JPH1146036A - 面発光型半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents

面発光型半導体レーザおよびその製造方法

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JPH1146036A
JPH1146036A JP20064397A JP20064397A JPH1146036A JP H1146036 A JPH1146036 A JP H1146036A JP 20064397 A JP20064397 A JP 20064397A JP 20064397 A JP20064397 A JP 20064397A JP H1146036 A JPH1146036 A JP H1146036A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】面発光型半導体レーザのレーザ発光特性を損な
うことなく、レーザ光の偏光面を安定にできる構造を備
えた面発光型半導体レーザを提供すること。 【構成】共振器の長さが一波長程度の、基板と垂直な方
向にレーザ光を出射する面発光型半導体レーザにおい
て、p型クラッド層107の上部層まで、半導体の積層
体の上面からみて長方形の形状にエッチングされた柱状
部分114が形成され、この柱状部分114の周囲に絶
縁層110と上部電極111を形成した後、その上に誘
電体層112を電子ビーム蒸着法で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光の偏光面
を安定化できる面発光型半導体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
面発光型半導体レーザのレーザ光の偏光面を安定にする
方法として、本出願人らは特開平6−283818号公
報で偏光面を安定にする面発光型半導体レーザの構造を
開示している。本公報では、面発光型半導体レーザの垂
直共振器部の横断面形状を矩形にすることにより偏光面
方向を1方向に安定化できることを開示している。
【0003】しかしながら、近年多く研究されてきてい
る、上部下部とも半導体多層膜で反射ミラーを構成し、
レーザ光が多重往復する共振器の長さを1波長程度まで
短くした面発光型半導体レーザの構造においては、上記
公報開示の構造を用いても、レーザ出力を上げていくに
つれ、偏光面が変化し不安定なレーザ発振をしてしまう
ことが確認された。
【0004】また特開平9−83066号公報では、共
振器の長さが1波長程度の面発光型半導体レーザの偏光
面方向がレーザ発光中に不安定になりやすい問題点をあ
げ、面発光型半導体レーザの電極部の構造を変えること
で、偏光面を安定化かつ外部制御できる構造を開示して
いるが、構造が複雑になり、同一基板内に複数の発光部
を作製できる面発光型半導体レーザにおいては、安定に
製造しにくくなるという課題が新たに発生した。
【0005】そこで、本発明の目的は、上部下部とも半
導体多層膜で反射ミラーを構成する面発光型半導体レー
ザにおいて、レーザ出力を増加させても偏光面が変化せ
ず安定したレーザ発振を行う面発光型半導体レーザの構
造およびその簡易な製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の面発光型半導体
レーザは、基板上に前記基板と垂直な方向にレーザ光を
出射する光共振器が形成され、前記光共振器は半導体多
層膜構造により形成された一対の反射ミラーと、前記一
対の反射ミラーの間に形成され、少なくとも活性層及び
クラッド層を含む多層の半導体層を有し、前記一対の反
射ミラーのうちレーザ光を出射する側の反射ミラーが柱
状に形成された柱状部分からなり、前記柱状部分の周囲
に絶縁層を介して、前記柱状部分の端面に臨んで開口部
を有する上部電極を設け、前記開口部および上部電極上
に誘電体層を少なくとも1層形成し、前記柱状部分の基
板に対して平行方向の横断面形状が矩形であることを特
徴とする。
【0007】また、前記誘電体層はシリコン酸化物、タ
ンタル酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物のう
ち、1つもしくは複数からなる層で構成されていること
を特徴とする。
【0008】また、前記柱状部分の横断面形状の長軸方
向の長さをAとし、短軸方向の長さをBとしたとき、B
<A<2×Bであることを特徴とする。
【0009】本発明の面発光型半導体レーザの製造方法
は、半導体基板の下側の一部分に第1の電極を形成する
工程と、前記半導体基板上に屈折率の異なる半導体層を
積層して第1の反射ミラーを形成する工程と、前記第1
の反射ミラー上に少なくとも活性層およびクラッド層を
含む多層の半導体層を形成する工程と、前記多層の半導
