JPH1150675A - 構造物の改修方法 - Google Patents

構造物の改修方法

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JPH1150675A
JPH1150675A JP22440197A JP22440197A JPH1150675A JP H1150675 A JPH1150675 A JP H1150675A JP 22440197 A JP22440197 A JP 22440197A JP 22440197 A JP22440197 A JP 22440197A JP H1150675 A JPH1150675 A JP H1150675A
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JP
Japan
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steel material
receiving steel
column
temporary receiving
repairing
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Pending
Application number
JP22440197A
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English (en)
Inventor
Shunji Fujii
俊二 藤井
Yoshiaki Nagataki
慶明 長瀧
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
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  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、簡便・安全に作業ができ
る構造物の改修方法を提供する。 【解決手段】 既存構造物の柱や杭を改修する方法であ
って、既存構造物の上部構造と下部構造間に、改修する
構造物に沿って上下方向に2分割された仮受け鋼材を設
置し、構造物を改修後、仮受け鋼材を撤去することを特
徴とする、構造物の改修方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存構造物の柱や
杭を改修するための構造物の改修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】構造物の柱や杭の一部を改修のために取
り替える場合や、構造物と基礎との間、または柱の中間
に免震支承装置を挿入して免震構造物に改修する場合、
従来は既存の柱の周辺に鋼材を設置し、必要に応じてコ
ンクリートを打設した後、既存の柱を切断、撤去し、免
震支承装置や新部材等を設置する方法が行われている。
しかしこの方法では、柱材または杭材に作用していた構
造物の重量が、部材の切断と同時に周辺の鋼材に作用す
ることになる。そのため鋼材は、部材の切断線分だけ圧
縮され、部材切断用のワイヤーソーなどが切断時に部材
にはさまれることとなり、著しく作業性を損なうばかり
でなく、作業を危険にする恐れがある。
【0003】前記問題を解決するため、既存の柱の周辺
に上下方向に2分割した鋼材を設置し、中間にジャッキ
を介在させ、柱材または杭材に作用していた構造物の重
量を一旦ジャッキで仮受けさせた後、既存の柱の周辺に
鋼材を設置し、構造物の重量を鋼材に受けさせてから、
柱材または杭材を切断すればよい。または、構造物の重
量をジャッキで直接受けた状態で切断してもよい。しか
し何れの方法であっても、構造物の重量を受けられるた
めの大掛かりなジャッキ装置が必要となり、工費、工期
の面で問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するためになされたもので、簡単な方法に
より、作業性のよい、安価な構造物の改修方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】既存構造物の柱や杭を改
修する方法であって、既存構造物の上部構造と下部構造
間に、改修する構造物に沿って上下方向に2分割された
仮受け鋼材を設置し、構造物を改修後、仮受け鋼材を撤
去することを特徴とする、構造物の改修方法であり、ま
た、仮受け鋼材は、上部構造と下部構造間に設置する前
に冷却しておき、設置完了後、冷却を中止することを特
徴とする、構造物の改修方法であり、また、仮受け鋼材
は、側面に作業用の開口部を設け、所定間隔をあけて水
平方向に配管パイプを設置し、各配管パイプに連通する
液体供給管を備えており、上部構造と下部構造間に挿入
時には、事前に仮受け鋼材を冷却させて収縮状態で設置
し、設置後は、冷却を中止して仮受け鋼材を元の状態に
戻すことを特徴とする、構造物の改修方法であり、ま
た、仮受け鋼材は、冷却を中止して仮受け鋼材を元の状
態に戻した後、加熱液を供給して加熱することを特徴と
する、構造物の改修方法であり、さらにまた、改修する
構造物に沿って設置する仮受け鋼材は、上部構造と下部
構造間に挿入後、加熱コイルで加熱して膨脹状態とする
ことを特徴とする、構造物の改修方法である。
【0006】
【発明の実施の形態1】以下図面を参照しながら本発明
