JPH1149732A - 4,6ージアミノレゾルシンの製造方法 - Google Patents

4,6ージアミノレゾルシンの製造方法

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JPH1149732A
JPH1149732A JP9224283A JP22428397A JPH1149732A JP H1149732 A JPH1149732 A JP H1149732A JP 9224283 A JP9224283 A JP 9224283A JP 22428397 A JP22428397 A JP 22428397A JP H1149732 A JPH1149732 A JP H1149732A
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JP
Japan
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reaction
diaminoresorcin
metadinitrobenzene
formula
producing
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JP9224283A
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Naoki Kise
直樹 木瀬
Kenichi Kawamoto
健一 河本
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Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
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Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に簡便且つ経済的に有利に4,6−ジ
アミノレゾルシンを製造する方法を提供する。 【解決手段】 工業的に安価に供給できるメタジニトロ
ベンゼンを出発原料に、無機電解質水溶液とメタジニト
ロベンゼンを溶解し且つ水と混和しない有機溶媒とから
なる不均一2層系の反応媒体中で、金属粉末還元剤によ
る還元反応で反応中間体のメタフェニレンジヒドロキシ
ルアミンを得、それを単離することなく、更に、熱また
は酸触媒による転位反応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は4,6ージアミノレゾル
シンの製造方法に関するものである。4,6−ジアミノ
レゾルシンは、繊維として数多くの優れた特性を持つポ
リベンズビスオキサゾール(PBO)の単量体となるも
のであり産業上重要である。ポリベンズビスオキサゾー
ル(PBO)繊維は高強度、高弾性率を有し、既存の芳
香族ポリアミド繊維をはるかに凌ぐもので、特表昭61
−501452号公報記載のように特に耐熱性において
は有機繊維の常識を覆えす新規なスーパー繊維である。
【0002】
【従来の技術】従来、4,6ージアミノレゾルシンの製
法としてはレゾルシンをアセチル化してからニトロ化
し、還元、加水分解で4,6ージアミノレゾルシンを得
ている古典的な方法(Ber.Dtch.Chem.,
16,552 1883)、ジハロベンゼンをニトロ化
した方法(特開平1ー238561、特開平2ー121
955、特開平2ー229143)、トリクロロベンゼ
ンをニトロ化する方法(特開平2ー500743)ある
いはジハロベンゼンのニトロ化をベースとしハロゲンを
加水分解してアルコキシ化する方法(特開平7ー233
127、特開平7ー316102、特開平8ー7341
7)等が知られている。
【0003】これらの方法は、何れもニトロ化の際に生
成するポリニトロ化物の耐衝撃危険性を回避するために
製造工程が多工程になりがちであり、また、異性体生成
による収率低下等の問題がある。これらの問題を解決す
る方法として、以下のような方法が見い出されている。
【0004】レゾルシンとアニリンのジアゾカップリン
グ−還元法(特開平7ー242604、特開平9ー12
