JPH1143570A - 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び射出成形体 - Google Patents

塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び射出成形体

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JPH1143570A
JPH1143570A JP20315397A JP20315397A JPH1143570A JP H1143570 A JPH1143570 A JP H1143570A JP 20315397 A JP20315397 A JP 20315397A JP 20315397 A JP20315397 A JP 20315397A JP H1143570 A JPH1143570 A JP H1143570A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
chlorinated vinyl
weight
resin composition
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Application number
JP20315397A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tomita
博司 富田
Masaharu Kato
雅治 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素化塩化ビニル系樹脂に通常の塩化ビニル
樹脂又は特定の添加剤を含有させることにより、成形性
が優れると共に、耐衝撃性、耐熱性等の性能をバランス
よく付与させることが可能な塩素化塩化ビニル系樹脂組
成物及びそれを用いた射出成形体を提供する。 【解決手段】 塩素化度が64〜73重量%である塩素
化塩化ビニル系樹脂(a)と塩化ビニル系樹脂(b)と
からなる混合物、メチルメタクリレート−ブタジエン−
スチレン共重合体、及びモノグリセライドからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素化塩化ビニル
系樹脂組成物及びそれを用いた射出成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、射出成形に用いられる塩素化
塩化ビニル系樹脂組成物は、安定剤、滑剤等の添加剤を
必要に応じて添加し、成形性、耐衝撃性、耐熱性等の性
能をバランスよく付与するようにして成形されている。
しかしながら、添加剤を多量に添加すると物性が低下す
るなどの問題点があった。特に、耐熱性が要求される塩
素化塩化ビニル系樹脂の場合、高温で成形されることが
多くなるため、物性低下の傾向が顕著になり、成形性、
耐衝撃性、耐熱性等の性能をバランスよく付与すること
は一層困難であった。
【0003】上記問題点を解決するために、特開平5−
132602号公報では、塩素化塩化ビニル系樹脂に塩
化ビニル系樹脂を添加して射出成形性を向上させる方法
が開示されている。この方法では、射出成形性が向上す
る反面、成形体の耐熱性が低下する等の問題点があっ
た。従って、上記各性能がバランスよく付与された塩素
化塩化ビニル系樹脂組成物を提供することは困難であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
解決するためになされたものであって、その目的は、塩
素化塩化ビニル系樹脂に通常の塩化ビニル樹脂又は特定
の添加剤を含有させることにより、成形性を向上させる
と共に、耐衝撃性、耐熱性等の性能をバランスよく付与
させることが可能な塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び
それを用いた射出成形体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
は、塩素化度が64〜73重量%である塩素化塩化ビニ
ル系樹脂(a)50〜96重量%と塩化ビニル系樹脂
(b)50〜4重量%とからなる混合物100重量部、
メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体
3〜18重量部、及びモノグリセライド0.2〜3重量
部からなることを特徴とする。
【0007】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
は、塩素化塩化ビニル系樹脂(a)と塩化ビニル系樹脂
(b)との混合物、メチルメタクリレート−ブタジエン
−スチレン共重合体(以下、MBSという)及びモノグ
リセライドからなる。
【0008】上記塩素化塩化ビニル系樹脂(a)の塩素
化度は、64〜73重量%であり、好ましくは65〜6
8重量%である。塩素化度が、64重量%未満では十分
な耐熱性が得られなくなり、73重量%を超えると塩素
化反応が遅くなり生産性が低下する。
【0009】上記塩素化塩化ビニル系樹脂(a)に使用
される塩素化前の塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、5
00〜900が好ましく、より好ましくは600〜80
0である。平均重合度が、500未満では耐衝撃性等の
物性低下が起こり、900を超えると成形性が極端に低
下する。
【0010】上記塩素化塩化ビニル系樹脂(a)は、一
般に塩化ビニル系樹脂を塩素化することにより得られる
が、塩素化方法としては、従来公知の水懸濁方法、溶液
塩素化方法等種々の方法が採用可能であるが、工業的に
は水懸濁方法が特に好ましい。
【0011】上記塩化ビニル系樹脂(b)としては、従
来から知られているものを使用することができ、例え
ば、塩化ビニルの単独重合体;塩化ビニルと、該塩化ビ
ニルと共重合可能な不飽和結合を有する重合性モノマー
との共重合体;重合体に塩化ビニルをグラフトさせたグ
ラフト共重合体等が挙げられ、これらは単独で使用され
てもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0012】上記不飽和結合を有する重合性モノマーと
しては、ラジカル反応性二重結合を有し、ラジカル重合
開始剤によって塩化ビニルと共重合可能なモノマーであ
れば、特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン等のα−オレフィン類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のビニルエステル類;ブチルビニルエ
ーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、ブチルアクリレート、フェニルメタクリレート等
の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチ
ルスチレン等の芳香族ビニル類;N−フェニルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイ
ミド類などが挙げら、これらは単独で用いられてもよ
く、二種以上が併用されてもよい。
【0013】上記塩化ビニルをグラフト共重合体する重
合体としては、特に限定されず、例えば、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素
共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素共重合体、エ
チレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−プ
ロピレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体;ポリウレタン;塩素化ポリエチレン;塩素化ポリ
プロピレン等が挙げられ、これらは単独で用いられても
よく、二種以上が併用されてもよい。
