JPH11505406A - 軟質または半硬質繊維状チーズの製造方法 - Google Patents

軟質または半硬質繊維状チーズの製造方法

Info

Publication number
JPH11505406A
JPH11505406A JP8525202A JP52520296A JPH11505406A JP H11505406 A JPH11505406 A JP H11505406A JP 8525202 A JP8525202 A JP 8525202A JP 52520296 A JP52520296 A JP 52520296A JP H11505406 A JPH11505406 A JP H11505406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cheese
emulsifier
weight
heated
milk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8525202A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3479081B2 (ja
Inventor
リー バーズ,リチャード
パークス クレマー,カロリン
Original Assignee
レプリノ フーズ カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by レプリノ フーズ カンパニー filed Critical レプリノ フーズ カンパニー
Publication of JPH11505406A publication Critical patent/JPH11505406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3479081B2 publication Critical patent/JP3479081B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/068Particular types of cheese
    • A23C19/0684Soft uncured Italian cheeses, e.g. Mozarella, Ricotta, Pasta filata cheese; Other similar stretched cheeses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/09Other cheese preparations; Mixtures of cheese with other foodstuffs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/09Other cheese preparations; Mixtures of cheese with other foodstuffs
    • A23C19/0917Addition, to cheese or curd, of whey, whey components, substances recovered from separated whey, isolated or concentrated proteins from milk
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C19/00Cheese; Cheese preparations; Making thereof
    • A23C19/06Treating cheese curd after whey separation; Products obtained thereby
    • A23C19/09Other cheese preparations; Mixtures of cheese with other foodstuffs
    • A23C19/093Addition of non-milk fats or non-milk proteins

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Dairy Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 軟質または半硬質繊維状チーズの製造方法であって、a)ミルクを殺菌し、b)ミルクを酸性化し、c)ミルクを凝固させてカードとホエーを得、d)凝固物を細断し、ホエーを排除し、e)均質な繊維状塊になるまで(たとえば、ミキサー/クッカー1中で)、カードを加熱し、練り、そして引っ張り、f)(たとえば押し出し機8を通して、チーズをポンプ輸送することにより)チーズを所定の形に形成し、g)形を形成されたチーズを冷たいブライン中で(たとえばブラインタンク11及び15中で)冷却し、h)冷却されたチーズをブラインから(たとえばコンベヤー16により)取り出す工程を含む前記方法。チーズを加熱し、練り、そして引っ張った後であるが、チーズを所定の形に形成する前に、チーズ添加物を(たとえば追加のミキサー6中で)加熱されたチーズに混合する。添加物は乳化剤、ガム質、安定剤、着色剤、酪農業の固形食物、チーズ粉末または食用澱粉であり得る。

