JPH04290580A - 塗装仕上げ法 - Google Patents

塗装仕上げ法

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JPH04290580A
JPH04290580A JP7583591A JP7583591A JPH04290580A JP H04290580 A JPH04290580 A JP H04290580A JP 7583591 A JP7583591 A JP 7583591A JP 7583591 A JP7583591 A JP 7583591A JP H04290580 A JPH04290580 A JP H04290580A
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JP
Japan
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paint
manufactured
coating film
particles
titanium dioxide
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Application number
JP7583591A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Monma
門真 康弘
Shinichi Sakaniwa
坂庭 伸一
Shigekazu Sato
佐藤 茂和
Hidefumi Harada
原田 秀文
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Titan Kogyo KK
NOF Corp
Original Assignee
Titan Kogyo KK
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な塗装仕上げ法、さ
らに詳しくは、メタリック調光沢を効率よく付与しうる
塗装仕上げ法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車や金属製品などにメタリッ
ク調光沢を付与する塗装仕上げ法としては、例えば(1
)りん片状のアルミニウム金属粒子又はアルミニウム化
合物粒子を配合したベースコート塗料を塗装して得られ
る塗膜にクリヤー塗料を塗装し、メタリック調光沢を付
与する「メタリック仕上げ法」や、(2)チタン、鉄、
亜鉛、ケイ素及びアルミニウムの酸化物の中から選ばれ
た少なくとも1種で被覆された雲母を配合したベースコ
ート塗料を用い真珠光沢を付与する「パールマイカ塗装
仕上げ法」(特開昭59−501954号公報)が広く
知られており、さらに、新しいメタリック調の塗膜を得
るために、(3)特定形状のアルミニウム金属粒子を用
いてキラキラとした輝きの強いスパークル効果を与える
方法(特開昭51−24635号公報)、(4)オキシ
水酸化鉄又は水酸化第二鉄のコロイド状沈殿をアルカリ
水溶液で水熱処理することにより得られた板状の酸化鉄
を配合する方法(特開昭58−9827号公報)が提案
されている。また、(5)見る角度で色相が変化するフ
リップフロップ性を有する塗膜を得るために、カラー中
塗り塗膜上にパールマイカ塗膜を形成させる塗膜仕上げ
法(特開昭63−205178号公報)、(6)カラー
ベース塗膜上にパールマイカ塗膜を形成させる塗膜仕上
げ法(特開平1−215380号公報)、(7)メタリ
ックベース塗膜上にパールマイカ塗膜を形成させる塗膜
仕上げ法(特開昭63−116784号公報)などが開
示されている。しかしながら、これらのメタリック調光
沢を付与する塗装仕上げ法においては、なんらかの問題
があり、必ずしも十分に満足しうる方法とはいえない、
例えば前記(3)のりん片状のアルミニウム金属粒子又
はアルミニウム化合物粒子を用いて新規なメタリック調
光沢を付与する塗膜を得る方法においては、粒子径の大
きな粒子を用いることで、キラキラとした輝きの強いス
パークル感が向上するし、逆に粒子径の小さな粒子を用
いることでキラキラとした輝きの少ない、落ち着いたメ
タリック調光沢(一枚の金属のような連続した光輝性、
すなわちスリーク感)が向上するものの、粒子径を大き
くすると塗膜表面への粒子の突出が多くなって仕上がり
外観性が低下するため、クリヤー塗料を2回以上塗装す
る仕上げ法、例えば3コート2ベーク法でしか実用的な
外観性が得られず、仕上げ工程が複雑になるのを免れな
