JPH11504813A - アルカリプロテアーゼ及びその製造法 - Google Patents

アルカリプロテアーゼ及びその製造法

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JPH11504813A JP8533469A JP53346996A JPH11504813A JP H11504813 A JPH11504813 A JP H11504813A JP 8533469 A JP8533469 A JP 8533469A JP 53346996 A JP53346996 A JP 53346996A JP H11504813 A JPH11504813 A JP H11504813A
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ダンブマン,クラウス
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、分子量約34kDを有し、かつバチルス種グループI菌株から入手できる、アルカリプロテアーゼをコードしている核酸配列を含む、単離された核酸構成体(複数)、更にはこのような構成体を有する、組換えベクター及び宿主細胞に関する。更に本発明は、このプロテアーゼを得る方法に関する。本発明は、更に前記アルカリプロテアーゼ由来のプロモーター及びシグナル配列、更にはこのプロモーター及びシグナル配列の、細菌における異種タンパク質をコードしている異種核酸配列の発現における使用法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 アルカリプロテアーゼ及びその製造法 本出願は、ここに引用として含まれている、1994年10月23日に出願された、特 許出願第08/325,386号の、一部継続出願である。 1.技術分野 本発明は、バチルス種グループI菌株に由来した新規アルカリプロテアーゼを コードしている核酸配列を含む単離された核酸構成体(複数)、並びにこのよう な構成体を含む、組換えベクター及び宿主細胞に関する。更に、本発明は、この プロテアーゼを得る方法に関する。本発明は、更にこのようなアルカリプロテア ーゼ由来のプロモーター及びシグナル配列に、並びにこのようなプロモーター及 びシグナル配列を使用し、細菌の異種タンパク質をコードしている異種核酸配列 を発現する方法にも関する。 2.発明の背景 界面活性酵素は20年以上も注目されていて、かつ現在、世界中で、粉末及び液 体の両方の洗剤における通常の界面活性成分としてよく確立されている。最近の 洗濯温度が低くなる傾向に伴い、界面活性酵素の消費量が増加している。洗濯配 合物において使用される酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セルラ ーゼ、更には他の酵素類、もしくはこれらの混合物を含む。市販されている最も 重要なものは、プロテアーゼである。 界面活性プロテアーゼは、天然に発見されたプロテアーゼを単離し、その後洗 剤配合中で試験することによって、開発されてきた。 ほとんどの界面活性プロテアーゼは、バチルス属の一員から得られている。現在 、新しい型のプロテアーゼが、市場に出回り始め、様々な特定の条件において、 より良い費用/性能比をもたらす可能性を示している。 市販のプロテアーゼ製品の例は、ALCALASE(商標)、ESPERASE(商標)及びSA VINASE(商標)であり、全てNovo Nordisk A/S社(デンマーク)から提供されて いる。他の市販のこれら及び類似の酵素製品は、洗剤溶液、すなわちpH8〜11の 範囲及び金属イオン封鎖剤、界面活性剤、及びホウ酸ナトリウムのような漂白剤 の存在下において活性がある。ALCALASE(商標)プロテアーゼは、バチルス・リ チェニフォルミス(Bacillus licheniformis)種の菌株によって製造される。ES PERASE(商標)及びSAVINASE(商標)プロテアーゼは、好アルカリ性バチルス菌 株の培養によって得られる。 基質、至適pH及び/又は温度の独自の範囲を持つ新規アルカリプロテアーゼを 提供することは、利益となるであろう。更に新規プロテアーゼを単離し、もしく はプロテアーゼを高収率で製造し、その結果これらのプロテアーゼがin vitroで 使用できることは利益であろう。例えば保存及び非保存領域及び活性部位、従っ て酵素の性能を向上し、かつ組換えDNA 技術において使用するプロテアーゼを製 造することができるように突然変異誘発に適した位置を決定するために、これら のプロテアーゼのアミノ酸及び/又は核酸配列を決定することは利益であろう。 全プロテアーゼ遺伝子の核酸配列を決定することによって、プロモーター及び シグナル配列の位置を決定することができる。このような配列は、異種ポリペプ チドの発現において使用することができる。 3.発明の要約 本発明は、 SDS−PAGEによって決定された見かけの分子量が約34kD,pIがおよ そ9.3 、約25℃における至適pHが約9〜11の範囲であり(基質はカゼイン)、pH 約9.5 における至適温度が約40〜55℃の範囲であり(基質はカゼイン)、かつバ チルス種のグループI菌株から得ることができるような、プロテアーゼをコード している核酸配列を有する、核酸構成体に関する。バチルス種グループIとは、 B.サブチリス(B .subtilis)及びB.フィルムス(B .firmus)とほとんど同じで ある。特定の実施態様において、本発明のプロテアーゼは、PD498 菌株、又はバ チルス種PD498 由来のプロテアーゼのものと同じもしくは一部同じ免疫化学的特 性を有するプロテアーゼをコードしている遺伝子を有する、別の宿主生物から得 る又は由来することができる。 一実施形態において、この核酸構成体は、配列番号:1に記されたアミノ酸配 列を有するプロテアーゼをコードしている核酸配列を含み、これは配列番号:2 の、そのプレプロ型PD498 アルカリプロテアーゼの配列を示し、これは配列番号 :3の、プロ型アルカリプロテアーゼを示し、これはその成熟型PD498 アルカリ プロテアーゼを示す。別の実施形態において、この核酸構成体は、配列番号:4 に記された核酸配列を含み、これはPD498 アルカリプロテアーゼ遺伝子の全核酸 配列を示し、これは配列番号:5のコード領域に加え、5’及び3’のフランキ ング領域を含み、これは配列番号:6のプレプロ型PD498 アルカリプロテアーゼ をコードしている核酸配列を示し、これは配列番号:7のプロ型PD498 アルカリ プロテアーゼをコードしている核酸配列を示し、これは成熟型PD498 アルカリプ ロテアーゼをコードしているDNA 配列を示す。 前述の新規プロテアーゼの製造を促進するために、本発明は、ベ クター、及びクレームされている核酸構成体を含む組換え宿主細胞も提供し、こ れらのベクター、構成体及び組換え宿主細胞は、このプロテアーゼの組換え製造 において有用である。本発明のプロテアーゼの組換え製造は、本発明の核酸構成 体又はベクター、もしくはそれらの子孫によって、このプロテアーゼの発現に適 した条件下で、形質転換又はトランスフェクションされた宿主細胞を培養し、か つ培養物からプロテアーゼを回収することによって、達成される。 本発明は、更に前述の新規プロテアーゼをコードしている遺伝子に由来するプ ロモーター配列、又はこのプロモーターが配列番号:8に記された配列を有する ような配列と実質的に同じプロモーター活性を示すそれらの断片にも関する。