JPH1145794A - 放電灯の点灯回路装置 - Google Patents

放電灯の点灯回路装置

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JPH1145794A
JPH1145794A JP20194597A JP20194597A JPH1145794A JP H1145794 A JPH1145794 A JP H1145794A JP 20194597 A JP20194597 A JP 20194597A JP 20194597 A JP20194597 A JP 20194597A JP H1145794 A JPH1145794 A JP H1145794A
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Yoshio Igawa
祥夫 井川
Masaomi Asayama
正臣 淺山
Shinsuke Funayama
信介 船山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動電圧規格の異なる複数の放電灯の点灯を
可能とした放電灯の点灯回路装置を得る。 【解決手段】 高周波インバータの発振周波数を設定す
る複数種類の周波数設定手段であるコンデンサ6a、6
b、6c、、6dと、トランジスタ素子8a、8b、8
cと、放電灯15に流れる電流とあらかじめ定められた
時間に基づいて周波数設定手段を作動させるマイクロコ
ンピュータ素子7とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、照明器具装置に
使用される高周波インバータ回路を備えた放電灯の点灯
回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は例えば従来の放電灯の点灯回路
装置のブロック図である。図において、1は放電ランプ
15の電流を制限するバラストチョーク、2は放電ラン
プ15の両端に接続された始動コンデンサ、3は放電灯
15とグランド間に直列に接続されるカップリングコン
デンサ、4a、4bは高周波インバータ回路のスイッチ
ング素子としてのFET、6は抵抗5を介してスイッチ
ング素子4a、4bのタイミング周波数を決定するコン
デンサ、9はインバータ制御回路、20は分圧抵抗であ
る。
【0003】この構成において、放電灯を点灯させるた
めには、放電灯の両極間に高電圧を印加すればよく、こ
の場合は放電灯のフィラメントが十分予熱されないうち
に放電が開始され点灯することになる。このことは、放
電灯両極に位置されるフィラメント部分を傷めるること
になり、ひいては放電灯自体の寿命を短くすることにつ
ながる。この装置においては、同一の点灯周波数を決定
する抵抗及びコンデンサの回路定数が放電灯の点灯に必
要な始動電圧を発生するように設定されている。
【0004】起動時、もしくは点灯しない状態において
は、放電灯の等価抵抗が高く、バラストチョークコイル
1と、始動用コンデンサ2とによる直列共振回路が形成
される。その後、放電灯15が点灯を開始すると放電灯
の等価抵抗が小さくなるため始動用コンデンサ2および
放電灯両極に発生する電圧は減少し、直列共振の役目は
減少する。
【0005】これを周波数で見ると、図13の周波数と
始動電圧を示す共振曲線のグラフに示すように、周波数
がf3 から低下することにより印加電圧が上昇し、周波
数がf2 付近で放電が開始される。その後f1 前後の周
波数で点灯特性が良好となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の放
電灯の点灯回路装置では、周波数をf3 からf1 まで変
化させるまでの予熱時間内において実際に予熱がおこな
われるのはf2 の近辺を通過するだけでありこのため予
熱が不十分となる問題点があった。
【0007】また、始動電圧規格が異なる放電灯を点灯
させる場合にも、点灯周波数を決定する抵抗及びコンデ
ンサの回路定数を変更するか、もしくは放電灯ごとに適
する回路定数の高周波インバータ始動回路を設計する必
要があった。
【0008】したがって、各放電灯の点灯に必要な始動
電圧規格毎に始動回路装置を設計及び製造する必要があ
り、生産上においても多品種生産をしなければならない
などの生産コストの負担が非常に大きいとともに、放電
灯に異なる規格の始動回路装置が誤使用する恐れがある
などの問題点があり、一つの放電灯の点灯回路装置で異
なる始動電圧の放電灯の点灯に対応できない等の問題点
があった。
【0009】さらに、従来、例えば放電灯が寿命末期や
