JPH115018A - 有害ガスの浄化方法 - Google Patents
有害ガスの浄化方法Info
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Abstract
スを、低温で高い浄化能力を有するとともに、有害なガ
スを副生することなく浄化し得る浄化方法を開発する。 【解決手段】 三弗化窒素を含有するガスを、酸化第一
錫を主成分とする浄化剤と接触させる。
Description
に関し、さらに詳細には三弗化窒素および三弗化窒素を
使用した半導体製造工程から排出される有害ガスの浄化
方法に関する。
はシリコンやシリコン化合物およびタングステン化合物
などのドライエッチングに使用されたり、CVD装置の
チャンバークリーニング用ガスとして使用されるなど半
導体工業の発展とともにその使用量が増加している。三
弗化窒素は水に対する溶解度が小さく、酸やアルカリと
ほとんど反応しないなど室温ではかなり安定であるが、
毒性が高く、許容濃度は10ppmと報告されている。
従って三弗化窒素が大気中に排出された場合には、人体
および環境に悪影響を与えるので、三弗化窒素を含むガ
スを半導体製造工程などに使用した後大気に放出するに
先立って浄化する必要がある。また、三弗化窒素は常温
では安定であるが、エッチングやクリーニング工程中に
おいて熱や、放電などにより、四弗化二窒素、二弗化二
窒素、六弗化二窒素および弗素等を生成する。さらに三
弗化窒素がシリコンやタングステン、あるいはシリコン
化合物、タングステン化合物などに接触した状態でエッ
チングが行われた場合には、四弗化珪素や六弗化タング
ステンを生成する。これらの窒素弗化物、弗素、四弗化
珪素、六弗化タングステンは三弗化窒素よりも毒性が強
いため、三弗化窒素と同様に除去しなければならない。
法としては、従来から、100℃以上の温度で金属シ
リコンと接触させる方法(特開昭63−12322号公
報)、200℃以上の温度で金属チタンと接触させる
方法(特公昭63−48571号公報)、珪素、硼
素、タングステン、モリブテン、バナジウム、セレン、
テルル、ゲルマニウムおよびこれらの非酸化物系化合物
と200〜800℃の温度で接触させる方法(特公昭6
3−48570号公報)などが提案されている。
金属ハロゲン化物と接触させる方法(特公昭63−48
569号公報)、鉄、マンガン、銅などの遷移金属の
酸化物と250℃以上の温度で接触させる方法(特開平
3−181316号公報)、活性炭と300〜600
℃の温度で接触させる方法(特開昭62−23792号
公報)なども提案されている。さらに、アルミナまた
はシリカを主成分とする担体にニッケル、鉄、コバルト
などの遷移金属または白金、ロジウム、パラジウムなど
の貴金属を担持させた触媒と、200℃以上の温度で接
触させる方法(特開昭62−273039号公報)、
ジルコニウムあるいはジルコニウム系合金と100〜8
00℃の温度で接触させる方法(特開平6−23812
8号公報)なども提案されている。
、の方法においては浄化中に新たに揮発性の弗化物
を副生し、の方法では塩素などのハロゲンガスが副生
する欠点を有する。さらにの方法では窒素酸化物が副
生することなどから、これらの副生したガスを処理しな
ければならず工程が複雑となるばかりでなく、それらの
処理にコストがかかるという不都合がある。またの方
法は反応が激しいばかりでなく、高温下での処理となる
ため爆発の危険を伴うことや、比較的安定で除去の難し
い四弗化炭素が副生するという問題がある。
ものの、十分な浄化能力を得るためには高温にしなけれ
ばならない。例えば、金属が鉄の場合には200℃程度
の温度では分解活性はさほど高くなく、実用的な浄化能
力を得るためには400℃以上に加熱しなければならな
い。また反応の進行とともに浄化剤表面が弗化物に覆わ
れ、内部まで反応が進まないために、大きな除害能力が
得られないという欠点を有していた。さらにまた、の
方法は高温時において、通常三弗化窒素の希釈ガスとし
て使用される窒素と激しく反応し、熱暴走を引き起こす
危険性がある。以上のことから、有害ガスや環境汚染の
恐れのあるガスを副生することがなく、低温で高い処理
能力を有する窒素弗化物の浄化方法の開発が望まれてい
た。
技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、有害
