JPH06327931A - 排ガスの浄化方法 - Google Patents

排ガスの浄化方法

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JPH06327931A
JPH06327931A JP5139271A JP13927193A JPH06327931A JP H06327931 A JPH06327931 A JP H06327931A JP 5139271 A JP5139271 A JP 5139271A JP 13927193 A JP13927193 A JP 13927193A JP H06327931 A JPH06327931 A JP H06327931A
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Toshiya Hatakeyama
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体製造工程などから排出される排ガス中
などに含まれる有害な水素化物ガスを効率よく、しか
も、水素など還元性の強いガスを含む排ガスに対しても
異常発熱などがなく、安全な条件で水素化物ガスを除去
する。 【構成】 水素化物ガスを含む排ガスを、酸化第二銅と
酸化アルミニウム、酸化珪素および酸化亜鉛の少なくと
も1種からなる組成物に水酸化カリウムなどのアルカリ
金属化合物を添着した浄化剤と接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排ガスの浄化方法に関
し、さらに詳細には半導体製造工程などから排出される
有害成分として水素化物ガスを含有する排ガスの浄化方
法に関する。近年、半導体工業やオプトエレクトロニク
ス工業の発展とともにアルシン、ホスフィン、ジボラン
およびセレン化水素などの極めて毒性の強い水素化物ガ
スの使用量が増加している。これらの水素化物ガスは、
シリコン半導体や化合物半導体製造工業あるいは光ファ
イバー製造工業などにおいて、原料あるいはドーピング
ガスとして不可欠な物質である。半導体製造プロセスあ
るいは光ファイバー製造プロセスなどから排出される排
ガス中には、未反応の水素化物ガス含有される場合が多
く、生物にとって極めて有害であるから、環境を破壊し
ないためにガスの排出に先立って除去する必要がある。
【0002】
【従来の技術】これらの有害成分を除去する方法として
は、スクラバーで吸収分解させる湿式法と吸着剤または
酸化剤などの浄化剤を充填した充填筒内を流して除去す
る乾式法とが知られている。また、浄化剤を用いる方法
としては、硝酸銀などの硝酸塩類を多孔質坦体に坦持せ
しめたもの、あるいは塩化第二鉄などの金属塩化物を多
孔坦体に含浸せしめたものを浄化剤として用い、ホスフ
ィン、アルシンを酸化的に除去する方法(特開昭56−
89837号公報)が知られている。また、無機珪酸塩
にアルカリ水溶性、酸化剤水溶液またはアルカリと酸化
剤との水溶液をそれぞれ含浸させた3種の吸収剤を用い
て、アルシン、ホスフィンなどを処理する方法(特公昭
59−49822号公報)も提案されている。アルシン
を乾式で除去する方法として、化学戦争においては活性
炭を充填したガスマスクが用いられた。この活性炭の吸
着力を利用し、さらに種々の物質をこれに添着して、そ
の能力向上をはかる試みは多い。例えば活性炭を坦体と
し、それに、銅化合物とアルカリ金属化合物、アルカリ
土類化合物およびAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、
Co、Ni、Zn、Cd、Pbの化合物の一種以上とを
含有させてなるアルシン吸着剤も出願されている(特開
昭59−160535号公報)。
【0003】さらに、本発明者らは先に酸化第二銅を主
成分とし、酸化珪素、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛
の少なくとも1種の金属酸化物を配合した浄化剤を用い
る方法を提案した(特開昭61−209030号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、湿式法
では、一般的に吸収剤による腐食や後処理などに困難性
があるため、装置の保守に費用を要するという欠点があ
る。また、多孔質担体に金属塩やアルカリを担持、含浸
させた浄化剤を用いる方法では、湿式法におけるような
諸欠点は除かれるが、CVDプロセスなどの排ガスを、
あらかじめ湿潤化処理する必要があるため、装置が複雑
になるという欠点がある。活性炭を用いた吸着剤では完
全に乾式でアルシン、ホスフィンなどの除去はおこなえ
るが、除去能力が低いばかりでなく、吸着剤が空気にふ
れると発熱し、条件によっては発火する危険性がある。
【0005】さらに、酸化第二銅に酸化珪素、酸化アル
ミニウムおよび酸化亜鉛を配合した浄化剤は、除去能力
が大きく、高濃度の水素化物ガスを効率よく除去するこ
とが可能であるが、活性が高過ぎるため、条件によって
は浄化中の温度が反応熱によって上昇し、特に、ベ−ス
ガスが水素を含む場合には、反応温度が60℃以上にな
ると金属酸化物の水素による還元反応が始まり、その発
熱によって温度が急激に上昇し続け、200℃以上のよ
うな高温に達し、危険であるばかりでなく、除去能力も
低下するという問題点のあることが判明した。
【0006】
【問題を解決しようとする手段】本発明者らは、これら
従来技術の欠点を補なうべく鋭意検討を続けた結果、酸
化第二銅に珪素、アルミニウムおよび亜鉛などの酸化物
を配合した組成物に、さらに、適当量のアルカリ金属化
合物を添着させた浄化剤を用いることにより、水素を含
むガスに対しても異常な発熱がなく、高濃度の有害成分
を効率よく、しかも安全に除去しうることを見出し本発
明を完成した。すなわち本発明は、有害成分である水素
化物ガスを含むガスを、(1)酸化第二銅に(2)酸化
珪素、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛の少なくとも1
種を混合してなる組成物の成型体に、アルカリ金属化合
物を添着せしめてなる浄化剤と接触させ、該ガスから有
害成分を除去することを特徴とする有害ガスの浄化方法
である。
【0007】本発明は半導体製造プロセスから排出され
る水素、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの排ガス中に含
まれるアルシン、ホスフィン、ジボランおよびセレン化
水素などの水素化物ガスの除去、特に比較的濃度が高
く、水素など還元性の強いガスを含むような排ガス中の
水素化物ガスの迅速な除去に適応される。
【0008】本発明において、酸化第二銅に対する酸化
珪素、酸化アルミニウムおよび酸化亜鉛の配合割合とし
ては、通常は、金属の原子比 M/(M+Cu)〔式
中、Cuは銅の原子数を示し、Mは珪素、アルミニウム
または亜鉛の原子数(これらの成分を2種以上使用する
ときはそれらの原子数の合計量)を示す〕で0.02〜
0.7、好ましくは0.03〜0.55である。原子比
が0.02よりも小さいと水素化物ガスの除去能力が小
さくなり、0.7よりも大きくなると成型が難しくなる
ことがある。酸化第二銅を含む組成物の調製には、公知
の種々の方法が適用できる。例えば、銅、亜鉛それぞれ
の硝酸鉛、硫酸塩、塩化物、有機酸塩などの金属塩に苛
性ソーダ、苛性カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、アンモニアな
どのアルカリを加えて酸化物の中間体を沈殿させ、得ら
れた沈殿物を焼成して酸化物とし、これを特定組成とな
るように調製する。金属塩にアルカリを加えて得られる
沈殿物としては、水酸化物または塩基性炭酸塩が好まし
く、その中でもアルカリとしての炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムまたは重
