JPH1149129A - 生分解性樹脂容器 - Google Patents

生分解性樹脂容器

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JPH1149129A
JPH1149129A JP20910797A JP20910797A JPH1149129A JP H1149129 A JPH1149129 A JP H1149129A JP 20910797 A JP20910797 A JP 20910797A JP 20910797 A JP20910797 A JP 20910797A JP H1149129 A JPH1149129 A JP H1149129A
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JP
Japan
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biodegradable resin
container
resin
biodegradable
film
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JP20910797A
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English (en)
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Akihito Torii
晶仁 鳥居
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

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  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性樹脂を用いた生分解性樹脂容器にお
いて、内容物の水分等の透過性を低下させる。 【解決手段】 生分解性樹脂容器1を、生分解性樹脂か
らなる容器本体2の表面上に、充填する内容物の揮散防
止層である樹脂フィルム3を設けることにより構成す
る。そして、容器本体2を構成する生分解性樹脂には、
合成ポリエステル樹脂等を使用し、樹脂フィルム3には
金属若しくは金属酸化物をその表面に蒸着したPET樹
脂フィルム、又はPETやPPを延伸して製造した延伸
樹脂フィルムを使用する。更に、口部にはキャップ4を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生分解性樹脂を使用
した容器に関するものであり、特に水やアルコールを成
分とする液状の内容物が容器の器壁を透過して揮散する
ことを防止する生分解性樹脂容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化粧品の容器の材料としてはガラス製の
ものに加え、その加工のしやすさ、高い化学的・物理的
安定性、そして安価であることから樹脂製のものが多く
用いられている。しかし、近年、従来樹脂が持つ高い安
定性がむしろ問題となり、その難分解性に起因して、埋
立てや焼却に伴う環境汚染が問題となっている。
【0003】そこで、自然環境保全の見地から、目的を
達した後は速やかに分解消失してしまい、回収や焼却す
る必要のない樹脂を用いた容器の開発が強く求められて
いる。そのような容器を可能とする樹脂としては、自然
界の資源循環プロセスに組み込むことが可能で、土中や
海中で微生物で分解されうる生分解性の樹脂がある。
【0004】これらの樹脂は、生分解により最終的には
酢酸、こはく酸など、生体のエネルギー変換反応の基本
的なものの一つであるTCA回路(クエン酸を介して有
機物の完全酸化を行う代謝回路)の構成物質や、簡単な
有機酸、二酸化炭素及び水に変化し、無害化する。よっ
て、このような生分解性樹脂により容器を製造すれば、
容器を使用して目的を達した後、そのまま土中に埋め込
むなどして、何らかの手段を施すこと無く、そして何ら
環境に対して悪影響を及ぼすこと無く、自然に分解消失
させることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうした生分
解性の樹脂を容器に使用しようとする場合、ある一つの
問題が生じうる。それは、それらの樹脂が有する、水や
アルコール等の液体成分の透過性に関するものである。
【0006】生分解性樹脂としては、通常、合成もしく
は微生物発酵により生成されるポリエステル材料から選
択されて使用されることが多いが、ポリエステル樹脂材
料はこうした容器用途の樹脂としては高い内容物の透過
特性を欠点として持つことが知られた材料である。そし
て、生分解性樹脂としてポリエステル樹脂材料から選択
されるものは、通常、合成若しくは微生物発酵による脂
肪族ポリエステルであり、これらは特に水分やアルコー
ル等の透過性が大きい。
【0007】また、ポリエステル樹脂材料以外の樹脂材
料で同様の生分解性を持つものも、やはり水分やアルコ
ール等の透過性が大きいということが一般に知られてお
り、共通の問題点を有することになる。つまり、現在使