4575)、ジハロベンゼンをニトロ化するが副生する
異性体はベンジルアミンでアルコラート化することによ
り目的物の1,3ージハロー4,6ージニトロ体に異性
化する方法(特開平8ー208567)、あるいはジニ
トロ体の電解還元法(特開平8ー283975)等があ
る。
【0005】しかし、これらの方法は、反応容積効率が
低く、使用エネルギー効率が悪く、しかも溶剤回収とそ
のリサイクルが十分でない等の問題を有しており、必ず
しも工業的に有利な方法とは云い難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題点を解決し、高品質の4,6−ジアミノレゾルシ
ンを収率良く製造する方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの課
題を解決するために、工業的に有利な方法を鋭意研究し
た結果、工業的に安価に供給できるメタジニトロベンゼ
ンを出発原料に、水系反応媒体中で、還元反応と転位反
応の2段階で、直接4,6ージアミノレゾルシンを合成
する方法を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、式(〓)で表されるメタ
ジニトロベンゼンを、水系反応溶媒中で還元剤により還
元し、式(〓)で表される反応中間体メタフェニレンジ
ヒドロキシルアミンを得、それを単離することなく、酸
触媒により転位反応することを特徴とする、式(〓)で
表される4,6ージアミノレゾルシンの製造方法であ
る。
【化4】 式(〓)
【化5】 式(〓)
【化6】 式(〓)
【0009】還元反応においては、生成した反応中間体
メタフェニレンジヒドロキシルアミンが、更に還元され
てメタフェニレンジアミンになるため、過還元を極力抑
制する必要がある。本発明者らは、この点を鋭意検討
し、反応温度、メタジニトロベンゼンと金属粉末還元剤
とのモル比、反応時間、攪拌速度等の因子があるが、基
本的には生成した反応中間体メタフェニレンジヒドロキ
シルアミンと金属粉末還元剤との接触を極力避けるこ
と、即ちメタジニトロベンゼンと金属粉末還元剤のモル
比を最適値に制御することが最も有効な手段であること
を見い出した。
【0010】本発明の反応中間体であるメタフェニレン
ジヒドロキシルアミンは極めて不安定で、その水溶液を
室温放置するだけで急速に着色する。また、4,6ージ
アミノレゾルシンも同様に不安定で、転位反応条件、生
成物の単離方法に工夫を要する。発明者らはこれらの課
題を、原料メタジニトロベンゼンと還元剤とのモル比及
び転位反応条件でもって克服し、本発明を完成した。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を順次、具体的に説
明する。
【0012】本発明の4,6−ジアミノレゾルシンの製
造工程を図示すれば以下のように示される。
【化7】
【0013】[i]のメタジニトロベンゼンの還元は、
反応媒体中、金属粉末還元剤を用いて実施される。用い
る反応媒体としては、塩化アンモニウム等を添加した無
機電解質水溶液と水と混和しない有機溶媒との不均一2
層系が用いられる。有機溶媒としては、エーテル、シク
ロヘキサン、ベンゼン、キシレン、クロロホルム、ジク
ロロエタン、酢酸エチル等が挙げられる。好ましくはエ
ーテルが良い。
【0014】反応媒体の使用量はメタジニトロベンゼン
1重量部に対して1〜50重量部、好ましくは20〜4
0重量部である。塩化アンモニウムの添加量はメタジニ
トロベンゼンの1〜10倍モルである。
【0015】反応媒体は、上記の不均一2層系に限定さ
れるものではなく、例えば、水系均一媒体として、メタ
ジニトロベンゼンの溶媒であり且つ水と自由に混ざるジ
オキサン、アセトン等を用いても良い。
【0016】金属粉末還元剤としては、亜鉛、鉄、錫等
の粉末が挙げられる。好ましくは亜鉛粉末が良い。使用
量は過還元を抑制するために、金属粉末還元剤のメタジ
ニトロベンゼンに対するモル比を0.8〜4.0の範
囲、好ましくは1.0〜3.5の範囲である。
【0017】金属粉末還元剤は徐々に添加しながら、攪
拌強度を高めて還元反応を促進することが望ましい。こ