の実施形態の一例について説明する。本実施の形態で
は、改修する構造物が柱の場合について説明する。
【0007】<イ>全体構成 図1は本発明による構造物の改修方法の側断面図を示
し、図2はその平面図である。上部構造Aと下部構造B
の間に、改修する構造物である柱1に沿って、仮受け鋼
材2を設置する。仮受け鋼材2側面には、改修するため
の作業用の開口部(図示せず)が設けてある。仮受け鋼
材2は、柱1を囲むように上下方向に2分割されてお
り、その外周面には、上下方向に所定間隔をあけて配管
パイプ3が水平に配置されている。各配管パイプ3は、
仮受け鋼材2の上下方向に沿って設置された液体供給管
4によって連結された構造になっている。
【0008】<ロ>仮受け鋼材 仮受け鋼材2は、柱1と同等以上の圧縮力を有する鋼材
等により構成され、改修する構造物である柱1を囲むよ
うに上下方向にたとえば2分割されている。また、仮受
け鋼材2側面には、柱1の一部分を撤去し、免震支承装
置や新部材等を設置するための改修作業用の開口部(図
示せず)が設けてある。
【0009】<ハ>配管パイプ 前記仮受け鋼材2の外周面には、上下方向に所定間隔を
あけて配管パイプ3が水平に配置されている。配管パイ
プ3は、内部に液化窒素等の冷却液を充填させ、仮受け
鋼材2を一時的に収縮したり、又は加熱液を充填させ仮
受け鋼材2を一時的に膨脹させる機能を有する。
【0010】<ニ>液体供給管 液体供給管4は、仮受け鋼材2の外周面に沿って上下方
向に設置され、前記各配管パイプ3を連結し、冷却液又
は加熱液を供給するための機能を有する。
【0011】
【作用】以下に、構造物の改修方法の作用を説明する。
【0012】<イ>仮受け鋼材の設置 図3は上部構造Aと下部構造Bの間に、改修する柱1の
両側から柱1に沿って、仮受け鋼材2を設置した側断面
図である。仮受け鋼材2は、事前に配管パイプ3内部に
液化窒素等の冷却液を充填させ、一時的に収縮した状態
で上部構造Aと下部構造Bの間に設置する。そのため、
設置時には上部構造Aの下端部との間には、隙間Sがあ
いた状態となり、仮受け鋼材2の挿入、設置作業も容易
となる。
【0013】<ロ>仮受け鋼材の温度差 仮受け鋼材2を冷却させ、冷却中止後元の状態に戻り上
部構造Aと下部構造Bの間に密着させるのに必要な温度
差について説明する。通常コンクリート柱には、許容応
力である70kg/cm2 程度の応力がかかっている。
コンクリートの弾性率は21000kg/cm2 程度で
あり、柱は歪みが70/21000=333×10- 6
程縮んでいることになる。一方鋼材には1000kg/
cm2 の応力を負担させるとすると、弾性率は2100
0kg/cm2 程度なので、鋼材の歪みは1000/2
1000=476×10- 6 程度となる。即ち、鋼材を
介在する時と、鋼材に全鉛直力を肩代わりさせた後で
は、333×10- 6 +476×10- 6 =809×1
0- 6 の歪み分だけ鋼材を膨脹させる温度差があればよ
い。鋼材の弾性率は21×10- 6 なので、必要な温度
差は809/12=67度となる。
【0014】<ハ>柱改修部の撤去 図4は柱1の改修部分を撤去した状態を示す側断面図で
ある。前記により、収縮した状態の仮受け鋼材2は、設
置後冷却を中止することにより、元の状態に戻り上部構
造Aと下部構造Bの間に密着し、構造物の重量は柱1か
ら仮受け鋼材2に肩代わりされたことになる。仮受け鋼
材2を構造物にさらに密着させるため、配管パイプ3に
加熱液を供給することにより仮受け鋼材2は伸長し、さ
らに密着状態とすることができる。この状態において、
仮受け鋼材2側面に設けた作業用の開口部(図示せず)
を利用して、柱1の改修部分11を任意の方法で撤去す
る。撤去する柱1の改修部分11には構造物の重量は作
用していないため、柱1の構成材が鋼管柱であっても、
又はRCコンクリートの場合であっても容易に、かつ安
全に撤去できる。
【0015】<ニ>改修材の設置 図5は改修材5を設置した状態を示す側断面図である。
撤去した改修部分11に、改修材5を設置する。改修材
5としては、免震支承装置や新部材等その目的とする改
修材5を選択すればよい。
【0016】<ホ>仮受け鋼材の撤去 図6は改修した柱1から仮受け鋼材2を撤去した状態を
示す側断面図である。改修部分11に改修材5を設置し
たことにより、構造物の荷重は改修材5に作用し、構造
物の改修が完了する。
【0017】
【発明の実施の形態2】図7は、仮受け鋼材2を設置
後、柱1との間隙にコンクリート6を打設した場合の側
断面図であり、図8は構造物の改修が完了状態を示す側
断面図である。本実施の形態にいれば、打設したコンク
リート6及び仮受け鋼材2の周辺だけを切断し、その他
の部分は改修材5と共に改修した柱1に設置した状態の
ままとした、構造物の改修方法であるので、改修した柱
1はさらに剛性の高い柱とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態3】図9は仮受け鋼材2に、加熱コ
イル7を取り付けた側断面図であり、図10はその平面
図である。仮受け鋼材2を上部構造Aと下部構造Bの間
に設置後、冷却を中止し仮受け鋼材2が元の状態に戻っ
た後、加熱コイル7を熱し仮受け鋼材2を伸長させる。
仮受け鋼材2の伸長により、柱1の改修部分11の撤去
を安全、容易に行うことができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから、
