JPH1149785A - ヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物およびシルフェニレン変性有機樹脂 - Google Patents
ヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物およびシルフェニレン変性有機樹脂Info
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- JPH1149785A JPH1149785A JP22008197A JP22008197A JPH1149785A JP H1149785 A JPH1149785 A JP H1149785A JP 22008197 A JP22008197 A JP 22008197A JP 22008197 A JP22008197 A JP 22008197A JP H1149785 A JPH1149785 A JP H1149785A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 分子鎖両末端にヒドロキシフェニル基を有
し、有機樹脂変性剤として有用である新規なヒドロキシ
フェニル基含有シルフェニレン化合物、該シルフェニレ
ン化合物により変性されたシルフェニレン変性有機樹
脂、特に該シルフェニレン化合物により変性されたシル
フェニレン変性ポリカーボネート樹脂およびその成形品
を提供する。 【解決手段】 一般式: 【化1】 (式中、Rは炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換
の一価炭化水素基であり、−Ph−は置換もしくは非置
換のフェニレン環を表し、Aは置換もしくは非置換のヒ
ドロキシフェニル基であり、Bは炭素原子数2以上のア
ルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基であ
る。xは1〜100の整数であり、aは0または1であ
る。)で表されるヒドロキシフェニル基含有シルフェニ
レン化合物、該シルフェニレン化合物と有機樹脂モノマ
ーを共重合反応させてなるシルフェニレン変性有機樹
脂、特に、シルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂お
よびその成形品。
し、有機樹脂変性剤として有用である新規なヒドロキシ
フェニル基含有シルフェニレン化合物、該シルフェニレ
ン化合物により変性されたシルフェニレン変性有機樹
脂、特に該シルフェニレン化合物により変性されたシル
フェニレン変性ポリカーボネート樹脂およびその成形品
を提供する。 【解決手段】 一般式: 【化1】 (式中、Rは炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換
の一価炭化水素基であり、−Ph−は置換もしくは非置
換のフェニレン環を表し、Aは置換もしくは非置換のヒ
ドロキシフェニル基であり、Bは炭素原子数2以上のア
ルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基であ
る。xは1〜100の整数であり、aは0または1であ
る。)で表されるヒドロキシフェニル基含有シルフェニ
レン化合物、該シルフェニレン化合物と有機樹脂モノマ
ーを共重合反応させてなるシルフェニレン変性有機樹
脂、特に、シルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂お
よびその成形品。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なヒドロキシフ
ェニル基含有シルフェニレン化合物およびシルフェニレ
ン変性有機樹脂に関する。詳しくは、分子鎖両末端にヒ
ドロキシフェニル基を有する新規なヒドロキシフェニル
基含有シルフェニレン化合物、該シルフェニレン化合物
により変性されたシルフェニレン変性有機樹脂、特に該
シルフェニレン化合物により変性されたシルフェニレン
変性ポリカーボネート樹脂およびその成形品に関する。
ェニル基含有シルフェニレン化合物およびシルフェニレ
ン変性有機樹脂に関する。詳しくは、分子鎖両末端にヒ
ドロキシフェニル基を有する新規なヒドロキシフェニル
基含有シルフェニレン化合物、該シルフェニレン化合物
により変性されたシルフェニレン変性有機樹脂、特に該
シルフェニレン化合物により変性されたシルフェニレン
変性ポリカーボネート樹脂およびその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】分子鎖両末端に官能性基を有するシルフ
ェニレン化合物としては、式:
ェニレン化合物としては、式:
【化5】 で表される化合物(特開昭62−121714号公報参
照)や、式:
照)や、式:
【化6】 で表される化合物(特開平5−320350号公報参
照)が知られている。しかし、両末端にヒドロキシフェ
ニル基を有するシルフェニレン化合物は知られていな
い。一方、ポリカーボネート樹脂は耐熱性や耐衝撃性に
優れることから、このような特性が要求される用途に広
く使用されている。しかしこの種のポリカーボネート樹
脂はその成形加工性が十分でない上に、成形後の離型性
や撥水性が低いという問題点があった。このため、可塑
剤や離型剤等の添加剤を配合したり、ヒドロキシフェニ
ル基を有するポリオルガノシロキサンを共重合反応させ
たりする方法が提案されている。後者の方法としては、
例えば、主鎖中にシロキサン単位を組み込んだポリカー
ボネート樹脂(特開平3−79626号公報参照)や、
ポリオルガノシロキサン鎖の運動の自由度をより一層高
めるためにシロキサン鎖をグラフト結合させてなるポリ
カーボネート樹脂(特開平5−155999号公報およ
び特開平7−165897号公報参照)が知られてい
る。しかしこのようなポリオルガノシロキサンを組み込
んだポリカーボネート樹脂は、ポリオルガノシロキサン
鎖が柔軟性に富む高分子であるために、硬さが低下する
という問題点があった。
照)が知られている。しかし、両末端にヒドロキシフェ
ニル基を有するシルフェニレン化合物は知られていな
い。一方、ポリカーボネート樹脂は耐熱性や耐衝撃性に
優れることから、このような特性が要求される用途に広
く使用されている。しかしこの種のポリカーボネート樹
脂はその成形加工性が十分でない上に、成形後の離型性
や撥水性が低いという問題点があった。このため、可塑
剤や離型剤等の添加剤を配合したり、ヒドロキシフェニ
ル基を有するポリオルガノシロキサンを共重合反応させ
たりする方法が提案されている。後者の方法としては、
例えば、主鎖中にシロキサン単位を組み込んだポリカー
ボネート樹脂(特開平3−79626号公報参照)や、
ポリオルガノシロキサン鎖の運動の自由度をより一層高
めるためにシロキサン鎖をグラフト結合させてなるポリ
カーボネート樹脂(特開平5−155999号公報およ
び特開平7−165897号公報参照)が知られてい
る。しかしこのようなポリオルガノシロキサンを組み込
んだポリカーボネート樹脂は、ポリオルガノシロキサン
鎖が柔軟性に富む高分子であるために、硬さが低下する
という問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解消するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的は、分子鎖両末端にヒドロキシ
フェニル基を有し、有機樹脂変性剤として有用である新
規なヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物、
該シルフェニレン化合物により変性されたシルフェニレ
ン変性有機樹脂、特に該シルフェニレン化合物により変
性されたシルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂およ
びその成形品を提供することにある。
点を解消するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的は、分子鎖両末端にヒドロキシ
フェニル基を有し、有機樹脂変性剤として有用である新
規なヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物、
該シルフェニレン化合物により変性されたシルフェニレ
ン変性有機樹脂、特に該シルフェニレン化合物により変
性されたシルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂およ
びその成形品を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式:
【化7】 (式中、Rは炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換
の一価炭化水素基であり、−Ph−は置換もしくは非置
換のフェニレン環を表し、Aは置換もしくは非置換のヒ
ドロキシフェニル基であり、Bは炭素原子数2以上のア
ルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基であ
る。xは1〜100の整数であり、aは0または1であ
る。)で表されるヒドロキシフェニル基含有シルフェニ
レン化合物、該シルフェニレン化合物と有機樹脂モノマ
ーを共重合反応させてなるシルフェニレン変性有機樹
脂、特に、下記構造式(A)で表される構成単位:0.
