JPH1149982A - アルミニウム顔料およびその製造方法 - Google Patents

アルミニウム顔料およびその製造方法

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JPH1149982A
JPH1149982A JP20475797A JP20475797A JPH1149982A JP H1149982 A JPH1149982 A JP H1149982A JP 20475797 A JP20475797 A JP 20475797A JP 20475797 A JP20475797 A JP 20475797A JP H1149982 A JPH1149982 A JP H1149982A
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JP
Japan
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thickness
aluminum
anodic oxidation
oxidation film
aluminum pigment
Prior art date
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Pending
Application number
JP20475797A
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English (en)
Inventor
Masanori Sato
正紀 佐藤
Kazuo Aikawa
和夫 相川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタリック感と干渉色を同時に発色させ
る新規な顔料を提供する。 【解決手段】 アルミニウム粒子表面に陽極酸化皮膜あ
るいはさらに電解着色を施してなるアルミニウム顔料と
その製造方法で、粒子径は5〜300μm、厚さ1〜1
00μmで、かつ、粒子径が厚さより大きい粒子で、陽
極酸化皮膜の厚さは2μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、プラスチッ
ク、インキ、化粧品に配合してメタリック感のある干渉
色を発色する新規な顔料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料を例にとり説明すると、これ
までメタリック顔料としては主にアルミニウムフレーク
が使用されてきた。このアルミニウムフレークだけでは
グレーのメタリック色しか発色しないので、メタリック
感のある有彩色を発色させる場合には、赤、青、緑、黄
色などの着色顔料を併用し、またメタリック感のある干
渉色を発色させるには雲母表面に二酸化チタンをコーテ
ィングしたマイカ顔料を併用しなければならない。この
ような顔料併用型の塗色の調整には熟練した技と手間が
かかることが欠点であり、かつアルミフレークと着色顔
料、マイカ顔料などが混合されることによる発色のにご
りが問題となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顔料そのも
のがメタリック感と干渉色を同時に発色させる全く新規
な顔料であり、濁りのない鮮明な発色と塗料調整の作業
性向上を可能にする顔料の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミニウム
粒子表面に陽極酸化皮膜あるいは電解着色した陽極酸化
皮膜を形成してなることを特徴とするアルミニウム顔料
である。この顔料は粒子径は5〜300μm、厚さが1
〜100μmで、かつ、粒子径が厚さより大きい粒子で
ある。陽極酸化皮膜の厚さは2μm以下である。
【0005】このようなアルミニウム顔料粒子は、アル
ミ箔に陽極酸化処理を行い、あるいはさらに電解着色処
理して、その後粉砕、分級して製造する。このとき用い
るアルミ箔は厚さが1〜100μmのもので、これに陽
極酸化処理によって2μm以下の酸化皮膜を形成し、粉
砕、分級は、粒子径5〜300μm、厚さ1〜100μ
mでかつ粒子径が厚さより大きい粒子を得るように行
う。
【0006】本発明に係る顔料の発色の原理は、陽極酸
化皮膜表面での反射光と下地のアルミニウム面での反射
光が干渉し、光路差により紫から赤系の色までの発色が
可能となる。光路差は、陽極酸化皮膜厚と見る角度によ
って決定される。したがって、陽極酸化皮膜の厚さを変
えることによって干渉色をコントロールできる。
【0007】陽極酸化処理のみの場合は、地金とアルマ
イトとの境界での光の反射が強く起こり、アルマイト孔
底での反射が少ないため、この間での干渉色が弱く、ア
ルミニウム下地のシルバー色が強くみえる。電解着色処
理をすると、アルマイト孔内に金属の析出物が充填され
て、この析出物の表面と地金とアルマイトの境界での光
の反射により、美しい干渉色を生じる。
【0008】このようにアルミ箔に陽極酸化処理と電解
着色処理を行うことにより、よりきれいな干渉色を発色
することが可能になる。
【0009】本発明顔料の粒子径を5〜300μm、厚
さを1〜100μmと規定し、かつ粒子径が厚さより大
きいものと規定したのは、塗料等に配合したときの展延
性やメタリック感、干渉色の発生状況等を勘案して決め
たもので、粒子径が5μm未満、厚さが1μm未満では
フレークが小さくて干渉面の向きが種々の方向を向いて
しまう。又、小さいため、塗料の中に単に通常の無機顔
料を入れたものと同じ仕上りとなってしまう。さらに1
μm以下の厚さでは陽極酸化処理や電解着色を行うのが
難しいためである。又、粒子径が300μmを超え、厚
