JPH1144526A - 鋼板の板厚プロフィル測定装置 - Google Patents
鋼板の板厚プロフィル測定装置Info
- Publication number
- JPH1144526A JPH1144526A JP9201576A JP20157697A JPH1144526A JP H1144526 A JPH1144526 A JP H1144526A JP 9201576 A JP9201576 A JP 9201576A JP 20157697 A JP20157697 A JP 20157697A JP H1144526 A JPH1144526 A JP H1144526A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thickness
- steel sheet
- thickness gauge
- immersion type
- type ultrasonic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、従来より高精度で、且つ安定したオ
ン・ライン測定が可能な鋼板の板厚プロフィル測定装置
を提供することを目的としている。 【解決手段】鋼板製造ラインを走行している鋼板の幅方
向複数個所での板厚を測定する板厚計と、それら測定値
で該鋼板の板厚プロフィルを演算する板厚プロフィル演
算装置とを備えた鋼板の板厚プロフィル測定装置であっ
て、前記鋼板の板幅中央位置には放射線透過板厚計、該
中央位置以外の位置には、板幅方向に移動自在な水浸型
超音波板厚計を配設し、さらに該水浸型超音波板厚計で
得た測定値の正常異常を、放射線透過板厚計の測定値に
基づき判定する板厚異常判定装置を備えるようにした。
ン・ライン測定が可能な鋼板の板厚プロフィル測定装置
を提供することを目的としている。 【解決手段】鋼板製造ラインを走行している鋼板の幅方
向複数個所での板厚を測定する板厚計と、それら測定値
で該鋼板の板厚プロフィルを演算する板厚プロフィル演
算装置とを備えた鋼板の板厚プロフィル測定装置であっ
て、前記鋼板の板幅中央位置には放射線透過板厚計、該
中央位置以外の位置には、板幅方向に移動自在な水浸型
超音波板厚計を配設し、さらに該水浸型超音波板厚計で
得た測定値の正常異常を、放射線透過板厚計の測定値に
基づき判定する板厚異常判定装置を備えるようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板の板厚プロフ
ィル測定装置に関し、鋼板の熱間圧延あるいは冷間圧延
中、あるいはその他連続焼鈍ライン等を走行中に、鋼板
の板厚を板幅方向で測定し、該鋼板の板厚プロフィルを
求める技術である。
ィル測定装置に関し、鋼板の熱間圧延あるいは冷間圧延
中、あるいはその他連続焼鈍ライン等を走行中に、鋼板
の板厚を板幅方向で測定し、該鋼板の板厚プロフィルを
求める技術である。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板あるいは冷延鋼板は、その品質
上、板厚が均一であることが要望される。そのため、そ
れら鋼板の製造に際しては、圧延中等に該鋼板の幅方向
での板厚分布(以下、板厚プロフィルという)がチェッ
クされ、オン・ラインで修正されるのが一般的である。
上、板厚が均一であることが要望される。そのため、そ
れら鋼板の製造に際しては、圧延中等に該鋼板の幅方向
での板厚分布(以下、板厚プロフィルという)がチェッ
クされ、オン・ラインで修正されるのが一般的である。
【0003】従来、鋼板の板厚プロフィルを測定するに
は、一点測定方式の放射線透過板厚計を板幅方向で走査
したり、あるいは放射線を一点から扇状に放射し、板幅
方向に複数配置した複数の検出器で該放射線を受けるよ
うにした装置が実用されている。また、特開昭62−2
59010号公報は、複数の超音波振動子と1個の検出
器とを用い、振動子を順次切り替えることで、精度が良
く、且つ保守管理に優れた板厚プロフィル測定装置を提
案している。
は、一点測定方式の放射線透過板厚計を板幅方向で走査
したり、あるいは放射線を一点から扇状に放射し、板幅
方向に複数配置した複数の検出器で該放射線を受けるよ