炭酸カリウムを用いて得られる塩基性炭酸塩などが好ま
しい。また、例えば酸化第二銅の粉末に酸化珪素として
シリカゾル、酸化アルミニウムとしてアルミゾルなどを
混合してニーダーで混練し、乾燥して特定組成となるよ
うに調製する方法もある。
【0009】これらの組成物はペレットなどに成型する
か、あるいはこの成型体を適当な大きさに破砕するなど
して用いられる。成型する方法としては、乾式法あるい
は湿式法を用いることができる。また成型の際には必要
に応じて、少量の水、滑剤などを使用してもよい。成型
体の形状には特に制限はないが、球形、円柱形、および
筒形などが代表例として挙げられる。成型物の大きさ
は、球形であれば直径2mm〜12mmの範囲がよく、
円柱形であれば直径2mm〜12mmで、高さが2mm
〜12mmの範囲が適当である。一般に浄化筒では筒径
の約1/10よりも小さい粒径とする必要があるとされ
ているので、その範囲であれば偏流などがなく効果的で
ある。
【0010】本発明において、上記の組成物の成型体に
アルカリ金属化合物が添着せしめられて浄化剤とされ
る。アルカリ金属化合物としてはカリウム、ナトリウ
ム、リチウムの水酸化物、酸化物、炭酸塩などであり、
例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リ
チウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウムおよびこれらの混合物などが挙げら
れる。これらのうちでも水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム、酸化カリウムおよび炭酸カリウムなどが好まし
い。成型体に添着せしめられるアルカリ金属化合物の量
は水素化物ガスの種類、濃度などによって異なり一概に
特定はできないが、通常は、成型体100重量部に対
し、各アルカリ金属の水酸化物換算で1〜50重量部、
好ましくは2.5〜40重量部程度とされる。添着量が
1重量部よりも少なくなると、水素を含むガスの場合に
は還元反応の開始温度が低くなり、従って、発熱が大き
くなり、一方、50重量部よりも多くなると水素化物ガ
スの除去能力が低下する。浄化剤の成型体の粒自体の密
度は通常は1.5〜3.5g/mlであり、これを浄化
筒内に充填したときの充填密度は0.8〜2.5g/m
l程度である。
【0011】本発明において、浄化剤は通常は浄化筒内
に充填されて固定床として用いられる。しかし、移動
床、流動床として用いることも可能である。浄化筒の充
填長はガスの流量および水素化物ガスの濃度によって異
なるが、実用上通常は50〜500mm程度とされ、浄
化筒の内径は管内を流れるガスの空筒線速度(LV)が
10cm/sec以下となる大きさとされる。一般的に
はこれらは充填層の圧力損失、ガスとの接触効率および
有害成分の量などによって定められる。
【0012】被処理ガス中の水素化物ガスの濃度および
ガスの流速には特に制限はないが一般に濃度が高いほど
流速が小さくすることが好ましい。ガスと浄化剤との接
触時間は通常は0.6秒以上、好ましくは3.0秒以上
であり、これらは水素化物ガスの濃度などとの関連で適
宣設計される。浄化剤とガスとの接触温度は通常は、1
00℃以下であるが、一般的には室温(10〜50℃)
℃操作され、特に加熱や冷却を必要としない。ただし、
接触開始後は水素や水素化物ガスなど還元性ガスの種
類、濃度など条件に応じて10〜90℃程度の温度上昇
が見られるが、還元反応などによる急激な発熱を生ずる
ことはない。接触時の圧力は、常圧近辺でおこなわれる
ことが多いが、減圧下乃至は1kg/cm2 Gのような
加圧下で操作することも可能である。
【0013】
【実施例】
実施例1〜12 (浄化剤の調製)硝酸銅と硝酸亜鉛とをそれぞれ金属の
原子比Zn/(Zn+Cu)が0.1、0.3、0.5
になるように混合した後、両者を合わせて20重量%に