いし、また、逆に粒子径を小さくするとアルミニウム金
属粒子表面の平滑性が低下し(りん片状アルミニウム金
属粒子は箔細片、粒子粉、球状粉を原料として粉砕法に
より製造するので、粒子径の小さな粒子を得るには粉砕
工程が長くなるため)、メタリック調の光沢感が低下す
るのを免れないなどの欠点がある。前記(2)の方法に
おいては、チタン、鉄、亜鉛、ケイ素及びアルミニウム
の酸化物の中から選ばれた少なくとも1種で被覆された
雲母は、その表面を被覆している前記酸化物の高屈折率
と雲母の屈折率との差により、独特の真珠光沢を示すも
のの、隠ぺい性に劣るという欠点があり、この隠ぺい性
を向上させるために、塗膜中の雲母顔料の割合を増すと
塗膜からの雲母顔料粒子の頭出しが多くなって仕上がり
外観性及び塗膜の耐久性が低下するなどの問題が生じる
し、また、隠ぺい性を向上させる目的で、隠ぺい性の優
れた着色顔料を併用すると雲母顔料の真珠光沢が低下し
、かつ塗膜の色調が暗くなるなど、好ましくない事態を
招来するため、限られた低い明度と彩度の色しか適用で
きないという問題がある。このような問題を解決するた
めに、例えばカラーベース塗膜上にパールマイカ塗膜を
形成し、その上にクリヤー塗膜を形成させる仕上げ法が
提案されている(特開昭61−37423号公報)。し
かしながら、この方法においては、パールマイカ塗膜は
隠ぺい力に劣るため、パールマイカ塗膜を通してカラー
ベース塗膜が表出し、その塗膜の色相によって高明度、
高彩度の塗膜を得ることができるものの、例えばその塗
装工程が3コート1ベーク法又は3コート2ベーク法と
なり、従来の塗装工程である2コート1ベーク法より工
程数が増加し、複雑となるという欠点を有している。ま
た、主原料である天然産雲母の粉砕及び分級によって得
られるりん片状雲母の粒度を一定に揃えることは極めて
むずかしく、かつ機械的強度が小さいために使用方法及
び使用分野が制限されるのを免れず、新規なメタリック
調光沢を有する塗膜を得ることは困難である。 前記(4)の方法においては、オキシ酸化鉄又は水酸化
第二鉄のコロイド状沈殿をアルカリ水溶液で水熱処理す
ることにより生成する板状の酸化鉄は強い金属光沢を示
すが、色調が黒紫色であるため、その使用は色調の問題
とされない橋りょうの下側などの部分に限られ、また板
状の酸化鉄に二酸化チタン、二酸化ジルコニウムなどの
高屈折率かつ透明性の金属酸化物の被覆を施すと紫、青
、緑などの真珠光沢を示すが二酸化チタンなどで被覆さ
れた雲母顔料に比較するとその色調はさほど鮮明なもの
ではなく、メタリック調光沢の点で劣る塗膜しか得られ
ないなどの欠点がある。また、前記(5)、(6)及び
(7)の塗膜仕上げ法においては、塗色ごとに中塗り塗
料を設定しなければならない、3コート1ベーク法又は
3コート2ベーク法で塗膜を仕上げなければならない、
など工程数が多く経済的に不利である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のメタリック調光沢を付与する塗装仕上げ法が有す
る欠点を克服し、新規なメタリック調の塗膜、すなわち
従来のメタリック塗装仕上げのようなキラキラとしたメ
タリック調光沢、あるいはパールマイカ塗装仕上げのよ
うな真珠光沢とは異なる新しいメタリック調塗膜を効率
よく与える塗装仕上げ法を提供することを目的としてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、ビヒクル成分と
特定の光沢顔料と着色顔料とを必須成分として、それぞ
れ所定の割合で含有するベースコート塗料を被塗装体に
塗装したのち、さらにクリヤー塗料を塗装することによ
り、その目的を達成しうることを見い出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(A)ビヒクル成分
と、その100重量部当たり、(B)アルミニウムが固
溶したりん片状の赤色酸化鉄粒子及び該粒子の表面を二
酸化チタン水和物及び/又は二酸化チタンで被覆した粒
子の中から選ばれた少なくとも1種から成る板状方向平
均寸法が10μm以下の光沢顔料1〜100重量部及び
(C)着色顔料0.5〜80重量部とを必須成分として
含有するベースコート塗料を被塗装体に塗装し、次いで
その上にクリヤー塗料を塗装することを特徴とする塗装
仕上げ法を提供するものである。以下、本発明を詳細に
説明する。
【0006】本発明方法に用いられるベースコート塗料
において、(A)成分として使用されるビヒクル成分は
(B)成分の光沢顔料及び(C)成分の着色顔料を分散