うにした装置が実用されている。また、特開昭62−2
59010号公報は、複数の超音波振動子と1個の検出
器とを用い、振動子を順次切り替えることで、精度が良
く、且つ保守管理に優れた板厚プロフィル測定装置を提
案している。
【0004】しかしながら、1点測定方式で測定端を板
幅方向に走査させる前記装置では、測定対象の鋼板が静
止していない限り、該鋼板幅方向の先に測定した位置
を、長手方向の全体にわたり継続して測定することがで
きない。つまり、鋼板の圧延に際しては、鋼板を圧延ラ
イン上で移動させながら種々の処理を行なうのが一般的
であるが、前記装置を用いたのでは、鋼板面を斜めに横
切る線上で測定した板厚プロフィルしか得られないから
である。また、放射線を扇状に放射し、板幅方向に複数
配置した検出器で受け、板厚プロフィルを同一タイミン
グで一気に測定する前記装置は、オン・ラインで鋼板の
走行中に測定すること自体は可能であるが、多数の検出
器が必要となるので、装置の構造が複雑、且つ大がかり
なものとなり、設置のためのスペース確保とか、価格の
上で大きな問題がある。さらに、特開昭62−2590
10号公報記載の、安価で取り扱いの容易な超音波板厚
計を用いる装置は、超音波板厚計が鋼板の平坦度(面の
粗さ、反り等)の影響を受け易く、安定した測定が困難
であるのに加え、異常な測定値の識別が難しいという問
題があった。
幅方向に走査させる前記装置では、測定対象の鋼板が静
止していない限り、該鋼板幅方向の先に測定した位置
を、長手方向の全体にわたり継続して測定することがで
きない。つまり、鋼板の圧延に際しては、鋼板を圧延ラ
イン上で移動させながら種々の処理を行なうのが一般的
であるが、前記装置を用いたのでは、鋼板面を斜めに横
切る線上で測定した板厚プロフィルしか得られないから
である。また、放射線を扇状に放射し、板幅方向に複数
配置した検出器で受け、板厚プロフィルを同一タイミン
グで一気に測定する前記装置は、オン・ラインで鋼板の
走行中に測定すること自体は可能であるが、多数の検出
器が必要となるので、装置の構造が複雑、且つ大がかり
なものとなり、設置のためのスペース確保とか、価格の
上で大きな問題がある。さらに、特開昭62−2590
10号公報記載の、安価で取り扱いの容易な超音波板厚
計を用いる装置は、超音波板厚計が鋼板の平坦度(面の
粗さ、反り等)の影響を受け易く、安定した測定が困難
であるのに加え、異常な測定値の識別が難しいという問
題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑み、従来より高精度で、且つ安定したオン・ライン
測定が可能な鋼板の板厚プロフィル測定装置を提供する
ことを目的としている。
に鑑み、従来より高精度で、且つ安定したオン・ライン
測定が可能な鋼板の板厚プロフィル測定装置を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、従来装置に用いた放射線透過板厚計及び水
浸型超音波板厚計の長所、短所を見直した。そして、そ
れらの長所を生かし、欠点を補うことに鋭意努力し、そ
の成果を本発明として具現化した。すなわち、本発明
は、鋼板製造ラインを走行している鋼板の幅方向複数個
所での板厚を測定する板厚計と、それら測定値で該鋼板
の板厚プロフィルを演算する板厚プロフィル演算装置と
を備えた鋼板の板厚プロフィル測定装置であって、前記
鋼板の板幅中央位置には放射線透過板厚計、該中央位置
以外の位置には、板幅方向に移動自在な水浸型超音波板
厚計を配設し、さらに該水浸型超音波板厚計で得た測定
値の正常異常を、放射線透過板厚計の測定値に基づき判
定する板厚異常判定装置を備えたことを特徴とする鋼板
の板厚プロフィル測定装置である。
成するため、従来装置に用いた放射線透過板厚計及び水
浸型超音波板厚計の長所、短所を見直した。そして、そ
れらの長所を生かし、欠点を補うことに鋭意努力し、そ
の成果を本発明として具現化した。すなわち、本発明
は、鋼板製造ラインを走行している鋼板の幅方向複数個
所での板厚を測定する板厚計と、それら測定値で該鋼板
の板厚プロフィルを演算する板厚プロフィル演算装置と
を備えた鋼板の板厚プロフィル測定装置であって、前記
