JP2005509061A - 高い溶融強度の熱可塑性エラストマー及びその製造方法 - Google Patents

高い溶融強度の熱可塑性エラストマー及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

十分な量の遊離基発生剤(A)と共硬化剤(B)の添加によりオレフィン系TPE組成物において溶融強度が増加し、光沢水準が低減される。遊離基発生剤(A)としては、過酸化物、有機過酸化物、パーサルフェート及びジアゾ化合物並びにそれらの混合物が挙げられる。共硬化剤(B)としては、α,β−不飽和カルボン酸及び懸垂酸基が中和されているα,β−不飽和カルボン酸の金属塩又はそれらの混合物が挙げられ、共硬化剤(B)の金属塩を形成する為の金属としては、亜鉛、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム又はアルミニウム、又はそれらの混合物が挙げられる。

Description

本発明は、押出し成形、射出成形、圧縮成形、カレンダー、熱成形、ブロー成形及び発泡加工用の、高い溶融強度と低減された表面光沢を持つ熱可塑性エラストマー組成物及びそれから造られる物品に関する。
物品の製造の為に、ポリ塩化ビニルに代わって使用できる再生利用可能な材料への要求が存在する。可塑剤と一緒に使用されるポリ塩化ビニルは、硬質又は軟質基体を覆うスキン層として使用するゴム状の薄いシートに形成する事ができる。感触(軟らかさ)と加工中の溶融強度の組合せによって、可塑化ポリ塩化ビニルは非常に望ましい材料である事ができる。然しながら、ポリ塩化ビニルは、簡単に再生利用が出来ず、又、非極性ポリマーとの溶融ブレンドが出来ないので、ポリ塩化ビニルの有用性は再生が必要とされない用途に限定されている。ポリ塩化ビニルに似た加工性、例えば溶融強度を持つ材料が盛んに求められている。
熱可塑性エラストマー(TPE)は、ゴム状の性質を示し、尚且つ殆どの熱可塑性加工装置、例えば押出し機で溶融加工ができる材料である。一般的に必要とされるゴム状の性質は、高い伸張性、機械的回復性、復元力及び低温柔軟性である。オレフィン系熱可塑性エラストマーの例としては、主に、少なくとも50モル%のオレフィンモノマー、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソーブチレン、α−オレフィン、オレフィン系ジエン等の重合によって製造されるポリマーが挙げられる。熱可塑性オレフィンブレンド、熱可塑性ポリマーアロイ組成物及び動的に加硫された熱可塑性エラストマーを含むオレフィン系熱可塑性エラストマーは、その様な用途の為に検討されてきている。
然しながら、殆どのオレフィン系TPE組成物は、低溶融強度の為に、材料の延伸及び/又は伸張が要求される工業的加工には向かない。
オレフィン系熱可塑性エラストマーの溶融強度の不足を解消する為の幾つかの努力が当該技術分野において為されてきている。その解決手段の一つは、米国特許第4,365,044号明細書に記載されている様に、ポリプロピレンを、単独で或いは他のポリマー物質と一緒に、望ましい溶融強度を有する低密度ポリエチレンとブレンドする事である。このブレンドによる解決方法は或程度成功しているが好ましいものではない。
その他の解決方法は、米国特許第5,508,318号明細書に記載されている様に、高い溶融強度を持つ照射された部分的に結晶性のポリオレフィンと照射されていないポリオレフィンとをブレンドする事である。この組成物は、押出しシートとして多くの望ましい性質を示すが、高温での溶融強度に欠ける。又、この組成物は、電子ビーム照射法と、その他の原料及び成分の導入によって所望の材料とする為のその後の多数の溶融ブレンド工程によって高コストの欠点を有する。
同様に、遊離基発生剤を介してオレフィン系熱可塑性エラストマーの処理を記載した多くの参考例がある。所謂、動的に加硫されるアロイ(DVA)は、米国特許第3,806,558号明細書に記載されている様な動的加硫の方法によって調製する事ができる。この方法を使用して、エラストマーは、硬質熱可塑性ポリオレフィンとの溶融混合中に加硫されて、溶融加工が可能で、しかも熱硬化性エラストマーに類似の特徴を示す材料を生成する事ができる。この方法で得られる組成物は、熱可塑性ポリマーの未加硫マトリックス中における加硫されたエラストマーのミクロゲル分散体である。動的加硫のこの方法を使用する市販のオレフィン系熱可塑性エラストマー材料は周知であり、米国特許第4,130,535号明細書及び第4,311,628号明細書に記載されている。これらの特許に記載されている材料は「サントプレン」(Santoprene)として知られており、オレフィンエラストマー相を架橋する為にフェノール樹脂を利用する。サントプレン材料は溶融加工ができ、シートの様な形状に押出す事ができる。又、これらは高い溶融強度を示すが、極めて少ない延性と伸張性を有し、熱成形、ブロー成形及び発泡成形の様な加工用途の為の材料技術の有用性を減少させる。
オレフィンをベースとしたDVA中のエラストマー相を架橋する為の有機過酸化物の使用は当業者には周知である。例えば、米国特許第3,758,643号明細書は、2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン過酸化物が、0.05〜0.4質量%の濃度でオレフィン系DVA中のエラストマー相を架橋するのに有用である事を記載している。然しながら、過酸化物単独の使用は、β−切断が起こり熱可塑性相を非常に低分子量のものとするので高分子量のポリプロピレンにとっては有害である。この劣化の結果は低い溶融強度と貧弱な固体状態の機械的性質を含むものである。
米国特許第6,207,746号明細書は、ラジカル開始メカニズムを介してオレフィンエラストマーとポリプロピレンとの熱可塑性エラストマーの製造方法を開示している。この特許は、更に、エラストマーの質量当り0.02質量部の濃度以上のラジカル発生剤が十分な架橋度を達成する為に必要である事を教示している。過酸化物の様な遊離基発生剤とα,β−不飽和カルボン酸の金属塩の組合せが様々なポリマーの硬化系として使用されても良いことは当該技術分野では公知である。米国特許第4,770,422号明細書は、ポリブタジエン100質量部当り約25〜40質量部の(ジ)アクリル酸亜鉛の硬化剤と、ポリブタジエン100質量部当り約0.2〜0.8質量部の過酸化物を利用するポリブタジエンの架橋方法を開示している。更に、ハロゲン化イソモノオレフィン/パラアルキルスチレンランダムコポリマーを含む組成物の硬化方法がWO98/12251に開示されている。多価金属塩は約0.5〜10質量%の量で存在し、一方、有機過酸化物は約0.2〜5質量%の量で存在する。
