JPH1150044A - ガスケット - Google Patents

ガスケット

Info

Publication number
JPH1150044A
JPH1150044A JP20691497A JP20691497A JPH1150044A JP H1150044 A JPH1150044 A JP H1150044A JP 20691497 A JP20691497 A JP 20691497A JP 20691497 A JP20691497 A JP 20691497A JP H1150044 A JPH1150044 A JP H1150044A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
gasket
component
parts
polymer block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20691497A
Other languages
English (en)
Inventor
Kouichi Yamamoto
晃市 山本
Hideo Katagiri
英雄 片桐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polyolefins Co Ltd
Original Assignee
Japan Polyolefins Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polyolefins Co Ltd filed Critical Japan Polyolefins Co Ltd
Priority to JP20691497A priority Critical patent/JPH1150044A/ja
Publication of JPH1150044A publication Critical patent/JPH1150044A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟で力学強度、圧縮永久歪特性に優れ、厚
さ1mm以下の薄肉部を有し、かつ、その薄肉部を強固
に熱融着することも可能なガスケット。 【解決手段】 下記(a)、(c)、(d)の各成分を
有する組成物からなる異形押出成形体からなる。(a)
MLMFRが0.1g/10分以下、エラストマー性重
合体ブロックBがブロック共重合体中の90〜40重量
%である一般式A−(B−A)n(Aはモノビニル置換
芳香族炭化水素の重合体ブロック、Bは共役ジエンのエ
ラストマー性重合体ブロック、nは1〜5の整数。)で
表されるブロック共重合体の水素添加誘導体。(c)ポ
リプロピレン系樹脂を成分(a)100重量部に対して
20〜80重量部。(d)鉱物油系ゴム用軟化剤を成分
(a)100重量部に対して80〜180重量部。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫、ショーケ
ースなどに使用されるガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫扉用マグネットパッキンのような
複雑な形状を有し、かつ、その端面を熱融着したガスケ
ットには、柔軟性の他、良好な異形押出性、高い引張強
度、熱融着性が要求される。そこで、一般にそのような
ガスケットの材料には、このような要求をある程度満足
する軟質塩化ビニル樹脂(以下、軟質PVCと云う)が
使用されている。しかし、廃プラスチックの処理問題で
焼却時に塩化水素発生の原因となる軟質PVCは問題が
ある。また、軟質PVCは低温になると柔軟性が極端に
悪化するので、冷蔵庫扉用パッキン等に適用するのは望
ましくない。そこで、代替材料としてオレフィン系熱可
塑性エラストマー(TPO)やスチレン系熱可塑性エラ
ストマー(TPS)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
TPOやTPSは、複雑な形状の異形押出成形性に問題
があったり、また、軟質PVCに比較して熱融着性が著
しく劣るので、厚さ1mm以下の薄肉部を有し、その薄
肉部を熱融着するようなガスケットの製造は困難で不向
きであった。本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、柔軟で力学強度、圧縮永久歪特性に優れ、厚
さ1mm以下の薄肉部を有し、かつ、その薄肉部を強固
に熱融着することも可能なガスケットを提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に鋭意検討した結果、特定の水添ブロック共重合体、エ
チレン−α−オレフィン共重合体ゴム、ポリプロピレン
系樹脂および鉱物油系ゴム用軟化剤を特定の割合で配合
した組成物からなる異形押出成形体によるガスケットが
前記目的にかなったものであることを見出し本発明に到
達した。すなわち、本発明のガスケットは、下記
(a)、(c)、(d)の各成分を有する組成物からな
る異形押出成形体からなるものである。 (a)下記(イ)(ロ)の要件を満たす一般式A−(B
−A)n(Aはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体
ブロック、Bは共役ジエンのエラストマー性重合体ブロ
ック、nは1〜5の整数。)で表されるブロック共重合
体の水素添加誘導体。 (イ)MLMFRが0.1g/10分以下 (ロ)エラストマー性重合体ブロックBがブロック共重