鋼板の板幅中央位置には放射線透過板厚計、該中央位置
以外の位置には、板幅方向に移動自在な水浸型超音波板
厚計を配設し、さらに該水浸型超音波板厚計で得た測定
値の正常異常を、放射線透過板厚計の測定値に基づき判
定する板厚異常判定装置を備えたことを特徴とする鋼板
の板厚プロフィル測定装置である。
【0007】また、本発明は、前記水浸型超音波板厚計
を、前記放射線透過板厚計の左右に少なくとも1台設置
してなることを特徴とする鋼板の板厚プロフィル測定装
置である。さらに、本発明は、前記水浸型超音波板厚計
を設置する鋼板製造ライン位置に、鋼板を支持する支持
ローラを設け、そこを通過する鋼板の上方もしくは下方
に該水浸型超音波板厚計を配置すると共に、該鋼板の走
行速度に応じ該水浸型超音波板厚計からの吐出水量を調
整してなることを特徴とする請求項1又は2記載の鋼板
の板厚プロフィル測定装置である。
を、前記放射線透過板厚計の左右に少なくとも1台設置
してなることを特徴とする鋼板の板厚プロフィル測定装
置である。さらに、本発明は、前記水浸型超音波板厚計
を設置する鋼板製造ライン位置に、鋼板を支持する支持
ローラを設け、そこを通過する鋼板の上方もしくは下方
に該水浸型超音波板厚計を配置すると共に、該鋼板の走
行速度に応じ該水浸型超音波板厚計からの吐出水量を調
整してなることを特徴とする請求項1又は2記載の鋼板
の板厚プロフィル測定装置である。
【0008】加えて、本発明は、前記水浸型超音波板厚
計を板幅中央位置まで移動させ、その位置で得た測定値
を、放射線透過板厚計による基準測定値と比較し、該水
浸型超音波板厚計を校正してなることを特徴とする鋼帯
の板厚プロフィル測定装置でもある。本発明では、比較
的安定して測定が可能な放射線透過板厚計を板幅中央位
置に固定配置し、それ以外の位置には、構造が簡単で迅
速測定が可能な水浸型超音波板厚計を、板幅方向に移動
自在として配置するようにしたので、鋼板が走行中であ
っても板幅方向での板厚プロフィルが測定可能となる。
その際、鋼板の平坦度の影響で、水浸型超音波板厚計の
測定値は異常になることがあるが、その正常異常は、放
射線透過板厚計での測定値を基にして判定できるので、
正常な測定値のみで板厚プロフィルを精度よく測定でき
るようになる。
計を板幅中央位置まで移動させ、その位置で得た測定値
を、放射線透過板厚計による基準測定値と比較し、該水
浸型超音波板厚計を校正してなることを特徴とする鋼帯
の板厚プロフィル測定装置でもある。本発明では、比較
的安定して測定が可能な放射線透過板厚計を板幅中央位
置に固定配置し、それ以外の位置には、構造が簡単で迅
速測定が可能な水浸型超音波板厚計を、板幅方向に移動
自在として配置するようにしたので、鋼板が走行中であ
っても板幅方向での板厚プロフィルが測定可能となる。
その際、鋼板の平坦度の影響で、水浸型超音波板厚計の
測定値は異常になることがあるが、その正常異常は、放
射線透過板厚計での測定値を基にして判定できるので、
正常な測定値のみで板厚プロフィルを精度よく測定でき
るようになる。
【0009】また、本発明では、水浸型超音波板厚計と
鋼板を挟み対向する側に、鋼帯を支持する支持ローラを
設置しするようにしたので、鋼板の平坦度の影響を緩和
することができ、一層測定の安定度及び精度が向上する
ようになる。さらに、本発明では、水浸型超音波板厚計
を複数台使用しても、それらは、放射線透過板厚計の測
定結果を基準としてオン・ラインで校正が可能なので、
安心して測定ができるようになる。
鋼板を挟み対向する側に、鋼帯を支持する支持ローラを
設置しするようにしたので、鋼板の平坦度の影響を緩和
することができ、一層測定の安定度及び精度が向上する
ようになる。さらに、本発明では、水浸型超音波板厚計
を複数台使用しても、それらは、放射線透過板厚計の測
定結果を基準としてオン・ラインで校正が可能なので、
安心して測定ができるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明の実
施形態を説明する。まず、図1に、本発明に係る板厚プ
ロフィル測定装置で用いる複数個の板厚計の配置を示
す。それらは、例えば圧延ラインを走行している鋼板1