ガスを酸化第一錫を有効成分とした浄化剤と接触させる
ことによって、比較的低温で窒素弗化物を極めて効率良
く除去することができるとともに、浄化の際に環境に悪
影響を及ぼすような副生物を発生することがないことを
見い出し本発明を完成した。すなわち、本発明は有害成
分として三弗化窒素を含有する有害ガスを、酸化第一錫
を有効成分とする浄化剤と200℃以上の温度で接触さ
せることを特徴とする有害ガスの浄化方法である。また
本発明は、有害成分として三弗化窒素を除く窒素弗化
物、タングステン弗化物、珪素弗化物、弗化水素、およ
び弗素から選ばれる少なくとも1種を含有する有害ガス
を酸化第一錫を有効成分とする浄化剤と200℃以上の
温度で接触させて浄化することを特徴とする有害ガスの
浄化方法である。さらにまた、本発明は有害成分として
窒素弗化物と共に、タングステン弗化物、珪素弗化物、
弗化水素、および弗素から選ばれる少なくとも1種を含
有する有害ガスを、常温で弗素系化合物を除去する浄化
剤と接触させた後、酸化第一錫を有効成分とする浄化剤
と200℃以上の温度で接触させて浄化することを特徴
とする有害ガスの浄化方法である。
化窒素を含有する有害ガスの浄化に適用される。また、
三弗化窒素を使用した半導体製造装置から排出される有
害ガスの浄化に適用される。本発明において浄化の対象
とされる有害ガスとしては、窒素、アルゴン及びヘリウ
ムなどに有害成分として三弗化窒素(NF3 )を含むガ
スである。また、三弗化窒素が半導体製造工程で、エッ
チングやクリーニングに使用された場合には、熱や放電
によって四弗化二窒素(N2 F4 )、二弗化二窒素(N
2 F2 )、六弗化二窒素(N2 F6 )、弗素(F2 )な
どを生成し、シリコン、シリコン化合物と反応して四弗
化珪素(SiF4 )を生成し、タングステンやタングス
テン化合物と反応して六弗化タングステン(WF6 )を
生成する。従って三弗化窒素を使用した半導体製造工程
からの排ガス中には三弗化窒素とともに、これらの窒素
弗化物、弗素、珪素弗化物、タングステン弗化物が含ま
れることが多いが、本発明においては、これらを三弗化
窒素とともに浄化することができる。このように本発明
の浄化方法は、三弗化窒素以外の窒素弗化物、珪素弗化
物、タングステン弗化物、弗化水素、弗素などを含む有
害ガスの浄化にも適用することができる。
触すると弗素原子は金属弗化物として固定され、一方窒
素原子は窒素ガスとして放出される。また、珪素弗化物
およびタングステン弗化物が浄化剤と接触すると弗素原
子は金属弗化物として固定され、珪素あるいはタングス
テンは固体化合物として固定される。従って、本発明の
浄化方法によれば、三弗化窒素および三弗化窒素を使用
した半導体製造装置からの排ガスを、有害な副生物を生
成することなしに浄化することができる。
分として酸化第一錫が用いられる。酸化第一錫(Sn
O)は、粉末などの形で純度98%以上のものが市販さ
れているので、通常はこれらの市販品を浄化剤の原料と
して用いることができる。また、酸化第一錫は成形して
浄化剤とされるが、ペレットなどに成形するか、あるい
は不定形の成形体とした後、適当な大きさに破砕したも
のなどが用いられる。成形方法としては、従来から公知
の乾式法あるいは湿式法を用いることができる。例え
ば、酸化第一錫を打錠成形する方法、酸化第一錫に水を
加えてスラリーまたはケーキ状としたのち押し出し成形
し、適当な長さに切断し、乾燥させる方法、あるいはス
ラリーまたはケーキを造粒、乾燥させる方法などを用い
ることができる。
および成形強度を高めるなどの目的で成形助剤を用いる
こともできる。成形助剤としては金属弗化物が用いられ
る。ここで金属弗化物とは、例えば、弗化リチウム、弗
化カリウム、弗化ナトリウム、弗化マグネシウム、弗化
カルシウム、弗化錫、弗化鉛、弗化亜鉛、弗化銅などで
あり、これらをそれぞれ単独、あるいは2種類以上を混
合して用いることもできる。
場合、例えば金属酸化物を用いたような場合には、浄化
中に窒素酸化物を副生する不都合がある。浄化剤調製の
際の、成形助剤の添加量は、成形条件および所望の成形
強度などによって異なり一概に特定はできないが、添加
量が少ない場合には添加の効果が得られず、また多すぎ
る場合には浄化能力が低下することから、浄化剤中の組
成割合として、酸化第一錫に対する重量比で通常は0.
