JPH1150449A - 鋼管の連結方法 - Google Patents

鋼管の連結方法

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JPH1150449A
JPH1150449A JP21904997A JP21904997A JPH1150449A JP H1150449 A JPH1150449 A JP H1150449A JP 21904997 A JP21904997 A JP 21904997A JP 21904997 A JP21904997 A JP 21904997A JP H1150449 A JPH1150449 A JP H1150449A
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Tadayoshi Ishibashi
忠良 石橋
Yoshinori Matsuda
芳範 松田
Kimitaka Nishimura
公孝 西村
Norikazu Hagitani
能和 萩谷
Jiyun Santou
じゅん 山藤
Takashi Torigoe
隆 鳥越
Hideya Soma
英也 相馬
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East Japan Railway Co
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East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼管の連結が容易で、現場における作業時間
を大幅に短縮することができ、かつ接着性が良好な鋼管
の連結方法を提供する。 【解決手段】 第一鋼管1と第二鋼管3をそれらの鋼管
端部で中空状の継ぎ手鋼管2aを介して連結する鋼管の
連結方法において、前記鋼管1,3と継ぎ手鋼管2aの
間隙にアクリル系接着剤4を充填して連結する鋼管の連
結方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管の連結方法に
関し、特に鋼管を土中に打ち込み又は建て込みにより、
基礎地盤の形成、土留め、上部構造を支える地中基礎杭
及び支柱のほか、鋼管を水平に推進押し込みするパイプ
ルーフ工法の施工等に用いる鋼管の連結方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼管杭や鋼管支柱及び梁などは、
設計上必要な長さを有する構造体として使用される。鋼
管は輸送、上空制限、推進基地の作業スペース等施工上
の制約条件により、長尺化が必要な時は複数の鋼管を現
場で連結する方法が採用されている。鋼管の連結方法と
して現地において溶接による接合方法などが採用されて
いる。また、溶接による接合方法の他、ボルトなどによ
る接合により施工が行われているのが現状である。
【0003】このような従来の現場溶接による接合方法
では、先行の第一鋼管が打ち込み又は推進終了後、後行
の第二鋼管を第一鋼管と精度よく突き合わせを行い、さ
らに数ミリの隙間を確保してこれを溶接機にて溶接して
いる。溶接部の強度を確保するための数ミリの隙間を確
保するために、第二鋼管を吊り下げるクレーンや位置を
固定するための架台を必要とする。また、溶接はほどん
ど入力による手動溶接や接合部分の鋼管周囲に溶接機を
保持するための装置を設置した後、この装置により溶接
機が鋼管周囲を周回して溶接する自動溶接によって行わ
れる。手動溶接の場合には溶接位置が中腰の姿勢となる
ことがほとんであることから作業条件が劣悪であり作業
効率が低くなり多大な施工時間を要することとなる。ま
た、自動溶接の場合、その溶接のための装置の据付け精
度にかなりの精度を要求され、そのために据付けにも多
大な時間を要するほか溶接の品質にも影響を与えること
となる。このように、鋼管の接合に多大な時間を必要と