1〜100モル%と構造式(B)で表される構成単位:
99.9〜0モル%からなるシルフェニレン変性ポリカ
ーボネート樹脂およびその成形品に関する。 構造式(A):
の一価炭化水素基であり、−Ph−は置換もしくは非置
換のフェニレン環を表し、Aは置換もしくは非置換のヒ
ドロキシフェニル基であり、Bは炭素原子数2以上のア
ルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基であ
る。xは1〜100の整数であり、aは0または1であ
る。)で表されるヒドロキシフェニル基含有シルフェニ
レン化合物、該シルフェニレン化合物と有機樹脂モノマ
ーを共重合反応させてなるシルフェニレン変性有機樹
脂、特に、下記構造式(A)で表される構成単位:0.
1〜100モル%と構造式(B)で表される構成単位:
99.9〜0モル%からなるシルフェニレン変性ポリカ
ーボネート樹脂およびその成形品に関する。 構造式(A):
【化8】 (式中、Rは炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換
の一価炭化水素基であり、R1は炭素原子数1〜4のア
ルキル基もしくはアルコキシ基またはハロゲン原子であ
り、−Ph−は置換もしくは非置換のフェニレン環を表
し、Bは炭素原子数2以上のアルキレン基またはアルキ
レンオキシアルキレン基である。xは1〜100の整数
であり、aは0または1であり、bは0〜4の整数であ
る。) 構造式(B):
の一価炭化水素基であり、R1は炭素原子数1〜4のア
ルキル基もしくはアルコキシ基またはハロゲン原子であ
り、−Ph−は置換もしくは非置換のフェニレン環を表
し、Bは炭素原子数2以上のアルキレン基またはアルキ
レンオキシアルキレン基である。xは1〜100の整数
であり、aは0または1であり、bは0〜4の整数であ
る。) 構造式(B):
【化9】 (式中、R2はハロゲン原子または炭素原子数1〜4の
一価炭化水素基であり、Dは炭素原子数1〜10のアル
キリデン基,アリール置換アルキリデン基,アルキレン
基,アリーレン基,−O−,−S−,−CO−,−SO
2−からなる群から選択される基であり、cは0〜4の
整数である。)
一価炭化水素基であり、Dは炭素原子数1〜10のアル
キリデン基,アリール置換アルキリデン基,アルキレン
基,アリーレン基,−O−,−S−,−CO−,−SO
2−からなる群から選択される基であり、cは0〜4の
整数である。)
【0005】
【発明の実施の形態】最初に本発明のヒドロキシフェニ
ル基含有シルフェニレン化合物について説明する。本発
明のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物
は、一般式:
ル基含有シルフェニレン化合物について説明する。本発
明のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物
は、一般式:
【化10】 で表される。上式中、Rは炭素原子数1〜10の置換も
しくは非置換の一価炭化水素基であり、具体的には、メ
チル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル
基,ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基,トリル
基,キシリル基等のアリール基;ベンジル基,フェネチ
ル基等のアラルキル基;トリフルオロプロピル基,ノナ
フルオロヘキシル基,ヘプタデカフルオロオクチル基等
のフッ化炭化水素基が例示される。−Ph−は置換もし
くは非置換のフェニレン環を表し、具体的には、式:
しくは非置換の一価炭化水素基であり、具体的には、メ
チル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル
基,ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基,トリル
基,キシリル基等のアリール基;ベンジル基,フェネチ
ル基等のアラルキル基;トリフルオロプロピル基,ノナ
フルオロヘキシル基,ヘプタデカフルオロオクチル基等
のフッ化炭化水素基が例示される。−Ph−は置換もし
くは非置換のフェニレン環を表し、具体的には、式:
【化11】 (式中、R3は炭素原子数1〜4のアルキル基もしくは
アルコキシ基またはハロゲン原子であり、dは0〜4の
整数である。)で表されるフェニレン基が挙げられる。
このようなフェニレン基としては、p−フェニレン基,
m−フェニレン基,o−フェニレン基,2−メチル−
1,4−フェニレン基,2−メトキシ−1,4−フェニレ
ン基が例示される。これらの中でもp−フェニレン基が
好ましい。Aは置換もしくは非置換のヒドロキシフェニ
ル基であり、好ましくは式:
アルコキシ基またはハロゲン原子であり、dは0〜4の
整数である。)で表されるフェニレン基が挙げられる。
このようなフェニレン基としては、p−フェニレン基,
m−フェニレン基,o−フェニレン基,2−メチル−
1,4−フェニレン基,2−メトキシ−1,4−フェニレ
ン基が例示される。これらの中でもp−フェニレン基が
好ましい。Aは置換もしくは非置換のヒドロキシフェニ
ル基であり、好ましくは式:
【化12】 (式中、R1は炭素原子数1〜4のアルキル基もしくは
アルコキシ基またはハロゲン原子であり、bは0〜4の
整数である。)で表される基である。このようなヒドロ
キシフェニル基として具体的には、2−ヒドロキシフェ
ニル基,3−ヒドロキシフェニル基,4−ヒドロキシフ
ェニル基,4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル基,
4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル基,3−ヒドロ
キシ−4−メトキシフェニル基, 3−ヒドロキシ−2
−メトキシフェニル基,2−ヒドロキシ−4−メトキシ
フェニル基, 2−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル
基が例示される。Bは炭素原子数2以上のアルキレン基
またはアルキレンオキシアルキレン基であり、アルキレ
ン基として具体的には、エチレン基,プロピレン基,ブ
チレン基,ペンチレン基,ヘキシレン基が例示され、ア
ルキレンオキシアルキレン基としては、エチレンオキシ
プロピレン基,エチレンオキシブチレン基が例示され
る。xは1〜100の整数であるが、1〜9であること
が好ましい。aは0または1である。
アルコキシ基またはハロゲン原子であり、bは0〜4の
整数である。)で表される基である。このようなヒドロ
キシフェニル基として具体的には、2−ヒドロキシフェ
ニル基,3−ヒドロキシフェニル基,4−ヒドロキシフ
ェニル基,4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル基,
4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル基,3−ヒドロ
キシ−4−メトキシフェニル基, 3−ヒドロキシ−2
−メトキシフェニル基,2−ヒドロキシ−4−メトキシ
フェニル基, 2−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル
基が例示される。Bは炭素原子数2以上のアルキレン基
またはアルキレンオキシアルキレン基であり、アルキレ
ン基として具体的には、エチレン基,プロピレン基,ブ
チレン基,ペンチレン基,ヘキシレン基が例示され、ア
ルキレンオキシアルキレン基としては、エチレンオキシ
プロピレン基,エチレンオキシブチレン基が例示され
る。xは1〜100の整数であるが、1〜9であること
が好ましい。aは0または1である。
【0006】このような本発明のヒドロキシフェニル基
含有シルフェニレン化合物としては、下記式で示される
化合物が例示される。下式中、Meはメチル基を表して
いる。
含有シルフェニレン化合物としては、下記式で示される
化合物が例示される。下式中、Meはメチル基を表して
いる。
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【0007】本発明のヒドロキシフェニル基含有シルフ
