JPH1149983A - 硬化性乳化液 - Google Patents
硬化性乳化液Info
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- JPH1149983A JPH1149983A JP21275497A JP21275497A JPH1149983A JP H1149983 A JPH1149983 A JP H1149983A JP 21275497 A JP21275497 A JP 21275497A JP 21275497 A JP21275497 A JP 21275497A JP H1149983 A JPH1149983 A JP H1149983A
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- emulsion
- meth
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ラジカル重合により硬化しながら、大面積用の
接着剤、塗料、コーティング材等に用いる時に、十分な
可使時間を有し作業性に優れる硬化性乳化液を提供す
る。 【解決手段】ラジカル重合開始剤を含有するラジカル重
合性単量体と分解促進剤を含有するラジカル重合性単量
体とを、いずれも水中に乳化してなることを特徴とする
硬化性乳化液であり、好ましくは可使時間が3時間以上
であることを特徴とする前記硬化性乳化液。
接着剤、塗料、コーティング材等に用いる時に、十分な
可使時間を有し作業性に優れる硬化性乳化液を提供す
る。 【解決手段】ラジカル重合開始剤を含有するラジカル重
合性単量体と分解促進剤を含有するラジカル重合性単量
体とを、いずれも水中に乳化してなることを特徴とする
硬化性乳化液であり、好ましくは可使時間が3時間以上
であることを特徴とする前記硬化性乳化液。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジカル重合によ
り硬化しながら、しかも十分な可使時間を有する硬化性
乳化液に関する。特に、接着剤、塗料又はコーティング
材として好ましい硬化性乳化液に関する。
り硬化しながら、しかも十分な可使時間を有する硬化性
乳化液に関する。特に、接着剤、塗料又はコーティング
材として好ましい硬化性乳化液に関する。
【0002】
【従来の技術】接着剤、塗料又はコーティング材に使用
するために、ラジカル重合開始剤をラジカル重合性単量
体に溶解したラジカル重合性単量体溶液と、ラジカル重
合開始剤を室温付近で分解させる能力を有する分解促進
剤をラジカル重合性単量体に溶解したラジカル重合性単
量体溶液とを混合して、室温付近でラジカル重合させる
ことにより硬化を行う方法が知られている(特公昭58
−5954号公報)。
するために、ラジカル重合開始剤をラジカル重合性単量
体に溶解したラジカル重合性単量体溶液と、ラジカル重
合開始剤を室温付近で分解させる能力を有する分解促進
剤をラジカル重合性単量体に溶解したラジカル重合性単
量体溶液とを混合して、室温付近でラジカル重合させる
ことにより硬化を行う方法が知られている(特公昭58
−5954号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、ラジカル重合開始剤を含有するラジカル重合性
単量体溶液と分解促進剤を含有するラジカル重合性単量
体溶液とを室温付近で混合すると、ラジカル重合性単量
体は数十分という短時間で重合、硬化するため、使用目
的によっては作業性が著しく損なわれるという課題があ
った。
法では、ラジカル重合開始剤を含有するラジカル重合性
単量体溶液と分解促進剤を含有するラジカル重合性単量
体溶液とを室温付近で混合すると、ラジカル重合性単量
体は数十分という短時間で重合、硬化するため、使用目
的によっては作業性が著しく損なわれるという課題があ
った。
【0004】例えば、ラジカル重合性単量体溶液を接着
剤、塗料及びコーティング材として幅広い面積に塗布し
て使用する場合には、接着、塗布及びコーティングとい
った作業時間を確保するために、ラジカル重合開始剤を
含有するラジカル重合性単量体溶液と分解促進剤を含有
するラジカル重合性単量体溶液とを混合してから硬化す
るまでに適当な待ち時間(可使時間)を有することが求
められるようになった。
剤、塗料及びコーティング材として幅広い面積に塗布し
て使用する場合には、接着、塗布及びコーティングとい
った作業時間を確保するために、ラジカル重合開始剤を
含有するラジカル重合性単量体溶液と分解促進剤を含有
するラジカル重合性単量体溶液とを混合してから硬化す
るまでに適当な待ち時間(可使時間)を有することが求
められるようになった。
【0005】本発明者らは、ラジカル重合開始剤を含有
する単量体と分解促進剤を含有する単量体とを、それぞ
れ水中に乳化した乳化液とすることで、両成分を混合し
ても可使時間が得られることを見い出して本発明を完成
するに至った。
する単量体と分解促進剤を含有する単量体とを、それぞ
れ水中に乳化した乳化液とすることで、両成分を混合し
ても可使時間が得られることを見い出して本発明を完成
するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ラジカ
ル重合開始剤を含有するラジカル重合性単量体と分解促
進剤を含有するラジカル重合性単量体を、いずれも水中
に乳化してなることを特徴とする硬化性乳化液である。
ル重合開始剤を含有するラジカル重合性単量体と分解促
進剤を含有するラジカル重合性単量体を、いずれも水中
に乳化してなることを特徴とする硬化性乳化液である。
【0007】そして、本発明は、ラジカル重合性単量体
とラジカル重合開始剤を含有してなるラジカル重合性単
量体溶液を水中に乳化してなる乳化液(A)と、ラジカ
ル重合性単量体と分解促進剤を含有してなるラジカル重
合性単量体溶液を水中に乳化してなる乳化液(B)とか
らなることを特徴とする硬化性乳化液である。
とラジカル重合開始剤を含有してなるラジカル重合性単
量体溶液を水中に乳化してなる乳化液(A)と、ラジカ
ル重合性単量体と分解促進剤を含有してなるラジカル重
合性単量体溶液を水中に乳化してなる乳化液(B)とか
らなることを特徴とする硬化性乳化液である。
【0008】更に、本発明は、前記の硬化性乳化液を基
材に塗布し、ラジカル重合性単量体の硬化を行うことに
より得られた硬化塗膜である。
材に塗布し、ラジカル重合性単量体の硬化を行うことに
より得られた硬化塗膜である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を説明する。
【0010】乳化液(A)および乳化液(B)は、ラジ
カル重合性単量体とラジカル重合開始剤及び必要に応じ
てゴム成分や樹脂成分を含有するラジカル重合性単量体
溶液(分散相1)と、ラジカル重合性単量体と分解促進
剤及び必要に応じてゴム成分や樹脂成分を含有するラジ
カル重合性単量体溶液(分散相2)とに、それぞれ界面
活性剤と水を添加し、乳化したものである。
カル重合性単量体とラジカル重合開始剤及び必要に応じ
てゴム成分や樹脂成分を含有するラジカル重合性単量体
溶液(分散相1)と、ラジカル重合性単量体と分解促進
剤及び必要に応じてゴム成分や樹脂成分を含有するラジ
カル重合性単量体溶液(分散相2)とに、それぞれ界面
活性剤と水を添加し、乳化したものである。
【0011】このような乳化液(A)と乳化液(B)の
混合乳化液中では、分散媒の水が存在することで、分散
相1と分散相2の衝突が妨げられ、酸化還元反応が進展
せず硬化(単量体の重合)が進行しがたい。接着剤、塗
料、コーティング材等の用途での使用下において、分散
媒の水が乾燥等により除去されることで、分散相1と分
散相2が接触しあい、酸化還元反応が進行し、硬化す
る。従って、分散媒の存在量に応じて、また分散媒の除
去条件に応じて、可使時間を適宜調整できるという特徴
を有している。
混合乳化液中では、分散媒の水が存在することで、分散
相1と分散相2の衝突が妨げられ、酸化還元反応が進展
せず硬化(単量体の重合)が進行しがたい。接着剤、塗
料、コーティング材等の用途での使用下において、分散
媒の水が乾燥等により除去されることで、分散相1と分
散相2が接触しあい、酸化還元反応が進行し、硬化す
る。従って、分散媒の存在量に応じて、また分散媒の除
去条件に応じて、可使時間を適宜調整できるという特徴
を有している。
【0012】本発明に用いるラジカル重合開始剤と分解
促進剤は、分散媒を介して相互に接触、反応し難いよう
に、いずれも水に不溶、或いは親水性でないものが好ま
しいが、その使用目的に応じた可使時間が得られるなら
ば、これにこだわる必要はない。
促進剤は、分散媒を介して相互に接触、反応し難いよう
に、いずれも水に不溶、或いは親水性でないものが好ま
しいが、その使用目的に応じた可使時間が得られるなら
ば、これにこだわる必要はない。
【0013】本発明の硬化性乳化液は、上述の通りに、