エミツタレス等による異常放電やフィラメント切れによ
る不点灯が生じても異常現象を詳細に判断し動作する保
護回路方式がないなどの問題点があった。
【0010】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたもので、必要十分な予熱時間の設定と、始動電
圧規格の異なる複数の放電灯の点灯を可能とし、少品種
多量生産が可能となり、生産効率の向上が図れる放電灯
の点灯回路装置を得ることを目的とする。
【0011】また、放電灯が不点灯及び異常放電した
時、もしくは放電灯のフィラメントが切れた状態でも、
異常状態の監視内容が従来よりも詳細に判断し、保護す
ることが可能となる放電灯の点灯回路装置を得ることを
目的とする。
【0012】さらに、その監視内容を放電灯から遠距離
もしくは人が不在の状況においても放電灯の異常状態の
監視することが容易となる放電灯の点灯回路装置を得る
ことを目的とする。
【0013】また、放電灯が安定点灯した後に、不点灯
及び異常放電した場合であっても、放電灯及び回路保護
を動作させることが可能となる放電灯の点灯回路装置を
得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる放電灯
の点灯回路装置においては、高周波インバータにより、
始動電圧規格の異なる複数の放電灯を点灯する放電灯の
点灯装置において、前記高周波インバータの発振周波数
を設定する複数種類の周波数設定手段と、前記放電灯に
流れる電流とあらかじめ定められた時間に基づいて前記
周波数設定手段を作動させる点灯制御手段とを備える。
【0015】また、点灯制御手段は、マイクロコンピュ
ータ素子とし、このマイクロコンピュータ素子の出力ポ
ートをデジタルまたはアナログポート出力としたもので
ある。
【0016】また、放電灯と並列に接続される始動コン
デンサの両極に接続された検出信号入力部から点灯電圧
を検出する電圧検出回路と、この電圧検出回路の検出電
圧があらかじめ定められた電圧値を越えたときに、異常
信号を出力する保護手段と、この保護手段からの異常信
号により高周波インバータの電源を遮断する遮断回路と
を備える。
【0017】また、あらかじめ定められた電圧値は、点
灯後に点灯電圧が安定するまでの一定時間は第1の電圧
値とし、その後は第1の電圧値より狭い範囲の第2の電
圧値としたものである。
【0018】また、放電灯と並列に接続された始動コン
デンサに直列に接続された検出入力部から点灯電流を検
出する電流検出回路を備える。
【0019】また、電圧検出回路、電流検出回路及び保
護手段の出力信号を外部のシステムに出力する外部出力
回路を備える。
【0020】また、外部出力回路からの出力信号を伝送
する光ファイバー伝送手段または無線伝送手段を備え
る。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図面を
参照して説明する。図1は放電灯の点灯回路装置のブロ
ック図、図2は動作フローチャート、図3は周波数と始
動電圧の関係を示す共振曲線図、図4は各動作に対応し
た始動電圧と発振周波数の状態を示す図、図5は図4に
示した動作時におけるマイクロコンピュータ素子7の入
出力波形図である。図1において15は放電灯であり、
3種類の放電灯を取り替えて使用可能である。1は放電
灯15に供給する電流を制限または、調整するためのバ
ラストチョークコイル、2は放電灯15に並列に接続さ
れる始動用コンデンサ、3は放電灯15とグランド間に
直列に接続されるカップリングコンデンサ、4a、4b
は高周波インバータ回路のスイッチング素子としてのF
ETである。
【0022】6a、6b、6c、6dは抵抗5を介して
スイッチング素子4a、4bのタイミング周波数を決定
することにより、高周波インバータ回路の発振周波数を
設定する複数種類の周波数設定手段であるコンデンサで
あり、7は放電灯15の種類に応じ、放電灯に流れる電
流とあらかじめ定められた時間に基づいて、前記周波数
設定手段であるコンデンサ6b、6c、6dのいずれか
に対応したトランジスタ素子8a、8b、8cをオン、
オフさせる点灯制御手段であるマイクロコンピュータ素
子である。コンデンサ6b、6c、6dは3種類の放電
灯に対応した各周波数毎に設定された定数をもってい
る。9はスイッチング素子4a、4bを交互にオン、オ
フさせて、発振周波数を生成する高周波インバータ制御
回路である。
【0023】10は遮断回路であるトランジスタ素子、
11は平滑用コンデンサ、12はA/F(アクティブフ
ィルタ)制御回路、13は整流回路、14a、14bは