なるようにイオン交換水に溶解した。他方、これらの金
属酸化物に対し、化学量論量の炭酸ナトリウムを20重
量%になるようにイオン交換水に溶解した水溶液を準備
した。硝酸銅と硝酸亜鉛の混合溶液を撹拌槽中で撹拌し
ながら前記の炭酸ナトリウム溶液を滴下して塩基性炭酸
銅と塩基性炭酸亜鉛との混合沈殿物を生成させた。この
沈殿物を濾過、洗浄した後、120℃で10時間乾燥
し、続いて350℃で5時間焼成して酸化第二銅と酸化
亜鉛との混合物を得た。これらの組成物をそれそれ直径
が6mmで長さが6mmのペレットに打錠成型した。こ
れらの成型体の粒の密度はいずれも2.8g/ml、ま
た、浄化筒に充填したときの充填密度は1.8g/ml
であった。この成型体2000gに濃度50wt%の水
酸化カリウム水溶液を散布、含浸させた後、120℃で
2時間乾燥させることにより、成型体100重量部に対
し、水酸化カリウムが2.5〜10重量部の範囲で添着
された12種類の浄化剤を調製した。
【0014】(還元開始温度の測定)得られた浄化剤の
それぞれについて、内径110mmの充填筒に950m
l充填し、外壁に熱電対を取付け、この浄化筒内を窒素
で置換した後、室温20℃でホスフィン10vol%含
む水素を3L/min(LV=0.5cm/sec)を
流通させ、浄化剤と水素およびホスフィンの接触による
発熱よって顕著な温度上昇が見られる点、すなわち還元
開始温度を調べた。
【0015】(浄化能力の測定)次に、それぞれの浄化
剤をあらためて内径40mmの浄化筒に377ml充填
し、水素中のホスフィンの浄化実験をおこなった。室温
20℃にてホスフィン5vol%を含む水素を、0.7
5L/min(LV=1cm/sec)で流しながら、
出口ガス中のホスフィンの濃度を冷原子吸光法を用いて
測定し、ホスフィンの濃度がが28ppbに達するまで
の時間(有効処理時間)および浄化中の発熱温度を測定
した。結果を表1に示す。
【0016】比較例1〜3 水酸化カリウム水溶液を添着しなかった他は実施例と同
様にして調製した浄化剤を用いて、実施例におけると同
様にして還元開始温度を測定した。結果は表1に示した
ように、還元開始温度がいずれも60℃前後と低過ぎ、
発熱による危険性があるため、有効効処理時間の測定は
おこなわなかった。
【0017】
【表1】 表1 金属の KOH 還元開 浄化時の 有効処 原子比 含有量 始温度 発熱温度 理時間 重量部 ℃ ℃ min 実施例1 0.1 2.5 90 82 1385 実施例2 0.1 5.0 125 90 1410 実施例3 0.1 20.0 140 80 1206 実施例4 0.1 40.0 145 75 1005 実施例5 0.3 2.5 92 85 1402 実施例6 0.3 5.0 128 87 1420 実施例7 0.3 20.0 137 82 1195 実施例8 0.3 40.0 142 75 965 実施例9 0.5 2.5 88 84 1390 実施例10 0.5 5.0 124 92 1415 実施例11 0.5 20.0 143 83 1210 実施例12 0.5 40.0 145 77 987 比較例1 0.1 − 60 − − 比較例2 0.3 − 58 − − 比較例3 0.5 − 61 − −
【0018】実施例13〜16 (浄化剤の調製)実施例1〜4におけると同様の4種類
の浄化剤を調製した。 (浄化能力の測定)それぞれの浄化剤を内径40mmの
浄化筒に377ml充填し、水素中のアルシンの除去実
験をおこなった。室温20℃にてアルシン5vol%を
含む水素ガスを0.75L/min(LV=1cm/s
ec)で流しながら、出口ガス中のアルシンの濃度を冷
原子吸光法を用いて測定し、アルシン濃度が22ppb
に達するまでの有効処理時間および浄化中の発熱温度を
測定した。これらの結果を表2に示す。
【0019】