一液型の硬化性乳化液であってもよいが、貯蔵安定性を
確保する目的で、ラジカル重合性単量体とラジカル重合
開始剤を含有するラジカル重合性単量体溶液を水中に乳
化してなる乳化液(A)と、ラジカル重合性単量体と分
解促進剤を含有するラジカル重合性単量体溶液を水中に
乳化してなる乳化液(B)の形態で保管し、使用に際し
て両者を混合して用いる二液型の硬化性乳化液とするこ
とが好ましい。貯蔵性に優れる前記二液型乳化液は、ま
た、作業開始時に両者を適宜混合して乳化液とすること
で可使時間をより制御し易いという特徴をも有してい
る。
一液型の硬化性乳化液であってもよいが、貯蔵安定性を
確保する目的で、ラジカル重合性単量体とラジカル重合
開始剤を含有するラジカル重合性単量体溶液を水中に乳
化してなる乳化液(A)と、ラジカル重合性単量体と分
解促進剤を含有するラジカル重合性単量体溶液を水中に
乳化してなる乳化液(B)の形態で保管し、使用に際し
て両者を混合して用いる二液型の硬化性乳化液とするこ
とが好ましい。貯蔵性に優れる前記二液型乳化液は、ま
た、作業開始時に両者を適宜混合して乳化液とすること
で可使時間をより制御し易いという特徴をも有してい
る。
【0014】乳化液中のラジカル重合性単量体溶液の含
有率は、本発明の硬化性乳化液の使用目的に応じて任意
に選択できる。ラジカル重合性単量体溶液の含有率が8
0容量%程度を超えるような硬化性乳化液は高内相比エ
マルジョンとして技術的に公知であるが、本発明では当
該技術を有効に使用しうる。本発明では、1重量%未満
では硬化速度が遅くなるおそれがあり、99重量%を越
えると乳化安定性が不十分であるおそれがあることか
ら、乳化液中1〜99重量%を選択できる。更に、前記
適切な範囲のうちでは、20〜90重量%が好ましく、
ことに接着剤、塗料、コーティング材用途への適用に当
たっては20〜70重量%が3〜8時間の適切な可使時
間を得られることから一層好ましい。また、モルタルの
コーティング材として用いる場合には、作業時間を十分
に長くとるために、8時間以上3日(72時間)以下に
調整しても良い。
有率は、本発明の硬化性乳化液の使用目的に応じて任意
に選択できる。ラジカル重合性単量体溶液の含有率が8
0容量%程度を超えるような硬化性乳化液は高内相比エ
マルジョンとして技術的に公知であるが、本発明では当
該技術を有効に使用しうる。本発明では、1重量%未満
では硬化速度が遅くなるおそれがあり、99重量%を越
えると乳化安定性が不十分であるおそれがあることか
ら、乳化液中1〜99重量%を選択できる。更に、前記
適切な範囲のうちでは、20〜90重量%が好ましく、
ことに接着剤、塗料、コーティング材用途への適用に当
たっては20〜70重量%が3〜8時間の適切な可使時
間を得られることから一層好ましい。また、モルタルの
コーティング材として用いる場合には、作業時間を十分
に長くとるために、8時間以上3日(72時間)以下に
調整しても良い。
【0015】本発明で使用するラジカル重合性単量体と
は、ラジカル重合性を有し、水中で実質的に安定した乳
化状態を維持できる単量体であれば、特に制限はない。
このような単量体としては、以下のものが挙げられる。
は、ラジカル重合性を有し、水中で実質的に安定した乳
化状態を維持できる単量体であれば、特に制限はない。
このような単量体としては、以下のものが挙げられる。
【0016】芳香族ビニル単量体としては、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレ
ン、ブロモスチレン及びジビニルベンゼン等が挙げられ
る。(メタ)アクリル酸及びそのエステル系単量体とし
ては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレ−
ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、プロピル(メタ)ア
クリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレ−ト、イソオクチル(メタ)
アクリレ−ト、イソデシル(メタ)アクリレ−ト、ラウ
リル(メタ)アクリレ−ト、ステアリル(メタ)アクリ
レ−ト、フェニル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレ−ト、ジシクロペンタニル(メタ)
アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ
ート、(メトキシ)ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリレ−ト、メト
キシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレ−ト、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノ(メ
タ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルモノ(メ
タ)アクリレ−ト、アルキルオキシポリエチレングリコ
−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、アルキルオキシポリプ
ロピレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、フェノ
キシポリエチレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−
ト、フェノキシポリプロピレングリコ−ルモノ(メタ)
アクリレ−ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリ
レ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)アクリレ−ト、
カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)ア
クリレ−ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレ−ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレ−ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレ−ト、t−ブチルアミノエチル(メタ)ア
クリレ−ト、モルホリン(メタ)アクリレ−ト、エトキ
シカルボニルメチル(メタ)アクリレ−ト、エチレンオ
キシド変性フタル酸(メタ)アクリレ−ト、エチレンオ
キシド変性コハク酸(メタ)アクリレ−ト、トリフロロ
エチル(メタ)アクリレ−ト及びテトラフロロプロピル
(メタ)アクリレ−ト等の分子中に(メタ)アクリロイ
ル基を1個有する単量体、並びに、ポリエチレングリコ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリグリセロ−ルジ(メ
タ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルジ(メ
タ)アクリレ−ト、ポリブチレングリコ−ルジ(メタ)
アクリレ−ト、1,4−ブタンジオ−ルジ(メタ)アク
リレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリ
レ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジ(メタ)アクリレ−
ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−
ト、ペンタエリスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ−
ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサ(メタ)アクリレ−
ト、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシア
ヌレ−ト、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリ
ロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)ア
クリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン、エポキ
シアクリレート”ビスコート#540”(大阪有機化学
工業社製)、エポキシアクリレート”エポキシエステル
3000M”(共栄社化学社製)、ウレタンアクリレー
ト”アロニックスM−1100”(東亜合成化学社
製)、両末端メタクリル変性液状ポリブタジエン“TE
−2000”(日本曹達社製)、両末端アクリル変性液
状NBR“HycarVTBNX1300X33”(宇
部興産社製)、両末端メタクリル変性液状部分水素添加
ポリブタジエン“TEI”(日本曹達社製)及び両末端