合体中の90〜40重量% (c)ポリプロピレン系樹脂を成分(a)100重量部
に対して20〜80重量部。 (d)鉱物油系ゴム用軟化剤を成分(a)100重量部
に対して80〜180重量部。 または、下記(a)〜(d)の各成分を有する組成物か
らなる異形押出成形体からなることを特徴とするもので
ある。 (a)下記(イ)(ロ)の要件を満たす一般式A−(B
−A)n(Aはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体
ブロック、Bは共役ジエンのエラストマー性重合体ブロ
ック、nは1〜5の整数。)で表されるブロック共重合
体の水素添加誘導体。 (イ)MLMFRが0.1g/10分以下 (ロ)エラストマー性重合体ブロックBがブロック共重
合体中の90〜40重量% (b)エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを成分
(a)と等量以下。 (c)ポリプロピレン系樹脂を成分(a)と成分(b)
の合計量100重量部に対して20〜80重量部。 (d)鉱物油系ゴム用軟化剤を成分(a)100重量部
に対して80〜180重量部。 ここで、(c)ポリプロピレン系樹脂は、示差走査熱量
計による融解温度の主吸熱ピーク温度Tmpが120℃
〜145℃にあるものが好ましい。また、一般式A−
(B−A)nで表されるブロック共重合体のAがスチレ
ンの重合体ブロックであり、Bがイソプレンの重合体ブ
ロックあるいはイソプレンとブタジエンの共重合体ブロ
ックであることが好ましい。さらに、ショアAが75以
下であることが好ましい。本発明では、異形押出成形体
の少なくとも一部に厚さが1mm以下の薄肉部を有し、
かつ、熱融着されて形成されているガスケットとするこ
とができる。特に、冷蔵庫扉用マグネットパッキンに好
適である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述する。本発明
のガスケットに用いられる組成物中の成分(a)は、一
般式がA−(B−A)nで表されるブロック共重合体を
水素添加処理して得られる水素添加誘導体である。ここ
で、上記一般式において、Aはモノビニル置換芳香族炭
化水素の重合体ブロック、Bは共役ジエンのエラストマ
ー性重合体ブロックであり、nは1〜5の整数である。
重合体ブロックAを構成する単量体のモノビニル置換芳
香族炭化水素としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、o−、m−およびp−メチルスチレン、1,3−ジ
メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセ
ン等が挙げられ、中でもスチレンが最適である。エラス
トマー性重合体ブロックBにおける共役ジエン単量体と
してはブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3ブタジエン等が挙げられ、
これらの混合物でもよい。なかでも、ブタジエンもしく
はイソプレンが好ましく、両者の混合物でも良い。
【0006】このブロック共重合体は、JIS K7210の表
1の条件10に従い、温度200℃、荷重10kgの条件
で測定したメルトフローレート(MLMFRと称する)
が、0.1g/10分以下であることが必要であり、0.
01g/10分以下であればより好ましい。MLMFR
が0.1g/10分を越えると組成物の破断強度及び圧
縮永久歪等の力学特性が著しく低下すると共に成形品が
べたつき易くなるため、好ましくない。また、ブロック
共重合体中の重合体ブロックBは、ブロック共重合体全
体に占める割合が90〜40重量%であることが好まし
い。90〜60重量%であればより好ましい。共重合体
ブロックBが40重量%未満の場合は、ブロック共重合
体が水素添加された後のエラストマー性を保持し難くな
り、90重量%を越えた場合は、機械的強度に劣るため
好ましくない。これらのブロック共重合体の水素添加誘
導体において、重合体ブロックB中の共役二重結合の少
なくとも50%以上、好ましくは80%以上が水素添加
され、重合体ブロックB中の芳香族性不飽和結合の25
%以下が水素添加されたものが好ましい。このようなブ
ロック共重合体の水素添加誘導体としては、市販されて
いる株式会社クラレ製のセプトン(商品名)等を用いる
ことができる。
【0007】本発明での組成物に用いられる成分(b)
のエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムは、少なくと
もエチレンとα−オレフィンを成分とする共重合体であ
る。エチレンと共重合されるα−オレフィンとしては、
炭素数が多くとも20個、好ましくは12以下のα−オ
レフィンであり、その代表例としてプロピレン、1−ブ
テン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび
1−オクテンが挙げられる。これら1種または2種以上
をエチレンと共重合したものである。α−オレフィンの
共重合割合は通常5〜60モル%である。さらに、これ
らのα−オレフィンに加えジエンモノマーを共重合する
ことも可能である。ジエンモノマーとしては、炭素数の
ジエンモノマー、例えば、ブタジエン、1,4−ペンタ
ジエン、1,4−および1,5−ヘキサジエン、2,5−
ジメチル−1,5−ヘキサジエンおよび1,4−オクタジ
エンのごとき鎖状ジエン化合物、環状ジエン、例えば、
ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオ
クタジエンおよびジシクロペンタジエン、アルケニルノ
ルボルネン、例えば、5−エチリデン−および5−ブチ
リデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−および2−
イソプロペニル−5−ノルボルネン等を用いたものが挙
げられる。これらの中でエチリデンノルボルネンまたは
ジシクロペンタジエンを好ましく用いることができる。
ジエンモノマーの共重合割合は多くとも10モル%であ
り、とりわけ5モル%以下が望ましい。この成分(b)
を配合することにより、溶融物の延伸性の改良に効果が
ある。成分(a)と成分(b)の比率は重量比で100
〜50/0〜50とすることが望ましい。成分(b)の
比率が50重量%を越えた場合は得られる熱可塑性エラ
ストマーの熱融着性が悪化するため好ましくない。
【0008】本発明に用いられる成分(C)のポリプロ
ピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、結晶性
プロピレン−エチレン−ブロック共重合体、結晶性プロ
ピレン−エチレン−ランダム共重合体、結晶性プロピレ
ン−エチレン−ブテン−ランダム共重合体等を挙げるこ
とができる。これらの中でも示差走査熱量計(DSC)
を用いて測定される主吸熱ピーク温度Tmpが120〜
145℃であることが望ましい。更にTmpは125〜
140℃が好適である。Tmpが120℃未満では得ら
れる熱可塑性エラストマーにベタツキが生じやすくなる
と共に耐熱性に劣る。一方、Tmpが145℃を超える
と組成によっては熱融着性が悪化する。なお、示差走査
熱量計(DSC)を用いるTmpの測定方法は、試料を
230℃に昇温して融解した後、降温速度10℃/分で
25℃まで冷却し、25℃で5分間保持した後、昇温速
度10℃/分で230℃まで昇温したときに得られる吸
熱ピーク曲線から主吸熱ピーク温度Tmpが求められ
る。このプロピレン系樹脂のMFRは0.1〜1000
g/分、好ましくは0.5〜100g/10分であるこ
とが好ましい。成分(a)と成分(c)の混合比率は成
分(a)+成分(b)100重量部に対して、成分
(c)が20〜80重量部である。成分(c)が20重
量部未満では得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐
熱性が悪化すると共に異形押出成形性が悪化する。成分
(c)が80重量部を超えた場合は得られる熱可塑性エ
ラストマーの柔軟性が不足するので好ましくない。
【0009】本発明の成分(d)として用いられる鉱物
油系ゴム用軟化剤は本発明の熱可塑性エラストマー組成
物の流動性および柔軟性を向上させる目的で添加される
ものである。鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族環、ナフ
テン環およびパラフィン鎖の三者の組合わさった混合物
であって、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上
を占めるものをパラフィン系と呼び、ナフテン環炭素数
が30〜45%のものはナフテン系、芳香族炭素数が3
0%以上のものは芳香族系と呼ばれて区分されている。
本発明の成分(d)として用いられる鉱物油系ゴム用軟
化剤は、上記区分でパラフィン系およびナフテン系のも
のが良く、芳香族系の軟化剤は成分(a)との分散性の
点で好ましくない。特に本発明の成分(d)としてはパ
ラフィン系のものが好ましく、更にパラフィン系の中で
も芳香族環成分の5%以下のものが特に適している。本
発明の組成物に配合される鉱物油系軟化剤の量は、成分
(a)100重量部に対して80〜180重量部、より
好ましくは80〜150重量部である。80重量部未満
の配合は組成物の熱融着性および柔軟性に劣り、180
重量部を超えて配合した場合には、成形品にべたつきが
生じるため、好ましくない
【0010】上述した熱可塑性エラストマー組成物にお
いては、その性能を損なわない範囲で、炭酸カルシウ
ム、タルク、シリカ、マイカ、珪酸カルシウム、硫酸バ
リウム、カーボンブラック等の無機充填剤を配合するこ
とができる。配合量としては本発明の成分(a)、
(b)、(c)、(d)の合計100重量部に対して通
常60重量部以下が適切である。更に、必要に応じて酸
化防止剤、耐候性安定剤、帯電防止剤、滑材、ブロッキ
ング防止剤、防曇剤、防黴剤、難燃化剤、加工性改良
剤、顔料等の添加剤を配合することができる。溶融混練
装置としては、開放型のミキシングロールや非開放型の
バンバリーミキサー、押出機、ニーダー、連続ミキサー
等従来より公知のものが使用できる。これらのうちで
は、非開放型の装置を用いるのが好ましく、窒素等の不
活性ガス雰囲気中で混練することが好ましい。
【0011】かくして得られた本発明に使用する組成物
は、柔軟性、異形押出性、熱融着性、特に薄肉部の熱融
着性に優れるので、厚さ1mm以下の薄肉部を有し、そ
の薄肉部を熱融着する必要がある各種ガスケットに好適
である。特にショアAが75以下の柔軟なガスケットを
製造する場合には、熱融着時に薄肉部に圧力がかかりに
くいため、従来のオレフィン系熱可塑性エラストマーや
スチレン系熱可塑性エラストマーでは十分な熱融着強度
が得られないが、本発明によれば、強固に熱融着したガ
スケットが得られる。
【0012】本発明のガスケットの好適な例としては冷
蔵庫扉用マグネットパッキンが挙げられる。そのような
パッキンを製造するには、例えば、まず、異形押出成形
により、図1に示すような形状の長尺な押出成形体30