Description

【発明の詳細な説明】 軟質または半硬質繊維状チーズの製造方法 発明の背景 1.発明の分野 本発明は軟質または半硬質繊維状チーズ、たとえばモッツァレラ種のチーズの 製品に関する。特に、焼くことを目的とするチーズ、たとえばピザの上のむき出 しのチーズまたはピザクラストの外側の縁の中に巻き込まれるひも状チーズとし て(いわゆる「詰め込み(stuffed)クラストピザ」)用いられるようなチーズの 製法に関する。 2.関連技術の記述 軟質または半硬質繊維状チーズは、通常、次の連続工程を含む製法により製造 する:すなわち、 a)牛または水牛のミルクを殺菌する工程、 b)ミルクを酸性化して、チーズミルクに変える工程、 c)チーズミルクを凝固させて、カード及びホエーを含む凝固物を得る工程、 d)凝固物を細断し、そこからホエーを排除し、それにより、チーズカードを 残す工程、 e)チーズカードが加熱された、未熟成チーズの均質な繊維状塊になるまで、 チーズカードを加熱し、練り、そして引っ張る工程、 f)加熱されたチーズを所定の形に形成する工程、 g)前記形を形成したチーズを冷たいブライン中で冷却する工程及び h)ブラインから冷却されたチーズを取り出す工程である。 この製法により作られたチーズは、モッツァレラ、パスタ フィレート、(pa sta filata)プロボローン、スカモルツェ(scamorze)及びピザチーズを包含す る多数の名称で知られている。(参照の容易さのため、このようなすべてのチー ズを本明細書では「モッツァレラ種のチーズ」という。)製法自体は、時々、「 パスタ フィレート法」と呼ばれる。〔1995年11月8日の公定食品集(the Code x Alimentarius)のためのモッツァレラについての新規な国際的な個々の標準案 参照。これは参照により本明細書に組み入れられる。〕これらのチーズのいくつ かはこの産業のあるものにより「軟質」と呼ばれ、他のものにより「半硬質」と 呼ばれる。チーズが少なくとも20重量%以上の乳脂を含有し、60重量%以下の水 を含有するなら、それは英国のチーズ法1970(No.94)の下で(II(5)(2)(a) )、「完全脂軟質チーズ」と考えられる。 上記チーズの性質は、完成したチーズ上に、風味添加剤及び/または1または 複数の他のチーズ薬品、たとえば乳化剤の水溶液を噴霧することにより変性する ことができる。したがって、たとえば、バルツ(Barz)他(米国特許第 5,200,2 16号)は、モッツァレラチーズを細かく砕いて、冷凍し、次いで乳化剤、たとえ ばクエン酸ナトリウムの水溶液で被覆してもよいことを開示している。 プロセスチーズの製造において、乳化用塩、たとえばリン酸ナトリウムまたは クエン酸ナトリウムは普通に用いられている。プロセスチーズは、細かく砕いた 天然の硬質チーズ及び/または軟質チーズと2〜3%の乳化用塩を、溶融工程中 で約80〜95℃(176〜203 °F)の範囲の温度まで加熱することにより製造される 。この溶融工程の間に、不溶性の出発チーズは乳化用塩により液体に変換される 。約4〜15分後、溶融した塊を冷却し、固体化する。(たとえば米国特許第 3,6 15,586号、 5,466,477号及び 5,470,955号明細書参照 。) 米国特許第 5,380,543号明細書(Barz他)は、チーズの天火で焼く性能を変更 するために、天然モッツァレラチーズの製造の間に少量の澱粉を混合することを 開示する。澱粉を、凝固物の細断工程または、加熱する/練る/引っ張る工程の 間のいずれかの工程で混合する。 米国特許第 5,080,913号明細書(Gamay)は、殺菌の前または後にミルクに安定 剤、たとえばカラギーナンを、所望により、乾燥脱脂ミルク、乾燥されたホエー 、風味剤及び/または他のガム質及びカゼイン安定剤を添加する、低脂チーズを 製造する方法を開示する。 米国特許第 5,395,630号明細書(Gamay)は、出発脱脂ミルクチーズを種々のチ ーズ添加剤と混合し、混合物を約 160°F(71℃)の温度で加温する、低脂の殺 菌されたプロセスチーズを作る方法を開示する。開示されている添加剤としては 乳化剤、安定剤、風味剤、ガム質、ソルビン酸、ホエー固体及びアナトー(anno to)着色剤である。 発明の概要 本発明の製法は軟質または半硬質繊維状チーズを製造するのと同じ周知の工程 を用いる。すなわち、 a)牛または水牛のミルクを殺菌する工程、 b)ミルクを酸性化して、チーズミルクに変える工程、 c)チーズミルクを凝固させて、カード及びホエーからなる凝固物を得る工程 、 d)凝固物を細断し、そこからホエーを排除し、それにより、チーズカードを 残す工程、 e)加熱された、未熟成チーズの均質の繊維状塊になるまで、チ ーズカードを加熱し、練り、そして引っ張る工程、 f)加熱されたチーズを所定の型に形成する工程、 g)前記型に入れて作ったチーズを冷たいブライン中で冷却する工程及び h)ブラインから冷却されたチーズを取り出す工程である。 しかしながら、本発明の製造法においては、(e)工程と(f)工程の間に、 加熱されたチーズに、乳化剤、ガム質、安定剤、着色剤、酪農業の固形食物、チ ーズ粉末、天然または変性食用澱粉からなる群から選択された、少量の少なくと も1種のGRASチーズ添加剤を混合する。〔GRASは食品添加物として用いるのに安 全であると一般に認められていることを意味する。(Generally Recognized As S afe for use as a food additive)〕 用語「乳化剤」は、金属イオン封鎖剤として公知の化学物質を包含する(これ に限定するわけではないが)ことを意図する。乳化剤が用いられるとすれば、そ れは好ましくは、チーズ中のカルシウムイオンを封鎖する…すなわち、カルシウ ムがイオン的にチーズ中のタンパク質に結合する程度を低下させる、チーズ乳化 剤である。カルシウム結合性乳化用塩は、特にリン酸塩、クエン酸塩から成る群 から選択されるものが好ましい。ナトリウム及びナトリウムアルミニウム塩が最 も好ましい。適切なリン酸塩の例はヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)、リン 酸モノナトリウム(MSP)、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)及びリン酸ジナト リウム(DSP)である。 DSPは通常その水和された形である、リン酸ジナトリウム ・2水和物として入手できる。好ましいクエン酸塩乳化剤はクエン酸ナトリウム であって、それは一般にクエン酸ナトリウム・2水和物として、固体形で市販さ れている。理想的な乳化剤の使用量は、その化学的本性、所期のそのチーズの最 終的用途及び用いられたチーズ製造条件 の他の組み合せに依存して変化するであろうが、少々の実験によりケース・バイ ・ケースで容易に確認することができるだろう。しかしながら、好ましくは、乳 化剤は一般的に安全と認識されているレベル、たとえば完成されたチーズの重量 に基づいて約0.01〜2%の範囲内の量を超えないレベルで用いられるだろう。し ばしば、約 0.5〜2%の乳化剤または約 0.8〜2%の範囲内の量が用いられるだ ろう。 乳化剤は加熱されたチーズに乾燥形で混入することができるが、好ましい添加 方法は、まず、添加剤の水溶液、一般的には約5〜50重量%範囲の固体、たとえ ば約20〜40%の水溶液を作り、次にそれを加熱されたチーズに加える。 チーズへのガム質及び/または安定剤の混入は、一般に水を結合させ、チーズ 本体を硬くするのに有用である。適切なガム質はキサンタンガム、グアーガム及 びローカストビーンガムを包含する。適切な安定剤は紅藻類(chondrus)抽出物 (カラギーナン)、ペクチン、ゼラチン及び寒天を包含する。添加されるガム質 及び安定剤の総量は、一般に完成されたチーズの重量に基づいて約 0.1〜0.8 % の範囲である。ガム質及び安定剤を水と予備混合するよりは乾燥形で添加する方 がよい。 チーズに着色剤を加えることの効果はその自然な色を変更することである。こ れは、たとえば、チーズの自然な色を変更することにより、消費者の受容性が増 加するであろう場合には有用であることがある。この方法のこの段階で着色剤を 添加することが有益な結果を有することがあることは驚くべきことである。本発 明の前には、着色剤をミルクバットに加えて、チーズ全体に完全に吸収されるよ うにしなければならないと考えられていた。 添加される着色剤の量は、完成されたチーズの重量に基づいて、 一般に約 0.1〜0.5 %の範囲であることができる。適切な着色剤の例はアナトー 、ターメリック(tumeric)、二酸化チタン及びβ−カロチンである。好ましくは 着色剤は水溶液または水分散液として添加される。本発明の製造法においてチー ズに酪農業の固形食物を混入する目的は、チーズを硬くさせ、水を結合させ、調 理されたチーズの溶融外見を改善させ、及び/または調理されたチーズの火膨れ を生ずることを増加することである。適切な酪農業の固形食物の例は、ホエータ ンパク質、カゼイン加水分解物、乳脂及び脱脂乾燥ミルクである。酪農業の固形 食物は一般に完成されたチーズの重量に基づいて、約1〜10%の範囲内の量で包 含される。酪農業の固形食物は水と予備混合することができるけれども、一般に 乾燥形で加えることが好ましい。 この方法のこの段階で加熱されたチーズに、チーズ粉末を混入する目的は、完 成されたチーズに異なったチーズの風味を与えることである。適切なチーズ粉末 の例は、パルメザン、チェダーチーズ混合物、モントレージャック(Monterey J ack)、ロマノ及びプロボローン粉末である。チーズ粉末は一般に完成されたチ ーズの重量に基づいて、約1〜10%の範囲内の量で包含される。好ましくは、そ れは加熱されたチーズに乾燥形で加える。 時々、ピザの上のむき出しのチーズが完全に溶融したとき、チーズがあたかも 「加温されて」ソースになったようにみえる。消費者には、ピザ上のトッピング は、所望されたまたは予期されたよりもチーズが少ないようにみえることがある 。この産業では、これはピザが「薄く」見えるまたは「貧相な歩留まり(poor y ield)」という。工程(e)と工程(f)の間に食用澱粉を添加することはこの 問題を除去する傾向があることを発見した。一般にその量は約 0.5〜10重量%の 範囲で、最も普通には約1〜4%の範囲にあるべきで ある。好ましくは、チーズに加える前に澱粉を水と混合しない。 適切な澱粉は、野菜澱粉、たとえば馬鈴薯澱粉、豆澱粉及びタピオカ並びに穀 物澱粉、たとえば、コーンスターチ、小麦澱粉及び米澱粉の両方を包含する。澱 粉は変性または天然であることができる。適切なコーンスターチは、デント・コ ーンスターチ、ワクシー・コーンスターチ及び高アミロース・コーンスターチで ある。 変性された食用澱粉は架橋度、化学的置換の型、酸化レベル、分子切断度及び アミロースとアミロペクチンの比率において異なる。いくつかの市販されている 一般に「貧相な歩留まり」問題を除去するのに適切な変性食用澱粉の例は、Mira -Cleer 516,Pencling 200,Batterbind SC,Penbind 100及びMira Quick MGLを 包含する。適切な市販されている天然の(非変性)澱粉は Hylon Vである。 エー・イー・ストーリー・カンパニーからのMira-Cleer 516は、架橋され、ヒ ドロキシプロピル基で置換された、デント・コーンスターチである。架橋はその 糊化温度及び耐酸性を増加する。ヒドロキシプロピル置換はその水結合能、粘度 及び凍結−融解安定性を増加する。また、エー・イー・ストーリー・カンパニー からのMira Quick MGLは、酸−希釈(acid-thinned)馬鈴薯澱粉である。酸−希 釈澱粉は澱粉のアミロペクチン分枝を破壊させ、より硬いゲルを創る。 ペンウエスト・フーズからのPencling 200は酸化馬鈴薯澱粉である。酸化は水 及びタンパク質への結合性を高める。Penbind 100も、ペンウエスト・フーズか らのものであり、架橋馬鈴薯澱粉である。 ナショナル・スターチからの Batterbind SCは架橋及び酸化デント・コーンス ターチである。Purity 660もナショナル・スターチからのものであり、架橋及び ヒドロキシプロピル置換デント・コーン スターチである。 Hylon Vもナショナル・スターチからのものであり、非変性高 アミロース・コーンスターチである。 上記のすべての特定の澱粉は「加熱(cook-up)」澱粉…すなわち、予備糊化さ れていない…澱粉である。しかしながら、予備糊化された澱粉も本発明の製造法 で用いることができる。 我々は、いくつかの澱粉は溶融チーズのテクスチャーにも影響を与える傾向が あることも認めた。市販の製品である、Mira-Cleer 516,Purity 660及びMira Q uick MGLの使用は焼いた時完成されたチーズを軟かくする傾向があるのに対し、 市販の製品である、Pencling 200,Batterbind SC,Hylon-V及び Penbind 100の 使用は焼いた時に完成されたチーズを硬くさせる傾向がある。天火で焼いた時に チーズを軟かくさせる傾向がある澱粉の使用は、詰め込みクラストピザに用いる ことを意図するひも状チーズを製造する際に特に有利である。 上記のように、チーズ添加剤は、チーズをある程度練って、引っ張ることを行 なった後に加熱されたチーズに混合されるが、形を形成されそしてブライン中で 冷却される前に混合される。好ましくは、チーズは添加剤が添加される時に、約 160°F(71℃)以下の温度、たとえば約 110〜160 °F(43〜71℃)の範囲で あるだろう。最も好ましくは、その温度は殺菌温度(65℃, 150°F)より低く 、たとえば約 110〜145 °F(43〜63℃)で、好ましくはチーズの温度を続いて 殺菌温度までは上げない。 チーズカードの加熱、練り及び引っ張りは、一般に、ミキサー/クッカーと呼 ばれる装置の1区画で行なわれる。次に加熱された繊維状の塊を所望の形に押し 出し、冷ブラインのタンクに沈澱させる。この方法では、混合装置の別個の区画 をミキサー/クッカー及び押出し機の間に取り付けることができる。たとえば、 完全な混合を 保証する、重なり合うように配置された二軸のスクリューオーガーを備えたジャ ケット付ミキサーを用いることができる。それは、好ましくはチーズ添加剤の添 加のために混合通路の頭部に入口を包含するだろう。 このような装置のサイズと配置は好ましくはミキサー中の加熱されたチーズの 滞留時間が約2〜10分で、カードを加熱し、引っ張るのに用いられる装置からの チーズの流れが連続的であるようなものである。 上記製造法の(a)〜(h)の工程は当業者に公知である。好ましくは、これ らの工程は、ブラインから取り出した後の完成されたチーズが、湿分含有量約45 〜60重量%で乳脂含有量が少くとも30重量%(乾燥固体基準で)であるように制 御及び実施される。 工程(b)である、ミルク酸性化工程は、微生物的または直接的にのいずれか で実施できる。微生物的酸性化は、1または複数の乳酸産生細菌のスターターカ ルチャーの添加及び次に前記細菌を増殖させることにより達成される。直接酸性 化は、より速く、GRAS酸、たとえば酢酸(たとえば、ビネガー)、リン酸、クエ ン酸、乳酸、塩酸、硫酸またはグルコノ−デルタ−ラクトン(GDL)をミルクに添 加することにより達成される。 チーズ添加剤の混入後、まだ温かいチーズ(たとえば温度範囲約 100〜135 ° F(38〜57℃))を任意の所望の形に形成する。一般にそれはその温度で連続した リボンとして押し出され、冷たい塩化ナトリウム・ブラインチャンネルまたはタ ンク、たとえば、米国特許第 4,339,468号(Kielsmeier)明細書または米国特許 第 5,200,216号(Barz他)(両方共、参照により本明細書に組み入れられる)に記載 されたもの、中に排出される。リボン状のチーズは、好ましくはその芯の温度が 約75°F(24℃)以下に低下するまで、(1または 複数のタンクまたは容器中の)冷たい塩化ナトリウムブラインと接触させる。次 いで冷却されたリボンを切断してセグメントにする。 製品がたとえば直径約1/4〜3/4インチ(0.6〜2cm)を有するひも状チー ズなら、そのリボンのセグメントは一般に長さ約 1.5〜8インチ(4〜20cm)で あろう。ひも状チーズが天火で焼かれないか、ピザクラスト中に、たとえば詰め 込みクラストピザ中に、封入された間のみ、天火で焼かれるのなら、一般にそれ を用いる前にチーズを熟成する必要がないだろう。所望により、ひも状チーズを 冷凍して、貯蔵してもよい。 前記チーズをピザのむき出しのトッピングとして用いることを意図するなら、 連続したリボン(好ましくは横断面は長方形であろう)は、たとえば巾約12〜36 インチ(30〜91cm)、高さ約 0.5〜2インチ(1.3〜5cm)及び長さ約14〜24イン チ(36〜61cm)の塊に切断してもよい。