アクリル変性液状ポリブタジエン“TEAI”(日本曹
達社製)等の分子中に複数の(メタ)アクリロイル基を
有する単量体が挙げられる。又、(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリロニトリル及び酢酸ビニル等の単量
体を用いてもよい。これらのラジカル重合性単量体は単
独で用いてもよく、複数の単量体を組み合わせて用いて
もよい。これらのラジカル重合性単量体の中では、接着
性が大きい点で、(メタ)アクリル酸のエステル系単量
体が好ましい。
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレ
ン、ブロモスチレン及びジビニルベンゼン等が挙げられ
る。(メタ)アクリル酸及びそのエステル系単量体とし
ては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレ−
ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、プロピル(メタ)ア
クリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレ−ト、イソオクチル(メタ)
アクリレ−ト、イソデシル(メタ)アクリレ−ト、ラウ
リル(メタ)アクリレ−ト、ステアリル(メタ)アクリ
レ−ト、フェニル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレ−ト、ジシクロペンタニル(メタ)
アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ
ート、(メトキシ)ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリレ−ト、メト
キシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレ−ト、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノ(メ
タ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルモノ(メ
タ)アクリレ−ト、アルキルオキシポリエチレングリコ
−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、アルキルオキシポリプ
ロピレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、フェノ
キシポリエチレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−
ト、フェノキシポリプロピレングリコ−ルモノ(メタ)
アクリレ−ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリ
レ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)アクリレ−ト、
カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)ア
クリレ−ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレ−ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレ−ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレ−ト、t−ブチルアミノエチル(メタ)ア
クリレ−ト、モルホリン(メタ)アクリレ−ト、エトキ
シカルボニルメチル(メタ)アクリレ−ト、エチレンオ
キシド変性フタル酸(メタ)アクリレ−ト、エチレンオ
キシド変性コハク酸(メタ)アクリレ−ト、トリフロロ
エチル(メタ)アクリレ−ト及びテトラフロロプロピル
(メタ)アクリレ−ト等の分子中に(メタ)アクリロイ
ル基を1個有する単量体、並びに、ポリエチレングリコ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリグリセロ−ルジ(メ
タ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルジ(メ
タ)アクリレ−ト、ポリブチレングリコ−ルジ(メタ)
アクリレ−ト、1,4−ブタンジオ−ルジ(メタ)アク
リレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリ
レ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジ(メタ)アクリレ−
ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−
ト、ペンタエリスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ−
ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサ(メタ)アクリレ−
ト、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシア
ヌレ−ト、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリ
ロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)ア
クリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン、エポキ
シアクリレート”ビスコート#540”(大阪有機化学
工業社製)、エポキシアクリレート”エポキシエステル
3000M”(共栄社化学社製)、ウレタンアクリレー
ト”アロニックスM−1100”(東亜合成化学社
製)、両末端メタクリル変性液状ポリブタジエン“TE
−2000”(日本曹達社製)、両末端アクリル変性液
状NBR“HycarVTBNX1300X33”(宇
部興産社製)、両末端メタクリル変性液状部分水素添加
ポリブタジエン“TEI”(日本曹達社製)及び両末端
アクリル変性液状ポリブタジエン“TEAI”(日本曹
達社製)等の分子中に複数の(メタ)アクリロイル基を
有する単量体が挙げられる。又、(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリロニトリル及び酢酸ビニル等の単量
体を用いてもよい。これらのラジカル重合性単量体は単
独で用いてもよく、複数の単量体を組み合わせて用いて
もよい。これらのラジカル重合性単量体の中では、接着
性が大きい点で、(メタ)アクリル酸のエステル系単量
体が好ましい。
【0017】尚、本発明において、ラジカル重合性単量
体とラジカル重合開始剤とを含有するラジカル重合性単
量体溶液を水中に乳化してなる乳化液(A)と、ラジカ
ル重合性単量体と分解促進剤とを含有するラジカル重合
性単量体溶液を水中に乳化してなる乳化液(B)とを用
いる場合、乳化液(A)と乳化液(B)とは同一の単量
体を用いてもよく、又、異なっていてもよい。
体とラジカル重合開始剤とを含有するラジカル重合性単
量体溶液を水中に乳化してなる乳化液(A)と、ラジカ
ル重合性単量体と分解促進剤とを含有するラジカル重合
性単量体溶液を水中に乳化してなる乳化液(B)とを用
いる場合、乳化液(A)と乳化液(B)とは同一の単量
体を用いてもよく、又、異なっていてもよい。
【0018】本発明で用いるラジカル重合開始剤とは、
分解して発生するラジカルがラジカル重合性単量体のラ
ジカル重合を開始する能力を有し、かつ、ラジカル重合
性単量体に溶解する化合物である。このようなラジカル
重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。
分解して発生するラジカルがラジカル重合性単量体のラ
ジカル重合を開始する能力を有し、かつ、ラジカル重合
性単量体に溶解する化合物である。このようなラジカル
重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。
【0019】有機過酸化物として以下のものが挙げられ
る。 (1)ケトンパーオキサイド類:メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,
3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、
メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセト
アセテートパーオキサイド及びアセチルアセトンパーオ
キサイド等。 (2)パーオキシケタール類:1,1−ビス(ターシャ
リーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(ターシャリーブ
チルパーオキシ)オクタン、ノルマルブチル−4,4−
ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)バレレート及び
2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブタン
等。 (3)ハイドロパーオキサイド類:ターシャリーブチル
ハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、
パラメンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチ
ルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド及び
1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキ
サイド等。 (4)ジアルキルパーオキサイド類:ジターシャリーブ
チルパーオキサイド、ターシャリーブチルクミルパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ−メタ−イソプロピ
ル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)ヘキサン及び2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3等。 (5)ジアシルパーオキサイド類:アセチルパーオキサ
イド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオ
キサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウリノイルパ
ーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパ
ーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド及び2,4−ジクロロベンゾ
イルパーオキサイド、メタ−トルオイルパーオキサイド
等。 (6)パーオキシジカーボネート類:ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ビス(4−ターシャリーブチルシクロ
ヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキ
シエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3
−メトキシブチル)パーオキシジカーボネイト及びジア
リルパーオキシジカーボネート等。 (7)パーオキシエステル類:ターシャリーブチルパー
オキシアセテート、ターシャリーブチルパーオキシイソ
ブチレート、ターシャリーブチルパーオキシピヴァレー
ト、ターシャリーブチルパーオキシネオデカノエート、
クミルパーオキシネオデカノエート、ターシャリーブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ターシャリ
ーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノ
エート、ターシャリーブチルパーオキシラウレート、タ
ーシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ジターシャ
リーブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、タ
ーシャリーブチルパーオキシマレイックアシッド、ター
シャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、
クミルパーオキシオクトエート、ターシャリーヘキシル
パーオキシネオデカノエート、ターシャリーヘキシルパ
ーオキシピヴァレート、ターシャリーブチルパーオキシ
ネオヘキサノエート、ターシャリーヘキシルパーオキシ
ネオヘキサノエート及びクミルパーオキシネオヘキサノ
エート等。 (8)その他の有機過酸化物:アセチルシクロヘキシル
スルフォニルパーオキサイド及びターシャリブチルパー
オキシアリルカーボネート等。又、有機過酸化物以外の
ラジカル重合開始剤としては、以下のアゾ化合物が挙げ
られる。 (9)アゾニトリル化合物類:アゾビスイソブチロニト
リル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルヴァレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シア
ノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド及び2−フ
ェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルヴァレロ
ニトリル等。 (10)アゾアミジン化合物類:2,2’−アゾビス
(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライ
ド等。 (11)サイクリックアゾアミジン化合物類:2,2’
−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン]等 (12)アゾアミド化合物:2,2’−アゾビス{2−
メチル−ノルマル−[1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}及び
2,2’−アゾビス{2−メチル−ノルマル−[1,1
−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミ
ド}等。 (13)アルキルアゾ化合物類:2,2’−アゾビス
(2,4,4−トリメチルペンタン)等。 これらのラジカル重合開始剤は1種又は2種以上を使用
してもよい。ラジカル重合開始剤の中では、硬化性の点
で、有機過酸化物が好ましく、クメンハイドロパーオキ
サイドがより好ましい。
る。 (1)ケトンパーオキサイド類:メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,
3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、
メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセト
アセテートパーオキサイド及びアセチルアセトンパーオ
キサイド等。 (2)パーオキシケタール類:1,1−ビス(ターシャ
リーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(ターシャリーブ
チルパーオキシ)オクタン、ノルマルブチル−4,4−
ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)バレレート及び
2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブタン
等。 (3)ハイドロパーオキサイド類:ターシャリーブチル
ハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、
パラメンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチ
ルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド及び
1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキ
サイド等。 (4)ジアルキルパーオキサイド類:ジターシャリーブ
チルパーオキサイド、ターシャリーブチルクミルパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ−メタ−イソプロピ
ル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシ
ャリーブチルパーオキシ)ヘキサン及び2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3等。 (5)ジアシルパーオキサイド類:アセチルパーオキサ
イド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオ
キサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウリノイルパ
ーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパ
ーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド及び2,4−ジクロロベンゾ
イルパーオキサイド、メタ−トルオイルパーオキサイド
等。 (6)パーオキシジカーボネート類:ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ビス(4−ターシャリーブチルシクロ
ヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキ
シエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3
−メトキシブチル)パーオキシジカーボネイト及びジア
リルパーオキシジカーボネート等。 (7)パーオキシエステル類:ターシャリーブチルパー
オキシアセテート、ターシャリーブチルパーオキシイソ
ブチレート、ターシャリーブチルパーオキシピヴァレー
ト、ターシャリーブチルパーオキシネオデカノエート、
クミルパーオキシネオデカノエート、ターシャリーブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ターシャリ
ーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノ
エート、ターシャリーブチルパーオキシラウレート、タ
ーシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ジターシャ
リーブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、タ
ーシャリーブチルパーオキシマレイックアシッド、ター
シャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、
クミルパーオキシオクトエート、ターシャリーヘキシル
パーオキシネオデカノエート、ターシャリーヘキシルパ
ーオキシピヴァレート、ターシャリーブチルパーオキシ
ネオヘキサノエート、ターシャリーヘキシルパーオキシ
ネオヘキサノエート及びクミルパーオキシネオヘキサノ
エート等。 (8)その他の有機過酸化物:アセチルシクロヘキシル
スルフォニルパーオキサイド及びターシャリブチルパー
オキシアリルカーボネート等。又、有機過酸化物以外の
ラジカル重合開始剤としては、以下のアゾ化合物が挙げ
られる。 (9)アゾニトリル化合物類:アゾビスイソブチロニト
リル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルヴァレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シア
ノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド及び2−フ
ェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルヴァレロ
ニトリル等。 (10)アゾアミジン化合物類:2,2’−アゾビス
(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライ
ド等。 (11)サイクリックアゾアミジン化合物類:2,2’
−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン]等 (12)アゾアミド化合物:2,2’−アゾビス{2−
メチル−ノルマル−[1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}及び
2,2’−アゾビス{2−メチル−ノルマル−[1,1
−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミ
ド}等。 (13)アルキルアゾ化合物類:2,2’−アゾビス
(2,4,4−トリメチルペンタン)等。 これらのラジカル重合開始剤は1種又は2種以上を使用
してもよい。ラジカル重合開始剤の中では、硬化性の点
で、有機過酸化物が好ましく、クメンハイドロパーオキ
サイドがより好ましい。
【0020】ラジカル重合開始剤の使用量は、ラジカル
重合性単量体の全量100重量部、すなわち二液型の硬
化性乳化液の場合は乳化液(A)と乳化液(B)に含有
するラジカル重合性単量体の合計100重量部に対して
0.2〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好
ましい。0.2重量部未満では硬化が遅くなるおそれが
あり、10重量部を越えても硬化速度は向上せず、経済
的に不利益であり、場合によっては接着性の低下等の不
都合が生ずるおそれがある。
重合性単量体の全量100重量部、すなわち二液型の硬
化性乳化液の場合は乳化液(A)と乳化液(B)に含有
するラジカル重合性単量体の合計100重量部に対して
0.2〜10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好
ましい。0.2重量部未満では硬化が遅くなるおそれが
あり、10重量部を越えても硬化速度は向上せず、経済
的に不利益であり、場合によっては接着性の低下等の不
都合が生ずるおそれがある。
【0021】本発明における分解促進剤とは、室温付近
でラジカル重合開始剤の分解を促進させる効果のあるも
のであり、かつ、ラジカル重合性単量体に溶解する化合
物である。このような分解促進剤としては、以下のもの
が挙げられる。
でラジカル重合開始剤の分解を促進させる効果のあるも
のであり、かつ、ラジカル重合性単量体に溶解する化合
物である。このような分解促進剤としては、以下のもの
が挙げられる。
【0022】(1)チオ尿素誘導体:ジエチルチオ尿
素、ジブチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、テトラメチ
ルチオ尿素、メルカプトベンゾイミダゾール及びベンゾ
イルチオ尿素等。 (2)アミン類:N,N−ジエチル−p−トルイジン、
N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジイソプ
ロパノール−p−トルイジン、トリエチルアミン、トリ
プロピルアミン、エチルジエタノ−ルアミン、N,N−
ジメチルアニリン、エチレンジアミン、トリエタノール
アミン及びアルデヒド−アミン縮合反応物等。 (3)有機酸金属塩:ナフテン酸コバルト、ナフテン酸
銅、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸
銅及びオクチル酸亜鉛等。 (4)有機金属キレート:銅アセチルアセトネート、チ
タンアセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネ
ート、クロムアセチルアセトネート、鉄アセチルアセト
ネート、バナジニルアセチルアセトネート及びコバルト
アセチルアセトネート等。 これらの分解促進剤は1種又は2種以上を用いることが
できる。これらの中では、硬化性や接着性の向上の点
で、チオ尿素誘導体、有機酸金属塩及び/又は有機金属
キレート化合物が好ましく、有機酸金属塩及び/又は有
機金属キレート化合物がより好ましい。
素、ジブチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、テトラメチ
ルチオ尿素、メルカプトベンゾイミダゾール及びベンゾ
イルチオ尿素等。 (2)アミン類:N,N−ジエチル−p−トルイジン、
N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジイソプ
ロパノール−p−トルイジン、トリエチルアミン、トリ
プロピルアミン、エチルジエタノ−ルアミン、N,N−
ジメチルアニリン、エチレンジアミン、トリエタノール
アミン及びアルデヒド−アミン縮合反応物等。 (3)有機酸金属塩:ナフテン酸コバルト、ナフテン酸
銅、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸
銅及びオクチル酸亜鉛等。 (4)有機金属キレート:銅アセチルアセトネート、チ
タンアセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネ
ート、クロムアセチルアセトネート、鉄アセチルアセト
ネート、バナジニルアセチルアセトネート及びコバルト
アセチルアセトネート等。 これらの分解促進剤は1種又は2種以上を用いることが
できる。これらの中では、硬化性や接着性の向上の点
で、チオ尿素誘導体、有機酸金属塩及び/又は有機金属
キレート化合物が好ましく、有機酸金属塩及び/又は有
機金属キレート化合物がより好ましい。
【0023】分解促進剤の使用量は、ラジカル重合性単
量体の全量100重量部、すなわち二液型の硬化性乳化
液の場合は乳化液(A)と乳化液(B)に含まれるラジ
カル重合性単量体の合計100重量部に対して0.1〜
10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。
0.1重量部未満では硬化速度が遅くなるおそれがあ
り、10重量部を越えても硬化速度は向上せず、経済的
に不利益である上、接着特性等の特性が低下するおそれ
がある。
量体の全量100重量部、すなわち二液型の硬化性乳化
液の場合は乳化液(A)と乳化液(B)に含まれるラジ