の上方あるいは下方に置かれる。本発明では、これら板
厚計に2種類のものを使用した。すなわち、放射線発生
装置2、放射線透過量検出器3及び放射線板厚演算装置
6からなる放射線透過板厚計13と、水浸型超音波発信
装置14及び超音波板厚演算装置5とからなる図2に示
す水浸型超音波板厚計4とである。このうち、測定の信
頼度が高い放射線透過板厚計13は、鋼板1の幅方向中
央位置に固定されており、その位置の走行に伴い該鋼板
1の長手方向にわたり板厚の測定を行う。一方、測定の
信頼度が落ちる水浸型超音波板厚計4は、前記中央位置
を除く部分の任意位置で板厚が測定できるように、鋼板
幅方向に移動手段7を介して移動自在にしてある。但
し、本発明では、測定の迅速化を図るよう、前記放射線
透過板厚計13を間に挟み、鋼板幅方向に少なくとも2
台配置するのが好ましい。
施形態を説明する。まず、図1に、本発明に係る板厚プ
ロフィル測定装置で用いる複数個の板厚計の配置を示
す。それらは、例えば圧延ラインを走行している鋼板1
の上方あるいは下方に置かれる。本発明では、これら板
厚計に2種類のものを使用した。すなわち、放射線発生
装置2、放射線透過量検出器3及び放射線板厚演算装置
6からなる放射線透過板厚計13と、水浸型超音波発信
装置14及び超音波板厚演算装置5とからなる図2に示
す水浸型超音波板厚計4とである。このうち、測定の信
頼度が高い放射線透過板厚計13は、鋼板1の幅方向中
央位置に固定されており、その位置の走行に伴い該鋼板
1の長手方向にわたり板厚の測定を行う。一方、測定の
信頼度が落ちる水浸型超音波板厚計4は、前記中央位置
を除く部分の任意位置で板厚が測定できるように、鋼板
幅方向に移動手段7を介して移動自在にしてある。但
し、本発明では、測定の迅速化を図るよう、前記放射線
透過板厚計13を間に挟み、鋼板幅方向に少なくとも2
台配置するのが好ましい。
【0011】なお、水浸型超音波板厚計4は、図2に示
すように、水浸型超音波発信装置14から鋼板に向けて
吹き付けた水柱15の中に超音波16を発信し、鋼板1
の表面エコー波と裏面エコー波の戻り時間の差で板厚を
求めるものである。また、この水浸型超音波板厚計4の
測定値が異常を示すのは、鋼板1の平坦度の影響であ
る。例えば、図5に示すように鋼板1を傾けていくと、
投射した超音波の表面反射波(表面エコー)と裏面反射
波(裏面エコー)に乱れが生じ、その時間差の測定誤差
が徐々に大きくなり、約1.5°異常傾くと測定不能と
なる(1.5°の傾きは、鋼板平坦度においては急峻度
1.3%程度となる)。このような場合は、図6に示す
ように、板厚を正しい値よりかなり厚めに測定すること
になる(図6では、多数のピークとして表われてい
る)。第1の本発明は、これら板厚計で得た測定値を、
図3に示す板厚異常判定装置9で処理し、前記水浸型超
音波板厚計4の欠点を是正するようにしたものである。
すように、水浸型超音波発信装置14から鋼板に向けて
吹き付けた水柱15の中に超音波16を発信し、鋼板1
の表面エコー波と裏面エコー波の戻り時間の差で板厚を
求めるものである。また、この水浸型超音波板厚計4の
測定値が異常を示すのは、鋼板1の平坦度の影響であ
る。例えば、図5に示すように鋼板1を傾けていくと、
投射した超音波の表面反射波(表面エコー)と裏面反射
波(裏面エコー)に乱れが生じ、その時間差の測定誤差
が徐々に大きくなり、約1.5°異常傾くと測定不能と
なる(1.5°の傾きは、鋼板平坦度においては急峻度
1.3%程度となる)。このような場合は、図6に示す
ように、板厚を正しい値よりかなり厚めに測定すること
になる(図6では、多数のピークとして表われてい
る)。第1の本発明は、これら板厚計で得た測定値を、
図3に示す板厚異常判定装置9で処理し、前記水浸型超
音波板厚計4の欠点を是正するようにしたものである。
【0012】以下に、図3に基づき、本発明に係る測定
装置を用いた板厚プロフィルを求める方法を説明する。
板幅中央位置の板厚を測定する放射線透過板厚計13で
測定された板厚to と適当な板幅方向にセットされた水
浸型超音波板厚計4(4a〜4d、5a〜5d)で測定
された各位置での板厚ta 〜td に対して,各板厚計の