次に前記塊をさらに塩化ナトリウムブラ イン中で、さらにたとえば芯の温度、約28〜45°F(−2〜7℃)の範囲に冷却 し、次いでブラインから取り出し、細かく砕き、その片を個々に、たとえば、米 国特許第 5,030,470号(Kielsmeier他)明細書に記載された方法(参照により本 明細書に組み入れられる)により、急速冷凍することができる。 チーズの組成に依存して、チーズを最後のブラインタンクから取り出した後で 、細かく砕き、凍結する前に、しばらくの間(たとえば約7〜21日、約35〜45° F(2〜7℃)で)、貯蔵するのが好ましいかもしれない。しかしながら、米国 特許第 5,200,216号(Barz他)明細書に記載されているように、その方法がブラ インから取り出された冷却されたチーズの湿分含有量が約45〜60重量%で、乳脂 の含有量が少なくとも約30重量%(乾燥固体基準)で、湿分と湿った乳脂の合計 含有量が少なくとも約70重量%であるように制御され ているなら、そのチーズは直ちに凍結でき、種々の条件下でピザ上で天火で焼く 時になお満足のいくように働くだろう。 乳化剤を用いる時、本発明の方法は、乳化剤を混入しないチーズまたは乳化剤 を完成したチーズ粒子の上に被覆させるだけで混入したチーズよりも、広い条件 範囲にわたって最適の天火で焼く性能をもたらすことができる軟質または半硬質 繊維状チーズを製造することができる。ピザ産業並びに他の軟質または半硬質繊 維状チーズのユーザーは、焼く必要のあるチーズを含む、たくさんの調製された 食物を増やしてきているので、これは重要である。また、ますます増加する多数 のパン焼き用装置及び条件が用いられている。ピザ産業では、たとえば、クラス トは薄いか、厚いか、その中間であるかもしれず、チーズはむき出しであるか、 またはクラストの縁に包み込まれているかもしれず、そして、クラストはチーズ と共にオーブンに入れる前に全く加熱調理されていないか、ほとんど焼き上げら れているかもしれない。さらに、オーブンの型及び温度はピザレストランごとに 変わる。ある焼き上げ操作はかなり高いオーブンの温度(たとえば約 600〜750 °F(315〜399 ℃)の範囲)で、短かい焼き上げ時間(約5〜10分の範囲)を必 要とする。このような条件は薄いクラストを有するピザを焼く時にたとえば衝撃 (impingement)オーブン中で用いられるだろう。反対にピザレストランは比較的 長い焼き上げ時間(たとえば約10〜20分)及び相当する低いオーブン温度(たと えば約 450〜550 °F(232〜288 ℃))を用いるかもしれない。このような条件は 、厚いクラストのピザを作る時にデッキオーブン中でより普通に用いられる。 本発明の前に、チーズ製造者は、たとえば、そのチーズの湿分もしくは乳脂の 含有量または出荷前にチーズを上記凍結温度で貯蔵する時間の長さを変更するこ とによって、任意の特定の焼き上げ条件 のセットに適す軟質または半硬質繊維状チーズを通常は設計することができた。 これらの変数の異なった組み合せが、特定の焼き上げ条件のセットについての最 適性能のためにチーズを仕込むのに選択することができた。しかしながら、現在 まで、ある焼き上げ条件のセットまたは特定の型の製品について最適であるチー ズが、ある他の焼き上げ条件のセットまたは製品を決して満足させないだろうこ とは一般的に真実である。 さらに、特定の条件のセットのもとで最適焼き上げ性能を達成するためにこれ らの特定のチーズ製造変数のセットを用いるとき、時々経験する欠点はチーズの 取り扱い性が決して満足させるものでないということである。そのチーズをたと えばピザクラスト上のむき出しのチーズとして用いる前に、細かく砕く(たとえ ば、サイの目に刻むか、ずたずたに切る)必要があるなら、細かく砕く工程が効 率的に進行するためには、特定の最小硬さを持つ必要がある。また、一旦細かく 砕かれたなら、チーズが正確にそして容易に分配できるように、その粒子は比較 的自由に流れる必要がある。いずれかまたは両方のこれらの特性は、特定の焼き 上げ要求に最も良く合う、慣用のチーズ製造変数のセットを選択することにより 、逆に影響を及ぼすことができる。我々は、たとえば、最小限の熱がチーズに達 するという加熱調理条件を用いるためのモッツァレラ種のチーズを製造するとき に劣った取り扱い特性を経験した。湿分及び脂質含量のような条件を思慮深く選 択することにより、我々は厚いクラストのピザ上で、オーブン温度約 500°F(2 60℃)で完全に(理想的な火膨れのサイズ、範囲、色及び一体性並びに良好な引 っ張り性及びテクスチャー)焼き上がるモッツァレラを作ることができた。しか しながら、そのチーズは、細かく砕くには軟らかすぎて、うまく取り扱えず、劣 った切断一体性及び、分配カップを用いることによる チーズの計り分けに困難をもたらす。 我々は本発明の方法は、上記のようにチーズ生成工程の特定の段階で乳化剤を 混入する時に、広い種類の焼き上げ条件のもとに最適に働くことができる軟質ま たは半硬質繊維状チーズを作るのを可能にすることを発見した。その上、これら の望ましい焼き上げ特性はチーズの取り扱い特性の有意な低下なしに達成するこ とができる。したがって、適当な量の乳化剤を混入することによって、ピザ上で 、厚いクラスト、長い焼き上げ時間、そしてデッキ型オーブンの組み合せのよう な困難な条件下ですら、非常にうまく焼き上り、それでいてなお細かく砕きやす く、注ぎやすいチーズを達成することができる。〔これらの条件下でのピザの焼 き上げのためには、デッキ型オーブンは下手な選択である。というのは、それら は輻射及び伝導熱を生じ、それはチーズの温度を比較的にゆっくりと上げるから だ。衝撃オーブン(熱はほとんどが強制された空気の対流である)は、厚いクラ ストのピザを焼き上げるとき、一般によりよく働く。しかし、衝撃オーブンは相 対的に高価で、多くのピザ屋はデッキオーブンのみを備えている。〕 また、本発明の方法によって、詰め込みクラストピザのための詰め込み用チー ズとして、一般にひもの形で市販されているものよりもよく働くひも状チーズを 製造することができる。詰め込みクラストピザにおいては、モッツァレラ型ひも 状チーズを、焼くまえにピザの縁または「耳」に巻き込む。次にピザはソースと むき出しのチーズ等を用いて、伝統的な方法で製造される。ピザを焼くに際し、 クラストに封入されたチーズ及び前記むき出しのチーズの両方がそのもとの形を 失うように溶融すると考えられ、そして、すぐれた「糸をひく」性質を示すと考 えられる。ピザを断片に切った時に詰め込んだチーズは流れやすくてはならず、 さもないとクラストが熱い 間にクラストからチーズが速みやかに流れ出るだろう。チーズはクラストから非 常にゆっくりとにじみ出るのに十分な位に軟かいが、その断片を口に持ち上げる ことができる前に流れ出すほど流動性であってはならない。そして、ピザがひと たびいくらか冷たくなると、クラストの縁のひも状チーズは、かんだ時に、チー ズが鋭く引きちぎれないように、その糸をひく特性を保つべきである。本発明の 方法は、チーズ中に乳化剤を混入して用いた時に、上記ひも状チーズを作るのに 理想的に適している。 図面 図1〜6は、例IIIとして本明細書の後記の比較テストで作られた実際のピザ の写真である。図1,2,3及び5は先行技術の方法により作られたチーズを用 いて焼き上げた。図4及び6のピザは、本発明の方法により作られたチーズを用 いて焼き上げた。 発明の詳細な説明 図7に関して、発酵されたチーズカードをミキサー/クッカー1中で加熱しな がら、練り及び引っ張って、溶融チーズを生産する。生じた溶融チーズを移送管 2を通して押し出し、溶融チーズの押し出されたリボンを形成する。スリッター 3は溶融チーズの押し出されたリボン中に細長い溝を形成する。細長い溝を作ら れ、押し出されたリボンを追加のミキサー6、たとえば重なり合う二軸のスクリ ューオーガーを有するジャケット付きミキサーに送り込む。スリッター3と追加 のミキサー6の間に配置された入口室5は、液体/乾燥成分付与器4が、スリッ ター3によって溶融チーズ中に形成されたリボンの溝に、1または複数の所望の 成分、たとえば1方から乾燥澱粉、他方から乳化剤の水溶液を加えることを可能 にする。加え られた成分を追加のミキサー6により溶融チーズに完全に混合する。正ポンプ7 は生じた混合物を移送管8を通して溶融チーズの連続したリボンにする。押し出 された連続したリボン12は予備ブラインタンク11中に含有された「超冷」塩化ナ トリウムブライン中に流れる。カッター13は、連続したリボン12が予備ブライン タンク11を出る時に、連続したリボンをチーズの塊14に切断する。冷却された、 塩で味をつけられたチーズの塊は主ブラインタンク15中で、コンベヤー16が主ブ ラインタンク15から前記塊を取り出すまで、浮遊している。次いで、前記塊を所 望によりさらに加工してもよい。 次の例では、特に表示がなければすべての%は重量による。 例I 牛乳を用いて、バルツ他(米国特許第 5,200,216号明細書)に記載された方法 によりモッツァレラ種のチーズを製造した。製造条件は最終生成物の湿分含有量 が53.5%、FDB(乾燥物基準の脂肪)が47.1%、 pH 5.25及び塩含有量1.40%を有 するようなものであった。チーズカードを、すべてミキサー/クッカー中で、 1 20°F(49℃)まで加熱し、引っ張り、そして練った。次に、チーズの重量を基 準にして1%のヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)の投与レベルで50重量%の SHMPの水溶液を加えながら、前記チーズを二軸スクリューオーガーミキサーを通 過させることにより、ほぼ1/2バッチにSHMPを補足した。チーズの温度を 120 °F(49℃)に保ちながら、二軸スクリューの作用によりSHMP溶液をチーズ中に 完全に混合した。オーガーミキサー中のチーズの平均滞留時間は約2分であった 。すべてバルツ他(米国特許第 5,200,216号明細書)が記載したように、オーガ ーミキサーを出ると、チーズはリボンに形成され、ブライン中で冷却され、ブロ ックに切断され、細かく砕かれ、個別に急速冷凍された。 溶融チーズの他の半分のバッチを同様に、しかしながら、SHMPを加えずに仕上 げした。 両方の生成物を3日間融解し、次いで厚いクラストピザ上で調理した(ピザの 様式は調理の間に到達する比較的低いチーズ温度のため、所望の性能特性がしば しば達成されないものである)。SHMPを添加せずに製造したチーズは所望の、典 型的な溶融特性を示さなかった。すなわち、それはモッツァレラチーズに期待さ れる、溶融性、引っ張り性及びきつね色に焦げること/火膨れが出ることを欠い た。SHMPを添加した新製品は所望の特性を示した。しかしながら、両方のチーズ 共、いくつかの他の適用で…たとえば、もっと慣用の薄いクラストピザ上で、ま さに、約 480°F(249℃)のオーブン温度で焼き上げる時、うまく働くだろう。 例II 牛乳から始めて、キールスマイヤー他(米国特許第 3,961,077号明細書、参照 により本明細書に組み込まれる。)において概説された製造法を用いて、モッツ ァレラ様ひも状チーズを生成した。生成物の最終組成は湿分52.5%、FDB 38.6% 、pH 5.20及び塩含有量 2.3%であった。カードを加熱し/引っ張って溶融塊に した後、 0.8%のSHMP(50%水溶液で)をチーズの半分に温度 110°F(43℃) で、二軸スクリューオーガーミキサーを用いて、滞留時間2分間で混合した。次 いで、前記混合物をひも状チーズ製品にした。溶融チーズの他の半分のバッチは 乳化剤をチーズに混合しなかった。生成物を別々に直径約5/8インチ(1.6cm) 、長さ7・5/8 インチ(19cm)の円筒形に形成した。次いでそれらを10°F(− 12℃)のブライン中で20分間、塩水につけ、冷却し、その後それらを凍結二酸化 炭素冷凍室を用いて凍結した。次に両生成物を3日間融解し、その後、ピザの外 側クラスト(縁)に巻き込み、一般的なピザ屋が調理 する条件で焼き上げた。生じた生成物は、SHMPのない生成物が溶融も、伸びもし なかったというように、顕著に異っていた。それは実質上元のままであってこの 用途には受け入れられなかった。しかしながら、SHMPを有するひも状チーズは、 所望の溶融及び引っ張り特性を示し、このひも状チーズを詰め込みクラストピザ のための詰め物用チーズとして満足に用いることができた。 例III テストは1方ではモッツァレラ種のチーズと本発明の方法により作られたモッ ツァレラ様ひも状チーズの焼き上げ特性、他方ではモッツァレラ種のチーズと先 行技術の方法により作られたモッツァレラ様ひも状チーズの焼き上げ特性を比較 するように設計された。 チーズの調製 試料1(標準モッツァレラ) これは、乳化剤を添加せずに牛乳から作られた、標準非熟成モッツァレラ種の チーズであった。それは、米国特許第 5,200,216号明細書(Barz他「'216」)に 記載された方法で作られた。ブラインタンクから取り出した後、そのチーズをサ イの目に切り、米国特許第 5,030,470号明細書(Kielsmeier他、「'470」)に記 載された方法により、個々に急速冷凍した。凍結され、サイの目に切られたチー ズを使用の3日前まで0°F(−18℃)に保ち、その時に約35〜40°F(2〜5 ℃)の温度範囲に保たれた冷蔵庫に入れた。3日目の最後にチーズは完全に融解 した。そのチーズは湿分含有量53.0重量%、脂肪含有量47.0重量%(乾燥物基準 )、塩含有量 1.4重量%で、 pH 5.25であった。 試料2(クエン酸ナトリウムを用いるプロセス モッツァレラチーズ) これは、ウイスコンシン州のグリーンベイのシュライバー フー ズ インコーポレイティド(Schreiber Foods Inc.)から得た、モッツァレラ風 味殺菌法チーズであった。成分及び栄養物表示は、このチーズが天然のチェダー チーズとモッツァレラチーズの混合物であって、乳化用塩であるクエン酸ナトリ ウムを含有していることを表示していた。量は明らかにされていなかったが、プ ロセスチーズを作るときにクエン酸ナトリウムを約2〜3重量%のレベルで用い ることは、チーズ産業において周知である。プロセスチーズについての米国の規 則の下では3%が許容されている最高レベルである。さらに、成分及び栄養物表 示はどの段階で乳化剤を加えたか表示していなかったが、プロセスチーズは乳化 剤を溶融した硬質または軟質チーズに約80〜95℃の範囲の温度で混合することに より作られることは周知である。この溶融工程の間に、不溶性の出発チーズは乳 化剤により液体に変わる。約4〜15分後、溶融塊を冷却し、固体化する。 チーズを前もって、3インチ(7.6cm)角、1/8インチ(0.3cm)の厚さのスライ スにスライスした。使用の時まで、それを40°F(4℃)に貯蔵した。スライス をピザの上に置く前に小片に砕いた。 試料3(クエン酸ナトリウムの被覆を有するモッツァレラ) これは試料1と同じチーズであるが、チーズ粒子の上に 0.2重量%のクエン酸 ナトリウムの被覆を有していた。キールスマイヤー「'470」に記載された噴霧法 により、8重量%のクエン酸ナトリウム・2水和物を溶解した水を用いてこの被 覆はなされた。 試料4(引っ張り後、55℃で加えたクエン酸ナトリウムを有する本発明のモッ ツァレラ) このチーズは、試料1を作るのに用いたのと同じバッチのチーズカードの一部 を用いて、本発明の方法により製造した。バルツ他の「'216」に記載された手順 に続いて、モッツァレラ種のチーズの均 質な繊維状の塊となるまで、チーズカードを加熱し、練り、そして引っ張った。 チーズが温かく(130°F(55℃))保たれている間にクエン酸ナトリウム・2水和 物の30重量%水溶液を、約 0.2重量%のクエン酸ナトリウムとなるのに十分な量 で溶融チーズに完全に混合した。ブラインタンクから取り出した後、チーズをサ イの目に切り、キールスマイヤー他の「'470」の方法に従って個々に急速冷凍し た。チーズは試料1と同じ湿分、脂肪及び塩含有量であり、テストの前に、前記 試料と同じように取り扱かわれた。 試料5(SHMPコーティングを有するモッツァレラ) このチーズは、試料1及び3と同じバッチからであって、クエン酸ナトリウム の代りにチーズを50重量%の水溶液として供給された、0.35重量%のヘキサメタ リン酸ナトリウムを適用した以外は、試料3と同様に処理した。 試料6(引っ張り後、55℃で加えたSHMPを有する本発明のモッツァレラ) このチーズは試料1及び4と同じバッチのカードからであって、クエン酸ナト リウムの代りに、0.35重量%のヘキサメタリン酸ナトリウム(50重量%水溶液と して供給された)を溶融チーズに混合した以外は、試料4と同じ方法で製造した 。 試料7(ひも状モッツァレラ) 部分脱脂モッツァレラ チーズカードを米国特許第 3,961,077号明細書に記載 された手順を用いて製造した。カードを1晩60°F(16℃)に保った。次の日、 カードを加熱し、練り、そして引っ張り、それに塩を加えた。溶融チーズを直径 約5/8インチ(1.6cm)の連続した円筒として、冷い塩化ナトリウム ブライン 中に押し出した。