JPH11500726A - 軟組織処理のための改良止血組成物 - Google Patents

軟組織処理のための改良止血組成物

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JPH11500726A JP8525664A JP52566496A JPH11500726A JP H11500726 A JPH11500726 A JP H11500726A JP 8525664 A JP8525664 A JP 8525664A JP 52566496 A JP52566496 A JP 52566496A JP H11500726 A JPH11500726 A JP H11500726A
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Abstract

(57)【要約】 止血剤、この止血剤の酸活性を低下させる化学薬剤、および水性基剤を含む、口部出血を制御するまたは歯肉組織の流動制御を行う止血歯科用組成物である。この組成物は、歯の修復または再建の処置の間に歯の象牙質内の象牙細管を開けることなく止血または歯肉組織流動の流れを制御するために用いられる。化学薬剤は、好適には、無機フィラーまたは止血剤の酸もしくは他の化学的活性を低減する高分子ポリオールである。これは象牙細管へのスメア層栓を許容し、その結果、象牙細管つまり歯随内への潜在的に危険な汚染物質の通路を実質的に完全に塞いだままにする。

Description

【発明の詳細な説明】 歯肉処理のための改良止血組成物 発明の背景 1.発明の技術分野 本発明は、止血組成物および歯科の分野での使用方法に関する。本発明は、特 に、歯の歯肉領域に適用できる改良された止血歯科組成物に係る。 2.関連技術 近年の器械および材料の発達は、歯保護が望ましいことについての公衆への認 知が増大したことと相俟って、修復および再建の歯科補てつ学歯科細工物におい て、キャストによる修復に、極めて重大で(vital)しばしば使用される要素(エ レメント)を用意した。長い間、歯科医は、妥協した歯の機能、完全性(integri ty)、および美観(aesthetics)を最大限とするための人口歯冠(クラウン)など の、間接的な鋳造修復を信頼してきた。鋳造修復処置の間の第1の関心事は、再 建のための歯の印象(陰型)を採取する際の口中出血の抑制である。歯の再建ま たは人口歯冠の調製の間、歯の印象をとる前に歯を完全に露出させるために歯肉 (ginval)もしくははぐき(gum)組織を切開するのが、歯科医にとって当たり前の ことである。正確な印象を作成するためには、歯の周囲の領域をきれいにして乾 燥させるのが肝要である。この終わりには、出血を止めるために種々の収れん剤 または止血剤が用いられる。 鋳造修復の失敗の大部分は、辺縁の適合性に乏しいことに帰する。辺縁の適合 性に乏しいことの第1の理由は、印象において辺縁の細部の再現が不十分である ことである。この欠点は、次には、通常、不十分な組織処理に帰することになる 場合がある。不十分な組織処理は、定着した歯科補てつ学における弱い結合であ る。歯科医には、継続的に改良された技術および材料が与えられ、これらは成功 した結果を求める予測できる組織処理に左右される。印象作成中の組織処理は、 伝統的に、止血することに加えて印象材料のための水平および垂直の空間を形成 することを制御する、化学的および機械的手段に集中している。組織の制御は、 歯肉下の縁に正確に適合する技能に関する最重要ステップである。 軟組織の水平および垂直な収縮と出血抑制とのために、多くの材料および装置 が提案されてきた。不幸にも、最も効果的な材料のいくつかにより、望ましくな い体系的で局所的な副作用が引き起こされる。このような副作用は、歯科医にフ ラストレーションを、患者に不快感を引き起こす。 歯肉近傍および/または歯肉下の接合(bonded)修復の増加と共に、接合処置の 開始前に非常に効果的な歯肉滲出液(sulcular fluid)制御を行うことへの強い要 求が生じた。近年の癒着性(adhesive)の歯科学では、歯科医に、磁器クラウン、 インレー(inlays)、被覆(veneers)および他の材料をエナメルおよび象牙質に直 接、緊密に結合することを許容する。言うまでもなく、印象作成であろうと癒着 性歯科学であろうと、異質の口中滲出液が成功を妨げる。歯肉(sulcular)組織の 近傍または下の接合を行う場合、エナメルおよび象牙質の接合処置の前に、完全 な組織および歯肉滲出液制御が行われなければならない。 歯の処置では、出血を抑制し、組織の収縮を助けるため、種々の止血剤および 収れん剤が用いられている。歯科医術に用いられる最も一般的な止血剤および収 れん剤の一つは、塩化アルミニウムの水性溶液であり、いくつかの製造業者によ り種々の商品名で取引されている。亜硫酸第二鉄(モンセル溶液(Monsel'ssolut ion)、硫酸第二鉄、塩化鉄などの第二鉄塩もまた、収れん剤として用いられてい る。硫酸第二鉄溶液は、凝結(止血:coagulant)および収れんの両作用を有する 止血剤として歯肉部への使用について、米国特許第4,551,100 号公報に記載され ている。この溶液は、水およびグリコールに対して約6〜20%の濃度を有する 水性硫酸第二鉄溶液から調製される。収れん剤ゲルは、米国特許第4,617,950 号 公報に記載されており、収れん剤塩および増粘剤を含んでいる。 歯へのクラウンなどの補てつ歯装置を取り付けるためには、クラウンを付ける ための表面を準備するために、歯の象牙質を被覆しているエナメル質を切断しな ければならない。典型的には、歯科医が歯を研削することにより切断できるよう に高速で回転する歯科ドリルに取り付けたダイヤモンドバーが用いられる。 新たに切断された歯は、象牙質の表面にスメア(smear)層を有しており、スメア 層は、切断した歯に半結合し、半破損した残留物であり、コラーゲン原線維(fib rils)の半結合層を含んでいる。スメア層の一部は、象牙質の表面に開口してい る象牙細管に入り込んでおり、細管を塞ぐ栓(plug)を形成する。象牙細管中のス メア層栓は、汚染物質が細管に入り込んで歯が感染することを防止することがで きるバリアとして作用する。 歯の修復に必要な処置を実行の際に遭遇してきた問題は、歯肉部の止血に用い られる液体収れん剤により象牙細管中のスメア層栓が開かれるかもしれないとい うことである。収れん剤または止血剤は、典型的には、止血するために歯の溝(s ulcus)に導入されるが、歯の上面にあふれ、露出した象牙質に接触するはずであ る。収れん剤または止血剤が過酷で、酸性が強すぎると、象牙細管中のスメア層 栓を溶解する場合があり、バクテリアなどの有害な汚染物資が歯の中に入るのを 許容することになる。また、収れん剤の酸性および/または他の固有の化学的性 質が、治療中に患者の口中で痛烈で不快な味の原因となる。 発明の要約 本発明は、水性基剤と、口中出血を止める収れん作用を与えるか、または歯肉 組織流動制御を提供する止血剤と、この止血剤の酸性活性を低減させて象牙細管 中のスメア層栓の実質的な移動を低減する化学結合または被覆(コーティング) 剤とを含有する改良された止血歯科用組成物に係る。歯の修復および再建処理に おいてこの止血組成物を使用すると、象牙質内の象牙細管が開放されることなく 、口中の出血が止まり歯肉組織の流体制御が行われる。 化学結合または被覆剤は、無機充填剤(フィラー)、高分子量ポリオール、ま たはこれらの混合物から選択できる。この化学薬剤は、止血剤に吸着し、緩やか に結合し、または被覆し、止血剤の活性化学成分の酸性の性質が象牙細管中のス メア層栓を著しく溶解するのを防止し、止血剤の有害な化学作用を最小限とする 。このように象牙細管中のスメア層栓が実質的に残留して有害な汚染物質が細管 中に入る通路を完全に塞ぎ、これにより、歯の過敏および/または感染を防止 している。また、化学薬剤は、組成物を用いた治療中に組成物中の止血剤の不快 な味を低減する。本発明の組成物が振動された場合、止血剤は結合(bonding)ま たは結びついている(tying)化学薬剤から開放され、振動の時点で止血剤の活性 が上昇する結果となる。 本発明の止血剤は粘性溶液で、アプリケータ装置から塗布された際に組成物を 適所に保持するのを役立つ。好適な止血剤は、硫酸第二鉄などの第二鉄化合物で あるが、他の止血剤を本発明の組成物に利用してもよい。第二鉄塩は、血と接触 したときに凝塊を形成するので、凝固性止血剤である。止血剤の酸性作用を低減 するために無機フィラーが用いられる場合には、好適にはシリカ系吸着剤が用い られるが、他の無機フィラーが用いられてもよい。止血剤の酸性作用を低減する ためにポリオール類が用いられる場合は、好適には高分子量グリコール類が本発 明の組成物に用いられる。 本発明の組成物は、口中の出血および歯肉組織流体の流れを抑制する装置で用 いられ、その装置は、出血部または滲出液が漏れている歯肉組織に歯科用組成物 を圧力でつけることができるアプリケータ装置を含む。このアプリケータ装置は 、それを通して組成物を塗布する詰め込まれた多孔性先端(padded poroustip)を 有し、好適には、デント・インフーザ装置(Dento-Infusor)である。アプリケー タ装置は、歯肉組織の出血を停止させる方法で歯科用組成物と共に用いることが でき、その方法は、アプリケータ装置の先端を組織に当てる工程と、組織中に止 血剤を投与する工程と、圧力で組成物を投与すると同時に組織をみがいて組成物 が十分に振動されて止血剤の止血活性が向上するようにする工程とによる。 本発明の一つの態様では、歯肉部の治療で止血または組織流体の制御を行うた めの改良された止血歯科用組成物である。本発明の他の態様は、上述した歯科用 組成物をアプリケータと共に用いることにより歯肉部を治療する装置である。さ らに、本発明の他の態様は、止血歯科用組成物を用いて歯肉部を治療する方法で ある。 発明の詳細な説明 本発明は、歯肉部の治療で出血を止め、また、歯肉の上皮(epithelial)組織を 通る歯肉滲出液の動きを抑制する、改良された止血歯科用組成物である。この止 血組成物は、止血剤、この止血剤の活性化学成分の酸性作用および反応性を低減 するための化学薬剤、および水性基剤を含む。 本発明の組成物の有用性および機能をより理解するために、歯の構造の基本的 理解が重要である。歯は、歯冠(crown)、歯頸部(neck)および歯根部(root)と して知られている3つの部分を含む。歯肉(gingiva)またははぐき(gum)は、歯の 歯根部を覆っている軟組織である。歯冠は、はぐき線の上部にあり、歯根部は下 顎骨の窩(socket)に入り込んでいる。歯髄室(pulp chamber)または歯髄腔(pulp cavity)は、歯の内側に位置し、歯冠から歯根部まで延びている。歯髄室は、細 胞、神経、血液、リンパ管および結合組織を含む疎性結合組織である歯髄を含ん でいる。象牙質は歯髄室を囲んでおり、約50%のコラーゲン(collagen)と約50 %のカルシウム鉱物とを含んでいる。象牙質の内部は、象牙細管(dentinal tubl es)であり、象牙細管は歯髄室から象牙質の表面に延びた微細管(canals)である 。象牙質の表面には平方ミリメートル当たり約35,000本の象牙細管が存在 し、各象牙細管は約1〜3ミクロンの直径を有する。象牙細管は歯髄室と連通し ており、また、圧縮された血しょう性流体を含んでいるので、痛みおよび圧力の 感覚が、象牙細管を介して歯髄室内の神経の末端に伝達される場合がある。象牙 細管は、象牙芽細胞突起(odontoblastic processes)によって塞がれてる。象牙 芽細胞は、歯乳頭(dental papilla)の表層を形成している細胞であり、歯乳頭は 歯の象牙質および歯髄になる。これらの細胞は、歯髄室を覆っており、歯が生え た後、長間、歯髄室に向かって象牙質を成長させ続ける。 歯が傷んだとき、しばしば、その傷んだ歯を覆う人工歯冠(クラウン)などの 義歯を装着する必要がある。歯にクラウンを取り付けるために、歯の象牙質を覆 うエナメル質をクラウンが取り付けられる表面形成するために、形づくらなけれ ばならない。上述したように新しく準備された歯は、象牙質の表面にスメア層を 有する。スメア層の一部は、象牙質の表面で開口する象牙細管に入り込み、その 細管をふさぐ栓(プラグ)を形成する。象牙細管内のスメア層栓は、仮のまたは 永久的なクラウンを取り付ける前に、有害な汚染物質が細管には入り込んだり、 歯が感染するのを防ぐバリアとなる場合がある。歯の外傷または感染損傷の何れ も、歯の障害を引き起こし、それは累積し、歯を死に至らしめる場合がある。 歯にクラウンを作成する際、正確な印象を得るために口内出血を止めることが 重要である。一端出血が止まると、印象材料を、歯の表面およびクレバス(凹部 )を含む周囲の組織に十分に接触させることができ、その結果、良好に適合した クラウンを造ることができる。不正確な印象は、質のいい適合したクラウンを作 成するための主な障害の一つであることと同様に、クラウンと象牙質および/ま たはエナメル質の表面との間を良好に密閉するための主な障害の一つである。不 適当な適合がある場合には、歯の密閉および保護が悪く、クラウンは、早期に役 に立たなくなりそうであり、または、場合によっては、周囲を保護している軟お よび/または硬組織が弱りそうである。 本発明の止血歯科用組成物を修復および再建処置に用いることにより、出血が 止められて、歯の正確な印象を採取することができる。本止血組成物はまた、組 成物にさらされ続けた時間の後においても、象牙細管内のスメア層栓を保持する ことにより、象牙質を保護するという驚くべき、そして予期せぬ結果を有し、軟 組織にあまり攻撃的でない性質を有する。この象牙質保護効果は、同じ活性成分 の化学的止血剤の同じ量で、本発明の組成物の他の成分を含まないものよりも優 れている。このように象牙細管内のスメア層栓は、その細管への潜在的な汚染物 質の通路を完全に塞いだまま無傷であり、その結果、過敏および/または歯への 感染が防止され、歯への潜在的な外傷を減少させることにより歯髄が保護される 。したがって、本発明の組成物は、止血を抑制し、軟組織の収縮を高めると同時 に、歯科組織上の止血剤および収れん性化学物質の攻撃的な性質を低減するとい う付加的な利点を有する。 本発明の組成物に用いられる止血剤は幅広い種類の止血および収れん性化合物 から選択され、単体または複数の混合物で使用することができる。