体層上に屈折率の異なる半導体層を積層して第2の反射
ミラーを形成する工程と、前記第2の反射ミラーのう
ち、少なくとも表面側から2分の1の厚さを柱状にエッ
チングする工程と、前記柱状部分の周囲に絶縁層と前記
柱状部分の端面に望んで開口部を有する上部電極を形成
する工程と、前記開口部および上部電極を覆って誘電体
層を形成する工程を有することを特徴とする。
【0010】また、前記誘電体層を形成する工程は、前
記柱状部分に斜めから誘電体材料を蒸着する成膜方法用
いることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の面発光型半導体レーザは、共振器の一
部を横断面形状が矩形となるような柱状部分とすること
により、共振器内に光学異方性構造を持たすことができ
る。しかしながら、本発明の面発光型半導体レーザでは
一対の反射ミラーの間が1波長程度と短いため、このま
までは共振器内の光学異方性構造の影響が小さく、共振
器内のレーザ光の偏光面に影響を与えにくく、レーザ光
出力を増加するにつれ、偏光面が安定しなくなってしま
った。
【0012】従って共振器の長さが短い面発光型半導体
レーザで偏光面を安定化させるためには、共振器内の光
学異方性の影響を大きくする必要がある。化合物半導体
の光学特性は温度や圧力により変化することはよく知ら
れている。そこで共振器内の光学特性に異方性を持たせ
るためには、共振器内に温度や圧力の分布を持たせれば
良いと考え、共振器構造の柱状部分の周囲に誘電体層を
形成した。この構造を用いることにより、矩形の柱状部
の周りを化合物半導体とは異なる熱膨張係数をもつ誘電
体層が覆い、共振器の矩形構造と誘電体層による歪みの
効果により、共振器の光学異方性効果が大きくなる。従
って、一対の反射ミラーの間が1波長程度と短い本発明
のような面発光型半導体レーザにおいても、レーザ光の
偏光面方向を柱状部分の矩形の短辺方向にそろえること
ができ、レーザ光出力を増加しても偏光面を安定できる
ようになった。
【0013】また本発明の誘電体層はシリコン酸化物、
タンタル酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物の
うち、1つもしくは複数からなる層で構成されているこ
とを定義している。これらの誘電体層は、本発明の面発
光型半導体レーザの発振波長である0.6μm付近から
1.8μm付近の波長帯において吸収係数が小さくかつ
熱膨張係数が大きいことから柱状部に与える効果が大き
い特徴を持っている。
【0014】また、複数の誘電体層を組み合わせること
により、誘電体層全体の熱膨張係数と透過率を制御する
ことも可能である。
【0015】また、柱状部分の横断面形状の長軸方向の
長さをAとし、短軸方向の長さをBとしたとき、B<A
<2×Bであることを定義している。これは、本発明の
構造では柱状部分の横断面形状を矩形にすることによ
り、共振器内に光学異方性を持たしているが、矩形の大
きさを上記範囲外の関係にすると長軸方向が長くなりす
ぎ、レーザ発振横モードが多モードになりやすくなるこ
とから制限としている。
【0016】上記の構造において、誘電体層を形成する
工程に真空蒸着法を用いている。これにより、特に従来
の面発光型半導体レーザ作製工程を変えることなく、レ
ーザ作製終了後、基板表面に誘電体を真空蒸着する工程
を追加するだけでよい。また、誘電体がない状態で面発
光型半導体レーザを測定し、その結果を用いて誘電体の
蒸着状態を変えることができるので、偏光面安定の歩留
まりも向上できる。例えば、柱状部分に斜め方向から誘
電体を蒸着することにより、柱状部分の側面につく誘電
体の厚さを側面位置で変えることができ、これにより共
振器内の光学異方性をさらに大きくすることもできる。
【0017】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を図面を参照
して説明する。
【0018】(実施例1)図1は本発明の一実施例にお
ける偏光面を安定にできる面発光型半導体レーザの断面
を模式的に示す断面図であり、図2はその概略斜視図で
ある。図2に示すA−A’での断面を図1に示してい
る。
【0019】図1に示す面発光型半導体レーザ100の
構造について説明するとn型GaAs基板102上に,
n型GaAsバッファ層103、n型AlAs層とn型
Al0.3Ga0.7As層からなり780nm付近の
光に対し99%以上の反射率を持つ40ペアの分布反射
型半導体多層膜ミラー104、n型Al0.5Ga
0.5Asクラッド層105、n型Al0.1Ga
0.9Asウエル層とn型Al0.4Ga0.6As
バリア層から成り該ウエル層が5層で構成される多重量
子井戸活性層106、p型Al0.5Ga0.5Asク
ラッド層107、p型AlAs層とp型Al0.3Ga
0.7As層からなり780nm付近の光に対し98.