このひもを7・5/8 インチ(19cm)のセグメントに切断した。 凍結したひもをテストの用意ができるまで、0°F(−18℃)に保 った。次いで、それらを35〜40°F(2〜7℃)の冷蔵庫に移動させ、そこでそ れらを3日間保ち、その時間の間にそれらは完全に融解した。そのチーズの湿分 含有量は52.5重量%、脂肪含有量は38.0重量%(乾燥基準)、塩含有量 2.3重量 %で、 pH 5.25であった。 試料8(引っ張り後55℃で加えられたSHMPを有する本発明のひも状モッツァレ ラ) このチーズは本発明の方法で、試料7を作るのに用いられたのと同じバッチの チーズの一部分を用いて製造された。しかしながら、この製法においては、チー ズカードを加熱し、練りそして引っ張った後、それが温かく保たれている(130° F(55℃)で)間に、50重量%のSHMPの水溶液を、約 0.8重量%のSHMPレベルと なるのに十分な量で溶融チーズに完全に混合した。チーズは試料7と同じ湿分、 脂肪及び塩含有量を有し、テストの前には同じように取り扱かった。 テストの方法 各試料の細かく砕かれたチーズを12インチ(30.5cm)直径のピザのトッピング として、ブロジェット(Blodgett)デッキオーブン中で、皿状のものに入れて 5 00°F(260℃)で9分間焼いて評価した。重さ17.5オンス(496g)のクラストは、 前もって半焼き(par-bake)(たとえば 350°F(177℃)のコンベヤーオーブン中 で3分間入れて)にしてあった。各ピザは、塗布された 4.0オンス(113g)のト マトベースのピザソース及び前記ソースの上に振りかけられた 8.0オンス(227g )のテストチーズを有していた。正確にクラストを焼くのに必要な時間は9分で あった。このピザの型(比較的に厚いクラスト)及びオーブンの型(比較的に低 温)の組み合せは、たぶん、理想の結果を達成するには最も困難な条件のセット であると同時にすべての異った焼き上げ性能カテゴリー、すなわち、火膨れ性 、油状性(oil-off)、溶融性、引っ張り性等を示す。 ひも状チーズ試料については、これらをまだ焼いてないピザのドウの外側の縁 に巻き込んで、詰め物をしたクラストピザとした。1枚のピザについて、6本の 長さのひも状チーズを用いて、ドウに包まれた連続した環を作った。1枚のピザ 当りの合計ドウ重量は25オンス(709g)で完成したピザの直径は12インチ(30.5c m)であった。用いられたピザソースの量は 4.0オンス(1I3g)であったのに対し 、ピザソースの上に振りかけられた細かく砕かれた、非−テストモッツァレラは 9.9オンス(281g)であった。 性能の評価 細かく砕かれた、ピザソースの上に振りかけられた形で用いた時、各テストチ ーズを、火膨れの量、火膨れのサイズ、火膨れの色、火膨れの一体性(分離して いるか、融合しているか)、油状化の程度、溶融性能及び引っ張り性について評 価した。6つの生成したピザの写真は本明細書に添付された図面の図1〜6を構 成する。図1は上記「試料1」のチーズを用いて作ったピザの写真である。図2 は「試料2」を用いて作ったピザの写真、等である。 詰め物用チーズとしてひも形で用いた場合、各試料をその引っ張り性及びテク スチャーの用語で評価した。これらの性能のいずれも可視的に示すことが容易で ないので、これらの2枚のピザの写真を提示しない。 下記は用いられた採点表である。完全なチーズはすべての性能カテゴリーに「 A」をとったものであろう。 テストの結果 テストの結果を表にし、次の表に示す。 テストの結果は、3つの本発明の方法により製造されたチーズ、すなわち、試 料番号4,6及び8はテストした他のすべてのチーズよりも明らかにもっとうま く働いたことを示す。 試料1(いずれの乳化剤をも用いないモッツァレラ種のチーズ)はいくつかの ピザを焼く条件には完全なチーズであるのに、このテストの条件下、すなわち、 比較的低い焼き上げ温度及び厚いクラスト、の時に劣った溶融性と引っ張り性( 両カテゴリーについてFである)を示した。チーズ粒子は加熱調理後融合しなか ったし(それらはその元の細長い形を保持した…図1参照)、そのチーズは1イ ンチ(2.5cm)よりも伸びなかっただろう。さらに、チーズ上によどんだ水があっ た。 試料3及び5は、乳化剤をサイの目に切ったチーズ上に適用した時、引っ張り 性はいくらか(等級C及び等級Dまで)改善されたが、溶融性は改善されなかっ たことを説明する。なお、細長く細断されたチーズ粒子は良く融合せず、両チー ズは溶融性について等級Dをとった。(図3及び5参照。)水の問題に関して、 試料5において補正したが試料3には補正しなかった。 試料2は、乳化剤をモッツァレラ−ベース・プロセスチーズを作るために用い られたのと同様にして(80〜95℃の温度範囲で)加えた時、その生成物はこのテ ストの条件の下でピザチーズとして用いるのにまったく不適切であることを示す 。チーズの表面は完全に焼けた。(図2参照)。 本発明の方法において、乳化剤を混入するだけで(試料4及び6)、我々は試 料1の標準モッツァレラ種のチーズを溶融性及び引っ張り性についての許容でき る等級(3つのAと1つのB)である点まで並びに他のすべての焼き上げ性能カ テゴリーでA及びBをとるまで改善することができた。 先行技術のひも状モッツァレラチーズである試料番号7は、引っ張り性及びテ クスチャーについてCだけをとった。それは約3〜5インチ(8〜13cm)伸びた が、容易にかみこなすには、少し粘りがあり、水けがなくてぱさぱさしたテクス チャーを有していた。その同じチーズを本発明の方法により、チーズを加熱し、 練りそして引っ張った後で溶融チーズに 130°F(55℃)でヘキサメタリン酸ナ トリウムを加えて製造した時、両得点はAに改良された。7インチ(18cm)より 大きく引っ張ったチーズは、柔らかかったが、かんだ時に口の中で崩壊しなかっ た。 理論にしばられることを望まないが、我々は、モッツァレラ・ベースプロセス チーズから本発明の方法により製造されたチーズが焼いた時に異なって働く理由 は、少くとも部分的には、乳化剤を混合する時における2つのチーズ組成物の異 なったタンパク質構造によるかもしれないと思う。本方法においては、カードは 、プロセスチーズがその段階で受けるタンパク質分解を受けない。また、本方法 において乳化剤を混入するのにより低い温度を用いることは、乳化剤をチーズに 混合するときチーズ組成物を約80〜95℃の温度まで加熱する、モッツァレラ・ベ ースプロセスチーズと比較して、改善された結果についての他の理由であるかも しれない。 例IV 例IIIに記載されたのと同様な比較が変性食用澱粉及び乳化塩SHMPの共添加に 関して行なわれた。 2つのチーズを比較した:上記例IIIにおける試料1のようなチーズと、試料 6におけるように製造したチーズであるが、0.35重量%のSHMPと共に、チーズに 混合した 1.5重量%のMira-Cleer(商標)516変性コーンスターチを有していた。 澱粉は乾燥形で加えた。SHMPは水溶液として加えた。各チーズは湿分含有量53.0 重量%、FDB 47 %、塩含有量 1.8重量%で pH 5.25であった。各チーズを、 4.0オンス(113g) のトマトソース及び 5.0オンス(142g)の細長く切ったチーズを有する、14オン ス(397g)のドウで12インチ(30.5cm)のピザを用いて評価した。ピザをブロジ ェット デッキオーブン中で 500°F(260℃)で 8.5分間調理した。これは貧相 な歩留り問題が最もしばしば現われるピザの型、すなわち、比較的に少量のチー ズを有する薄いクラストのピザである。 両方のチーズは上提の採点表において記載した焼き上げ性能カテゴリーで、す なわち、火膨れの範囲、火膨れのサイズ、火膨れの色、火膨れの一体性、油状性 、溶融性及び引っ張り性で、うまく働いた。それらの等級で唯一の差は油状性に ついてであった。対照物は「B」(わずかなたまりを有するいくらかの小さい区 域)をとったのに対し、本発明の方法により製造したチーズは「A」をとった。 しかしながらもっと重要な差は明らかな歩留りの改良であった。対照チーズが、 チーズがソースの中に溶融している仕上げしたピザをもたらしたのに対し、本発 明の方法により生産された、(e)工程と(f)工程の間で混入された澱粉とSH MPを有するチーズを用いて作ったピザでは、焼けたチーズがよりクリーム状で、 よりたくさんあるように見え、ソースの上に載っていた。 本発明の方法により生産されたチーズは、一般にそれがブラインタンクから出 た後で凍結されたかどうかにかかわらず、良好な焼き上げ特性を維持するだろう 。所望なら、チーズを凍結されない状態で保ち、腐敗をさけるために、窒素及び /または二酸化炭素を満たした気密性の包みの中に詰めることができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年8月12日 【補正内容】 (1)明細書第2頁第24行〜第21頁第23行の「この溶融工程の間に、…とったも のであろう。」までを次のとおり差し替えます。 『この溶融工程の間に、不溶性の出発チーズは乳化用塩により液体に変換される 。約4〜15分後、溶融した塊を冷却し、固体化する。(たとえば米国特許第 3,6 15,586号、 5,466,477号及び 5,470,955号明細書参照。) 米国特許第 5,380,543号明細書(Barz他)は、チーズの天火で焼く性能を変更 するために、天然モッツァレラチーズの製造の間に少量(たとえば、0.0005〜0. 01%)の澱粉を混合することを開示する。澱粉を、凝固物の細断工程または、加 熱する/練る/引っ張る工程の間のいずれかの工程で混合する。 米国特許第 5,080,913号明細書(Gamay)は、殺菌の前または後にミルクに安定 剤、たとえばカラギーナンを、所望により、乾燥脱脂ミルク、乾燥されたホエー 、風味剤及び/または他のガム質及びカゼイン安定剤を添加する、低脂チーズを 製造する方法を開示する。 米国特許第 5,395,630号明細書(Gamay)は、出発脱脂ミルクチーズを種々のチ ーズ添加剤と混合し、混合物を約 160°F(71℃)の温度で加温する、低脂の殺 菌されたプロセスチーズを作る方法を開示する。開示されている添加剤としては 乳化剤、安定剤、風味剤、ガム質、ソルビン酸、ホエー固体及びアナトー(anno to)着色剤である。 ヨーロッパ特許出願公開第 0 515 318号明細書(Vesely他)は、特に他の成分 、たとえば、果物、野菜、肉、スパイス、澱粉、その他を「ローピング(roping )」の前にカードの切断された大きな塊に混合する、パスタ フィレート型のチ ーズを開示している。加えられた成分の例は、トマト、さけ、いちご、フランク フルトソーセ ージ、トマトピューレ、ザワークラウトまたは粉にした黒オリーブを含有する混 合物である。完成品は、滑めらかな、薄い皮をもっていて、含有成分(チーズ中 に完全に混合されてはいない)を見ることができる。したがって、上記成分は、 味のためと同様に視覚上の外観のために加えられ(しかしながら、これらの成分 または他の成分を用いることを示唆するものではない)、生産されたチーズの溶 融特性を変更または増強する。 発明の概要 本発明の製法は軟質または半硬質繊維状チーズを製造するのと同じ周知の工程 を用いる。すなわち、 a)牛または水牛のミルクを殺菌する工程、 b)ミルクを酸性化して、チーズミルクに変える工程、 c)チーズミルクを凝固させて、カード及びホエーからなる凝固物を得る工程 、 d)凝固物を細断し、そこからホエーを排除し、それにより、チーズカードを 残す工程、 e)加熱された、未熟成チーズの均質の繊維状塊になるまで、チーズカードを 加熱し、練り、そして引っ張る工程、 f)加熱されたチーズを所定の型に形成する工程、 g)前記型に入れて作ったチーズを冷たいブライン中で冷却する工程及び h)ブラインから冷却されたチーズを取り出す工程である。 しかしながら、本発明の製造法においては、(e)工程と(f)工程の間に、 加熱されたチーズに、乳化剤、ガム質、安定剤、着色剤、酪農業の固形食物、チ ーズ粉末、天然または変性食用澱粉からなる群から選択された、少量の少なくと も1種のGRASチーズ添加剤 を混合する。〔GRASは食品添加物として用いるのに安全であると一般に認められ ていることを意味する。(Generally Recognized As Safe for use as a food ad ditive)〕 用語「乳化剤」は、金属イオン封鎖剤として公知の化学物質を包含する(これ に限定するわけではないが)ことを意図する。乳化剤が用いられるとすれば、そ れは好ましくは、チーズ中のカルシウムイオンを封鎖する…すなわち、カルシウ ムがイオン的にチーズ中のタンパク質に結合する程度を低下させる、チーズ乳化 剤である。カルシウム結合性乳化用塩は、特にリン酸塩、クエン酸塩から成る群 から選択されるものが好ましい。ナトリウム及びナトリウムアルミニウム塩が最 も好ましい。適切なリン酸塩の例はヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)、リン 酸モノナトリウム(MSP)、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)及びリン酸ジナト リウム(DSP)である。 DSPは通常その水和された形である、リン酸ジナトリウム ・2水和物として入手できる。好ましいクエン酸塩乳化剤はクエン酸ナトリウム であって、それは一般にクエン酸ナトリウム・2水和物として、固体形で市販さ れている。理想的な乳化剤の使用量は、その化学的本性、所期のそのチーズの最 終的用途及び用いられたチーズ製造条件の他の組み合せに依存して変化するであ ろうが、少々の実験によりケース・バイ・ケースで容易に確認することができる だろう。しかしながら、好ましくは、乳化剤は一般的に安全と認識されているレ ベル、たとえば完成されたチーズの重量に基づいて約0.01〜2%の範囲内の量を 超えないレベルで用いられるだろう。しばしば、約 0.5〜2%の乳化剤または約 0.8〜2%の範囲内の量が用いられるだろう。 乳化剤は加熱されたチーズに乾燥形で混入することができるが、好ましい添加 方法は、まず、添加剤の水溶液、一般的には約5〜50 重量%範囲の固体、たとえば約20〜40%の水溶液を作り、次にそれを加熱された チーズに加える。 チーズへのガム質及び/または安定剤の混入は、一般に水を結合させ、チーズ 本体を硬くするのに有用である。適切なガム質はキサンタンガム、グアーガム及 びローカストビーンガムを包含する。適切な安定剤は紅藻類(chondrus)抽出物 (カラギーナン)、ペクチン、ゼラチン及び寒天を包含する。添加されるガム質 及び安定剤の総量は、一般に完成されたチーズの重量に基づいて約 0.1〜0.8 % の範囲である。ガム質及び安定剤を水と予備混合するよりは乾燥形で添加する方 がよい。 チーズに着色剤を加えることの効果はその自然な色を変更することである。こ れは、たとえば、チーズの自然な色を変更することにより、消費者の受容性が増 加するであろう場合には有用であることがある。この方法のこの段階で着色剤を 添加することが有益な結果を有することがあることは驚くべきことである。本発 明の前には、着色剤をミルクバットに加えて、チーズ全体に完全に吸収されるよ うにしなければならないと考えられていた。 添加される着色剤の量は、完成されたチーズの重量に基づいて、一般に約 0.1 〜0.5 %の範囲であることができる。適切な着色剤の例はアナトー、ターメリッ ク(tumeric)、二酸化チタン及びβ−カロチンである。好ましくは着色剤は水溶 液または水分散液として添加される。本発明の製造法においてチーズに酪農業の 固形食物を混入する目的は、チーズを硬くさせ、水を結合させ、調理されたチー ズの溶融外見を改善させ、及び/または調理されたチーズの火膨れを生ずること を増加することである。適切な酪農業の固形食物の例は、ホエータンパク質、カ ゼイン加水分解物、乳脂及び脱脂乾燥ミルクである。酪農業の固形食物は一般に 完成されたチーズの重量に 基づいて、約1〜10%の範囲内の量で包含される。酪農業の固形食物は水と予備 混合することができるけれども、一般に乾燥形で加えることが好ましい。 この方法のこの段階で加熱されたチーズに、チーズ粉末を混入する目的は、完 成されたチーズに異なったチーズの風味を与えることである。適切なチーズ粉末 の例は、パルメザン、チェダーチーズ混合物、モントレージャック(Monterey Ja ck)、ロマノ及びプロボローン粉末である。チーズ粉末は一般に完成されたチー ズの重量に基づいて、約1〜10%の範囲内の量で包含される。好ましくは、それ は加熱されたチーズに乾燥形で加える。 時々、ピザの上のむき出しのチーズが完全に溶融したとき、チーズがあたかも 「加温されて」ソースになったようにみえる。消費者には、ピザ上のトッピング は、所望されたまたは予期されたよりもチーズが少ないようにみえることがある 。