止血剤として は、アルミニウム、鉄、亜鉛、マンガン、ビスマス等の塩などの種々の金属塩を 含み、同様に、過マンガン酸塩など、これらの金属を含む他の塩も含む。好適な 止血剤の例としては、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄塩、第二鉄塩、塩化亜鉛、塩化 アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、および酢酸 アルミニウムを挙げることができるが、これに限定されない。また、硫酸アルミ ニウムカリウムおよびアルミニウム硫酸アンモニウム等のみょうばん類が用いら れる。加えて、止血剤として、タンニンおよびその他類似のポリフェノール化合 物が用いられる。上述した収れんおよび止血化合物は、酸性の性質を有し、典型 的には、約0〜4のpHを有する。 本発明の組成物に用いる好ましい止血剤は、第二鉄塩化合物である。好ましい 第二鉄塩としては、一般式Fe2(SO43を有する硫酸第二鉄と、一般式Fe4 (OH)2(SO45を有する亜硫酸第二鉄が挙げられる。両第二鉄および硫酸 イオンは体内に存在するため、硫酸第二鉄または亜硫酸第二鉄に対するアレルギ ー反応を示す可能性は、極めて低い。第二鉄塩は凝固性の止血剤であり、血液と 接触すると、血液の蛋白質を即時に沈殿させ、凝塊を形成する。 止血剤はまた、歯肉カフ(cuff)内の膠原線維の伸縮性を減少させることにより 、組織の収縮を助長する。加えて、止血剤は、印象形成のためであろうと、最終 修復配置の結合(bonding)および封泥(luting)の段階で、完全な上皮組織を通し ての歯肉滲出液の動きの低減を促進する。 止血組成物内に存在する止血剤は、止血組成物に止血性を与えるに十分に効果 的な量で用いられる。止血剤の好ましい量は、組成物の約1〜40重量%であり 、さらに好ましくは、約10〜30重量%である。 止血剤の酸性および他の化学的作用を抑えるために、吸収、収れん、または被 覆(coating)性質を有する化学薬剤が止血組成物に用いられる。この化学薬剤は 、無機フィラー、高分子量ポリオール、またはそれらの混合物から選択すること ができる。その化学薬剤は、止血活性化学成分を吸着し、緩やかに結合し、また は被覆し、その結果、止血組成物に接触する象牙細管のスメア層ではほとんど反 応しない。化学薬剤は本質的に、組成物の活性止血成分の総量が歯の表面と直接 接触することを妨げ、これにより、スメア層を除去する効果のある総有効化学的 性質を減少させる。これは、止血剤の酸性の性質が、象牙細管内のスメア層栓 を溶解することを妨げるが、治療部分に接触するとき、特にデント−インフュー ザー(Dento-Infusor)装置(以下で詳述する)を用いたときに、止血剤の止血性 能を妨げない。この装置は機械的振動を介して、出血場所などの活性が必要とさ れる場所で、止血のための所望の化学的性質の潜在能力を選択的に高める。 このように象牙細管内のスメア層栓は、本止血組成物での治療の間、実質的に 無傷のままであり、潜在的な汚染物質の組織への通路を塞いでいる。組成物内の 化学薬剤は、第一に、歯および周囲の歯肉上の止血剤の攻撃的な性質を減少させ ると同時に、化学薬剤はまた、レセプター(receptor)に感じさせる止血剤の不快 な化学的露出を減少させ、これにより、不快な味を減少させるなどの付加的な利 益を与える。 好ましい無機フィラーは、コロイダルシリカ、フュームド(fumed)シリカ、破 砕シリカ、沈降シリカ、またはこれらの混合物等のシリカ系吸収剤である。シリ カ系吸収剤は、止血組成物にチキソトロピー特性を与え、振動の時点ではせん断 で薄くなり、振動が終わり止血組成物の粘性が高くなると、厚くなる結果になる 。これは、Dento-Infusor 装置などの注入装置を使用して止血組成物を投与する 際に、従来の粘性のない止血液より投与特性を向上させ、投与した場所に組成物 を保持する助けとなる。 また、他の無機フィラーも、止血剤に吸着または結合作用を与える限り、本発 明の組成物に用いられることができる。他の有用な無機フィラーとしては、酸化 アルミニウムおよび二酸化チタン等の金属酸化物を挙げることができる。無機フ ィラーは、組成物内で止血剤に対しての結合剤の役割を果たす。 シリカ(SiO2)等の無機フィラーが第二鉄塩類などの止血剤とどのように 結合するかのメカニズムについて提案する理論を以下に述べる。シリカの粒子は 、粒子表面のシラノール(SiOH)基で終端となっている。シラノールのヒド ロキシド基は、第二鉄塩水溶液中に存在するヒドロニウムイオンと類似点を有し 、ヒドロキシド基は、隣接するヒドロニウムイオンと弱い水素結合する。本組成 物が揺らされて、たとえ活性が増加しても、水素結合は、理論的には、第二鉄塩 溶液の攻撃的な酸性の性質をくるむ助けをする。また、シリカが機械的結合特性 を有し、止血剤を物理的に吸収する「スポンジ」としての役割を果たすと信じ られている。このように、シリカは、振動されるまで液体止血活性を減少するこ とにより、第二鉄塩等の止血剤の酸性および他の化学的作用を低減し、その結果 、止血剤は、歯、および受動的に接触される周囲の歯肉に対して、反応性がない 。 以下で詳細に述べる、出血している組織に止血組成物を塗布され、こすりつけ られると、機械的反応または振動が、結合または吸着状態から止血物質を解放し 、組成物の止血活性を増大する。他の歯組織に受動的に接触する外部止血組成物 は何れも、低減した活性を有する。これは、象牙細管内のスメア層の溶解を著し く妨げ、周囲の組織への他の積極的な損傷を低減させる。 種々のポリオール類、好ましくは高分子量のポリオールが、止血剤の酸性また は他の化学的活性を低減させるための化学薬剤として用いられることができる。 ポリオールは、本組成物の潤滑油として作用し、また、止血剤のための局所反応 サプレッサ(suppressor)として機能する有機被膜剤として作用する。ポリオール は、潜在的反応性を減少させることにより、本組成物が止血剤の活性の抑制にお いて組成物を高めることができる。好適なポリオールとしては、ポリエチレング リコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ソル ビトール、およびその類似物を挙げることができる。用いられるポリオール類は 、広範囲の分子量を有することができ、これは所定の分子量(m.w.)の特定 のポリオールのレオロジーと、他の成分およびその濃度に対する濃度とに依存す る。ポリオールの分子量を高めることは、陰性の組織効果(negative tissue eff ects)を減少させるために止血剤を被覆する傾向を高める目的を有する(例えば 、止血組成物中に存在する、他の方法で被覆されていないまたは遮断されていな いヒドロニウムイオンの焼灼性の作用を減少する)。一般に、ポリオールの濃度 が減少されにつれて、同じ有益な被膜効果を得るためにポリオールの分子量を増 加させることが好ましい。用いられるポリオールの分子量が高いほど、一般的に 被膜効果が増大する。 止血組成物に用いる好適なポリオールはポリエチレングリコールである。少な くとも約600の平均分子量、さらに好ましくは少なくとも約1,000の平均 分子量、最も好ましくは少なくとも約1,500の平均分子量を有する、ポリエ チレングリコールなどの高分子量ポリオール類が好ましいことがわかった。それ にもかかわらず、約100,000までの平均分子量を有するポリオールを用い てもよいことは理解されるであろう。いくつかの場合、二つまたはそれ以上の異 なる平均分子量を有するポリエチレングリコールを混合することが好ましい(例 えば、それぞれ1500および8000の平均分子量を有するポリエチレングリ コールの混合物)。 前述のポリエチレングリコールなどのポリオールの平均分子量の値は、所定の ポリエチレングリコールのサンプルを滴定することにより決定され、サンプルは 、まず、水酸化ナトリウム水溶液と共に無水フタル酸−ピリジン試薬と反応させ た。特に、サンプルは、300gの新たに蒸留したピリジン中に溶解した48g のc.p.(純粋な)フタル無水物からなる試薬と反応させ、その後、7gのc .p.イミダゾールが添加し、得られた混合物を一晩放置した。予想分子量を1 60で割ったのと同等の量のサンプルを、25mlの無水フタル酸−ピリジン試 薬に添加し、この混合物を、98±2℃で30分間保持した。この混合物を冷却 し、次いで10mlの蒸留水を添加した。2分後、フェノールフタレインの1. 0%ピリジン溶液を指示薬として添加した。 得られた溶液を、少なくとも15秒間ピンクの終点が維持されるようになるま で、標準の0.5Nの水酸化ナトリウム溶液で滴定した。また、25mlの無水 フタル酸−ピリジン試薬からなるブランクを滴定した。次いで、ポリエチレング リコールの平均分子量が下記方程式を用いて計算した。 前述の試験は、ユニオン・カーバイト・プロダクト・インフォメーション・ブ リテン・フォー・カーボワックス(登録商標)・ポリエチレングリコール(Union Carbide Product Information Bulletin for CARBOWAX(登録商標)polyethyle ne glycols)(1986)に、より詳細に示されている。これには、種々の分子量に基 づくポリエチレングリコールの他の物理特性(密度、溶融または凝固範囲、水溶 性、繰り返しオキシエチレンユニットの平均数等)が示されている。開示の目的 で、前述の参考文献は、特定の参考文献としてここに併合されるものとする。 ポリオールが止血剤に対する局所反応サプレッサーとしてどのように作用する のメカニズムに関して提案する理論について、以下に述べる。ポリエチレングリ コール等のポリオールは、収れん特性を有さない有機マクロ分子である。第二鉄 塩類等の止血剤は、収れん性および酸性の性質を有する無機分子である。ポリエ チレングリコールは、有機被膜で部分的に第二鉄塩を覆うか、または、第二鉄塩 類の酸性および/または化学活性を減少または抑制するために、これらの無機分 子と対抗する。ポリエチレングリコールは、それにより、歯の組織と第二鉄塩と の受動反応的接触を減少させ、結果としてスメア層の除去効果を減じる。本組成 物を振動することは、収れん性第二鉄塩が、治療される所望の領域に対しての活 性および/または露出が上昇し、その機能を果たすという確率が上昇する。 無機フィラーまたはポリオール等の化学薬剤は、必要に応じて組成物の適当な 振動でおよび/または組成物の適当な振動の条件で、止血剤の収れん性または止 血特性を妨げることなく、止血剤の酸性または他の化学活性を減少するのに効果 的な量で存在する。化学薬剤の好ましい量は、組成物に対して、約0.1〜80 重量%であり、さらに好ましくは、0.1〜50重量%である。無機フィラーが 本発明の組成物に用いられる場合、好ましい量は、その組成物に対して約0.1 〜30重量%であり、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。ポリオール が本発明の組成物に用いられる場合、好ましい量は、その組成物に対して約0. 1〜50重量%であり、さらに好ましくは5〜40重量%である。 水などの水性基剤は、組成物に所望の粘度を与え、化合物の分散および/また は溶解するのに効果的な量で止血組成物に含まれる。水は、組成物の他の成分中 に存在する場合があり、または、別途添加される場合がある。水は、組成物に用 いられる前に脱イオンされることが好ましい。水性基剤は、止血組成物内に、約 1〜80重量%、好ましくは約40〜60重量%の量で存在する。 上述した成分は、標準的な混合手順でそれぞれ所望量で混合され、本発明の組 成物を形成す。固体第二鉄塩などの固体の止血剤が本発明の組成物の処方に用い られる場合、本組成物の他の構成物を加える前に、固体止血剤を最初に水に溶解 するのが好ましい。 本発明の止血組成物を歯の組織に注入するための好ましい物理療法(modality) は、止血組成物の注入および振動させるアプリケーター装置を用いることである 。有用なアプリケーター装置は、米国特許第4,578,055 号公報に記載されており 、その記載は特定の参考文献としてここに組み込まれる。アプリケーター装置は 、一端にパッドを取り付けた先端を有する中空の金属またはプラスチックの曲が ったチューブを有する。パッドを取り付けた先端は、組織に十分に接近して組織 と部分的なシールを形成するように形付けられている。曲がったチューブは、止 血組成物の搬送するためのシリンジ型ディスペンサに取り付けられている。本発 明に用いられる上記構造の好適なアプリケーター装置は、ユタ州 サウス ジョ ーダンのウルトラデント プロダクツ社(Ultradent Products,Inc.,of South Jordan,Utah)から入手可能なデント−インフューザー(Dento-Infusor)装置であ る。 止血組成物を含むシリンジが取り付けられたデント−インフューザー装置は、 切断表面にしっかりとこすり合わされ、出血を抑制する小さな場所に止血組成物 を安定して丁寧に注入する。この装置を用いる場合、止血組成物は、シリンジ内 に簡単に充填され、または、予め充填されたカプセルが用いられる。次いで、ア プリケーターの先端は、出血している傷部、切断、歯肉溝(gingival sulcus)、 歯随室(第一生歯の歯随切断による)、または類似の部分に挿入される。溶液の 注入と同時に、アプリケーターの端部を「みがき(burnishing)」または摩擦する ことにより、出血が迅速に抑制される。摩擦の間、毛細血管の血流に勝るほど十 分な圧力がシリンジプランジャー(注射器)に供給される。上述したように組成 物のより大きな化学的活性を開放する結果を伴う振動と同様に、これは毛細血管 の開口内で凝塊を誘発し、無血地帯を形成する。また、組織上での磨き動作は、 毛細血管の開口で凝塊栓の形成が増大している間、組織の表面上を越えて広がる 無関係の凝塊を除去する。 歯肉出血の抑制があると、歯肉組織が接触または処理されると直ぐに、再び出 血しないように、止血が達成される。これは、「積極的」止血として知られてお り、他の手順の「消極的」止血と対比されるものであり、後者では、溝(suculs) に印象材を注入する直前またはその間に、浸透が意のままにまたは頻繁に起こる 。患者の歯周および全身の健康に依存するが、本発明の手順を用いると、溝の周 囲に2〜3パス、多くても20〜30パスで「積極的な」止血ができる。デント −インフューザーを用いて、溝の周囲に注射器がゆっくりと押し込まれるように 、2〜4秒間、傷ついた部分にしっかりとした圧力を加えることで、なかなか出 血が止まらない局部を抑制することができる。