【0014】上記塩化ビニル系樹脂(b)平均重合度は
500〜900が好ましく、より好ましくは600〜8
00である。平均重合度が、500未満では成形体の物
性が低下し、800を超えると成形性が低下する。
【0015】上記MBSは、耐衝撃性強化剤として用い
られ、通常の塩化ビニル系樹脂に使用されるものが好適
である。このようなMBSの市販品としては、例えば、
呉羽化学社製「BTA−751」、「BTA−III N
F」、鐘淵化学社製「B−56」等が挙げられる。
【0016】上記MBSの添加量は、上記塩素化塩化ビ
ニル系樹脂(a)と上記塩化ビニル系樹脂(b)との混
合物100重量部に対して、3〜18重量部である。M
BSの添加量が、3重量部未満では十分な耐衝撃性が得
られず、18重量部を超えると、耐衝撃性の向上効果が
飽和状態になる。
【0017】上記モノグリセライドは、成形性及び熱安
定性を向上する滑剤として用いられる。モノグリセライ
ドの添加量は、上記塩素化塩化ビニル系樹脂(a)と塩
化ビニル系樹脂(b)との混合物100重量部に対し
て、0.2〜3重量部に制限され、好ましくは0.5〜
1.5重量部である。モノグリセライドの添加量が、
0.2重量部未満では十分な熱安定性や成形性が得られ
ず、3重量部を超えると耐熱性の低下が著しくなる。
【0018】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物に
は、さらに必要に応じて、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シル(DOP)、アジピン酸−2−エチルヘキシル(D
OA)等の可塑剤;熱安定剤;ポリエチレン系ワック
ス、エステル系ワックス、ステアリン酸、モンタン酸系
ワックス、炭酸カルシウム等の滑剤;ガラス繊維、カー
ボンファイバー等の充填剤の他、帯電防止剤、難燃剤、
加工助剤、紫外線吸収剤などが添加されてもよい。
【0019】上記塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、上
記塩素化塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、MB
S、モノグリセライド、及びその他の添加剤を、通常の
混合装置、例えば、ヘンシェルミキサー(三井三池製作
所製)等で混合することにより得られる。
【0020】本発明の射出成形体は、上記塩素化塩化ビ
ニル系樹脂組成物を、通常の射出成形機及び成形金型を
用いて、射出成形することにより得られる。射出成形温
度は、一般的には185〜195℃が好ましい。また、
成形金型の選定によって、ソケット、エルボー、チーズ
等の継手の他、棒状体、異形体等種々の射出成形体が製
造可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1〜6、比較例1〜7)表1〜3に示した所定
量の、塩素化塩化ビニル系樹脂(徳山積水工業社製、表
中「CPVC」と略記する)及び塩化ビニル系樹脂(徳
山積水工業社製、表中「PVC」と略記する)、有機錫
メルカプト(三共有機合成社製「JF−10B」)、モ
ノグリセライド、ステアリン酸、酸化ポリエチレン系滑
剤(三井石油化学工業社製「Hiwax2203
A」)、ならびにMBS(呉羽化学工業社製「BTA−
751」)を125℃のヘンシェルミキサー(三井三池
製作所製)に投入して混合した後、50℃まで冷却して
塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
【0022】上記塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を、型
締圧100トンの射出成形機(日本製鋼所製「J−10
0E−C5」)を用いて、サイズ20mmのパイプ用継
手を成形した。尚、射出成形機の成形条件を下記の通り
設定した。 成形温度 B1:170℃、B2:170℃、B3:170℃、NH:190℃ 金型温度:50℃、射出速度:80%、射出圧力:70%
【0023】上記実施例及び比較例で得られた継手につ
き、下記(1)〜(4)の性能評価を行い、その結果を
表1〜3に示した。 (1)外観 継手の外観を目視観察し、焼けが全く認められないもの
を○、一部に焼けが認められるものを△、焼けが多く認
められるものを×、と判定した。 (2)耐衝撃性 上記塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を190℃の8イン
チロールで混練して得られたシートを、195℃でプレ
ス成形して3mm厚のプレートを得た。このプレート
を、JIS K7110に準拠してアイゾット衝撃強度
を測定した (3)耐熱性 上記(2)と同様にしてプレス成形した6.4mm厚の
プレートにつき、JIS K7206に準拠して、プレ
ートのビカット軟化温度を測定した。 (4)フロー性 上記(2)で得られたシートにつき、フローテスター
(東洋精機社製)を用いて、下記の条件でフローを測定
した。 試験温度:200℃、圧力:150kgf/cm2 、ノ
ズル:1×1mmφ
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物
の構成は、上述の通りであり、成形性が優れるので通常
の射出成形機によって容易に成形することができ、得ら
れる射出成形体は優れた耐熱性及び耐衝撃性を有する。
従って、本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、複
雑な形状の異形成形体の製造に適用できるので、良好な
外観と耐熱性及び耐衝撃性とが要求される継手等に好適
に用いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 33:12) B29K 27:06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素化度が64〜73重量%である塩素
    化塩化ビニル系樹脂(a)50〜96重量%と塩化ビニ
    ル系樹脂(b)50〜4重量%とからなる混合物100
    重量部、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン
    共重合体3〜18重量部、及びモノグリセライド0.2
    〜3重量部からなることを特徴とする塩素化塩化ビニル
    系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塩素化塩化ビニル系樹脂
    組成物が射出成形されてなる射出成形体。
JP20315397A 1997-07-29 1997-07-29 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び射出成形体 Pending JPH1143570A (ja)

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JP (1) JPH1143570A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003097768A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Sekisui Chem Co Ltd 更生管用塩化ビニル系樹脂組成物及び更生管
JP2019137722A (ja) * 2018-02-06 2019-08-22 積水化学工業株式会社 成形用樹脂組成物

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JP2003097768A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Sekisui Chem Co Ltd 更生管用塩化ビニル系樹脂組成物及び更生管
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