5%以上の反射率を持つ30ペアの分布反射型半導体多
層膜ミラー108及びp型Al0.2Ga0.8Asコ
ンタクト層109が、順次積層されている。この積層の
作製にはMOVPE法によるエピタキシャル成長を用い
た。このとき、 n型クラッド層105と多重量子井戸
活性層106とp型クラッド層107の合計の厚さは、
共振器構造内のレーザ波長の1波長程度の長さになるよ
うにした。
【0020】そして、p型クラッド層107の上部層ま
で、半導体の積層体の上面からみて長方形の形状にエッ
チングされて柱状部分114が形成される。本実施例で
は長方形の長辺Aの長さは20μm、短辺の長さBは1
5μmとした。各種大きさの共振器を作製したところB
の長さが5〜20μmまではレーザ光の横モードがシン
グルモードであり、出力も1mW以上でたが、Bが5μ
mよりも小さいときは開口部の大きさが小さいため出力
が小さく、またBが20μmよりも大きいときはレーザ
光の横モードがマルチモードになってしまった。
【0021】この柱状部分114の基板102と平行な
横断面を長方形とすることにより、柱状部分114内に
光学異方性を持たすことができる。
【0022】この柱状部分114の周囲は、熱CVD法
により形成されたSiO2などのシリコン酸化膜(Si
膜)からなる絶縁層110で埋め込まれている。
【0023】絶縁層110は、p型半導体多層膜ミラー
108およびコンタクト層109の側面に沿って連続し
て形成され、その上に例えばCrと金−亜鉛合金で構成
されるコンタクト金属層(上部電極)111が、コンタ
クト層109と接して形成され、電流注入のための電極
となる。
【0024】柱状部分114の中央部は上部電極111
に覆われず露出している(以後、この部分を「開口部1
15」と記す)。
【0025】基板102の下部には、金−ゲルマニウム
合金で構成される下部電極101が形成されている。
【0026】さらに、柱状部分114の上部および周囲
には、電子ビーム(EB)真空蒸着法により形成された
シリコン酸化膜(SiO膜)からなる誘電体層112
が形成されている。誘電体層112の厚さは、開口部1
15の上で2690オングストローム程度に設定してあ
る。誘電体層112の厚さを出射するレーザ光の空気中
での波長を誘電体層の屈折率の2倍の値で割った値の整
数倍とすることにより、面発光型半導体レーザの上部ミ
ラーの反射率を低下させず、面発光型半導体レーザの発
光特性への影響を少なくさせている。
【0027】上記の構造にすることにより、柱状構造を
もつ共振器114内の光学異方性を大きくできることか
ら、一対の反射ミラーの間が1波長程度と短い面発光型
半導体レーザにおいても、共振器内を多重往復するレー
ザ光に光学異方性の影響を与えることがでるようになっ
た。これにより、本発明の面発光型半導体レーザでは、
偏光面方向を柱状部分の矩形の短辺方向にそろえること
ができ、レーザ光出力を増加しても偏光面を安定できる
ようになった。
【0028】次に、本実施例における誘電体層112の
作製方法について説明する。
【0029】図3は本実施例で誘電体層112を作製す
る際用いたEB蒸着器内部の概略図であり、蒸着源30
1と面発光型半導体レーザ基板302の位置関係を示し
ている。
【0030】蒸着源301にある蒸着材料(本実施例で
はSiO粒を用いている)は電子ビーム源303から
の電子ビームにより加熱され、304のように半球面上
の蒸着ビームとなって蒸発をする。ここで、柱状構造を
持った面発光型半導体レーザを302Aのように蒸着源
301に対向して設置すると蒸着ビーム304が等方的
であるため柱状部側面につく誘電体の厚さは矩形の短
辺、長辺側とも同じになる。従って、共振器内の光学異
方性は柱状部の矩形形状に依存する。
【0031】他方、誘電体層蒸着時に柱状構造を持った
面発光型半導体レーザを302Bのように蒸着ビーム3
04に対して斜めに設置すると柱状部分に影ができ、柱
状部側面の場所により誘電体の厚さに差をつけることが
できる。そこで、面発光型半導体レーザを設置する際、
柱状部の短辺を蒸着ビーム304に垂直、平行にして設
置することにより、柱状部短辺側側面につく誘電体層膜
厚を長辺側に比べ厚くしたり、薄くしたりできるように
なり、柱状部矩形形状に依存していた共振器内の光学異
方性を強めたり、弱めたりすることができる。このこと
は、基板内に複数の共振器構造を持つ面発光型半導体レ
ーザにおいて、各々の共振器構造の作製時のばらつきを
押さえることに大きな効果がある。
【0032】(実施例2)図4は本発明の第2実施例に
おける偏光面を安定にできる面発光型半導体レーザの断
面を模式的に示す断面図である。本実施例は、柱状部分
周囲にある誘電体層が2種類の誘電体により形成されて
いるところが、前記実施例1の構造と異なる。
【0033】図4に示す面発光型半導体レーザ200の
構造について説明するとn型GaAs基板202上に,
n型GaAsバッファ層203、n型AlAs層とn型
Al0.3Ga0.7As層からなり780nm付近の
光に対し99%以上の反射率を持つ40ペアの分布反射
型半導体多層膜ミラー204、n型Al0.5Ga
0.5Asクラッド層205、n型Al0.1Ga
0.9Asウエル層とn型Al0.4Ga0.6As
バリア層から成り該ウエル層が5層で構成される多重量
子井戸活性層206、p型Al0.5Ga0.5Asク
ラッド層207、p型AlAs層とp型Al0.3Ga
0.7As層からなり780nm付近の光に対し98.
