JPH10266794A - モルタル複合型炭素繊維シートによるトンネル覆工補強工法 - Google Patents
モルタル複合型炭素繊維シートによるトンネル覆工補強工法Info
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- JPH10266794A JPH10266794A JP9072052A JP7205297A JPH10266794A JP H10266794 A JPH10266794 A JP H10266794A JP 9072052 A JP9072052 A JP 9072052A JP 7205297 A JP7205297 A JP 7205297A JP H10266794 A JPH10266794 A JP H10266794A
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Abstract
施工が可能で短期で施工することを可能とする。 【解決手段】 トンネルの覆工2の表面に早強性セメン
トモルタルを塗布し、その上に炭素繊維シート6を貼付
けたのち早強性セメントモルタルを塗布することにより
このモルタルと炭素繊維シートとを複合一体化させ、そ
のシート上からボルト7を覆工コンクリート2層に打設
して該シートを覆工に固定する工程を含むことを特徴と
する。
Description
下鉄シールドトンネル、地下駅、地下通路等のトンネル
の補強工法に関する。
により覆工コンクリートが劣化し、覆工剥離やひび割れ
等の損傷を起こすなどにより耐力が減少し、思わぬ災害
を招くおそれが生じる。
た場合、これを補強する手段が採られている。従来の補
強手段としては、 覆工コンクリートの表面にコンクリートを打ち足し
て増厚させる方法。 覆工コンクリートの表面に二次製品コンクリート
(プレキャストRC)を設置する方法。 が知られている。
方法によるものであっても、トンネルの内側に20〜3
0cm厚のコンクリートの打設、あるいは二次製品コン
クリートの設置がなされるため、トンネルの内空断面積
が大幅に減少し、トンネルとしての有効断面が狭くなっ
てしまうという問題点があるとともに、施工時に全面交
通止めあるいは片側交通止めが必要となり、活線施工が
著しく困難であるという問題点がある。
掛りとなり、施工に要する工期も長くかかるという問題
がある。
み、トンネルの内空断面の減少が極めて小さくてすみ、
かつ活線施工が可能であるとともに短い工期での施工を
可能とすることを課題としてなされたもので、その解決
手段としては、トンネルの覆工表面に早強性セメントモ
ルタルを塗布し、その上に炭素繊維シートを貼付けたの
ち、早強性セメントモルタルを塗布することにより早強
性セメントモルタルと炭素繊維シートとを複合一体化さ
せ、そのシート上からボルトを覆工コンクリート層に打
設して該シートを覆工に固定するようにしたものであ
る。
セメントモルタルと炭素繊維シートとの一体化による複
合板を固定し、前記覆工表面との隙間にグラウトセメン
トモルタルを注入してその上からボルトを覆工コンクリ
ート層に打設して該複合板を覆工に固定するようにする
補強工法、またはトンネルの覆工の表面に、エポキシ系
樹脂を塗布し、その上に炭素繊維シートを貼り付け、そ
の上から早強性セメントモルタルを塗布することにより
早強性セメントモルタルとエポキシ系樹脂および炭素繊
維シートとを複合一体化させてその上からボルトを覆工
コンクリート層に打設して該シートを覆工に固定するよ
うにする補強工法、さらには上記各工法に加え、前記炭
素繊維シートの施工後、トンネルの断面形状を有する所
要幅の鋼材をそわせて固定するようにすることができ
る。この場合、前記シート固定用のボルトを上記鋼材を
貫通させ、鋼材と共にボルトで覆工コンクリートに固定
するようにしてもよい。
形態を参照して説明する。図1は地山1に構築されたト
ンネルの覆工コンクリート2の表面に本発明による覆工
補強3を施す対象例を示し、図2は請求項1に記載の発
明の一実施形態を示すもので、図1の覆工補強を施した
状態を図1のA−A断面として一部を拡大して示してい
る。
まず覆工コンクリート2の表面の汚れを落とす下地処理
を行ったのちプライマ(接着剤)4を塗布し、その上に
早強性のセメントモルタル5の塗布を行い、このセメン
トモルタル5が固まる前にその上に炭素繊維シート6を
貼布する。
7,7を建込み、その頭部7aにより当該シート6を固
定する。このボルト7は直径6mm,長さ40mm程度
のものを使用することが望ましく、また発錆を防ぐ意味