することから時間的制約条件のある現場での鋼管の使用
は行われていないのが現状である。
【0004】また、ボルトによる接合方法では鋼管が曲
率を有することからボルト孔を合わせるのに時間を要す
るほか、鋼管径が小さい場合にはボルトを締めることが
困難になる。ボルトによる接合の場合、ボルトの頭やナ
ットは本体鋼管及び継ぎ手鋼管より突出する。このため
鋼管が隣接する場合やたとえば鋼管内に取り付けられる
排土設備(たとえばオーガースクリューなど)に支障す
るほか打ち込みや推進の際に抵抗力として作用すること
もあり、打ち込みや推進の設備を大きくする必要がある
など工事費への影響もある。
【0005】また、現場における鋼管杭の連結を溶接作
業によらないで接着剤により行う方法が提案されてい
る。例えば、特開平5−156628号公報には、結合
する鋼管杭の一方を継手管に固着しておき、他方の鋼管
杭を継手管に嵌合して、両方の鋼管杭の接合部に、杭埋
設の施工荷重の伝達を可能にする仮止めを行なった後、
継手管と他方の鋼管杭の空隙に接着剤を注入して、接着
剤の硬化をまたずに杭の埋設作業を進行する鋼管杭の継
手工法が開示されている。この方法では、仮止めにより
鋼管の埋設作業が行なわれ、接着剤には通常、硬化時間
の長いエポキシ樹脂等が用いられ、接着剤による鋼管の
連結強度が得られるまでには長時間を要するものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】鋼管杭の連結を溶接で
行う場合、溶接作業に数時間を要する。たとえば、線路
内、線路下又はその近くでの鋼管の杭打ち作業などは、
列車が通過していない終電から翌日の始発までの間の停
電時間中という短い時間で行う必要があり、時間を要す
る従来の連結方法を使用することができない。このよう
な作業時間や架線等の上空障害に制約のある現場におい
ては、従来の連結方法では課題があり、鋼管杭の連結に
時間を短縮することが求められていた。
【0007】また、特開平5−156628号公報の方
法を行う場合、接着剤が硬化してしまう前に打ち込むた
めに硬化しているか確認できず、又打ち込み時の震動等
により鋼管や継手と接着剤との接着界面が剥離し、接着
力が低下してしまうおそれが大きい。さらに、土中の水
分や湿気等により接着剤が硬化不良を起こすおそれが大
きい。確実に接着させるためには、接着剤の硬化後に打
ち込みを行うことが好ましい。そうすれば、接着力が完
全な連結体が得られる。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、鋼管の連結を容易に行うことができ、接着性が
良好で、現場における作業時間を大幅に短縮することが
できる鋼管の連結方法を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、第一鋼
管と第二鋼管をそれらの鋼管端部で中空状の継ぎ手鋼管
を介して連結する鋼管の連結方法において、前記鋼管と
継ぎ手鋼管の間隙にアクリル系接着剤を充填硬化して連
結することを特徴とする鋼管の連結方法である。
【0010】本発明の鋼管の連結方法は、前記第一鋼
管と第二鋼管を継ぎ手鋼管の継ぎ目部に嵌合した後、前
記鋼管と継ぎ手鋼管の間隙にアクリル系接着剤を充填硬
化して連結する方法、または前記第一鋼管と第二鋼管
のいずれか一方の鋼管を継ぎ手鋼管の一方の継ぎ目部に
嵌合し、該鋼管と継ぎ手鋼管の間隙にアクリル系接着剤
を充填硬化して固定した後、他方の鋼管を継ぎ手鋼管の
他方の継ぎ目部に嵌合し、該鋼管と継ぎ手鋼管の間隙に
アクリル系接着剤を充填して連結する方法が好ましい。
【0011】前記継ぎ手鋼管が第一鋼管及び第二鋼管の
外径より径が大きな内径を有する外管継ぎ手鋼管であ
り、該外管継ぎ手鋼管の内側を介して第一鋼管と第二鋼
管をそれらの鋼管端部で連結する鋼管の連結方法が好ま
しい。
【0012】前記継ぎ手鋼管が第一鋼管及び第二鋼管の
内径より径が小さな外径を有する内管継ぎ手鋼管であ