用可能な生分解性樹脂は、水分やアルコール等の透過性
が非常に大きく、これを使用した容器は、長期保管中に
内容物の水分等が容器の器壁を透過して揮散して減少
し、内容物の粘度上昇やpH値の変化等、品質の変化や
劣化を引き起こす。
【0008】こうした現象は、例えば内容物が化粧品な
どの場合、化粧品が人の肌など非常に敏感な対象に対
し、的確で安全な作用を及ぼすことを目的とするもので
あることから、大きな問題となる。問題点を解決する手
段として生分解性樹脂を使用した容器の器壁を厚くし
て、水分等の透過性を低下させることも考えられる。
【0009】しかし、他の生分解性の無い従来容器と同
様の透過性を確保するためにはその器壁を従来容器に比
べて10倍をこえる厚さに厚くする必要があると推定さ
れ、軽さや取扱の容易さや安価であることなど、樹脂を
容器の材料に用いることの基本的な利点が損なわれるこ
とになり、問題を解決することにはならない。従って、
現在のところ、環境への配慮から容器としての使用範囲
の拡大が求められていながら、その使用用途と使用範囲
は限定されたものとなっている。
【0010】以上より、生分解性樹脂を用いた生分解性
樹脂容器において、内容物の水分等の透過性を低下させ
ることが課題となる。よって、本発明は上記の課題を解
決した新規な生分解性樹脂容器を提供することを目的と
する。さらに、本発明の別の目的は、充填する内容物の
水分等が容器の器壁を透過しての揮散することを防止し
た生分解性樹脂容器を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
生分解性樹脂からなる容器本体の表面上に、充填する内
容物の揮散防止層を設けたことを特徴とする。請求項2
記載の発明は、請求項1記載の生分解性樹脂容器におい
て、前記揮散防止層は、樹脂薄膜上に金属又は金属酸化
物の何れかを蒸着させて形成された樹脂フィルムである
ことを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の生
分解性樹脂容器において、前記の樹脂フィルムを形成す
る樹脂薄膜は生分解性樹脂薄膜であることを特徴とす
る。請求項4記載の発明は、請求項1記載の生分解性樹
脂容器において、前記揮散防止層は、樹脂材を延伸して
形成された延伸樹脂フィルムであることを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求
項4の何れか一項記載の生分解性樹脂容器において、前
記の容器本体を構成する生分解樹脂は、脂肪族ポリエス
テルからなることを特徴とする。請求項6記載の発明
は、請求項5記載の生分解性樹脂容器において、前記脂
肪族ポリエステルは、微生物が産生した、β−ヒドロキ
シ酪酸重合体、又はβ−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキ
シ吉草酸の共重合体の何れかであることを特徴とする。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項5記載の生
分解性樹脂容器において、前記脂肪族ポリエステルは、
ポリ乳酸であることを特徴とする。請求項8記載の発明
は、請求項1乃至請求項4の何れか一項記載の生分解性
樹脂容器において、前記の容器本体を構成する生分解樹
脂は、75〜99重量%の樹脂と、25〜1重量%の澱
粉から成ることを特徴とする。
【0015】請求項1記載の発明によれば、内容物が充
填される容器本体の表面上に、水分やアルコール成分等
を含む内容物に対する揮散防止層を設けることにより、
容器内に充填される内容物、特に揮散のしやすい水分や
アルコール成分が容器の器壁を透過して容器外に揮散し
ようとしても、容器表面の揮散防止層によりそれ以上の
進行が止められ、結果として容器を透過して揮散するこ
とが防止される。
【0016】よって、生分解性樹脂容器の性質である、
内容物の水分等の透過性を低下させることが可能とな
り、充填する内容物の水分等が自身の器壁を透過しての
揮散することを防止した生分解性樹脂容器を提供するこ
とが可能となる。請求項2記載の発明によれば、樹脂薄
膜上にアルミニウム等の金属や酸化珪素、酸化アルミニ
ウム等の金属酸化物を蒸着させた樹脂フィルムは高い水
分等の透過防止性能を有することが知られており、それ
を容器本体表面に設けることにより確実に容器における
内容物の水分等の透過性を低下させることが可能とな
る。
【0017】また、このような樹脂フィルムは容器表面
の設けるための加工が容易であることから、非常に簡便
に揮散防止層を容器表面上に設けることが可能となる。
従って、充填する内容物の水分等が自身の器壁を透過し
ての揮散することを簡便且つ確実に防止する生分解性樹
脂容器を提供することが可能となる。請求項3記載の発
明によれば、水分等の高い透過防止性能を付与するため
に金属等を蒸着する樹脂薄膜を容器本体と同様に生分解
性樹脂から構成することにより、形成される樹脂フィル
ムにも生分解性を付与することが可能となる。
【0018】よって、充填する内容物の水分等が自身の
器壁を透過しての揮散することを簡便且つ確実に防止す
ると共に、高い生分解性を有した生分解性樹脂容器を提