001〜0.6、好ましくは0.005〜0.50、よ
り好ましくは0.01〜0.45である。
中、弗化カリウムは浄化剤の成形性の向上、および成形
強度を高める効果が大である。しかしながら弗化カリウ
ムを添加すると、弗化カリウムの添加によって酸化第一
錫の含有量の低下する割合以上に大きな浄化能力の低下
を生じる。このために、充分な成形強度を得るために必
要な量の弗化カリウムを加えることができないという不
都合がある。
比べて成形性の向上効果は小さいが、添加量の増加に伴
い酸化第一錫の重量当たりの浄化能力を増加させる特徴
がある。さらに、成形助剤として弗化カリウムと共に弗
化カルシウムを添加すると、浄化能力を低下させること
なしに、成形性および成形強度を向上させることができ
るという優れた効果が得られる。したがって酸化第一錫
を有効成分とする浄化剤の成形助剤としては、弗化カリ
ウムと共に弗化カルシウムを用いることが好ましい。
ウムの両方を添加する場合における酸化第一錫に対する
添加割合は、成形方法および所望の成形強度などによっ
て異なり一概に特定はできないが浄化剤中の組成割合と
して、酸化第一錫、弗化カリウム、弗化カルシウムの重
量比で通常は1:(0.001〜0.15):(0.0
1〜0.60)程度、好ましくは1:(0.005〜
0.12):(0.03〜0.45)、より好ましくは
1:(0.01〜0.10):(0.05〜0.35)
程度である。弗化カリウムの組成割合がこの範囲よりも
少ないと弗化カリウムの添加効果が得られず、多い場合
には浄化能力が低下する。また、弗化カルシウムの量が
この範囲よりも少ないと弗化カリウム添加による浄化能
力の低下を防止する効果が得られず、多すぎる場合には
酸化第一錫の含量低下に伴う浄化能力の低下を生じる。
は、窒素雰囲気下で行なうことが好ましい。浄化剤の加
熱乾燥中に酸化第一錫が酸素と接触すると、その一部が
酸化第二錫になる。浄化剤中に酸化第二錫が含まれる
と、浄化の際に窒素酸化物を副生する不都合がある。ま
た、酸化第一錫は室温でも空気中で酸化されることか
ら、浄化剤は窒素雰囲気中で保存することが好ましい。
球状、円柱状、および筒型などがその代表例として挙げ
られる。成形体の大きさは、球状であれば直径2〜12
mmの範囲が良く、円柱状であれば直径2〜12mm、
高さが2〜12mm程度のものが好ましい。一般に浄化
筒に充填して用いる場合の浄化剤の大きさは、筒径の約
1/10よりも小さい粒径とする必要があるとされてお
り、その範囲であれば偏流などを生じることがなく効果
的に浄化することができる。浄化剤を浄化筒に充填した
場合の充填密度は通常は0.8〜2.5g/ml程度の
ものである。
いられるほか、移動床、流動床として用いることもでき
る。通常は浄化剤を浄化筒内に充填し、この浄化筒に窒
素弗化物を含有する有害ガスを流して浄化剤と接触させ
ることにより、有害成分である窒素弗化物が除去され、
有害ガスが浄化される。浄化剤と有害ガスを接触させる
温度は、200℃以上、好ましくは220〜800℃で
ある。温度が200℃よりも低い場合には窒素弗化物の
浄化能力が低下する。また、温度が800℃よりも高く
なると浄化筒にステンレス鋼を使用することができなく
なり、より耐熱性の高い材質を必要とする不都合がある
ことから、この温度範囲内に保つことが好ましい。浄化
を行なう際の圧力は通常は常圧であるが、減圧あるいは
加圧下で行なうこともできる。
スの流速に特に制限はないが、一般にガス中に含有され
る窒素弗化物の濃度が高いほど流速を小さくすることが
望ましい。有害ガスと浄化剤との接触時間は通常は0.