吸引のしすぎは、しばしば望まな い乾燥を引き起こすが、形成された歯の表面および歯肉組織の早すぎる乾燥は、 関係ない凝血が表面に付着する原因となる。止血組成物が注入される際にその領 域に供給される軽い霧状の水は、凝塊の破片が付着する危険性を最小限にする。 しかしながら、シリンジの圧力が、新たな止血組成物が毛細血管の開口部に届く ことを保証しているので、関係ない凝塊の存在は止血工程を妨げるものではない 。新しい凝塊の形成がない状態で溝に止血組成物が存在することは、止血が達成 されていることを示している。止血の状態で、その部分はすすがれて清掃される 。周到な、しっかりとした、空気/水のスプレーは、凝塊の除去を促進し、止血 の質を確認する。このしっかりとしたすすぎの手順の間に、出血が起こると、印 象形成または修復処置中に発生し、処置を妨害する可能性がある。止血または浸 透が確認された場合には、注入工程が、全ての出血が止められる間で繰り返され る。 この技術では、臨床医は、全体の縁および溝が清潔で目に見えるかを確かめる 時間を取ることができる。印象材が溝に注入される前に、全ての縁が清潔にされ 、露出されているべきである。質の高い印象が常に形成されるはずなので、次い で、印象材は混合され、静かにゆっくりした方法で溝の周りに注射される。上述 した組織処理手順を用いることにより、多数が形成されている場合でさえ、良 好な辺縁の細部を有する正確で完全な印象が期待される。上述した手順は、溝中 への滲出および形成された歯表面の汚染を除去するために、一瞬のタイミングが 要求される他の技術により引き起こされるストレスを事実上除去する。 また、本発明の止血組成物は、歯の上にクラウンを接着する等の最終修復位置 の結合および封泥する工程の間に、完全な上皮を通しての歯肉滲出液の動きを抑 制するために、デント−インフューザー装置などのアプリケーターを用いること ができる。接着段階の間に存在する異質の口中滲出液は、修復の失敗または変色 を導き得る。このように、歯肉滲出液の動きを抑制する止血組成物を用いること は、これらの問題を防ぐことができる。 歯肉近傍または歯肉下の修復は全て、結合または封泥プロセスの間に歯肉滲出 液汚染物質に影響を受けやすい辺縁を有する。接着歯科学においては、形成され た歯の表面の全て、特にマージンは、血液および/または歯肉滲出液などの組織 流体から隔離しなければならない。本発明の止血組成物は、止血剤としての役割 をするのに加えて、歯肉上皮の浸透性を減少または除去するためにも用いられる ことができ、したがって、歯肉組織滲出液が流れるのを防ぐことができる。歯肉 組織滲出液の流れが存在し、または修復物の接着より前に出血する場合、本発明 の止血組成物をデント−インフューザー装置で用い、周りの組織への最小の影響 で血液または他の流体の流れを止めることができる。 結果として生じる歯肉組織滲出液の流れの歯肉上皮の浸透性は、好ましくはプ ラスチック材料で形成されるデント−インフューザー装置を介して、止血組成物 を歯肉組織に優しくすりつけることによって、除去または大幅に低減される。溝 はしっかりとすすがれて、乾燥に注意される。次いで、酸性調整から樹脂で被膜 するため下塗りまでの結合技術工程が実行され、歯肉滲出液が抑制されるため、 その全ては、不都合なく行われる。歯肉滲出液を抑制し、結合前に良好に清潔に することにより、修復物の良好な結合および密閉が保証され、修復物の漏れ、そ の結果としてその漏れおよび変色となる、将来の問題を防ぐことができる。 加えて、本発明の止血組成物は、当業者によく知られる多くの異なる方法およ び装置を用いて、歯の組織に適用することができる。 以下の実施例は、本発明の範囲内の種々の止血組成物を十分に説明する。これ らの例は、単なる例示をする意図であり、本発明の範囲を制限するものではない 。 実施例1 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 34.4 脱イオン水 52.2 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 9 フュームドシリカ 3.4 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままにした。 実施例2 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 22.7 脱イオン水 47.9 ポリエチレングリコール(1500m.w.) 26 フュームドシリカ 3.4 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとした。 実施例3 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20.6 脱イオン水 32.7 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 32.3 ポリエチレングリコール(1450m.w.) 11.3 フュームドシリカ 3.1 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとした。 実施例4 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 22.7 脱イオン水 52.9 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 21 フュームドシリカ 3.4 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例5 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 塩化アルミニウム 22.7 脱イオン水 52.9 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 21 フュームドシリカ 3.4 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例6 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 10 脱イオン水 77.6 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 2.4 フュームドシリカ 10 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例7 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 34.4 脱イオン水 51.2 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 13.9 フュームドシリカ 0.5 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例8 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20 脱イオン水 65 フュームドシリカ 15 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例9 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 28 脱イオン水 63 フュームドシリカ 9 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例10 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20 脱イオン水 75 フュームドシリカ 5 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例11 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 18 脱イオン水 79 フュームドシリカ 3 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例12 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20 脱イオン水 54 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 26 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとした。 実施例13 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 塩化アルミニウム 18 脱イオン水 37 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 45 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例14 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20 脱イオン水 54 ポリエチレングリコール(1500m.w.) 26 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例15 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 15 脱イオン水 25 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 30 ポリエチレングリコール(1500m.w.) 30 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 本発明は、その精神と本質的な特徴に反することなしに、他の特定の実施例を 構成することができる。上述の実施例は単に説明のためで、限定的に考慮される ものではない。よって、本発明の範囲は、上述した説明よりむしろ添付された請 求の範囲によって示される。趣旨および請求の範囲の均等の範囲内のあらゆる変 形は、その範囲に包含される。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年2月28日 【補正内容】 明細書 軟組織処理のための改良止血組成物 発明の背景 1.発明の技術分野 本発明は、止血組成物および歯科の分野での使用方法に関する。本発明は、特 に、歯の歯肉領域に適用できる改良された止血歯科組成物に係る。そして、本止 血組成物は、あらゆる軟組織の処理に用いた場合に、よりやさしく、より侵襲の 少ないものである。 2.関連技術 近年の器械および材料の発達は、歯保護が望ましいことについての公衆への認 知が増大したことと相俟って、修復および再建の歯科補てつ学歯科細工物におい て、キャストによる修復に、極めて重大で(vital)しばしば使用される要素(エ レメント)を用意した。長い間、歯科医は、妥協した歯の機能、完全性(integri ty)、および美観(aesthetics)を最大限とするための人口歯冠(クラウン)など の、間接的な鋳造修復を信頼してきた。鋳造修復処置の間の第1の関心事は、再 建のための歯の印象(陰型)を採取する際の口中出血の抑制である。歯の再建ま たは人口歯冠の調製の間、歯の印象をとる前に歯を完全に露出させるために歯肉 (ginval)もしくははぐき(gum)組織を切開するのが、歯科医にとって当たり前の ことである。正確な印象を作成するためには、歯の周囲の領域をきれいにして乾 燥させるのが肝要である。この終わりには、出血を止めるために種々の収れん剤 または止血剤が用いられる。 鋳造修復の失敗の大部分は、辺縁の適合性に乏しいことに帰する。辺縁の適合 性に乏しいことの第1の理由は、印象において辺縁の細部の再現が不十分である ことである。この欠点は、次には、通常、不十分な組織処理に帰することになる 場合がある。不十分な組織処理は、定着した歯科補てつ学における弱い結合であ る。歯科医には、継続的に改良された技術および材料が与えられ、これらは成功 した結果を求める予測できる組織処理に左右される。印象作成中の組織処理は、 伝統的に、止血することに加えて印象材料のための水平および垂直の空間を形成 することを制御する、化学的および機械的手段に集中している。組織の制御は、 歯肉下の縁に正確に適合する技能に関する最重要ステップである。 軟組織の水平および垂直な収縮と出血抑制とのために、多くの材料および装置 が提案されてきた。不幸にも、最も効果的な材料のいくつかにより、望ましくな い体系的で局所的な副作用が引き起こされる。このような副作用は、歯科医にフ ラストレーションを、患者に不快感を引き起こす。 歯肉近傍および/または歯肉下の接合(bonded)修復の増加と共に、接合処置の 開始前に非常に効果的な歯肉滲出液(sulcular fluid)制御を行うことへの強い要 求が生じた。近年の癒着性(adhesive)の歯科学では、歯科医に、磁器クラウン、 インレー(inlays)、被覆(veneers)および他の材料をエナメルおよび象牙質に直 接、緊密に結合することを許容する。言うまでもなく、印象作成であろうと癒着 性歯科学であろうと、異質の口中滲出液が成功を妨げる。歯肉(sulcular)組織の 近傍または下の接合を行う場合、エナメルおよび象牙質の接合処置の前に、完全 な組織および歯肉滲出液制御が行われなければならない。 歯の処置では、出血を抑制し、組織の収縮を助けるため、種々の止血剤および 収れん剤が用いられている。歯科医術に用いられる最も一般的な止血剤および収 れん剤の一つは、塩化アルミニウムの水性溶液であり、いくつかの製造業者によ り種々の商品名で取引されている。亜硫酸第二鉄(モンセル溶液(Monsel'ssolut ion)、硫酸第二鉄、塩化鉄などの第二鉄塩もまた、収れん剤として用いられて いる。硫酸第二鉄溶液は、凝結(止血:coagulant)および収れんの両作用を有す る止血剤として歯肉部への使用について、米国特許第4,551,100 号公報に記載さ れている。この溶液は、水およびグリコールに対して約6〜20%の濃度を有す る水性硫酸第二鉄溶液から調製される。収れん剤ゲルは、米国特許第4,617,950 号公報に記載されており、収れん剤塩および増粘剤を含んでいる。 歯へのクラウンなどの補てつ歯装置を取り付けるためには、クラウンを付ける ための表面を準備するために、歯の象牙質を被覆しているエナメル質を切断し なければならない。