カル重合性単量体の合計100重量部に対して0.1〜
10重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。
0.1重量部未満では硬化速度が遅くなるおそれがあ
り、10重量部を越えても硬化速度は向上せず、経済的
に不利益である上、接着特性等の特性が低下するおそれ
がある。
【0024】更に、本発明では、乳化液(A)や乳化液
(B)に含まれるラジカル重合性単量体に、接着性の向
上の点で、別途製造された樹脂成分やゴム成分を溶解し
て使用することが好ましい。このような樹脂成分として
は、AS、ABS、MBS、MS、EVA、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルホルマール及びポリメチルメタクリレート等が挙げら
れ、ゴム成分としては、SBR、BR、IR、EPR、
NBR、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーン
ゴム、アクリルゴム及びスチレン系熱可塑性エラストマ
ー等が挙げられる。これらは単独で使用することも、2
種類以上を併用することもよい。
(B)に含まれるラジカル重合性単量体に、接着性の向
上の点で、別途製造された樹脂成分やゴム成分を溶解し
て使用することが好ましい。このような樹脂成分として
は、AS、ABS、MBS、MS、EVA、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルホルマール及びポリメチルメタクリレート等が挙げら
れ、ゴム成分としては、SBR、BR、IR、EPR、
NBR、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーン
ゴム、アクリルゴム及びスチレン系熱可塑性エラストマ
ー等が挙げられる。これらは単独で使用することも、2
種類以上を併用することもよい。
【0025】ラジカル重合性単量体溶液中に含有するゴ
ム成分や樹脂成分の含有量は、50重量%以下が好まし
く、30重量%以下がより好ましい。50重量%を越え
るとラジカル重合性単量体溶液の粘度が高くて製造上不
都合が生じるおそれがある。
ム成分や樹脂成分の含有量は、50重量%以下が好まし
く、30重量%以下がより好ましい。50重量%を越え
るとラジカル重合性単量体溶液の粘度が高くて製造上不
都合が生じるおそれがある。
【0026】本発明の乳化液、或いは乳化液(A)や乳
化液(B)は、ラジカル重合開始剤や分解促進剤を含ん
だラジカル重合性単量体、更にゴム成分や樹脂成分を含
有するラジカル重合性単量体の溶液が、水中に分散した
形態を有しているが、ラジカル重合性単量体溶液の水中
への乳化に際しては界面活性剤を用いることが好まし
い。
化液(B)は、ラジカル重合開始剤や分解促進剤を含ん
だラジカル重合性単量体、更にゴム成分や樹脂成分を含
有するラジカル重合性単量体の溶液が、水中に分散した
形態を有しているが、ラジカル重合性単量体溶液の水中
への乳化に際しては界面活性剤を用いることが好まし
い。
【0027】本発明の目的に使用する界面活性剤には特
に制限はない。界面活性剤としては、以下のものが挙げ
られる。陰イオン界面活性剤としては、脂肪酸石けん、
アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩及びナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合
物等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、
アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸塩及びモノグリサルフェート等の
硫酸エステル塩、並びに、アルキルエーテルリン酸エス
テル塩及びアルキルリン酸エステル塩等のリン酸エステ
ル塩等が挙げられる。陽イオン界面活性剤としては、脂
肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコ
ニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩及びイ
ミダゾリニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤とし
ては、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩、イ
ミダゾリニウムベタイン及びレシチン等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル及びア
ルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導
体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル等のエーテル型、ポリオキシエチレング
リセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンソルビトール
脂肪酸エステル等のエーテルエステル型、ポリエチレン
グリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル及びプロピレングリコール脂肪酸エステル等のエステ
ル型、並びに、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシ
エチレン脂肪酸アミド及びポリオキシエチレンアルキル
アミン等の含窒素型等が挙げられる。フッ素系界面活性
剤や反応性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンア
リルグリシジルノニルフェニルエーテルの硫酸エステル
塩、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェ
ニルエーテル及びポリオキシエチレンノニルプロペニル
フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩等が挙げ
られる。これらの界面活性剤は1種又は2種以上を使用
してもよい。
に制限はない。界面活性剤としては、以下のものが挙げ
られる。陰イオン界面活性剤としては、脂肪酸石けん、
アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩及びナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合
物等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、
アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸塩及びモノグリサルフェート等の
硫酸エステル塩、並びに、アルキルエーテルリン酸エス
テル塩及びアルキルリン酸エステル塩等のリン酸エステ
ル塩等が挙げられる。陽イオン界面活性剤としては、脂
肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコ
ニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩及びイ
ミダゾリニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤とし
ては、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩、イ
ミダゾリニウムベタイン及びレシチン等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル及びア
ルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導
体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル等のエーテル型、ポリオキシエチレング
リセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンソルビトール
脂肪酸エステル等のエーテルエステル型、ポリエチレン
グリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル及びプロピレングリコール脂肪酸エステル等のエステ
ル型、並びに、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシ
エチレン脂肪酸アミド及びポリオキシエチレンアルキル
アミン等の含窒素型等が挙げられる。フッ素系界面活性
剤や反応性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンア
リルグリシジルノニルフェニルエーテルの硫酸エステル