り、該内管継ぎ手鋼管の外側を介して第一鋼管と第二鋼
管をそれらの鋼管端部で連結する鋼管の連結方法が好ま
しい。前記鋼管と継ぎ手鋼管の間隙を一定の間隔に保つ
ためのボルトを施した後、アクリル系接着剤を充填する
鋼管の連結方法が好ましい。
【0013】前記アクリル系接着剤には、接着剤の注入
後30分以内に鋼管の打ち込みが可能になる接着強度を
発現するアクリル系接着剤を使用するのが好ましい。前
記アクリル系接着剤が実質的に重合開始剤と分解促進剤
の混合により硬化を進めるアクリル系接着剤であるのが
好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、第一鋼管と第二鋼管の
外径より径が大きな内径を有する外管継ぎ手鋼管、また
は鋼管の内径より径が小さな外径を有する内管継ぎ手鋼
管を、第一鋼管と第二鋼管の継ぎ目部に嵌合した後、第
一鋼管及び第二鋼管と継ぎ手鋼管の間隙に速硬化するア
クリル系接着剤を注入・硬化させ、早期に鋼管を連結
し、打ち込み・推進等の施工を可能にする鋼管の連結方
法である。
【0015】また、より施工時間を短縮するために、あ
らかじめ継ぎ手鋼管が、第一鋼管と第二鋼管のいずれか
一方の鋼管の前部あるいは後部の一方にアクリル系接着
剤で接合された鋼管を使用して、他方の第一鋼管及び第
二鋼管を現場で継ぎ手鋼管に嵌合し、鋼管と継ぎ手鋼管
の間隙にアクリル系接着剤を注入・硬化させて連結して
も良い。
【0016】本発明の鋼管の連結方法は、特に鋼管を土
中に打ち込み又は建て込みにより、基礎地盤の形成、土
留め、上部構造を支える地中基礎杭及び支柱のほか、鋼
管を水平に推進押し込みするパイプルーフ工法の施工等
に用いることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施の形態について図面を参
考に、例えば鋼管杭について説明する。
【0018】実施例1 図1は、本発明の鋼管の連結方法の一実施態様を示す説
明図であり、図1(a)は断面説明図、図1(b)は底
面説明図である。図2は図1の方法により連結された鋼
管の連結体を示す断面説明図である。
【0019】同図1及び図2は、第一鋼管および第二鋼
管として、第一鋼管杭および第二鋼管杭を用いて、第一
鋼管杭にあらかじめ第一鋼管杭外径より径が大きな内径
を有する外管継ぎ手鋼管を接合し、現場で第二鋼管杭を
連結する例を示す図である。
【0020】第一鋼管1と外管継ぎ手鋼管2aの接合は
あらかじめ工場等で行う。第一鋼管1の端部の継ぎ目部
を外管継ぎ手鋼管2aに嵌合し、第一鋼管1と外管継ぎ
手鋼管2aの間に間隙9aを設ける。
【0021】この場合、必要に応じて、第一鋼管1と外
管継ぎ手鋼管2aにボルト穴12を開けておき、鋼管と
継ぎ手鋼管の間隙を一定の間隔に保つためのボルト10
を通し、ナット11で固定する。ボルト10は複数個設
けることが好ましい。ボルトとナットで固定する方法と
しては、例えばナットを鋼管の内側に溶接したり、また
は接着剤で接着して固定しておき、ボルトを螺着する方
法が挙げられる。なお、鋼管と継ぎ手鋼管の間隙を一定
の間隔に保つためには、鋼管と継ぎ手鋼管の間隙にスペ
ーサーを入れたりしてもよい。
【0022】その後、外管継ぎ手鋼管2aの底部を溶
接、マスチック弾性シーリング材又はゴム製のOリング
等でシールしてシール部5を形成した後、外管継ぎ手鋼
管2aの下方に設けられている注入口6より間隙9aに
アクリル系接着剤4を充填する。この場合、間隙9aの
空気を抜くために空気抜きの穴を設けてもよい。
【0023】次いで、現場で第一鋼管1と第二鋼管3を
連結するに当たり、両鋼管の突き合せ部をマスチック弾
性シーリング材、ゴムパッキン又は速硬化性液状ガスケ
ット等でシールして突き合せシール部8を形成した後、
外管継ぎ手鋼管2aの他方から第二鋼管3を嵌合し、第
二鋼管3と外管継ぎ手鋼管2aの間に間隙9bを設け
る。この場合、上記と同様にボルト10とナット11を