ェニレン化合物は、例えば、白金系触媒等のヒドロシリ
ル化反応用触媒の存在下、一般式:
ェニレン化合物は、例えば、白金系触媒等のヒドロシリ
ル化反応用触媒の存在下、一般式:
【化17】 (式中、R,Phおよびxは前記と同じである。)で表
されるケイ素原子結合水素原子を有するシルフェニレン
前駆体と、フェノール基と脂肪族不飽和結合とを有する
炭化水素化合物、好ましくは、水酸基がトリオルガノシ
リル基等で保護されたフェノール基を有する脂肪族不飽
和結合含有炭化水素化合物とを付加反応させた後、トリ
オルガノシリル基等の保護基を酸触媒の存在下にメタノ
ール等を加えて加熱して脱離させることにより製造する
ことができる。
されるケイ素原子結合水素原子を有するシルフェニレン
前駆体と、フェノール基と脂肪族不飽和結合とを有する
炭化水素化合物、好ましくは、水酸基がトリオルガノシ
リル基等で保護されたフェノール基を有する脂肪族不飽
和結合含有炭化水素化合物とを付加反応させた後、トリ
オルガノシリル基等の保護基を酸触媒の存在下にメタノ
ール等を加えて加熱して脱離させることにより製造する
ことができる。
【0008】また、上記の方法以外にも、本発明のヒド
ロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物は、一般
式:
ロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物は、一般
式:
【化18】 (式中、R,Phおよびxは前記と同じであり、Zは塩
素原子、臭素原子等のハロゲン原子である。)で表され
るシルフェニレン前駆体と、式:
素原子、臭素原子等のハロゲン原子である。)で表され
るシルフェニレン前駆体と、式:
【化19】 (式中、R1,Zおよびbは前記と同じであり、R'は炭
素原子数1〜10の一価炭化水素基である。)で表され
る、水酸基がトリオルガノシリル基で保護されたフェノ
ール基を有するグリニヤール試薬とを、エーテル,テト
ラヒドロフラン,ポリアルキレングライコールジアルキ
ルエーテル,トルエン,キシレン,ヘキサン,ヘプタン
等の有機溶媒の存在下にカップリング反応させた後、ろ
過し、次いで、トリオルガノシリル基を酸触媒の存在下
にメタノール等を加えて加熱して脱離させることにより
製造することができる。
素原子数1〜10の一価炭化水素基である。)で表され
る、水酸基がトリオルガノシリル基で保護されたフェノ
ール基を有するグリニヤール試薬とを、エーテル,テト
ラヒドロフラン,ポリアルキレングライコールジアルキ
ルエーテル,トルエン,キシレン,ヘキサン,ヘプタン
等の有機溶媒の存在下にカップリング反応させた後、ろ
過し、次いで、トリオルガノシリル基を酸触媒の存在下
にメタノール等を加えて加熱して脱離させることにより
製造することができる。
【0009】以上のような本発明のヒドロキシフェニル
基含有シルフェニレン化合物は、分子鎖両末端にヒドロ
キシフェニル基を有することから、各種有機樹脂の変性
剤として、即ち、有機樹脂の共重合反応成分として利用
される。例えば、本発明のヒドロキシフェニル基含有シ
ルフェニレン化合物を、カルボキシル基,イソシアネー
ト基,エポキシ基等を官能性基として有する各種有機樹
脂モノマーと共重合反応させると、シルフェニレン単位
が共重合したシルフェニレン変性有機樹脂が得られる。
該シルフェニレン化合物と有機樹脂モノマーとの共重合
反応比率(モル%)は、1:99〜70:30の範囲で
あることが好ましく、より好ましくは、1:99〜5
0:50の範囲である。本発明のヒドロキシフェニル基
含有シルフェニレン化合物により変性される有機樹脂と
しては、ポリカーボネート樹脂,芳香族ポリエステル樹
脂(ポリアリレート樹脂),ポリスルホン樹脂,フェノ
ール樹脂,エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中
でも、本発明のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレ
ン化合物は、ポリカーボネート樹脂の共重合反応成分と
して好適に使用される。
基含有シルフェニレン化合物は、分子鎖両末端にヒドロ
キシフェニル基を有することから、各種有機樹脂の変性
剤として、即ち、有機樹脂の共重合反応成分として利用
される。例えば、本発明のヒドロキシフェニル基含有シ
ルフェニレン化合物を、カルボキシル基,イソシアネー
ト基,エポキシ基等を官能性基として有する各種有機樹
脂モノマーと共重合反応させると、シルフェニレン単位
が共重合したシルフェニレン変性有機樹脂が得られる。
該シルフェニレン化合物と有機樹脂モノマーとの共重合
反応比率(モル%)は、1:99〜70:30の範囲で
あることが好ましく、より好ましくは、1:99〜5
0:50の範囲である。本発明のヒドロキシフェニル基
含有シルフェニレン化合物により変性される有機樹脂と
しては、ポリカーボネート樹脂,芳香族ポリエステル樹
脂(ポリアリレート樹脂),ポリスルホン樹脂,フェノ
ール樹脂,エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中
でも、本発明のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレ
ン化合物は、ポリカーボネート樹脂の共重合反応成分と
して好適に使用される。
【0010】次に、本発明のシルフェニレン変性ポリカ
ーボネート樹脂について説明する。本発明のシルフェニ
レン変性ポリカーボネート樹脂は、下記構造式(A)で
表される構成単位と構造式(B)で表される構成単位か
らなる化合物である。 構造式(A):
ーボネート樹脂について説明する。本発明のシルフェニ
レン変性ポリカーボネート樹脂は、下記構造式(A)で
表される構成単位と構造式(B)で表される構成単位か
らなる化合物である。 構造式(A):
【化20】 構造式(B):
【化21】 上式中、R,R1,−Ph−,B,x,aおよびbは前
記と同じである。R2はハロゲン原子または炭素原子数
1〜4の一価炭化水素基であり、一価炭化水素基として
具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基等のアルキル基が例示される。Dは炭素原子数1〜1
0のアルキリデン基,アリール置換アルキリデン基,ア
ルキレン基,アリーレン基,−O−,−S−,−CO
−,−SO2−からなる群から選択される基である。ア
ルキリデン基の構造は直鎖状,分岐状,環状のいずれで
もよく、具体的には次式で示される基が例示される。
記と同じである。R2はハロゲン原子または炭素原子数
1〜4の一価炭化水素基であり、一価炭化水素基として
具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基等のアルキル基が例示される。Dは炭素原子数1〜1
0のアルキリデン基,アリール置換アルキリデン基,ア
ルキレン基,アリーレン基,−O−,−S−,−CO
−,−SO2−からなる群から選択される基である。ア
ルキリデン基の構造は直鎖状,分岐状,環状のいずれで
もよく、具体的には次式で示される基が例示される。
【化22】
【化23】 アリール置換アルキリデン基としては、次式で示される
基が例示される。
基が例示される。
【化24】 アルキレン基としては、メチレン基,エチレン基,イソ
プロピレン基が例示され、アリーレン基としてはフェニ
レン基が例示される。cは0〜4の整数である。上記構
造式(A)で表される構成単位と構造式(B)で表され
る構成単位の共重合比率は、0.1〜100モル%:9
9.9〜0モル%であり、好ましくは1〜70モル%:
99〜30モル%であり、より好ましくは1〜50モル
%:99〜50モル%である。また本発明のシルフェニ
レン変性ポリカーボネート樹脂の分子量は特に限定され
ないが、数平均分子量が2,000〜300,000の範
囲であることが好ましい。
プロピレン基が例示され、アリーレン基としてはフェニ
レン基が例示される。cは0〜4の整数である。上記構
造式(A)で表される構成単位と構造式(B)で表され
る構成単位の共重合比率は、0.1〜100モル%:9
9.9〜0モル%であり、好ましくは1〜70モル%:
99〜30モル%であり、より好ましくは1〜50モル