放電灯フィラメント、16は商用交流電源、17はマイ
クロコンピュータ素子7を動作させるためのクロック信
号を発生させる発振子、18は電流検出信号回路(カレ
ントトランス)23の検出入力部、20は分圧抵抗、2
1はFET保護用のダイオード、22はA/F(アクテ
ィブフィルタ)制御回路12、ダイオード21等からな
る昇圧回路、25は安定点である。
【0024】放電灯15は3種類のものが使用可能であ
るが、これらの放電灯を例えばA、B、Cとしてその特
性を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1には、放電灯15の種類A、B、Cの
各々について始動電圧、発振周波数、予熱時間及び予熱
のモードの種類等を示しているが、例えば、放電灯15
の種類がAの場合、周波数f1 (75.2KHZ )でt
1 時間予熱され、周波数がf2 (70.8KHZ )とな
ったとき、始動電圧がVS2(168V)となり点灯され
る。VT は放電ランプ15の電圧であり、t/tA は安
定電圧値をマイクロコンピュータ素子7が読む時間tA
を含む、点灯後の時間tである。
【0027】次に、図1により動作について説明する。
商用交流電源16の交流は整流回路13により全波整流
された後、昇圧回路22により昇圧された後、平滑用コ
ンデンサ11により直流電圧電流に変換される。この直
流電圧電流をインバータ制御回路9により出力されるゲ
ート電圧により、各スイッチング素子4a、4bを交互
にオン、オフさせる。このとき、インバータ制御回路9
に接続される抵抗5及び各コンデンサ6a、6b、6
c、6dの素子の定数により、ゲート電圧出力の周波数
が決められる。すなわち、マイクロコンピュータ素子7
は、放電灯15の種類に応じ、コンデンサ6b、6c、
6dのいずれかに対応したトランジスタ素子8a、8
b、8cのいずれかをオンとし、周波数を設定する。
【0028】次に、表1、図1〜図5により詳しく説明
する。まず、図2のステップS1で起動する。ステップ
S2では、放電灯15を予熱するための交流予熱電流
は、図3の共振曲線図に示されるように、抵抗5及びコ
ンデンサ6bの定数により決められた予熱周波数f
1 (75.2KHZ )により電圧Vs1 として放電灯1
5に供給され、マイクロコンピュータ素子7のタイマー
回路により設定時間t1 の間予熱を行う。
【0029】そして、この設定時間t1 と電流検出回路
23により検出された電流に基づいて、フィラメント1
4a、14bが十分予熱されたと判断されたとき、マイ
クロコンピュータ素子7の出力ポートD1 より、トラン
ジスタ8aのベースにエミツタとコレクタ間をオン状態
にさせる信号が出力され、コンデンサ6bとグランド間
が接続される。コンデンサ6bとグランド間が接続され
ると、抵抗5及びコンデンサ6aの定数により決められ
た周波数f1 は、コンデンサ6aの容量にコンデンサ6
bが並列に接続されることにより、コンデンサ容量が増
えて周波数が低下し、点灯周波数であるf2 (70.8
KHZ )となる。このとき、図3の共振曲線に示すよう
に、バラストチョークコイル1と始動用コンデンサ2に
よるLC直列共振が発生し、この直列共振により放電灯
15の両極間である放電灯フィラメント14a、14b
に高電圧Vs2 (168V)が発生することにより、始
動電圧規格Vs2 の放電灯15の種類がAの場合に点灯
可能となる。
【0030】次に、ステップS3では、点灯されたかど
うかチェックし、放電灯15の種類がAで点灯されたと
きは、ステップS4で正常点灯かどうか点灯を確認し、
ステップS5で図3に示すように、放電灯15の抵抗成
分により共振は減少し、LC直列共振からチョークコイ
ル1及びインバータ制御回路9からの点灯周波数により
制御された電圧VT2が放電灯15に供給される。
【0031】ステップS4で、放電灯が不点灯もしくは
異常放電により、放電灯15の負荷による抵抗損失成分
が生じない場合は、共振曲線により高い電圧が絶続して
印加することになるので、ステップS12に進み、放電
灯15の電圧検出回路24a(または24b)もしく
は、電流検出回路23からの検出手段よりマイクロコン
ピュータ素子7の保護手段が遮断回路であるトランジス
タ素子10のべ一ス電圧をオフ状態にさせる信号DO
出力し、インバータ制御回路9の電源ラインをOFFに
し、回路を保護する。
【0032】そして、ステップS13で、再起動し、設
定時間t1 からの点灯動作を繰り返し、再度確認後、保
護状態に移行すことも可能である。再起動しない場合
は、ステップS14で保護を停止する。