この産業では、これはピザが「薄く」見えるまたは「貧相な歩留まり(poor y ield)」という。工程(e)と工程(f)の間に食用澱粉を添加することはこの 問題を除去する傾向があることを発見した。一般にその量は約 0.5〜10重量%の 範囲で、最も普通には約1〜4%の範囲にあるべきである。好ましくは、チーズ に加える前に澱粉を水と混合しない。 適切な澱粉は、野菜澱粉、たとえば馬鈴薯澱粉、豆澱粉及びタピオカ並びに穀 物澱粉、たとえば、コーンスターチ、小麦澱粉及び米澱粉の両方を包含する。澱 粉は変性または天然であることができる。適切なコーンスターチは、デント・コ ーンスターチ、ワクシー・コーンスターチ及び高アミロース・コーンスターチで ある。 変性された食用澱粉は架橋度、化学的置換の型、酸化レベル、分子切断度及び アミロースとアミロペクチンの比率において異なる。いくつかの市販されている 一般に「貧相な歩留まり」問題を除去す るのに適切な変性食用澱粉の例は、Mira-Cleer 516,Pencling 200,Batterbind SC,Penbind 100及びMira Quick MGLを包含する。適切な市販されている天然の (非変性)澱粉は Hylon Vである。 エー・イー・ストーリー・カンパニーからのMira-Cleer 516は、架橋され、ヒ ドロキシプロピル基で置換された、デント・コーンスターチである。架橋はその 糊化温度及び耐酸性を増加する。ヒドロキシプロピル置換はその水結合能、粘度 及び凍結−融解安定性を増加する。また、エー・イー・ストーリー・カンパニー からのMira Quick MGLは、酸−希釈(acid-thinned)馬鈴薯澱粉である。酸−希 釈澱粉は澱粉のアミロペクチン分枝を破壊させ、より硬いゲルを創る。 ペンウエスト・フーズからのPencling 200は酸化馬鈴薯澱粉である。酸化は水 及びタンパク質への結合性を高める。 Penbind 100も、ペンウエスト・フーズか らのものであり、架橋馬鈴薯澱粉である。 ナショナル・スターチからの Batterbind SCは架橋及び酸化デント・コーンス ターチである。Purity 660もナショナル・スターチからのものであり、架橋及び ヒドロキシプロピル置換デント・コーンスターチである。 Hylon Vもナショナル ・スターチからのものであり、非変性高アミロース・コーンスターチである。 上記のすべての特定の澱粉は「加熱(cook-up)」澱粉…すなわち、予備糊化さ れていない…澱粉である。しかしながら、予備糊化された澱粉も本発明の製造法 で用いることができる。 我々は、いくつかの澱粉は溶融チーズのテクスチャーにも影響を与える傾向が あることも認めた。市販の製品である、Mira-Cleer 516,Purity 660及びMira Q uick MGLの使用は焼いた時完成されたチーズを軟かくする傾向があるのに対し、 市販の製品である、Pencli ng 200,Batterbind SC,Hylon-V及び Penbind 100の使用は焼いた時に完成され たチーズを硬くさせる傾向がある。天火で焼いた時にチーズを軟かくさせる傾向 がある澱粉の使用は、詰め込みクラストピザに用いることを意図するひも状チー ズを製造する際に特に有利である。 上記のように、チーズ添加剤は、チーズをある程度練って、引っ張ることを行 なった後に加熱されたチーズに混合されるが、形を形成されそしてブライン中で 冷却される前に混合される。好ましくは、チーズは添加剤が添加される時に、約 160°F(71℃)以下の温度、たとえば約 110〜160 °F(43〜71℃)の範囲で あるだろう。最も好ましくは、その温度は殺菌温度(65℃, 150°F)より低く 、たとえば約 110〜145 °F(43〜63℃)で、好ましくはチーズの温度を続いて 殺菌温度までは上げない。 チーズカードの加熱、練り及び引っ張りは、一般に、ミキサー/クッカーと呼 ばれる装置の1区画で行なわれる。次に加熱された繊維状の塊を所望の形に押し 出し、冷ブラインのタンクに沈澱させる。この方法では、混合装置の別個の区画 をミキサー/クッカー及び押出し機の間に取り付けることができる。たとえば、 完全な混合を保証する、重なり合うように配置された二軸のスクリューオーガー を備えたジャケット付ミキサーを用いることができる。それは、好ましくはチー ズ添加剤の添加のために混合通路の頭部に入口を包含するだろう。 このような装置のサイズと配置は好ましくはミキサー中の加熱されたチーズの 滞留時間が約2〜10分で、カードを加熱し、引っ張るのに用いられる装置からの チーズの流れが連続的であるようなものである。 上記製造法の(a)〜(h)の工程は当業者に公知である。好ま しくは、これらの工程は、ブラインから取り出した後の完成されたチーズが、湿 分含有量約45〜60重量%で乳脂含有量が少くとも30重量%(乾燥固体基準で)で あるように制御及び実施される。 工程(b)である、ミルク酸性化工程は、微生物的または直接的にのいずれか で実施できる。微生物的酸性化は、1または複数の乳酸産生細菌のスターターカ ルチャーの添加及び次に前記細菌を増殖させることにより達成される。直接酸性 化は、より速く、GRAS酸、たとえば酢酸(たとえば、ビネガー)、リン酸、クエ ン酸、乳酸、塩酸、硫酸またはグルコノ−デルタ−ラクトン(GDL)をミルクに添 加することにより達成される。 チーズ添加剤の混入後、まだ温かいチーズ(たとえば温度範囲約 100〜135 ° F(38〜57℃))を任意の所望の形に形成する。一般にそれはその温度で連続した リボンとして押し出され、冷たい塩化ナトリウム・ブラインチャンネルまたはタ ンク、たとえば、米国特許第 4,339,468号(Kielsmeier)明細書または米国特許 第 5,200,216号(Barz他)(両方共、参照により本明細書に組み入れられる)に記載 されたもの、中に排出される。リボン状のチーズは、好ましくはその芯の温度が 約75°F(24℃)以下に低下するまで、(1または複数のタンクまたは容器中の )冷たい塩化ナトリウムブラインと接触させる。次いで冷却されたリボンを切断 してセグメントにする。 製品がたとえば直径約1/4〜3/4インチ(0.6〜2cm)を有するひも状チー ズなら、そのリボンのセグメントは一般に長さ約 1.5〜8インチ(4〜20cm)で あろう。ひも状チーズが天火で焼かれないか、ピザクラスト中に、たとえば詰め 込みクラストピザ中に、封入された間のみ、天火で焼かれるのなら、一般にそれ を用いる前にチーズを熟成する必要がないだろう。所望により、ひも状チーズを 冷凍して、貯蔵してもよい。 前記チーズをピザのむき出しのトッピングとして用いることを意図するなら、 連続したリボン(好ましくは横断面は長方形であろう)は、たとえば巾約12〜36 インチ(30〜91cm)、高さ約 0.5〜2インチ(1.3〜5cm)及び長さ約14〜24イン チ(36〜61cm)の塊に切断してもよい。次に前記塊をさらに塩化ナトリウムブラ イン中で、さらにたとえば芯の温度、約28〜45°F(−2〜7℃)の範囲に冷却 し、次いでブラインから取り出し、細かく砕き、その片を個々に、たとえば、米 国特許第 5,030,470号(Kielsmeier他)明細書に記載された方法(参照により本 明細書に組み入れられる)により、急速冷凍することができる。 チーズの組成に依存して、チーズを最後のブラインタンクから取り出した後で 、細かく砕き、凍結する前に、しばらくの間(たとえば約7〜21日、約35〜45° F(2〜7℃)で)、貯蔵するのが好ましいかもしれない。しかしながら、米国 特許第 5,200,216号(Barz他)明細書に記載されているように、その方法がブラ インから取り出された冷却されたチーズの湿分含有量が約45〜60重量%で、乳脂 の含有量が少なくとも約30重量%(乾燥固体基準)で、湿分と湿った乳脂の合計 含有量が少なくとも約70重量%であるように制御されているなら、そのチーズは 直ちに凍結でき、種々の条件下でピザ上で天火で焼く時になお満足のいくように 働くだろう。 乳化剤を用いる時、本発明の方法は、乳化剤を混入しないチーズまたは乳化剤 を完成したチーズ粒子の上に被覆させるだけで混入したチーズよりも、広い条件 範囲にわたって最適の天火で焼く性能をもたらすことができる軟質または半硬質 繊維状チーズを製造することができる。ピザ産業並びに他の軟質または半硬質繊 維状チーズのユーザーは、焼く必要のあるチーズを含む、たくさんの調製された 食物を増やしてきているので、これは重要である。また、ますます 増加する多数のパン焼き用装置及び条件が用いられている。ピザ産業では、たと えば、クラストは薄いか、厚いか、その中間であるかもしれず、チーズはむき出 しであるか、またはクラストの縁に包み込まれているかもしれず、そして、クラ ストはチーズと共にオーブンに入れる前に全く加熱調理されていないか、ほとん ど焼き上げられているかもしれない。さらに、オーブンの型及び温度はピザレス トランごとに変わる。ある焼き上げ操作はかなり高いオーブンの温度(たとえば 約 600〜750 °F(315〜399 ℃)の範囲)で、短かい焼き上げ時間(約5〜10分 の範囲)を必要とする。このような条件は薄いクラストを有するピザを焼く時に たとえば衝撃(impingement)オーブン中で用いられるだろう。反対にピザレスト ランは比較的長い焼き上げ時間(たとえば約10〜20分)及び相当する低いオーブ ン温度(たとえば約 450〜550 °F(232〜288 ℃))を用いるかもしれない。この ような条件は、厚いクラストのピザを作る時にデッキオーブン中でより普通に用 いられる。 本発明の前に、チーズ製造者は、たとえば、そのチーズの湿分もしくは乳脂の 含有量または出荷前にチーズを上記凍結温度で貯蔵する時間の長さを変更するこ とによって、任意の特定の焼き上げ条件のセットに適す軟質または半硬質繊維状 チーズを通常は設計することができた。これらの変数の異なった組み合せが、特 定の焼き上げ条件のセットについての最適性能のためにチーズを仕込むのに選択 することができた。しかしながら、現在まで、ある焼き上げ条件のセットまたは 特定の型の製品について最適であるチーズが、ある他の焼き上げ条件のセットま たは製品を決して満足させないだろうことは一般的に真実である。 さらに、特定の条件のセットのもとで最適焼き上げ性能を達成するためにこれ らの特定のチーズ製造変数のセットを用いるとき、時 々経験する欠点はチーズの取り扱い性が決して満足させるものでないということ である。そのチーズをたとえばピザクラスト上のむき出しのチーズとして用いる 前に、細かく砕く(たとえば、サイの目に刻むか、ずたずたに切る)必要がある なら、細かく砕く工程が効率的に進行するためには、特定の最小硬さを持つ必要 がある。また、一旦細かく砕かれたなら、チーズが正確にそして容易に分配でき るように、その粒子は比較的自由に流れる必要がある。いずれかまたは両方のこ れらの特性は、特定の焼き上げ要求に最も良く合う、慣用のチーズ製造変数のセ ットを選択することにより、逆に影響を及ぼすことができる。我々は、たとえば 、最小限の熱がチーズに達するという加熱調理条件を用いるためのモッツァレラ 種のチーズを製造するときに劣った取り扱い特性を経験した。湿分及び脂質含量 のような条件を思慮深く選択することにより、我々は厚いクラストのピザ上で、 オーブン温度約 500°F(260℃)で完全に(理想的な火膨れのサイズ、範囲、色 及び一体性並びに良好な引っ張り性及びテクスチャー)焼き上がるモッツァレラ を作ることができた。しかしながら、そのチーズは、細かく砕くには軟らかすぎ て、うまく取り扱えず、劣った切断一体性及び、分配カップを用いることによる チーズの計り分けに困難をもたらす。 我々は本発明の方法は、上記のようにチーズ生成工程の特定の段階で乳化剤を 混入する時に、広い種類の焼き上げ条件のもとに最適に働くことができる軟質ま たは半硬質繊維状チーズを作るのを可能にすることを発見した。その上、これら の望ましい焼き上げ特性はチーズの取り扱い特性の有意な低下なしに達成するこ とができる。したがって、適当な量の乳化剤を混入することによって、ピザ上で 、厚いクラスト、長い焼き上げ時間、そしてデッキ型オーブンの組み合せのよう な困難な条件下ですら、非常にうまく焼き上り、それ でいてなお細かく砕きやすく、注ぎやすいチーズを達成することができる。〔こ れらの条件下でのピザの焼き上げのためには、デッキ型オーブンは下手な選択で ある。というのは、それらは輻射及び伝導熱を生じ、それはチーズの温度を比較 的にゆっくりと上げるからだ。衝撃オーブン(熱はほとんどが強制された空気の 対流である)は、厚いクラストのピザを焼き上げるとき、一般によりよく働く。 しかし、衝撃オーブンは相対的に高価で、多くのピザ屋はデッキオーブンのみを 備えている。〕 また、本発明の方法によって、詰め込みクラストピザのための詰め込み用チー ズとして、一般にひもの形で市販されているものよりもよく働くひも状チーズを 製造することができる。詰め込みクラストピザにおいては、モッツァレラ型ひも 状チーズを、焼くまえにピザの縁または「耳」に巻き込む。次にピザはソースと むき出しのチーズ等を用いて、伝統的な方法で製造される。ピザを焼くに際し、 クラストに封入されたチーズ及び前記むき出しのチーズの両方がそのもとの形を 失うように溶融すると考えられ、そして、すぐれた「糸をひく」性質を示すと考 えられる。ピザを断片に切った時に詰め込んだチーズは流れやすくてはならず、 さもないとクラストが熱い間にクラストからチーズが速みやかに流れ出るだろう 。チーズはクラストから非常にゆっくりとにじみ出るのに十分な位に軟かいが、 その断片を口に持ち上げることができる前に流れ出すほど流動性であってはなら ない。そして、ピザがひとたびいくらか冷たくなると、クラストの縁のひも状チ ーズは、かんだ時に、チーズが鋭く引きちぎれないように、その糸をひく特性を 保つべきである。本発明の方法は、チーズ中に乳化剤を混入して用いた時に、上 記ひも状チーズを作るのに理想的に適している。 図面 図1〜6は、例IIIとして本明細書の後記の比較テストで作られた実際のピザ の写真である。図1,2,3及び5は先行技術の方法により作られたチーズを用 いて焼き上げた。図4及び6のピザは、本発明の方法により作られたチーズを用 いて焼き上げた。 図7は、本発明の方法を実施するのに用いることができる装置の図式の表示で ある。 発明の詳細な説明 図7に関して、発酵されたチーズカードをミキサー/クッカー1中で加熱しな がら、練り及び引っ張って、溶融チーズを生産する。生じた溶融チーズを移送管 2を通して押し出し、溶融チーズの押し出されたリボンを形成する。スリッター 3は溶融チーズの押し出されたリボン中に細長い溝を形成する。細長い溝を作ら れ、押し出されたリボンを追加のミキサー6、たとえば重なり合う二軸のスクリ ューオーガーを有するジャケット付きミキサーに送り込む。スリッター3と追加 のミキサー6の間に配置された入口室5は、液体/乾燥成分付与器4が、スリッ ター3によって溶融チーズ中に形成されたリボンの溝に、1または複数の所望の 成分、たとえば1方から乾燥澱粉、他方から乳化剤の水溶液を加えることを可能 にする。加えられた成分を追加のミキサー6により溶融チーズに完全に混合する 。正ポンプ7は生じた混合物を移送管8を通して溶融チーズの連続したリボンに する。押し出された連続したリボン12は予備ブラインタンク11中に含有された「 超冷」塩化ナトリウムブライン中に流れる。カッター13は、連続したリボン12が 予備ブラインタンク11を出る時に、連続したリボンをチーズの塊14に切断する。 冷却された、塩で味をつけられたチーズの塊は主ブラインタンク15中で、コンベ ヤー16が主ブラインタンク15から前記塊を取り出すまで、浮遊している。次いで 、前記塊を所望によりさらに加工してもよい。 次の例では、特に表示がなければすべての%は重量による。 例I 牛乳を用いて、バルツ他(米国特許第 5,200,216号明細書)に記載された方法 によりモッツァレラ種のチーズを製造した。製造条件は最終生成物の湿分含有量 が53.5%、FDB(乾燥物基準の脂肪)が47.1%、 pH 5.25及び塩含有量1.40%を有 するようなものであった。チーズカードを、すべてミキサー/クッカー中で、 1 20°F(49℃)まで加熱し、引っ張り、そして練った。次に、チーズの重量を基 準にして1%のヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)の投与レベルで50重量%の SHMPの水溶液を加えながら、前記チーズを二軸スクリューオーガーミキサーを通 過させることにより、ほぼ1/2バッチにSHMPを補足した。チーズの温度を 120 °F(49℃)に保ちながら、二軸スクリューの作用によりSHMP溶液をチーズ中に 完全に混合した。オーガーミキサー中のチーズの平均滞留時間は約2分であった 。