の場合、水層には生成するメタフェニレンジヒドロキシ
ルアミンが溶解し、有機溶媒層には未反応メタジニトロ
ベンゼンと有機溶媒に可溶な副生成物が溶解する。従っ
て、反応混合物中のメタフェニレンジヒドロキシルアミ
ンと未反応原料、副生成物との分離は、固体の金属粉末
還元剤等をろ別し、そのろ過液を静置・分液することで
簡単に達成できる。
【0018】反応温度は出来る限り低く保ち、0〜20
℃の範囲、好ましくは5〜15℃に設定し、強攪拌でも
って短時間で還元反応を完了することが望ましい。
【0019】また、生成した反応中間体メタフェニレン
ジヒドロキシルアミンは、ろ過により固体の還元剤およ
びその酸化物とを分離して接触を断ち、直ちに転位反応
を実施することが肝要である。
【0020】[ii]のメタフェニレンジヒドロキシル
アミンの酸触媒による転位反応は、還元反応後のろ過・
分液した水層に、酸触媒を加え、窒素シール下、加熱還
流して実施される。
【0021】酸触媒としては、硫酸、メタンスルホン
酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられ、特に硫酸が好まし
い。使用量はメタジニトロベンゼンの10〜100倍モ
ルの範囲、好ましくは20〜50倍モルの範囲である。
【0022】反応温度は特に限定されないが、加熱還流
下で反応が進行するように設定する。反応時間は通常3
0分〜90分である。
【0023】目的化合物である4,6−ジアミノレゾル
シンは、そのまま単離すると不安定な化合物であるた
め、強酸塩にして取り出す。強酸としては、塩酸、硫
酸、メタンスルホン酸、トルフルオロ酢酸等が挙げら
れ、特に塩酸が好ましい。分離の際に塩化第一錫等の酸
化防止剤を使用すると、酸化防止の効果がある。
【0024】
【実施例】具体的には実施例で詳細に説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0025】参考例1 反応中間体メタフェニレンジヒ
ドロキシルアミンの生成の確認 攪拌器を備えた100mlのフラスコにメタジニトロベ
ンゼン0.86g(5ミリモル)と塩化アンモニウム
1.5g(28ミリモル)を水10ml〜エーテル20
mlに溶かし、氷冷下で金属亜鉛末0.75g(11.
5ミリモル)を反応温度が5℃を越えないように少しず
つ添加した。添加終了後、更に氷冷下で15分間攪拌し
た後、反応液中の固体をろ別して少量の水とエーテルで
洗浄し、ろ液と洗液を併せて分液ロートに移し水層を分
液した。
【0026】メタフェニレンジヒドロキシルアミンは不
安定な化学物質であるため、テトラベンゾイル体で単離
する。上述の分液した水層にジオキサン10ml、炭酸
ナトリウム2.52g、塩化ベンゾイル2.4mlを加
えて室温で3時間攪拌した。この反応液をエーテルで3
回抽出した後、その抽出液をシリカゲルカラムクロマト
グラフィ−で分離し、薄褐色結晶1.98gが得られ
た。この結晶は核磁気共鳴分析した結果、式(〓)に示
すメタフェニレンジヒドロキシルアミンのテトラベンゾ
イル体であることを確認した。この結果、本条件下でメ
タフェニレンジヒドロキシルアミンが生成し、又、それ
は反応媒体の水層に存在することを確認した。
【化8】 式(〓) 核磁気共鳴スペクトルの測定値:1H NMR(CDCl3) δppm
7.15-7.38(m,9H),7.58-7.67(m,2H), 7.95-8.03(m,4H)
【0027】参考例2 メタフェニレンジヒドロキシル
アミンのテトラベンゾイル体の熱転位反応の確認 参考例1で得られたメタフェニレンジヒドロキシルアミ
ンのテトラベンゾイル体0.5gに、デカリン5mlを
加えて8時間加熱還流した。反応後、減圧下でデカリン
を留去した。残留物をクロロホルムで再結晶して、白色
固体14mgが得られた。この白色固体は、薄層クロマ
トグラフィーと核磁気共鳴分析の結果、式(〓)に示す
4,6ージアミノレゾルシンのテトラベンゾエートであ
ることを確認した。
【化9】 式(〓) 薄層クロマトグラフィー分析値:Rf0.60(シリカ
ゲル、ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。 核磁気共鳴スペクトルの測定値:1H NMR(CDCl3) δppm