【0033】以上の各動作に対応した始動電圧と発振周
波数の状態を図4に示し、図4の動作時におけるマイク
ロコンピュータ素子7の出力波形を図5に示す。図5に
おいて、(a)は周波数の波形、(b)はマイクロコン
ピュータ素子7の出力ポートD3 から出力され、放電灯
15の種類Cに対応したトランジスタ8cのベースをオ
ンとする信号波形、(c)は出力ポートD2 から出力さ
れ、放電灯15の種類Bに対応したトランジスタ8bの
ベースをオンとする信号波形、(d)は出力ポートD1
から出力され、放電灯15の種類Aに対応したトランジ
スタ8aのベースをオンとする信号波形、(e)は出力
ポートD0 から出力され、トランジスタ10のベースを
オンとする信号波形、(f)はクロックパルスである。
【0034】ステップS3で、放電灯15の種類がAで
なく点灯が開始されない場合は、ステップS6に進み、
放電灯15による抵抗成分が生じないのでさらに予熱交
流周波数f2での予熱状態が継続される。
【0035】次に、マイクロコンピュータ素子7のタイ
マー回路により、設定時間t2と電流検出回路23によ
る監視された電流によりフィラメント14a、14bが
予熱された状態が経過すると、出力ポートD2からの信
号により、コンデンサ6cとグランド間が接続されるト
ランジスタ8bがオンとなる。
【0036】次に、図3で示す共振曲線により交流周波
数f3 (61.7KHZ )で、バラストチョークコイル
1と始動用コンデンサ2とによるLC直列共振が発生
し、この直列共振により放電灯15の両極間に高電圧V
s3が発生することにより、始動電圧規格Vs3(32
4V)の放電灯15の種類Bが点灯可能となる。
【0037】次に、ステップS7では、点灯電圧検出回
路24a(または24b)または電流検出回路23から
の検出信号によりマイクロコンピュータ素子が点灯確認
を実行する。放電灯15の種類がBで点灯されたとき
は、ステップS4で正常点灯かどうか点灯を確認し、ス
テップS5で図3に示すように、放電灯15の抵抗成分
により共振は減少し、LC直列共振からチョークコイル
1及びインバータ制御回路9からの点灯周波数により制
御された電圧VT3が放電灯15に供給される。
【0038】ステップS4で、放電灯15異常放電の場
合は、ステップS12に進み、放電灯15の電圧検出回
路24a(または24b)もしくは、電流検出回路23
からの検出手段よりマイクロコンピュータ素子7の保護
手段がトランジスタ素子10のべ一ス電圧をオフ状態に
させる信号DO を出力し、インバータ制御回路9の電源
ラインをOFFにし、回路を保護する。
【0039】そして、ステップS13で、再起動し、設
定時間t1 からの点灯動作を繰り返し、再度確認後、保
護状態に移行すことも可能である。再起動しない場合
は、ステップS14で保護を停止する。
【0040】次に、ステップS7では、点灯されたかど
うかチェックし、放電灯15の種類がBで点灯されたと
きは、ステップS4で正常点灯かどうか点灯を確認し、
ステップS5で図3に示すように、放電灯15の抵抗成
分により共振は減少し、LC直列共振からチョークコイ
ル1及びインバータ制御回路9からの点灯周波数により
制御された電圧VT3が放電灯15に供給される。
【0041】ステップS4で、放電灯15が異常放電の
場合は、ステップS12に進み、放電灯15の電圧検出
回路24a(または24b)もしくは、電流検出回路2
3からの検出手段よりマイクロコンピュータ素子7があ
る設定時間t5 期間内にトランジスタ素子10のべ一ス
電圧をオフ状態にさせる信号DO を出力し、インバータ
制御回路9の電源ラインをOFFにし、回路を保護す
る。
【0042】そして、ステップS13で、再起動し、設
定時間t1 からの点灯動作を繰り返し、再度確認後、保
護状態に移行すことも可能である。再起動しない場合
は、ステップS14で保護を停止する。
【0043】ステップS7で、放電灯15の種類がA、
Bでなく、点灯が開始されない場合は、ステップS8に
進み、放電灯15による抵抗成分が生じないのでさらに
予熱交流周波数f3 での予熱状態が継続される。
【0044】次に、マイクロコンピュータ素子7のタイ
マー回路により、設定時間t3 と電流検出回路23によ
る監視された電流によりフィラメント14a、14bが
予熱された状態が経過すると、出力ポートD3からの信
号により、コンデンサ6dとグランド間が接続されるト
ランジスタ8cがオンとなる。
【0045】次に、図3で示す共振曲線により交流周波
数f4 (47.37KHZ )で、バラストチョークコイ
ル1と始動用コンデンサ2とによるLC直列共振が発生
