできる。使用する活性成分の正確な量は、植物種およびその
成長段階、土の種類および条件、雨の量ならびに使用する特定の化合物を含む種
々の因子に依存する。選択的発生前施用又は土壌処理において、約0.001〜
約11.2kg/ha、好ましくは約0.01〜約0.5kg/haの薬量が用
いられる。場合によってはよ
り低いまたは高い処理量が要求され得る。当業者は、前記実施例を含むこの明細
書から、任意の特定の場合における施用すべき最適処理量を容易に決めることが
できる。
「土」という用語はその最も広い意味において使用されており、ウエブスター
・ニュー・インターナショナル・ディクショナリー、第2版、完本(1961年
版)に定義されている全ての従来の「土」を含む。すなわち、その用語は、植物
が根づき成長する任意の物質または媒体に言及し、土のみならず、植物の成長を
支持するコンポスト、堆肥、こやし、腐植土、ローム、シルト、泥、クレー、砂
等を含む。
本発明を特定の態様に関して説明したが、これらの態様の詳細は限定的と解す
べきでない。本発明の精神および範囲から離れることなく、種々の等価変換、変
更および修正を設けることができ、そのような等価態様は本発明の一部と解され
る。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年6月5日
【補正内容】
除草性置換3−アリール−ピラゾール
発明の分野
ここで意図される本発明は、上記表題により総称的に定義される除草性化合物
、その化合物を含む組成物およびその化合物を調製する方法に関する。
発明の背景
種々の置換3−アリール−ピラゾール型化合物が文献において知られている。
そのような化合物は種々の用途、例えば化学中間体、医薬および除草剤としての
用途を有する。
当該分野における置換3−アリール−5−(ハロ)アルキル−ピラゾールには
、化合物のアリールおよび/またはピラゾール部分に種々の置換基、例えば、ア
ルキル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、フェニル、ならびに
アルキル、ハロまたはニトロ基等の種々の基で置換されたフェニルを有する化合
物がある。例えば、この種の化合物において、アリール部分が置換または非置換
フェニル基(ここで、置換基は、アルキル、シクロアルキル、アルカリール、ハ
ロゲン、トリフルオロメチル等)であり、ピラゾリル基が窒素原子または炭素原
子
の種々の位置において、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、ヘテロ環、S(O)n
R基(ここで、nは0〜2、Rはアリールまたはピラゾール部分において置換
されているもののような種々の基であり得る)により置換されているものが知ら
れている。
JP02/300,173に対応するケミカル・アブストラクツ、第114巻、
1991年4月29日、No.164226には、下記式:
[式中、R1は低級アルキル;R2はH、ハロ、シアノ、CHO、(ハロ)アルキ
ル、(ハロ)アシル、シアノアルキル、(シアノ)シクロアルキル、CO2H(
置換)NH2、等;R3はH,ハロ、シアノ、アルキル、アルコキシカルボニル;
Xはハロ;1=0〜4を表わす]
で示される化合物が開示されている。
除草活性を示すといわれている、R1がメチル、R2=R3=H、X1が2,4−
Cl2である前記化合物を製造する方法が特に開示されている。
同様に、JP03/93,774に対応するケミカル・アブストラクツ、第1
15巻、1991年9月2日、No.92260には、R1がメチル、R2がH、
R3がCl、X1が2,4−Cl2である前記化合物であって、やはり除草活性を
有すると言われている化合物を製造する方法が特に開示されている。
除草剤としての用途を有する前記化合物は、典型的に、充分な雑草制御を達成
するためにヘクタール当たり5kgまたは10kg以上の高い処理量を必要とす
る。例えば、ミウラらの特開平1−225,724は、大部分の化合物が発生前
および発生後の両試験において充分な雑草制御のために5kg/ヘクタールの処
理量を必要とする、多くの3−フェニルピラゾール誘導体を開示している。特に
、ピラゾール環の4位にアルキルまたはハロアルキル置換基を有する3−フェニ
ルピラゾール誘導体が開示され、4−メチル置換を有し5位に−SCH3(化合
物360)または−SOCH3(化合物570)を有する二つの化合物が例示さ
れている。これらのうち一つ、化合物36
0のみが雑草制御に試験され、効果的な発生後雑草制御には5kg/haが必要
である。0.8kg/ヘクタールでは、雑草制御は非効果的である。
WO92/06962は、ピラゾール環の4位がハロゲン原子で置換されてい
る除草性の1−(ハロ)アルキル−3−(置換)アリール−5−ハロアルキルピ
ラゾールおよび1−(ハロ)アルキル−5−(置換)アリール−3−ハロアルキ
ルピラゾールを開示している。
すなわち、本発明によれば、4−置換アルキルおよびハロアルキルアリールピ
ラゾール型の新規化合物群が、狭葉および広葉雑草を含むある範囲の雑草に独自
の驚くべき高い植物毒性活性を有するが、多くの作物、特に、小麦、大麦、トウ
モロコシ、大豆、落花生等のような小穀物および/または条植え作物において高
度の安全性を維持することが発見された。
ここに記載の1−(ハロ)アルキル−3−(置換)アリール−4−(ハロ)ア
ルキル−5−ハロアルキルピラゾールは新規のものである。
発明の概要
本発明は、除草活性化合物、該化合物を含む組成物、該化合