5%以上の反射率を持つ30ペアの分布反射型半導体多
層膜ミラー208及びp型Al0.2Ga0.8Asコ
ンタクト層209が、順次積層されている。この積層の
作製にはMOVPE法によるエピタキシャル成長を用い
た。このとき、n型クラッド層205と多重量子井戸活
性層206とp型クラッド層207の合計の厚さは、共
振器構造内のレーザ波長の1波長程度の長さになるよう
にした。
【0034】そして、p型半導体多層膜ミラー208の
表面側から2分の1の厚さのところまで、半導体の積層
体の上面からみて長方形の形状にエッチングされて柱状
部分214が形成される。本実施例では長方形の長辺A
の長さは30μm、短辺の長さBは20μmとした。
【0035】柱状部分214の高さをp型半導体多層膜
ミラー208の表面側から2分の1の厚さにすること
は、柱状部作製時のエッチング時間短縮およびエッチン
グ速度の基板面内ばらつきをおさえることに効果があ
り、面発光型半導体レーザの作製工程の安定化につなが
る。しかしながら、柱状部分214の長さが短いため、
上部電極から共振器内に注入される電流の拡散が少なく
なるという問題がある。そこで、柱状部分214をエッ
チング形成後、 p型半導体多層膜ミラー208を形成
しているp型AlAs層を側面から5μm程度水蒸気酸
化し、酸化Al絶縁層213を形成し、共振器内の電流
の拡散を起こしやすくしている。
【0036】この柱状部分214の周囲は、熱CVD法
により形成されたSiO2などのシリコン酸化膜(Si
膜)からなる絶縁層210で埋め込まれている。
【0037】絶縁層210は、p型半導体多層膜ミラー
208およびコンタクト層209の側面に沿って連続し
て形成され、その上に例えばCrと金−亜鉛合金で構成
されるコンタクト金属層(上部電極)211が、コンタ
クト層209と接して形成され、電流注入のための電極
となる。
【0038】柱状部分214の中央部は上部電極211
に覆われず開口部215となっている。基板202の下
部には、金−ゲルマニウム合金で構成される下部電極2
01が形成されている。
【0039】さらに、柱状部分214の上部および周囲
には、電子ビーム(EB)真空蒸着法により形成された
シリコン酸化膜(SiO膜)とジルコニウム酸化膜
(ZrO膜)からなる誘電体層212が形成されてい
る。誘電体層212の厚さは、開口部215の上で22
00オングストローム程度に設定してある。
【0040】ジルコニウム酸化膜と化合物半導体の熱膨
張係数の差は大きいため、1000オングストローム程
度のジルコニウム酸化膜だけでも共振器214内の光学
異方性を大きくできるが、膨張係数の差が大きすぎるた
め、ジルコニウム酸化膜がはがれやすくなる問題が発生
した。そこで、シリコン酸化膜とジルコニウム酸化膜の
2層構造とすることにより膜はがれを防止しながら、実
施例1に記載したシリコン酸化膜単層だけの誘電体層の
厚さに比べ薄い膜厚の誘電体層212で光学異方性を大
きくする効果を出している。
【0041】従って、本構造においても偏光面方向を柱
状部分の矩形の短辺方向にそろえることができ、レーザ
光出力を増加しても偏光面を安定できるようになった。
【0042】また、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。
【0043】例えば、基板は面発光型半導体レーザの発
振波長を決定する半導体層の材料に応じて、Si,Ga
AlAs系,GaInP系,ZnSSe系、InGaN
系半導体基板のいずれか、若しくは酸化シリコン、酸化
アルミ、窒化アルミ、窒化シリコン誘電体基板のいずれ
かを使用すればよく、半導体層のp型、n型をそれぞれ
入れ替えても実施が可能である。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように本発明を用いれば、
簡易な構造、容易な製造方法により、レーザ発光特性を
損なうことなく、偏光面を安定にできる面発光型半導体
レーザが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における偏光面を安定にでき
る面発光型半導体レーザの断面を模式的に示す断面図で
ある。
【図2】図1に示す面発光型半導体レーザの概略斜視図