英国特許第1,091,818号明細書は、ポリマー100質量部当り0.1〜10質量部の濃度の有機過酸化物と、ポリマー100質量部当り1〜10質量部の濃度のメタクリル酸の金属塩を添加して加硫物混合物を硬化させる方法を開示している。そこに開示されている比較的に高い有機過酸化物の含有量は、ポリプロピレンの顕著な鎖切断の原因となり、それによって、低粘度(即ち、高いメルトインデックス)となり、結果的に溶融強度特性の損失をもたらす。
日本特許公開第7−33917号明細書は、熱劣化によってプロピレン含有成分を破壊し、次いで、有機過酸化物とα,β−不飽和カルボン酸金属塩の添加によってエチレン含有成分を架橋する事によりフローマークを減少させる方法を開示している。最終ブレンドのエチレン含有量は90〜99.5モル%に保たれる。
押出し成形、射出成形、圧縮成形、カレンダー、熱成形、ブロー成形及び発泡加工の様な工業的方法で使用する為の、溶融強度を改善し、光沢度を低減させ、一方、尚、その他の適当な特徴、例えば、延性を保持しているオレフィン系熱可塑性エラストマーに対する要求が依然として残されている。
本発明は、熱可塑性オレフィン系エラストマーと、約10〜80%のゲル含有量まで架橋を促進する為の十分な量の遊離基発生剤(A)及び共硬化剤(B)とを溶融ブレンドする事によって形成される変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に関し、オレフィン系熱可塑性エラストマーと変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、夫々、220℃の温度で測定される溶融強度と表面光沢水準を有し、硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度で割られる変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度が、約1.5/1〜20/1の比を与え、硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の表面光沢水準(GL1)で割られる硬化剤の添加後のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の表面光沢水準(GL2)が、0.01〜0.5の比を与える組成物である。
好ましい実施態様では、変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度対硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度の比は約1.6〜15である。成分の十分な量は、一般的に、遊離基発生剤(A)の約0.001〜0.05pphと共硬化剤(B)の約0.001〜7.5pphである。好ましくは、遊離基発生剤(A)は、約0.001〜0.04pphの量で存在し、共硬化剤(B)は約0.001〜7pphの量で存在する。
一般的に、遊離基発生剤(A)の例としては、1種以上の過酸化物、パーサルフェート、又はジアゾ化合物またはそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、少なくとも1種の有機過酸化物が含まれる。更に好ましくは、遊離基発生剤(A)は、120℃で約1時間を超える分解半減期を有する。
共硬化剤(B)の例としては、一般的に、α,β−不飽和カルボン酸又は懸垂酸基が中和されているα,β−不飽和カルボン酸の金属塩又はそれらの混合物が挙げられる。好ましい実施態様では、共硬化剤(B)のα,β−不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、エタクリル酸、ビニル−アクリル酸、イタコン酸、メチルイタコン酸、アコニット酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、桂皮酸又は2,4−ジヒドロキシ桂皮酸又はそれらの混合物が挙げられる。更に好ましい実施態様では、共硬化剤(B)のα,β−不飽和カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸又はマレイン酸又はそれらの混合物を含む。更に他の実施態様では、共硬化剤(B)の金属塩を形成する為の金属として、亜鉛、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム又はアルミニウム又はそれらの混合物が挙げられる。
又、本発明のブレンドは、1種以上の熱安定剤、紫外線安定剤、難燃剤、無機充填剤、エキステンダー又はプロセスオイル、導電性充填剤、核化剤、可塑剤、衝撃改質剤、離型剤、潤滑剤、帯電防止剤及び顔料を含む事ができる。
又、本発明は、上記に特定される方法によって調製される物品に関し、これは、熱成形、ブロー成形、押出し成形、射出成形、圧縮成形、カレンダー又は発泡加工によって形成される。
又、本発明は、本発明の以下の二つの観点に関して、これら上記の実施態様のそれぞれを包含するものである。
第一に、本発明は、変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を形成する為に、十分な量の遊離基発生剤(A)と共硬化ラジカルを発生させる為の共硬化剤(B)の存在下で熱可塑性エラストマー組成物を溶融ブレンドする事を含む方法によって形成される上記変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に関し、220℃の温度で測定される変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度対硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度の比が約1.5〜20であり、硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の表面光沢水準(GL1)対硬化剤の添加後の光沢水準(GL2)が、式:0.01≦GL2/GL1≦0.5、を満足するものである。
第二に、本発明は、変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を形成する為に、十分な量の遊離基発生剤(A)と共硬化ラジカルを発生させる為の共硬化剤(B)の存在下で熱可塑性エラストマー組成物を溶融ブレンドする事によって変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を形成する方法を含み、220℃の温度で測定される変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度対硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度の比が約1.5〜20であり、硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の表面光沢水準(GL1)対硬化剤の添加後の光沢水準(GL2)が、式:0.01≦GL2/GL1≦0.5、を満足するものである。