典型的には、歯科医が歯を研削することにより切断できるよ うに高速で回転する歯科ドリルに取り付けたダイヤモンドバーが用いられる。新 たに切断された歯は、象牙質の表面にスメア(smear)層を有しており、スメア層 は、切断した歯に半結合し、半破損した残留物であり、コラーゲン原線維(fibri ls)の半結合層を含んでいる。スメア層の一部は、象牙質の表面に開口している 象牙細管に入り込んでおり、細管を塞ぐ栓(plug)を形成する。象牙細管中のスメ ア層栓は、汚染物質が細管に入り込んで歯が感染することを防止することができ るバリアとして作用する。 歯の修復に必要な処置を実行の際に遭遇してきた問題は、歯肉部の止血に用い られる液体収れん剤により象牙細管中のスメア層栓が開かれるかもしれないとい うことである。収れん剤または止血剤は、典型的には、止血するために歯の溝(s ulcus)に導入されるが、歯の上面にあふれ、露出した象牙質に接触するはずであ る。収れん剤または止血剤が過酷で、酸性が強すぎると、象牙細管中のスメア層 栓を溶解する場合があり、バクテリアなどの有害な汚染物資が歯の中に入るのを 許容することになる。また、収れん剤の酸性および/または他の固有の化学的性 質が、治療中に患者の口中で痛烈で不快な味の原因となる。 一般に、止血組成物は、傷や軟組織の処理に用いると、炎症や、治癒過程を遅 らせる他の有毒組織反応を誘発する。また、これは、出血をチェックするために 用いる収れん剤の酸性および/または他の化学特性によるものである。 発明の要約 本発明は、水性基剤と、口中出血を止める収れん作用を与えるか、または歯肉 組織流動制御を提供する止血剤と、この止血剤の酸性活性を低減させて象牙細管 中のスメア層栓の実質的な移動を低減する化学結合または被覆(コーティング) 剤とを含有する改良された止血歯科用組成物に係る。歯の修復および再建処理に おいてこの止血組成物を使用すると、象牙質内の象牙細管が開放されることなく 、口中の出血が止まり歯肉組織の流体制御が行われる。さらに、この止血組成物 は、傷や軟組織の処理に用いた場合、よりやさしく、より侵襲が少ない。 化学結合または被覆剤は、無機充填剤(フィラー)、高分子量ポリオール、ま たはこれらの混合物から選択できる。この化学薬剤は、止血剤に吸着し、緩やか に結合し、または被覆し、止血剤の活性化学成分の酸性の性質が象牙細管中のス メア層栓を著しく溶解するのを防止し、止血剤の有害な化学作用を最小限とする 。このように象牙細管中のスメア層栓が実質的に残留して有害な汚染物質が細管 中に入る通路を完全に塞ぎ、これにより、歯の過敏および/または感染を防止し ている。さらに、前記化学結合剤は、一般の軟組織により侵襲の少ない止血組成 物を調製する役目を明らかに担っている。また、化学薬剤は、組成物を用いた治 療中に組成物中の止血剤の不快な味を低減する。本発明の組成物が振動された場 合、止血剤は結合(bonding)または結びついている(tying)化学薬剤から開放され 、振動の時点で止血剤の活性が上昇する結果となる。 本発明の止血剤は粘性溶液で、アプリケータ装置から塗布された際に組成物を 適所に保持するのを役立つ。好適な止血剤は、硫酸第二鉄などの第二鉄化合物で あるが、他の止血剤を本発明の組成物に利用してもよい。第二鉄塩は、血と接触 したときに凝塊を形成するので、凝固性止血剤である。止血剤の酸性作用を低減 するために無機フィラーが用いられる場合には、好適にはシリカ系吸着剤が用い られるが、他の無機フィラーが用いられてもよい。止血剤の酸性作用を低減する ためにポリオール類が用いられる場合は、好適には高分子量グリコール類が本発 明の組成物に用いられる。 本発明の組成物は、口中の出血および歯肉組織流体の流れを抑制する装置で用 いられ、その装置は、出血部または滲出液が漏れている歯肉組織に歯科用組成物 を圧力でつけることができるアプリケータ装置を含む。このアプリケータ装置は 、それを通して組成物を塗布する詰め込まれた多孔性先端(padded porous tip) を有し、好適には、デント・インフーザ装置(Dento-Infusor)である。アプリケ ータ装置は、歯肉組織の出血を停止させる方法で歯科用組成物と共に用いること ができ、その方法は、アプリケータ装置の先端を組織に当てる工程と、組織中に 止血剤を投与する工程と、圧力で組成物を投与すると同時に組織をみがいて組成 物が十分に振動されて止血剤の止血活性が向上するようにする工程とによる。 本発明の一つの態様では、歯肉部の治療で止血または組織流体の制御を行うた めの改良された止血歯科用組成物である。本発明の他の態様は、上述した歯科用 組成物をアプリケータと共に用いることにより歯肉部を治療する装置である。さ らに、本発明の他の態様は、止血歯科用組成物を用いて歯肉部を治療する方法で ある。さらにまた、本発明の他の態様は、一般の軟組織を処理するための組成物 、装置、および方法である。 発明の詳細な説明 本発明は、歯肉部の治療で出血を止め、また、歯肉の上皮(epithelial)組織を 通る歯肉滲出液の動きを抑制する、改良された止血歯科用組成物である。そして 、この止血組成物は、傷や一般の軟組織を処理するために用いた場合、よりやさ しく、より侵襲が少ない。この止血組成物は、止血剤、この止血剤の活性化学成 分の酸性作用および反応性を低減するための化学薬剤、および水性基剤を含む。 本発明の組成物の有用性および機能をより理解するために、歯の構造の基本的 理解が重要である。歯は、歯冠(crown)、歯頸部(neck)および歯根部(root)と して知られている3つの部分を含む。歯肉(gingiva)またははぐき(gum)は、歯の 歯根部を覆っている軟組織である。歯冠は、はぐき線の上部にあり、歯根部は下 顎骨の窩(socket)に入り込んでいる。歯髄室(pulp chamber)または歯髄腔(pulp cavity)は、歯の内側に位置し、歯冠から歯根部まで延びている。歯髄室は、細 胞、神経、血液、リンパ管および結合組織を含む疎性結合組織である歯髄を含ん でいる。象牙質は歯髄室を囲んでおり、約50%のコラーゲン(collagen)と約50 %のカルシウム鉱物とを含んでいる。象牙質の内部は、象牙細管(dentinal tubl es)であり、象牙細管は歯髄室から象牙質の表面に延びた微細管(canals)である 。象牙質の表面には平方ミリメートル当たり約35,000本の象牙細管が存在 し、各象牙細管は約1〜3ミクロンの直径を有する。象牙細管は歯髄室と連通し ており、また、圧縮された血しょう性流体を含んでいるので、痛みおよび圧力の 感覚が、象牙細管を介して歯髄室内の神経の末端に伝達さ れる場合がある。象牙細管は、象牙芽細胞突起(odontoblastic processes)によ って塞がれてる。象牙芽細胞は、歯乳頭(dental papilla)の表層を形成している 細胞であり、歯乳頭は歯の象牙質および歯髄になる。これらの細胞は、歯髄室を 覆っており、歯が生えた後、長間、歯髄室に向かって象牙質を成長させ続ける。 歯が傷んだとき、しばしば、その傷んだ歯を覆う人工歯冠(クラウン)などの 義歯を装着する必要がある。歯にクラウンを取り付けるために、歯の象牙質を覆 うエナメル質をクラウンが取り付けられる表面形成するために、形づくらなけれ ばならない。上述したように新しく準備された歯は、象牙質の表面にスメア層を 有する。スメア層の一部は、象牙質の表面で開口する象牙細管に入り込み、その 細管をふさぐ栓(プラグ)を形成する。象牙細管内のスメア層栓は、仮のまたは 永久的なクラウンを取り付ける前に、有害な汚染物質が細管には入り込んだり、 歯が感染するのを防ぐバリアとなる場合がある。歯の外傷または感染損傷の何れ も、歯の障害を引き起こし、それは累積し、歯を死に至らしめる場合がある。 歯にクラウンを作成する際、正確な印象を得るために口内出血を止めることが 重要である。一端出血が止まると、印象材料を、歯の表面およびクレバス(凹部 )を含む周囲の組織に十分に接触させることができ、その結果、良好に適合した クラウンを造ることができる。不正確な印象は、質のいい適合したクラウンを作 成するための主な障害の一つであることと同様に、クラウンと象牙質および/ま たはエナメル質の表面との間を良好に密閉するための主な障害の一つである。不 適当な適合がある場合には、歯の密閉および保護が悪く、クラウンは、早期に役 に立たなくなりそうであり、または、場合によっては、周囲を保護している軟お よび/または硬組織が弱りそうである。 本発明の止血歯科用組成物を修復および再建処置に用いることにより、出血が 止められて、歯の正確な印象を採取することができる。本止血組成物はまた、組 成物にさらされ続けた時間の後においても、象牙細管内のスメア層栓を保持する ことにより、象牙質を保護するという驚くべき、そして予期せぬ結果を有し、軟 組織にあまり攻撃的でない性質を有する。この象牙質保護効果は、同じ活性成分 の化学的止血剤の同じ量で、本発明の組成物の他の成分を含まないものよりも優 れている。このように象牙細管内のスメア層栓は、その細管への潜在的な汚染物 質の通路を完全に塞いだまま無傷であり、その結果、過敏および/または歯への 感染が防止され、歯への潜在的な外傷を減少させることにより歯髄が保護される 。したがって、本発明の組成物は、止血を抑制し、軟組織の収縮を高めると同時 に、歯科組織上の止血剤および収れん性化学物質の攻撃的な性質を低減するとい う付加的な利点を有する。一般の軟組織は酸などの腐食薬に敏感である。収れん 剤は、軟組織中の傷の出血をチェックするのに有用であるが、炎症や他の患者を 不快にさせたり、いらだたせたりする原因となる。これは、ほとんどの止血剤が 明らかな酸性となりやすいためである。したがって、本発明は、また、使用中に 軟組織にやさしく、より侵襲の少ない、すべての組織の止血に供する組成物およ び方法を提供する。 本発明の組成物に用いられる止血剤は幅広い種類の止血および収れん性化合物 から選択され、単体または複数の混合物で使用することができる。止血剤として は、アルミニウム、鉄、亜鉛、マンガン、ビスマス等の塩などの種々の金属塩を 含み、同様に、過マンガン酸塩など、これらの金属を含む他の塩も含む。好適な 止血剤の例としては、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄塩、第二鉄塩、塩化亜鉛、塩化 アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、および酢酸 アルミニウムを挙げることができるが、これに限定されない。また、硫酸アルミ ニウムカリウムおよびアルミニウム硫酸アンモニウム等のみょうばん類が用いら れる。加えて、止血剤として、タンニンおよびその他類似のポリフェノール化合 物が用いられる。上述した収れんおよび止血化合物は、酸性の性質を有し、典型 的には、約0〜4のpHを有する。 本発明の組成物に用いる好ましい止血剤は、第二鉄塩化合物である。好ましい 第二鉄塩としては、一般式Fe2(SO4)3を有する硫酸第二鉄と、一般式Fe4( OH)2(SO4)5を有する亜硫酸第二鉄が挙げられる。両第二鉄および硫酸イオン は体内に存在するため、硫酸第二鉄または亜硫酸第二鉄に対するアレルギー反応 を示す可能性は、極めて低い。第二鉄塩は凝固性の止血剤であり、血液と接触す ると、血液の蛋白質を即時に沈殿させ、凝塊を形成する。 止血剤はまた、歯肉カフ(cuff)内の膠原線維の伸縮性を減少させることによ り、組織の収縮を助長する。加えて、止血剤は、印象形成のためであろうと、最 終修復配置の結合(bonding)および封泥(luting)の段階で、完全な上皮組織を通 しての歯肉滲出液の動きの低減を促進する。そして、この止血剤は一般の軟組織 の傷の出血を止めるのに有用である。 止血組成物内に存在する止血剤は、止血組成物に止血性を与えるに十分に効果 的な量で用いられる。止血剤の好ましい量は、組成物の約1〜40重量%であり 、さらに好ましくは、約10〜30重量%である。 止血剤の酸性および他の化学的作用を抑えるために、吸収、収れん、または被 覆(coating)性質を有する化学薬剤が止血組成物に用いられる。この化学薬剤は 、無機フィラー、高分子量ポリオール、またはそれらの混合物から選択すること ができる。その化学薬剤は、止血活性化学成分を吸着し、緩やかに結合し、また は被覆し、その結果、止血組成物に接触する象牙細管のスメア層ではほとんど反 応しない。化学薬剤は本質的に、組成物の活性止血成分の総量が歯の表面と直接 接触することを妨げ、これにより、スメア層を除去する効果のある総有効化学的 性質を減少させる。これは、止血剤の酸性の性質が、象牙細管内のスメア層栓を 溶解することを妨げるが、治療部分に接触するとき、特にデント−インフューザ ー(Dento-Infusor)装置(以下で詳述する)を用いたときに、止血剤の止血性能 を妨げない。この装置は機械的振動を介して、出血場所などの活性が必要とされ る場所で、止血のための所望の化学的性質の潜在能力を選択的に高める。 このように象牙細管内のスメア層栓は、本止血組成物での治療の間、実質的に 無傷のままであり、潜在的な汚染物質の組織への通路を塞いでいる。組成物内の 化学薬剤は、第一に、歯および周囲の歯肉上の止血剤の攻撃的な性質を減少させ ると同時に、化学薬剤はまた、レセプター(receptor)に感じさせる止血剤の不快 な化学的露出を減少させ、これにより、不快な味を減少させるなどの付加的な利 益を与える。吸着特性、結合粘性、または被覆特性を有する化学薬剤は、一般の 軟組織の処理に用いた場合に、より侵襲が少なく、よりやさしい止血組成物を供 するものと信じられる。 好ましい無機フィラーは、コロイダルシリカ、フュームド(fumed)シリカ、破 砕シリカ、沈降シリカ、またはこれらの混合物等のシリカ系吸収剤である。シリ カ系吸収剤は、止血組成物にチキソトロピー特性を与え、振動の時点ではせん断 で薄くなり、振動が終わり止血組成物の粘性が高くなると、厚くなる結果になる 。これは、Dento-Infusor 装置などの注入装置を使用して止血組成物を投与する 際に、従来の粘性のない止血液より投与特性を向上させ、投与した場所に組成物 を保持する助けとなる。 また、他の無機フィラーも、止血剤に吸着または結合作用を与える限り、本発 明の組成物に用いられることができる。他の有用な無機フィラーとしては、酸化 アルミニウムおよび二酸化チタン等の金属酸化物を挙げることができる。無機フ ィラーは、組成物内で止血剤に対しての結合剤の役割を果たす。 