を作成し、これを所定寸法に4つに切断する。このと
き、長さ方向に対して切断方向が45゜の角度となるよ
うにし、外周側36が内周側38よりも長くなるように
しておく。また、マグネット34を挿入しておく。そし
て、これらを図2に示すように枠形に組合わせ、各切断
端面32どうしを熱融着すればよい。熱融着には通常行
なわれている方法、条件を用いればよい。
【0013】本発明のガスケットであると、厚さが1m
m以下の薄肉部40を有する場合であっても、支障なく
熱融着することができる。さらに、本発明のガスケット
を冷蔵庫扉用マグネットパッキンとして用いる場合、従
来の軟質PVC製マグネットパッキンに比較して低温で
の柔軟性に優れるため、冷蔵庫の断熱箱体と冷蔵庫扉部
分のシール性が向上し、節電効果が得られる。更に、軟
質PVC製のマグネットパッキンに比較して熱伝導率が
低いため、断熱効果に優れ、節電効果が得られる。
【0014】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさ
らに詳述する。本発明における各物性の測定方法及び装
置を以下に示す。 〔融点〕DSC測定装置(PERKIN-ELMER社製)を用い
て、試料(3〜5mg)を230℃に昇温して融解した
後、降温速度10℃/分で25℃まで冷却し、25℃で
5分間保持した後、昇温速度10℃/分で230℃まで
昇温したときに得られる吸熱ピーク曲線から主吸熱ピー
ク温度(融点(Tmp))を求めた。 〔MFR〕JIS K-7210の表1の条件14に従い、温度2
30℃、荷重2.16kgの条件で測定した。 〔MLMFR〕JIS K-7210の表1の条件10に従い、温
度200℃、荷重10kgの条件で測定した。
【0015】〔ショアA硬度〕ASTM D2240に従い、測定
した。 〔引張試験〕JIS K6301に準拠し3号ダンベルを用い
て、引張速度200mm/分の条件で破断強度および破
断伸びを測定した。 〔熱融着性の評価〕温度230℃にて厚さ1mmのシー
トをプレス成形し、カッターナイフを用いて幅15m
m、長さ75mmに切断する。次に、図3(a)に示す
ように、そのサンプル10の先端3mmをアクリル板1
2,12から出した状態で挟み、熱融着する2つのサン
プル10,10の端面16,16を温度230℃の熱板
14に7秒間接触させ、直ぐに、図3(b)に示すよう
に、端面16同士を圧着し、熱融着する。23℃で24
hr状態調整後、図4に示すように、熱融着した端面1
6部が標線18,18間に入るようにダンベル形状20
に打ち抜き、引張試験用サンプルとした。そして、JIS
K6301に準拠し、引張速度 200mm/分、標線間 1
0mm、チャック間 30mmの条件で引張試験を行
い、破断強度および破断伸びを測定し、熱融着性の評価
とした。尚、破断強度は破断時の荷重値(kgf)を
0.05cm2で除した値とした。
【0016】〔異形押出性の評価〕ASTM D223
0に記載のガーベイダイを使用し、A法のシステムAに
従い、Fig.3の写真でランク付けされた1(poor)
〜4(excellent)の4段階で評価した。尚、押出機は
20mmφ単軸押出機を使用し、スクリュー回転数は7
0rpm、ダイ温度は200℃とした。 〔熱伝導率の測定〕迅速熱伝導率計(昭和電工(株)製
「QTM−D3」)を用いて測定した。
【0017】[原材料]下記各原材料を用いて各種の熱
可塑性エラストマー組成物を調製した。 (a)ブロック共重合体の水素添加誘導体 用いた成分(a)ブロック共重合体の水素添加誘導体を
表1に示す。
【表1】
【0018】(b)エチレン−α−オレフィン共重合体
ゴム 用いた成分(b)エチレン−α−オレフィン共重合体ゴ
ムは、EMP−1として、エチレンプロピレン共重合体
ゴムを使用した。プロピレン含有量:27wt%、MF
R:0.7g/10分(日本合成ゴム株式会社製、「E
P07P」)。 (c)ポリプロピレン系樹脂 PP−1:プロピレン−エチレンランダム共重合体。エ
チレン含有量:7wt%、MFR:30g/10分、T
mp:135℃、(日本ポリオレフィン株式会社製、
「MD772H」) PP−2:プロピレン−エチレンランダム共重合体。エ
チレン含有量:7wt%、MFR:2g/10分、Tm
p:135℃、(日本ポリオレフィン株式会社製、「F
D231」) (d)鉱物油系ゴム用軟化剤 パラフィン系オイル。流動点:−15℃、動粘度@98
℃:38.1cst、引火点:300℃(出光興産製、
「PW−380」) (e)無機充填材 炭酸カルシウム(日東粉化工業製、「NS1000」)
【0019】実施例1〜8 上述したブロック共重合体の水素添加誘導体、エチレン
−α−オレフィン共重合体ゴム、ポリプロピレン系樹
脂、鉱物油系軟化剤等を表2に示す所定量でヘンシェル
ミキサーで混合し、この混合物を同方向二軸押出機(神
戸製鋼株式会社製「KTX−30」)を用い、溶融混練
し、ペレットを得た。得られたペレットを230℃でプ
レス成形し、物性評価用サンプルとした。また、得られ
たペレットを用いて異形押出性を評価した。以上の結果
を表2に示す。 比較例1〜3 表3に示すように、ブロック共重合体の水素添加誘導
体、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム、ポリプロ
ピレン系樹脂、鉱物油系軟化剤の所定量を同方向二軸押
出機(神戸製鋼株式会社製「KTX−30」)を用い、
溶融混練し、ペレットを得た。得られたペレットを23
0℃でプレス成形し、物性評価用サンプルとした。ま
た、得られたペレットを用いて異形押出性を評価した。