し、塗膜を形成させるものであって、その種類について
は特に制限はなく、公知の塗料用樹脂を用いることがで
きる。該樹脂としては、例えばアクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂な
どの基体樹脂に、必要に応じてアミノ樹脂若しくはイソ
シアネート化合物(ブロック化物も含む)などの架橋剤
を混合して成る熱硬化性樹脂を好ましく挙げることがで
きるが、これら以外に、常温で乾燥若しくは硬化させる
2液型ポリウレタン樹脂、2液型シリコン樹脂などの塗
料用樹脂なども使用できる。これらの塗料の形態は有機
溶剤形が一般的であるが、非分散液形、水溶液形、水分
散液形、無溶剤形、粉体形であってもよい。これらのビ
ヒクル成分は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
【0007】該ベースコート塗料において(B)成分と
して用いられる光沢顔料はアルミニウムが固溶したりん
片状の赤色酸化鉄粒子や、該粒子の表面を二酸化チタン
水和物及び/又は二酸化チタンで被覆した粒子であって
、オキシ水酸化鉄又は水酸化第二鉄のコロイド状沈殿を
アルミン酸塩水溶液中で水熱処理することにより製造す
ることができる。具体的には、α−オキシ水酸化鉄(α
−FeOOH)をアルミン酸ナトリウム水溶液中に分散
させたのち、オートクレーブを使用して250℃以上の
温度で水熱処理すると、α−オキシ水酸化鉄は2α−F
eOOH→α−Fe2O3+H2Oのように分解し、α
−Fe2O3が晶出してくるが、この際溶液中のアルミ
ニウムイオンを結晶格子中に取り込み、アルミニウム固
溶りん片状赤色酸化鉄が生成する。このアルミニウム固
溶りん片状酸化鉄粒子は、赤色を呈し、強い光沢を有す
る。さらに、このアルミニウム固溶りん片状酸化鉄粒子
表面を二酸化チタン水和物あるいは二酸化チタンで被覆
することにより二酸化チタン被覆雲母とは異なった種々
の色調を呈した強い光沢を有する顔料が得られる。
【0008】このようにして得られた光沢顔料粒子は、
その板状方向平均寸法が10μm以下であることが必要
である。この寸法が10μmを超えると落ち着いたメタ
リック調光沢(一枚の金属のような連続した光輝性、す
なわちスリーク感)が損なわれるとともに、隠ぺい性が
低下し、塗料の使用量が増大して経済的に不利となる傾
向がみられる。該板状方向平均寸法は、例えばレーザー
による粒度分布測定機「SK  LASER  MIC
RON  SIZER  PRO−7000S」(セイ
シン企業社製、商品名)によって測定することができる
【0009】本発明においては、この(B)成分の光沢
顔料は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよく、またその配合量は、前記(A)成分のビヒ
クル成分100重量部当たり、1〜100重量部、好ま
しくは10〜50重量部の範囲で選ばれる。この量が1
重量部未満では落ち着いたメタリック調光沢(一枚の金
属のような連続した光輝性、すなわちスリーク感)が得
られないし、100重量部を超えるとその量の割にはメ
タリック調光沢の向上は認められない。
【0010】前記(B)成分の光沢顔料は、従来の板状
の酸化鉄と比較して、アルミニウムを固溶させている、
板状酸化鉄は黒紫色を呈しているのに対し、赤色を呈し
ている、結晶の厚さが同一の大きさの板状酸化鉄結晶の
2/3〜1/2である、隠ぺい力が良いなどの点が異な
る。
【0011】さらに、該ベースコート塗料において、(
C)成分として使用される着色顔料については、従来塗
料に慣用されている着色顔料を用いることができる。 特に、前記(B)成分のアルミニウム固溶りん片状酸化
鉄光沢顔料の色相がR領域にあるため、マンセル色票系
の色相環において同じ色相となるRP、R、YR領域に
ある着色顔料を使用すると高彩度で透明感のある塗膜を
得ることができ優れたメタリック調光沢が得られる。こ
の色相がRP、R、YR領域にある着色顔料としては、
例えばアゾ系顔料のノボパームレッドF2RK−70、
ノボパームレッドF3RK−70、ノボパームレッドH
FT、ノボパームレッドHF3S−70、ノボパームオ
レンジHL−70、ホスタパームブラウンHFR(共に
ヘキスト社製、商品名)、ブリリアントカーミンFB(
山陽色素社製、商品名)、セイカファーストカーミンN
o.3840(大日精化社製、商品名)など、キナクリ
ドン系顔料のシンカシャレッドY  RT−759D、