供することが可能となる。請求項4記載の発明によれ
ば、樹脂材を延伸して形成された延伸樹脂フィルムは高
い水分等の透過防止性能を有することが知られており、
それを容器本体表面に設けることにより確実に容器にお
ける内容物の水分等の透過性を低下させることが可能と
なる。
【0019】また、このような樹脂フィルムはそれ自体
安価なものであり、容器表面の設けるための加工なども
容易であることから、非常に安価に揮散防止層を容器表
面上に設けることが可能となる。従って、充填する内容
物の水分等が自身の器壁を透過しての揮散することを確
実に防止する安価な生分解性樹脂容器を提供することが
可能となる。
【0020】請求項5記載の発明によれば、油脂分解酵
素であるリパーゼ等で分解されやすいことが良く知られ
た脂肪族ポリエステルを生分解性樹脂の材料として用い
ることが可能となる。従って、高い生分解性と内容物の
揮散防止性能を併せ持った生分解性樹脂容器を提供する
ことが可能となる。
【0021】請求項6記載の発明によれば、脂肪族ポリ
エステルの中でも特に高い生分解性を有して、自然界の
土壌中や海水中に生存する微生物や生体酵素によって容
易に分解され、その分解生成物が生態系に無害であるこ
とが知られた微生物の産生によるβ−ヒドロキシ酪酸重
合体、又はβ−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒドロキシ吉草酸
の共重合体を生分解性樹脂の材料として用いることが可
能となる。
【0022】従って、非常に高い生分解性と内容物の揮
散防止性能を併せ持った生分解性樹脂容器を提供するこ
とが可能となる。請求項7記載の発明によれば、油脂分
解酵素であるリパーゼ等で分解されやすいことが良く知
られたポリ乳酸を生分解性樹脂の材料として用いること
が可能となる。
【0023】従って、高い生分解性と内容物の揮散防止
性能を併せ持った生分解性樹脂容器を提供することが可
能となる。請求項8記載の発明によれば、生分解の容易
な澱粉をブレンドして生成されて、生分解性の付与され
た樹脂を生分解性樹脂の材料として用いることが可能と
なる。
【0024】この種の樹脂は製造が容易で比較的安価で
あることも知られている。従って、高い生分解性と内容
物の揮散防止性能を併せ持った安価な生分解性樹脂容器
を提供することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明にかかる生分解性樹脂容器
は、生分解性樹脂からなる容器本体の表面上に、充填す
る内容物の揮散防止層を設けることにより構成される。
そして、容器本体の揮散防止層としては、内容物の水分
やアルコール成分の透過に対するバリア性の高いフィル
ム材を使用することができる。
【0026】このようなフィルムとして具体的には、ア
ルミニウム等の金属を蒸着したポリテレフタル酸エチレ
ン(以下、PETと称する)や塩化ビニル樹脂、及び酸
化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニ
ウム等の金属酸化物などの無機物を蒸着したPET樹脂
のフィルムが使用可能である。そして、この時、金属や
金属酸化物が蒸着される樹脂材に生分解性の樹脂を使用
することも可能であり、具体的には後に説明する容器本
体の構成に使用する脂肪族ポリエステル等の樹脂材が何
れも使用可能である。そうすれば、後に説明するよう
に、容器廃棄に際して、フィルムを剥がすこと無く容易
に廃棄が可能となる。
【0027】また、PET、ポリプロピレン(以下、P
Pと称する)、ポリエチレン、ポリスレン等の樹脂材を
延伸して形成された延伸樹脂フィルムが使用可能であ
る。このとき、揮散防止層たるフィルムは内容物の水分
やアルコール成分の透過に対するバリア性を発揮できれ
ば良く、容器の自己保持能を確保するべき容器本体に対
して極薄くすることが可能である。
【0028】よって、通常、生分解性樹脂からなる容器
本体が1mm程度の器壁の厚さを持つのに対し、揮散防
止層たるフィルムは10乃至30μmの厚さとすること
が可能となる。次に、本発明にかかる生分解性樹脂容器
の容器本体を構成する生分解性樹脂について説明する。
【0029】容器本体を構成する生分解性樹脂として
は、生分解性を具備し且つ容器の製造・加工が可能で更
に製造・加工された容器が化学的に安定である必要があ
る。以上の要求を満足する樹脂として、脂肪族ポリエス
テルが使用可能である。そして、脂肪族ポリエステルと
して更に具体的には、ポリ乳酸を含むポリオキシ酸等の
合成高分子がその加工容易性と化学的安定性から使用可
能であり、また、加えて微生物発酵により作られるβ−
ヒドロキシ酪酸重合体、β−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒド
ロキシ吉草酸の共重合体がその非常に高い生分解性と加
工性と化学的安定性の観点から使用可能である。
【0030】更に、脂肪族ポリエステルと他の汎用高分
子、例えばナイロンとのランダム共重合体も使用可能で
ある。また、天然高分子である澱粉にポリエチレンやポ
リビニルアルコール等の合成高分子をグラフトさせた重
合体も生分解性を有して加工可能であり、よって使用可