一実施態様では、この方法は、更に、変性組成物を物品に形成する事を含む。好ましい実施態様では、この形成は、変性組成物を押出し成形、熱成形、射出成形、圧縮成形、ブロー成形、発泡加工又はカレンダー加工する事によって物品を形成する事を含む。
本発明は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPE)ブレンドにおけるそれぞれの成分に対して溶融状態でのレオロジー性をうまく改善するものである。変性オレフィン系TPEは、伸び又は引張り中の変形に対して増加した抵抗と、表面光沢の低減された水準を示し、従来の組成物の欠点を示さない。
十分な量の遊離基発生剤(A)と共硬化剤(B)の組合せの存在下で、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度が増加し、オレフィン系TPEの光沢水準が減少する事が分かった。又、変性TPEのメルトインデックスも低減される。更に、組合せ無しの(A)又は(B)の単独使用は、変性オレフィン系TPEブレンドの溶融強度を著しく低減させるので好ましくない。好ましくは、変性オレフィン系TPEブレンドは、本発明により変性される時に高い溶融強度を生成する。
溶融強度は、溶融状態にあって応力を掛けられた時に引裂き或いは過剰の変形からポリマー材料を守る手助けをする。例えば、真空熱成形方法は、一般的に、材料が重力の下で調節可能なたるみで予備加熱され、次いで、引裂きが無い様に真空下で熱成形金型全体に延伸されることを要求する。又、溶融強度は、溶融された又は軟化された材料が、拘束金型内で空気圧によって変形されるブロー成形方法にとっても望ましいものである。又、発泡方法は、未熟なセルの崩壊無しに、改善され且つ調節された泡の成長速度をもたらす溶融強度からの利益を受ける。又、ポリマーの分子量の増加によって、鎖の絡み合いが増加
し、その他の全てのファクターを等しく保持しながら溶融強度を増加させる事もできる。高分子量無定形ポリマー、例えば、ポリ塩化ビニル及びポリスチレンは、溶融押出し成形又は熱成形加工中において高い溶融強度と延伸性を示す。然しながら、熱可塑性エラストマーとは違い、これらの二つのポリマー類は一般的に簡単にはリサイクルされない。
少なくとも180℃の温度で、ゴットフェルトレオテンスメルトテンションインスツルメントモデル71.97でのテストで決定される、本発明の変性ブレンドの溶融強度対TPE変性前のブレンドの溶融強度の比は約1.5〜20、好ましくは、1.6〜15である。溶融強度のこの改善は、増加された加工の窓へと変える広範囲の温度にわたって要求される。「加工の窓」とは、加工条件、例えば、溶融温度、溶融強度、圧力及び剪断速度であって、その中で、特定のプラスチックが特定の製造方法によって受容可能な或いは最適な性質を持って製造できる様な加工条件の範囲として定義される。
或種の用途、例えば、自動車の内装スキン層にとって望ましい更なるポリマーの性質は低い表面光沢、可撓性、摩擦抵抗性及び強靭性である。低表面光沢は、例えば、運転者の視野からギラギラした光や反射を減らす自動車のインスツルメントパネルスキンの様な用途に有用な性質である。多くの例で、ポリ塩化ビニルスキンは、製造コストに更に費用を掛けて、光沢水準を調節する為の被覆が為されている。変性オレフィン系TPE組成物の表面光沢水準は本発明の変性によって低減される。硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の表面光沢水準(GL1)対硬化剤の添加後の光沢水準(GL2)は式:
01≦GL2/GL1≦0.5
を満足するものでなければならない。
本発明のオレフィン系TPE変性に使用される遊離基発生剤(A)は、一般的に、過酸化物、好ましくは有機過酸化物、パーサルフェート、ジアゾ化合物及びそれらの混合物から選択される。120℃で1時間を越える分解半減期を持つ有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物の例としては、ジクミルパーオキシド、ビス(α−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソプロピルクミル−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキシン−3,1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、イソプロピルクミルパーオキシド、ジ(イソプロピルクミル)パーオキシド、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン、又はそれらの混合物が挙げられる。過酸化物の2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン及び2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキシン−3及びそれらの混合物は、他の過酸化物と比較して、それらが液状で、低揮発性で、高分解温度と最終物品における低い残留臭により好ましい。
溶融状態において遊離基発生剤(A)の量の最適化は適切な変性を達成する為に重要である。過酸化物又はその他の遊離基発生剤の量は、急速なポリマー分解の原因となるポリマーラジカルのかなりの量を発生する事無しに共硬化剤のラジカルを発生するのに十分なものでなければならない。その様なポリマー分解は望ましくない。好ましい実施態様では、遊離基発生剤の量は、顕著なポリマー分解を引起すには不充分である。遊離基発生剤は、約10〜80%のゲル含有量まで架橋を促進させるのに十分な量で存在しなければならない。過酸化物又はその他の発生剤の適切な量は、発生剤及びポリマーの選択に依存して変動し、本願明細書の記述を参照する事によって当業者により簡単に決められるものである。ポリプロピレンを含むオレフィン系TPEブレンドの場合は、発生剤の濃度は出来るだけ、特に、過酸化物が単独で或いは発生剤との組合せで使用される時は、低い水準に押えられなければならない。過酸化物水準が高過ぎると、プロピレン分解の反応が、遊離基発生剤の存在下におけるプロピレン分岐のより好ましい反応を支配する。一般的には、過酸化物100部当り約0.001〜0.05部(pph)、好ましくは約0.001〜0.04部が使用されなければならない。