通す。
【0024】外管継ぎ手鋼管2aに設けられている、突
き合せシール部8より若干上部に位置する注入口7より
間隙9bに、アクリル系接着剤4を注入充填した後、硬
化し、図2に示す鋼管の連結体を得る。この場合、間隙
9bの空気を抜くために空気抜きの穴を設けてもよい。
【0025】本発明では、上記の様に接着剤にアクリル
系接着剤を注入する。アクリル系接着剤は硬化時間が短
く、短時間で施工できる。硬化時間とは間隙に充填して
から、杭打ち込みが可能となる接着強度発現までの時間
をいう。アクリル系接着剤の使用により、23℃で3分
〜30分、好ましくは3分〜15分と短い硬化時間で硬
化できる。
【0026】アクリル系接着剤は粘度を5,000cp
s以下と低く調整でき、また、エポキシ樹脂のように低
温になると急激に増粘する事がないため、間隙部分へ十
分に接着剤を充填できる。
【0027】また、従来の樹脂系接着剤では、接着剤の
混合量を厳密に計量し、完全に混合しなければならなか
ったが、アクリル系接着剤は混合量を厳密に計量する必
要はなく、簡単な塗布機や混合機を用いる事が可能であ
り、現場での作業を容易に行うことができる。
【0028】アクリル系接着剤とは、アクリル系単量体
又はアクリル系単量体を有する混合物からなる室温、例
えば−10℃〜40℃で硬化する接着剤をいい、室温硬
化する点で、重合開始剤及び分解促進剤を併用すること
が好ましい。
【0029】アクリル系単量体としては、(メタ)アク
リル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキル
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、エ
ポキシ(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート及び末端(メタ)アクリル
変性液状ポリブタジエン等が挙げられる。これらを単独
又は2種以上併用して使用することができる。
【0030】また、上記のアクリル系単量体の中で、特
にメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、末端(メタ)アクリル変性液状ポリブタジエンが好
ましい。これらを単独又は2種以上併用して使用するこ
とができる。
【0031】本発明で使用するアクリル系接着剤は、ア
クリル系単量体と他のラジカル重合性単量体を併用する
ことができるが、ここで用いられる他の単量体には特に
制限はなく、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、アクリルアミド等の単官能単量体、ジビニルベンゼ
ン、トリアリルシアヌレート及びトリアリルイソシアヌ
レート等の多官能単量体を単独又は2種以上併用して使
用することが可能である。
【0032】本発明で使用するアクリル系接着剤は、実
質的に重合開始剤と分解促進剤の混合により硬化を進め
るアクリル系接着剤であることが好ましい。周知の通
り、アクリル系接着剤の硬化は、特に硬化剤を添加しな
くとも、熱重合により進行するが、土木建築工事現場で
アクリル系接着剤を硬化させる際には、化学工場と異な
り、安定した熱源の確保とその管理が困難であり、より
簡便な方法で硬化反応を進行させる必要がある。そのた
めには、重合開始剤と分解促進剤の混合により常温で硬
化を進めることが好ましい。
【0033】本発明で用いるアクリル系接着剤の重合開
始剤としては、ラジカル重合開始剤として使用される過
酸化物あるいはアゾ化合物が好適に用いられるが、過酸
化物あるいはアゾ化合物の種類には特に制限はなく、例
えば過酸化物としては、クメンハイドロパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキシド及び過酸化ベンゾ
イル等の有機過酸化物、並びに過硫酸カリウム及び過硫
酸アンモニウム等の無機過酸化物があり、アゾ化合物と