%:99〜50モル%である。また本発明のシルフェニ
レン変性ポリカーボネート樹脂の分子量は特に限定され
ないが、数平均分子量が2,000〜300,000の範
囲であることが好ましい。
【0011】本発明のシルフェニレン変性ポリカーボネ
ート樹脂は上記構成単位からなるものであるが、これに
は使用目的に応じて、テフロン粉末や他の有機樹脂,酸
化防止剤,光安定剤や酸化チタン等の光触媒,着色剤,
無機系もしくは有機系の充填剤,炭素繊維,ガラス繊維
などの補強剤,滑剤,帯電防止剤などを添加配合するこ
とができる。
ート樹脂は上記構成単位からなるものであるが、これに
は使用目的に応じて、テフロン粉末や他の有機樹脂,酸
化防止剤,光安定剤や酸化チタン等の光触媒,着色剤,
無機系もしくは有機系の充填剤,炭素繊維,ガラス繊維
などの補強剤,滑剤,帯電防止剤などを添加配合するこ
とができる。
【0012】このような本発明のシルフェニレン変性ポ
リカーボネート樹脂は、例えば、本発明のヒドロキシフ
ェニル基含有シルフェニレン化合物と、一般式:
リカーボネート樹脂は、例えば、本発明のヒドロキシフ
ェニル基含有シルフェニレン化合物と、一般式:
【化25】 (式中、R2,Dおよびcは前記と同じである。)で示
される二価フェノール化合物に、ホスゲン,炭酸ジエス
テルまたはポリカーボネートオリゴマーを反応させるこ
とにより製造することができる。通常、芳香族ポリカー
ボネート樹脂の一般的な製造方法が使用され、例えば、
炭酸ジエステルとの反応によるエステル交換法や、ホス
ゲンとの反応によるホスゲン法が挙げられる。ホスゲン
法の中では、界面重合法,ピリジン法が例示される。
される二価フェノール化合物に、ホスゲン,炭酸ジエス
テルまたはポリカーボネートオリゴマーを反応させるこ
とにより製造することができる。通常、芳香族ポリカー
ボネート樹脂の一般的な製造方法が使用され、例えば、
炭酸ジエステルとの反応によるエステル交換法や、ホス
ゲンとの反応によるホスゲン法が挙げられる。ホスゲン
法の中では、界面重合法,ピリジン法が例示される。
【0013】上記一般式で示される二価フェノール化合
物としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン,
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル,ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン,ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホキシド,ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィド,ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン,
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン,1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン,2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)プロパン,2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−
ジクロロフェニル)プロパン,2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン,2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン,
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)プロパン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン,ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ジフェニルメタンが例示される。これらの中で
も、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサンが好ましい。
物としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン,
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル,ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン,ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホキシド,ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィド,ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン,
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン,1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン,2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)プロパン,2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−
ジクロロフェニル)プロパン,2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン,2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン,
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)プロパン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン,ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ジフェニルメタンが例示される。これらの中で
も、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサンが好ましい。
【0014】本発明のシルフェニレン変性ポリカーボネ
ート樹脂をエステル交換法により製造する場合には、例
えば、本発明のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレ
ン化合物、前記した二価フェノール化合物およびジフェ
ニルカーボネートを溶融重縮合する方法が挙げられる。
このとき、エステル交換法は平衡反応であるので、真空
下で温度を150〜300℃に上げて、副生するフェノ
ールを系外に除去する必要がある。ここで使用される触
媒としては、アルカリ金属,アルカリ土類金属の水素化
物,水酸化物,酸化物,アルコレート,フェノラート,
有機無機の弱酸塩が例示される。これ以外にも、エステ
ル交換触媒として一般に使用されているものを使用して
もよい。また必要に応じて、分子量調節剤(末端停止
剤)を使用することができる。この分子量調節剤として
は、一価のフェノール性水酸基を有する有機化合物が挙
げられ、具体的には、フェノール,p−第三ブチルフェ
ノール,トリブロモフェノール,長鎖アルキルフェノー
ル,脂肪族カルボン酸クロライド,脂肪族カルボン酸,
ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル,ヒドロキシ・フ
ェニル酸アルキルエステル,アルキルエーテルフェノー
ルが例示される。これらの化合物を2種類以上混合して
使用してもよい。この分子量調節剤の添加量は、上記シ
ルフェニレン化合物と二価フェノール化合物の合計10
0モルに対して100〜0.05モルの範囲であるのが
好ましく、特に50〜0.1モルの範囲であるのがより
好ましい。尚、この分子量調節剤の添加時期は重合反応
開始から終了までの間であればよく、特に限定されな
い。さらに分岐化剤を添加配合することにより、分岐化
したシルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂を製造す
ることもできる。分岐化剤としては、フロログリシン,
2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘプテン−3,4,6−ジメチル−2,4,6−
トリ(4−ヒドロキシフェニル)へプテン−2,1,3,
5−トリ(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾール,1,
1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン,2,6
−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−メチ
ルフェノール,α,α',α'−トリ(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンなどのポ
リヒドロキシ化合物;3,3−ビス(1−ヒドロキシア
リール)オキシインドール(=イサチンビスフェノー
ル),5−クロルイサチン,5,7−ジクロルイサチ
ン,5−ブロムイサチンが例示される。この分岐化剤の
添加量は、上記シルフェニレン化合物と二価フェノール
化合物の合計量に対して0.01〜3.0モル%となるよ
うな量、特に0.1〜1.0モル%となるような量である
ことが好ましい。またこの反応は、重合反応に対して不
活性である有機溶媒の存在下で行うことができる。この
ような有機溶媒としては、ジクロロメタン,1,2−ジ
クロロエタン,1,1,2,2−テトラクロロエタン,ク
ロロホルム,1,1,1−トリクロロエタン,四塩化炭
素,モノクロロベンセン,ジクロロベンゼン等の塩素化
炭化水素類;ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル等のエ
ーテル系化合物が例示される。これらの有機溶媒を2種
類以上混合して使用してもよい。さらに、上記以外のエ
ーテル類,ケトン類,エステル類,ニトリル類などの水
に対して親和性を有する有機溶媒を、これを添加した後
の混合溶媒系が水と完全に相溶しない限度内であれば使
用することができる。
ート樹脂をエステル交換法により製造する場合には、例
えば、本発明のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレ
ン化合物、前記した二価フェノール化合物およびジフェ
ニルカーボネートを溶融重縮合する方法が挙げられる。
このとき、エステル交換法は平衡反応であるので、真空
下で温度を150〜300℃に上げて、副生するフェノ
ールを系外に除去する必要がある。ここで使用される触
媒としては、アルカリ金属,アルカリ土類金属の水素化
物,水酸化物,酸化物,アルコレート,フェノラート,
有機無機の弱酸塩が例示される。これ以外にも、エステ
ル交換触媒として一般に使用されているものを使用して
もよい。また必要に応じて、分子量調節剤(末端停止
剤)を使用することができる。この分子量調節剤として
は、一価のフェノール性水酸基を有する有機化合物が挙
げられ、具体的には、フェノール,p−第三ブチルフェ
ノール,トリブロモフェノール,長鎖アルキルフェノー
ル,脂肪族カルボン酸クロライド,脂肪族カルボン酸,
ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル,ヒドロキシ・フ
ェニル酸アルキルエステル,アルキルエーテルフェノー
ルが例示される。これらの化合物を2種類以上混合して
使用してもよい。この分子量調節剤の添加量は、上記シ
ルフェニレン化合物と二価フェノール化合物の合計10
0モルに対して100〜0.05モルの範囲であるのが
好ましく、特に50〜0.1モルの範囲であるのがより
好ましい。尚、この分子量調節剤の添加時期は重合反応
開始から終了までの間であればよく、特に限定されな
い。さらに分岐化剤を添加配合することにより、分岐化
したシルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂を製造す
ることもできる。分岐化剤としては、フロログリシン,
2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘプテン−3,4,6−ジメチル−2,4,6−
トリ(4−ヒドロキシフェニル)へプテン−2,1,3,
5−トリ(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾール,1,
1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン,2,6
−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−メチ
ルフェノール,α,α',α'−トリ(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンなどのポ
リヒドロキシ化合物;3,3−ビス(1−ヒドロキシア
リール)オキシインドール(=イサチンビスフェノー
ル),5−クロルイサチン,5,7−ジクロルイサチ
ン,5−ブロムイサチンが例示される。この分岐化剤の
添加量は、上記シルフェニレン化合物と二価フェノール
化合物の合計量に対して0.01〜3.0モル%となるよ
うな量、特に0.1〜1.0モル%となるような量である
ことが好ましい。またこの反応は、重合反応に対して不
活性である有機溶媒の存在下で行うことができる。この
ような有機溶媒としては、ジクロロメタン,1,2−ジ
クロロエタン,1,1,2,2−テトラクロロエタン,ク
ロロホルム,1,1,1−トリクロロエタン,四塩化炭
素,モノクロロベンセン,ジクロロベンゼン等の塩素化
炭化水素類;ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル等のエ
ーテル系化合物が例示される。これらの有機溶媒を2種
類以上混合して使用してもよい。さらに、上記以外のエ
ーテル類,ケトン類,エステル類,ニトリル類などの水
に対して親和性を有する有機溶媒を、これを添加した後
の混合溶媒系が水と完全に相溶しない限度内であれば使
用することができる。
【0015】また、本発明のシルフェニレン変性ポリカ
ーボネート樹脂を界面重合法により製造する場合には、
例えば、重合反応に対して不活性である有機溶媒および
アルカリ水溶液の存在下に、本発明のヒドロキシフェニ
ル基含有シルフェニレン化合物と前記したような二価フ
ェノール化合物、分子量調節剤(末端停止剤)、分岐化
剤を加えてこれらとホスゲンとを反応させた後、第三級
アミンもしくは第四級アンモニウム塩などの重合触媒を
用いて界面重合を行う方法が挙げられる。このとき上記
シルフェニレン化合物と二価フェノール化合物の配合順
序は特に限定されない。例えば、両者を同時に反応させ
たり、シルフェニレン化合物もしくは二価フェノール化
合物の一部をホスゲンと反応させた後、これにシルフェ
ニレン化合物もしくは二価フェノール化合物を反応させ
たりすることができる。重合触媒としては、例えば、ト
リメチルアミン,トリエチルアミン,トリブチルアミ
ン,トリプロピルアミン,トリヘキシルアミン,トリデ
シルアミン,N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン,
ピリジン,キノリン,ジメチルアニリンなどの第三級ア
ミン類;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド,
テトラメチルアンモニウムクロライド,トリエチルベン
ジルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム
塩などが挙げられる。この他にも、亜硫酸ナトリウムや
ハイドロサルファイト等の酸化防止剤を適宜配合しても
よい。
ーボネート樹脂を界面重合法により製造する場合には、
例えば、重合反応に対して不活性である有機溶媒および
アルカリ水溶液の存在下に、本発明のヒドロキシフェニ
ル基含有シルフェニレン化合物と前記したような二価フ
ェノール化合物、分子量調節剤(末端停止剤)、分岐化