本発明で使用される共硬化剤(B)の例としては、α,β−不飽和有機酸又は懸垂酸基が中和されているα,β−不飽和有機酸の金属塩が挙げられる。α,β−不飽和有機酸は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、エタクリル酸、ビニル−アクリル酸、イタコン酸、メチルイタコン酸、アコニット酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、桂皮酸及び2,4−ジヒドロキシ桂皮酸及びそれらの混合物であっても良い。アクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸は、単独でも組合せても好ましい。金属塩を形成するのに使用される金属は、一般的に、亜鉛の様な二価金属、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム又はアルミニウムであるがこれらに限定されない。一般的に、約0.001〜7.5pphの共硬化剤(B)が使用され、好ましくは約0.001〜7.0pphである。
本発明方法は、多数のオレフィン系TPE組成物の溶融強度を改善し光沢水準を低減するのに有用である。本発明の意義は、狭い分子量分布を持つ半結晶性エラストマー成分から造られた組成物の様な一般的に溶融強度に乏しいブレンドにとって特に重要である。種々のポリマー成分の量は臨界的ではなく、オレフィン系TPEポリマーの広範囲の変更が本発明によって達成される。一つの好ましい実施態様では、ポリマー成分は、プロピレン単位、エチレン単位又はスチレン単位又はそれらの組合せを含む。
適当なポリマー成分の例としては、プロピレンのホモポリマー、プロピレンと、2〜20個の炭素原子のα−オレフィン、不飽和酸とその誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシランと非共役脂肪族単環式ジオレフィン、環内架橋を有する脂環式ジオレフィン及び共役脂肪族ジオレフィンから選ばれる少なくとも1種の他のモノマーとのコポリマーが挙げられる。エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、メチル−1−ブテン、メチル−1−ペンテン、1−オクテン及び1−デセンは、多くの例の中の適当なα−オレフィンである。プロピレンとα−オレフィンとのコポリマーは特に好ましく、それらの中で、プロピレンと、エチレン及び1−ブテンから選ばれる少なくとも1種のその他のモノマーとのコポリマーは良好な結果を生じる。
プロピレンポリマーとしては、例えば、バーゼルノースアメリカ社(デラウエア州、ウイルミントン)のPro−fax、ソルベーポリマー社(テキサス州、ヒューストン)のFortilene又はHP/P9000及びブリティシュペテロリウムケミカル社(テキサス州、ヒューストン)のAcctuff又はAccproが利用できる。
又、適当なポリマー成分としては、高密度又は低密度ポリエチレンの様なエチレンのホモポリマー、エチレンと、3〜20個の炭素原子のα−オレフィン、不飽和酸とその誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシランと非共役脂肪族単環式ジオレフィン、環内架橋を有する脂環式ジオレフィン及び共役脂肪族ジオレフィンから選ばれる少なくとも1種の他のモノマーとのコポリマー、又は、エチレン、3〜20個の炭素原子のα−オレフィン及び非共役ジエンモノマーのターポリマーが挙げられる。エチレン/α−オレフィンコポリマーの場合は、α−オレフィンは、3〜20個の炭素原子のα−オレフィンを含み、プロピレン、ブテン、ヘキセン及びオクテンが好ましい。
本発明のエチレン系ターポリマーに対しては、α−オレフィンは3〜20個の炭素原子のα−オレフィンを含み、プロピレン、ブテン、ヘキセン及びオクテンが好ましい。ジエン成分は、4〜20個の炭素原子のジエンから成る群から選ばれる。非共役ジエンが好ましい。適当なジエンの例としては、6〜15個の炭素原子を有する直鎖の炭化水素ジオレフィン又はシクロアルケニル置換アルケンが挙げられる。特定の例としては、(a)1,4−ヘキサジエン及び1,6−オクタジエンの様な直鎖非環式ジエン、(b)5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,7−オクタジエン及びジヒドロ−ミリセン(dihydro-myricene)とジヒドローオシネン(dihydro-ocinene)の異性体混合物の様な分岐鎖非環式ジエン、(c)1,3−シクロペンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエンおよび1,5−シクロドデカジエンの様な単環脂環式ジエン、(d)テトラヒドロインデン、メチル−テトラヒドロインデン、ジシクロペンタジエン(DCPD)、ビシクロ−(2,2,1)−ヘプタ−2,5−ジエンの様な多環脂環式縮合架橋環ジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン及び5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)の様なアルケニル、アルキリデン、シクロアルケニル及びシクロアルキリデンノルボルネン、及び(e)アリルシクロヘキセン、ビニルシクロオクテン、アリルシクロデセン、ビニルシクロデセンの様なシクロアルケニル置換アルケンが挙げられる。
一般的に使用される非共役ジエンの中で好ましいジエンとしては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン及び5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン及び5−ビニル−2−ノルボルネンが挙げられる。
殆どのポリオレフィンエラストマーは、架橋の割合がエラストマーのタイプとは関係がないので、本発明の実施にあたって満足するものである。その様なエラストマーとしては、デュポンダウエラストマーLLC社(デラウエア州、ウイルミントン)のNordel又はEngage、DSMエラストマーアメリカ社(ルイジアナ州、バトンルージュ)のKeltan、エクソンモービル化学社(テキサス州、ヒューストン)のVistalon又はExact、エミケムエラストマーアメリカ社(テキサス州、ヒューストン)のDutral、バイエル社(ペンシルバニア州、ピッツバーグ)のBuna−EP、又は、ユニロイヤル化学社(コネチカット州、ミドルバリー)のRoyaleneが利用できる。