シリカ(SiO2)等の無機フィラーが第二鉄塩類などの止血剤とどのように 結合するかのメカニズムについて提案する理論を以下に述べる。シリカの粒子は 、粒子表面のシラノール(SiOH)基で終端となっている。シラノールのヒド ロキシド基は、第二鉄塩水溶液中に存在するヒドロニウムイオンと類似点を有し 、ヒドロキシド基は、隣接するヒドロニウムイオンと弱い水素結合する。本組成 物が揺らされて、たとえ活性が増加しても、水素結合は、理論的には、第二鉄塩 溶液の攻撃的な酸性の性質をくるむ助けをする。また、シリカが機械的結合特性 を有し、止血剤を物理的に吸収する「スポンジ」としての役割を果たすと信じら れている。このように、シリカは、振動されるまで液体止血活性を減少すること により、第二鉄塩等の止血剤の酸性および他の化学的作用を低減し、その結果、 止血剤は、歯、および受動的に接触される周囲の歯肉に対して、反応性がない。 この止血剤は、また、同様のメカニズムによって、軟組織に対してより侵襲が少 なくなるものと確信させる。 以下で詳細に述べる、出血している組織に止血組成物を塗布され、こすりつけ られると、機械的反応または振動が、結合または吸着状態から止血物質を解放し 、組成物の止血活性を増大する。歯組織を含む他の軟組織に受動的に接触する外 部止血組成物は何れも、低減した活性を有する。これは、象牙細管内のスメア層 の溶解を著しく妨げ、周囲の組織への他の積極的な損傷を低減させる。 種々のポリオール類、好ましくは高分子量のポリオールが、止血剤の酸性また は他の化学的活性を低減させるための化学薬剤として用いられることができる。 ポリオールは、本組成物の潤滑油として作用し、また、止血剤のための局所反応 サプレッサ(suppressor)として機能する有機被膜剤として作用する。ポリオール は、潜在的反応性を減少させることにより、本組成物が止血剤の活性の抑制にお いて組成物を高めることができる。好適なポリオールとしては、ポリエチレング リコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ソル ビトール、およびその類似物を挙げることができる。用いられるポリオール類は 、広範囲の分子量を有することができ、これは所定の分子量(m.w.)の特定 のポリオールのレオロジーと、他の成分およびその濃度に対する濃度とに依存す る。ポリオールの分子量を高めることは、陰性の組織効果(negative tissue eff ects)を減少させるために止血剤を被覆する傾向を高める目的を有する(例えば 、止血組成物中に存在する、他の方法で被覆されていないまたは遮断されていな いヒドロニウムイオンの焼灼性の作用を減少する)。一般に、ポリオールの濃度 が減少されにつれて、同じ有益な被膜効果を得るためにポリオールの分子量を増 加させることが好ましい。用いられるポリオールの分子量が高いほど、一般的に 被膜効果が増大する。 止血組成物に用いる好適なポリオールはポリエチレングリコールである。少な くとも約600の平均分子量、さらに好ましくは少なくとも約1,000の平均 分子量、最も好ましくは少なくとも約1,500の平均分子量を有する、ポリエ チレングリコールなどの高分子量ポリオール類が好ましいことがわかった。それ にもかかわらず、約100,000までの平均分子量を有するポリオールを用い てもよいことは理解されるであろう。いくつかの場合、二つまたはそれ以上の異 なる平均分子量を有するポリエチレングリコールを混合することが好ましい(例 えば、それぞれ1500および8000の平均分子量を有するポリエチレングリ コールの混合物)。 前述のポリエチレングリコールなどのポリオールの平均分子量の値は、所定の ポリエチレングリコールのサンプルを滴定することにより決定され、サンプルは 、まず、水酸化ナトリウム水溶液と共に無水フタル酸−ピリジン試薬と反応させ た。特に、サンプルは、300gの新たに蒸留したピリジン中に溶解した48g のc.p.(純粋な)フタル無水物からなる試薬と反応させ、その後、7gの c.p.イミダゾールが添加し、得られた混合物を一晩放置した。予想分子量を 160で割ったのと同等の量のサンプルを、25mlの無水フタル酸−ピリジン 試薬に添加し、この混合物を、98±2℃で30分間保持した。この混合物を冷 却し、次いで10mlの蒸留水を添加した。2分後、フェノールフタレインの1 .0%ピリジン溶液を指示薬として添加した。 得られた溶液を、少なくとも15秒間ピンクの終点が維持されるようになるま で、標準の0.5Nの水酸化ナトリウム溶液で滴定した。また、25mlの無水 フタル酸−ピリジン試薬からなるブランクを滴定した。次いで、ポリエチレング リコールの平均分子量が下記方程式を用いて計算した。 前述の試験は、ユニオン・カーバイト・プロダクト・インフォメーション・ブ リテン・フォー・カーボワックス(登録商標)・ポリエチレングリコール(Union Carbide Product Information Bulletin for CARBOWAX(登録商標)polyethyle ne glycols)(1986)に、より詳細に示されている。これには、種々の分子量に基 づくポリエチレングリコールの他の物理特性(密度、溶融または凝固範囲、水溶 性、繰り返しオキシエチレンユニットの平均数等)が示されている。開示の目的 で、前述の参考文献は、特定の参考文献としてここに併合されるものとする。 ポリオールが止血剤に対する局所反応サプレッサーとしてどのように作用する のメカニズムに関して提案する理論について、以下に述べる。ポリエチレングリ コール等のポリオールは、収れん特性を有さない有機マクロ分子である。第二鉄 塩類等の止血剤は、収れん性および酸性の性質を有する無機分子である。ポリエ チレングリコールは、有機被膜で部分的に第二鉄塩を覆うか、または、第二鉄塩 類の酸性および/または化学活性を減少または抑制するために、これらの無機分 子と対抗する。ポリエチレングリコールは、それにより、歯の組織と第二鉄塩と の受動反応的接触を減少させ、結果としてスメア層の除去効果を減じる。本組成 物を振動することは、収れん性第二鉄塩が、治療される所望の領域に対しての活 性および/または露出が上昇し、その機能を果たすという確率が上昇する。 無機フィラーまたはポリオール等の化学薬剤は、必要に応じて組成物の適当な 振動でおよび/または組成物の適当な振動の条件で、止血剤の収れん性または止 血特性を妨げることなく、止血剤の酸性または他の化学活性を減少するのに効果 的な量で存在する。化学薬剤の好ましい量は、組成物に対して、約0.1〜80 重量%であり、さらに好ましくは、0.1〜50重量%である。無機フィラーが 本発明の組成物に用いられる場合、好ましい量は、その組成物に対して約0.1 〜30重量%であり、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。ポリオール が本発明の組成物に用いられる場合、好ましい量は、その組成物に対して約0. 1〜50重量%であり、さらに好ましくは5〜40重量%である。 水などの水性基剤は、組成物に所望の粘度を与え、化合物の分散および/また は溶解するのに効果的な量で止血組成物に含まれる。水は、組成物の他の成分中 に存在する場合があり、または、別途添加される場合がある。水は、組成物に用 いられる前に脱イオンされることが好ましい。水性基剤は、止血組成物内に、約 1〜80重量%、好ましくは約40〜60重量%の量で存在する。 上述した成分は、標準的な混合手順でそれぞれ所望量で混合され、本発明の組 成物を形成す。固体第二鉄塩などの固体の止血剤が本発明の組成物の処方に用い られる場合、本組成物の他の構成物を加える前に、固体止血剤を最初に水に溶解 するのが好ましい。 本発明の止血組成物を歯の組織または他の軟組織に注入するための好ましい物 理療法(modality)は、止血組成物の注入および振動させるアプリケーター装置を 用いることである。有用なアプリケーター装置は、米国特許第4,578,055 号公報 に記載されており、その記載は特定の参考文献としてここに組み込まれる。アプ リケーター装置は、一端にパッドを取り付けた先端を有する中空の金属またはプ ラスチックの曲がったチューブを有する。パッドを取り付けた先端は、組 織に十分に接近して組織と部分的なシールを形成するように形付けられている。 曲がったチューブは、止血組成物の搬送するためのシリンジ型ディスペンサに取 り付けられている。本発明に用いられる上記構造の好適なアプリケーター装置は 、ユタ州 サウス ジョーダンのウルトラデント プロダクツ社(Ultradent Pro ducts,Inc.,of South Jordan,Utah)から入手可能なデント−インフューザー( Dento-Infusor)装置である。 止血組成物を含むシリンジが取り付けられたデント−インフューザー装置は、 切断表面にしっかりとこすり合わされ、出血を抑制する小さな場所に止血組成物 を安定して丁寧に注入する。この装置を用いる場合、止血組成物は、シリンジ内 に簡単に充填され、または、予め充填されたカプセルが用いられる。次いで、ア プリケーターの先端は、出血している傷部、切断、歯肉溝(gingival sulcus)、 歯随室(第一生歯の歯随切断による)、または類似の部分に挿入される。溶液の 注入と同時に、アプリケーターの端部を「みがき(burnishing)」または摩擦する ことにより、出血が迅速に抑制される。摩擦の間、毛細血管の血流に勝るほど十 分な圧力がシリンジプランジャー(注射器)に供給される。上述したように組成 物のより大きな化学的活性を開放する結果を伴う振動と同様に、これは毛細血管 の開口内で凝塊を誘発し、無血地帯を形成する。また、組織上での磨き動作は、 軟組織の毛細血管の開口で凝塊栓の形成が増大している間、組織の表面上を越え て広がる無関係の凝塊を除去する。 歯肉出血の抑制があると、歯肉組織が接触または処理されると直ぐに、再び出 血しないように、止血が達成される。これは、「積極的」止血として知られてお り、他の手順の「消極的」止血と対比されるものであり、後者では、溝(suculs) に印象材を注入する直前またはその間に、浸透が意のままにまたは頻繁に起こる 。患者の歯周および全身の健康に依存するが、本発明の手順を用いると、溝の周 囲に2〜3パス、多くても20〜30パスで「積極的な」止血ができる。デント −インフューザーを用いて、溝の周囲に注射器がゆっくりと押し込まれるように 、2〜4秒間、傷ついた部分にしっかりとした圧力を加えることで、なかなか出 血が止まらない局部を抑制することができる。吸引のしすぎは、しばしば望まな い乾燥を引き起こすが、形成された歯の表面および歯肉組織の早すぎる乾燥 は、関係ない凝血が表面に付着する原因となる。止血組成物が注入される際にそ の領域に供給される軽い霧状の水は、凝塊の破片が付着する危険性を最小限にす る。しかしながら、シリンジの圧力が、新たな止血組成物が毛細血管の開口部に 届くことを保証しているので、関係ない凝塊の存在は止血工程を妨げるものでは ない。新しい凝塊の形成がない状態で溝に止血組成物が存在することは、止血が 達成されていることを示している。止血の状態で、その部分はすすがれて清掃さ れる。周到な、しっかりとした、空気/水のスプレーは、凝塊の除去を促進し、 止血の質を確認する。このしっかりとしたすすぎの手順の間に、出血が起こると 、印象形成または修復処置中に発生し、処置を妨害する可能性がある。止血また は浸透が確認された場合には、注入工程が、全ての出血が止められる間で繰り返 される。 この技術では、臨床医は、全体の縁および溝が清潔で目に見えるかを確かめる 時間を取ることができる。印象材が溝に注入される前に、全ての縁が清潔にされ 、露出されているべきである。質の高い印象が常に形成されるはずなので、次い で、印象材は混合され、静かにゆっくりした方法で溝の周りに注射される。上述 した組織処理手順を用いることにより、多数が形成されている場合でさえ、良好 な辺縁の細部を有する正確で完全な印象が期待される。上述した手順は、溝中へ の滲出および形成された歯表面の汚染を除去するために、一瞬のタイミングが要 求される他の技術により引き起こされるストレスを事実上除去する。 また、本発明の止血組成物は、歯の上にクラウンを接着する等の最終修復位置 の結合および封泥する工程の間に、完全な上皮を通しての歯肉滲出液の動きを抑 制するために、デント−インフューザー装置などのアプリケーターを用いること ができる。接着段階の間に存在する異質の口中滲出液は、修復の失敗または変色 を導き得る。このように、歯肉滲出液の動きを抑制する止血組成物を用いること は、これらの問題を防ぐことができる。 歯肉近傍または歯肉下の修復は全て、結合または封泥プロセスの間に歯肉滲出 液汚染物質に影響を受けやすい辺縁を有する。接着歯科学においては、形成され た歯の表面の全て、特にマージンは、血液および/または歯肉滲出液などの組織 流体から隔離しなければならない。本発明の止血組成物は、止血剤としての役割 をするのに加えて、歯肉上皮の浸透性を減少または除去するためにも用いられる ことができ、したがって、歯肉組織滲出液が流れるのを防ぐことができる。歯肉 組織滲出液の流れが存在し、または修復物の接着より前に出血する場合、本発明 の止血組成物をデント−インフューザー装置で用い、周りの組織への最小の影響 で血液または他の流体の流れを止めることができる。 結果として生じる歯肉組織滲出液の流れの歯肉上皮の浸透性は、好ましくはプ ラスチック材料で形成されるデント−インフューザー装置を介して、止血組成物 を歯肉組織に優しくすりつけることによって、除去または大幅に低減される。溝 はしっかりとすすがれて、乾燥に注意される。次いで、酸性調整から樹脂で被膜 するため下塗りまでの結合技術工程が実行され、歯肉滲出液が抑制されるため、 その全ては、不都合なく行われる。歯肉滲出液を抑制し、結合前に良好に清潔に することにより、修復物の良好な結合および密閉が保証され、修復物の漏れ、そ の結果としてその漏れおよび変色となる、将来の問題を防ぐことができる。 加えて、本発明の止血組成物は、当業者によく知られる多くの異なる方法およ び装置を用いて、歯の組織に適用することができる。 以下の実施例は、本発明の範囲内の種々の止血組成物を十分に説明する。これ らの例は、単なる例示をする意図であり、本発明の範囲を制限するものではない 。 実施例1 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 34.4 脱イオン水 52.2 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 9 フュームドシリカ 3.4 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままにした。 