物を製造する方法、および該化合物を用いる除草方法に関する。
本発明の除草性化合物は、下記式Iで示される構造物、ならびに農学的に許容
できるその塩および水和物を特徴とする:
本発明により操作する場合、本発明の化合物の有効量を種子または栄養繁殖器
官を含む土に施用する、または任意の従来の方式で土媒体に混入することができ
る。液体組成物および粒状固体組成物の土への施用は、従来の方法、例えば、パ
ワーダスター、ブームアンドハンドスプレーヤーおよびスプレーダスターで行う
ことができる。組成物は、低薬量での有効性故に飛行機からダストまたは噴霧と
して施用することもできる。使用する活性成分の正確な量は、植物種およびその
成長段階、土の種類および条件、雨の量ならびに使用する特定の化合物を含む種
々の因子に依存する。選択的発生前施用又は土壌処理において、約0.001〜
約11.2kg/ha、好ましくは約0.01〜約0.5kg/haの薬量が用
いられる。場合によってはより低いまたは高い処理量が要求され得る。当業者は
、前記実施例を含むこの明細書から、任意の特定の場合における施用すべき最適
処理量を容易に決めることができる。
「土」という用語はその最も広い意味において使用されており、ウエブスター
・ニュー・インターナショナル・ディクショナリー、第2版、完本(1961年
版)に定義されている全ての従来の「土」を含む。すなわち、その用語は、植物
が根づき
成長する任意の物質または媒体に言及し、土のみならず、植物の成長を支持する
コンポスト、堆肥、こやし、腐植土、ローム、シルト、泥、クレー、砂等を含む
。
請求の範囲
1.下記式Iで示される化合物、ならびに農学的に許容できるその塩および水和
物:
[式中、
R1は、独立して、C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル、シクロアルケニル、
シクロアルキルアルキル、またはシクロアルケニルアルキル;C2-8アルケニル
またはアルキニル;ベンジルであるか;あるいは、ハロゲン、アミノ、ニトロ、
シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、
で置換されている上記R1基であり;
R2は、C1-6ハロアルキルであり;
R3は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、CHOまたはCH2OHであり;
R4基は、独立して、R1基、チオアルキル、ポリアルコキシアルキル、カルバ
ミル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシであるか;O、S(O)m
および/またはNR18ヘテロ原子を含むC3-10ヘテロ環であるか;C6-12アリ
ール、アラルキルもしくはアルカリール、
か;あるいは二つのR4基が、飽和および/または不飽和の炭素、−(C=X)
−、またはヘテロであるO、S(O)mおよび/またはNR18結合基を介して結
合して、R1基、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アリール、
アラルキル、アルカリール、
れてよい9員までの環を形成してよく;
Xは、O、S(O)m、NR19またはCR20R21であり;
Yは、O、S(O)mまたはNR22であり;
R8-22は、水素、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、シクロアルケニル、
シクロアルキルアルキルまたはシクロアルケニルアルキル、C2-8アルケニルま
たはアルキニル、ベンジルであるか、あるいは、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シ
アノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シ
アノ、ヒドロキシ、アリール、アラルキル、アルカリール、カルボキシル、アル
コキシアルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシまたはカルバ
ミルで置換されている前記R1基であり;
mは、0〜2であり、および
nは、1〜5である。]。
2.下記式IIで示される請求項1に記載の化合物、ならびに農学的に許容で
きるその塩および水和物:
[式中、
R1は、C1-6アルキルであり;
R2は、C1-6ハロアルキルであり;
R3は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、CHOまたはCH2OHであり;
R5およびR6は、独立して、ハロゲンであり;および
R7は、R1基、
3.R1は、CH3であり;
R2は、CF3であり;
R3は、CH3、CH2FまたはCF2Hであり;
R5は、Fであり;
R6は、Clであり;および
化合物、塩および水和物。
4.前記化合物が
2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメ
チル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸,1−メチルエ
チルエステル;
2−クロロ−5−[1,4−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピ
ラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸エチルエステル;
2−クロロ−5−[4−(ジフルオロメチル)−1−メチル−5−(トリフルオ
ロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−4−フルオロ安息香酸,1−メチ
ルエチルエステル;および
2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(フルオロメチル)−1−メチル−5−
(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸,1−メチル
エチルエステル
からなる群より選択される請求項3に記載の化合物。
5.請求項1〜4のいずれかに記載の化合物の除草有効量およびアジュバント
を含む除草剤組成物。
6.請求項1〜4のいずれかに記載の化合物の除草有効量を望ましくない植物
の生えている場所に施用することを含んでなる、作物中の望ましくない植物を攻
撃する方法。
7.下記式A:
で示される化合物を適当な塩基と反応させ、続いて得られるアニオンをアルキル
化剤または求電子試薬と反応させることからなる、下記式I:
で示される化合物の調製方法であって、式Aおよび式Iにおいて、
R1、R2、R3、R4およびNは請求項1と同意義であり、Zは塩素、臭素または
沃素である前記方法。
8.塩基が、アルキルリチウム、アリールリチウム、グリニャール試薬および
それらの組み合わせからなる群より選択され
る請求項7に記載の方法。
9.式Iで示される化合物が請求項2の化合物である請求項14に記載の方法
。
10.R1は、CH3であり;
R2は、CF3であり;
R3は、CH3またはCHOであり;
R5は、Fであり;
R6は、Clまたは水素であり;および
の方法。
11.式C:
で示されるビニルエーテル化合物を、置換または非置換ヒドラジンと反応させる
ことからなる、式I:
で示される化合物の調製方法であって、ただし、ヒドラジンが非置換である場合
は、得られる式D:
で示される化合物をアルキル化剤と反応させ、又、前記式において
Rは、アルキルまたはアリール基であり;
R1は、独立して、C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル、シクロアルケニル
、シクロアルキルアルキル、またはシクロアルケニルアルキル;C2-8アルケニ
ルまたはアルキニル;ベンジルであり、およびこのR1基は、要すればハロゲン
、アルコ
キシまたはアルキルチオで置換され;
R2は、C1-6ハロアルキルであり;
R3は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、CHOまたはCH2OHであり;
R4基は、独立して、R1基、チオアルキル、ポリアルコキシアルキル、カルバ
ミル、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシであるか;O、S(O)m
および/またはNR18ヘテロ原子を含むC3-10ヘテロ環であるか;C6-12アリ
ール、アラルキルもしくはアルカリール、
か;あるいは二つのR4基が、飽和および/または不飽和の炭素、−(C=X)
−、またはヘテロであるO、S(O)mおよび/またはNR18結合基を介して結
合して、R1基、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アリール、
アラルキル、アルカリール、
れてよい9員までの環を形成してよく;
Xは、O、S(O)m、NR19またはCR20R21であり;
Yは、O、S(O)mまたはNR22であり;
R8-22は、水素、C1-8アルキル;C3-8シクロアルキル、シクロアルケニル、
シクロアルキルアルキルまたはシクロアルケニルアルキル;C2-8アルケニルま
たはアルキニル;ベンジルであるか;あるいは、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シ
アノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シ
アノ、ヒドロキシ、アリール、アラルキル、アルカリール、カルボキシル、アル
コキシアルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシまたはカルバ
ミルで置換されている前記R1基であり;
mは、0〜2であり、および
nは、1〜5である、前記方法。
12.式Iで示される化合物が下記式II:
[式中、
R1は、C1-6アルキルであり;
R2は、C1-6ハロアルキルであり;
R3は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、CHOまたはCH2OHであり;
R5およびR6は、独立して、ハロゲンまたは水素であり;
および
R7は、R1基、水素、ハロゲン、
で示される化合物である請求項11に記載の方法。
13.R1は、CH3であり;
R2は、CF3であり;
R3は、CH3、CH2FまたはCF2Hであり;
R5は、Fまたは水素であり;
R6は、Clであり;および
に記載の方法。
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Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,BB
,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,
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