次のような効果を得ることができる。 <イ>改修する構造物に沿って仮受け鋼材を設け、仮受
け鋼材の伸縮作用を利用して改修作業を行うので、改修
する構造物に軸力がない状態で安全、容易に改修作業を
行うことができる。 <ロ>改修作業に使用する装置が簡便であり、工期、工
費の低減が計れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による構造物の改修方法の側断面図。
【図2】同上平面図。
【図3】上部構造と下部構造の間に、仮受け鋼材を設置
した側断面図。
【図4】柱の改修部分を撤去した状態を示す側断面図。
【図5】改修材を設置した状態を示す側断面図。
【図6】仮受け鋼材を撤去した状態を示す側断面図。
【図7】その実施の形態を示す側断面図。
【図8】同上構造物の改修が完了状態を示す側断面図。
【図9】さらにその実施の形態を示す側断面図。
【図10】同上平面図。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既存構造物の柱や杭を改修する方法であっ
    て、 既存構造物の上部構造と下部構造間に、改修する構造物
    に沿って上下方向に2分割された仮受け鋼材を設置し、 構造物を改修後、仮受け鋼材を撤去することを特徴とす
    る、 構造物の改修方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の構造物の改修方法におい
    て、 仮受け鋼材は、上部構造と下部構造間に設置する前に冷
    却しておき、 設置完了後、冷却を中止することを特徴とする、 構造物の改修方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2のいずれかに記載の
    構造物の改修方法において、 仮受け鋼材は、側面に作業用の開口部を設け、 所定間隔をあけて水平方向に配管パイプを設置し、 各配管パイプに連通する液体供給管を備えており、 上部構造と下部構造間に挿入時には、事前に仮受け鋼材
    を冷却させて収縮状態で設置し、 設置後は、冷却を中止して仮受け鋼材を元の状態に戻す
    ことを特徴とする、構造物の改修方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    構造物の改修方法において、 仮受け鋼材は、冷却を中止して仮受け鋼材を元の状態に
    戻した後、加熱液を供給して加熱することを特徴とす
    る、 構造物の改修方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    構造物の改修方法において、 改修する構造物に沿って設置する仮受け鋼材は、上部構
    造と下部構造間に挿入後、加熱コイルで加熱して膨脹状
    態とすることを特徴とする、 構造物の改修方法。
JP22440197A 1997-08-06 1997-08-06 構造物の改修方法 Pending JPH1150675A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT202100005078A1 (it) * 2021-03-04 2022-09-04 Next Innovation In Eng S R L Metodo per l’inserimento di isolatori sismici in elementi strutturali di strutture preesistenti
IT202100005075A1 (it) * 2021-03-04 2022-09-04 Next Innovation In Eng S R L Martinetto, atto ad essere inserito nello spessore di un elemento strutturale, e procedimento per l’inserimento di tale martinetto in tale elemento strutturale

Cited By (3)

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IT202100005078A1 (it) * 2021-03-04 2022-09-04 Next Innovation In Eng S R L Metodo per l’inserimento di isolatori sismici in elementi strutturali di strutture preesistenti
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EP4053359A1 (en) * 2021-03-04 2022-09-07 Next Innovation in Engineering S.r.l. Jack adapted to be inserted into the thickness of a structural element, and method for inserting said jack in said structural element

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