【表2】 表2 金属の KOH 浄化時の 有効処 原子比 含有量 発熱温度 理時間 重量部 ℃ min 実施例13 0.1 2.5 70 1167 実施例14 0.1 5.0 82 1207 実施例15 0.1 20.0 69 1010 実施例16 0.1 40.0 60 905
【0020】実施例17、18 (浄化剤の調製)実施例2で使用したと同様の浄化剤を
調製した。 (浄化剤の能力測定)この浄化剤を内径40mmの浄化
筒に377ml充填し、ジボランまたはセレン化水素を
含む水素ガスの除去実験をおこなった。室温20℃にて
ジボランまたはセレン化水素5vol%を含む水素ガス
を0.75L/min(LV=1cm/sec)で流
し、有効処理時間および浄化中の発熱温度の測定をおこ
なった。出口ガス中のジボランの濃度は隔膜電極法を用
いて、ジボランが0.1ppmに到する時間を、また、
セレン化水素については検知管(光明理化学(株)製;
感度1ppm)を用いて測定した。それぞれの結果を表
3に示す。
【0021】
【表3】 表3 水素化物 金属の KOH 浄化時の 有効処 ガスの種類 原子比 含有量 発熱温度 理時間 重量部 ℃ mi 実施例13 B2 6 0.1 5.0 45 310 実施例14 SeH2 0.1 5.0 70 1105
【0022】実施例19〜22 (浄化剤の調製)水酸化カリウムの代わりに水酸化ナト
リウムを用いた他は、実施例1〜12におけると同様に
して水酸化ナトリウムの添着量の異なる4種類の浄化剤
を調整した。 (還元開始温度の測定)得られた浄化剤のそれぞれにつ
いて、実施例1〜12と同様にホスフィン10vol%
含む水素ガスを、3L/min(LV=0.5cm/s
ec)を流通させ、浄化剤と水素およびホスフィンの接
触による発熱よって顕著な温度上昇が見られる点、すな
わち還元開始温度を調べた。 (浄化能力の測定)次に、それぞれの浄化剤について、
実施例1におけると同様にホスフィン5vol%を含む
水素を0.75L/min(LV=1cm/sec)で
流して水素中のホスフィンの浄化実験をおこなった。そ
れぞれの結果を表4に示す。
【0023】
【表4】 表4 金属の NaOH 還元開 浄化時の 有効処 原子比 含有量 始温度 発熱温度 理時間 重量部 ℃ ℃ min 実施例19 0.1 2.5 92 80 1365 実施例20 0.1 5.0 128 88 1400 実施例21 0.1 20.0 145 77 1195 実施例22 0.1 40.0 150 73 985
【0024】実施例23〜25 (浄化剤の調製)実施例20で用いたと同様の浄化剤を
調製した。 (浄化能力の測定)室温(20℃)で各種の水素化物ガ
ス5vol%を含む水素を、0.75L/min(LV
=1cm/sec)で流して有効処理時間および発熱温
度の測定をおこなった。結果を表5に示す。
【0025】
【表5】 表5 水素化物 金属の NaOH 浄化時の 有効処 ガスの種類 原子比 含有量 発熱温度 理時間 重量部 ℃ mi 実施例23 AsH3 0.1 5.0 85 1190 実施例24 B2 6 0.1 5.0 47 305 実施例25 SeH2 0.1 5.0 74 1086
【0026】実施例26〜33 (浄化剤の調製)硝酸銅および炭酸ナトリウムをそれぞ
れ20重量%水溶液に調合し、前者を撹拌槽中で撹拌し
ながら後者を滴下して塩基性炭酸銅の沈澱物を生成させ
た。この沈澱物を濾過、洗浄した後、120℃で乾燥し
続いて350℃で焼成して酸化第二銅の粉末を得た。こ
の粉末に、アルミナゾルまたはシリカゾルを銅に対する
アルミニウムまたは珪素の原子比としてAl/(Al+
Cu)が0.07、Si/(Si+Cu)が0.08に
なるように加えて、それぞれニーダーで混練し、再び3
50℃で焼成した後、直径6mm、長さ6mmに打錠成
型した。この成型体の粒の密度はいずれも2.8g/m
l、また、充填密度は1.8g/mlであった。これら
の成型体2000gに濃度50重量%の水酸化カリウム
水溶液を散布、含浸させた後、120℃で2時間乾燥さ
せ、成型体100重量部に対し、水酸化カリウムを2.