こ のプロモーターは、このプロモーター配列、及びこの異種DNA 配列のベクターへ の挿入部位を含むベクターの構築において使用することができる。用語“異種” とは、宿主細胞によって自然に発現されないDNA を含むことを意味する。更にこ のプロモーターは、(a)細菌細胞、好ましくはグラム陽性菌を、このベクター で形質転換する工程;(b)工程(a)の形質転換された細胞を培養する工程; 及び(c)工程(b)の形質転換された細胞から異種ポリペプチドを回収する工 程を含む、異種タンパク質の製造法において使用することができる。 本発明は、更に、前述の新規プロテアーゼをコードしている遺伝子に由来する シグナル配列、又はそのシグナル配列が配列番号:9のアミノ酸配列を有するよ うな配列と実質的に同じシグナル活性を有するそれらの断片にも関している。こ のシグナル配列は、配列番号:10に示されたDNA 配列によって、コードされ得る 。このシグナル配列は、(a)前記シグナル配列;(b)このシグナル配列の上 流側の、プロモーター配列、及びリボソーム結合部位配列であって、前記シグナ ル配列が前記プロモーターの制御下であるもの;及び (c)このシグナル配列の下流側の、前記シグナル配列と同じリーディングフレ ームの、異種DNA 配列の前記ベクターへの挿入部位を含むベクターの構築におい て、使用することができる。更にこのシグナル配列は、(a)細菌細胞、好まし くはグラム陽性菌の、前記ベクターによる形質転換工程;(b)工程(a)の形 質転換された細胞を培養する工程;及び(c)工程(b)の形質転換された細胞 から異種ポリペプチドを回収する工程を含む、異種タンパク質の製造に使用する ことができる。 このプロテアーゼは、洗濯加工において使用することができ、従って洗剤添加 物及び/又は組成物に配合することができる。 4.図面の簡単な説明 本発明は、下記に説明した添付図面を参照することによって、より詳細に説明 される: 図1は、基質として2%カゼインを使用し、pH9.5 で、バッファー+0.1 %ST PP(トリポリリン酸ナトリウム)をバッファーとする、温度及びPD498 アルカリ プロテアーゼのタンパク質分解活性の関係を示す; 図2は、基質として1%カゼインを使用し、温度25℃で測定した、pH及びPD49 8 アルカリプロテアーゼのタンパク質分解活性の関係を示す; 図3A,3B及び3Cは、PD498 プロテアーゼの完全なアミノ酸及び核酸配列 に加え、関連する上流及び下流のヌクレオチド配列を示す; 図4は、PD498 プロテアーゼの構造を示す; 図5は、プロモーター融合の構築を示す; 図6は、プラスミドp118−498promlの略図を示す; 図7は、pHP13ampの略図を示す; 図8は、pLip3の略図を示す; 図9は、p498−8の構築を示す; 図10は、pMHan37 の略図を示す; 図11は、PD498 −リポラーゼ融合の略図を示す。 5.発明の詳細な説明 5.1.プロテアーゼの単離 5.1.1.微生物 アルカリプロテアーゼを産生することができる微生物は、土壌試料から単離さ れる。 この微生物は、バチルス属グループIに属する、好気性、胞子形成細菌である 。好ましい実施態様において、形態学的には、直径 0.7〜0.9 ミクロン、及び長 さ2〜3ミクロンの自動性杆体として表すことができる。胞子は、円形から楕円 形であり、胞子嚢の次端から末端へと、わずかに膨潤している。増殖の至適温度 は、25〜37℃であり、かつ増殖の至適pHは7〜9の範囲である。pH9.7 及び50℃ では、増殖しない。この微生物は、栄養寒天斜面培地において、円形及び滑面の 黄色のコロニーを形成するが、この寒天への色素の拡散は認められない。特定の 具体例において、この微生物は、バチルス種PD498 であり、NCIMB へブダペスト 条約に基づき寄託されている(寄託番号は40484)。 5.1.2.微生物の培養 前述のアルカリプロテアーゼを産生する微生物は、他の必須栄養素と共に同化 可能な炭素及び窒素を含有する栄養培地において、好気性の条件下で、培養する ことができ、この培地は、当該技術分野において公知の原理に従って構成される 。 適当な炭素源は、ショ糖、グルコース及びデンプンのような炭水化物、又は殻 粒、麦芽、コメ及びモロコシのような炭水化物含有物質である。この培地中に含 まれる炭水化物濃度は、例えば約25%を上限とし、かつ約1〜5%を下限として 、大きく変動することができるが、通常は約8〜10%が適し、この百分率は、グ ルコース等量として算出される。 前述の栄養培地中の窒素源は、無機及び/又は有機性のものであってよい。適 した無機窒素源は、硝酸塩及びアンモニウム塩である。有機窒素源の中でかなり の数が、一般に細菌の培養に関連した発酵工程において使用される。詳細な例は 、ダイズ種子粉、綿実粉、ピーナッツ粉、カゼイン、トウモロコシ、トウモロコ シ浸漬夜、酵母抽出物、尿素、及びアルブミンである。更にこの栄養培地は、通 常の微量元素も含有しなければならない。 この微生物は、バチルス種の菌株である。このバチルス種は、わずかに好アル カリ性である。従って、培養は、わずかにアルカリ性のpH値で行われることが好 ましく、これは、増殖培地の滅菌後に、pH約9.0 の炭酸水素ナトリウムのような 適当なバッファーを添加することによって得ることができる。タンク発酵槽にお ける培養のためには、人工的曝気が必要である。曝気速度は、通常のタンク発酵 において使用されるものと同じである。 発酵後、液体プロテアーゼ濃縮物は、このブロスから粗物質を除去し、かつ望 ましい場合は、このブロスを低温蒸発又は限外ろ過により濃縮することによって 産生することができる。最後に、この濃縮物に、保存剤を添加する。 固形プロテアーゼ調製品は、精製及び/又は濃縮したブロスから、Na2SO4のよ うな塩、もしくはエタノール又はアセトンのような水混和性溶媒で沈殿すること によって調製することができる。噴霧乾 燥のような適当な乾燥法による、ブロス中の水の除去も、用いることができる。 5.1.3.タンパク質分解活性のアッセイ タンパク質分解活性は、基質としてカゼインを用いて、測定することができる 。1カゼインプロテアーゼ単位(CPU)は、標準的条件、すなわち25℃及びpH約9.5 で約30分間インキュベーションした場合の、1分間に第一級アミノ基約1μM を遊離するプロテアーゼ量(セリン標準品との比較によって測定)と定義される 。 このタンパク質分解活性は、同じくこのプロテアーゼによる、スクシニル-Ala -Ala-Pro-Leu-p- ニトロアニリドの特異的加水分解の測定によって決定される。 この基質は、最初は例えばDMSO中に溶解し、その後pH約9.45、約 0.035Mのホウ 酸バッファー中で、約50倍に希釈される。プロテアーゼ試料は全て、前述のホウ 酸バッファー中で、約5〜10倍に希釈される。この基質溶液及び試料を同体積、 ELISA リーダープレートのウェル中で混合し、かつ25℃で、約 405nmで測定され る。全ての試料の活性及び濃度は、それぞれ、標準プロテアーゼ溶液の活性及び 濃度に対し標準化される。 5.2.プロテアーゼ 前記プロテアーゼは、下記の特性を有す。 5.2.1 物理−化学的特性 本発明のプロテアーゼは、 SDS−PAGEによって測定した場合、見かけの分子量 約34kDを有す。約9.1 のpIが、LKB Amopholine(登録商標)PAG プレート上の等 電点電気泳動法によって測定される。このプロテアーゼ活性は、PMSF、セリンプ ロテイナーゼ阻害剤によって阻害される。