シンカシャレッドB  RT−796D(共にチバガイ
ギー社製、商品名)、クインドレッドR−6719,ク
インドバイオレットRV−6909(共にバイエル社製
、商品名)、ホスタパームレッドEG−Trans、ホ
スタパームバイオレットER−02(共にヘキスト社製
、商品名)、ルビクロンレッド45IR、ルビクロンレ
ッド600RS(東ソー社製、商品名)、クロモファイ
ンレッド6823(大日精化社製、商品名)、ファース
トゲンスーパーレッド5BF(大日本インキ化学工業社
製、商品名)など、アンスラキノン系顔料のホスタパー
ムスカーレットGO−Trans(ヘキスト社製、商品
名)、モノライトレッド2Y(ICI社製、商品名)、
クロモフタルレッドA2B、クロモフタルレッドA3B
(共にチバガイギー社製、商品名)、パリオゲンレッド
L3585、パリオゲンレッドL3538(共にBAS
F社製、商品名)など、ペリレン系顔料のパリオゲンレ
ッドL4120、パリオゲンマルーンL3920、パリ
オゲンマルーンL4020、パリオトールレッドL36
70(共にBASF社製、商品名)、ペリンドレッドR
6420、ペリンドマルーンR6424、ペリンドマル
ーンR6434(共にバイエル社製、商品名)などが挙
げられる。
【0012】また、マンセル色票系の色相環において補
色の色相となるBG、B、PB領域にある着色顔料を使
用すると見る角度によって色相が変化する、言い替えれ
ば、45°の入射光に対して塗膜に垂線方向からは青く
見え、塗膜に対して角度が小さくなるに従い赤く見える
というフリップフロップ性を付与し、高彩度で透明感の
ある塗膜を得ることができ優れたメタリック調光沢が得
られる。色相がBG、B、PB領域にある着色顔料とし
ては、例えばフタロシアニン系のヘリオゲンブルーL−
6900、ヘリオゲンブルーL−6901F、ヘリオゲ
ンブルーL−7080、ヘリオゲンブルーL−7101
F(共にBASF社製、商品名)、パロマールブルーB
−4806、パロマールブルーB−4773(共にバイ
エル社製、商品名)、ファーストゲンブルー5030F
、ファーストゲンブルーRGA、ファーストゲンブルー
EP−7(共に大日本インキ化学工業社製、商品名)、
リオノールブルーSPC−10FC、リオノールブルー
ESP、リオノールブルーES、リオノールブルーFG
−7330(共に東洋インキ社製、商品名)、シアニン
ブルーG−314N(山陽色素社製、商品名)、インダ
ンスレン系のモノライトブルー3R(ICI社製、商品
名)、クロモフタルブルーA3R(チバガイギー社製、
商品名)、リオノーゲンブルーR(東洋インキ社製、商
品名)などが挙げられる。
【0013】本発明においては、この(C)成分の着色
顔料は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよく、またその配合量は、前記(A)成分のビヒ
クル成分100重量部当たり、0.5〜80重量部、好
ましくは5〜40重量部の範囲で選ばれる。この量が0
.5重量部未満では着色顔料を添加した効果が十分に発
揮されないし、80重量部を超えるとチッピング性や耐
湿性などの塗膜性能が低下する傾向がみられる。
【0014】本発明方法で用いられる該ベースコート塗
料には、前記の(B)光沢顔料及び(C)着色顔料と共
に、必要に応じて通常の金属顔料、雲母顔料、体質顔料
、塗料用各種添加成分を本発明の目的が損なわれない範
囲で配合することができる。該塗料は、上塗塗料として
用いられ、被塗物表面に直接塗装することもできるが、
従来から公知の電着塗料などのプライマー及び熱硬化性
中塗り塗料を塗装しこれらの塗膜を硬化させたのちに塗
装することが好ましい。塗装機としては霧化式塗装機を
用いることが好ましく、通常の方法、例えば静電塗装、
スプレー塗装などによって塗装することできる。塗装時
の塗料粘度は、フォードカップ#4で10〜30秒、好
ましくは11〜18秒(20℃)の範囲内に調整し、塗
装膜厚は硬化膜厚に基づいて一般に5〜30μm、好ま
しくは8〜25μmの範囲内が適している。該塗料塗膜
が未硬化若しくは未乾燥のうち、又は硬化若しくは乾燥
させてから、クリヤー塗料を塗装することにより、光沢
のあるメタリック調光沢に優れた塗膜を得ることができ
る。
【0015】本発明方法で用いられる該クリヤー塗料は
、前記ベースコート塗料の塗膜表面に透明塗膜を形成さ
せる塗料であり、ビヒクル成分を主成分とする。このビ
ヒクル成分としては、前記ベースコート塗料の説明にお
いて例示したものを用いることができる。また、このク