能である。このとき、澱粉の含有量は、得られる樹脂が
適当な物理的・化学的安定性を維持しうる容器を製造で
きるように、樹脂全体に対し、1〜25重量%とするこ
とが望ましい。
【0031】それから更に、天然高分子であるセルロー
スとキトサンの混合物も生分解性と加工性と化学的安定
性とを兼ね備え、使用可能である。尚、ここに挙げた生
分解性樹脂は何れも上記したように、アルミニウム等金
属や酸化珪素等の金属酸化物を蒸着されて、揮散防止層
となるフィルム材の材料ともなりえる。
【0032】次に、本発明にかかる生分解性樹脂容器に
おいて、上記の高いバリア性能を有するフィルム材を以
上の生分解性樹脂からなる容器本体の表面上に設ける方
法について説明する。方法としては、該フィルム材を設
ける生分解性樹脂からなる容器本体を化学的及び物理的
に傷める事のない方法が必須であり、具体的にはシュリ
ンク加工及びラベルタック加工によるものが可能であ
る。
【0033】ここで、シュリンク加工とは、使用する容
器本体の形状と大きさ、及びフィルムを設けようとする
部位の形状と大きさに対応させて、袋状に形成された所
望の樹脂フィルムを該容器本体に被せ、熱を加えて該フ
ィルムを容器本体の形状にフィットする形に熱変形させ
て容器本体表面上に該フィルムを設ける加工方法であ
る。
【0034】また、ラベルタック加工とは、使用する容
器本体の形状と大きさ、及びフィルムを設けようとする
部位の形状と大きさに対応させて、形成された所望の樹
脂フィルムの裏面に接着材を塗布して接着面とし、この
接着面を用いて該容器本体に該フィルムを張りつけて容
器本体表面上に該フィルムを設ける加工方法である。
尚、このとき接着材としては水溶性のものを使用するこ
とが望ましい。水溶性の接着剤を使用すれば、後に説明
するように、容器廃棄に際して、水洗等の簡単な工程に
て容易にフィルムがはがすことが可能となる。
【0035】何れの方法も簡便なものであり、加工に際
して生分解性樹脂からなる容器本体を熱的に又は化学的
に傷めることはない。次に、本発明にかかる生分解性樹
脂容器の廃棄について説明する。上記した揮散防止層に
生分解性の樹脂を用いた場合以外は、生分解性樹脂から
なる容器本体表面上の揮散防止層を取り除いたうえで廃
棄することが望ましい。
【0036】つまり、揮散防止層が生分解性の樹脂フィ
ルムであれば、剥がさずそのまま廃棄することができ、
揮散防止層がそれ以外の生分解性を有しない上記のフィ
ルムである場合は剥がして廃棄する。このとき、該フィ
ルムがシュリンク加工により設けられたものであれば、
破り捨てることにより簡単に剥がすことが可能であり、
ラベルタック加工により設けられたものであれば、接着
剤を溶かして剥がすことが可能である。
【0037】そして、ラベルタック加工が水溶性の糊を
用いて行われたものであれば、水洗等により簡単に剥が
すことが可能である。こうして、剥がされたフィルムに
ついては上記したように生分解性樹脂容器全体に対し極
少量のものであるが、生分解性が無いものとして通常の
廃棄手段により廃棄される。
【0038】そして、本発明にかかる生分解性樹脂容器
の主要な部分をなす容器本体は生分解を行うために、単
独又は生分解性の樹脂フィルムを具備したまま土中に埋
めるなどして廃棄されうる。
【0039】
【実施例】以下、本発明にかかる生分解性樹脂容器の構
成と効果について図面を用いて具体的に説明する。図1
は、本発明にかかる実施例である生分解性樹脂容器の正
面図と揮散防止用のフィルムを設けた容器の胴部分の横
断面である。
【0040】本発明にかかる実施例である生分解性樹脂
容器1は、生分解性樹脂からなる容器本体2の表面上
に、充填する内容物の揮散防止層である樹脂フィルム3
を設けて構成されている。更に、容器本体2上部の口部
には生分解性樹脂からなるキャップ4が設けられてい
る。
【0041】尚、キャップ4は生分解性樹脂から製造せ
ずに、内容物の水分やアルコール成分をより透過しにく
い従来の生分解性の無い汎用樹脂を用いて製造し、容器
により高い水分やアルコール成分のバリア性を付与する
ことも可能である。そして、容器本体2とキャップ4を
構成する生分解性樹脂には、コハク酸と低級ジオールか
らなる合成ポリエステル樹脂を使用した。
【0042】また、樹脂フィルム3には酸化珪素をその
表面に蒸着したPET樹脂フィルムを使用した。このと
き、容器本体2の樹脂フィルム3を設けた部位の厚みは
1mmとし、樹脂フィルム3の厚みは20μmとした。
次に、生分解性樹脂容器1を用いて内容物の揮散防止性
能について評価した。比較例には、樹脂フィルムを設け
ない以外は生分解性樹脂容器1と全く同様の構成をもっ
て製造された生分解性を有する樹脂容器を使用した。
【0043】これらの二種の容器に水とエタノールを成
分として含有する通常の特性の化粧水をそれぞれ充填
し、口部をキャップにより密封し、50°Cに保持して
1週間放置した。その結果、比較例である樹脂容器では
化粧水の液面の低下が見られ、化粧水の減少が確認され
たのに対し、本実施例の生分解性樹脂容器1では化粧水
の液面は全く不変であり、化粧水の減少は確認されなか
った。
【0044】以上の結果より、生分解性樹脂からなる容