又、適当なポリマー成分としては、スチレン系エラストマー(オレフィン系成分との組合せにおいてスチレン系モノマーの少なくとも一個のランダム又はブロックセグメントを有するエラストマーを表示する為に使用される用語)が挙げられる。本発明において有用なスチレン系エラストマーのブロック構造は、好ましくは、線状又は放射状タイプのもので且つジブロック又はトリブロックタイプのものである。エラストマーのスチレン部分は好ましくはスチレンと、α−メチルスチレン、環置換スチレン、特に環メチル化スチレンを含むその類似体及び同族体のポリマーである。好ましいスチレンは、スチレンとα−メチルスチレンであり、スチレンが特に好ましい。スチレン系エラストマーのオレフィン系成分は、エチレン、ブチレン、ブタジエン、イソプレン、プロピレン又はそれらの組合せであっても良い。好ましいスチレン系エラストマーとしては、スチレン/エチレン/ブチレン、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン、スチレン−エチレン/プロピレン、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン−エチレン−プロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−ブチレン−ブタジエン−スチレン又はそれらの組合せが挙げられる。その様なスチレンエラストマーとしては、クレイトンポリマー社(テキサス州、ヒューストン)のKraton、又は、アサヒアメリカ社(マサチューセッツ州、マルデン)のTuftecが利用できる。
変性オレフィン系TPE組成物は、熱安定剤、紫外線安定剤、難燃剤、無機充填剤、エキステンダー又はプロセスオイル、導電性充填剤、核化剤、分散剤、可塑剤、衝撃改善剤、着色剤、離型剤、潤滑剤、帯電防止剤、顔料等の通常の添加剤又は加工助剤とコンパウンドされても良い。
適当な無機充填剤としては、タルク、粉砕炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、沈降性シリカ、沈降性シリケート、沈降性珪酸カルシウム、熱分解シリカ、珪酸アルミニウム水和物、焼成アルミノシリケート、粘土、マイカ及びワラストナイト及びそれらの組合せが挙げられるがこれらに限定されない。
エキステンダーオイルは、粘度、硬度、弾性率及び組成物のコストの一つ以上を低減させる為に大抵使用される。最も一般的なエキステンダーオイルは、それらがパラフィン系か、ナフテン系か、芳香族油であるかに分類される事によって特別のASTM表示を有する。エラストマーの加工業者であれば、使用目的に最も有利なタイプの油を認識し且つ決める事ができる。エキステンダーオイルは、使用に当っては、望ましくは、全組成物質量を基準として、ポリマーの約10〜80pphの範囲内の量で存在する。
発泡製品を製造する為には、一般的に、発泡剤を混合物に含ませることができる。膨張媒体、即ち発泡剤は、物理的発泡剤又は化学的発泡剤、又はその両方を含む事ができる。物理的発泡剤は、発泡工程の条件としての温度及び圧力において気体である、組成物を膨張させる媒体である。一般的に、物理的発泡剤は、ポリマーブレンド中に気体又は液体状態で導入され、例えば、圧力の急速な減少によって膨張する。化学的発泡剤は、ポリマーブレンドの少なくとも一部分を膨張させて発泡体とするのに使用できる高温で分解して1種以上の気体を形成する化合物又は化合物の混合物である。
溶融ブレンドは、本発明の最終ポリマーブレンドを製造する為の好ましい方法の一つである。ポリマーと全てのタイプの添加剤との溶融ブレンド方法は当業者に公知であり、一般的に本発明で使用する事ができる。一般的に、本発明で有用な溶融ブレンド操作では、ブレンドの個々の成分は機械的押出機又はミキサーで一緒にされ、次いで、ポリマー溶融体を形成して反応性変性を行うのに十分な温度に加熱される。機械的ミキサーは連続又はバッチミキサーである事ができる。適当な連続ミキサーの例としては、単軸スクリュー押出機、ウエルナー&プファイドラーZSK押出機の様な噛合い共回転二軸スクリュー押出機、ライストリッツ社で製造されている逆回転二軸スクリュー押出機及びブス社のコニーダーの様な往復単軸スクリューニーダーが挙げられる。適当なバッチミキサーの例としては、バンバリー又はボリングミキサーの様な横2−ロールミキサーが挙げられる。オレフィン系TPE組成物のポリマー成分、遊離基発生剤(A)及び共硬化剤(B)は、遊離基発生剤(A)が熱的に分解し、共硬化剤(B)が少なくとも実質的に且つ望ましくは完全に反応するまで溶融ブレンドされる。溶融体の温度、ミキサー内での溶融体の滞留時間及びミキサーの機械的設計は、混合中の組成物に適用される剪断の量に影響を及ぼす幾つかの変数である。これらの変数は、ここに開示された本発明の記述に基づいて当業者によって容易に選択できるものである。
好ましい実施態様では、最終のポリマーブレンドは成分(A)と(B)をオレフィン系TPE組成物と共にバンバリーミキサーでポリマーブレンドの温度が180℃に達して遊離基発生剤(A)が熱的に分解し、共硬化剤(B)が完全に反応するまで混合する事によって調製される。次いで、この材料が放出される。その他の成分、例えば、充填剤、熱安定剤等は、上述の様に、初期ブレンド中に或いは、更なる加工が必要とされる時はその後に溶融体に添加されても良い。本発明の改善された溶融強度を持つオレフィン系熱可塑性エラストマーは、ストランドペレット化又は工業的水中ペレット化によってペレットにされても良い。一実施態様では、物品は、ペレット化又は出荷の様な中間処理工程無しに変性ブレンドから直接に形成されても良い。
組成物のペレットは、通常の加工操作、例えば、伸展及び/又は延伸を含む熱成形により物品を製造するのに使用できる。伸展及び/又は延伸を含む同様の工業的方法としては、押出し成形、ブロー成形、カレンダー又は発泡加工が挙げられる。これらの方法のそれぞれにおいて、溶融した及び/又は軟化したポリマーは、取扱い中及び/又は冷却中にその所期の形状を維持しなければならないので、ポリマーの溶融強度はその方法を完遂する為には臨界的である。
例えば、押出し成形では、プラスチックシート押出し系は、シート押出しダイを供給する一つ以上の押出機によって供給される。ダイは、一般的に、ロール冷却系に接近して設けられる。得られる部分的に冷却されたシートは、更に、有限長のロールコンベヤー上で冷却する事ができる。押出し成形の方法に課される特別の制限は無く、様々な公知の方法を採用する事ができる。押出し成形の方法は当業者に周知のもので、例えば、Rauwendaal, "Polymer Extrusion" (ISBN 0-19-520745-5) Hauser Publications, New York (1990)に詳細に記述されている。
カレンダー加工では、最後の一対の加熱ローラー間にシートの厚みを決めるギャップを持つ一連の加熱ローラーに材料を通す事によってシートは形成される。このカレンダー加工方法は当業者には周知のもので、例えば、Bering, "SPI Plastics Engineering Handbooks"(ISBN 0-442-31799) Van Norstrand Reinhold, New York (1991)に詳細に記述されている。
