JPH1143053A - テレスコピックステアリング装置 - Google Patents

テレスコピックステアリング装置

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JPH1143053A
JPH1143053A JP20180497A JP20180497A JPH1143053A JP H1143053 A JPH1143053 A JP H1143053A JP 20180497 A JP20180497 A JP 20180497A JP 20180497 A JP20180497 A JP 20180497A JP H1143053 A JPH1143053 A JP H1143053A
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JP
Japan
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telescopic
motor
torque
tube
screw
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JP20180497A
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Inventor
Shin Matsumoto
伸 松本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は超音波モータを駆動源としてテレスコ
ピック動作を行なうテレスコピックステアリング装置に
関し、駆動トルクTD が起動トルクTS より大きくかつ
最大トルクTMAX より小さい場合であっても確実なテレ
スコピック動作を行なうことを課題とする。 【解決手段】テレスコピックチューブ2をアッパメイン
シャフト25と共に、ロアチューブ3及びロアメイシン
シャフト27に対して軸方向に移動させる移動機構23
を有するテレスコピックステアリング装置において、移
動機構23を超音波モータよりなるテレスコモータ6
と、テレスコピックチューブ2に配設されたテレスコス
ライダー17と、テレスコモータ6の回転力をテレスコ
スライダー17と螺合したテレスコスクリュー9に伝達
するケーブル8とにより構成し、かつ、ケープル8がテ
レスコモータ6の起動トルクより低いトルクの印加によ
り捩れを発生するよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレスコピックステ
アリング装置に係り、特に超音波モータを駆動源として
テレスコピック動作を行なうテレスコピックステアリン
グ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ステアリングシャフトを二重
構造とし、相対的に軸方向に移動可能な構成とすること
により、運転者の体格,好みに併せてステアリングホイ
ールの位置(軸方向の長さ)を調整するテレスコピック
ステアリング装置が知られている。
【0003】一般にテレスコピックステアリング装置
は、固定ブラケットに保持させた固定シャフトに対し
て、可動ブラケットに保持させた可動シャフトを前後方
向にスライド可能な構成とされいてる。そして、移動機
構により可動ブラケットを軸方向に移動させることによ
り可動シャフトをスライドさせ、これにより可動シャフ
トに取り付けたステアリングホイールを運転者に対し前
後方向に移動させる構成とされていた。
【0004】ところで、従来では移動機構に設けられる
駆動源として小型DCモータが一般に用いられていた。
しかるに、小型DCモータは回転数が比較的高く、かつ
発生トルクが低いという特性を有しているため、DCモ
ータによりダイレクトに重量の大なる可動ポスト及び可
動シャフトをスライド動作するのは不可能である。そこ
で、DCモータに減速機構を取り付けることにより回転
数を減速すると共にトルクの向上を図り、これにより可
動ブラケット及び可動シャフトをスライド動作する構成
としていた。ところが、減速機構を設けると移動機構の
構造が複雑化してしまい、テレスコピックステアリング
装置の大型化,コストの上昇,及び騒音の発生という問
題点が生じてしまう。
【0005】そこで、例えば実開平4−86577号に
示されるように、移動機構に設けるモータとしてダイレ
クトドライブモータを用いたテレスコピックステアリン
グ装置が提案されている。上記出願に係るテレスコピッ
クステアリング装置は、ダイレクトドライブモータとし
て超音波モータを用いており、これにより減速機構を用
いることなく低回転,高トルクを実現し、更に騒音の低
減を図った構成としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、超音波モー
タを用いたテレスコピックステアリング装置では、超音
波モータにより駆動される駆動要素の駆動トルクの大き
さによっては、速やかな起動が行なえないおそれがある
という問題点がある。以下、これについて説明する。
【0007】いま、超音波モータの回転数とモータトル
クとの関係を考えると、一般に超音波モータは出力軸が
回転している時(即ち、モータ駆動時)においては、回
