JP2000086944A - 光輝性塗料組成物 - Google Patents

光輝性塗料組成物

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JP2000086944A
JP2000086944A JP10295981A JP29598198A JP2000086944A JP 2000086944 A JP2000086944 A JP 2000086944A JP 10295981 A JP10295981 A JP 10295981A JP 29598198 A JP29598198 A JP 29598198A JP 2000086944 A JP2000086944 A JP 2000086944A
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pigment
coating
brilliant
coating composition
glitter
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Yoshikatsu Saito
義勝 斉藤
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シェードでの色味及び彩度の強い色残り性が良
好で、かつハイライト部でも彩度が高いソリッド調光輝
性塗料、塗装方法及び塗装物を提供する。 【解決手段】(1)ビヒクル、(2)複合酸化物焼成顔
料(A)、(3)光輝性顔料(B)、及び(4)必要に
より、(A)以外の着色顔料とを含有する光輝性塗料組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性塗料組成
物、光輝性塗膜形成方法及び該方法により塗装された塗
装物に関する。さらに詳しくは、複合酸化物焼成顔料と
光輝性顔料を併用することにより、シェード部での色味
及び彩度の強い色残り性が良好で、かつハイライト部で
も彩度が高いソリッド調光輝感を発現するソリッド調光
輝性塗膜を提供可能な塗料組成物、光輝性塗膜形成方法
及び該方法により塗装された塗装物に関する。なお、本
発明により得られる塗膜はソリッド調光輝感に優れた高
級感を有するため、自動車、二輪車等の乗物外板、容器
外面、コイルコーティング、家電業界等の光輝性が要求
される塗装物において好ましく使用される。
【0002】
【従来の技術】特開平5−24848、特開平7−81
918、特開平10−231441号公報には、微粒子
複合酸化物顔料のブラウン、ブルー、ブラック色の顔料
及びその製造方法が、記載されている。また特開平7−
213994号公報には、基板がAl−Zn合金めっき
鋼板又はAlめっき鋼板から構成されており、基板の外
表面に化成処理層が形成され、またこの化成処理層外表
面には、防錆顔料として塗料不揮発分の1〜29重量%
のストロンチウムクロメートのみが配合されたPES樹
脂を主成分とした下塗り層が、乾燥膜厚2〜20μmの
範囲で形成され、さらに、下塗り層の外表面には上塗り
層が設けられ、この上塗り層はPES樹脂を主成分と
し、複合酸化物顔料(焼成顔料)が配合され、乾燥膜厚
5〜40μmの範囲で形成されている耐熱塗装鋼板が記
載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の記載は、複合酸
化物顔料及びその製造方法、又は複合酸化物顔料を耐熱
性材料として使用した塗装鋼板であり、ソリッド調光輝
感を発現する点についての記載は見られない。
【0004】本発明者等は上述の課題に鑑み鋭意研究し
た結果、(1)ビヒクル、(2)複合酸化物焼成顔料
(A)、及び(3)光輝性顔料(B)とを含有し、必要
により(4)(A)以外の着色顔料を併有する塗料組成
物により、ソリッド調光輝感に優れた光輝性塗膜が得ら
れることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】本発明は、優れたソリッド調光輝性を発現
する塗膜が得られる光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成
方法及び該方法により塗装された、好ましくは自動車車
体・部品、容器外面等の塗装物を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記(1)乃至(3)とを含有することを特徴とする光輝
性塗料組成物を提供するものである。 (1)ビヒクル、(2)複合酸化物焼成顔料(A)、及
び(3)光輝性顔料(B)
【0007】また、本発明は、下記(1)乃至(4)と
を含有することを特徴とする光輝性塗料組成物を提供す
るものである。 (1)ビヒクル、(2)複合酸化物焼成顔料(A)、
(3)光輝性顔料(B)、及び(4) (A)以外の着
色顔料
【0008】本発明は実施態様として、複合酸化物焼成
顔料(B)が、塗料固形分100重量部に対して、0.