EDTA及びダイズ種子−プロテアーゼ阻 害剤は、このプロテアーゼ活性には影響を及ぼさない。 温度−活性の関係を、図1に示した。この活性は、 0.1%のトリ ポリリン酸ナトリウム(STPP、市販の多くの洗剤中の通常の成分)の存在(白四 角)及び非存在下(黒四角)で、基質として2%カゼイン、pH約9.5 で測定され る。前述のタンパク質分解活性のアッセイが、インキュベーション温度を、約15 ℃から約70℃に間隔を置いて変動するように変更して使用される。この図から、 このプロテアーゼは、約15℃から約70℃で、タンパク質分解活性を有し、かつ至 適温度は約40〜45℃の範囲であることが明らかである。 pHへの活性の依存性は、pH約6〜11の範囲のあらかじめ決定されたpH値に調節 されたバッファーを用いて、同じ方法で測定される。この結果は、図2に示す。 この図から、このプロテアーゼが、pH約6を下限とし、pH約11を上限とするよう な、非常に広範なpH範囲で、タンパク質分解活性を有し、見かけの至適pHが、pH 約9〜11であることが明らかである。 更に、本発明のプロテアーゼが、欧州型及び米国型洗剤で測定したところ、洗 濯条件下、約25℃で、約60分間、安定であることがわかっている。 5.2.2.免疫化学的特性 前記プロテアーゼは、バチルス種PD498,NCIMB No.40484に由来するプロテア ーゼの特性と、実質的に同等、もしくは少なくとも部分的に同等の免疫化学的特 性を有す。 免疫化学的特性は、交差反応同定試験によって免疫学的に測定することができ る。この同定試験は、周知のオクタロニー二重免疫拡散法、又はN.H.Axelsen の タンデム交差免疫電気泳動法(ゲル内免疫沈降法のハンドブック;Blackwell Sc inetific Publications(1983)、第5及び14章に記載)によって実行することが できる。用語“抗原同一性”及び“部分的抗原同一性”は、前述の本の第5,9 及び20章に記載されている。 単一特異性抗血清は、前述の方法に従って、本発明の精製したプロテアーゼで 免疫感作したウサギから製造される。この免疫原は、フロイントのアジュバント と混合され、かつ2週毎にウサギの皮下に注射される。抗血清を、全部で8週の 免疫感作期間以降に得、これから、免疫グロブリンが、前述のN.H.Axelsen の方 法で調製される。 オクタロニー二重免疫拡散法試験は、本発明のプロテアーゼ、及び公知のバチ ルス種由来のアルカリセリンプロテアーゼ、例えばALCALASE(商標)、SAVINASE (商標)、ESPERASE(商標)、ズブチリシンNovo(Novo Nordisk,A/S 社(デン マーク)から入手)及びKAZUSASE(商標)(昭和電工社(日本)から入手)の間 で、交差反応が無いことを示している。 5.3.核酸構成体 ここで使用される用語“核酸構成体”とは、ゲノムDNA 、合成DNA 又はRNA 起 源のあらゆる核酸分子を意味することが意図されている。用語“構成体”は、一 本鎖又は二本鎖であり得る核酸セグメントを意味することが意図され、かつこれ は該プロテアーゼをコードしている完全又は部分的に天然に生じるヌクレオチド 配列を基にすることができる。この構成体は、他の核酸セグメントを任意に含む ことができる。 前記プロテアーゼをコードしている本発明の核酸構成体は、例えばゲノムライ ブラリーを調製し、かつ標準的方法に従い、合成オリゴヌクレオチドプローブを 用いてハイブリダイゼーションし、該プロテアーゼの全て又は一部をコードして いるDNA 配列をスクリーニングすることによって得られた、ゲノム起源のものが 適している(Sambrookらの論文、Molecular Cloning,A Laboratory Mannual,C old Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.,198 9 と比較)。本発明の目的のために、このプロテアーゼをコードしているDNA 配 列は、前述の5.1.項に記載されたバチルス種菌株から、染色体DNA を単離し 、かつゲノムDNA ライブラリーをスクリーニングすることによって、得ることが できる。 このプロテアーゼをコードしている本発明の核酸構成体は、確立された標準的 方法、例えばBeaucage及びCaruthers の論文(Tetrahedron Letters 22:1859-1 869(1981))に記載されたホスホルアミダイト法、又はMatthes らの論文(EMB O Journal,3 :801-805(1984))に記載された方法によっても、合成的に調製さ れる。ホスホルアミダイト法に従って、オリゴヌクレオチドが、例えば自動DNA 合成装置により合成され、精製され、アニーリングされ、連結され、かつ適当な ベクターとクローニングされる。 更に、この核酸構成体は、合成及びゲノム起源のものと混合することができ、 かつ合成又はゲノムDNA(適当な)の断片の連結によって調製することができ、こ れらの断片は、標準的方法に従って、核酸構成体全体の様々な部分に対応してい る。 この核酸構成体は、更に例えば米国特許第 4,683,202号に開示された、もしく はSaiki らの論文(Science,239:487-491(1988))に記載されたような、特 異的プライマーを用いる、ポリメラーゼ連鎖反応によって調製することができる 。 現在の好ましい実施形態において、本発明の核酸構成体は、配列番号:4に記 されたDNA 配列;更には配列番号:1,2又は3に記されたアミノ酸配列をコー ドしている核酸配列、例えばそれぞれ配列番号:5,6又は7に記されているDN A 配列を有している。本発明は更に、配列番号:1,2又は3に記されたアミノ 酸配列をコードしている、核酸分子(ゲノム又は合成のいずれか)と、下記の条 件でハイブリッド形成した核酸配列を包含している:5×SSC への 前浸漬、及び20%ホルムアルデヒド、50mMリン酸ナトリウム、pH6.8 、及び50μ g超音波処理した変性ウシ胸腺DNA の溶液中での、約40℃,1時間の前ハイブリ ダイゼーション、それに引き続いての同じ溶液中での、約40℃,18時間の、ハイ ブリダイゼーション、その後の温度約45℃での、 0.4×SSC での洗浄である。 先に定義された範疇の有用な変異体は、例えば、アミノ酸の同種置換が行われ 、この置換がそのタンパク質の活性には著しくは影響しないような変化を、DNA がコードしているものを含む。同種置換は、同じ種類のアミノ酸が、その種類の 別のものと置換されることを意味する。例えば、非極性脂肪族残基Ala,Val,Le u 及びIle は、相互交換され、かつ塩基性残基Lys 及びArg 、又は酸性残基Asp 及びGlu も同じである。同様に、Ser 及びThr は互いに同種置換され、Asn 及び Gln も同様である。当業者にとって、このような置換が、分子の機能に決定的な 領域の外側で行われることができ、かつ依然活性プロテアーゼを生じることは、 明らかである。望ましい活性の保持は、前述のアッセイ法を用いて、容易に測定 することができる。 この核酸構成体は、下記で専ら使用される用語であるDNA 構成体であることが 好ましい。 5.4.組換えベクター 別の態様において、本発明は、本発明のDNA 構成体を含む組換えベクターに関 する。本発明のDNA 構成体が挿入された組換えベクターは、都合よく組換えDNA 法を施すことができるいずれかのベクターであって良く、かつこのベクターの選 択は、これが導入される宿主細胞によって決まることが多い。