してはアゾビスイソブチロニトリル等がある。これらの
中では、硬化性の点で有機過酸化物が好ましい。
【0034】また、分解促進剤は重合開始剤の分解を促
進する化合物であり、具体例としては、ジエチルチオ尿
素等のチオ尿素誘導体、N,N−ジエチル−p−トルイ
ジン等のアミン類、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コ
バルト等の有機酸金属塩、並びに銅アセチルアセトネー
ト等の有機金属キレート化合物等があり、これらは単独
又は2種以上併用して使用することが可能である。これ
らの中では、硬化性の点で有機酸金属塩や有機金属キレ
ート化合物が好ましい。
【0035】アクリル系接着剤の中では、粘度を低く調
整でき、短時間で注入が完了できる点で、2液常温硬化
型アクリル系接着剤が好ましい。2液常温硬化型アクリ
ル系接着剤とは、アクリル系接着剤をA剤とB剤の2液
に分け、A剤に重合開始剤、B剤に硬化促進剤を含有す
るものをいう。2液常温硬化型アクリル系接着剤は、A
剤とB剤との混合比の調整が厳密でなくても良く、更に
簡易な混合でも接着性が大きいため、簡単な塗布機や混
合機で容易に作業できる。
【0036】実施例2 図3は、本発明の鋼管の連結方法の他の実施態様を示す
説明図であり、図3(a)は断面説明図、図3(b)は
底面説明図である。図4は図3の方法により連結された
鋼管の連結体を示す断面説明図である。
【0037】同図3及び図4は、第一鋼管および第二鋼
管として、第一鋼管杭および第二鋼管杭を用いて、第一
鋼管杭にあらかじめ第一鋼管杭の内径より径が小さな外
径を有する内管継ぎ手鋼管を接合し、現場で第二鋼管杭
を連結する例を示す図である。
【0038】第一鋼管1と内管継ぎ手鋼管2bの接合は
あらかじめ工場等で行う。第一鋼管1の端部の継ぎ目部
を内管継ぎ手鋼管2bに嵌合し、第一鋼管1と内管継ぎ
手鋼管2bの間に間隙9aを設ける。
【0039】その後、内管継ぎ手鋼管2bの底部を溶
接、マスチック弾性シーリング材又はゴム製のOリング
等でシールしてシール部5を形成した後、内管継ぎ手鋼
管2bの下方に設けられている注入口6より間隙9aに
アクリル系接着剤4を充填する。
【0040】次いで、現場で第一鋼管1と第二鋼管3を
連結するに当たり、両鋼管の突き合せ部をマスチック弾
性シーリング材、ゴムパッキン又は速硬化性液状ガスケ
ット等でシールして突き合せシール部8を形成した後、
内管継ぎ手鋼管2bの他方から第二鋼管3を嵌合し、第
二鋼管3と内管継ぎ手鋼管2bの間に間隙9bを設け
る。
【0041】内管継ぎ手鋼管2bに設けられている、突
き合せシール部8より若干上部に位置する注入口7より
間隙9bに、アクリル系接着剤4を注入充填した後、硬
化し、図4に示す鋼管の連結体を得る。
【0042】他にも、第一鋼管および第二鋼管を継ぎ手
鋼管の継ぎ目部に嵌合した後、該第一鋼管および第二鋼
管と継ぎ手鋼管の間隙にアクリル系接着剤を充填硬化し
て連結してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、鋼管の
連結が容易で、かつ接着性が良好な鋼管の連結体を得る
ことができ、また施工現場において継ぎ手鋼管を第一鋼
管と第二鋼管の継ぎ目に嵌合し、鋼管と継ぎ手鋼管の間
隙に速硬化のアクリル系接着剤を注入し、早期に硬化さ
せる事により、鋼管の連結が完了する。そのために、従
来の溶接方法等による鋼管の連結方法に比べて、作業効
率の向上や作業時間の大幅な短縮を図ることができ、作
業時間の制約のある現場において極めて有効である。
【0044】従来の方法では一つの継ぎ手の連結作業に
数時間以上の作業時間がかかったが、本発明の方法では
作業時間を多くとも30分以内とすることが可能であり
大幅な短縮となる。
【0045】また、アクリル系接着剤、特に2液常温硬
化型アクリル系接着剤を充填することにより、他の接着
剤に比べて粘度を低く調整できるため注入性が良く、ま