熱成形は、シート形状のプラスチック材料をその特定の温度に加熱して、機械的又は圧縮空気手段によって金型の輪郭に沿ってホットで可撓性の材料を成形する方法である。その金型の形状に保持されて冷却されると、プラスチックはその金型の形状と細部を保持する。この熱成形は当業者には周知のもので、例えば、Throne, "Thermoforming" (ISBN 0-02-947610-0) Hanser Publications, New York (1987)に詳細に記述されている。
発泡加工では、その形状を保持しなければならない構造体が、発泡剤の使用によって溶融ポリマーから構築される。米国特許第4,323,528号明細書は、蓄積押出し成形法を使用するポリオレフィン発泡体の製造に関するものである(その記述は参照によってここに導入される)。この方法は、1)熱可塑性材料と発泡剤を混合してポリマーゲルを形成する工程、2)このゲルを、混合物を発泡させない温度と圧力に維持された保持帯に押出す工程であって、保持帯が、ゲルが発泡する低圧域に開口しているオリフィスを規定するダイとこのダイオリフィスに近接する開口可能なゲートを有する工程、3)周期的にゲートを開口する工程、4)移動ラムによってゲルに機械的圧力を実質的に同時に適用して、ゲルを保持帯からダイオリフィスを通して低圧域に追い出す工程、及び5)追い出されたゲルを膨張させて発泡体を形成する工程を含む。発泡加工のこの方法は当業者に周知であり、例えば、Frisch, "Plastic Foarms", (ISBN 0-82-471218-8) Marcel Dekker, New York (1972)に詳細に記述されている。
ブロー成形では、溶融されたポリマーを膨張させて中空形状にする為に空気圧が使用される。この方法の主たる利点は、二つ以上の分離金型部品を結合させる事無しに中空形状を作るその能力である。ブロー成形の方法は当業者に周知であり、例えば、Rosato, "Blow Molding Handbook" (ISBN 0-19-520761-0) Hanser Publications, New York (1989)に詳細に記述されている。
これらの方法を使用して製造できる本発明の物品としては、インスツルメントパネルスキン及びドアパネルスキンの様な内装自動車コンポーネント、断熱及び遮音の建材、パッキング材料、電気及び電子材料、不織布及び繊維等が挙げられる。
ポリマーの溶融強度は、ゴットフェルトレオテンスメルトテンションインスツルメントモデル71.97(Gottfert Rheotens Melt Tension instrument Model 71.97)によって決められる。この装置は、一定の加速度でキャピラリーダイからポリマーの溶融ストランドを引張るのに必要とされるセンチ−ニュートン(cN)の力を測定するものである。このテストでは、キャピラリーダイから垂直に下方に押出されたポリマーの溶融ストランドは、一定の加速度で増加する速度の回転ローラーによって延伸される。伸展されるポリマー溶融体は、一般的に一軸延伸を受ける。この溶融強度パラメーターは、伸展されるポリマー溶融体においては歪みも温度も均一ではなかったので十分に明確化されたレオロジー性を与えない。このテストは、然しながら、異なるポリマーの延伸挙動の有意義な比較を得るのには有用である。測定される力はローラー速度が増加するにつれて増加し、一般的に、ストランドが破断するまで一定のままである。溶融強度テストは、壁面剪断速度58/秒で、異なる溶融温度、例えば、180℃、200℃及び220℃で、直径2mmのダイを通してポリマー溶融体をピストンで押出して行った。広範囲の温度にわたって一貫して改善された溶融強度は、製造される生成物に対して増大した加工の窓の証である。
熱可塑性エラストマー組成物のゲル含有量を測定する為に、ソックスレー法が抽出可能量を決めるのに使用される。この装置は、500mlのナシ形フラスコ、ソックスレー装置及びジムロート冷却器を含む。約1gのサンプルを圧縮して非常に薄いフィルムとし、次いで、約0.5cm2〜1cm2の断片に切断し、抽出金属筒に入れてソックスレー装置に載せる。抽出は300mlのキシレンで行われる。フラスコの中のキシレンは、140℃の温度に設定された電圧調節器に接続された加熱マントルで加熱される。12時間の還流後に、乾燥空気で、120℃で少なくとも12時間掛けてキシレンを真空オーブン中で除去する。続いて、フラスコ中の残さの量が決定される。架橋量は、キシレン不溶ポリマー材料−非溶解繊維の量を、架橋した熱可塑性エラストマー材料の全量で割って計算されるゲル含有量の%として表示される。
ポリマーのレオロジー挙動の改善は、アルファーテクノロジー社製のRPA2000の装置での剪断粘性テストによって示される。RPA2000は、下部キャビティーに適用される偏位角度を強制的に与えられた二円錐キャビティーと、上部キャビティーのトルクと変位を測定するトランスデューサーを利用する。この装置は、回転歪みと周波数がテスト中に変動する事を除いては、ASTM D−5289又はASTM D−6204に記述されている装置に非常に似ている。このテストキャビティーは、密閉式テストキャビティーとエッジスリップを防ぐ為の二円錐ダイを持つ並行パネルレオメーターに非常に類似している。キャビティーサイズは、直径が約35mmで、容量が4.5cm3である。サンプルは、42%の適用歪みと1Hzの周波数で材料を完全に溶融する為に190℃に加熱し、次いで、可変周波数と固化点に近い歪みテストの為に160℃に冷却された。このテスト条件は、プロピレン樹脂の溶融点の直ぐ上での熱成形を想定して選択された。又、応力緩和は、約5ミリ秒間適用された7°の初期変形(100%歪み)後に、160℃の温度でこの装置で測定された。得られるトルクの減衰は60秒間記録された。これらのテスト結果は図1と2に示される。
特に指示がなければ、全ての質量%は全組成物の質量当りのものである。特に指示がなければ、pphの表示は、最終組成物における、ポリマー100質量部当りの質量部を意味する。
特に指示がなければ、ここで使用される「ムーニー粘度」と言う用語は、125℃で剪断レオメーターを使用して、ASTM D−1646(参照によりここに導入される)により、ML1+4によって測定される粘度を意味する。
ここで使用される「約」と言う用語は、一般的に、数字の範囲において両方の数を意味するものと理解されるべきである。更に、ここでの全ての数値範囲は、その範囲内の整数のそれぞれの少数第1位を含むものと理解されるべきである。
本発明の詳細な説明において引用された特許並びにその他の文献の全てがそれらの参照表示によってここに導入される。
本発明は、更に、以下の実施例によって例示される。
本発明のブレンドを混合し、次いで、約3.2mm厚のプラークに射出成形し、それからASTM D−412タイプCダンベル試験片をダイカットし、次いで、25mmのゲージ長さで500mm/分の速度で機械的性質を測定した。これらのサンプルで使用された表記の意味、言及されている変数を表示する単位及びこれらの変数の測定方法は以下に説明される。