01〜20固形分重量部であることを特徴とする光輝性
塗料組成物。
【0009】また、本発明は実施態様として、被塗基材
上に上記光輝性塗料組成物によるベースコート塗膜形成
後、クリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成するこ
とを特徴とする光輝性塗膜形成方法を提供するものであ
る。
【0010】また、本発明は実施態様として、上記クリ
ヤー塗料が、カルボキシル基含有ポリマー及びエポキシ
基含有ポリマーを含有することを特徴とする光輝性塗膜
形成方法光輝性塗料組成物を提供するものである。
【0011】さらに、本発明は実施態様として、前記の
塗膜形成方法により、塗膜形成されたことを特徴とする
塗装物を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0013】「(1)ビヒクル」本発明に用いる(1)
ビヒクルは、(2)複合酸化物焼成顔料、(3)光輝性
顔料、必要により(4)(A)以外の着色顔料(以下、
(3)及び(4)を総称して「併用顔料」ということも
ある)等が分散するものであって、塗膜形成用樹脂と必
要に応じて架橋剤とから構成される。
【0014】ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂として
は、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキ
ッド樹脂、フッ素樹脂等が挙げられ、特に、アクリル樹
脂及びポリエステル樹脂が好ましく用いられる。通常ア
ミノ樹脂やブロックポリイソシアネート化合物等の架橋
剤と混合して使用に供される。また、これらの樹脂は、
1種に限らず2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。また、常温乾燥で硬化可能な熱可塑性アクリル樹
脂、2液型ウレタン樹脂やシリコン樹脂等の熱可塑性樹
脂を用いることも出来る。
【0015】<配合割合>塗膜形成用樹脂と架橋剤の配
合割合としては、固形分換算で塗膜形成用樹脂が90〜
50重量%、好ましくは85〜60重量%であり、架橋
剤が10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%で
ある。架橋剤が10重量%未満では(塗膜形成用樹脂が
90重量%を超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。
一方、架橋剤が50重量%を超えると(塗膜形成用樹脂
が50重量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低
下するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が
悪くなる。
【0016】「(2)複合酸化物焼成顔料(A)」本発
明の光輝性塗料組成物に用いる複合酸化物焼成顔料は、
以下に説明の焼成顔料を好適に使用できる。
【0017】すなわち、2種以上の元素の金属酸化物の
複合体から成る焼成顔料で、色を発現する元素として、
(a)Co、Ni、Fe、Mn、Cu、Cr等を必須と
し、(b)Ti、Sb、As、Bi等を条件により色を
発現する元素として、(c)Al、Si、Ca、Mg、
Ba等を補助元素として用い、これらの元素の酸化物の
組み合わせと配合比率を変えることにより所望の焼成顔
料を得ることができる。これらの焼成顔料は、上記の元
素から成る金属酸化物を熱処理により熱拡散された固溶
体状であり焼成後、粗大粒子を、目的とする粒度に粉砕
して得られる。平均粒度が0.1〜50μmが好まし
く、より好ましくは0.5〜5μm、さらに好ましくは
0.5〜2μmのものである。
【0018】以下に、金属酸化物成分と発色関係を例示
する。 緑色系:TiO2−CoO−NiO−ZnO等 黄色系:TiO2−BaO−NiO、TiO2−Sb2
O3−NiO等 青色系:CoO−Al2O3等 ブラウン色系:ZnO−Fe2O3、NiO−Fe2O
3−Al2O3等 黒色系:CuO−Fe2O3−Mn2O3等 本発明に用いる複合酸化物焼成顔料は、通常の着色顔料
に比べて着色力は、小さいが、光輝性顔料と併用するこ
とにより、シェード部での色味及び彩度の強い色残り性
が良好で、かつハイライト部でも彩度が高いソリッド調
光輝感を発現する塗膜が得られ、見栄えとしては明るい
鮮やかな印象を表現できる。
【0019】上記の複合酸化物焼成顔料としては、例え