実施例2 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 22.7 脱イオン水 47.9 ポリエチレングリコール(1500m.w.) 26 フュームドシリカ 3.4 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとした。 実施例3 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20.6 脱イオン水 32.7 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 32.3 ポリエチレングリコール(1450m.w.) 11.3 フュームドシリカ 3.1 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとした。 実施例4 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 22.7 脱イオン水 52.9 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 21 フュームドシリカ 3.4 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例5 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 塩化アルミニウム 22.7 脱イオン水 52.9 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 21 フュームドシリカ 3.4 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例6 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 10 脱イオン水 77.6 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 2.4 フュームドシリカ 10 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例7 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 34.4 脱イオン水 51.2 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 13.9 フュームドシリカ 0.5 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例8 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20 脱イオン水 65 フュームドシリカ 15 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例9 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 28 脱イオン水 63 フュームドシリカ 9 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例10 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20 脱イオン水 75 フュームドシリカ 5 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例11 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 18 脱イオン水 79 フュームドシリカ 3 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例12 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20 脱イオン水 54 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 26 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとした。 実施例13 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 塩化アルミニウム 18 脱イオン水 37 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 45 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例14 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 20 脱イオン水 54 ポリエチレングリコール(1500m.w.) 26 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 実施例15 下記に示す量で各成分を混合することにより、本発明の止血組成物を製造した 。 成分 量(重量%) 硫酸第二鉄 15 脱イオン水 25 ポリエチレングリコール(8000m.w.) 30 ポリエチレングリコール(1500m.w.) 30 上記成分は、象牙細管を開くことなく、出血を止め、歯肉組織滲出液の流れを 抑制するのに効果がある止血組成物を形成した。止血組成物は、象牙細管内のス メア層栓を実質的に無傷のままとするであろう。 本発明は、その精神と本質的な特徴に反することなしに、他の特定の実施例を 構成することができる。上述の実施例は単に説明のためで、限定的に考慮される ものではない。よって、本発明の範囲は、上述した説明よりむしろ添付された請 求の範囲によって示される。趣旨および請求の範囲の均等の範囲内のあらゆる変 形は、その範囲に包含される。 請求の範囲 1.(a)軟組織中の出血を止めるために収れん作用をおこす所定量の止血剤で 、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸 アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、酢酸アルミニウム、みょうばん 類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれらの混合物からなる群から選択さ れる止血剤; (b)前記止血組成物の粘度を増大させ、該止血組成物を軟組織の傷の処理に 用いた場合に組織の損傷を大幅に低減するように軟組織により侵襲を少なくして 出血を止め得るように前記止血剤の酸性活性を減少させる、有効量の無機フィラ ー; (c)前記止血剤の酸性活性を減少することで前記無機フィラーを助けるポリ オールで、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ コール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびそれら の混合物からなる群から選択されるポリオール;および (d)水性基剤; を含み、当該歯科組成物は、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止 め、または歯肉組織滲出液を抑制することを特徴とする歯科組成物。 2.(a)口内出血を止めるために収れん作用をおこす、または、歯肉組織滲出 液を抑制する所定量の止血剤で、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化 亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、 酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれら の混合物からなる群から選択される止血剤; (b)前記歯科組成物の粘度を増大させ、象牙細管内のスメア層栓実質的な除 去を抑えるのに十分なように前記止血剤の酸性活性を減少させる、有効量の無機 フィラー; (c)前記止血剤の酸性活性を減少することで前記無機フィラーを助けるポリ オールで、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレング リコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびそれら の混合物からなる群から選択されるポリオール;および (d)水性基剤; を含み、当該歯科組成物は、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止 め、または歯肉組織滲出液を抑制することを特徴とする歯科組成物。 3.請求項2において、前記止血剤が、約1重量%から約40重量%の範囲の量 で存在することを特徴とする歯科組成物。 4.請求項2において、前記無機フィラーおよびポリオールが共に、約0.1重 量%から80重量%の範囲の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 5.請求項2において、前記無機フィラーが、シリカ系の吸着剤からなることを 特徴とする歯科組成物。 6.請求項2において、前記無機フィラーが、コロイダルシリカ、フュームドシ リカ、破砕シリカ、沈降シリカ、酸化アルミニウム、二酸化チタン、およびこれ らの混合物からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 7.請求項2において、前記ポリオールが、少なくとも約600の分子量を有す ることを特徴とする歯科組成物。 8.請求項2において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動することによ り増加される止血活性を有することを特徴とする歯科組成物。 9.請求項2において、前記ポリオールが、約1000よりも大きい分子量を有 することを特徴とする歯科組成物。 10.(a)口内出血を止めるために収れん作用をおこす、または、歯肉組織滲 出液を抑制する所定量の止血剤で、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩 化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート 、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびそれ らの混合物からなる群から選択される止血剤; (b)前記歯科組成物の粘度を増大させ、象牙細管内のスメア層栓の実質的な 除去を抑えるのに十分なように前記止血剤の酸性活性を減少させる、有効量の無 機フィラー; (c)前記歯科組成物の粘度を増大させることおよび前記止血剤の酸性活性を 減少することで前記無機フィラーを助けるポリオールで、約600より大きい分 子量を有し、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン グリコール、およびそれらの混合物からなる群から選択されるポリオール;およ び (d)水性基剤; を含み、当該歯科組成物は、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止 め、または歯肉組織滲出液を抑制することを特徴とする歯科組成物。 11.請求項10において、前記止血剤が、約1重量%から約40重量%の範囲 の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 12.請求項10において、前記無機フィラーが、約0.1重量%から30重量 %の範囲の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 13.請求項10において、前記無機フィラーが、シリカ系の吸着剤からなるこ とを特徴とする歯科組成物。 14.請求項10において、前記無機フィラーが、コロイダルシリカ、フューム ドシリカ、破砕シリカ、沈降シリカ、酸化アルミニウム、二酸化チタン、および これらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 15.請求項10において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動すること により増加される止血活性を有することを特徴とする歯科組成物。 16.請求項10において、前記ポリオールが、約1000よりも大きい分子量 を有することを特徴とする歯科組成物。 17.(a)口内出血を止めるために収れん作用をおこす、または、歯肉組織滲 出液を抑制する所定量の止血剤で、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩 化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート 、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびそれ らの混合物からなる群から選択される止血剤; (b)前記歯科組成物の粘度を増大させ、象牙細管内のスメア層栓実質的な除 去を抑えるのに十分なように前記止血剤の酸性活性を減少させる、有効量の高分 子量ポリオールで、少なくとも約600の分子量を有し、ポリエチレングリコー ル、ポリプロピレングリコール、およびそれらの混合物からなる群から選択され るポリオール;および (c)水性基剤; を含み、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止め、歯肉組織滲出液 を抑制することを特徴とする歯科組成物。 18.請求項17において、前記止血剤が、約1重量%から約40重量%の範囲 の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 19.請求項17において、前記高分子量ポリオールが、約0.1重量%から5 0重量%の範囲の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 20.請求項17において、前記高分子量ポリオールが、少なくとも約1000 の分子量を有することを特徴とする歯科組成物。 