長手方向の位置のずれを修正するため,最も下流に位置
する板厚計まで該鋼板の走行速度に応じてその他の板厚
測定値をトラッキング(移送)する。トラッキング後の
各板厚測定値は、平滑処理(フィルタリング処理)によ
り高周波成分の変動を除去する。そして、このフィルタ
リング後の各板厚to ’、ta ’〜td ’を、板厚異常
判定装置9に入力し、板幅中央の板厚to ’とその他の
板厚ta ’〜td ’とを測定タイミングごとに比較し
て、前記した水浸型超音波板厚計4での測定値の異常値
を除く。それは、板幅中央での測定値to ’にある許容
幅を持たせ、図4に示すように、その間にta ’〜t
d ’が入っているかどうかを調べ、範囲以内であればそ
の測定値は正常、範囲外であれば異常と判定することで
行われる。正常と判定した場合は、その測定値をそのま
ま用い、異常と判定した場合は、その測定値を捨てて以
前に測定した値(本来の板厚は、以前より大幅に変わら
ないとして)に置き換えて、その後の処理がなされる。
つまり、板幅中央の板厚to ’と異常判定後の板厚値t
ao 〜tdo を板厚プロフィル演算装置10に入力し、
板幅中央の板厚to ’と各判定後の板厚tao 〜tdo
との差を求め,所定の板厚プロフィル測定値Δta 〜Δ
td を得るのである。
装置を用いた板厚プロフィルを求める方法を説明する。
板幅中央位置の板厚を測定する放射線透過板厚計13で
測定された板厚to と適当な板幅方向にセットされた水
浸型超音波板厚計4(4a〜4d、5a〜5d)で測定
された各位置での板厚ta 〜td に対して,各板厚計の
長手方向の位置のずれを修正するため,最も下流に位置
する板厚計まで該鋼板の走行速度に応じてその他の板厚
測定値をトラッキング(移送)する。トラッキング後の
各板厚測定値は、平滑処理(フィルタリング処理)によ
り高周波成分の変動を除去する。そして、このフィルタ
リング後の各板厚to ’、ta ’〜td ’を、板厚異常
判定装置9に入力し、板幅中央の板厚to ’とその他の
板厚ta ’〜td ’とを測定タイミングごとに比較し
て、前記した水浸型超音波板厚計4での測定値の異常値
を除く。それは、板幅中央での測定値to ’にある許容
幅を持たせ、図4に示すように、その間にta ’〜t
d ’が入っているかどうかを調べ、範囲以内であればそ
の測定値は正常、範囲外であれば異常と判定することで
行われる。正常と判定した場合は、その測定値をそのま
ま用い、異常と判定した場合は、その測定値を捨てて以
前に測定した値(本来の板厚は、以前より大幅に変わら
ないとして)に置き換えて、その後の処理がなされる。
つまり、板幅中央の板厚to ’と異常判定後の板厚値t
ao 〜tdo を板厚プロフィル演算装置10に入力し、
板幅中央の板厚to ’と各判定後の板厚tao 〜tdo
との差を求め,所定の板厚プロフィル測定値Δta 〜Δ
td を得るのである。
【0013】その結果、図6に示した異常測定値が消滅
し、図4に示すように、鋼板の板厚プロフィルが従来よ
りも精度良く、安定して測定できるようになった。な
お、図4では、水浸型超音波板厚計で測定した値のう
ち、1ケ所のみの値を示した。また、測定値to ’に設
ける許容幅は、図4では、上限をto +tuL,下限をt
o+tLLとしているが,tuL及びtLLの値は、鋼帯断面
の所謂クラウン形状(板幅方向中心が大きく、両端が小
さい)を基に、操業経験から定められる。
し、図4に示すように、鋼板の板厚プロフィルが従来よ
りも精度良く、安定して測定できるようになった。な
お、図4では、水浸型超音波板厚計で測定した値のう
ち、1ケ所のみの値を示した。また、測定値to ’に設
ける許容幅は、図4では、上限をto +tuL,下限をt
o+tLLとしているが,tuL及びtLLの値は、鋼帯断面
の所謂クラウン形状(板幅方向中心が大きく、両端が小
さい)を基に、操業経験から定められる。
【0014】次に、第2の本発明は、前記鋼板平坦度の
影響を緩和させることを配慮したものであり、図7に示
すように水浸型超音波板厚計4の対面する位置(この例
では水浸型超音波板厚計4が鋼板上部に設置されている
ので下部となる)に、鋼板1の支持ローラ17を設置
し、鋼板1の平坦度不良を緩和するようにした。しか