[硬度]ショアA及び/又はD硬度。5秒で室温でASTM D−2240により測定される。

[極限引張り強度(MPa)]ASTM D−412により、メガパスカルで測定される、500mm/分のクロスヘッド速度での極限引張り強度。

[極限伸び(%)]ASTM D−412により、500mm/分のクロスヘッド速度での極限伸び%。

[100%歪み(MPa)]ASTM D−412により、メガパスカルで測定される、100%伸びにおける応力。

[曲げ弾性率(MPa)]ASTM D−790により、メガパスカルで測定される曲げ弾性率。

[光沢(60°)]ASTM D−2457により、60°で測定される鏡面光沢度。

[光沢の減少]硬化剤の添加前の表面光沢水準対硬化剤添加後の光沢水準の比。

[MFR2.16]ASTM D−1238により、230℃で、2.16kgの荷重で測定されるメルトインデックス。

[MFR10]ASTM D−1238により、230℃で、10kgの荷重で測定されるメルトインデックス。

[ゲル含有量]組成物に添加されるポリオレフィンエラストマーに関する非抽出性材料の%として表示される、沸騰キシレンでのソックスレー抽出によって決められる架橋質量%。

[MS(cN)]少なくとも180℃の温度で、一定の加速度で、キャピラリーダイからポリマーの溶融体ストランドを引張るのに必要とされる、センチ−ニュートン(cN)での力を測定するゴットフェルトレオテンスメルトテンションインスツルメントモデル71.97で決定される溶融強度。

[MSR]溶融強度比−220℃の温度で測定される変性ブレンドの溶融強度対変性前のブレンドの溶融強度の比。
実施例で使用される材料:
PP−1 230℃で2.16kgの荷重で0.7dg/分のMFRを持つポリ
プロピレンホモポリマー。
PP−2 230℃で2.16kgの荷重で12dg/分のMFRを持つポリプ
ロピレンホモポリマー。
EAO−1 エチレンとα−オレフィンとのコポリマー。エチレン含有量=70%
。ムーニー35(ML1+4、125℃)。分子量(MW)=140
,000。多分散性=2.0。密度=0.868g/cm3。メルト
インデックス=0.5dg/分(190℃)。
EPDM−1 エチレン、α−オレフィン及びジエンモノマーのターポリマー。エチ
レン含有量=70%。エチリデンノルボルネン含有量=5%。ムーニ
ー70(ML1+4、125℃)。分子量(MW)=200,000
。多分散性=3。

共硬化剤 ジアクリル酸亜鉛。
過酸化物 2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン。
表1の実施例1〜4及び比較例1〜4は、180℃以下の混合温度で、ファーレルBRバンバリーミキサーで調製された。ミキサーの温度が180℃に達した時に、材料を取出した。実施例5と比較例5は、長さ対直径の比(L/D)が52:1のライストリッツ製の27mm同時回転二軸スクリュー実験室押出機でコンパウンドされた。固体材料は第一供給ポートで添加された。押出し温度は195℃以下で、押出し速度は500rpmであった。全てのサンプルは、約1pphの適当な加工及び熱安定剤、例えば、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタンと一緒に調製された。
表1に示される情報は、異なるメルトインデックスを有する異なるポリプロピレンの使用と、異なるエラストマーの組合せの使用との間の対比を示す。低濃度の過酸化物は、本発明の変性ブレンドの低いメルトインデックスで示される様に、望ましくないポリプロピレンの分解を最小限にした。又、低濃度の過酸化物は、比較例1〜5のゲル含有量で示される様に、オレフィン系TPEの架橋を促進するのには不充分であった。更に、初期のオレフィン系TPE組成物の溶融強度が低い程、溶融強度は本発明の変性によってより一層改善される。
表1に纏められた実験は、共硬化剤無しで非常に低い水準での過酸化物の使用が溶融強度(MS)を十分に増加させる事ができず、オレフィン系TPE組成物のメルトインデックス(MFR)も減少できない事を示す。反対に、実施例1〜4の溶融強度は、非変性組成物の溶融強度の3倍以上改善されている。溶融強度の比は、実施例の溶融強度を、相当する比較例の溶融強度で割る事によって計算される。
又、本発明の変性は、オレフィン系TPE組成物の表面光沢を低減させるのに有効な方法である。変性によって光沢水準は元の水準の1/5以下まで低減された。光沢の低減は、実施例の光沢水準を、相当する比較例の光沢水準で割る事によって計算される。
弾性率、引張り強度及び伸びの測定は、本発明の変性がブレンドの物性に悪影響を及ぼさない事を示し、そして、変性組成物は非変性組成物よりも良好な相溶性を有する事を証明している。
図1は、溶融状態において160℃の温度で、可変の歪みと周波数で得られる一定の剪断速度(約14/秒)で測定された実施例1と2及び比較例1の相中の剪断弾性率(G′)又は貯蔵弾性率の関数としての機械的損失係数(タンジェント−デルタ)のグラフである。
貯蔵弾性率は、歪みの増加と共に減少するが、変性材料ではずっと少ない。図1は、本発明の変性がサンプルの弾性、特に歪みの増加に伴う弾性を改善する事を示す。弾性のその様な改善は、高い応力或いは歪み水準が見込まれる材料の改善された加工特性、例えば、プロファイル又はシート押出し成形、高速カレンダーでの低減されたたるみ、又は、熱可塑性シートの熱成形での低減されたたるみ及び改善された延伸に見る事ができる。
図2は、RPA−2000の装置で測定された本発明のポリマーによって示される応力緩和のグラフである。この測定は、溶融状態で160℃で100%歪みまで剪断された材料のスラブについてのトルクを記録する事によって行われた。剪断弾性率は測定されたトルクに比例する。本発明は応力緩和の割合を低減し、プラトー剪断弾性率を増加した。
図3は、ゴットフェルトレオテンスメルトテンションインスツルメントモデル71.97で測定された温度の関数としての実施例1と比較例1の引張り力のグラフである。本発明は、材料の溶融ストランドを伸張するのに必要な力を増加させた。テスト条件は本明細書に記載されたものである。
表1

Figure 2005509061






表1(続き)