21.請求項17において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動すること により増加される止血活性を有することを特徴とする歯科組成物。 22.請求項17において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物の粘度を増加さ せることおよび止血剤の酸性活動を減少させることにおいて前記高分子量ポリオ ールを助ける無機フィラーをさらに含むことを特徴とする歯科組成物。 23.(a)約1から40wt%の第二鉄塩化合物; (b)約0.1から30wt%のシリカ系吸着剤; (c)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリ コール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビット、およびこれらの混 合物からなる群から選択された約0.1から50wt%のポリオール;および (d)約1から80wt%の水; を含み、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止め、または歯肉組織 滲出液を抑制することを特徴とする歯科組成物。 24.請求項23において、前記第二鉄塩化合物が、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄 、塩化第二鉄、およびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とす る歯科組成物。 25.請求項23において、前記シリカ系吸着剤が、コロイダルシリカ、フュー ムドシリカ、破砕シリカ、沈降シリカ、およびこれらの混合物からなる群から選 択されることを特徴とする歯科組成物。 26.請求項23において、前記高分子量ポリオールが、少なくとも約1000 の分子量を有することを特徴とする歯科組成物。 27.請求項23において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動すること により増加される止血活性を有することを特徴とする歯科組成物。 28.請求項23において、前記ポリオールが約600より大きいの分子量を有 することを特徴とする歯科組成物。 29.軟組織中の傷の治癒を促進する装置であって、 (a)(i) 硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニ ウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、酢酸アルミニウム、 みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれらの混合物からなる群 から選択される約1〜約40重量%の止血剤; (ii)約0.1重量%から約30重量%のシリカ系吸着剤; (iii)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン グリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびこれ らの混合物からなる群から選択される約0.1重量%から50重量%のポリオー ル;および (iv)所定量の水; を含む止血組成物と; (b)傷ついた軟組織中の出血領域に圧力下で前記止血組成物を供給すること のできるアプリケーター装置であり、前記止血組成物を搬送して軟組織の領域に 前記止血組成物を供給する時に該止血組成物振動を与えるパッド付き多孔先端を 有するアプリケーター装置とを具備することを特徴とする装置。 30.口内出血または歯肉組織滲出液を抑制するための装置において、 (a)(i) 硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニ ウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、酢酸アルミニウム、 みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれらの混合物からなる群 から選択される約1〜約40重量%の止血剤; (ii)約0.1重量%から約30重量%のシリカ系吸着剤; (iii)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン グリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびこれ らの混合物からなる群から選択される約0.1重量%から50重量%のポリオー ル;および (iv)所定量の水; を含む歯科組成物と; (b)出血または滲出液が漏れている歯肉組織に圧力下で前記歯科組成物を供 給することのできるアプリケーター装置であり、前記歯科組成物を搬送して止血 のために所望の領域に振動を供給するパッド付き多孔先端を有するアプリケータ ー装置とを具備することを特徴とする装置。 31.請求項30において、前記シリカ系吸着剤が、コロイダルシリカ、フュー ムドシリカ、破砕シリカ、沈降シリカ、およびこれらの混合物からなる群から選 択されることを特徴とする装置。 32.請求項30において、前記ポリオールが、少なくとも約1000の分子量 を有することを特徴とする装置。 33.請求項30において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動すること により増加される止血活性を有することを特徴とする装置。 34.請求項30において、前記ポリオールが約600より大きいの分子量を有 することを特徴とする装置。 35.軟組織中の傷の治癒を促進する方法において、 (a)軟組織の出血または損傷領域に有効量の止血組成物をつける工程、 ここで、前記止血組成物は、軟組織中の傷の治癒を迅速に促進しながら出血を 止めることが可能であり、前記止血組成物は、当該組成物を振動することで増大 される止血活性を有し、前記歯科組成物は、 (i) 硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニ ウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、酢酸アルミニウム、 みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれらの混合物からなる群 から選択される所定量の止血剤と、 (ii)前記止血組成物の粘度を増加させ、該止血組織物が軟組織中の傷の 治癒を促進するように、軟組織への侵襲をより少なくするように前記止血剤の酸 性活性を減少させる、有効の無機フィラーと、 (iii)前記止血剤の酸性活性を減少することで前記無機フィラーを助ける ポリオールで、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレ ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびこ れらの混合物からなる群から選択されるポリオールと、 (iv)水性基剤と、 を含み、 および (b)前記止血組成物を振動させて、その止血活性を増加させるために、前記 軟組織の出血または損傷領域をみがく工程、 を含むことを特徴とする方法。 36.口内出血を止め、歯肉組織滲出液を抑制する方法において、 (a)出血または組織滲出液が漏れている歯肉組織に効果的な量の歯科組成物 をつける工程、 ここで、前記歯科組成物は、歯の象牙細管を著しく開放することなく出血を止 め、または歯肉組織滲出液を抑制することが可能であり、前記歯科組成物は、当 該組成物を振動することで増大される止血活性を有し、前記歯科組成物は、 (i) 硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニ ウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、酢酸アルミニウム、 みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれらの混合物からなる群 から選択される所定量の止血剤と、 (ii)前記歯科組成物の粘度を増加させ、象牙細管内のスメア層栓の実質 的な除去を抑えるのに十分なように前記止血剤の酸性活性を減少させる、効果的 な量の無機フィラーと、 (iii)前記止血剤の酸性活性を減少することで前記無機フィラーを助ける ポリオールで、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレ ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびこ れらの混合物からなる群から選択されるポリオールと、 (iv)水性基剤と、 を含み、 および (b)前記歯科組成物を振動させるように前記歯肉組織をみがき、前記止血歯 科組成物の止血活性を増加させる工程、 を含むことを特徴とする方法。 37.請求項36において、前記止血剤が、約1重量%から約40重量%の範囲 の量であることを特徴とする方法。 38.請求項36において、前記無機フィラーおよび前記ポリオールは、合計で 約0.1重量%から80重量%の範囲の量であることを特徴とする方法。 39.請求項36において、前記無機フィラーが、約0.1重量%から30重量 %の範囲で存在することを特徴とする方法。 40.請求項36において、前記無機フィラーが、コロイダルシリカ、フューム ドシリカ、破砕シリカ、沈降シリカ、酸化アルミニウム、二酸化チタン、および これらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする方法。 41.請求項36において、前記ポリオールが、組成物の約0.1重量%から5 0重量%の範囲の量で含まれることを特徴とする方法。 42.請求項36において、前記ポリオールが、少なくとも約600の分子量を 有することを特徴とする方法。 43.請求項36において、前記ポリオールが、約1000より大きい分子量を 有することを特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 33/32 A61K 33/32 35/78 ACA 35/78 ACAX (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),UA(AZ,BY,KZ,RU,TJ,TM),A L,AM,AT,AU,AZ,BB,BG,BR,BY ,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES, FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)口内出血を止めるために収れん作用をおこす、または、歯肉組織滲出 液を抑制する所定量の止血剤で、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化 亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、 酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれら の混合物からなる群から選択される止血剤; (b)前記歯科組成物の粘度を増大させ、象牙細管内のスメア層栓実質的な除 去を抑えるのに十分なように前記止血剤の酸性活性を減少させる、有効量の無機 フィラー; (c)前記止血剤の酸性活性を減少することで前記無機フィラーを助けるポリ オールで、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレング リコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびそれら の混合物からなる群から選択されるポリオール;および (d)水性基剤; を含み、当該歯科組成物は、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止 め、または歯肉組織滲出液を抑制することを特徴とする歯科組成物。 2.請求項1において、前記止血剤が、約1重量%から約40重量%の範囲の量 で存在することを特徴とする歯科組成物。 3.請求項1において、前記止血剤が、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄 、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレ ート、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、および それらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 4.請求項1において、前記無機フィラーおよびポリオールが共に、約0.1重 量%から80重量%の範囲の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 5.請求項1において、前記無機フィラーが、シリカ系の吸着剤からなることを 特徴とする歯科組成物。 6.請求項1において、前記無機フィラーが、コロイダルシリカ、フュームドシ リカ、破砕シリカ、沈降シリカ、酸化アルミニウム、二酸化チタン、およびこれ らの混合物からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 7.請求項1において、前記ポリオールが、ポリエチレングリコール、プロピレ ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトールからなる群 から選択されることを特徴とする歯科組成物。 8.請求項1において、前記ポリオールが、少なくとも約600の分子量を有す ることを特徴とする歯科組成物。 9.請求項1において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動することによ り増加される止血活性を有することを特徴とする歯科組成物。 10.請求項1において、前記ポリオールが、約1000よりも大きい分子量を 有することを特徴とする歯科組成物。 11.