でステンレススチール製とするのがよい。さらにこのボ
ルト7の設置数は、1m2 当り1本程度とされる。
た炭素繊維シート6の上にエポキシ樹脂等の樹脂8を含
浸させて炭素繊維シート6を固化させ、さらにその上か
らモルタル9を塗着させて仕上げられる。
することができる。
施した図示しない板の上に早強性セメントモルタルを均
一に流し、早強性セメントモルタルが固まる前に炭素繊
維シートを当接させて貼付け、この炭素繊維シートにエ
ポキシ系樹脂を含浸させて得られた炭素繊維強化プラス
チックシート10と早強性セメントモルタルとを一体化
することにより複合板を形成し、この複合板を図3のよ
うに覆工コンクリート2の表面にボルト7で固定するよ
うにし、覆工コンクリート2の表面と複合板10との間
にグラウトセメントモルタル注入材11を注入し、表面
をモルタル9で仕上げることで補強施工する。
ンクリート2の表面にエポキシ系樹脂4を塗布し、エポ
キシ系樹脂4が固まる前に炭素繊維シート6を当接させ
て貼り付け、この炭素繊維シート6にエポキシ系樹脂8
を含浸させることにより炭素繊維強化プラスチックシー
ト(1層目)とし、請求項2の場合と同様の作業を繰り
返すことにより1層目の炭素繊維強化プラスチックシー
トの上に塗布されたエポキシ系樹脂を介して2層目の炭
素繊維強化プラスチックシートを重ね、2層目の炭素繊
維シート6のエポキシ系樹脂8が固まる前に表面に早強
性セメントモルタル9を塗布して表面を仕上げすること
により補強施工する。
もので、幅Lが100〜150mm程度、板厚2〜3m
m程度の鋼材によりトンネルの覆工コンクリート2の内
周形状に整合するようアーチ状に形成された鋼材12が
用いられ、図2の例の場合を示すと、前述のように貼布
された炭素繊維シート6の表面にこの鋼材12を当接し
てこの鋼材12の幅Lの範囲内にボルト7を建込み、次
いで前記の実施形態と同様にエポキシ樹脂8,モルタル
9を施工する。上記鋼材12の設置間隔は2mを標準と
する。しかしこの鋼材12の寸法や設置間隔はトンネル
の覆工コンクリート2の劣化状況等に応じて適宜選択さ
れる。なお上記鋼材12は、ボルト7を打設したあとそ
の上にそわせるようにしてもよい。
っての作業ができ、支保工や型枠組み等の大掛りな設備
は全く不要である。
に示すテストピース13によって行ったところ、図8に
示すような結果が得られた。すなわちコンクリート14
の下面に炭素繊維シート片15を各態様により固定した
テストピース13の両端を支点16,16により支持
し、上面中央に荷重Pを載荷した結果、図8に示すよう
に無補強無筋コンクリートでは5t未満の荷重によりス
パン中央部の変位量が4mm程度で破壊に至り、無補強
鉄筋コンクリートでは約5t、炭素繊維シート片15を
接着したのみのものでは8t未満、炭素繊維シート片1
5をボルトで止めたものでは8tを超え、炭素繊維シー
ト片15とボルトと鋼材とを合わせたものでは10tに
至った。その結果、本発明による覆工補強工法を実施す
ることにより、コンクリートの曲げ強度,せん断強度,
じん性が著しく増大することが判明した。
の効果を得ることができる。 (1)炭素繊維シートによる補強により、既設コンクリ
ートと一体となり、曲げおよびせん断を同時に補強する
ことができる。 (2)表面がセメントモルタル層で覆われるので、耐火
性,耐酸性、および耐火性に優れた構造となる。 (3)ボルトあるいはボルトと鋼材とにより高い安全性
が確保される。 (4)施工後の厚さが8mm程度の増加ですむので、ト
ンネルの内空断面の減少をきわめて小さくすることがで
きる。 (5)活線中での施工が可能であり、交通の妨げを少な
くすることができる。 (6)施工のための設備が簡単であり、工期も著しく短
くてすむ。 (7)施工後の仕上り面は既設コンクリートと同じ色調
にすることができる。
図。
を示す図1のA−A拡大断面による説明図。
を示す図2相当図。
を示す図2相当図。
斜視図。
図。
の説明図。
Claims (5)
- 【請求項1】トンネルの覆工表面に早強性セメントモル
タルを塗布し、その上に炭素繊維シートを貼付けたの
ち、早強性セメントモルタルを塗布することにより早強
性セメントモルタルと炭素繊維シートとを複合一体化さ
せ、そのシート上からボルトを覆工コンクリート層に打
設して該シートを覆工に固定する工程を含むことを特徴
とするモルタル複合型炭素繊維シートによるトンネル覆
工補強工法。 - 【請求項2】トンネルの覆工表面に、早強性セメントモ
ルタルと炭素繊維シートとの一体化による複合板を固定
し、前記覆工表面との隙間にグラウトセメントモルタル