5秒以上、好ましくは2秒以上であり、これらは有害ガ
ス中の窒素弗化物の濃度などとの関連で適宜定められ
る。
どに応じて設計されるが、浄化性能および浄化反応に伴
う発熱の点から有害成分濃度が0.1%以下のような比
較的低濃度では空筒線速度(LV)は0.5〜50cm
/sec、有害成分濃度が0.1〜1%程度では空筒線
速度(LV)は0.05〜20cm/sec、有害成分
濃度が1%以上のような高濃度では空筒線速度(LV)
は10cm/sec以下となるように設計することが、
好ましい。従って、半導体製造工程から定常的に排出さ
れるような濃度の高い有害ガスの場合には10cm/s
ec以下が一般的な基準となる。
素をクリーニングなどで使用した後の排ガス中には三弗
化窒素とともに六弗化タングステン等のタングステン弗
化物、四弗化珪素等の珪素弗化物、弗素などを含有して
いるが、これらのガスを本発明の浄化方法によって同時
に浄化し得ることは既に述べた。しかし、六弗化タング
ステン、四弗化珪素、弗素は他の浄化剤で、しかも常温
で比較的容易に除去し得るものである。したがって、あ
らかじめこれらの有害成分を他の浄化剤と常温で接触さ
せて浄化した後、これらの浄化剤では浄化の難しい窒素
弗化物のみを酸化第一錫を有効成分とする浄化剤と20
0℃以上の温度で接触させて除去すると、酸化第一錫を
有効成分とする浄化剤の負荷を軽減し、浄化剤のライフ
を長くすることができる。
弗素などの弗素系ガスを浄化し得る浄化剤としては、例
えば酸化亜鉛を主成分とする浄化剤(特開平5−237
324号公報)、水酸化ストロンチウムを主成分とする
浄化剤(特開平9−9921号公報)などを用いること
ができる。これらの浄化剤を浄化筒などに充填して前処
理剤として用い、半導体製造工程からの排ガスを導入接
触させた後、酸化第一錫を有効成分とする浄化剤に接触
させることによって、排ガスの処理を効率良く行うこと
ができる。
化亜鉛を主成分とする浄化剤のような常温で六弗化タン
グステン、弗素などの弗素系ガスを浄化し得る浄化剤と
接触させた場合には、これらの浄化弗素系ガスが除害さ
れる際に、酸素が発生する場合がある。そしてこの酸素
が酸化第一錫を有効成分とする浄化剤と接触した際に
は、その浄化能力を低下させること、および窒素酸化物
を副生するという不都合がある。しかしながら、酸化第
一錫を有効成分とする浄化剤中の弗化カルシウムの割合
を増加させること、および排ガスと接触させる温度を高
くすることによって、酸素に接触した際においても浄化
能力の低下を防止し、窒素酸化物の生成を防止すること
ができる。このことから、本発明においては浄化剤中の
酸化第一錫に対する弗化カルシウムの重量割合を1:
0.05以上とすること、および有害ガスとの接触温度
を250℃以上とすることが好ましい。
るが、本発明がこれらにより限定されるものではない。 実施例1 酸化第一錫(和光純薬(株)製)1000gに、65g
の水を加えてかき混ぜた。得られたケーキを押し出し成
形機によって1.6mmφのノズル板より押し出し、得
られた成形物を切断して長さ3〜5mm程度のペレット
とした。このペレットを窒素雰囲気下で120℃に加熱
しながら約12時間乾燥することによって600gの浄
化剤を調製した。
さ200mmのステンレス製の浄化筒に19.4mml
(充填長100mm)充填し、ヘリウムガスを流通させ
ながらマッフル炉で230℃に加熱保持した。これに三
弗化窒素を1000ppm含有するヘリウムを、常圧下
で580.8ml/min(空筒線速度LV=5cm/
sec)の流量で流通させ、浄化筒出口ガス中の三弗化
窒素を市販の三弗化窒素検知器(バイオニクス機器
(株)製、TG−4100TA)により測定し、出口ガ
ス中の三弗化窒素濃度が10ppmに達した点を破過点
として、破過までの時間を測定した。その結果から浄化