である。
【図3】実施例で用いたEB蒸着器内部の概略図であ
る。
【図4】本発明の別の実施例における偏光面を安定にで
きる面発光型半導体レーザの断面を模式的に示す断面図
である。
【符号の説明】
101,201 下部電極 102,202 n型GaAs基板 103,203 n型GaAsバッファ層 104,204,108,208 分布反射型半導体多
層膜ミラー 105,205 n型Al0.5Ga0.5Asクラッ
ド層 106,206 多重量子井戸活性層 107,207 p型Al0.5Ga0.5Asクラッ
ド層 109,209 p型Al0.2Ga0.8Asコンタ
クト層 110,210 絶縁層 111,211 上部電極 112,212 誘電体層 114,214 柱状部分 115,215 開口部 213 酸化Al絶縁層 301 蒸着源 302A,302B 面発光型半導体レーザ基板 303 電子ビーム源 304 蒸着ビーム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に前記基板と垂直な方向にレーザ光
    を出射する光共振器が形成された面発光型半導体レーザ
    において、 前記光共振器は、半導体多層膜構造により形成された一
    対の反射ミラーと、前記一対の反射ミラーの間に形成さ
    れ、少なくとも活性層及びクラッド層を含む多層の半導
    体層を有し、前記一対の反射ミラーのうちレーザ光を出
    射する側の反射ミラーが柱状に形成された柱状部分から
    なり、 前記柱状部分の周囲に絶縁層を介して、前記柱状部分の
    端面に臨んで開口部を有する上部電極を設け、前記開口
    部および上部電極上に誘電体層を少なくとも1層形成す
    ることを特徴とする面発光型半導体レーザ。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記柱状部分の基板に
    対して平行方向の横断面形状は矩形であることを特徴と
    する面発光型半導体レーザ。
  3. 【請求項3】請求項1、2のいずれかにおいて、前記誘
    電体層はシリコン酸化物、タンタル酸化物、チタン酸化
    物、ジルコニウム酸化物のうち、1つもしくは複数から
    なる層で構成されていることを特徴とする面発光型半導
    体レーザ。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記柱状部分の横断面
    形状の長軸方向の長さをAとし、短軸方向の長さをBと
    したとき、B<A<2×Bであることを特徴とする面発
    光型半導体レーザ。
  5. 【請求項5】半導体基板上に面発光型半導体レーザを形
    成するにあたり、 前記半導体基板の下側の一部分に第1の電極を形成する
    工程と、 前記半導体基板上に屈折率の異なる半導体層を積層して
    第1の反射ミラーを形成する工程と、 前記第1の反射ミラー上に少なくとも活性層およびクラ
    ッド層を含む多層の半導体層を形成する工程と、前記多
    層の半導体層上に屈折率の異なる半導体層を積層して第
    2の反射ミラーを形成する工程と、 前記第2の反射ミラーのうち、少なくとも表面側から2
    分の1の厚さを柱状にエッチングする工程と、 前記柱状部分の周囲に絶縁層と前記柱状部分の端面に望
    んで開口部を有する上部電極を形成する工程と、 前記開口部および上部電極を覆って誘電体層を形成する
    工程と、 を有することを特徴とする面発光型半導体レーザの製造
    方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記誘電体層を形成す
    る工程は、前記柱状部分に斜めから誘電体材料を蒸着す
    る成膜方法を用いることを特徴とする面発光型半導体レ
    ーザの製造方法。
JP20064397A 1997-07-25 1997-07-25 面発光型半導体レーザおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3635880B2 (ja)

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