ば、大日精化工業(株)より販売されている、「ダイピ
ロキサイドカラー(商品名)」等のシリーズが、挙げら
れる。
【0020】複合酸化物焼成顔料の光輝性塗料組成物に
おける含有量(PWC%)は、0.01%〜20%が好
ましく、20%を超えると塗膜外観が低下し、0.01
%を下回るとソリッド調光輝感が低下する。より好まし
くは、0.1%〜17%であり、さらに好ましくは、1
%〜14%である。
【0021】「(3)光輝性顔料(B)」本発明の光輝
性塗料組成物に、複合酸化物焼成顔料と併用して使用す
る光輝性顔料(B)として例えば、アルミニウムフレー
ク顔料(リーフィングタイプ、ノンリーフィングタイ
プ)、着色アルミニウムフレーク顔料、マイカ顔料(二
酸化チタン被覆マイカ、着色マイカ、金属メッキマイ
カ)、グラファイト顔料、アルミナフレーク顔料、金属
チタンフレーク、ステンレスフレーク、板状酸化鉄、フ
タロシアニンフレーク又は金属めっきガラスフレーク等
が挙げられる。また、上記の複合酸化物焼成顔料及び光
輝性顔料を併用した光輝性塗膜層と、クリヤー塗膜層と
を組合わせ複合塗膜化することで、今までにない新規な
意匠性を有する複合塗膜を得ることができる。
【0022】例えば、アルミニウムフレーク顔料を併用
することにより、より一層金属感が強い、シェード部で
色残り性を有し、ハイライト部での彩度向上が良好な、
ソリッド調光輝塗膜が得られる。
【0023】例えば、着色アルミニウムフレーク顔料を
併用することにより、着色性のある、より一層金属感が
強い、シェード部で色残り性を有し、ハイライト部での
彩度向上が良好な、ソリッド調光輝塗膜が得られる。
【0024】例えば、マイカ顔料を併用することによ
り、パール感を有し、シェード部で色残り性を有し、ハ
イライト部での彩度向上が良好な、ソリッド調光輝塗膜
が得られる。
【0025】「(4)着色顔料(C)」本発明に用いる
着色顔料(C)は、従来から塗料用として常用されてい
るものが用いられ、有機顔料としては、例えば、アゾレ
ーキ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系顔料、
ベリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系
顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、
金属錯体顔料等が挙げられ、また無機顔料としては、例
えば、黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、二酸化チタン等が
挙げられる。その他の着色顔料の添加量は、複合酸化物
焼成顔料と光輝性顔料との効果を妨げない限り、色相に
合わせて任意に設定できる。
【0026】本発明の光輝性塗料組成物に用いる複合酸
化物焼成顔料及び併用顔料の総含有量(PWC%)は、
0.01%〜25%が好ましく、25%を超えると塗膜
外観が低下し、0.01%を下回るとソリッド調光輝感
が低下する。より好ましくは、0.1%〜20%であ
り、さらに好ましくは、1%〜17%である。
【0027】また、本発明の光輝性塗料組成物におい
て、複合酸化物焼成顔料と光輝性顔料の配合内量比を9
9/1〜40/60(重量比)とすることで、上述のよ
うな特異なソリッド調光輝感を強めることが可能で、ハ
イライト及びシェードの位置から共に、従来の複合酸化
物焼成顔料又は光輝性顔料のみでは得られなかったよう
な、シェード部での色残り性及びハイライト部での彩度
が向上したソリッド調光輝性塗膜を提供できる。
【0028】「溶剤」本発明の光輝性塗料組成物は、上
記必須構成成分を、通常、溶剤に溶解、分散した態様で
提供される。溶剤としては、ビヒクルを溶解、分散する
ものであればよく、有機溶剤型、非水分散型、水溶液型
又は水分散型の形態として使用し得るが、環境面の観点
から有機溶剤の使用が規制されているので、水系とする
のが好ましい。水系の場合には適量の親水性有機溶剤を
含有させてもよい。なお、有機溶剤としては、トルエ
ン、キシレン等の炭化水素類、アセトン、メチルエテル
ケトン等のケトン類、酢酸エチル、セロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブ等のエステル類、アルコール類等
が挙げられる。
【0029】「その他の添加剤」本発明の光輝性塗料組
成物は、上記必須構成成分の他に、体質顔料、沈降防止
剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング
剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め
剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、架橋性重合体粒子(ミクロ
ゲル)等を適宜添加することができる。これらの添加剤
を、通常、ビヒクル100重量部(固形分基準)に対し
て5重量部以下の割合で配合することにより、塗料や塗
膜の性能を改善することができる。
【0030】<沈降防止剤>沈降防止剤としては、脂肪
族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや、酸
化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポ
リエチレンワックスが好ましい。
【0031】本発明の第一の光輝性塗膜形成方法は、上
記の本発明の光輝性塗料組成物によるベースコート塗膜
形成後、クリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成す
ることを特徴とする光輝性塗膜形成方法であり、ベース
コートに複合酸化物焼成顔料(A)及び光輝性顔料
(B)が含有される塗装系(I)を提供するものであ
る。
【0032】本発明の第二の光輝性塗膜形成方法は、上
記の本発明の光輝性塗料組成物によるベースコート塗膜
形成後、クリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成す
ることを特徴とする光輝性塗膜形成方法であり、ベース
コートに複合酸化物焼成顔料(A)、光輝性顔料
(B)、及び(A)以外の着色顔料(C)が含有される
塗装系(II)を提供するものである。
【0033】「塗装物(基材)」本発明の光輝性塗料組
成物及び光輝性塗膜形成方法により塗布する塗装物の被
塗物(基材)としては、鉄、アルミニウム、銅又はこれ
らの合金等の金属類;ガラス、セメント、コンクリート
等の無機材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹
脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類
や各種のFRP等のプラスチック材料;木材、繊維材料
(紙、布等)等の天然又は合成材料等が挙げられる。
【0034】被塗基材に直接又は下地塗膜を介して本発
明の光輝性塗料組成物を塗装するが、自動車車体・部品
塗装の場合は予め化成処理、電着塗装、中塗り塗装等を
施しておくのが好ましい。
【0035】「塗膜形成方法」光輝性塗料組成物を基材
上に塗布してベースコートの光輝性塗膜を形成し、得ら
れた光輝性塗膜上にトップコートとして少なくとも一層
のクリアー塗料を塗布する。自動車車体・部品等に好適
に用いられる。
【0036】<ベースコート:光輝性塗膜>中塗り塗料
等により下地塗装をした被塗基材を使用する場合には、
下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/W)法、又
はベークオンウェット(B/W)法により光輝性塗料組
成物を塗装する。W/W法とは下地塗膜の形成後風乾等
により乾燥し、未硬化状態又は半硬化状態のうちに塗装
する方法であり、B/W法とは下地塗膜を焼付た後に塗
装する方法である。塗装方法は特に限定されないが、ス
プレー法、ロールコーター法等が好ましい。光輝性塗膜
の乾燥膜厚は5〜50μmが好ましく、10〜30μm
がより好ましい。
【0037】<トップコート:クリヤー塗膜>ベースコ
ート塗膜上にトップコートのクリヤー塗膜を少なくとも
1層形成する。ベースコート塗料中に光輝性顔料が多い
場合に、クリヤー塗料を2層以上塗装すると、表面の光
輝感が向上する。クリヤー塗料は上塗り用として一般に
使用されているものでよい。本発明の塗膜上へのクリヤ
ー塗料の塗装はウェット−オン−ウエット(W/W)方
式で行うことができる。クリヤー塗料を複数回塗装する
場合には、最終のクリヤーコート塗装の後で焼き付けれ
ばよく、下層のクリヤー塗装の形成段階ではW/W、プ
レート又は半硬化の状態でよい。クリヤー塗装後の焼き
付け温度は120〜160℃でよい。クリヤー塗膜の乾
燥膜厚は10〜80μmが好ましく、20〜50μmが
より好ましい。
【0038】クリヤー塗料の組成としては、(1)アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂及びこれらの