リヤー塗料には、必要に応じて、着色顔料、光沢顔料、
金属顔料、雲母顔料、塗料用各種添加成分などを若干量
配合しても差し支えない。該クリヤー塗料の塗装膜厚は
硬化膜厚に基づいて一般に20〜100μm、好ましく
は30〜60μmの範囲内が適している。なおこれらの
工程で、硬化とは室温若しくは加熱によって三次元に架
橋硬化させることであり、乾燥とは単に溶剤を発揮させ
て塗膜を形成させることである。
【0016】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。なお、塗膜性能は次のようにして評価し
た。 (1)スリーク感 ○:一枚の金属のような連続した光輝感である。 △:一枚の金属のような連続した光輝感ではない。 ×:ダイヤモンドを散りばめたようなキラキラした光輝
感である。 (2)透明感 ○:澄んだ色で透明感がある。 △:透明感が乏しい。 ×:濁った色である。 (3)フリップフロップ ○:フリップフロップ性がある。 △:フリップフロップ性が僅かにある。 ×:フリップフロップ性が乏しい。 (4)仕上がり外観 ○:平滑で異常なし。 △:表面に細かい突起がある。 ×:表面に無数の細かい突起がある。 また、クリヤー塗料としては、アクリル樹脂「アクリデ
ィック44−179」(大日本インキ化学工業社製、商
品名)140重量部及びブチル化メラミン樹脂「スーパ
ーベッカミンL−117−60」(大日本インキ化学工
業社製、商品名)50重量部から成るビヒクル成分を主
成分とする有機溶剤型熱硬化性塗料を使用した。
【0017】製造例1  光沢顔料含有ベースコート塗
料A−1〜A−9の製造 (1)アルミニウム固溶りん片状酸化鉄光沢顔料の調製
市販黄色酸化鉄[α−FeOOH:タロックスイエロー
LL−XLO(チタン工業社製、商品名)]100gを
Al2O3として100g/リットル、NaOHとして
120g/リットルのアルミン酸ナトリウム水溶液20
0ml中に仕込み、250℃までは50℃/hr、25
0〜300℃までは15℃/hrの速度で昇温させ、最
高温度300℃、最高圧力7.8kg/cm2で30分
間保持した。次いで放冷後オートクレーブより内容物を
取り出し、ろ液の電気伝導度が100μ/Ω・cm以下
になるまで水洗したのち、120℃の電気乾燥器中で4
時間乾燥させ、サンプルミルで粉砕してアルミニウム固
溶りん片状赤色酸化鉄を得た。この生成物の色相は赤色
(マンセル標準色票7.5R4.5/8に相当)で、光
沢が強く、またその板状方向平均寸法は9.5μmであ
った。 (2)ベースコート塗料の製造 第1表に示す種類と量の各成分を混合、分散し、次いで
トルエン45重量部、キシレン30重量部、酢酸ブチル
15重量部、ブタノール10重量部から成る混合有機溶
剤で粘度14秒(フォードカップ#4/20℃)に調整
することにより、ベースコート塗料A−1〜A−9を製
造した。
【0018】
【表1】
【0019】注 1)ホスタパームバイオレットRLsp(ヘキスト社製
、商品名) 2)イルガジンイエロー2GLTN(チバガイギー社製
、商品名) 3)モノライトグリーンGN(ICI社製、商品名)4
)FW−200(コロンビアカーボン社製、商品名)5
)アクリディック47−712(大日本インキ化学工業
社製、商品名) 6)スーパーベッカミンL−117−60(大日本イン
キ化学工業社製、商品名) 7)ビヒクル成分の固形分当たり
【0020】製造例2  光沢顔料含有ベースコート塗
料A−10〜A−13の調製   製造例1における光沢顔料含有ベースコート塗料A
−7のアルミニウム固溶酸化鉄を、 A−10:アルミニウム金属粒子SAP510N(昭和
アルミパウダー社製、商品名、平均粒径13μm)に、
A−11:二酸化チタン被覆雲母イリオジン215WS
(メルク社製、商品名、平均粒径30μm)に、A−1
2:酸化鉄M10−NM(日本無機化学工業社製、商品
名、平均粒径30μm)に、 A−13:平均粒径15μmのアルミニウム固溶酸化鉄
に変えた以外は、A−7と同様にしてベースコート塗料
A−10〜A−13を製造した。
【0021】実施例1〜10、比較例1〜4リン酸亜鉛
処理した鋼板上にカチオン電着塗料(アクアNo.42
00:日本油脂社製、商品名)を乾燥膜厚約20μmと
なるよう電着塗装して170℃で20分間焼き付けたの
ち、自動車用中塗り塗料(ハイエピコNo.1CPシー
ラー:日本油脂社製、商品名)を乾燥膜厚約30μmと
なるようスプレー塗装し、140℃で30分間焼き付け
、試験板を作製した。次に、この試験板に、第2表に示