従って、このベク ターは、自律複製ベクター、すなわち染色体外存在として存在するベクターであ り、この複製は、例えばプラスミドのように、染色体の複製からは 独立している。あるいは、このベクターは、宿主細胞に導入する際に、宿主細胞 ゲノムに組込まれ、かつ組込まれた染色体と共に複製されるようなものであって よい。 このベクターは、本発明のプロテアーゼをコードしているDNA 配列が、DNA の 転写に必要な追加のセグメントに、操作できるように連結しているような発現ベ クターであることが好ましい。一般に、この発現ベクターは、プラスミド又はウ イルス性DNA に由来し、もしくは両方の要素を含むことができる。用語“作用的 に連結”とは、セグメントが、例えば転写がプロモーターで開始し、及び本発明 のプロテアーゼをコードしているDNA 配列を通じて進行するような、意図された 目的に合わせて機能するように配列されることを意味する。 このプロモーターは、選択された宿主細胞において転写活性を示す、いずれか のDNA 配列であって良く、かつ宿主細胞に対して同種又は異種のタンパク質をコ ードしている遺伝子に由来することができる。特に、細菌宿主細胞において使用 するのに適したプロモーターの例は、バチルス・ステアロテルモフィラス(Bacil lus stearothermophilus )・マルトース性(maltogenic)アミラーゼ遺伝子、バ チルス・アミロリキファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)(BAN)アミラ ーゼ遺伝子、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)アルカリプロテアーゼ 遺伝子、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)・キシロシダーゼ遺伝子、バ チルス・スリギエンシス(Bacillus thuringiensis)cryIIIA 、又はバチルス・ リチエニフォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子のプロモ ーターを含むが、これらに限定されるものではない。他の使用できるプロモータ ーは、λファージPR又はPLプロモーター、もしくはE .colilactrp又はta c プロモーターを含むが、これらに限 定されるものではない。 このプロモーターは、前記プロテアーゼ、又はこの配列と実質的に同じプロモ ーター活性を有するそれらの断片をコードしている遺伝子に由来している。この プロモーターの配列は、配列番号:8に示されている。本発明は更に、配列番号 :8で示されたプロモーターに、下記の条件でハイブリッド形成された核酸配列 :5×SSC への前浸漬、及び20%ホルムアルデヒド、50mMリン酸ナトリウム、pH 6.8 、及び50μg超音波処理した変性ウシ胸腺DNA の溶液中での、約40℃、1時 間の前ハイブリダイゼーション、それに引き続いての同じ溶液中での、約40℃、 18時間のハイブリダイゼーション、その後の温度約45℃での、 0.4×SSC での洗 浄であるか、もしくは、配列番号:8と少なくとも約90%の相同性、及び好まし くは95%の相同性を有するが、この配列と実質的には同じプロモーター活性を有 する核酸配列を、包含している。このプロモーターは、このプロテアーゼ又は異 種DNA 配列、例えばリポラーゼ(登録商標)、これは1,3−特異的リパーゼで あり、以後Lipolase(登録商標)と称するもののいずれかの発現を促進するため に使用することができる。この酵素は、配列番号:11に示されたDNA 配列によっ て、コードすることができ、かつ配列番号:12に示されたアミノ酸配列を有する 。この酵素は、更にLipolase(登録商標)変異体、例えばD96L,E210K,E210L( 国際特許第WO92/5249号参照)であることができる。 本発明の組換えベクターは、更に問題の宿主細胞においてベクターを複製でき るようなDNA 配列を含むことができる。この宿主細胞が細菌細胞であるならば、 このベクターを複製できる配列は、各種ori 配列である。 このベクターは、更に選択マーカー、例えばその産物が、アンピシリン、カナ マイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール 、ネオマイシン、ハイグロマイシン又はメトトレキサンのような薬剤への耐性を もたらすような遺伝子を含む。 宿主細胞の分泌経路に本発明のプロテアーゼを示すための、分泌シグナル配列 (リーダー配列又はプレ配列としても公知である。)は、前述の組換えベクター において提供される。この分泌シグナル配列は、正確なリーディングフレームの 中でプロ未成熟(pro immature)プロテアーゼをコードしているDNA 配列に結合 される(例えば図4参照)。プロ配列とは、プレ配列及びプロテアーゼの分泌に 必要な成熟プロテアーゼの間のアミノ酸配列である。このプロ配列の切断は、成 熟活性プロテアーゼを生じるであろう。分泌シグナル配列は、通常核プロテアー ゼをコードしているDNA の5’側に位置する。この分泌シグナル配列は、通常こ のプロテアーゼに関連しているか、もしくは他の分泌されたタンパク質をコード している遺伝子に由来する。 細菌細胞からの分泌に関して、このシグナルペプチドは、天然に生じるシグナ ルペプチド、又はその機能的一部であることができ、もしくは合成ペプチドであ ることができる。適当なシグナルペプチドは、バチルス・リチェニフォルミスα −アミラーゼ、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)・アルカリプロテアーゼ 、及びバチルス・アミロリキファシエンス・アミラーゼを含むが、これに限定さ れるものではない。 細菌細胞からの分泌に関して、このシグナルペプチドは、本出願において開示 されたプロテアーゼ由来のシグナルペプチドであっても良い。このシグナル配列 のアミノ酸配列は、配列番号:9に示される。このシグナル配列は、配列番号: 10に記載された核酸配列によって、コードされ得る。更に本発明は、配列番号: 10に示された核酸配列と、下記の条件でハイブリッド形成した核酸配列:5×SS C への前浸漬、及び20%ホルムアルデヒド、50mMリン酸ナトリウム、pH6.8 、及 び50μg超音波処理した変性ウシ胸腺DNA の溶液中での、約40℃、1時間の前ハ イブリダイゼーション、それに引き続いての同じ溶液中での、約40℃、18時間の 、ハイブリダイゼーション、その後の温度約45℃での、 0.4×SSC での洗浄であ るか、もしくは、配列番号:5と少なくとも約90%の相同性、及び好ましくは約 95%の相同性を有するが、この配列と実質的には同じシグナル活性を有する核酸 配列を、包含している。このシグナルは、前述のプロテアーゼ又は異種DNA 配列 、例えばリポラーゼ(登録商標)、これは1,3−特異的リパーゼで、以後Lipo lase(登録商標)と称すもののいずれかの分泌を促進するために使用することが できる。この酵素は、配列番号:11に示されたDNA 配列によって、コードするこ とができ、かつ配列番号:12に示されたアミノ酸配列を有する。この酵素は、更 に、Lipolase(登録商標)変異体、例えばD96L,E210K,E210L(国際特許第WO92 /05249号参照)であることができる。 