し、この場合、鋼板1と該支持ローラ17の隙間に水が
侵入すると、超音波の前記裏面エコーは弱くなり、板厚
測定が困難となる傾向にある。そこで、本発明では、水
浸型超音波板厚計4からの吐出水量を、鋼板1の走行速
度に応じて流量調整装置12の流量調整弁11開度で調
整し、水の隙間への侵入を防止する。具体的には、水浸
型超音波板厚計4からの全ての吐出水が、鋼板1により
下流側に運ばれるようにするのである。
影響を緩和させることを配慮したものであり、図7に示
すように水浸型超音波板厚計4の対面する位置(この例
では水浸型超音波板厚計4が鋼板上部に設置されている
ので下部となる)に、鋼板1の支持ローラ17を設置
し、鋼板1の平坦度不良を緩和するようにした。しか
し、この場合、鋼板1と該支持ローラ17の隙間に水が
侵入すると、超音波の前記裏面エコーは弱くなり、板厚
測定が困難となる傾向にある。そこで、本発明では、水
浸型超音波板厚計4からの吐出水量を、鋼板1の走行速
度に応じて流量調整装置12の流量調整弁11開度で調
整し、水の隙間への侵入を防止する。具体的には、水浸
型超音波板厚計4からの全ての吐出水が、鋼板1により
下流側に運ばれるようにするのである。
【0015】さらに、本発明では、放射線と超音波を用
いた2つの異なる方式で板厚を測定するので、それぞれ
の機種による測定値の差を考える必要がある。つまり、
同一位置での測定値が両方の板厚計で差があるかどうか
を調べ、差がある場合は、両者を一致させるようにす
る。一般的には、機器の校正は、基準板を用いてそれぞ
れ個別に行われる。しかし、実際には、鋼板の鋼種によ
って、超音波や放射線の透過量が異なり、基準板での測
定とは異なる。そこで、現実に即し、第3の本発明とし
て、図8に示すように、板幅中央の板厚を測定する放射
線透過板厚計13の板厚測定値to と板幅中央に移動し
た水浸型超音波板厚計4(この例では4a、5a)の板
厚測定値ta とを、板厚トラッキング及びフィルタリン
グ装置8を介した後、校正演算装置18に入力し、そこ
で、水浸型超音波板厚計4の校正係数αaを求めるよう
にした。
いた2つの異なる方式で板厚を測定するので、それぞれ
の機種による測定値の差を考える必要がある。つまり、
同一位置での測定値が両方の板厚計で差があるかどうか
を調べ、差がある場合は、両者を一致させるようにす
る。一般的には、機器の校正は、基準板を用いてそれぞ
れ個別に行われる。しかし、実際には、鋼板の鋼種によ
って、超音波や放射線の透過量が異なり、基準板での測
定とは異なる。そこで、現実に即し、第3の本発明とし
て、図8に示すように、板幅中央の板厚を測定する放射
線透過板厚計13の板厚測定値to と板幅中央に移動し
た水浸型超音波板厚計4(この例では4a、5a)の板
厚測定値ta とを、板厚トラッキング及びフィルタリン
グ装置8を介した後、校正演算装置18に入力し、そこ
で、水浸型超音波板厚計4の校正係数αaを求めるよう
にした。
【0016】 αa=to ’/ta ’−1 …(1) そして、超音波板厚演算装置5では、測定値(tm )に
この校正係数を乗じたものを正しい測定値として出力す
るのである(ta =tm (1+αa))。
この校正係数を乗じたものを正しい測定値として出力す
るのである(ta =tm (1+αa))。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、鋼板
製造ラインを走行中の鋼板の幅方向板厚プロフィルが、
従来より安定して精度よく測定できるようになった。こ
れにより、板厚品質の保証及びこの測定値による作り込
みが可能となる。更に、板幅中央を測定する板厚計を設
けてあるラインでは、板両端側に水浸型超音波方式板厚
計を必要台数増設するだけで、板厚プロフィルの測定が
安価に可能となる。とくに、圧延設備の入側および/も
しくは出側においては、板幅中央での板厚測定が一般的
に行われており、本発明を適用することにより効率的に
板厚プロフィルの制御及び保証が可能となる。
製造ラインを走行中の鋼板の幅方向板厚プロフィルが、
従来より安定して精度よく測定できるようになった。こ
れにより、板厚品質の保証及びこの測定値による作り込