剤を加えてこれらとホスゲンとを反応させた後、第三級
アミンもしくは第四級アンモニウム塩などの重合触媒を
用いて界面重合を行う方法が挙げられる。このとき上記
シルフェニレン化合物と二価フェノール化合物の配合順
序は特に限定されない。例えば、両者を同時に反応させ
たり、シルフェニレン化合物もしくは二価フェノール化
合物の一部をホスゲンと反応させた後、これにシルフェ
ニレン化合物もしくは二価フェノール化合物を反応させ
たりすることができる。重合触媒としては、例えば、ト
リメチルアミン,トリエチルアミン,トリブチルアミ
ン,トリプロピルアミン,トリヘキシルアミン,トリデ
シルアミン,N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン,
ピリジン,キノリン,ジメチルアニリンなどの第三級ア
ミン類;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド,
テトラメチルアンモニウムクロライド,トリエチルベン
ジルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム
塩などが挙げられる。この他にも、亜硫酸ナトリウムや
ハイドロサルファイト等の酸化防止剤を適宜配合しても
よい。
【0016】また、本発明のシルフェニレン変性芳香族
ポリエステル樹脂(ポリアリレート樹脂)は、例えば、
本発明のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合
物と前記したような二価フェノール化合物とを、芳香族
ジカルボン酸と重縮合反応させることにより製造するこ
とができる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸,イソフタル酸あるいはこれらの混合フタル酸が好ま
しく使用される。また、二価フェノール化合物と共に、
部分的に、エチレングリコールやネオペンチルグリコー
ル等のコポリエステル成分が含まれていてもよい。尚、
反応方法としては、通常の溶融重合法,溶液重合法,界
面重合法などを用いることができる。
ポリエステル樹脂(ポリアリレート樹脂)は、例えば、
本発明のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合
物と前記したような二価フェノール化合物とを、芳香族
ジカルボン酸と重縮合反応させることにより製造するこ
とができる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸,イソフタル酸あるいはこれらの混合フタル酸が好ま
しく使用される。また、二価フェノール化合物と共に、
部分的に、エチレングリコールやネオペンチルグリコー
ル等のコポリエステル成分が含まれていてもよい。尚、
反応方法としては、通常の溶融重合法,溶液重合法,界
面重合法などを用いることができる。
【0017】次に、本発明のシルフェニレン変性ポリカ
ーボネート樹脂成形品について説明する。本発明の成形
品は、本発明のシルフェニレン変性ポリカーボネート樹
脂を加熱溶融した後、成形、冷却固化することにより得
られる。通常、芳香族ポリカーボネート樹脂の一般的な
成形法が適用でき、特に射出成形法が好適に用いられ
る。即ち、ポリカーボネート樹脂ペレットを十分乾燥さ
せた後、これを射出成形機のホッパー中に吸湿しないよ
うに投入、保持し、次いで温度250〜320℃のシリ
ンダ中で成形することによって得ることができる。
ーボネート樹脂成形品について説明する。本発明の成形
品は、本発明のシルフェニレン変性ポリカーボネート樹
脂を加熱溶融した後、成形、冷却固化することにより得
られる。通常、芳香族ポリカーボネート樹脂の一般的な
成形法が適用でき、特に射出成形法が好適に用いられ
る。即ち、ポリカーボネート樹脂ペレットを十分乾燥さ
せた後、これを射出成形機のホッパー中に吸湿しないよ
うに投入、保持し、次いで温度250〜320℃のシリ
ンダ中で成形することによって得ることができる。
【0018】以上のような本発明のシルフェニレン変性
ポリカーボネート樹脂は、これを例えば塩化メチレンの
ような有機溶媒に溶解した後、各種基材表面にキャスト
すればコーティング膜を得ることができる。このような
本発明のシルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂は成
形加工性に優れるという利点を有する。また、該シルフ
ェニレン変性ポリカーボネート樹脂の成形品は、硬度の
低下が少なく、かつ、離型性,撥水性,撥油性,機械特
性に優れるという利点を有する。
ポリカーボネート樹脂は、これを例えば塩化メチレンの
ような有機溶媒に溶解した後、各種基材表面にキャスト
すればコーティング膜を得ることができる。このような
本発明のシルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂は成
形加工性に優れるという利点を有する。また、該シルフ
ェニレン変性ポリカーボネート樹脂の成形品は、硬度の
低下が少なく、かつ、離型性,撥水性,撥油性,機械特
性に優れるという利点を有する。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。実施例中、Meはメチル基を意味しており、粘度お
よび屈折率は25℃における測定値である。
る。実施例中、Meはメチル基を意味しており、粘度お
よび屈折率は25℃における測定値である。
【0020】
【実施例1】式:
【化26】 で表される1,4−ビス(ジメチルシリル)フェニレン
9.7g(0.05モル)、トリメチルシリル−o−アリ
ルフェノール22.6g(0.11モル)および白金とテ
トラメチルジビニルジシロキサンの錯体を、白金金属量
が前記2つの化合物の合計量に対して10ppmとなるよ
うな量投入した。これを100℃の温度条件下で2時間
加熱して、得られた反応混合物をフーリエ変換赤外分光
分析(以下、FT−IR)により分析したところ、Si
H基の特性吸収が消失していることが判明した。次い
で、メタノール15gを添加して50℃で3時間攪拌し
た後、減圧下で低沸点物を加熱留去して、20.8gの
反応生成物を得た。これを、FT−IR、13C−核磁気
共鳴分析および29Si−核磁気共鳴分析(以下、NM
R)により分析したところ、次の構造式で示されるヒド
ロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物であること
が判明した。このヒドロキシフェニル基含有シルフェニ
レン化合物の屈折率は1.57であり、粘度は1,000
センチポイズであった。
9.7g(0.05モル)、トリメチルシリル−o−アリ
ルフェノール22.6g(0.11モル)および白金とテ
トラメチルジビニルジシロキサンの錯体を、白金金属量
が前記2つの化合物の合計量に対して10ppmとなるよ
うな量投入した。これを100℃の温度条件下で2時間
加熱して、得られた反応混合物をフーリエ変換赤外分光
分析(以下、FT−IR)により分析したところ、Si
H基の特性吸収が消失していることが判明した。次い
で、メタノール15gを添加して50℃で3時間攪拌し
た後、減圧下で低沸点物を加熱留去して、20.8gの
反応生成物を得た。これを、FT−IR、13C−核磁気
共鳴分析および29Si−核磁気共鳴分析(以下、NM
R)により分析したところ、次の構造式で示されるヒド
ロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物であること
が判明した。このヒドロキシフェニル基含有シルフェニ
レン化合物の屈折率は1.57であり、粘度は1,000
センチポイズであった。
【化27】
【0021】
【実施例2】フラスコに、マグネシウム粉末3gおよび
テトラヒドロフラン200gを投入して十分に攪拌した
後、p−トリメチルシロキシブロモベンゼン24.5g
を滴下した。これらを1時間攪拌した後、式:
テトラヒドロフラン200gを投入して十分に攪拌した
後、p−トリメチルシロキシブロモベンゼン24.5g
を滴下した。これらを1時間攪拌した後、式:
【化28】 で表されるシルフェニレン化合物15.8g(0.04モ