本発明のプロテアーゼ、プロモーター及び/又は分泌シグナル配列をそれぞれ コードしているDNA 配列を連結するために、及びこれらを複製に必要な情報を有 する適当なベクターに挿入するために使用される方法は、当該技術分野において 公知である(例えば、前述のSambrookらの論文参照)。 5.5.宿主細胞 宿主細胞に導入された本発明のアルカリプロテアーゼをコードしているDNA 配 列は、問題の宿主細胞と同種又は異種であることができる。宿主細胞に対して同 種である、すなわち天然に宿主細胞によって産生されるならば、これは他のプロ モーター配列か、もしくは適用できるならば、その天然の環境以外の、別の分泌 シグナル配列及び/又はターミネーター配列に操作できるように結合することが できる。用語“同種”とは、問題の宿主微生物の天然のプロテアーゼをコードし ている核酸配列を含むことを意図し;この核酸配列は、多コピー型で宿主微生物 に導入され得る。用語“異種”とは、天然には宿主細胞によって発現されないDN A 配列を含むことを意図する。従って、このDNA 配列は、別の微生物から産生さ れるか、もしくは合成配列である。 本発明のDNA 構成体又は組換えベクターが導入される宿主細胞は、本発明のア リカリプロテアーゼ産生することができるいずれかの細胞であって良く、細菌、 酵母、真菌及びより高級な真核生物細胞を含むが、これらに限定されるものでは ない。 培養時に、本発明のプロテアーゼを産生及び分泌することができる細菌宿主細 胞の例は、バチルス菌株のようなグラム陽性菌、例えばB.サブチリス、B.リ チェニフォルミス、B.レンタス、B.ブレビス(B .brevis)、B.ステアロテ ルモフィラス(B .stearothermophilus)、B.アルカロフィラス(B .alkalophilu s )、B.アミロリキファシエンス(B .amyloliquefaciens)、B.コアグランス (B .coagulans)、B.サーキュランス(B .circulans)、B.ラウタス(B .la utus )、B.メガテリウム(B .megaterium)又はB.スリギエンシス(B .thuring iensis )など、もしくはエシェリキア・コリ(Escherichia coli)のようなグラ ム陰性細菌である。これらの細菌の形質転換は、原形質形質転換、又はそれ自身 公知の方法であるコンピテント細胞を用いて(前述のSambrookらの論文参照)も たらされる。 E.coli のような細菌においてこのプロテアーゼが発現する場合、このプロテ アーゼは、典型的には不溶性顆粒(封入体として公知)として細胞質に保持され るか、もしくは細菌の分泌配列によって、細胞周辺腔に向けられる。前者の場合 、これらの細胞は溶解され 、かつ顆粒が回収され、変性され、その後該プロテアーゼが変性剤の希釈され、 再生される。後者の場合、このプロテアーゼは、細胞の崩壊、例えば超音波処理 又は浸透圧ショックによって、細胞周辺腔の内容物を放出し、該プロテアーゼを 回収することによって、細胞周辺腔から回収される。 前述の形質転換された宿主細胞は、その後適当な栄養培地において、本発明の プロテアーゼの発現をもたらす条件下で培養され、その後得られたプロテアーゼ が培地から回収される。細胞の培養に使用した培地は、その宿主細胞の増殖に適 した通常の培地のいずれか、例えば適当な補充物を含有する最小培地又は複合培 地であって良い。適当な培地は、市販の供給業者から入手するか、もしくは公表 された調製法(例えばATCCのカタログ)に従って調製することができる。その後 、これらの細胞によって産生されたプロテアーゼは、遠心分離又はろ過による宿 主細胞の培地からの分離、上清又はろ液中のタンパク質成分の、硫酸アンモニウ ムなどの塩による沈殿、問題のプロテアーゼの種類によって決まる様々なクロマ トグラフィー法、例えばイオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラ フィー、アフィニティークロマトグラフィーなどによる精製を含む常法で、培地 から回収される。 本発明は、更に下記の実施例によって詳細に説明されるが、これらは特許請求 された本発明の範囲を限定することを意図するものではない。 6.実施例 6.1.PD498 プロテアーゼの単離 バチルス種PD498 は、下記の組成(/リットル)の培地 100mlを含む、 500ml に仕切ったエーレンマイヤーフラスコ中で、回転振盪テーブル上で(300rpm)、 25℃で培養した: ジャガイモデンプン 100g 粉砕したオオムギ 50g ダイズ種子粉 20g Na2HPO4×12H2O 9g プルロニック54R(BASF) 0.1g カゼインナトリウム 10g。 この培地中のデンプンは、α−アミラーゼで液化し、かつこの培地は 120℃で 、45分間加熱して、滅菌した。 滅菌後、この培地のpHを、1M炭酸水素ナトリウム溶液10mlを添加することに よって、9.0 に調節した。 4日間インキュベーションした後、この培養物のタンパク質分解活性を、前述 の方法を用いて測定した。このブロスのプロテアーゼ活性は、5 CPU/lであっ た。 固形物質を分離した後、このプロテアーゼを通常のクロマトグラフィー法で精 製した。培養ブロス3.51からの収量は、31mlで、120CPU/lを示した。 SDS−PA GE及び等電点焦点化電気泳動法の両方により、純度は90%以上であると判断した 。 この実施例に従って調製した調製品の特徴は、本願明細書において既述し、こ こに参照とする。 6.2.PD498 プロテアーゼのクローニング及び発現 6.2.1.方法及び材料 6.2.1.1.菌株 エシェリキア・コリDH5F−Φ80dlacZ ΔM15 Δ(lacZYA-argF)U169 deoR r ecA1 endA1 hsdR17(Ik-,mk+)supE44-thi-1 gyrA96 relA1(BRL)を、製造者(B RL)の指示に従って、全てのE .coliの形質転換に使用した。B.サブチリス・プ ロテアーゼ欠損菌株を、Anagnostopolis及びSpizizenの論文の方法(J.Bacteri ol.,81 :741-746(1961))によって、コンピテントとした。 6.2.1.2.DNA 単離及び遺伝子ライブラリーの構築 PD498 染色体DNA を、Pitcher らの論文(Letters in Applied Micro.,8:1 51-156(1989))に記載されるように単離した。DNA 100μgを、EcoRIで切断 し、アガロースゲル上を流した。5−8kD DNAが、Qiaex システム(Qiagen)を 用いて単離された。このDNA は、EcoRI−切断CIP(仔ウシ腸ホスファターゼ)処 理したpUC19(BRL)と、それぞれ比4:1で連結した。その後この連結混合物を、 E.coli 菌株DH5α(BRL)に形質転換した。 6.2.1.3.180bp断片のPCR 増幅 このプロテアーゼ遺伝子の 180bp断片の増幅は、このプロテアーゼの部分的ア ミノ酸配列を基にした、2種の混合プライマー、グループA及びBを用いて行っ た。これらのアミノ酸配列は、配列A:AYQYGPQNT(配列番号:13)であり、配列 B:YDFIDYDNNPMD(配列番号:14)であった。これらのプライマー及び全PD498 DNA を、Ericomp PCR 装置において、95℃/5分間反応し、その後95℃/1分間 、55℃/1分間、72℃/1分間を30サイクルの反応を行った。 