塩、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェ
ニルエーテル及びポリオキシエチレンノニルプロペニル
フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩等が挙げ
られる。これらの界面活性剤は1種又は2種以上を使用
してもよい。
【0028】界面活性剤の使用量は、乳化液中のラジカ
ル重合性単量体溶液100重量部に対して、0.1〜2
0重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部が
より好ましい。0.1重量部未満では乳化液の安定性が
不十分なおそれがあり、20重量部を越えてもさらなる
効果の向上はなく、経済的に不利益となり、接着性の低
下等の不都合が生ずるおそれがある。
ル重合性単量体溶液100重量部に対して、0.1〜2
0重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部が
より好ましい。0.1重量部未満では乳化液の安定性が
不十分なおそれがあり、20重量部を越えてもさらなる
効果の向上はなく、経済的に不利益となり、接着性の低
下等の不都合が生ずるおそれがある。
【0029】又、本発明の硬化性乳化液には、用途に応
じて、有機溶剤、可塑剤、油脂、ワックス、増粘剤、チ
クソトロピー付与剤、シランカップリング剤、チタネー
トカップリング剤、キレート剤、染料、顔料、難燃剤、
帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候剤、防カ
ビ剤、香料、骨材、充填材及び繊維等の混合を行うこと
ができる。
じて、有機溶剤、可塑剤、油脂、ワックス、増粘剤、チ
クソトロピー付与剤、シランカップリング剤、チタネー
トカップリング剤、キレート剤、染料、顔料、難燃剤、
帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候剤、防カ
ビ剤、香料、骨材、充填材及び繊維等の混合を行うこと
ができる。
【0030】尚、本発明の硬化性乳化液は、コンクリー
ト、金属、木材、布、紙及びプラスチックス等の基材の
上に塗布されると、分散媒である水が、蒸発したり、基
材へ吸収したり等して失われ、乳化状態が破壊されるこ
とにより、ラジカル重合開始剤と分解促進剤が反応し、
ラジカル重合性単量体のラジカル重合が進行し、硬化し
て硬化塗膜を与えるものであるので、可使時間経過後は
速やかに硬化塗膜が得られるという特徴をも有する。
ト、金属、木材、布、紙及びプラスチックス等の基材の
上に塗布されると、分散媒である水が、蒸発したり、基
材へ吸収したり等して失われ、乳化状態が破壊されるこ
とにより、ラジカル重合開始剤と分解促進剤が反応し、
ラジカル重合性単量体のラジカル重合が進行し、硬化し
て硬化塗膜を与えるものであるので、可使時間経過後は
速やかに硬化塗膜が得られるという特徴をも有する。
【0031】本発明の硬化性乳化液は、乳化液状態では
可使時間を有し、基材に塗布した後は速やかに硬化塗膜
を与えるため、接着剤、塗料及びコーティング材として
使用するに好適である。特に分散媒が水であるため、コ
ンクリートや木材といった基材の内部に容易に浸透し易
く、これらの基材の改質や保護等にも好ましく用いられ
る。
可使時間を有し、基材に塗布した後は速やかに硬化塗膜
を与えるため、接着剤、塗料及びコーティング材として
使用するに好適である。特に分散媒が水であるため、コ
ンクリートや木材といった基材の内部に容易に浸透し易
く、これらの基材の改質や保護等にも好ましく用いられ
る。
【0032】本発明の乳化液の製法には特に制限はな
く、例えばラジカル重合開始剤を含有したラジカル重合
性単量体溶液を、界面活性剤を溶解した水溶液中に撹拌
しながら添加し乳化液を作成し、更に分解促進剤を含有
したラジカル重合性単量体溶液を前記乳化液に攪拌しな
がら添加することで容易に製造できる。勿論順序を入れ
替えて作製することもできる。
く、例えばラジカル重合開始剤を含有したラジカル重合
性単量体溶液を、界面活性剤を溶解した水溶液中に撹拌
しながら添加し乳化液を作成し、更に分解促進剤を含有
したラジカル重合性単量体溶液を前記乳化液に攪拌しな
がら添加することで容易に製造できる。勿論順序を入れ
替えて作製することもできる。
【0033】
【実施例】次に実施例を用いて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって制約されるも
のではない。なお、硬化性乳化液の物性は下記の方法で
評価した。 (1)粘度上昇率 可使時間を乳化液の粘度上昇率で評価した。硬化性乳化
液を23℃の恒温室に12時間静置し、静置する前と静
置した後の乳化液の粘度を測定し、粘度上昇率(%)を
求めた。なお粘度はB型粘度計を用いて23℃で測定し
た。 (2)硬化時間 JIS R 5201(1992)「セメントの物理試
験方法」に準拠して作成したモルタル供試体の表面に硬
化性乳化液を塗布し、塗布してから硬化するまでの時間
を測定した。なお、硬化の確認は、塗膜のベトツキがな
くなることにより確認した。 (3)接着性 硬化物が付着したモルタル供試体を多量の水中に浸漬
し、硬化物が剥離するまでの時間(剥離時間)を測定し
た。 (4)乳化液の安定性 乳化液を透明なガラス容器に入れて静置し、層分離まで
の時間を測定した。
するが、本発明はこれらの実施例によって制約されるも
のではない。なお、硬化性乳化液の物性は下記の方法で
評価した。 (1)粘度上昇率 可使時間を乳化液の粘度上昇率で評価した。硬化性乳化
液を23℃の恒温室に12時間静置し、静置する前と静
置した後の乳化液の粘度を測定し、粘度上昇率(%)を
求めた。なお粘度はB型粘度計を用いて23℃で測定し
た。 (2)硬化時間 JIS R 5201(1992)「セメントの物理試
験方法」に準拠して作成したモルタル供試体の表面に硬
化性乳化液を塗布し、塗布してから硬化するまでの時間
を測定した。なお、硬化の確認は、塗膜のベトツキがな
くなることにより確認した。 (3)接着性 硬化物が付着したモルタル供試体を多量の水中に浸漬
し、硬化物が剥離するまでの時間(剥離時間)を測定し
た。 (4)乳化液の安定性 乳化液を透明なガラス容器に入れて静置し、層分離まで
の時間を測定した。
【0034】〔実施例1〕表1に示す組成のラジカル重
合性単量体溶液(a)を調製した。次に、水100重量
部と、ラジカル重合性単量体溶液(a)100重量部に
対して8重量部の界面活性剤ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテルとを混合して水溶液を調製した。この
水溶液をホモジナイザーに仕込んで撹拌しながら、ラジ
カル重合性単量体溶液(a)の含有率を、乳化液(A)
中50重量%となるように添加して乳化液(A)を調製
した。一方、同様に、表1に示す組成のラジカル重合性
単量体溶液(b)を調製した。水100重量部と、ラジ
カル重合性単量体溶液(b)100重量部に対して8重
量部の界面活性剤ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテルとを混合して水溶液を調製した。この水溶液をホ
モジナイザーに仕込んで撹拌しながら、ラジカル重合性
単量体溶液(b)の含有率を、乳化液(B)中50重量
%となるように添加して乳化液(B)を調製した。
合性単量体溶液(a)を調製した。次に、水100重量
部と、ラジカル重合性単量体溶液(a)100重量部に
対して8重量部の界面活性剤ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテルとを混合して水溶液を調製した。この
水溶液をホモジナイザーに仕込んで撹拌しながら、ラジ
カル重合性単量体溶液(a)の含有率を、乳化液(A)
中50重量%となるように添加して乳化液(A)を調製
した。一方、同様に、表1に示す組成のラジカル重合性
単量体溶液(b)を調製した。水100重量部と、ラジ
カル重合性単量体溶液(b)100重量部に対して8重
量部の界面活性剤ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテルとを混合して水溶液を調製した。この水溶液をホ
モジナイザーに仕込んで撹拌しながら、ラジカル重合性
単量体溶液(b)の含有率を、乳化液(B)中50重量
%となるように添加して乳化液(B)を調製した。
【0035】このとき、ビスフェノールA含有ジメタク
リレート:エポキシエステル3000M(共栄社化学
製)、両末端メタクリル変性メタクリレート:TE−2
000(日本曹達社製)、NBR:NBR−1312
(日本ゼオン社製)を用いた。
リレート:エポキシエステル3000M(共栄社化学
製)、両末端メタクリル変性メタクリレート:TE−2
000(日本曹達社製)、NBR:NBR−1312
(日本ゼオン社製)を用いた。
【0036】上記操作で得た乳化液(A)100重量部