変性樹脂等から選ばれた少なくとも1種の熱硬化性樹脂
と前述の架橋剤を混合したもの、又は(2)カルボシキ
ル基含有ポリマー及びエポキシ基含有ポリマーからなる
ビヒクルを用いることができるが、耐酸性雨対策及びベ
ースコート塗料との溶解性の差を大きくするという観点
から、(2)カルボシキル基含有ポリマー及びエポキシ
基含有ポリマーからなるビヒクルを含有する組成(特公
平8−19315号公報参照)が好ましい。さらに、好
ましい組成として、透明樹脂にその透明性を損なわない
範囲で、顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、
分散剤、消泡剤等の添加剤を配合することが可能であ
る。
【0039】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例を挙げてさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にの
み限定されるものではない。なお、配合量は特に断りの
ないかぎり重量部を表す。
【0040】「実施例1〜8,比較例1〜8」 1.被塗基材の調製 ダル鋼板(長さ300mm、幅100mm及び厚さ0.
8mm)を燐酸亜鉛処理剤(「サーフダインSD200
0」、日本ペイント(株)製)を使用して化成処理した
後、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日
本ペイント(株)製)を乾燥膜厚が25μmとなるよう
に電着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付け
た後、中塗塗料(「オルガS−90シーラーグレー(N
−6)」、日本ペイント(株)製)を乾燥膜厚が40μ
mとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で30
分間焼き付け、中塗塗膜を作成した。
【0041】2.光輝性塗料組成物の調製 アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチ
ルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/
メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20,00
0、水酸基価45、酸価15、固形分50重量%)と、
メラミン樹脂(商品名,「ユーバン20SE」、三井化
学(株)製、固形分60重量%)とを80:20の固形
分重量比で配合して得たビヒクルに対し、(A)複合酸
化物焼成顔料(B)光輝性顔料、(C)着色顔料を表1
に示す割合で配合した。次いで、有機溶剤(トルエン/
キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの重量比=70/1
5/10/5)とともにディゾルバーにより塗装適正粘
度になるように攪拌混合し、光輝性塗料組成物を調製し
た。なお、(A)複合酸化物焼成顔料は(「ダイピロキ
サイド」、大日精化工業(株)製、緑:「ダイピロキサ
イド9310」、TiO2−CoO−NiO−ZnO焼
成/黄:「ダイピロキサイド9121」、TiO2−S
b2O3−NiO焼成/青:「ダイピロキサイド945
3」、CoO−Al2O3焼成)を(B)光輝性顔料は
アルミフレークフレーク顔料(「アルミペーストMH−
8801」、旭化成工業(株)製)、マイカ顔料(「イ
リオジン103WII」メルク製)、着色アルミフレー
ク顔料(「フレンドカラーF500GR」、昭和電工
(株)製)を使用し、(C)着色顔料は、無機着色顔料
として二酸化チタン、有機着色顔料として緑:フタロシ
アニングリーン系/黄:キノフタロン系/青:フタロシ
アニンブルー系を表1に示す配合量を使用した。
【0042】3.光輝性塗膜の形成 基材の被塗面に、上記光輝性塗料組成物を乾燥膜厚が1
5μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機(「A
uto REA」、ランズバーグゲマ社製)を用い、霧
化圧2.8kg/cm2で行った。塗装中のブースの雰
囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分
間セッティングし、クリヤー塗料を乾燥膜厚が35μm
になるように塗装し、室温で10分間セッティングし、
140℃の温度で30分間焼付けした。得られた塗膜の
隠蔽性、彩度を下記評価方法で評価した。結果を表1に