すべてバルツ他(米国特許第 5,200,216号明細書)が記載したように、オーガ ーミキサーを出ると、チーズはリボンに形成され、ブライン中で冷却され、ブロ ックに切断され、細かく砕かれ、個別に急速冷凍された。 溶融チーズの他の半分のバッチを同様に、しかしながら、SHMPを加えずに仕上 げした。 両方の生成物を3日間融解し、次いで厚いクラストピザ上で調理した(ピザの 様式は調理の間に到達する比較的低いチーズ温度のため、所望の性能特性がしば しば達成されないものである)。SHMPを添加せずに製造したチーズは所望の、典 型的な溶融特性を示さなかった。すなわち、それはモッツァレラチーズに期待さ れる、溶融性 、引っ張り性及びきつね色に焦げること/火膨れが出ることを欠いた。SHMPを添 加した新製品は所望の特性を示した。しかしながら、両方のチーズ共、いくつか の他の適用で…たとえば、もっと慣用の薄いクラストピザ上で、まさに、約 480 °F(249℃)のオーブン温度で焼き上げる時、うまく働くだろう。 例II 牛乳から始めて、キールスマイヤー他(米国特許第 3,961,077号明細書、参照 により本明細書に組み込まれる。)において概説された製造法を用いて、モッツ ァレラ様ひも状チーズを生成した。生成物の最終組成は湿分52.5%、FDB 38.6% 、 pH 5.20及び塩含有量 2.3%であった。カードを加熱し/引っ張って溶融塊に した後、 0.8%のSHMP(50%水溶液で)をチーズの半分に温度 110°F(43℃) で、二軸スクリューオーガーミキサーを用いて、滞留時間2分間で混合した。次 いで、前記混合物をひも状チーズ製品にした。溶融チーズの他の半分のバッチは 乳化剤をチーズに混合しなかった。生成物を別々に直径約5/8インチ(1.6cm) 、長さ7・5/8インチ(19cm)の円筒形に形成した。次いでそれらを10°F(−1 2℃)のブライン中で20分間、塩水につけ、冷却し、その後それらを凍結二酸化 炭素冷凍室を用いて凍結した。次に両生成物を3日間融解し、その後、ピザの外 側クラスト(縁)に巻き込み、一般的なピザ屋が調理する条件で焼き上げた。生 じた生成物は、SHMPのない生成物が溶融も、伸びもしなかったというように、顕 著に異っていた。それは実質上元のままであってこの用途には受け入れられなか った。しかしながら、SHMPを有するひも状チーズは、所望の溶融及び引っ張り特 性を示し、このひも状チーズを詰め込みクラストピザのための詰め物用チーズと して満足に用いることができた。 例III テストは1方ではモッツァレラ種のチーズと本発明の方法により作られたモッ ツァレラ様ひも状チーズの焼き上げ特性、他方ではモッツァレラ種のチーズと先 行技術の方法により作られたモッツァレラ様ひも状チーズの焼き上げ特性を比較 するように設計された。 チーズの調製 試料1(標準モッツァレラ) これは、乳化剤を添加せずに牛乳から作られた、標準非熟成モッツァレラ種の チーズであった。それは、米国特許第 5,200,216号明細書(Barz他「'216」)に 記載された方法で作られた。ブラインタンクから取り出した後、そのチーズをサ イの目に切り、米国特許第 5,030,470号明細書(Kielsmeier他、「'470」)に記 載された方法により、個々に急速冷凍した。凍結され、サイの目に切られたチー ズを使用の3日前まで0°F(−18℃)に保ち、その時に約35〜40°F(2〜5 ℃)の温度範囲に保たれた冷蔵庫に入れた。3日目の最後にチーズは完全に融解 した。そのチーズは湿分含有量53.0重量%、脂肪含有量47.0重量%(乾燥物基準 )、塩含有量 1.4重量%で、 pH 5.25であった。 試料2(クエン酸ナトリウムを用いるプロセス モッツァレラチーズ) これは、ウイスコンシン州のグリーンベイのシュライバー フーズ インコー ポレイティド(Schreiber Foods Inc.)から得た、モッツァレラ風味殺菌法チー ズであった。成分及び栄養物表示は、このチーズが天然のチェダーチーズとモッ ツァレラチーズの混合物であって、乳化用塩であるクエン酸ナトリウムを含有し ていることを表示していた。量は明らかにされていなかったが、プロセスチーズ を作るときにクエン酸ナトリウムを約2〜3重量%のレベルで用いることは、チ ーズ産業において周知である。プロセスチーズについ ての米国の規則の下では3%が許容されている最高レベルである。さらに、成分 及び栄養物表示はどの段階で乳化剤を加えたか表示していなかったが、プロセス チーズは乳化剤を溶融した硬質または軟質チーズに約80〜95℃の範囲の温度で混 合することにより作られることは周知である。この溶融工程の間に、不溶性の出 発チーズは乳化剤により液体に変わる。約4〜15分後、溶融塊を冷却し、固体化 する。 チーズを前もって、3インチ(7.6cm)角、1/8インチ(0.3cm)の厚さのスライ スにスライスした。使用の時まで、それを40°F(4℃)に貯蔵した。スライス をピザの上に置く前に小片に砕いた。 試料3(クエン酸ナトリウムの被覆を有するモッツァレラ) これは試料1と同じチーズであるが、チーズ粒子の上に 0.2重量%のクエン酸 ナトリウムの被覆を有していた。キールスマイヤー「'470」に記載された噴霧法 により、8重量%のクエン酸ナトリウム・2水和物を溶解した水を用いてこの被 覆はなされた。 試料4(引っ張り後、55℃で加えたクエン酸ナトリウムを有する本発明のモッ ツァレラ) このチーズは、試料1を作るのに用いたのと同じバッチのチーズカードの一部 を用いて、本発明の方法により製造した。バルツ他の「'216」に記載された手順 に続いて、モッツァレラ種のチーズの均質な繊維状の塊となるまで、チーズカー ドを加熱し、練り、そして引っ張った。チーズが温かく(130°F(55℃))保たれ ている間にクエン酸ナトリウム・2水和物の30重量%水溶液を、約 0.2重量%の クエン酸ナトリウムとなるのに十分な量で溶融チーズに完全に混合した。ブライ ンタンクから取り出した後、チーズをサイの目に切り、キールスマイヤー他の「 '470」の方法に従って個々に急速冷凍した。チーズは試料1と同じ湿分、脂肪及 び塩含有量であり、テスト の前に、前記試料と同じように取り扱かわれた。 試料5(SHMPコーティングを有するモッツァレラ) このチーズは、試料1及び3と同じバッチからであって、クエン酸ナトリウム の代りにチーズを50重量%の水溶液として供給された、0.35重量%のヘキサメタ リン酸ナトリウムを適用した以外は、試料3と同様に処理した。 試料6(引っ張り後、55℃で加えたSHMPを有する本発明のモッツァレラ) このチーズは試料1及び4と同じバッチのカードからであって、クエン酸ナト リウムの代りに、0.35重量%のヘキサメタリン酸ナトリウム(50重量%水溶液と して供給された)を溶融チーズに混合した以外は、試料4と同じ方法で製造した 。 試料7(ひも状モッツァレラ) 部分脱脂モッツァレラ チーズカードを米国特許第 3,961,077号明細書に記載 された手順を用いて製造した。カードを1晩60°F(16℃)に保った。次の日、 カードを加熱し、練り、そして引っ張り、それに塩を加えた。溶融チーズを直径 約5/8インチ(1.6cm)の連続した円筒として、冷い塩化ナトリウム ブライン 中に押し出した。このひもを7・5/8 インチ(19cm)のセグメントに切断した。 凍結したひもをテストの用意ができるまで、0°F(−18℃)に保った。次いで 、それらを35〜40°F(2〜7℃)の冷蔵庫に移動させ、そこでそれらを3日間 保ち、その時間の間にそれらは完全に融解した。そのチーズの湿分含有量は52.5 重量%、脂肪含有量は38.0重量%(乾燥基準)、塩含有量 2.3重量%で、 pH 5. 25であった。 試料8(引っ張り後55℃で加えられたSHMPを有する本発明のひも状モッツァレ ラ) このチーズは本発明の方法で、試料7を作るのに用いられたのと 同じバッチのチーズの一部分を用いて製造された。しかしながら、この製法にお いては、チーズカードを加熱し、練りそして引っ張った後、それが温かく保たれ ている(130°F(55℃)で)間に、50重量%のSHMPの水溶液を、約 0.8重量%のS HMPレベルとなるのに十分な量で溶融チーズに完全に混合した。チーズは試料7 と同じ湿分、脂肪及び塩含有量を有し、テストの前には同じように取り扱かった 。 テストの方法 各試料の細かく砕かれたチーズを12インチ(30.5cm)直径のピザのトッピング として、ブロジェット(Blodgett)デッキオーブン中で、皿状のものに入れて 5 00°F(260℃)で9分間焼いて評価した。重さ17.5オンス(496g)のクラストは、 前もって半焼き(par-bake)(たとえば350°F(177℃)のコンベヤーオーブン中で 3分間入れて)にしてあった。各ピザは、塗布された 4.0オンス(113g)のトマ トベースのピザソース及び前記ソースの上に振りかけられた 8.0オンス(227g) のテストチーズを有していた。正確にクラストを焼くのに必要な時間は9分であ った。このピザの型(比較的に厚いクラスト)及びオーブンの型(比較的に低温 )の組み合せは、たぶん、理想の結果を達成するには最も困難な条件のセットで あると同時にすべての異った焼き上げ性能カテゴリー、すなわち、火膨れ性、油 状性(oil-off)、溶融性、引っ張り性等を示す。 ひも状チーズ試料については、これらをまだ焼いてないピザのドウの外側の縁 に巻き込んで、詰め物をしたクラストピザとした。1枚のピザについて、6本の 長さのひも状チーズを用いて、ドウに包まれた連続した環を作った。1枚のピザ 当りの合計ドウ重量は25オンス(709g)で完成したピザの直径は12インチ(30.5c m)であった。用いられたピザソースの量は 4.0オンス(113g)であったのに対 し、ピザソースの上に振りかけられた細かく砕かれた、非−テストモッツァレラ は 9.9オンス(281g)であった。 性能の評価 細かく砕かれた、ピザソースの上に振りかけられた形で用いた時、各テストチ ーズを、火膨れの量、火膨れのサイズ、火膨れの色、火膨れの一体性(分離して いるか、融合しているか)、油状化の程度、溶融性能及び引っ張り性について評 価した。6つの生成したピザの写真は本明細書に添付された図面の図1〜6を構 成する。図1は上記「試料1」のチーズを用いて作ったピザの写真である。図2 は「試料2」を用いて作ったピザの写真、等である。 詰め物用チーズとしてひも形で用いた場合、各試料をその引っ張り性及びテク スチャーの用語で評価した。これらの性能のいずれも可視的に示すことが容易で ないので、これらの2枚のピザの写真を提示しない。 下記は用いられた採点表である。完全なチーズはすべての性能カテゴリーに「 A」をとったものであろう。』 請求の範囲の請求項4〜21を次のとおり差し替えします。 『4.前記乳化剤が乳化用塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法 。 5.前記乳化剤がリン酸塩またはクエン酸塩である、請求項1〜4のいずれか 1項に記載の方法。 6.前記乳化剤がナトリウム塩である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の 方法。 7.前記乳化剤を、溶液の重量に基づいて、約5〜50%の乳化剤を含有する水 溶液の形で前記チーズに混合する、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。 8.工程(h)の後で、前記チーズの湿分含有量が45〜60重量%の範囲で、乾 燥固体基準で、乳脂含有量が少なくとも約30重量%である、請求項1〜7のいず れか1項に記載の方法。 9.前記チーズに前記チーズ添加物を混合する間、チーズの温度を約 110〜16 0 °F(43〜71℃)の範囲に維持する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方 法。 10.前記チーズの形を形成する前に、約2〜10分の間、前記チーズ添加物を前 記加熱されたチーズに混合する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。 11.前記乳化剤をヘキサメタリン酸ナトリウム、リン酸モノナトリウム、リン 酸ジナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウムから成る群 から選択する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。 12.工程(f)において、前記加熱されたチーズを冷たい塩化ナトリウムブラ イン中に押し出すことにより形を形成し、工程(g)において、前記チーズ押し 出し物をその芯の温度が約75°F(24℃ )以下に低下するまで、冷たい塩化ナトリウムブライン中に保ち、冷却された押 出し物を続いてセグメントに切断する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方 法。 13.工程(a)において牛乳を用いる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の 方法。 14.前記乳化剤を前記チーズの重量に基づいて約 0.5〜2%の量で前記チーズ に混合する、請求項3〜13のいずれか1項に記載の方法。 15.前記チーズ添加物を混合する間前記チーズを約 110〜145 °F(43〜63℃ )の範囲の温度に維持する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。 16.工程(f)において、前記加熱されたチーズを冷たい塩化ナトリウムブラ インの中に連続したリボンとして押し出すことにより形に形成し、工程(g)に おいて、前記チーズリボンがその芯の温度が約75°F(24℃)以下に低下するま で冷たい塩化ナトリウムブライン中に保ち、前記冷却されたリボンを続いて断片 に切断し、前記冷却されたチーズの断片を細かく砕き、次いで前記細かく砕かれ たチーズを個々に急速冷凍する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。 17.工程(f)において、前記加熱されたチーズを、冷たい塩化ナトリウムブ ライン中に押し出すことによりひもの形に形成し、工程(g)において、前記ひ もの形の押し出し物をその芯の温度が約75°F(24℃)以下に低下するまで冷た い塩化ナトリウムブライン中に保ち、前記冷却されたひもの形の押し出し物を続 いてセグメントに切断する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。 18.前記工程(e)及び(f)の間に、乾燥形の食用澱粉を前記チーズの重量 を基準にして、少なくとも約 0.5%の量で、前記加熱 されたチーズに混合する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。 19.食用澱粉を、前記チーズの重量に基づいて、約 0.5から10%の量で前記加 熱されたチーズに混合する、請求項18に記載の方法。 20.前記食用澱粉を、前記チーズの重量に基づいて、約1〜4%の量で混合す る、請求項18に記載の方法。 21.前記澱粉を、非−予備糊化コーンスターチ及び非−予備糊化馬鈴薯澱粉か ら成る群から選択する、請求項18〜20のいずれか1項に記載の方法。』 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年4月11日 【補正内容】 『 請求の範囲 1.軟質または半硬質繊維状チーズを製造する方法において、次の a)牛または水牛のミルクを殺菌する工程、 b)前記ミルクを酸性化してチーズミルクに変える工程、 c)前記チーズミルクを凝固させて、カード及びホエーを含む凝固物を得る工 程、 d)前記凝固物を細断し、そこから前記ホエーを排除し、チーズカードを残す 工程、 e)前記チーズカードが、加熱された、未熟成のチーズの均質な繊維状の塊と なるまで、チーズカードを加熱し、練り、そして引っ張る工程、 f)前記加熱されたチーズを所定の形に形成する工程、 g)前記形を形成したチーズを冷たいブライン中で冷却する工程、 h)前記ブラインから前記冷却されたチーズを取り出す工程を含んでなる方法 であって、 前記工程(e)と工程(f)の間に、前記加熱されたチーズに、乳化剤、ガム 質、安定剤、着色剤、酪農業の固形食物、チーズ粉末及び天然または変性食用澱 粉から成る群から選択された少なくとも1種の少量のチーズ添加物を完全に混合 し、それに従って、前記添加物が澱粉だけである時には、前記チーズの重量を基 準にして約 0.5〜10%の量で澱粉を用いる、改良方法。 2.前記チーズ添加物を混合する間、前記チーズを約 160°F( 71℃)以下の温度に維持する、請求項1に記載の方法。 3.単独または1もしくは複数の他のチーズ添加物との混合物である乳化剤を 、工程(e)及び工程(f)の間に前記加熱されたチーズに前記チーズの重量に 基づいて約0.01〜2%の量で混合する、請求項1〜2のいずれか1項に記載の方 法。』