プライマーグループA:GCNTAYCARTAYGGNCCNCARAAYAC (配列番号:15) プライマーグループB:TCCATNGGRTTRTTRTCRTARTCDATRAARTCRTA (配列番号:16) 6.2.1.4. PCR反応生成物のサブクローニング 前述のPCR 生成物を、TAクローニングベクター pCRII(Invitrogen,サンディ エゴ,CA)を用いて、製造業者の指示に従い、配列決定のためにクローニングし た。挿入DNA は、Engler-Blum によって変更(Anal.Biochemistry,210:235-2 44(1993))されたBoehringer Mannheim 社のDIG Geniusシステムを用い、DIG(ジ ゴキシゲニ ン)で標識し、かつサザンハイブリダイゼーションを行い、コロニーブロッティ ングを行った。 6.2.1.5.DNA 配列決定 DNA 配列は、蛍光標識したジデオキシヌクレオチドで、Taq ポリメラーゼサイ クル配列決定法を用い、決定した。この配列決定反応は、Applied Biosystems自 動DNA シークエンサー(モデル373A、バージョン1.2.0)で行った。 6.2.1.6.amyLプロモーターでもたらされたPD498 プロテアーゼを含むベ クターの構築 α−アミラーゼ(amyL)プロモーター(配列番号:17)、バチルス・リチェニ フォルミス由来の“アップ”変異体プロモーターは、下記のプライマーを用いて 、B.リチェニフォルミスDNA からPCR 増幅して得た: 5'-AAGGCATGCGTCCTTC-3'(配列番号:18) 5'-CTTTCAATGTGTAACATA-3'(配列番号:19)。 得られた 630bp断片は、 pCRIIベクター(Invitrogen)にクローニングし、ク ローニングされた断片を得、EcoRI断片として容易に単離した。 このプロテアーゼ遺伝子は、1.9kb EcoRI−EcoRV断片として、EcoRI, Sma I−切断 pUC19にサブクローニングし、その後1.9kb EcoRI−HindIII断片とし て取り除き、EcoRI−HindIIIで切断したpHP 13amp にクローニングし、E.coli −B.サブチリスシャトルベクターとした(図8)。得られたプラスミドp498 −4は、EcoRIで切断し、仔ウシ腸ホスファターゼ(CIP)で処理し、かつ前述のa myLプロモーター断片に連結し、プラスミドp498−5を産生した(図5)。PD498 コード領域に対して正しく配向したプロモーターを有するB.サブチリスコロ ニーを、適当な抗生物質及び1%ミルクを含 有する寒天プレート上にかさ(halos)を形成する能力によって選択した。 6.2.1.7.cryIIIA プロモーターでもたらされたPD498 プロテアーゼを含 有するベクターの構築 バチルス・スリギエンシス変異体テネブリオニス由来のcryIIIAプロモーター (配列番号:20)は、下記のプライマーを用いて、PCR 増幅により得た: 5'-GAGACCCGGGAGCTTTCAGTGAAGTACGTG-3'(配列番号:21) 5'-CATAAATCCATTAGACGGTGC-3'(配列番号:22)。 得られた1500bpの断片は、再度 pCRIIベクター(Invitrogen)にクローニング し、EcoRI断片として取り出し、かつEcoRIで消化されたp498−4プラスミドに 連結し、プラスミドp498−6を産生し、ここでPD498 プロテアーゼ発現は、cryI IIA プロモーターによってもたらされた(図5)。PD498 コード領域に対して正 しく配向したプロモーターを有するB.サブチリスコロニーを、適当な抗生物質 及び1%ミルクを含有する寒天プレート上にかさを形成する能力によって選択し た。 6.2.1.8.BAN プロモーターでもたらされたPD498 プロテアーゼを含有す るベクターの構築 バチルス・アミロリキファシエンス・アミラーゼ(BAN)プロモーターは、下記 の更に SphIリンカーを含む上流側プライマーを用いて、プラスミド(pSX222) (配列番号:23)からPCR 増幅した: 5'-GCATGCAATCGATTGTTTGAGAAAAGAAG-3'(配列番号:24) 下線のヌクレオチド配列の最初のセットは、前述の SphI部位であり、下線のヌ クレオチドの第二のセットは、天然の ClaI部位であり;かつ下流側プライマー は下記のものである: 5'-CATTTTCTTATACAAATTATATTTTACATATCAG-3'(配列番号:25)。 得られた 168bp断片は、 pCRIIベクター(Invitrogen)にクローニングし、Ec oRI断片として取り出し、かつEcoRIで消化されたp498−4プラスミドに連結し 、プラスミドp498−7を産生し、ここでPD498 プロテアーゼ発現は、BAN プロモ ーターによってもたらされた(図5)。PD498 コード領域に対して正しく配向し たプロモーターを有するB.サブチリスコロニーを、適当な抗生物質及び1%ミ ルクを含有する寒天プレート上にかさを形成する能力によって選択した。 PD498 プロテアーゼに対して逆配向したBAN プロモーターを含むB.サブチリ ス形質転換体を、適当な抗生物質及び1%ミルクを含有する寒天プレート上にか さを形成しない能力によって選択した。 6.2.2.PD498 遺伝子の配列解析 PD498 プロテアーゼの部分的アミノ酸配列を基にしたオリゴヌクレオチドの2 群を用いて、正確に 180bpの大きさの断片を、PCR で増幅し、かつE.coli ベク ター pCRIIにクローニングした。180bpインサートの配列決定は、正確な断片が クローニングされたことを明らかにした。この 180bpインサートをプローブとし て用いて、サザンハイブリダイゼーションを行い、6.5kb EcoRI断片を、該プロ ーブにハイブリダイズ形成したPD498 染色体DNA から同定した。PD498 由来の染 色体DNA を、EcoRIで切断し、かつ5−8kb断片を、大きさで選択し、EcoRIで 切断し、かつCIP で処理したpUC19 に連結した。Amp 及びX−gal を含有するLB プレートで選択された、E.coli 菌株DH5αへの形質転換後に、1000個の白色コ ロニーを得た。スクリーニングした600 コロニー中の2個は、プローブとして標 識した 180bp断片を用いるコロニーハイブリダイゼーションによって陽性であっ た。制限分析は、両方のコロニーが、6.5kb EcoRIインサートを伴う同じプラス ミドを有することを示した。 DNA 配列決定は、5’側EcoRI制限部位が、リボソーム結合部位遺伝子のすぐ 上流であり(図3;配列番号:26)、それにこのタンパク質のATG 開始コドンが 続くことを示した。最初の27アミノ酸は、3種の正に帯電した残基を含む短い配 列、それに続く疎水性の延伸末端Ser-Leu-Ala を伴う、典型的バチルスシグナル ペプチドを表している。この制限部位の後ろに、90アミノ酸のプロペプチドがあ り、これに分子量29270 と予想される280 アミノ酸の成熟タンパク質が続き、こ れは SDS−PAGEで認められた分子量34,000(図4)良く一致する。 6.3.プロモーター活性を伴うPD498 オープンリーディングフレームの上流の DNA 配列の単離 PD498 コード領域のDNA 配列決定は、Asp718(同じく KpnIによって認めら れた部位)、PstI,BglII及び他の独自の制限部位の存在を示した。PD498 ゲノ ムDNA のAsp718及び各種他の酵素による消化、これらの断片のナイロンへのサザ ン法の転移、及び 180bp DIGで標識したDNA プローブによる検出(6.2.1. 3.及び6.2.1.4.