7.41-7.51(m,4H),7.51-7.62(m,7H), 7.65-7.75(m,2
H), 7.84-7.93(m,4H), 8.01(s,1H), 8.10-8.19(m,4H),
10.26(s,2H)。
【0028】この結果、メタフェニレンジヒドロキシル
アミンのテトラベンゾイル体の熱転位反応により、4,
6−ジアミノレゾルシンのテトラベンゾエートが生成す
ることが明らかになり、又、この事実はメタジニトロベ
ンゼンの還元でメタフェニレンジヒドロキシルアミンが
得られる確証を得た。
【0029】参考例3 メタフェニレンジヒドロキシ
ルアミンのテトラベンゾイル体の酸転位反応の確認 参考例1で得られたメタフェニレンジヒドロキシルアミ
ンのテトラベンゾイル体0.5gを攪拌機を備えた10
0mlのフラスコに入れ、ジオキサン10ml〜水10
mlに攪拌しながら溶解し、5mlの濃硫酸を加えて1
時間加熱還流した。室温放冷後、10規定のカセイソー
ダ水溶液で中和処理し、35%塩酸20mlを攪拌下に
加えると白色結晶が析出した。これを充分冷却(氷冷)
してからろ過すると白色結晶110mgが得られた。こ
の白色結晶は、液体クロマトグラフィー分析の結果、式
(〓)に示す4,6−ジアミノレゾルシンの2塩酸塩で
あることを確認した。
【化10】 式(〓)
【0030】実施例1 攪拌機を備えた300mlのフラスコにメタジニトロベ
ンゼン1.72g(10ミリモル)と塩化アンモニウム
3.0g(56ミリモル)を水20ml〜エーテル40
mlに溶かし、氷冷下激しく攪拌しながら金属亜鉛末
1.5g(23ミリモル)を少しずつ添加した。この
間、反応温度は5℃に保持し、添加後更に15分間攪拌
を続けた。反応終了後、直ちに固形分(未反応亜鉛、酸
化亜鉛)をろ過して少量の水とエーテルで洗浄し、ろ液
と洗浄液を併せて分液ロートに移して水層を分液した。
分液した水層を300mlフラスコに移し、濃硫酸20
mlを加えて、減圧下でフラスコ内を窒素置換して窒素
シール下で、バス温度140℃、1時間加熱還流した。
室温放冷後、氷冷下で、カセイソーダ水溶液(カセイソ
ーダ34gを水100mlに溶かしたものに塩化第一錫
0.5gを加える)で中和処理し、濃塩酸50mlを攪
拌しながら加え、冷却後のろ過により、4,6−ジアミ
ノレゾルシン2塩酸塩の白色結晶53.1mgが得られ
た。メタジニトロベンゼンの転化率(後述)基準の収率
は69.8%であった。高速液体クロマトグラフィー分
析による純度は98.2%であった。
【0031】上述の分液操作で得られたエーテル層に
は、未反応原料のメタジニトロベンゼンが含まれている
ので、エーテル層を蒸発乾固して1.12gのメタジニ
トロベンゼンが回収された。この反応におけるメタジニ
トロベンゼンの転化率は34.9%であった。実際の工
程においては、未反応原料のメタジニトロベンゼンを含
むこのエーテル溶液はリサイクルしてそのまま再使用す
ることが可能である。
【0032】実施例2〜4、比較例1〜3 モル比の
影響 表1に示す金属亜鉛末とメタジニトロベンゼンとのモル
比を変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
その結果を同じく表1に示した。
【表1】
【0033】実施例5〜7、比較例4〜5 還元反応
温度の影響 表2に示す還元反応温度を変更した以外は、実施例1と
同様の操作を行った。その結果を同じく表2に示した。
【表2】
【0034】実施例8 酸触媒の変更 実施例1と同様の還元反応を行い、分液した水層に濃硫
酸の代わりにメタンスルホン酸48gを加えて、窒素シ
ール下でバス温度140℃で2時間加熱還流した。室温
放冷後、氷冷下でカセイソーダ水溶液(カセイソーダ2
0gを水80mlに溶かしたものに塩化第一錫0.5g
を加える)で中和処理し、濃塩酸50mlを攪拌しなが
ら加え、冷却後のろ過により、4,6−ジアミノレゾル
シン2塩酸塩の白色結晶45mgが得られた。メタジニ
トロベンゼンの転化率基準の収率は62.5%であっ
た。高速液体クロマトグラフィー分析による純度は9
8.8%であった。
【0035】実施例9 有機溶媒層中の未反応原料のリ