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.軟質または半硬質繊維状チーズを製造する方法において、次の a)牛または水牛のミルクを殺菌する工程、 b)前記ミルクを酸性化してチーズミルクに変える工程、 c)前記チーズミルクを凝固させて、カード及びホエーを含む凝固物を得る工 程、 d)前記凝固物を細断し、そこから前記ホエーを排除し、チーズカードを残す 工程、 e)前記チーズカードが、加熱された、未熟成のチーズの均質な繊維状の塊と なるまで、チーズカードを加熱し、練り、そして引っ張る工程、 f)前記加熱されたチーズを所定の形に形成する工程、 g)前記形を形成したチーズを冷たいブライン中で冷却する工程、 h)前記ブラインから前記冷却されたチーズを取り出す工程を含んでなる方法 であって、 前記工程(e)と工程(f)の間に、前記加熱されたチーズに、乳化剤、ガム 質、安定剤、着色剤、酪農業の固形食物、チーズ粉末及び天然または変性食用澱 粉から成る群から選択された少なくとも1種の少量のチーズ添加物を混合する、 改良方法。 2.前記チーズ添加物を混合する間、前記チーズを約 160°F(71℃)以下の 温度に維持する、請求項1に記載の方法。 3.単独または1もしくは複数の他のチーズ添加物との混合物である乳化剤を 、工程(e)及び工程(f)の間に前記加熱されたチーズに前記チーズの重量に 基づいて約0.01〜2%の量で混合する、 請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。 4.前記乳化剤が乳化用塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法 。 5.前記乳化剤がリン酸塩またはクエン酸塩である、請求項1〜4のいずれか 1項に記載の方法。 6.前記乳化剤がナトリウム塩である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の 方法。 7.前記乳化剤を、溶液の重量に基づいて、約5〜50%の乳化剤を含有する水 溶液の形で前記チーズに混合する、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。 8.工程(h)の後で、前記チーズの湿分含有量が45〜60重量%の範囲で、乾 燥固体基準で、乳脂含有量が少なくとも約30重量%である、請求項1〜7のいず れか1項に記載の方法。 9.前記チーズに前記チーズ添加物を混合する間、チーズの温度を約 110〜16 0 °F(43〜71℃)の範囲に維持する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方 法。 10.前記チーズの形を形成する前に、約2〜10分の間、前記チーズ添加物を前 記加熱されたチーズに混合する、請求項I〜9のいずれか1項に記載の方法。 11.前記乳化剤をヘキサメタリン酸ナトリウム、リン酸モノナトリウム、リン 酸ジナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウムから成る群 から選択する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。 12.工程(f)において、前記加熱されたチーズを冷たい塩化ナトリウムブラ イン中に押し出すことにより形を形成し、工程(g)において、前記チーズ押し 出し物をその芯の温度が約75°F(24℃)以下に低下するまで、冷たい塩化ナト リウムブライン中に保ち、 冷却された押出し物を続いてセグメントに切断する、請求項1〜11のいずれか1 項に記載の方法。 13.工程(a)において牛乳を用いる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の 方法。 14.前記乳化剤を前記チーズの重量に基づいて約 0.5〜2%の量で前記チーズ に混合する、請求項3〜13のいずれか1項に記載の方法。 15.前記チーズ添加物を混合する間前記チーズを約 110〜145 °F(43〜63℃ )の範囲の温度に維持する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。 16.工程(f)において、前記加熱されたチーズを冷たい塩化ナトリウムブラ インの中に連続したリボンとして押し出すことにより形に形成し、工程(g)に おいて、前記チーズリボンがその芯の温度が約75°F(24℃)以下に低下するま で冷たい塩化ナトリウムブライン中に保ち、前記冷却されたリボンを続いて断片 に切断し、前記冷却されたチーズの断片を細かく砕き、次いで前記細かく砕かれ たチーズを個々に急速冷凍する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。 17.工程(f)において、前記加熱されたチーズを、冷たい塩化ナトリウムブ ライン中に押し出すことによりひもの形に形成し、工程(g)において、前記ひ もの形の押し出し物をその芯の温度が約75°F(24℃)以下に低下するまで冷た い塩化ナトリウムブライン中に保ち、前記冷却されたひもの形の押し出し物を続 いてセグメントに切断する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。 18.前記工程(e)及び(f)の間に、乾燥形の食用澱粉を前記チーズの重量 を基準にして、少なくとも約 0.5%の量で、前記加熱されたチーズに混合する、 請求項1〜17のいずれか1項に記載の方 法。 19.食用澱粉を、前記チーズの重量に基づいて、約 0.5から10%の量で前記加 熱されたチーズに混合する、請求項18に記載の方法。 20.前記食用澱粉を、前記チーズの重量に基づいて、約1〜4%の量で混合す る、請求項18に記載の方法。 21.前記澱粉を、非−予備糊化コーンスターチ及び非−予備糊化馬鈴薯澱粉か ら成る群から選択する、請求項18〜20のいずれか1項に記載の方法。
JP52520296A 1995-02-16 1996-02-16 軟質または半硬質繊維状チーズの製造方法 Expired - Lifetime JP3479081B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/389,932 1995-02-16
US08/389,932 US5567464A (en) 1995-02-16 1995-02-16 Process of making mozzarella cheese
PCT/US1996/002328 WO1996025051A1 (en) 1995-02-16 1996-02-16 Process of making a soft or semi-soft fibrous cheese