みが可能となる。更に、板幅中央を測定する板厚計を設
けてあるラインでは、板両端側に水浸型超音波方式板厚
計を必要台数増設するだけで、板厚プロフィルの測定が
安価に可能となる。とくに、圧延設備の入側および/も
しくは出側においては、板幅中央での板厚測定が一般的
に行われており、本発明を適用することにより効率的に
板厚プロフィルの制御及び保証が可能となる。
【図1】本発明に係る板厚プロフィル測定装置での板厚
計の配置状況を示す斜視図である。
計の配置状況を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る板厚プロフィル測定装置で使用す
る水浸型超音波板厚計の原理を説明する図である。
る水浸型超音波板厚計の原理を説明する図である。
【図3】本発明に係る板厚プロフィル測定装置の全体を
説明する図である。
説明する図である。
【図4】本発明に係る板厚プロフィル測定装置の実施例
を示す図である。
を示す図である。
【図5】水浸型超音波板厚計の測定値に及ぼす鋼板平坦
度の影響を示す図である。
度の影響を示す図である。
【図6】水浸型超音波板厚計による異常測定値の出現状
況を示す図である。
況を示す図である。
【図7】本発明に係る板厚プロフィル測定装置に用いる
鋼板の支持ローラを示す図である。
鋼板の支持ローラを示す図である。
【図8】本発明に係る板厚プロフィル測定装置での板厚
計の校正方法を説明する図である。
計の校正方法を説明する図である。
1 鋼板 2 放射線発生装置 3 放射線透過量検出器 4 水浸型超音波板厚計(4a〜4d) 5 超音波板厚演算装置(5a〜5d) 6 放射線板厚演算装置 7 水浸型超音波発振装置の移動手段 8 板厚トラッキング及びフィルタリング装置 9 板厚異常判定装置 10 板厚プロフィル演算装置 11 流量調整弁 12 流量調整装置 13 放射線透過板厚計 14 水浸型超音波発振装置 15 水柱 16 超音波 17 支持ローラ 18 校正演算装置
Claims (4)
- 【請求項1】 鋼板製造ラインを走行している鋼板の幅
方向複数個所での板厚を測定する板厚計と、それら測定
値で該鋼板の板厚プロフィルを演算する板厚プロフィル
演算装置とを備えた鋼板の板厚プロフィル測定装置であ
って、 前記鋼板の板幅中央位置には放射線透過板厚計、該中央
位置以外の位置には、板幅方向に移動自在な水浸型超音
波板厚計を配設し、さらに該水浸型超音波板厚計で得た
測定値の正常異常を、放射線透過板厚計の測定値に基づ
き判定する板厚異常判定装置を備えたことを特徴とする
鋼板の板厚プロフィル測定装置。 - 【請求項2】 前記水浸型超音波板厚計を、前記放射線
透過板厚計の左右に少なくとも1台設置してなることを
特徴とする請求項1記載の鋼板の板厚プロフィル測定装
置。 - 【請求項3】 前記水浸型超音波板厚計を設置する鋼板
製造ライン位置に、鋼板を支持する支持ローラを設け、
そこを通過する鋼板の上方もしくは下方に該水浸型超音
波板厚計を配置すると共に、該鋼板の走行速度に応じ該
水浸型超音波板厚計からの吐出水量を調整してなること
を特徴とする請求項1又は2記載の鋼板の板厚プロフィ
ル測定装置。 - 【請求項4】 前記水浸型超音波板厚計を板幅中央位置
まで移動させ、その位置で得た測定値を、放射線透過板
厚計による基準測定値と比較し、該水浸型超音波板厚計
を校正してなることを特徴とする請求項1〜3いずれか
に記載の鋼帯の板厚プロフィル測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9201576A JPH1144526A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 鋼板の板厚プロフィル測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9201576A JPH1144526A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 鋼板の板厚プロフィル測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1144526A true