器本体の表面上に、充填する内容物の揮散防止層を設け
た生分解性樹脂容器は高い内容物の透過揮散防止性能を
有すことがわかった。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、充填する
内容物の水分等が自身の器壁を透過しての揮散すること
を防止した生分解性樹脂容器を提供することが可能とな
る。請求項2記載の発明によれば、非常に簡便に揮散防
止層を容器表面上に設けることが可能となる。
【0046】従って、充填する内容物の水分等が自身の
器壁を透過しての揮散することを簡便且つ確実に防止す
る生分解性樹脂容器を提供することが可能となる。請求
項3記載の発明によれば、充填する内容物の水分等が自
身の器壁を透過しての揮散することを簡便且つ確実に防
止すると共に、高い生分解性を有した生分解性樹脂容器
を提供することが可能となる。
【0047】請求項4記載の発明によれば、非常に安価
に揮散防止層を容器表面上に設けることが可能となる。
従って、充填する内容物の水分等が自身の器壁を透過し
ての揮散することを確実に防止する安価な生分解性樹脂
容器を提供することが可能となる。請求項5記載の発明
によれば、高い生分解性と内容物の揮散防止性能を併せ
持った生分解性樹脂容器を提供することが可能となる。
【0048】請求項6記載の発明によれば、非常に高い
生分解性と内容物の揮散防止性能を併せ持った生分解性
樹脂容器を提供することが可能となる。請求項7記載の
発明によれば、高い生分解性と内容物の揮散防止性能を
併せ持った生分解性樹脂容器を提供することが可能とな
る。請求項8記載の発明によれば、高い生分解性と内容
物の揮散防止性能を併せ持った安価な生分解性樹脂容器
を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施例である生分解性樹脂容器
の正面図と揮散防止用のフィルムを設けた容器の胴部分
の横断面である。
【符号の説明】
1 生分解性樹脂容器 2 容器本体 3 樹脂フィルム 4 キャップ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性樹脂からなる容器本体の表面上
    に、充填する内容物の揮散防止層を設けたことを特徴と
    する生分解性樹脂容器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の生分解性樹脂容器におい
    て、 前記揮散防止層は、樹脂薄膜上に金属又は金属酸化物の
    何れかを蒸着させて形成された樹脂フィルムであること
    を特徴とする生分解性樹脂容器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の生分解性樹脂容器におい
    て、 前記の樹脂フィルムを形成する樹脂薄膜は生分解性樹脂
    薄膜であることを特徴とする生分解性樹脂容器。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の生分解性樹脂容器におい
    て、 前記揮散防止層は、樹脂材を延伸して形成された延伸樹
    脂フィルムであることを特徴とする生分解性樹脂容器。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れか一項記載
    の生分解性樹脂容器において、 前記の容器本体を構成する生分解樹脂は、脂肪族ポリエ
    ステルからなることを特徴とする生分解性樹脂容器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の生分解性樹脂容器におい
    て、 前記脂肪族ポリエステルは、微生物が産生した、β−ヒ
    ドロキシ酪酸重合体、又はβ−ヒドロキシ酪酸とβ−ヒ
    ドロキシ吉草酸の共重合体の何れかであることを特徴と
    する生分解性樹脂容器。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の生分解性樹脂容器におい
    て、 前記脂肪族ポリエステルは、ポリ乳酸であることを特徴
    とする生分解性樹脂容器。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項4の何れか一項記載
    の生分解性樹脂容器において、 前記の容器本体を構成する生分解性樹脂は、75〜99
    重量%の樹脂と、25〜1重量%の澱粉から成ることを
    特徴とする生分解性樹脂容器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003079699A (ja) * 2001-09-13 2003-03-18 Gc Dental Products Corp 歯科用樹脂粉末収納容器
JP2008083426A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Dainippon Printing Co Ltd インモールド成形用ラベル及びそれを貼着した樹脂製容器

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