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11505406A true JPH11505406A (ja) 1999-05-21
JP3479081B2 JP3479081B2 (ja) 2003-12-15

Family

ID=23540373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52520296A Expired - Lifetime JP3479081B2 (ja) 1995-02-16 1996-02-16 軟質または半硬質繊維状チーズの製造方法

Country Status (13)

Country Link
US (1) US5567464A (ja)
EP (1) EP0809441B1 (ja)
JP (1) JP3479081B2 (ja)
KR (1) KR100472264B1 (ja)
AU (1) AU702554B2 (ja)
BR (1) BR9607480A (ja)
CA (1) CA2213117C (ja)
DE (2) DE69616286T2 (ja)
DK (1) DK0809441T3 (ja)
ES (1) ES2113332T3 (ja)
MX (1) MXPA97005942A (ja)
NZ (1) NZ303546A (ja)
WO (1) WO1996025051A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007535932A (ja) * 2004-05-03 2007-12-13 レプリノ フーズ カンパニー チーズおよびこのようなチーズの製造方法
JP2008503208A (ja) * 2004-06-19 2008-02-07 ベティナ ツーガー 成形食品物品を製造するための装置および方法

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5902625A (en) * 1992-02-14 1999-05-11 Leprino Foods Company Process of making a soft or semi-soft fibrous cheese
US5925398A (en) * 1997-04-11 1999-07-20 Cornell Research Foundation, Inc. Processed mozzarella cheese
PT880901E (pt) * 1997-05-27 2004-07-30 Bel Fromageries Processo de fabrico de produtos de queijo por tratamento de um queijo de partida
WO1999021430A1 (en) * 1997-10-29 1999-05-06 Ken Rhodes System and method for making enhanced cheese
US6780445B1 (en) 1997-10-29 2004-08-24 Cacique, Inc. System and method for making enhanced cheese
FR2794615B1 (fr) 1999-06-11 2001-08-10 Bongrain Sa Produit alimentaire a texture fibreuse obtenue a partir de proteines de lactoserum
US6319526B1 (en) 2000-01-06 2001-11-20 Land O'lakes, Inc. Pasta filata cheese
US6440481B1 (en) 2000-03-06 2002-08-27 Bongards' Creameries, Inc. Method of making pasta filata cheese
NZ507104A (en) 2000-09-22 2001-11-30 New Zealand Dairy Board Dairy product and process for making cheese containing gum
US6475538B2 (en) 2001-01-10 2002-11-05 Kraft Foods Holdings, Inc. Process for mozzarella cheese
US6998145B2 (en) * 2001-02-27 2006-02-14 Conagra Dairy Products Company Process for making cheese
NZ511003A (en) * 2001-04-06 2003-06-30 Fonterra Tech Ltd preparing a fat containing stable dairy based food product such as cheese
US6933000B2 (en) * 2001-05-02 2005-08-23 Kraft Foods R&D Inc. Processed mozzarella cheese and method for its production
FI118558B (fi) * 2001-05-11 2007-12-31 Cerefi Oy Menetelmä vähärasvaisten juustojen valmistamiseksi
US6372268B1 (en) 2001-05-23 2002-04-16 Kraft Foods Holdings, Inc. Wheyless process for production of natural mozzarella cheese
WO2005012317A2 (en) 2003-07-30 2005-02-10 Nickel Gary B Amylose and amylopectin derivatives
US7585537B2 (en) 2004-05-03 2009-09-08 Leprino Foods Company Cheese and methods of making such cheese
US7651715B2 (en) * 2004-05-03 2010-01-26 Leprino Foods Company Blended cheeses and methods for making such cheeses
US8603554B2 (en) 2004-05-03 2013-12-10 Leprino Foods Company Cheese and methods of making such cheese
US7579033B2 (en) 2004-05-03 2009-08-25 Leprino Foods Company Methods for making soft or firm/semi-hard ripened and unripened cheese and cheeses prepared by such methods
US20060008555A1 (en) * 2004-07-07 2006-01-12 Leprino Foods Food ingredients and food products treated with an oxidoreductase and methods for preparing such food ingredients and food products
US20060057248A1 (en) * 2004-09-10 2006-03-16 Kraft Foods Holdings, Inc. Wheyless process for the production of string cheese
US20070065550A1 (en) * 2005-09-20 2007-03-22 Kraft Foods Holdings, Inc. Method and system for making shredded cheese
KR101020329B1 (ko) 2008-04-23 2011-03-08 남양유업 주식회사 풍미 및 저장성이 향상된 가공치즈제조방법
EP2775851A4 (en) * 2011-11-10 2015-07-15 Allied Blending & Ingredients Inc IMPROVED DRY MIXTURE FOR MANUFACTURING AN EXTENDED CHEESE PRODUCT
CA2867603C (en) 2012-03-16 2020-08-25 Allied Blending & Ingredients, Inc. Improved dry blend for making analogue cheese
WO2013165956A1 (en) 2012-05-01 2013-11-07 Allied Blending & Ingredients, Inc. Improved dry blend for making extended cheese product
KR101396535B1 (ko) 2013-01-10 2014-05-21 재단법인 전라북도경제통상진흥원 들깻잎을 이용한 코니쉬 치즈의 제조방법
WO2016049591A1 (en) 2014-09-25 2016-03-31 Aladdin Foods, Llc Formulations for use in food products
GB2538243B (en) * 2015-05-11 2021-07-28 Lawlor Harry Cheese product
DK3539388T3 (da) 2018-03-12 2021-08-16 Dmk Deutsches Milchkontor Gmbh Fremgangsmåde til fremstilling af pasta filata-osteprodukter
US11589595B2 (en) 2019-06-28 2023-02-28 Intercontinental Great Brands Llc Cheese toppings for baked snacks suitable for prebake application

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2733148A (en) * 1956-01-31 Method of forming mozzarella cheese
US2319187A (en) * 1939-10-30 1943-05-11 Ind Patents Corp Cheese emulsification
DE1692305C3 (de) * 1967-06-13 1975-11-27 Benckiser-Knapsack Gmbh, 6802 Ladenburg Herstellung von Schmelzkäse und Schmelzkäsezubereitungen
US3961077A (en) * 1973-10-19 1976-06-01 Leprino Cheese Manufacturing Company Pasta filata cheese production by stored curd process
CA1028199A (en) * 1973-10-19 1978-03-21 Lester O. Kielsmeier Pasta filata cheese production by stored curd process
US4012534A (en) * 1973-11-01 1977-03-15 Monsanto Company Preparation of process cheese
US4075360A (en) * 1974-07-18 1978-02-21 Scm Corporation Preparation of imitation mozzarella cheese
US4197322A (en) * 1974-11-20 1980-04-08 Universal Foods Corporation Process for producing synthetic cheese
US4143175A (en) * 1977-06-09 1979-03-06 Cpc International Inc. Cheese food product
US4226888A (en) * 1978-08-18 1980-10-07 Caboolture Co-Operative Associates Limited Manufacture of pasta filata cheese
US4940600A (en) * 1986-12-23 1990-07-10 Fuji Oil Company, Limited Process for producing dried cheese
US5030470A (en) * 1987-04-08 1991-07-09 Leprino Foods Company Process of preparing mozzarella cheese for shipment or storage
US4919943A (en) * 1987-10-16 1990-04-24 Schreiber Foods, Inc. Pasta filata-type cheese process
JPH0829046B2 (ja) * 1987-12-03 1996-03-27 雪印乳業株式会社 食品素材を均一に分散して含有するパスタフイラタチーズ及びその調製方法
US5104675A (en) * 1989-06-14 1992-04-14 Kraft General Foods, Inc. Product and process of making a firm-textured mozzarella/cheddar product
CA2017643C (en) * 1989-06-14 1999-12-21 Kathleen C. Callahan Firm textured mozzarella/cheddar product
US5225220A (en) * 1990-05-11 1993-07-06 Alpine Lace Brands, Inc. Process for preparing low fat cheese products
US5080913A (en) * 1990-05-11 1992-01-14 Alpine Lace Brands, Inc. Process for preparing low fat cheese
JP3028339B2 (ja) * 1990-07-30 2000-04-04 六甲バター株式会社 熱軟化性及び曳糸性に優れた加工チーズの製造方法
US5234700A (en) * 1990-10-04 1993-08-10 Leprino Foods Company Process of making acceptable mozzarella cheese without aging
US5200216A (en) * 1990-10-04 1993-04-06 Leprino Foods Company Process of making acceptable mozzarella cheese without aging
IT1247513B (it) * 1991-04-23 1994-12-17 Leonardo Vesely Specialita' alimentare a pasta filata con aggiunta di ingredienti e procedimento per la sua preparazione
ATE139082T1 (de) * 1991-09-30 1996-06-15 Unilever Nv Verfahren zur zubereitung von käsezusammensetzungen
US5380543A (en) * 1992-02-14 1995-01-10 Leprino Foods Company Cheese composition
US5350595A (en) * 1992-05-13 1994-09-27 Kraft General Foods, Inc. Method for continuous manufacture of process cheese-type products
US5466477A (en) * 1993-11-08 1995-11-14 Hawkins Chemical, Inc. Preparation of process cheese using liquid sodium phosphate
US5470595A (en) * 1994-02-22 1995-11-28 Kraft General Foods R&D, Inc. Method and system for processing cheese
KR0151417B1 (ko) * 1994-12-08 1998-09-15 한일성 양념과 향료가 첨가된 치즈분말 및 이의 제조방법
KR970005074A (ko) * 1995-07-19 1997-02-19 백운화 피자 양념 치즈 및 이의 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007535932A (ja) * 2004-05-03 2007-12-13 レプリノ フーズ カンパニー チーズおよびこのようなチーズの製造方法
JP2008503208A (ja) * 2004-06-19 2008-02-07 ベティナ ツーガー 成形食品物品を製造するための装置および方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0809441A1 (en) 1997-12-03
DE809441T1 (de) 1998-05-14
MXPA97005942A (es) 2005-02-17
ES2113332T3 (es) 2002-02-16
AU702554B2 (en) 1999-02-25
ES2113332T1 (es) 1998-05-01
DK0809441T3 (da) 2002-01-21
KR100472264B1 (ko) 2005-09-13
JP3479081B2 (ja) 2003-12-15
KR19980702245A (ko) 1998-07-15
AU4989896A (en) 1996-09-04
DE69616286D1 (de) 2001-11-29
EP0809441B1 (en) 2001-10-24
NZ303546A (en) 1999-10-28
BR9607480A (pt) 1998-05-19
CA2213117C (en) 2001-02-13
WO1996025051A1 (en) 1996-08-22
DE69616286T2 (de) 2002-07-18
CA2213117A1 (en) 1996-08-22
US5567464A (en) 1996-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11505406A (ja) 軟質または半硬質繊維状チーズの製造方法
US5902625A (en) Process of making a soft or semi-soft fibrous cheese
AU2005240120B2 (en) Cheese and methods of making such cheese
US9277756B2 (en) Cheese and methods of making such cheese
WO1996025051A9 (en) Process of making a soft or semi-soft fibrous cheese
US8603554B2 (en) Cheese and methods of making such cheese
US20050196509A1 (en) Cheese for cooking in the microwave
AU2013203256B2 (en) Cheese and methods of making such cheese
CA2880371C (en) Cheese and methods of making such cheese
WO2005107485A2 (en) Soft or firm/semi-hard cheeses and methods for making

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101003

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term