に記載)は、1.4kb HindIII−Asp718断片の存在を示 した。公知のPD498 コード領域におけるAsp718制限部位の位置から、この1.4kb HindIII−Asp718断片は、PD498 プロテアーゼのATG 翻訳開始の上流およそ 750 −850ntsを含有するはずである。大きさで選択した1−2kb HindIII−Asp718 断片のライブラリーは、pUC118にクローニングし(Vieira及びMessing の論文、 Methods Enzymol.,153:3-11(1987))、かつE.coli XL1−Blue MRF’細胞 (Stratagene,サンディエゴ,CA)に形質転換した。コロニーは、前述のSambro okらの(1989)ハイブリダイゼーション法によって、180bp DIGで標識したPCR 断片でスクリーニングした。6コロニーを、プローブで検出し、かつプラスミド DNA を、アルカリ溶解法(前述の Sambrookらの論文(1989))により、4コロニーから単離した。全部で4種のプ ラスミド調製品は、1.4kb HindIII−Asp718断片を含んだ。この断片の配列は、A BI373A シークエンサーで、蛍光標識したジデオキシヌクレオチドを用いる、Taq ポリメラーゼサイクル配列決定法により決定した(配列番号4)。この断片を 含有するプラスミドを、p118−498promlと称した(図6)。 6.4.PD498 コード配列によるPD498 プロモーターの再構築 上流側HindIII−Asp718断片を、3工程において、その天然のPD498 コード配 列で再構築した(図9参照)。第一に、p118−498promlからのHindIII−Asp718 断片を、pHP13ampにクローニングした。その後、プラスミドp498−5を、MscI 及びBamHIで切断し、PD498 プロテアーゼのコード領域を含む 1.0kb MscI−Ba mHI断片を得た。第三に、この MscI−BamHI断片を、第一工程の MscI及びBa mHI断片のプラスミドに連結した。その後連結混合物を、E.coli DH5α細胞に 形質転換した。望ましい構成体p498−8(図9参照)を、形質転換体から、アル カリ溶解“ミニプレッピング”により単離した。その後このプラスミドは、B. サブチリスプロテアーゼ欠損菌株に形質転換し、かつ1%非脂肪乾燥ミルク及び 10μg/mlクロラムフェニコールを含有するTBABプレート上に配置した。この天 然のプロモーターからの該プロテアーゼの発現は、各形質転換されたB.サブチ リスコロニーの周囲に透明なゾーン(かさ)が形成されたことによって、示され た。 6.5.PD498 振盪フラスコ実験を、p498−5,6,7,8及び“7R”で形質転換されたB .サブチリスプロテアーゼ欠損菌株について、ショ糖/ダイズ種子粉培地におい て行った。これらのプラスミド構成体は、それぞれ、amyL,cryIIIA ,BAN,498 及びリバースBAN(逆配向の BAN プロモーター)を含むpHP13ampベクターからなる。cryIIIA,BAN、及びPD498 プロモーターの制御下では、B.リチェニフォルミスα−アミラーゼは、4日 後に産生された。 6.6.バチルス・サブチリスにおけるLipolase発現 下記の構成体を、B.サブチリスプロテアーゼ欠損のバックグラウンドにおい て試験した: (プロモーター/シグナル配列/Lipolase(登録商標)) Lipolase(登録商標)活性 pHP13amp 0 pLip3 5 pHP13ampの概略を、図7に示し、かつpLip3の概略を、図8に示した。下記の 方法は、構成体pLip3に使用した。プロLipolase(登録商標)コード配列を産生 する、このpMHan37 の MscI−BamHI断片(図10参照)は、p118−498promlから のPD498 のHindIII−MscI断片(プロモーター及びシグナルペプチドコード配列 を含む)、及びHindIII BamHIで切断したpHP13ampと連結され、pLip3を産生 する。B.サブチリスプロテアーゼ欠損菌株を、この構成体で形質転換した。形 質転換体は、5μgクロラムフェニコール/ml及び1%トリブチリンを含有する TBABプレート上に置いた場合、pHP13ampのみを有するB.サブチリスプロテアー ゼ欠損菌株よりも、透明なより大きいゾーンを作成した。この融合の概略は、図 11に示した。 これらの結果は、ショ糖−ダイズ培地を用いる振盪フラスコから得た。これら のデータは、pD498 プロモーター/シグナル配列を、異種タンパク質をB.サブ チリスにおいて発現するために使用することができることを示している。 7.微生物の寄託 下記の微生物材料は、Agricultural Research Service Patent C ulture Collection(NRRL)、Nerthern Regional Research Center,1815,Univer sity Street,Peoria,Illinois,61604,USAに、寄託した。 これらの菌株は、本出願の係属中に、第37連邦法施行規則(37C.F.R.) の1.14項及び第35米国成文法(35U.S.C.)122項及びブダペスト条約規 約の基で権利を与えられた米国特許局長が、培養物の取得を保証する条件下で寄 託した。この寄託は、各寄託菌株の生物学的に純粋な培養物を表している。この 寄託物は、従属する出願又はその所産の対応が出願された国における外国特許法 に従い、必要な際には入手できる。しかし、寄託物の利用可能性は、政府指令に より付与された特許権の減損において、発明の内容の実施許諾を構成すると理解 されなければならない。 ここで明らかにされた特定の実施態様は本発明のいくつかの態様を詳細に説明 することを意図するので、ここに記載されかつ特許請求された発明は、これらの 実施態様によって範囲が限定されるものではない。あらゆる相当する実施態様は 、本発明の範囲内であることが意図されている。実際、ここで記載されかつ説明 されたものに加え、本発明の様々な変更が、前述の説明から、当業者には明らか になるであろう。このような変更は、添付されたクレームの範囲内であることも 意図する。 各種の参照を、ここに列記し、その内容は、そのまま参照として引用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,BB,BG ,BR,CA,CN,CZ,EE,FI,GE,HU, IS,JP,KG,KP,KR,LK,LR,LT,L V,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL ,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA,UZ, VN (72)発明者 オーティループ,ヘレ デンマーク国,デーコー−2750 バレルー プ,シベンデフースバイ 46 (72)発明者 ダンブマン,クラウス デンマーク国,デーコー−2860 セーボル グ,テー.ホー.7,ヘイエ グラドサク セ 61 (72)発明者 アースリング,ドリト アニタ デンマーク国,デーコー−4000 ロスキル デ,スボゲースレウ,フィレン 8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.