JPH1144526A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16443355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9201576A Withdrawn JPH1144526A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 鋼板の板厚プロフィル測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1144526A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012154744A (ja) * | 2011-01-25 | 2012-08-16 | Toyota Motor Corp | 超音波計測方法、及び超音波計測装置 |
KR20210118326A (ko) * | 2020-03-20 | 2021-09-30 | 주식회사 포스코플랜텍 | 코일 시편 채취 및 검사 장치 |
-
1997
- 1997-07-28 JP JP9201576A patent/JPH1144526A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012154744A (ja) * | 2011-01-25 | 2012-08-16 | Toyota Motor Corp | 超音波計測方法、及び超音波計測装置 |
KR20210118326A (ko) * | 2020-03-20 | 2021-09-30 | 주식회사 포스코플랜텍 | 코일 시편 채취 및 검사 장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5678447A (en) | On-line web planarity measurement apparatus and method | |
JPH06186020A (ja) | 走行ウェブの厚さ測定装置及びウェブ厚ゲージ | |
JPH1144526A (ja) | 鋼板の板厚プロフィル測定装置 | |
JP5467517B2 (ja) | 放射線測定装置 | |
JPH07280526A (ja) | レーザ距離計を用いた鋼板の板厚測定方法 | |
JPH08193887A (ja) | 熱間圧延ラインにおける材料の温度測定方法 | |
JPS61178608A (ja) | 平坦度検出装置 | |
JPH0289757A (ja) | 帯材の蛇行調整方法 | |
JPH06273162A (ja) | 平坦度測定装置 | |
JPH07195106A (ja) | 熱間圧延材の板幅制御方法並びに板幅測定方法および装置 | |
JPH06167327A (ja) | キャンバ測定方法 | |
JPH0317283B2 (ja) | ||
JP2892531B2 (ja) | 塗油量測定方法および装置 | |
JP2706355B2 (ja) | 板圧延時の蛇行制御方法 | |
JPH11290919A (ja) | ロール偏芯制御装置 | |
JPH0655209A (ja) | むだ時間のある制御対象の調節方法 | |
JPS6073309A (ja) | 走行板材の表面凹凸形状測定方法 | |
JPS58127114A (ja) | 冷延ミルにおける平坦度測定方法 | |
JPH051912A (ja) | 平坦度測定装置 | |
JPH01113102A (ja) | 厚鋼板の幅出し圧延方法 | |
JPH09210664A (ja) | コイル耳波測定方法及び装置 | |
JP3300202B2 (ja) | 鋼帯の調質圧延における圧下力制御方法 | |
JPS61289908A (ja) | 圧延機のロ−ルギヤツプ設定装置 | |
JPH01113105A (ja) | 圧延機の板長さ制御方法 | |
JPH102730A (ja) | ストリップの板厚分布測定方法及びその装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041005 |