示す。使用したクリヤー塗料は、(1)アクリル/メラ
ミン樹脂系クリヤー塗料(商品名:「スーパーラック0
−130クリヤー」、日本ペイント(株)製)又は、
(2)カルボキシル基含有ポリマーとエポキシ基含有ポ
リマーのブレンドからなるクリヤー塗料(「マックフロ
ー0−520クリヤー」、日本ペイント(株)製)の2
種類である。結果を表1に示す。
【0043】評価方法 シェード部の色残り性 試験板に対する俯瞰角度15度程度で見た場合の、色味
及び彩度の程度を目視により評価した。 5…顕著な色味及び彩度の向上あり 4…明らかな色味及び彩度の向上あり 3…色味及び彩度の向上認められる 2…少しは色味及び彩度の向上あり 1…色味及び彩度の程度対応する比較例(複合酸化物焼
成顔料を含まない例)と差なし
【0044】ハイライト部の彩度 試験板をほぼ真上から見た場合の、目視による彩度(良
好:色濁りの少ない)を評価した。 5…顕著な彩度の向上あり 4…明らかな彩度の向上あり 3…彩度の向上認められる 2…少しは彩度の向上あり 1…色味及び彩度の程度対応する比較例(複合酸化物焼
成顔料を含まない例)と差なし
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明は、複合酸化物焼成顔料と、光輝
性顔料を併用することにより、従来の複合酸化物焼成顔
料又は光輝性顔料のみでは得られなかった、シェード部
での色残り性及びハイライト部での彩度が向上したソリ
ッド調光輝性塗膜を提供できる。なお、本発明により得
られる塗膜は、ソリッド調光輝感に優れた高級感を有す
るため、自動車、二輪車等の乗物外板、容器外面、コイ
ルコーティング、家電業界等の光輝性が要求される塗装
物において好ましく使用される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月10日(1998.11.
10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】3.光輝性塗膜の形成 基材の被塗面に、上記光輝性塗料組成物を乾燥膜厚が1
5μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機(「A
uto REA」、ランズバーグゲマ社製)を用い、霧
化圧2.8kg/cm2で行った。塗装中のブースの雰
囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分
間セッティングし、クリヤー塗料を乾燥膜厚が35μm
になるように塗装し、室温で10分間セッティングし、
140℃の温度で30分間焼付けした。得られた塗膜の
シェード部の色残り性、ハイライト部の彩度を下記評価
方法で評価した。結果を表1に示す。使用したタリヤー
塗料は、(1)アクリル/メラミン樹脂系クリヤー塗料
(商品名:「スーパーラック0−130クリヤー」、日
本ペイント(株)製)又は、(2)カルボキシル基含有
ポリマーとエポキシ基含有ポリマーのブレンドからなる
クリヤー塗料(「マッタフロ−0−520クリヤー」、
日本ペイント(株)製)の2種類である。結果を表1に
示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)ビヒクル、(2)複合酸化物焼成
    顔料(A)、及び(3)光輝性顔料(B)、とを含有す
    ることを特徴とする光輝性塗料組成物。
  2. 【請求項2】(1)ビヒクル、(2)複合酸化物焼成顔
    料(A)、(3)光輝性顔料(B)、及び(4)(A)
    以外の着色顔料とを含有することを特徴とする光輝性塗
    料組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002121492A (ja) * 2000-10-19 2002-04-23 Nippon Paint Co Ltd 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物
JP2006274243A (ja) * 2005-03-02 2006-10-12 Kansai Paint Co Ltd 赤色系メタリック塗料組成物
JP2013189488A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Kmew Co Ltd 塗料組成物及び塗装基材

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