プロテアーゼをコードしている核酸配列を含む、核酸構成体であって、該 プロテアーゼが下記の特性: (a) SDS−PAGEで決定された分子量が約34kDであり; (b)pIがほぼ9.3 であり; (c)至適pHの範囲が、温度約25℃で、及びカゼインを基質として、pH9〜11で あり; (d)至適温度範囲が、pH約9.5 で、及びカゼインを基質として、約40〜55℃で あり;及び (e)バチルス種グループIから得られうる を有する核酸構成体 2.前記プロテアーゼが、バチルス種PD498 から得られうる、請求項1の核酸 構成体。 3.バチルス種PD498 から得られ得るプロテアーゼとしての免疫化学的特性を 実質的に全て有するプロテアーゼをコードしている核酸配列を含む、核酸構成体 であって、該プロテアーゼが、次の特性: (a) SDS−PAGEで決定された分子量が約34kDであり; (b)pIがほぼ9.3 であり; (c)至適pHの範囲が、温度約25℃で、及びカゼインを基質として、pH約9〜11 であり; (d)至適温度範囲が、pH約9.5 で、及びカゼインを基質として、約40〜55℃で ある を有する核酸構成体。 4.配列番号:1に記載されたアミノ酸配列を有するプロテアーゼをコードし ている核酸配列を含む、核酸構成体。 5.配列番号:2に記載されたアミノ酸配列を有するプロテアーゼをコードし ている核酸配列を含む、核酸構成体。 6.配列番号:3に記載されたアミノ酸配列を有するプロテアーゼをコードし ている核酸配列を含む、核酸構成体。 7.配列番号:4に記載された核酸配列を含む、核酸構成体。 8.前記プロテアーゼが、配列番号:5に記載された核酸配列によってコード された、請求項4記載の核酸構成体。 9.前記プロテアーゼが、配列番号:6に記載された核酸配列によってコード された、請求項5記載の核酸構成体。 10.前記プロテアーゼが、配列番号:7に記載された核酸配列によってコード された、請求項5記載の核酸構成体。 11.請求項1記載の核酸構成体を含む、組換え宿主細胞。 12.請求項4記載の核酸構成体を含む、組換え宿主細胞。 13.請求項5記載の核酸構成体を含む、組換え宿主細胞。 14.請求項6記載の核酸構成体を含む、組換え宿主細胞。 15.請求項7記載の核酸構成体を含む、組換え宿主細胞。 16.(a)請求項1記載の核酸構成体;(b)(a)の核酸配列に作用的に結 合したプロモーター配列;及び(c)選択マーカーを含む、組換えベクター。 17.(a)請求項4記載の核酸構成体;(b)(a)の核酸配列に作用的に結 合したプロモーター配列;及び(c)選択マーカーを含む、組換えベクター。 18.(a)請求項5記載の核酸構成体;(b)(a)の核酸配列に作用的に結 合したプロモーター配列;及び(c)選択マーカーを含む、組換えベクター。 19.(a)請求項6記載の核酸構成体;(b)(a)の核酸配列に作用的に結 合したプロモーター配列;及び(c)選択マーカーを 含む、組換えベクター。 20.(a)請求項7記載の核酸構成体;(b)(a)の核酸配列に作用的に結 合したプロモーター配列;及び(c)選択マーカーを含む、組換えベクター。 21.前記プロモーター配列が、cryIIIA プロモーター、バチルス・リチェニフ ォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼプロモーター、バチルス・ アミロリキファシエンス(Bacillus amyloliquifaciens)α−アミラーゼプロモ ーター、及び配列番号:8記載の核酸配列を有するバチルス・アルカリプロテア ーゼをコードしている遺伝子に由来するプロモーター配列からなる群から選択さ れる、請求項16記載の組換えベクター。 22.前記ベクターが、更にシグナル配列を有する、請求項16記載の組換えベク ター。 23.前記シグナル配列が、バチルス・リチェニフォルミスα−アミラーゼプロ モーター、バチルス・アミロリキファシエンスα−アミラーゼプロモーター、及 び配列番号:4記載の核酸配列を有するバチルス・アルカリプロテアーゼをコー ドしている遺伝子に由来するシグナル配列からなる群から選択される、請求項22 記載の組換えベクター。 24.下記の特性: (i) SDS−PAGEで決定された分子量が約34kDであり; (ii)pIがほぼ9.3 であり; (iii)至適pHの範囲が、温度約25℃で、及びカゼインを基質として、pH約9〜1 1であり; (iv)至適温度範囲が、pH約9.5 で、及びカゼインを基質として、約40〜55℃で あり;及び (v)バチルス種グループIから得られうる; を有するプロテアーゼの製造法であって、 請求項11〜15のいずれか記載の組換え宿主細胞を、前記プロテアーゼの発現を実 行できる条件下で培養するステップと、この培養物からプロテアーゼを回収する ステップと、を含む、製造法。 25.下記の特性:(i) SDS−PAGEで決定された分子量が約34kDであり;(ii )pIがほぼ9.3 であり;(iii)至適pHの範囲が、温度25℃で、及びカゼインを 基質として、約9〜11であり;(iv)至適温度範囲が、pH約9.5 で、及びカゼイ ンを基質として、約40〜55℃であり;及び(v)バチルス種グループIから得ら れうるプロテアーゼをコードする遺伝子から得られるプロモーター配列、又は該 プロモーターが配列番号:8の配列を有するような配列と、実質的に同じプロモ ーター活性を有するフラグメント。 26.請求項25記載のプロモーター配列、及び異種DNA 配列のベクターへの挿入 部位を含む、ベクター。 27.前記ベクターが、更に異種ポリペプチドをコードしているDNA 配列を含む 、請求項26記載のベクター。 28.細菌細胞における、異種ポリペプチドの製造法であって: (a)前記細胞を、請求項26記載のベクターで形質転換するステップと; (b)ステップ(a)の形質転換された細胞を培養するステップと; (c)ステップ(b)の形質転換された細胞から、異種ポリペプチドを回収する ステップと、 を含む製造法。 29.下記の特性:(i) SDS−PAGEで決定された分子量が約34kDであり;(ii )pIがほぼ9.3 であり;(iii)至適pHの範囲が、温度25℃で、及びカゼインを 基質として、pH約9〜11であり;(iv)至 適温度範囲が、pH約9.5 で、及びカゼインを基質として、約40〜55℃であり;及 び(v)バチルス種グループIから得られうる;を有するプロテアーゼをコード する遺伝子から得られるシグナル配列、又はその該シグナル配列が配列番号:9 のアミノ酸配列を有するような配列と実質的に同じシグナル活性を有するフラグ メント。 30.前記シグナル配列が、配列番号:10の核酸配列によってコードされている 、請求項29記載のシグナル配列。 31.(a)請求項29記載のシグナル配列と; (b)前記シグナル配列の上流側のプロモーター配列及びリボソーム結合部位配 列であって、前記シグナル配列の転写が前記プロモーター配列の制御下にあるも のと; (c)前記シグナル配列の下流側の異種DNA 配列のベクターへの挿入部位で前記 シグナル配列と同じリーディングフレームを有する部位と、 を含むベクター。 32.前記ベクターが更に、異種ポリペプチドをコードしているDNA 配列を含む 、請求項29記載のベクター。 33.細菌細胞における、異種ポリペプチドの製造法であって: (a)前記細胞を、請求項31記載のベクターで形質転換するステップと; (b)ステップ(a)の形質転換された細胞を、培養するステップと; (c)ステップ(b)の形質転換された細胞から、異種ポリペプチドを回収する ステップと を含む製造法。
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