5〜40重量部の範囲で添着させた8種類の浄化剤を調
製した。
【0027】(還元開始の温度)実施例におけると同様
な条件でホスフィン10vol%含む水素ガスを3L/
min(LV=0.5cm/sec)を流通させ、還元
開始温度を調べた。 (浄化剤の能力測定)次に実施例1におけると同様な条
件で水素中のホスフィンの浄化実験をおこなった。それ
ぞれの結果を表6に示す。
【0028】比較例4、5 水酸化カリウム水溶液を添着しなかった他は実施例26
〜33におけると同様にして調製した浄化剤を用いて還
元開始温度を調べた。それぞれの結果を表6に示す。
【0029】
【表6】 表6 金属の原子比 KOH 還元開 浄化時の 有効処 M/(M+Cu) 含有量 始温度 発熱温度 理時間 Mの種類 重量部 ℃ ℃ min 実施例26 0.07 Al 2.5 95 85 1350 実施例27 0.07 Al 5.0 130 92 1395 実施例28 0.07 Al 20.0 143 84 1196 実施例29 0.07 Al 40.0 151 80 995 実施例30 0.08 Si 2.5 91 79 1375 実施例31 0.08 Si 5.0 122 88 1402 実施例32 0.08 Si 20.0 138 77 1195 実施例33 0.08 Si 40.0 142 72 1010 比較例4 0.07 Al − 62 − − 比較例5 0.08 Si − 65 − −
【0030】実施例34〜39 (浄化剤の調整)実施例27、31におけると同様の水
酸化カリウムを5重量%を含有した浄化剤を調整した。 (浄化剤の能力測定)これらの浄化剤をそれぞれ内径4
0mmの浄化筒に377ml充填し、アルシン、ジボラ
ンまたはセレン化水素を含む水素ガスの除去実験をおこ
なった。室温20℃にてそれぞれ5vol%を含む水素
ガスを0.75L/min(LVに1cm/sec)で
流し、有効処理時間および浄化中の発熱温度の測定をお
こなった。それぞれの結果を表7に示す。
【0031】
【表7】 表7 水素化 金属の原子比 KOH 浄化時の 有効処 物ガス M/(M+Cu) 含有量 発熱温度 理時間 の種類 Mの種類 重量部 ℃ min 実施例34 AsH3 0.07 Al 5.0 92 1150 実施例35 B2 6 0.07 Al 5.0 50 315 実施例36 SeH2 0.07 Al 5.0 78 1053 実施例37 AsH3 0.08 Si 5.0 90 1165 実施例38 B2 6 0.08 Si 5.0 49 308 実施例39 SeH2 0.08 Si 5.0 73 1067
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ガス中に含有される有
害成分であるアルシン、ホスフィン、ジボランおよびセ
レン化水素などの水素化物ガス、特に大量に比較的高濃
度の水素化物ガスを効率良く、かつ、極めて迅速に除去
することができる。しかも、水素との還元反応などによ
る異常発熱を生ずることがなく、排ガスを安全に処理す
ることが可能となった。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有害成分である水素化物ガスを含むガス
    を、(1)酸化第二銅に(2)酸化珪素、酸化アルミニ
    ウムおよび酸化亜鉛の少なくとも1種を混合してなる組
    成物の成型体に、アルカリ金属化合物を添着せしめてな
    る浄化剤と接触させ、該ガスから有害成分を除去するこ
    とを特徴とする有害ガスの浄化方法。
  2. 【請求項2】水素化物ガスがアルシン、ホスフィン、ジ
    ボランおよびセレン化水素から選ばれる1種または2種
    以上である請求項1に記載の浄化方法。
  3. 【請求項3】アルカリ金属化合物が、カリウム、ナトリ
    ウム、リチウムの水酸化物、酸化物または炭酸塩である
    請求項1に記載の浄化方法。
  4. 【請求項4】アルカリ金属化合物が、水酸化カリウム、
    水酸化ナトリウム、酸化カリウムまたは炭酸カリウムで
    ある請求項2に記載の浄化方法。
  5. 【請求項5】アルカリ金属化合物の添着量が、組成物1
    00重量部に対し、各アルカリ金属の水酸化物換算で1
    〜50重量部である請求項1に記載の浄化方法。
  6. 【請求項6】組成物中の酸化第二銅と酸化珪素、酸化ア
    ルミニウムおよび酸化亜鉛との割合が金属の原子比 M
    /(M+Cu)〔式中、Cuは銅の原子数を示し、Mは
    珪素、アルミニウムまたは亜鉛の原子数(これらの成分
    を2種以上使用するときはそれらの原子数の合計)を示
    す。〕で0.02〜0.7である請求項1に記載の浄化
    方法。
  7. 【請求項7】成型体の粒自体の密度が1.5〜3.5g
    /mlである請求項1に記載の浄化方法。
  8. 【請求項8】水素化物ガスを含むガスが水素ベースまた
    は水素を含むガスである請求項1に記載の浄化方法。
  9. 【請求項9】水素化物ガスを含むガスと浄化剤との接触
    温度が100℃以下である請求項1に記載の浄化方法。
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WO2003002235A1 (fr) * 2001-06-28 2003-01-09 Sued-Chemie Catalysts Japan, Inc. Agent de traitement d'un gaz d'echappement a hydrure metallique, procede de production et procede de traitement d'un gaz d'echappement a hydrure metallique

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