さが100μmを超えると塗料の厚さ以上になりフレー
クがはみ出してしまう場合があり効率的ではない。特に
上記範囲内で粒子径は厚さより大きいことが扁平な粒子
を得るための条件である。
【0010】陽極酸化皮膜厚さを2μm以下としたの
は、皮膜が厚くなるに従い電解着色後の仕上がりが鮮や
かさを失いブロンズから黒の無彩色の仕上りとなるため
である。
【0011】
【発明の実施の態様】以下実施例に基づいて本発明を具
体的に説明する。
【0012】実施例1 厚さ10μmのアルミ箔を用意し、前処理として脱脂、
エッチングを行った。次いで、下記の陽極酸化条件で通
電時間をコントロールすることによって陽極酸化膜厚を
調整し、次に下記の電解着色条件で前記陽極酸化膜を着
色した。
【0013】陽極酸化条件:硫酸浴 190g/l、2
0℃、0.2A/dm2、3〜10.5分で通電する。
【0014】 電解着色条件: 硫酸ニッケル6水塩 30g/l 硫酸マグネシウム7水塩 15g/l 硫酸アンモニウム 30g/l ほう酸 15g/l チオ硫酸アンモニウム 5g/l pH 6 通電条件:交流13V×120sec 上記の条件で陽極酸化、電解着色したものの結果を表1
に示す。又、電解着色しないものをNo.19で示す。
これらのものを所定の範囲内において粉砕、分級して、
本発明顔料を得た。
【0015】
【表1】
【0016】実施例2 実施例1において、陽極酸化条件の硫酸浴濃度を13g
/lに変え、温度を30℃に上げ、又、陽極酸化の通電
条件を交流15V×70secに変更して他は実施例1
と同様にして行った。
【0017】結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】実施例3 前処理:脱脂、エッチング 陽極酸化条件:リン酸浴 40g/l、30℃、0.2
A/dm2で900sec通電する。電解着色条件: 硫酸ニッケル6水塩 25g/l ホウ酸 25g/l 硫酸アンモニウム 15g/l 硫酸マグネシウム7水塩 20g/l pH 5.6 通電条件:16V×120sec 得られた試料No.26の陽極酸化皮膜厚は1.02μ
mで、色は紫〜青紫であった。
【0020】実施例4 前処理:脱脂、エッチング 陽極酸化条件:リン酸浴 40g/l、30℃、0.2
A/dm2、900secで通電する。 電解着色条件: 硫酸第一スズ 4g/l 硫酸 10g/l フェノールスルホン酸 3g/l pH 通電条件:交流12V×100sec 得られた試料No.27の陽極酸化皮膜厚は1.02μ
mで、色はオレンジ(やや茶味)であった。
【0021】
【発明の効果】本発明の顔料は、メタリック感のある干
渉色を発色することができるので、塗料、プラスチッ
ク、インキ、化粧品原料として有用なものである。又、
その製造方法の発明は、陽極酸化皮膜の膜厚をコントロ
ールすることによって濁りのない鮮明な発色と塗料調整
の作業性向上を可能にする顔料を容易に得ることができ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム粒子表面に陽極酸化皮膜を
    形成してなることを特徴とするアルミニウム顔料。
  2. 【請求項2】 アルミニウム粒子表面に電解着色した陽
    極酸化皮膜を形成してなることを特徴とするアルミニウ
    ム顔料。
  3. 【請求項3】 粒子径が5〜300μm、厚さが1〜1
    00μmで、かつ粒子径が厚さより大きい粒子である請
    求項1又は2記載のアルミニウム顔料。
  4. 【請求項4】 陽極酸化皮膜の厚さが2μm以下である
    請求項1ないし3のいずれかに記載のアルミニウム顔
    料。
  5. 【請求項5】 アルミニウム箔に陽極酸化処理を行い、
    これを粉砕、分級することを特徴とするアルミニウム顔
    料の製造方法。
  6. 【請求項6】 アルミニウム箔に陽極酸化処理を行い、
    これに電解着色処理を行ってから粉砕、分級することを
    特徴とするアルミニウム顔料の製造方法。
  7. 【請求項7】 陽極酸化処理を皮膜の厚さが2μm以下
    になるように行う請求項5又は6記載のアルミニウム顔
    料の製造方法。
  8. 【請求項8】 分級を粒子径が5〜300μm、厚さが
    1〜100μmで、かつ、粒子径が厚さより大きい粒子
    を得るように行う請求項5ないし7のいずれかに記載の
    アルミニウム顔料の製造方法。
JP20475797A 1997-07-30 1997-07-30 アルミニウム顔料およびその製造方法 Pending JPH1149982A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049091A (ja) * 2001-08-03 2003-02-21 Toyo Aluminium Kk メタリック顔料組成物、塗料組成物、インキ組成物、樹脂組成物、ゴム組成物およびメタリック顔料組成物の製造方法
JP2004292758A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Toyo Aluminium Kk 金属フレーク顔料およびそれを含む塗料
JP2006199920A (ja) * 2004-12-24 2006-08-03 Merck Ltd 高耐腐食性薄片状金属顔料、その製造方法、およびそれをベースとする金属光沢干渉発色顔料
JP2015531801A (ja) * 2012-08-10 2015-11-05 サン ケミカル コーポレイション カラートラベル酸化アルミニウム顔料

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