し、この直列共振により放電灯15の両極間に高電圧V
s3が発生することにより、始動電圧規格Vs4(41
0V)の放電灯15の種類Cが点灯可能となる。
【0046】次に、ステップS9では、点灯電圧検出回
路24a(または24b)または電流検出回路23から
の検出信号によりマイクロコンピュータ素子が点灯確認
を実行する。放電灯15の種類がCで点灯されたとき
は、ステップS4で正常点灯かどうか点灯を確認し、ス
テップS5で図3に示すように、放電灯15の抵抗成分
により共振は減少し、LC直列共振からチョークコイル
1及びインバータ制御回路9からの点灯周波数により制
御された電圧VT4が放電灯15に供給される。
【0047】ステップS4で、放電灯15異常放電の場
合は、ステップS12に進み、放電灯15の電圧検出回
路24a(または24b)もしくは、電流検出回路23
からの検出手段よりマイクロコンピュータ素子7の保護
手段がトランジスタ素子10のべ一ス電圧をオフ状態に
させる信号DO を出力し、インバータ制御回路9の電源
ラインをOFFにし、回路を保護する。
【0048】そして、ステップS13で、再起動し、設
定時間t1 からの点灯動作を繰り返し、再度確認後、保
護状態に移行すことも可能である。再起動しない場合
は、ステップS14で保護を停止する。
【0049】次に、ステップS9では、点灯されたかど
うかチェックし、放電灯15の種類がCで点灯されたと
きは、ステップS4で正常点灯かどうか点灯を確認し、
ステップS5で図3に示すように、放電灯15の抵抗成
分により共振は減少し、LC直列共振からチョークコイ
ル1及びインバータ制御回路9からの点灯周波数により
制御された電圧VT4が放電灯15に供給される。
【0050】ステップS4で、放電灯15が異常放電の
場合は、ステップS12に進み、放電灯15の電圧検出
回路24a(または24b)もしくは、電流検出回路2
3からの検出手段よりマイクロコンピュータ素子7があ
る設定時間t5 期間内にトランジスタ素子10のべ一ス
電圧をオフ状態にさせる信号DO を出力し、インバータ
制御回路9の電源ラインをOFFにし、回路を保護す
る。
【0051】そして、ステップS13で、再起動し、設
定時間t1 からの点灯動作を繰り返し、再度確認後、保
護状態に移行すことも可能である。再起動しない場合
は、ステップS14で保護を停止する。
【0052】このように、各周波数毎に設定された定数
のコンデンサ6a、6b、6c、6dが並列に接続さ
れ、各予熱期間毎にマイクロコンピュータ素子7のタイ
マー回路及び電流検出回路23により制御された出力D
l、D2、D3が各出カポートより順次出力され、コン
デンサ6b、6c、6dとグランド間に接続される各ト
ランジスタ8a、8b、8cのベースに電圧を供給する
ことによりトランジスタのエミツタ、コレクタ間をオン
状態にさせることにより放電灯15の種類A、B、Cの
始動電圧規格により設定された高電圧Vs2 、Vs3 、
Vs4 を放電灯15の両極間に印加することができる。
【0053】なお、ステップS3で放電灯Aが点灯しな
い場合は、ステップS6、7と進み、点灯させることも
でき、同様にステップS7で放電灯Bが点灯しない場
合、ステップS8、9と進み、点灯させることもでき
る。
【0054】また、本実施の形態1では、放電灯の始動
電圧規格が異なる種類A、B、Cについて述べたが、並
列接続されるコンデンサ、トランジスタ及び出力ポート
の数を増加させればより多くの異なる始動電圧を発生す
ることができ、放電灯の種類を増やすことができる。
【0055】また、本実施の形態1では、マイコンの出
力ポートにデジタル出力を使用したが、アナログ出力ポ
ートでもトランジスタ8の能動領域の特性を利用するこ
とにより、抵抗5とトランジスタ8の直列抵抗の値が可
変となるのでインバータ制御回路9の周波数制御が可能
となり同様な効果を奏することができる。
【0056】また、マイクロコンピュータ素子のアナロ
グ出力ポートから直接、FM変調により周波数制御され
た制御信号を用いることにより、先に使用した抵抗5、
コンデンサ6が不要となった状態で始動電圧を同様に発
生し、制御することが可能となる。
【0057】実施の形態2 以下、実施の形態2を図について説明する。図6は放電
灯の点灯回路装置のブロック図、図7は異常点灯状態の
判別を示す図、図8は点灯後の監視状態を示す図、図9
は放電灯の監視状況を示す図、図10は動作フローチャ
ートである。なお、図において実施の形態1で示した図
1と同一または相当部分には、同じ符号を付し、説明を
省略する。図6において、24a、24bは一端が各々