ル)を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で1時間攪拌
した。次いで、室温まで冷却してろ過し、メタノール1
0gを加えて50℃で3時間攪拌した後、減圧下で低沸
点物を加熱留去して、13.4gの反応生成物を得た。
これを、NMRおよびFT−IRにより分析したとこ
ろ、次の構造式で示されるヒドロキシフェニル基含有シ
ルフェニレン化合物であることが判明した。
ル)を滴下した。滴下終了後、加熱還流下で1時間攪拌
した。次いで、室温まで冷却してろ過し、メタノール1
0gを加えて50℃で3時間攪拌した後、減圧下で低沸
点物を加熱留去して、13.4gの反応生成物を得た。
これを、NMRおよびFT−IRにより分析したとこ
ろ、次の構造式で示されるヒドロキシフェニル基含有シ
ルフェニレン化合物であることが判明した。
【化29】
【0022】
【実施例3】反応容器に、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン114g,実施例1で得たヒドロ
キシフェニル基含有シルフェニレン化合物16.4g,
ジフェニルカーボネート126g,トルエン100gお
よび水素リチウム0.02gを投入し、窒素雰囲気下で
加熱攪拌して溶媒を30分間還流させた。次いでこれを
徐々に減圧して緩やかな真空下(100〜50mmH
g)にして、温度を次第に上げたところ、160〜18
0℃の条件下でフェノールの留出が認められた。さらに
ゆっくりと温度を250℃まで上げて、フェノールの留
出がほぼ終了するまでこの温度を維持した。その後、徐
々に真空度を上げて1mmHg以下とするとともに温度
を290℃にして2時間反応させた。冷却後、塩化メチ
レン−イソプロパノールを用いて反応重合物を再沈させ
た。この沈殿物を濾過した後乾燥して、白色粉末状の樹
脂を得た。得られた樹脂をNMRにより分析したとこ
ろ、下記構造式(A−1)と構造式(B−1)で表され
る構成単位からなるシルフェニレン変性ポリカーボネー
ト樹脂であることが判明した。これらの構成単位の共重
合比(A−1):(B−1)は、モル%でおよそ6:9
4であった。また得られた樹脂の重量平均分子量をゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い
て測定したところ、23,000であった。 構造式(A−1):
シフェニル)プロパン114g,実施例1で得たヒドロ
キシフェニル基含有シルフェニレン化合物16.4g,
ジフェニルカーボネート126g,トルエン100gお
よび水素リチウム0.02gを投入し、窒素雰囲気下で
加熱攪拌して溶媒を30分間還流させた。次いでこれを
徐々に減圧して緩やかな真空下(100〜50mmH
g)にして、温度を次第に上げたところ、160〜18
0℃の条件下でフェノールの留出が認められた。さらに
ゆっくりと温度を250℃まで上げて、フェノールの留
出がほぼ終了するまでこの温度を維持した。その後、徐
々に真空度を上げて1mmHg以下とするとともに温度
を290℃にして2時間反応させた。冷却後、塩化メチ
レン−イソプロパノールを用いて反応重合物を再沈させ
た。この沈殿物を濾過した後乾燥して、白色粉末状の樹
脂を得た。得られた樹脂をNMRにより分析したとこ
ろ、下記構造式(A−1)と構造式(B−1)で表され
る構成単位からなるシルフェニレン変性ポリカーボネー
ト樹脂であることが判明した。これらの構成単位の共重
合比(A−1):(B−1)は、モル%でおよそ6:9
4であった。また得られた樹脂の重量平均分子量をゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い
て測定したところ、23,000であった。 構造式(A−1):
【化30】 構造式(B−1):
【化31】 このシルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂をテトラ
ヒドロフランに10%の濃度で溶解させた溶液をテフロ
ンシート上に塗工し、120℃の温度で乾燥して塗膜を
形成させた。そしてこの塗膜表面の鉛筆硬度および水に
対する接触角を接触角計にて測定した。これらの結果を
表1に示した。
ヒドロフランに10%の濃度で溶解させた溶液をテフロ
ンシート上に塗工し、120℃の温度で乾燥して塗膜を
形成させた。そしてこの塗膜表面の鉛筆硬度および水に
対する接触角を接触角計にて測定した。これらの結果を
表1に示した。
【0023】
【実施例4】実施例3において、実施例1で得たヒドロ
キシフェニル基含有シルフェニレン化合物の代わりに、
実施例2で得たヒドロキシフェニル基含有シルフェニレ
ン化合物10gを使用した以外は実施例3と同様にし
て、粉末状の反応生成物を得た。これをNMRにより分
析したところ、下記構造式(A−2)と構造式(B−
2)で表される構成単位からなるシルフェニレン変性ポ
リカーボネート樹脂であることが判明した。これらの構
成単位の共重合比率は、(A−2):(B−2)=4:
96(モル%)であった。またそのGPC測定による重
量平均分子量は26,000であった。 構造式(A−2):
キシフェニル基含有シルフェニレン化合物の代わりに、
実施例2で得たヒドロキシフェニル基含有シルフェニレ
ン化合物10gを使用した以外は実施例3と同様にし
て、粉末状の反応生成物を得た。これをNMRにより分
析したところ、下記構造式(A−2)と構造式(B−
2)で表される構成単位からなるシルフェニレン変性ポ
リカーボネート樹脂であることが判明した。これらの構
成単位の共重合比率は、(A−2):(B−2)=4:
96(モル%)であった。またそのGPC測定による重
量平均分子量は26,000であった。 構造式(A−2):
【化32】 構造式(B−2):
【化33】 得られたシルフェニレン変性ポリカーボネート樹脂を用
いて実施例3と同様にして塗膜を形成させて、その鉛筆
硬度と水に対する接触角を同様に測定した。それらの結
果を表1に示した。
いて実施例3と同様にして塗膜を形成させて、その鉛筆
硬度と水に対する接触角を同様に測定した。それらの結
果を表1に示した。
【0024】
【比較例1】実施例3において、実施例1で製造したヒ
ドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物を使用せ
ずに、式:
ドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物を使用せ
ずに、式:
【化34】 で表される直鎖状のヒドロキシフェニル基含有ジメチル
ポリシロキサンを47g使用し、ジフェニルカーボネー
トの配合量(126g)を123.7gとした以外は実
施例3と同様にして、白色の樹脂を得た。得られた樹脂
をNMRにより分析したところ、下記構造式(A−3)
と構造式(B−3)で表される構成単位からなるシリコ
ーン変性ポリカーボネート樹脂であることが判明した。
またそのGPC測定による重量平均分子量は19,00
0であった。 構造式(A−3):
ポリシロキサンを47g使用し、ジフェニルカーボネー
トの配合量(126g)を123.7gとした以外は実
施例3と同様にして、白色の樹脂を得た。得られた樹脂
をNMRにより分析したところ、下記構造式(A−3)
と構造式(B−3)で表される構成単位からなるシリコ
ーン変性ポリカーボネート樹脂であることが判明した。
またそのGPC測定による重量平均分子量は19,00
0であった。 構造式(A−3):
【化35】 構造式(B−3):
【化36】 得られたシリコーン変性ポリカーボネート樹脂を用いて
実施例3と同様にして塗膜を形成させて、その鉛筆硬度
と水に対する接触角を同様に測定した。それらの結果を
表1に示した。
実施例3と同様にして塗膜を形成させて、その鉛筆硬度
と水に対する接触角を同様に測定した。それらの結果を
表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明のヒドロキシフェニル基含有シル
フェニレン化合物は、分子鎖両末端にヒドロキシフェニ
ル基を有する新規な化合物であり、有機樹脂変性剤、特
にポリカーボネート樹脂変性剤として有用であるという
特徴を有する。また該シルフェニレン化合物を共重合反
応させてなる本発明のシルフェニレン変性ポリカーボネ