(a)口内出血を止めるために収れん作用をおこす、または、歯肉組織滲 出液を抑制する所定量の止血剤で、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩 化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート 、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびそれ らの混合物からなる群から選択される止血剤; (b)前記歯科組成物の粘度を増大させ、象牙細管内のスメア層栓の実質的な 除去を抑えるのに十分なように前記止血剤の酸性活性を減少させる、有効量の無 機フィラー; (c)前記歯科組成物の粘度を増大させることおよび前記止血剤の酸性活性を 減少することで前記無機フィラーを助けるポリオールで、約600より大きい分 子量を有し、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン グリコール、およびそれらの混合物からなる群から選択されるポリオール;およ び (d)水性基剤; を含み、当該歯科組成物は、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止 め、または歯肉組織滲出液を抑制することを特徴とする歯科組成物。 12.請求項11において、前記止血剤が、約1重量%から約40重量%の範囲 の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 13.請求項11において、前記止血剤が、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第 二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒ ドレート、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、お よびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 14.請求項11において、前記無機フィラーが、約0.1重量%から30重量 %の範囲の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 15.請求項11において、前記無機フィラーが、シリカ系の吸着剤からなるこ とを特徴とする歯科組成物。 16.請求項11において、前記無機フィラーが、コロイダルシリカ、フューム ドシリカ、破砕シリカ、沈降シリカ、酸化アルミニウム、二酸化チタン、および これらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 17.請求項11において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動すること により増加される止血活性を有することを特徴とする歯科組成物。 18.請求項11において、前記ポリオールが、約1000よりも大きい分子量 を有することを特徴とする歯科組成物。 19.(a)口内出血を止めるために収れん作用をおこす、または、歯肉組織滲 出液を抑制する所定量の止血剤で、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩 化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート 、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびそれ らの混合物からなる群から選択される止血剤; (b)前記歯科組成物の粘度を増大させ、象牙細管内のスメア層栓実質的な除 去を抑えるのに十分なように前記止血剤の酸性活性を減少させる、有効量の高分 子量ポリオールで、少なくとも約600の分子量を有し、ポリエチレングリコー ル、ポリプロピレングリコール、およびそれらの混合物からなる群から選択され るポリオール;および (c)水性基剤; を含み、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止め、歯肉組織滲出液 を抑制することを特徴とする歯科組成物。 20.請求項19において、前記止血剤が、約1重量%から約40重量%の範囲 の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 21.請求項19において、前記止血剤が、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第 二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒ ドレート、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、お よびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 22.請求項19において、前記高分子量ポリオールが、約0.1重量%から5 0重量%の範囲の量で存在することを特徴とする歯科組成物。 23.請求項19において、前記ポリオールが、ポリエチレングリコール、プロ ピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、およびソルビトール からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 24.請求項19において、前記高分子量ポリオールが、少なくとも約1000 の分子量を有することを特徴とする歯科組成物。 25.請求項19において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動すること により増加される止血活性を有することを特徴とする歯科組成物。 26.請求項19において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物の粘度を増加さ せることおよび止血剤の酸性活動を減少させることにおいて前記高分子量ポリオ ールを助ける無機フィラーをさらに含むことを特徴とする歯科組成物。 27.(a)約1から40wt%の第二鉄塩化合物; (b)約0.1から30wt%のシリカ系吸着剤; (c)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリ コール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビット、およびこれらの混 合物からなる群から選択された約0.1から50wt%のポリオール;および (d)約1から80wt%の水; を含み、歯の象牙細管を著しく開放することなく、出血を止め、または歯肉組織 滲出液を抑制することを特徴とする歯科組成物。 28.請求項27において、前記第二鉄塩化合物が、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄 、塩化第二鉄、およびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とす る歯科組成物。 29.請求項27において、前記シリカ系吸着剤が、コロイダルシリカ、フュー ムドシリカ、破砕シリカ、沈降シリカ、およびこれらの混合物からなる群から選 択されることを特徴とする歯科組成物。 30.請求項27において、前記ポリオールが、ポリエチレングリコール、プロ ピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、およびソルビトール からなる群から選択されることを特徴とする歯科組成物。 31.請求項27において、前記高分子量ポリオールが、少なくとも約1000 の分子量を有することを特徴とする歯科組成物。 32.請求項27において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動すること により増加される止血活性を有することを特徴とする歯科組成物。 33.請求項27において、前記ポリオールが約600より大きいの分子量を有 することを特徴とする歯科組成物。 34.口内出血または歯肉組織滲出液を抑制するための装置において、 (a)(i) 硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニ ウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、酢酸アルミニウム、 みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれらの混合物からなる群 から選択される約1〜約40重量%の止血剤; (ii)約0.1重量%から約30重量%のシリカ系吸着剤; (iii)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン グリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびこれ らの混合物からなる群から選択される約0.1重量%から50重量%のポリオー ル;および (iv)所定量の水; を含む歯科組成物と; (b)出血または滲出液が漏れている歯肉組織に圧力下で前記歯科組成物を供 給することのできるアプリケーター装置であり、前記歯科組成物を搬送して止血 のために所望の領域に振動を供給するパッド付き多孔先端を有するアプリケー ター装置とを具備することを特徴とする装置。 35.請求項34において、前記止血剤が、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第 二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒ ドレート、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、お よびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする装置。 36.請求項34において、前記シリカ系吸着剤が、コロイダルシリカ、フュー ムドシリカ、破砕シリカ、沈降シリカ、およびこれらの混合物からなる群から選 択されることを特徴とする装置。 37.請求項34において、前記ポリオールが、ポリエチレングリコール、プロ ピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、およびソルビトール からなる群から選択されことを特徴とする装置。 38.請求項34において、前記ポリオールが、少なくとも約1000の分子量 を有することを特徴とする装置。 39.請求項34において、前記歯科組成物は、当該歯科組成物を振動すること により増加される止血活性を有することを特徴とする装置。 40.請求項34において、前記ポリオールが約600より大きいの分子量を有 することを特徴とする装置。 41.口内出血を止め、歯肉組織滲出液を抑制する方法において、 (a)出血または組織滲出液が漏れている歯肉組織に効果的な量の歯科組成物 をつける工程、 ここで、前記歯科組成物は、歯の象牙細管を著しく開放することなく出血を止 め、または歯肉組織滲出液を抑制することが可能であり、前記歯科組成物は、当 該組成物を振動することで増大される止血活性を有し、前記歯科組成物は、 (i) 硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニ ウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒドレート、酢酸アルミニウム、 みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、およびこれらの混合物からなる群 から選択される所定量の止血剤と、 (ii)前記歯科組成物の粘度を増加させ、象牙細管内のスメア層栓の実質 的な除去を抑えるのに十分なように前記止血剤の酸性活性を減少させる、効果的 な量の無機フィラーと、 (iii)前記止血剤の酸性活性を減少することで前記無機フィラーを助ける ポリオールで、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレ ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、およびこ れらの混合物からなる群から選択されるポリオールと、 (iv)水性基剤と、 を含み、 および (b)前記歯科組成物を振動させるように前記歯肉組織をみがき、前記止血歯 科組成物の止血活性を増加させる工程、 を含むことを特徴とする方法。 42.請求項41において、前記止血剤が、約1重量%から約40重量%の範囲 の量であることを特徴とする方法。 43.請求項41において、前記止血剤が、硫酸第二鉄、亜硫酸第二鉄、塩化第 二鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムクロロヒ ドレート、酢酸アルミニウム、みょうばん類、過マンガン酸塩、タンニン類、お よびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする方法。 44.請求項41において、前記無機フィラーおよび前記ポリオールは、合計で 約0.1重量%から80重量%の範囲の量であることを特徴とする方法。 45.請求項41において、前記無機フィラーが、約0.1重量%から30重量 %の範囲で存在することを特徴とする方法。 46.請求項41において、前記無機フィラーが、コロイダルシリカ、フューム ドシリカ、破砕シリカ、沈降シリカ、酸化アルミニウム、二酸化チタン、および これらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする方法。 47.請求項41において、前記ポリオールが、組成物の約0.1重量%から5 0重量%の範囲の量で含まれることを特徴とする方法。 48.請求項41において、前記ポリオールが、ポリエチレングリコール、プロ ピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、およびソルビトール からなる群から選択されることを特徴とする方法。 49.請求項41において、前記ポリオールが、少なくとも約600の分子量を 有することを特徴とする方法。 50.請求項41において、前記ポリオールが、約1000より大きい分子量を 有することを特徴とする方法。
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