始動コンデンサ2の両極の端子19a、19bの2箇所
に接続され、他端がマイクロコンピュータ素子7に接続
され、放電灯15の点灯電圧を検出する電圧検出回路、
25は安定点である。26は保護動作状態、放電灯15
の放電電圧等の監視情報を外部のシステムに出力する外
部出力回路である。
【0058】この構成において、抵抗やコンデンサ等に
よって入力に比例された分圧信号電圧が電圧検出回路2
4a、24bによって検出され、この検出電圧をマイク
ロコンピュータ素子7で監視することにより、放電灯1
5が不点灯もしくはエミツタレスなどの異常放電による
高い電圧が生じた時は、放電灯15の管電圧が上昇し、
安定点25とは逆側の電圧検出入力部19aに高い電圧
の信号が入力されることにより監視することができる。
【0059】また、点灯後に安定点25側の始動コンデ
ンサ2に近いところでフィラメント切れが生じても、不
点灯にならず放電が維持されるような異常放電では、始
動コンデンサ2の安定点25側の電圧が高い状態に変化
するのでその電圧変化を安定点25側の電圧検出入力部
19bを介して電圧検出回路24bで検出することによ
りフイラメント切れによる異常放電か、不点灯もしくは
エミツタレスによる異常放電かを判断することが可能と
なる。さらに、始動コンデンサ2に流れる電流を電流検
出回路23により検出することでもフィラメント切れを
監視することが可能となる。
【0060】これら、各検出入力からの信号変化量を総
合的に検出することにより図7に示異常点灯状態判別図
から異常点灯の状態を詳細に判別することが可能とな
る。図において、正常点灯は検出部19aの電圧と検出
部18の電流が適正値であり、検出部19bの電圧が0
の場合であり、エミッタレス異常点灯は、この正常点灯
におけ検出部19aの電圧と検出部18の電流が上昇し
た場合である。
【0061】次に、放電灯15の電圧監視の動作につい
て図8により説明する。図において正常点灯レベル範囲
は、VK0に対して t≦tA の場合−VK2 ≦VK ≦+VK1 t>tA の場合、−V2 ≦VK ≦+V1 であり、斜線部が異常点灯レベルの範囲である。マイク
ロコンピュータ素子7の保護手段は、この異常範囲のと
きに、遮断回路であるトランジスタ素子10のべ一ス電
圧をオフ状態にさせる信号DO を出力し、インバータ制
御回路9の電源ラインをOFFにし、回路を保護する。
【0062】放電灯15の点灯確認直後では、図に示す
ごとく電圧検出回路24a(または24b)の電圧信号
を相対的に広い範囲の第1の電圧値である+Vkl、−
Vk2で監視し、点灯直後からさらに放電灯15が安定
点灯に移行されるtA 時間経過時点で、電圧検出回路2
4a(または24b)の信号電圧Vkをマイクロコンピ
ュータ素子7に読み込み安定電圧値の基準値Vk0 とし
て記憶登録する。
【0063】tA 時間以後は、電圧検出回路24a(ま
たは24b)の信号電圧Vkと基準電圧VkO のレベル
差をマイクロコンピュータ素子7にて演算処理をおこな
い、そのレベル差とある設定された先ほどの+Vkl、
−Vk2よりも相対的に狭い範囲の第2の電圧値である
+Vl、−V2を比較監視することで、放電灯15の寿
命末期による異常放電現象が徐々に進行する場合におい
ても保護を動作することが可能となる。
【0064】以上の保護動作状態、電圧検出回路24
a、24bの検出レベルなどの監視情報内容はマイクロ
コンピュータ素子7のデジタル、もしくはアナログ等の
ポート出力を使用し、外部出力回路26を介し外部のシ
ステムに出力することも可能である。図9は情報内容を
一元化することにより、システム的に照明器具装置を監
視する状況を示したものである。図9に示すように、放
電灯点灯回路31、32、33、34からの各々の監視
情報B1、B2、B3、Bnを監視システム装置35に
集め、ステップS11で異常判断し、ステップS12で
異常等の監視情報を監視システム装置に表示することに
より集中監視をする。
【0065】次に、予熱、点灯及び回路保護等の全体の
動作フローを図10に示す。図10は放電灯15が複数
のn個の場合を示し、ステップS1からステップS14
は実施の形態1の図2と同じである。ステップS16、
17は放電灯15がn種類のときの予熱と点灯の場合で
あり、ステップS2〜ステップS9と同様な動作を行
う。ステップS18では、ステップS5で正常点灯した
後にtA 経過したときに、電圧検出回路24a(または
24b)の信号電圧Vkをマイクロコンピュータ素子7
に読み込み安定電圧値の基準値Vk0 として記憶登録す
る。
【0066】次に、ステップS19で電圧検出回路24