以上の結果を表3に示す。
【0020】比較例4 プロピレン含有量28wt%、沃素化15、ムーニー粘
度ML1+4(100℃)90のエチレン−プロピレン−
エチリデンノルボルネン共重合体ゴム50重量%、MF
Rが1g/10分のホモポリプロピレン20重量%、鉱
物油系ゴム用軟化剤(PW380)30重量%とをバン
バリーミキサーにより、窒素雰囲気中、180℃で5分
間混練した後、ロールを通し、シートカッターによりペ
レットを製造した。次に該ペレット100重量部、カヤ
ヘキサAD(化薬アクゾ製、2,5−ジメチル−2,5−
ジ−(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサン)0.4重量
部、TAIC(トリアリルイソシアヌレート)0.8重
量部をヘンシェルミキサーで混合し、このペレットを同
方向二軸押出機「KTX−30」を用い、溶融混練し、
部分架橋タイプの熱可塑性エラストマーのペレットを得
た。得られたペレットを230℃でプレス成形し、物性
評価用サンプルとした。また、得られたペレットを用い
て異形押出性を評価した。評価結果を表3に示した。 比較例5 市販のショアA硬度73の軟質PVCのペレットを17
0℃でプレス成形し、物性評価用サンプルとした。ま
た、ペレットを用いて異形押出性を評価した。評価結果
を表3に示した。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】表1から本実施例での熱可塑性エラストマ
ー組成物であると、柔軟であり、異形押出性の他、引張
強度、熱融着性に優れ、かつ、熱伝導率が低いことがわ
かる。対して表2から明らかなように、いずれの比較例
のものも異形押出性に劣り、かつ、パラフィン系オイル
の少ない又はない比較例1〜4では熱融着性が不十分で
ある。また、MLMFRが0.1g/10分以下のブロ
ック共重合体の水素添加誘導体をもたない比較例2〜4
では破断強度も低い。また、軟質PVC(比較例5)は
熱伝導率が大きく、これからなるガスケットは熱遮断性
に劣ることがわかる。また、軟質PVCであると、温度
が低下するにつれて硬度が上昇するが、本実施例での組
成物であると低温においても柔軟性に富んでいるので、
ガスケットとして高いシール性を発揮することがわか
る。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟で力学強度および
熱融着部の融着強度に優れたガスケットが得られる。ま
た、このガスケットを冷蔵庫扉用マグネットパッキンと
した場合、従来の軟質PVC製マグネットパッキンに比
較して、低温での柔軟性に優れ、熱伝導率が小さいの
で、節電効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 冷蔵庫扉用マグネットパッキン用の異形押出
成形体の一例を示す部分斜視図である。
【図2】 冷蔵庫扉用マグネットパッキンの一例を示す
平面図である。
【図3】 熱融着性評価の引張試験用サンプルの作製工
程を示す側断面図である。
【図4】 熱融着性評価の引張試験用サンプルの作製工
程を示す平面図である。
【符号の説明】
30 押出成形体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)、(c)、(d)の各成分を
    有する組成物からなる異形押出成形体からなることを特
    徴とするガスケット。 (a)下記(イ)(ロ)の要件を満たす一般式A−(B
    −A)n(Aはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体
    ブロック、Bは共役ジエンのエラストマー性重合体ブロ
    ック、nは1〜5の整数。)で表されるブロック共重合
    体の水素添加誘導体。 (イ)MLMFRが0.1g/10分以下 (ロ)エラストマー性重合体ブロックBがブロック共重
    合体中の90〜40重量% (c)ポリプロピレン系樹脂を成分(a)100重量部
    に対して20〜80重量部。 (d)鉱物油系ゴム用軟化剤を成分(a)100重量部
    に対して80〜180重量部。
  2. 【請求項2】 下記(a)〜(d)の各成分を有する組
    成物からなる異形押出成形体からなることを特徴とする
    ガスケット。 (a)下記(イ)(ロ)の要件を満たす一般式A−(B
    −A)n(Aはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体
    ブロック、Bは共役ジエンのエラストマー性重合体ブロ
    ック、nは1〜5の整数。)で表されるブロック共重合
    体の水素添加誘導体。 (イ)MLMFRが0.1g/10分以下 (ロ)エラストマー性重合体ブロックBがブロック共重
    合体中の90〜40重量% (b)エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを成分
    (a)と等量以下。 (c)ポリプロピレン系樹脂を成分(a)と成分(b)
    の合計量100重量部に対して20〜80重量部。 (d)鉱物油系ゴム用軟化剤を成分(a)100重量部
    に対して80〜180重量部。
  3. 【請求項3】 前記ポリプロピレン系樹脂は、示差走査
    熱量計による融解温度の主吸熱ピーク温度Tmpが12
    0℃〜145℃にあることを特徴とする請求項1または
    2記載のガスケット。
  4. 【請求項4】 前記一般式A−(B−A)nで表される