転数が低くなるほどモータトルクが増大する特性を有し
ており、回転数が零近傍において最大トルク(TMAX
を出力する。一方、停止している超音波モータを起動す
る時のトルク(以下、これを起動トルクTS という)
は、前記した最大トルクTMAX に対して低い値となって
いる。
【0008】従って、テレスコピックステアリング装置
の駆動源として超音波モータを用いた場合、例えば駆動
要素の駆動トルクTD が起動トルクTS より大きく、か
つ最大トルクTMAX より小さい場合には(TS <TD
MAX )には、駆動トルクT D が超音波モータの最大ト
ルクTMAX より小さいにも拘わらず、テレスコピックス
テアリング装置を構成する駆動要素が動作せず、テレス
コピック動作が適正に行なわれないという問題点があっ
た。
【0009】また、これを回避するためには起動トルク
S が駆動要素の駆動トルクTD より大きな超音波モー
タを用いればよいが、この場合には超音波モータのコス
トが上昇してしまうと共に、モータ形状が大型化してし
まうという新たな問題点が発生してしまう。本発明は上
記の点に鑑みてなされたものであり、超音波モータの出
力軸に接続されるケープルが可撓性を有する構成とする
ことにより、駆動トルクTD が起動トルクTS より大き
くかつ最大トルクTMAX より小さい場合であっても確実
なテレスコピック動作を行いうるテレスコピックステア
リング装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、車体側に固定された固定ブラケットと、
この固定ブラケットに回転可能に支持された固定シャフ
トと、前記固定ブラケットに軸方向に摺動可能に連結さ
れた可動ブラケットと、前記固定シャフトに軸方向に移
動可能且つ一体回転可能に連結され前記可動ブラケット
に回転可能に支持された可動シャフトと、前記可動ブラ
ケットを前記可動シャフトと共に、前記固定ブラケット
及び固定シャフトに対して軸方向に移動させる移動機構
とを有するテレスコピックステアリング装置において、
前記移動機構を、前記固定ブラケットまたは可動ブラケ
ットの何れか一方に固定された超音波モータと、前記固
定ブラケットまたは可動ブラケットの何れか他方に配設
されたスライダー部材と、一端部に形成された係合部が
前記超音波モータの出力軸に係合されると共に、他端部
が前記スライダー部材に螺合したスクリューと接続され
ており、前記超音波モータの回転力を前記スクリューに
伝達するケーブルとにより構成し、かつ、前記ケープル
が前記超音波モータの起動トルクより低いトルクの印加
により捩れを発生するよう構成としたことを特徴とする
ものである。
【0011】上記の技術的手段は、次のように作用す
る。移動機構を構成する超音波モータは、可動ブラケッ
トを固定ブラケットに対して軸方向に移動させる駆動源
となる。この超音波モータは、固定ブラケットまたは可
動ブラケットの何れか一方に固定されている。また、ス
ライダー部材はスクリューと螺合しており、このスクリ
ューが回転することによりスライダー部材は固定ブラケ
ットに対して移動する。従って、このスライダー部材
は、固定ブラケットまたは可動ブラケットの内、超音波
モータが固定されてない側に固定されている。
【0012】また、前記の超音波モータとスクリューは
ケーブルにより接続されている。具体的には、ケーブル
の一端部に形成された係合部は超音波モータの出力軸に
係合され、他端部はスクリューに接続されている。よっ
て、超音波モータの回転力は、このケーブルを介してス
クリューに伝達され、これによりスライダー部材は固定
ブラケットに対して移動する。
【0013】更に、ケープルは超音波モータの起動トル
クより低いトルクの印加により捩れを発生するよう構成
されている。これにより、超音波モータの起動直後にお
いては、ケーブルが捩じれることにより超音波モータの
出力軸は回転しても、スクリューは回転しない状態を発
生させることができる。但し、この出力軸の回転は、ケ
ーブルが捩じれることにより発生するものであるため、
微小な回転である。
【0014】ここで、前記した超音波モータの特性につ
いて再び考察する。超音波モータは出力軸が回転してい
る時においては、回転数が低くなるほどモータトルクが
増大する特性を有しており、回転数が零近傍において最
大トルクTMAX を出力する。一方、停止している超音波
モータを起動する時に発生する起動トルクTS は、最大
トルクTMAX に対して低い値となっている。
【0015】従って、従来のようにケーブルの捩れ剛性
が高い場合には超音波モータの出力軸の回転とスクリュ
ーの回転とは等しくなるため、例えばスクリューを回転
するのに要する駆動トルクTD が起動トルクTS より大
きく、かつ最大トルクTMAXより小さい場合には(TS
<TD <TMAX )には、駆動トルクTD が最大トルクT
MAX より小さいにも拘わらず、超音波モータが回転せず
テレスコピック動作が適正に行なわれない状態が発生す
る。
【0016】しかるに本発明の構成では、ケープルは超
音波モータの起動トルクTS より低いトルクの印加によ
り捩れる構成であるため、スクリューを回転するのに要
する駆動トルクTD が起動トルクTS より大きくても、
ケープルが捩じれることにより超音波モータは回転す