a、24bによる点灯中の放電灯15の検出電圧とVk0
を比較し、t≦tA の場合、−VK2 ≦VK ≦+V
1 、t>tA の場合、−V2 ≦VK ≦+V1 ならば正
常点灯として、ステップS5に進み、t≦tA の場合、
−VK2 >VK >+VK1 、t>tA の場合、−V2
K >+V1 ならば異常点灯として、ステップS12に
進み、回路保護を行う。ステップS15はステップS1
4の動作後、外部出力回路26により異常状態などの動
作状態、放電電圧のレベルなどの監視情報を外部のシス
テムにに出力する。
【0067】なお、外部出力回路26は、外部ノイズか
らの影響が通信伝送路に非常に大きい場所、点灯回路装
置の数が非常に多く、伝送用の通信路が複数本になる場
合などは、図11に示すように、外部ノイズからの影響
が比較的小さく、かつ伝送容量の大きい光ファイバー伝
送手段、もしくは、ワイヤレス等の無線伝送手段を使用
してもよい。
【0068】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、高周
波インバータにより、始動電圧規格の異なる複数の点灯
する放電灯の点灯装置において、前記高周波インバータ
の発振周波数を設定する複数種類の周波数設定手段と、
前記放電灯に流れる電流とあらかじめ定められた時間に
基づいて前記周波数設定手段を作動させる点灯制御手段
とを備えたので、必要十分な予熱時間の設定と、始動電
圧規格の異なる複数の放電灯の点灯を可能とし、始動電
圧規格毎の点灯装置を製造する必要がなく、少品種多量
生産が可能となり、生産効率の向上を図ることができ
る。
【0069】また、点灯制御手段は、マイクロコンピュ
ータ素子とし、このマイクロコンピュータ素子の出力ポ
ートをデジタルまたはアナログポート出力としたので、
出力ポートをデジタルとした場合は簡単な構成とするこ
とができ、アナログ出力ポートの場合、抵抗とトランジ
スタの直列抵抗の値が可変となるので周波数制御をする
ことができる。また、アナログ出力ポートから直接、F
M変調により周波数制御された制御信号を用いることに
より、抵抗、コンデンサが不要となった状態で始動電圧
を発生させることができる。
【0070】また、放電灯と並列に接続される始動コン
デンサの両極に接続された検出信号入力部から点灯電圧
を検出する電圧検出回路と、この電圧検出回路の検出電
圧があらかじめ定められた電圧値を越えたときに、異常
信号を出力する保護手段と、この保護手段からの異常信
号により高周波インバータの電源を遮断する遮断回路と
を備えたので、放電灯が安定点灯した後に不点灯及び異
常放電した場合であっても、放電灯の動作及び回路保護
をさせることができる。また、放電灯が不点灯及び異常
放電した時、もしくは放電灯のフィラメントが切れた状
態でも、異常状態の監視内容を詳細に判断することがで
きる。
【0071】また、あらかじめ定められた電圧値は、点
灯後に点灯電圧が安定するまでの一定時間は第1の電圧
値とし、その後は第1の電圧値より狭い範囲の第2の電
圧値としたので、放電灯の寿命末期による異常放電現象
が徐々に進行する場合においても回路保護をすることが
できる。
【0072】また、放電灯と並列に接続された始動コン
デンサに直列に接続された検出入力部から点灯電流を検
出する電流検出回路を備えたので、放電灯が不点灯及び
異常放電した時、もしくは放電灯のフィラメントが切れ
た状態でも、異常状態の監視内容を詳細に判断すること
ができる。
【0073】また、電圧検出回路、電流検出回路及び保
護手段の出力信号を外部のシステムに出力する外部出力
回路を備えたので、放電灯から遠距離もしくは人が不在
の状況においても放電灯の異常状態の監視をすることが
容易となる。
【0074】また、外部出力回路からの出力信号を伝送
する光ファイバー伝送手段または無線伝送手段を備えた
ので、外部ノイズからの影響を少なくすることができ、
また、伝送容量を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す放電灯の点灯
回路装置のブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の動作を示すフロー
チャートである。
【図3】 周波数と始動電圧を示す共振曲線のグラフで
ある。
【図4】 始動電圧と発振周波数の状態を示す図であ
る。
【図5】 マイクロコンピュータ素子の入出力の入出力
波形図である。
【図6】 この発明の実施の形態2を示す放電灯の点灯
回路装置のブロック図である。
【図7】 異常点灯状態の判別を示す図である。
【図8】 点灯後の監視状態を示す図である。