ート樹脂は成形加工性に優れ、またその成形品は硬度の
低下が少なく、撥水性、離型性に優れるという特徴を有
する。
フェニレン化合物は、分子鎖両末端にヒドロキシフェニ
ル基を有する新規な化合物であり、有機樹脂変性剤、特
にポリカーボネート樹脂変性剤として有用であるという
特徴を有する。また該シルフェニレン化合物を共重合反
応させてなる本発明のシルフェニレン変性ポリカーボネ
ート樹脂は成形加工性に優れ、またその成形品は硬度の
低下が少なく、撥水性、離型性に優れるという特徴を有
する。
【図1】 図1は実施例1で製造したヒドロキシフェニ
ル基含有シルフェニレン化合物のFT−IRスペクトル
チャートである。
ル基含有シルフェニレン化合物のFT−IRスペクトル
チャートである。
【図2】 図2は実施例1で製造したヒドロキシフェニ
ル基含有シルフェニレン化合物の13C−NMRスペクト
ルチャートである。
ル基含有シルフェニレン化合物の13C−NMRスペクト
ルチャートである。
【図3】 図3は実施例1で製造したヒドロキシフェニ
ル基含有シルフェニレン化合物の29Si−NMRスペク
トルチャートである。
ル基含有シルフェニレン化合物の29Si−NMRスペク
トルチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 正富 亨 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式: 【化1】 式中、Rは炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換の
一価炭化水素基であり、−Ph−は置換もしくは非置換
のフェニレン環を表し、Aは置換もしくは非置換のヒド
ロキシフェニル基であり、Bは炭素原子数2以上のアル
キレン基またはアルキレンオキシアルキレン基である。
xは1〜100の整数であり、aは0または1であ
る。)で表されるヒドロキシフェニル基含有シルフェニ
レン化合物。 - 【請求項2】 Aの置換もしくは非置換のヒドロキシフ
ェニル基が、式: 【化2】 (式中、R1は炭素原子数1〜4のアルキル基もしくは
アルコキシ基またはハロゲン原子であり、bは0〜4の
整数である。)で表される請求項1に記載のヒドロキシ
フェニル基含有シルフェニレン化合物。 - 【請求項3】 有機樹脂変性剤である請求項1または請
求項2に記載のヒドロキシフェニル基含有シルフェニレ
ン化合物。 - 【請求項4】 請求項3に記載の有機樹脂変性剤と有機
樹脂モノマーを共重合反応させてなるシルフェニレン変
性有機樹脂。 - 【請求項5】 下記構造式(A)で表される構成単位:
0.1〜100モル%と構造式(B)で表される構成単
位:99.9〜0モル%からなる請求項4に記載のシル
フェニレン変性ポリカーボネート樹脂。 構造式(A): 【化3】 (式中、Rは炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換
の一価炭化水素基であり、R1は炭素原子数1〜4のア
ルキル基もしくはアルコキシ基またはハロゲン原子であ
り、−Ph−は置換もしくは非置換のフェニレン環を表
し、Bは炭素原子数2以上のアルキレン基またはアルキ
レンオキシアルキレン基である。xは1〜100の整数
であり、aは0または1であり、bは0〜4の整数であ
る。) 構造式(B): 【化4】 (式中、R2はハロゲン原子または炭素原子数1〜4の
一価炭化水素基であり、Dは炭素原子数1〜10のアル
キリデン基,アリール置換アルキリデン基,アルキレン
基,アリーレン基,−O−,−S−,−CO−,−SO
2−からなる群から選択される基であり、cは0〜4の
整数である。) - 【請求項6】 請求項5に記載のシルフェニレン変性ポ
リカーボネート樹脂を成形させてなるシルフェニレン変
性ポリカーボネート樹脂成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22008197A JPH1149785A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | ヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物およびシルフェニレン変性有機樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22008197A JPH1149785A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | ヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物およびシルフェニレン変性有機樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1149785A true JPH1149785A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16745641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22008197A Pending JPH1149785A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | ヒドロキシフェニル基含有シルフェニレン化合物およびシルフェニレン変性有機樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1149785A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10030686A1 (de) * | 2000-06-23 | 2002-02-07 | Wacker Chemie Gmbh | Verfahren zur Herstellung von Silarylensiloxan-Diorganosiloxan-Copolymeren |
JP2017039885A (ja) * | 2015-08-21 | 2017-02-23 | 信越化学工業株式会社 | 付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置 |
CN113336945A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-09-03 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 一种主链含亚苯基(苯撑)的硅氧烷聚合物及其制备方法 |
-
1997
- 1997-07-31 JP JP22008197A patent/JPH1149785A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10030686A1 (de) * | 2000-06-23 | 2002-02-07 | Wacker Chemie Gmbh | Verfahren zur Herstellung von Silarylensiloxan-Diorganosiloxan-Copolymeren |
JP2017039885A (ja) * | 2015-08-21 | 2017-02-23 | 信越化学工業株式会社 | 付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物及び半導体装置 |
CN113336945A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-09-03 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 一种主链含亚苯基(苯撑)的硅氧烷聚合物及其制备方法 |
CN113336945B (zh) * | 2021-06-28 | 2023-08-29 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 一种主链含亚苯基(苯撑)的硅氧烷聚合物及其制备方法 |
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