能力(浄化剤1リットル当たりの三弗化窒素の処理ガス
量(リットル))を求めた。これらの結果を表1に示
す。
化筒出口ガス中の窒素及び酸素の濃度を熱伝導度型検出
器付きガスクロマトグラフ(窒素及び酸素の検出下限1
0ppm)で分析した。さらに同時に、浄化筒出口ガス
中の一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2 )を窒素
酸化物分離定量用検知管((株)ガステック製、検出下
限 NO 1ppm、NO2 0.5ppm)により測定
した。これらの結果を表2に示すが、酸素および窒素酸
化物は検出されなかった。なお、浄化実験終了後、浄化
筒内の浄化剤を観察したが、浄化剤の崩壊、粉化などは
認められなかった。
学(株)製、試薬特級)50gを65gの水に溶かした
水溶液を加えてかき混ぜた。得られたケーキを押し出し
成形機によって1.6mmΦのノズル板より押し出し、
得られた成形物を切断して長さ3〜5mm程度のペレッ
トとし、窒素雰囲気下で120℃に加熱しながら約12
時間乾燥することによって600gの浄化剤を調製し
た。次に、浄化筒の温度を350℃としたほかは、実施
例1と同様にして、三弗化窒素を含む有害ガスを流し、
浄化実験をおこなった。結果を表1に示した。また、実
施例1と同様にして、浄化実験開始120分後の浄化筒
出口ガスの分析を行なったところ実施例1の分析結果と
同じ結果であった。
D装置において三弗化窒素を用いてプラズマクリーニン
グを行なっている状態での排ガスに、CVD装置に供給
した三弗化窒素濃度が1000ppmに相当するように
窒素を添加希釈した。このように希釈した排ガス中の有
害成分を、弗化水素用検知管((株)ガステック製、検
出下限 F2 2.5ppm、HF 0.25ppm)
により測定し、更に三弗化窒素濃度をガスクロマトグラ
フ(検出下限 10ppm)で分析した。その結果を表
3に示した。
で浄化筒に流通させて浄化した。その浄化筒出口ガス中
の三弗化窒素濃度が検知器で10ppm、または弗化水
素検知管で弗素化合物または弗素濃度が2.5ppmに
達した点を破過点として浄化能力を求めた。なお、浄化
能力はCVD装置に供給した三弗化窒素の量で示した。
これらの結果を表4に示した。
(株)白辰化学研究所製)145gに、弗化カリウム
(KF、関東化学(株)製、試薬特級)25gを75g
の水に溶かした水溶液を加えてかき混ぜた。得られたケ
ーキを押し出し成形機によって2.0mmΦのノズル板
より押し出し、得られた成形物を切断して長さ3〜5m
m程度のペレットとし、窒素雰囲気下で120℃に加熱
しながら約12時間乾燥することによって600gの浄
化剤を調製した。次に、この浄化剤を用いて浄化筒の温
度を270℃としたほかは、実施例1と同様にして、三
弗化窒素を1000ppm含む窒素ガスを流し、浄化実
験を行った。結果を表5に示した。
0℃としたほかは、実施例1と同様にして、三弗化窒素
1000ppm、および六弗化タングステンを1000
ppm含む窒素ガスを流し、浄化実験を行った。結果を
表5に示した。なお、破過するまでは三弗化窒素および
六弗化タングステンは共に浄化されていたこと、六弗化
タングステンは1分子中に三弗化窒素の2倍の弗素原子
を含んでいることから、浄化能力の算出の際には、六弗
化タングステンの浄化量を2倍して三弗化窒素の浄化量
に換算した。
0℃としたほかは、実施例1と同様にして、三弗化窒素
を1000ppm、および酸素を1000ppm含む窒
素ガスを流し、浄化実験を行った。結果を表5に示し
た。また、実施例1と同様にして、浄化実験開始120
分後の浄化筒出口ガスの分析を行った。その結果を表6
に示した。
(株)白辰化学研究所製)250gに、弗化カリウム
(KF、関東化学(株)製、試薬特級)25gを90g