を注入してその上からボルトを覆工コンクリート層に打
設して該複合板を覆工に固定する工程を含むことを特徴
とするモルタル複合型炭素繊維シートによるトンネル覆
工補強工法。 - 【請求項3】トンネルの覆工表面に、エポキシ系樹脂を
塗布し、その上に炭素繊維シートを貼り付け、その上か
ら早強性セメントモルタルを塗布することにより早強性
セメントモルタルとエポキシ系樹脂および炭素繊維シー
トとを複合一体化させてその上からボルトを覆工コンク
リート層に打設して該シートを覆工に固定する工程を含
むことを特徴とするモルタル複合型炭素繊維シートによ
るトンネル覆工補強工法。 - 【請求項4】前記炭素繊維シートの施工後、トンネルの
断面形状を有する所要幅の鋼材をそわせて固定する工程
を含む請求項1〜3のいずれか1項記載のモルタル複合
型炭素繊維シートによるトンネル覆工補強工法。 - 【請求項5】前記ボルトを前記鋼材を貫通して覆工コン
クリート層に打設する請求項4記載のモルタル複合型炭
素繊維シートによるトンネル覆工補強工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07205297A JP3863625B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | モルタル複合型炭素繊維シートによるトンネル覆工補強工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07205297A JP3863625B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | モルタル複合型炭素繊維シートによるトンネル覆工補強工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10266794A true JPH10266794A (ja) | 1998-10-06 |
JP3863625B2 JP3863625B2 (ja) | 2006-12-27 |
Family
ID=13478234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07205297A Expired - Fee Related JP3863625B2 (ja) | 1997-03-25 | 1997-03-25 | モルタル複合型炭素繊維シートによるトンネル覆工補強工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3863625B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105201530A (zh) * | 2015-10-28 | 2015-12-30 | 北京工业大学 | 用于岩石隧道衬砌大裂缝的修补加固方法 |
CN106977876A (zh) * | 2017-03-21 | 2017-07-25 | 海安南京大学高新技术研究院 | 碳纤维毡‑碳纤维布复合材料及其制备方法 |
CN110566240A (zh) * | 2019-08-26 | 2019-12-13 | 中铁四局集团第五工程有限公司 | 一种适用于近接扩挖隧道施工对既有隧道防护的施工方法 |
CN113880514A (zh) * | 2021-09-27 | 2022-01-04 | 辽宁工程技术大学 | 一种应用于隧道内的泡沫混凝土防撞墙 |
CN115635706A (zh) * | 2022-12-26 | 2023-01-24 | 天津爱思达新材料科技有限公司 | 一种碳纤维复合材料制件的加工方法 |
-
1997
- 1997-03-25 JP JP07205297A patent/JP3863625B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN106977876A (zh) * | 2017-03-21 | 2017-07-25 | 海安南京大学高新技术研究院 | 碳纤维毡‑碳纤维布复合材料及其制备方法 |
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CN115635706A (zh) * | 2022-12-26 | 2023-01-24 | 天津爱思达新材料科技有限公司 | 一种碳纤维复合材料制件的加工方法 |
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