す光沢顔料含有塗料及びクリヤー塗料を、第2表に示す
条件で塗装し、得られた塗膜の性能を評価した。その結
果を第2表に示す。なお、第2表における焼付条件にお
いて、aは140℃で30分間焼き付けたことを示し、
bは焼き付けせずに、室温で5〜10分間セッティング
したのち、次工程に移ったことを示す。
【0022】
【表2】
【0023】第2表から分かるように、実施例1〜10
の塗膜は、いずれもスパークル感のない落ち着いたメタ
リック調光沢(一枚の金属のような連続した光輝感、す
なわちスリーク感)と良好な仕上がり外観を示した。さ
らに、実施例2〜4は、高彩度で透明感があった。また
、実施例7〜10は、高彩度、透明感に加えて見る角度
によって色相が変化する、言い替えれば、45°の入射
光に対して塗膜に垂線方向からは青く見え、塗膜に対し
て角度が小さくなるに従い赤く見えるというフリップフ
ロップ性を有していた。
【0024】一方、比較例1はアルミニウム金属粒子を
使用したもので、実施例7と比較してスリーク感及び透
明感、フリップフロップ性に劣っていた。比較例2は二
酸化チタン被覆雲母を使用したもので、実施例7と比較
してスパークル感を有し、スリーク感及びフリップフロ
ップ性、仕上がり外観が劣っていた。比較例3は酸化鉄
を使用したもので、実施例7と比較してスリーク感、透
明感、フリップフロップ性、仕上がり外観に劣っていた
。比較例4は板状方向平均寸法が規定より大きなものを
使用した例であって、実施例7と比較してスパークル感
を有し、かつスリーク感及び仕上がり外観が劣っていた
【0025】
【発明の効果】本発明によると、仕上がり塗膜の金属顔
料が、その粒子の板状方向平均寸法が10μm以下であ
るアルミニウム固溶りん片状酸化鉄光沢顔料から成って
いるため、粒子径が小さいにもかかわらず優れたメタリ
ック調光沢を有し、従来のメタリック塗装あるいはパー
ルマイカ塗装とは異なったキラキラとした輝きが少なく
、落ち着いたメタリック調光沢(一枚の金属のような連
続した光輝感、すなわちスリーク感)を有する塗膜を得
ることができ、そして、該金属顔料と同色相の着色顔料
を使用することによって、より高彩度で透明感のある塗
膜を得ることができる。また、該金属顔料と補色の同色
相の着色顔料を使用することによって、見る角度によっ
て色相が変化する、言い替えれば、45°の入射光に対
して塗膜に垂線方向からは青く見え、塗膜に対して角度
が小さくなるに従い赤く見えるというフリップフロップ
性を有し、より高彩度で透明感のある塗膜を得ることが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ビヒクル成分と、その100重量部
    当たり、(B)アルミニウムが固溶したりん片状の赤色
    酸化鉄粒子及び該粒子の表面を二酸化チタン水和物及び
    /又は二酸化チタンで被覆した粒子の中から選ばれた少
    なくとも1種から成る板状方向平均寸法が10μm以下
    の光沢顔料1〜100重量部及び(C)着色顔料0.5
    〜80重量部とを必須成分として含有するベースコート
    塗料を被塗装体に塗装し、次いでその上にクリヤー塗料
    を塗装することを特徴とする塗装仕上げ法。
  2. 【請求項2】着色顔料がマンセル色票系の色相環におい
    て色相がRP、R及びYR領域にあるものの中から選ば
    れた少なくとも1種を含むものである請求項1記載の塗
    装仕上げ法。
  3. 【請求項3】着色顔料がマンセル色票系の色相環におい
    て色相がBG、B及びPB領域にあるものの中から選ば
    れた少なくとも1種を含むものである請求項1記載の塗
    装仕上げ法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6660793B1 (en) 2000-06-15 2003-12-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Aqueous coating compositions having improved transparency
WO2006040030A1 (de) * 2004-10-08 2006-04-20 Volkswagen Aktiengesellschaft Verfahren zur beschichtung von metallischen oberflächen

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