と乳化液(B)100重量部を混合して硬化性乳化液を
調製し、この硬化性乳化液の物性を測定した。この結果
を、表1に示した。
と乳化液(B)100重量部を混合して硬化性乳化液を
調製し、この硬化性乳化液の物性を測定した。この結果
を、表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】〔実施例2〕実験No.1−1と同様のラ
ジカル重合性単量体溶液(a)とラジカル重合性単量体
溶液(b)を調製した。又、水100重量部と、ラジカ
ル重合性単量体溶液100重量部に対して表2に示す量
の界面活性剤を添加した水溶液を使用して乳化液(A)
と乳化液(B)をそれぞれ調製したこと以外は、実施例
1と同様に行なった。結果を表2に示した。
ジカル重合性単量体溶液(a)とラジカル重合性単量体
溶液(b)を調製した。又、水100重量部と、ラジカ
ル重合性単量体溶液100重量部に対して表2に示す量
の界面活性剤を添加した水溶液を使用して乳化液(A)
と乳化液(B)をそれぞれ調製したこと以外は、実施例
1と同様に行なった。結果を表2に示した。
【0039】
【表2】
【0040】〔実施例3〕実験No.1−1と同様のラ
ジカル重合性単量体溶液(a)とラジカル重合性単量体
溶液(b)を調製した。又、水100重量部と、ラジカ
ル重合性単量体溶液(a)100重量部に対して8重量
部の界面活性剤ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テルとを添加して水溶液を調製した。この水溶液100
重量部をホモジナイザーに仕込んで撹拌しながら、ラジ
カル重合性単量体溶液(a)とラジカル重合性単量体溶
液(b)とを、水溶液100重量部に対して、それぞれ
等量で合計10〜65重量部となるように添加して、硬
化性乳化液を調製した。この硬化性乳化液を、JIS
R 5201(1992)「セメントの物理試験方法」
に準拠して作成したモルタル供試体の表面に塗布した。
結果を表3に示した。
ジカル重合性単量体溶液(a)とラジカル重合性単量体
溶液(b)を調製した。又、水100重量部と、ラジカ
ル重合性単量体溶液(a)100重量部に対して8重量
部の界面活性剤ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テルとを添加して水溶液を調製した。この水溶液100
重量部をホモジナイザーに仕込んで撹拌しながら、ラジ
カル重合性単量体溶液(a)とラジカル重合性単量体溶
液(b)とを、水溶液100重量部に対して、それぞれ
等量で合計10〜65重量部となるように添加して、硬
化性乳化液を調製した。この硬化性乳化液を、JIS
R 5201(1992)「セメントの物理試験方法」
に準拠して作成したモルタル供試体の表面に塗布した。
結果を表3に示した。
【0041】
【表3】
【0042】〔比較例〕実施例3において、本発明の硬
化性乳化液に変えて、従来公知の一液性接着剤をモルタ
ル供試体の表面に塗布した。この結果を表3に示した。
化性乳化液に変えて、従来公知の一液性接着剤をモルタ
ル供試体の表面に塗布した。この結果を表3に示した。
【0043】
【発明の効果】本発明の硬化性乳化液は、乳化液の製造
や取扱いが極めて簡便であり、実用的な可使時間を有し
ており、しかもコンクリート等の基材に塗布すると速や
かに硬化して硬化塗膜を与える。このため、本発明の硬
化性乳化剤は接着剤、塗料及びコーティング材の用途に
好適である。
や取扱いが極めて簡便であり、実用的な可使時間を有し
ており、しかもコンクリート等の基材に塗布すると速や
かに硬化して硬化塗膜を与える。このため、本発明の硬
化性乳化剤は接着剤、塗料及びコーティング材の用途に
好適である。
Claims (4)
- 【請求項1】ラジカル重合開始剤を含有するラジカル重
合性単量体と分解促進剤を含有するラジカル重合性単量
体とを、いずれも水中に乳化してなることを特徴とする
硬化性乳化液。 - 【請求項2】ラジカル重合性単量体とラジカル重合開始
剤を含有してなるラジカル重合性単量体溶液を水中に乳
化してなる乳化液(A)と、ラジカル重合性単量体と分
解促進剤を含有してなるラジカル重合性単量体溶液を水
中に乳化してなる乳化液(B)とからなることを特徴と
する硬化性乳化液。 - 【請求項3】可使時間が3時間以上であることを特徴と
する請求項1又は請求項2記載の硬化性乳化液。 - 【請求項4】請求項1、請求項2、又は請求項3記載の
硬化性乳化液を基材に塗布し、ラジカル重合性単量体の
硬化を行うことにより得られた硬化塗膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21275497A JPH1149983A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 硬化性乳化液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21275497A JPH1149983A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 硬化性乳化液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1149983A true JPH1149983A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16627868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21275497A Pending JPH1149983A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 硬化性乳化液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1149983A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003073158A1 (fr) * | 2002-02-04 | 2003-09-04 | Mitsui Chemicals, Inc. | Procede de production de cellule d'affichage a cristaux liquides et agent de scellement pour cellule d'affichage a cristaux liquides |
WO2017115697A1 (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 綜研化学株式会社 | 接着剤組成物 |
-
1997
- 1997-08-07 JP JP21275497A patent/JPH1149983A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003073158A1 (fr) * | 2002-02-04 | 2003-09-04 | Mitsui Chemicals, Inc. | Procede de production de cellule d'affichage a cristaux liquides et agent de scellement pour cellule d'affichage a cristaux liquides |
JPWO2003073158A1 (ja) * | 2002-02-04 | 2005-06-23 | 三井化学株式会社 | 液晶表示セルの製造方法および液晶表示セル用シール剤 |
CN1304892C (zh) * | 2002-02-04 | 2007-03-14 | 三井化学株式会社 | 液晶显示单元的制造方法及液晶显示单元用密封剂 |
US7903230B2 (en) | 2002-02-04 | 2011-03-08 | Mitsui Chemicals, Inc. | Method for producing liquid crystal display cell and sealing agent for liquid crystal display cell |
WO2017115697A1 (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 綜研化学株式会社 | 接着剤組成物 |
CN108368385A (zh) * | 2015-12-28 | 2018-08-03 | 综研化学株式会社 | 粘合剂组合物 |
JPWO2017115697A1 (ja) * | 2015-12-28 | 2018-10-18 | 綜研化学株式会社 | 接着剤組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060516 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060919 |