た硬化時間が短いので短時間で鋼管の連結作業を行うこ
とができる。
【0046】さらに、接着剤の硬化後に打ち込むため
に、打ち込み時の震動や土中の水分等により接着力が低
下することなく、接着力が完全な連結体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼管の連結方法の一実施態様を示す説
明図である。
【図2】図1の方法により連結された鋼管の連結体を示
す断面説明図である。
【図3】本発明の鋼管の連結方法の他の実施態様を示す
説明図である。
【図4】図3の方法により連結された鋼管の連結体を示
す断面説明図である。
【符号の説明】
1 第一鋼管 2a 外管継ぎ手鋼管 2b 内管継ぎ手鋼管 3 第二鋼管 4 アクリル系接着剤 5 シール部 6,7 注入口 8 突き合せシール部 9a,9b 間隙 10 ボルト 11 ナット 12ボルト穴
フロントページの続き (72)発明者 西村 公孝 東京都渋谷区代々木2丁目2番6号 東日 本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 萩谷 能和 東京都港区芝浦3丁目17番11号 東日本旅 客鉄道株式会社内 (72)発明者 山藤 じゅん 東京都渋谷区代々木2丁目2番6号 東日 本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 鳥越 隆 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 電 気化学工業株式会社内 (72)発明者 相馬 英也 群馬県渋川市中村1135番地 電気化学工業 株式会社渋川工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一鋼管と第二鋼管をそれらの鋼管端部
    で中空状の継ぎ手鋼管を介して連結する鋼管の連結方法
    において、前記鋼管と継ぎ手鋼管の間隙にアクリル系接
    着剤を充填硬化して連結することを特徴とする鋼管の連
    結方法。
  2. 【請求項2】 前記第一鋼管と第二鋼管のいずれか一方
    の鋼管を継ぎ手鋼管の一方の継ぎ目部に嵌合し、該鋼管
    と継ぎ手鋼管の間隙にアクリル系接着剤を充填硬化して
    固定した後、他方の鋼管を継ぎ手鋼管の他方の継ぎ目部
    に嵌合し、該鋼管と継ぎ手鋼管の間隙にアクリル系接着
    剤を充填して連結する請求項1記載の鋼管の連結方法。
  3. 【請求項3】 前記継ぎ手鋼管が第一鋼管及び第二鋼管
    の外径より径が大きな内径を有する外管継ぎ手鋼管であ
    り、該外管継ぎ手鋼管の内側を介して第一鋼管と第二鋼
    管をそれらの鋼管端部で連結する請求項1または2に記
    載の鋼管の連結方法。
  4. 【請求項4】 前記継ぎ手鋼管が第一鋼管及び第二鋼管
    の内径より径が小さな外径を有する内管継ぎ手鋼管であ
    り、該内管継ぎ手鋼管の外側を介して第一鋼管と第二鋼
    管をそれらの鋼管端部で連結する請求項1または2に記
    載の鋼管の連結方法。
  5. 【請求項5】 前記鋼管と継ぎ手鋼管の間隙を一定の間
    隔に保つためのボルトを施した後、アクリル系接着剤を
    充填する請求項1乃至4のいずれかの項に記載の鋼管の
    連結方法。
  6. 【請求項6】 前記アクリル系接着剤に、接着剤の注入
    後30分以内に鋼管の打ち込みが可能になる接着強度を
    発現するアクリル系接着剤を使用する請求項1乃至5の
    いずれかの項に記載の鋼管の連結方法。
  7. 【請求項7】 前記アクリル系接着剤が実質的に重合開
    始剤と分解促進剤の混合により硬化を進めるアクリル系
    接着剤である請求項1乃至6のいずれかの項に記載の鋼
    管の連結方法。
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