の水に溶かした水溶液を加えたかき混ぜた。得られたケ
ーキを押し出し成形機によって2.0mmΦのノズル板
より押し出し、得られた成形物を切断して長さ3〜5m
m程度のペレットとし、窒素雰囲気下で120℃に加熱
しながら約12時間乾燥することによって約600gの
浄化剤を得た。
(酸化亜鉛86%、酸化カリウム5%、アルミナ9%)
38.8mlを内径15.7mm、長さ300mmのス
テンレス製の浄化筒に充填(充填長200mm)して弗
素系ガスの前処理筒とした。さらに上記方法で調製した
酸化第一錫を有効成分とする浄化剤を実施例1と同様の
浄化筒に充填して後処理筒とした。この後処理筒の温度
を320℃とした。これらの前処理筒と後処理筒を配管
で接続して浄化装置を構成した。このようにした後、三
弗化窒素を1000ppm、四弗化珪素を1000pp
m、および弗素を1000ppm含む窒素ガスを、常温
に保持した前処理筒、次いで320℃に保持した後処理
筒に流して浄化実験を行った。実施例1と同様にして、
実験開始120分後における前処理筒出口ガス、および
後処理筒出口ガスの分析を行った。これらの結果を表
7、表8に示した。また後処理筒における三弗化窒素の
浄化能力を表9に示した。
0℃としたほかは、実施例1と同様にして、三弗化窒素
を1000ppm含む窒素ガスを流し、浄化実験を行っ
た。結果を表10に示した。
の水に溶かした水溶液を加えたかき混ぜた。得られたケ
ーキを押し出し成形機によって2.0mmΦのノズル板
より押し出し、得られた成形物を切断して長さ3〜5m
m程度のペレットとし、窒素雰囲気下で120℃に加熱
しながら約12時間乾燥することによって約600gの
浄化剤を得た。次に、この浄化剤を用いて浄化筒の温度
を300℃としたほかは、実施例1と同様にして、三弗
化窒素を1000ppm含む窒素ガスを流し、浄化実験
を行った。結果を表10に示した。
1000gに、弗化カリウム(KF、関東化学( 株)
製、試薬特級)50gを65gの水に溶かした水溶液を
加えてかき混ぜた。得られたケーキを用いて実施例1と
同様の方法で浄化剤を得た。この浄化剤を用いて実施例
1と同様にして三弗化窒素を含む有害ガスの浄化実験を
行った。また、浄化実験開始120分後における浄化筒
出口ガス中の有害成分濃度の分析を実施例1と同様にし
て行なった。しかし、三弗化窒素は除去できるものの、
許容濃度を超える多量の窒素酸化物が副生したために実
験を中断した。その結果を表11に示した。
級)1000gに、弗化カリウム(KF)50gを65
gの水に溶かした水溶液を加えてかき混ぜた。得られた
ケーキを用いて実施例1と同様の方法で浄化剤を調製し
た。この浄化剤について、実施例1と同様にして三弗化
窒素を含む有害ガスの浄化実験を行なった。また、浄化
実験開始120分後における浄化筒出口ガス中の有害成
分濃度の分析を実施例1と同様にして行なった。しか
し、三弗化窒素は除去できるものの、許容濃度を超える
多量の窒素酸化物が副生したために実験を中断した。そ
の結果を表11に示した。
打錠成形機で直径5mm、長さ5mmのペレット状に成
形し、それを砕いて破砕粒径3〜5mmの物を浄化剤と
して用い、実施例1と同様にして三弗化窒素を含む有害
ガスの浄化実験をおこなった。また、浄化実験開始12
0分後における浄化筒出口ガス中の有害成分濃度の測定
を実施例1と同様にして測定した。しかし、三弗化窒素
は除去できるものの、許容濃度を超える多量の窒素酸化
物が副生したために実験を中断した。結果を表11に示
した。
のホプカライト(日産ガードラー(株)製)を浄化剤と
して使用した。このホプカライトは押出し成形品であ
り、二酸化マンガン(MnO2 )50wt%、酸化銅
(CuO)22wt%、酸化マグネシウム(MgO)1
2.5wt%、酸化アルミニウム(Al2 O3 )12.