Figure 2005509061
表2のサンプルは、180℃以下の混合温度でファーレルBRバンバリーミキサーで調製された。ミキサーの温度が180℃に達した時に、材料を取出した。表2は、オレフィン系熱可塑性エラストマーの異なるブレンドについての本発明の変性の結果を示す。
比較例6の未変性ポリプロピレンの溶融強度は、実施例6の変性ポリプロピレンよりも、180℃では高いが、これは、例外的に、高結晶性ポリマーの特性によるものであったかも知れない。その様な現象は、別の著者によっても観察されていおり(例えば、Lau et al., Polymer Eng. Sci. 38(1998), page 1915)、流動励起結晶化が原因と考えられる。メルトインデックスと光沢は、然しながら、両方共、本発明により変性されたポリマーよりも比較例6の方が高い。
実施例6及び比較例6は、又、変性サンプルの溶融強度が未変性サンプルよりも広範囲の温度にわたって一貫して高水準を保持するので、本発明の変性が製造中の加工の窓を増加させる事を示している。
又、表2は、TPO組成物の溶融強度の増加は、全ての成分の溶融強度の単純な総和ではない事を証明している。
図4は、ゴットフェルトレオテンスメルトテンションインスツルメントモデル71.97で測定された温度の関数としての実施例6と比較例6の引張り力のグラフである。本発明は、純粋なポリプロピレンの溶融強度を広範囲の温度にわたって一貫して変性し、従って、製造中の加工の窓を増加させる。




表2

Figure 2005509061
表2(続き)

Figure 2005509061
表3のサンプルは、表2のサンプルの調製と同様にして調製された。表3に纏められた実験結果は、本発明で請求されている水準において遊離基発生剤又は共硬化剤の単独使用は、オレフィン系熱可塑性エラストマーの溶融強度を改善しない事を示す。表4で示される通り両者の組合せが必要である。


表3

Figure 2005509061
表4のサンプルは、表2のサンプルの調製と同様にして調製された。この結果は、更に、変性オレフィン系TPEポリマーにおいて高い溶融強度と低い光沢の驚くほど有益な性質を得る為に、本発明方法で利用する事のできる遊離基発生剤と共硬化剤の変動濃度を探求するものである。
表4

Figure 2005509061





表4(続き)

Figure 2005509061
本発明で調製される変性組成物は、オレフィン系ポリマーの成形物品の製造の為のあらゆるクラスの方法、例えば、押出し成形、カレンダー、ブロー成形、射出成形、圧縮成形、熱成形及び発泡加工で使用する事ができる。その様なポリマーを使用する広範囲の物品が、同様に、当業者によって想定できる。
本発明は、ここに例示され且つ記述された正確な構成に限定されるべきものではない事が理解されるべきである。従って、ここに示される開示から当業者によって、或いは、日常的実験によって容易に達成する事のできる全ての好都合な変性は、特許請求の範囲によって定義される本発明の精神と範囲内にあるものである。
溶融状態において160℃の温度で、可変の歪みと周波数で得られる一定の剪断速度(約14/秒)で測定された実施例1と2及び比較例1の相中の剪断弾性率(G′)又は貯蔵弾性率の関数としての機械的損失係数(タンジェント−デルタ)のグラフである。 RPA−2000の装置で測定された本発明のポリマーによって示される応力緩和のグラフである。 ゴットフェルトレオテンスメルトテンションインスツルメントモデル71.97で測定された温度の関数としての実施例1と比較例1の引張り力[cN]のグラフである。 ゴットフェルトレオテンスメルトテンションインスツルメントモデル71.97で測定された温度の関数としての実施例6と比較例6の引張り力[cN]のグラフである。

Claims (14)

  1. オレフィン系熱可塑性エラストマーと、約10〜80%のゲル含有量まで架橋を促進する為の十分な量の遊離基発生剤(A)及び共硬化剤(B)との溶融ブレンドによって形成される変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物であって、オレフィン系熱可塑性エラストマーと変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のそれぞれが、220℃の温度で測定される溶融強度と表面光沢水準を有し、硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度で割られる変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度が、約1.5/1〜20/1の比を与え、硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の表面光沢水準(GL1)で割られる硬化剤の添加後のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の表面光沢水準(GL2)が、0.01〜0.5の比を与え、該十分な量が、遊離基発生剤(A)で約0.001〜0.05pphであり、共硬化剤(B)で約0.001〜7.5pphである事を特徴とする組成物。
  2. 変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度対硬化剤の添加前のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の溶融強度の比が、約1.6/1〜15/1である、請求項1に記載の組成物。
  3. 遊離基発生剤(A)が、1種以上の過酸化物、パーサルフェート、又はジアゾ化合物又はそれらの混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 遊離基発生剤(A)が少なくとも1種の有機過酸化物を含む、請求項3に記載の組成物。
  5. 共硬化剤(B)が、α,β−不飽和カルボン酸又は懸垂酸基が中和されているα,β−不飽和カルボン酸の金属塩又はそれらの混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 共硬化剤(B)のα,β−不飽和カルボン酸が、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、エタクリル酸、ビニル−アクリル酸、イタコン酸、メチルイタコン酸、アコニット酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、桂皮酸又は2,4−ジヒドロキシ桂皮酸又はそれらの混合物を含む、請求項5に記載の組成物。
  7. 共硬化剤(B)の金属塩が、亜鉛、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム又はアルミニウム又はそれらの混合物を含む、請求項5に記載の組成物。
  8. 請求項1の変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を含む事を特徴とする物品。
  9. 押出し成形、熱成形、射出成形、圧縮成形、ブロー成形、発泡加工又はカレンダーで形成される、請求項8に記載の物品。
  10. 十分な量の遊離基発生剤(A)と共硬化剤(B)の存在下で、共硬化ラジカルを発生させて変性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を形成するのに十分な時間と十分な温度で熱可塑性エラストマーを溶融ブレンドする事を含む方法で形成される、請求項1に記載の組成物。
  11. 遊離基発生剤(A)が少なくとも1種の有機過酸化物を含む、請求項10に記載の組成物。
  12. 共硬化剤(B)が、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、エタクリル酸、ビニル−アクリル酸、イタコン酸、メチルイタコン酸、アコニット酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、桂皮酸又は2,4−ジヒドロキシ桂皮酸の少なくとも1種又はそれらの混合物のα,β−不飽和カルボン酸を含むか、亜鉛、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム又はアルミニウム又はそれらの混合物を含む金属塩を含む、請求項10に記載の組成物。
  13. 変性組成物を物品に形成する事を更に含む、請求項10に記載の組成物。
  14. 十分な量が、遊離基発生剤(A)で約0.001〜0.04pphであり、共硬化剤(B)で約0.001〜7pphである、請求項1に記載の組成物。
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