    ブロック共重合体のAがスチレンの重合体ブロックであ
    り、Bがイソプレンの重合体ブロックあるいはイソプレ
    ンとブタジエンの共重合体ブロックであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載のガスケット。
  5. 【請求項5】 ショアAが75以下であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のガスケット。
  6. 【請求項6】 前記異形押出成形体の少なくとも一部に
    厚さが1mm以下の薄肉部を有し、かつ、熱融着されて
    形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載のガスケット。
  7. 【請求項7】 冷蔵庫扉用マグネットパッキンであるこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガスケ
    ット。
JP20691497A 1997-07-31 1997-07-31 ガスケット Pending JPH1150044A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20691497A JPH1150044A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 ガスケット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20691497A JPH1150044A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 ガスケット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1150044A true JPH1150044A (ja) 1999-02-23

Family

ID=16531176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20691497A Pending JPH1150044A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 ガスケット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1150044A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001114975A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Bridgestone Corp 熱可塑性エラストマー組成物及びガスケット材
WO2002060697A1 (fr) * 2001-01-31 2002-08-08 Bridgestone Corporation Elements elastiques pour appareil d'impression a jet d'encre, reservoirs d'encre et appareil d'impression a jet d'encre
JP2002225303A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Bridgestone Corp インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
JP2002225309A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Bridgestone Corp インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
JP2002292903A (ja) * 2001-04-02 2002-10-09 Bridgestone Corp インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
JP2006199804A (ja) * 2005-01-20 2006-08-03 Kaneka Corp 樹脂磁石材料

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001114975A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Bridgestone Corp 熱可塑性エラストマー組成物及びガスケット材
WO2002060697A1 (fr) * 2001-01-31 2002-08-08 Bridgestone Corporation Elements elastiques pour appareil d'impression a jet d'encre, reservoirs d'encre et appareil d'impression a jet d'encre
JP2002225303A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Bridgestone Corp インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
JP2002225309A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Bridgestone Corp インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