サイクル使用 実施例1と同様の還元反応を行い、分液したエーテル層
35ml(メタジニトロベンゼン1.05gを含有)を
再度200mlのフラスコに移して、メタジニトロベン
ゼン0.67gと塩化アンモニウム3.0g、水20m
lとエーテル16mlを追加して、氷冷下で金属亜鉛粉
末1.5gを少量ずつ添加した。以後、実施例1と同様
の操作を行い、4,6−ジアミノレゾルシン2塩酸塩の
白色結晶48mgが得られた。メタジニトロベンゼンの
転化率基準の収率は67.6%であった。液体クロマト
グラフィー分析による純度は98.9%であった。
【0036】
【発明の効果】メタジニトロベンゼンを水〜有機溶媒か
らなる2層系の反応媒体中で還元し、反応中間体メタフ
ェニレンジヒドロキシルアミンを単離することなく、そ
の水層を転位反応に供することにより一工程で4,6−
ジアミノレゾルシン2塩酸塩を効率良く、安全にしかも
安価に製造できる。更に、還元反応を水と混和しない有
機溶媒を使用した2層系で行うことは、未反応原料メタ
ジニトロベンゼンが有機層に、反応中間体メタフェニレ
ンジヒドロキシルアミンが水層にと分離するので、原料
の回収、リサイクルおよび4,6−ジアミノレゾルシン
2塩酸塩の精製が容易に実施できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(〓)で表されるメタジニトロベンゼ
    ンを、反応媒体中で還元剤により還元し、式(〓)で表
    される反応中間体メタフェニレンジヒドロキシルアミン
    を得、それを単離することなく、更に、熱または酸触媒
    による転位反応を行うことを特徴とする、式(〓)で表
    される4,6ージアミノレゾルシンを製造する方法。 【化1】 式(〓) 【化2】 式(〓) 【化3】 式(〓)
  2. 【請求項2】 反応媒体が、無機電解質水溶液と、メタ
    ジニトロベンゼンを溶解し且つ水と混和しない有機溶媒
    との2層系である請求項1記載の4,6ージアミノレゾ
    ルシンの製造方法。
  3. 【請求項3】 還元剤が亜鉛、鉄、錫からなる群から選
    ばれた少なくとも一つの金属である請求項1記載の4,
    6ージアミノレゾルシンの製造方法。
  4. 【請求項4】還元工程における還元剤のメタジニトロベ
    ンゼンに対するモル比が0.8〜4.0であることを特
    徴とする請求項1記載の4,6ージアミノレゾルシンの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 還元反応温度が0℃〜20℃である請求
    項1記載の4,6ージアミノレゾルシンの製造方法。
  6. 【請求項6】 転位反応の酸触媒が硫酸、メタンスルホ
    ン酸、トリフルオロ酢酸からなる群から選ばれた一つの
    酸である請求項1記載の4,6ージアミノレゾルシンの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 未反応のメタジニトロベンゼンを含む有
    機溶媒層をリサイクル使用することを特徴とする請求項
    1記載の4,6ージアミノレゾルシンの製造方法。
JP9224283A 1997-08-05 1997-08-05 4,6ージアミノレゾルシンの製造方法 Pending JPH1149732A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010059092A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Tosoh Corp 1,3−ジアミノ−4,6−ジベンジロキシベンゼンおよびその塩の製造方法

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JP2010059092A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Tosoh Corp 1,3−ジアミノ−4,6−ジベンジロキシベンゼンおよびその塩の製造方法

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