【図9】 監視情報を外部に出力してシステム的な監視
状態を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態2の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図11】 監視情報を外部に出力してシステム的な監
視状態を示す図である。
【図12】 従来の放電灯の点灯回路装置を示す回路図
である。
【図13】 従来の放電灯の点灯回路装置の周波数と始
動電圧を示す共振曲線のグラフである。
【符号の説明】
1 バラストチョークコイル、2 始動用コンデンサ、
4a、4b スイッチング素子(FET)、5 抵抗、
6a、6b、6c、6d コンデンサ、7 マイクロコ
ンピュータ素子、8a、8b、8c トランジスタ素
子、9 インバータ制御回路、10 トランジスタ素
子、14a、14b 放電灯フィラメント、15 放電
灯、18 検出入力部、19a、19b 電圧検出回路
の検出入力部、23 電流検出回路、24、24a、2
4b 電圧検出回路、26 外部出力回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船山 信介 神奈川県鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱 電機照明株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波インバータにより、始動電圧規格
    の異なる複数の点灯する放電灯の点灯装置において、 前記高周波インバータの発振周波数を設定する複数種類
    の周波数設定手段と、 前記放電灯に流れる電流とあらかじめ定められた時間に
    基づいて前記周波数設定手段を作動させる点灯制御手段
    とを備えたことを特徴とする放電灯の点灯回路装置。
  2. 【請求項2】 点灯制御手段は、マイクロコンピュータ
    素子とし、このマイクロコンピュータ素子の出力ポート
    をデジタルまたはアナログポート出力としたことを特徴
    する請求項1記載の放電灯の点灯回路装置。
  3. 【請求項3】 放電灯と並列に接続される始動コンデン
    サの両極に接続された検出信号入力部から点灯電圧を検
    出する電圧検出回路と、 この電圧検出回路の検出電圧があらかじめ定められた電
    圧値を越えたときに、異常信号を出力する保護手段と、
    この保護手段からの異常信号により高周波インバータの
    電源を遮断する遮断回路とを備えたことを特徴とする請
    求項1記載の放電灯の点灯回路装置。
  4. 【請求項4】 あらかじめ定められた電圧値は、点灯後
    に点灯電圧が安定するまでの一定時間は第1の電圧値と
    し、その後は第1の電圧値より狭い範囲の第2の電圧値
    としたことを特徴とする請求項3記載の放電灯の点灯回
    路装置。
  5. 【請求項5】 放電灯と並列に接続された始動コンデン
    サに直列に接続された検出入力部から点灯電流を検出す
    る電流検出回路を備えたことを特徴とする請求項1また
    は請求項3記載の放電灯の点灯回路装置。
  6. 【請求項6】 電圧検出回路、電流検出回路及び保護手
    段の出力信号を外部のシステムに出力する外部出力回路
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の放電灯の点灯
    回路装置。
  7. 【請求項7】 外部出力回路からの出力信号を伝送する
    光ファイバー伝送手段または無線伝送手段を備えたこと
    を特徴とする請求項6記載の放電灯の点灯回路装置。
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KR100510110B1 (ko) * 2002-08-20 2005-08-24 라이트전자 주식회사 티파이브 형광 램프용 전자식 안정기
JP2006059783A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Hitachi Lighting Ltd 放電灯点灯装置
JP2006107783A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Toshiba Lighting & Technology Corp 放電ランプ点灯装置および照明器具
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