US6981762B2 (en) 2001-01-31 2006-01-03 Bridgestone Corporation Elastic members for inkjet recording apparatus ink tanks and inkjet recording apparatus
JP4673983B2 (ja) * 2001-01-31 2011-04-20 株式会社ブリヂストン インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
JP4673982B2 (ja) * 2001-01-31 2011-04-20 株式会社ブリヂストン インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
JP2002292903A (ja) * 2001-04-02 2002-10-09 Bridgestone Corp インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
JP4673992B2 (ja) * 2001-04-02 2011-04-20 株式会社ブリヂストン インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置
JP2006199804A (ja) * 2005-01-20 2006-08-03 Kaneka Corp 樹脂磁石材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6114248A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
US6255389B1 (en) Star-branched rubber thermoplastic elastomer vulcanizates
JP2005509061A (ja) 高い溶融強度の熱可塑性エラストマー及びその製造方法
JPH1150044A (ja) ガスケット
JP3702704B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2023121852A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、並びに接合部材及びその製造方法
JP4108155B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物およびそれを用いた成形体
WO2000043447A1 (fr) Composition elastomere thermoplastique
JPH1121415A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物およびそれを用いた成形体
JP3545107B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物およびその異形押出成形体
JP7119869B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及び接合部材
JP2006249269A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP3396277B2 (ja) 遮音用樹脂組成物
JP5711998B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH10120865A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物およびそれを用いた成形体
JP3365674B2 (ja) 軟質樹脂組成物およびそれを異型押出成形した成形体
WO2002072690A1 (fr) Composition elastomere olefinique thermoplastique
JPS62131044A (ja) 熱可塑性重合体組成物
JP3259649B2 (ja) 複合体製造用樹脂組成物及び複合体
JP2004035732A (ja) 粘着テープ用基材フィルム
JP2006083323A (ja) 射出成形用熱可塑性エラストマー組成物
JP2002327098A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP5104059B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法および熱可塑性エラストマー組成物
JP2831059B2 (ja) 熱可塑性弾性体組成物
JPH07292211A (ja) 耐屈曲亀裂性に優れたホース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040526

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040802

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20041008

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070206

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02