5wt%、その他3%を含むものである。この浄化剤を
用いて実施例1と同様にして三弗化窒素を含む有害ガス
の浄化実験を行った。また、浄化実験開始120分後に
おける浄化筒出口ガス中の有害成分濃度の分析を実施例
1と同様にして行なった。この実験の場合にも三弗化窒
素は除去できたものの、許容濃度を超える窒素酸化物が
副生したために実験を中断した。結果を表11に示し
た。
有される三弗素化窒素などの窒素弗化物を比較的低温で
効率よく、しかも有害ガスを発生することなしに除去す
ることができる。また、三弗化窒素を使用した半導体製
造工程からの排ガス中に含まれる三弗化窒素以外の窒素
弗化物、珪素弗化物、弗化水素、弗素、およびタングス
テン弗化物なども三弗化窒素とともに除去することがで
きる。さらに、前処理として常温でタングステン弗化
物、珪素弗化物、弗化水素、弗素などを除去し得る浄化
剤とあらかじめ接触させ、さらに常温では浄化できない
三弗化窒素を酸化第一錫を有効成分とする浄化剤と20
0℃以上の温度で接触させて除去する方法によって、弗
素系の有害ガスを含む排ガスを効率よく浄化することが
できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 有害成分として三弗化窒素を含有する有
害ガスを、酸化第一錫を有効成分とする浄化剤と200
℃以上の温度で接触させて浄化することを特徴とする有
害ガスの浄化方法。 - 【請求項2】 有害成分として三弗化窒素を除く窒素弗
化物、タングステン弗化物、珪素弗化物、弗化水素、お
よび弗素から選ばれる少なくとも1種を含有する有害ガ
スを酸化第一錫を有効成分とする浄化剤と200℃以上
の温度で接触させて浄化することを特徴とする有害ガス
の浄化方法。 - 【請求項3】 有害成分として窒素弗化物と共に、タン
グステン弗化物、珪素弗化物、弗化水素、および弗素か
ら選ばれる少なくとも1種を含有する有害ガスを、常温
で弗素系化合物を除去する浄化剤と接触させた後、酸化
第一錫を有効成分とする浄化剤と200℃以上の温度で
接触させて浄化することを特徴とする有害ガスの浄化方
法。 - 【請求項4】 酸化第一錫を有効成分とする浄化剤が成
形助剤として金属弗化物を含むものである請求項1〜3
のいずれかに記載の浄化方法。 - 【請求項5】 金属弗化物が弗化カリウム、または弗化
カリウムと弗化カルシウムの組み合わせである請求項4
に記載の浄化方法。 - 【請求項6】 金属弗化物が弗化カリウムと弗化カルシ
ウムの組み合わせであり、浄化剤中の酸化第一錫、弗化
カリウム、弗化カルシウムの重量比が1:0.001〜
0.15:0.01〜0.60である請求項4に記載の
浄化方法。 - 【請求項7】 有害ガスが半導体製造装置からの排ガス
である請求項1〜3のいずれかに記載の浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06398998A JP3730393B2 (ja) | 1997-04-25 | 1998-02-27 | 有害ガスの浄化方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-123347 | 1997-04-25 | ||
JP12334797 | 1997-04-25 | ||
JP06398998A JP3730393B2 (ja) | 1997-04-25 | 1998-02-27 | 有害ガスの浄化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH115018A true JPH115018A (ja) | 1999-01-12 |
JP3730393B2 JP3730393B2 (ja) | 2006-01-05 |
Family
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JP06398998A Expired - Lifetime JP3730393B2 (ja) | 1997-04-25 | 1998-02-27 | 有害ガスの浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3730393B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003053137A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-25 | Japan Pionics Co Ltd | 有害ガスの浄化方法 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP06398998A patent/JP3730393B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003053137A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-25 | Japan Pionics Co Ltd | 有害ガスの浄化方法 |
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