る。この際発生する超音波モータの回転は、あくまでケ
ープルが捩じれることにより発生するものであるため、
その回転数は微小である。一方、前記したように、超音
波モータはいったん回転を開始すれば、回転数が低いほ
どモータトルクが増大する特性を有している。
【0017】よって、超音波モータは、起動時にケープ
ルが捩じれ微小回転することにより、最大トルクTMAX
に近いトルクを発生する。これにより、起動トルクTS
が駆動トルクTD より小さくても、超音波モータは起動
直後において略最大トルクT MAX を発生する状態とな
り、駆動トルクTD が起動トルクTS より大きくかつ最
大トルクTMAX より小さい場合であっても確実なテレス
コピック動作を行なうことを可能とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1及び図2は本発明の一実施
例であるテレスコピックステアリング装置の全体構成を
示している。図1はテレスコピックステアリング装置の
正面図であり、また図2はテレスコピックステアリング
装置の平面図である。
【0019】各図に示されるように、本実施例に係るテ
レスコピックステアリング装置は、大略すると固定ブラ
ケットとなるステアリングコラム1とロアチューブ3、
固定シャフトとなるロアメインシャフト27、可動ブラ
ケットとなるテレスコピックチューブ2とアッパーチュ
ーブ4、可動シャフトとなるアッパメインシャフト2
5、及び移動機構23等により構成されている。
【0020】ステアリングコラム1は筒状のロアチュー
ブ3を有しており、このロアチューブ3にはロアメイン
シャフト3を配設されている。このロアメインシャフト
27は、ロアチューブ3内において回転自在に軸承され
た構成とされている。このロアチューブ3はブラケット
28を介して車体に固定されており、よってロアメイン
シャフト27も車体に対し固定された構成とされてい
る。更に、ロアメインシャフト27の図中X1方向の端
部は、タイヤを操舵するためのステアリングギヤボック
ス(図示せず)に接続されている。
【0021】一方、ロアチューブ3には、ブッシュ21
(図6に示される)を介して筒状のテレスコピックチュ
ーブ2がロアチューブ3に対し軸方向(図中、矢印X
1,X2方向)に摺動可能に保持されている。このテレ
スコピックチューブ2には、後に詳述する移動機構23
を構成するテレスコステイダー17が配設されると共に
アッパーチューブ4が取り付けられている。
【0022】アッパーチューブ4は図中X1方向側の端
部に二股状のアーム部32が形成されており、この一対
のアーム部32は共に支軸33によりテレスコピックチ
ューブ2に回動可能に軸承されている。また、アッパー
チューブ4にはチルトモータ5が配設されており(図1
に示される)、このチルトモータ5の駆動軸34にはス
クリューが形成されている。
【0023】更に、テレスコピックチューブ2の駆動軸
34と対向する位置にはラック35が回動可能に配設さ
れており、このラック35はスクリュー形状を有した駆
動軸34と螺合している。従って、チルトモータ5が駆
動すると、チルトモータ5の配設位置におけるテレスコ
ピックチューブ2とアッパーチューブ4との離間距離は
伸縮し、これによりテレスコピックチューブ2に対して
アッパーチューブ4は支軸33を中心として図1中矢印
D1,D2で示す方向に回動する。これにより、ステア
リングをチルト動作することが可能となる。
【0024】また、アッパーチューブ4には筒状のチル
トブラケット26が設けられており、このチルトブラケ
ット26内にはアッパメインシャフト25が回転可能に
軸承されている。ステアリングは、このアッパメインシ
ャフト25の図中X2方向の端部に取り付けられる。更
に、アッパメインシャフト25は、図示しないジョイン
ト及びミドルシャフトを介してロアメインシャフト27
と接続されており、よってステアリングを操作すること
によりアッパメインシャフト25を回転すると、この回
転力はジョイント及びミドルシャフトを介してロアメイ
ンシャフト27に伝達される。よって、ステアリングを
回転操作することにより、ロアメインシャフト27も回
転する構成となる。
【0025】また、アッパメインシャフト25とロアメ
インシャフト27との間に配設されるジョイントは、前
記のようにチルトモータ5が駆動し、テレスコピックチ
ューブ2に対しアッパチューブ4が矢印A1,A2方向
に揺動動作しても、アッパメインシャフト25とロアメ
インシャフト27との間の回転力伝達を維持する機能を
奏する。
【0026】また、アッパメインシャフト25とロアメ
インシャフト27との間に配設されるミドルシャフト
は、例えばスプライン嵌合によりアッパメインシャフト
25とロアメインシャフト27とを接続した構成とされ
ている。従って、前記のように車体に固定されたロアチ
ューブ3I対し、テレスコピックチューブ2,アッパー
チューブ4,及びチルトブラケット26が図中矢印X
1,X2方向に移動すると、これに伴いミドルシャフト
は伸縮し、これによりロアチューブ3I対しテレスコピ
ックチューブ2等が移動しても、アッパメインシャフト
25はロアメインシャフト27に軸方向に移動可能に、
かつ一体的に連結された状態を維持する構成とされてい
る。
【0027】続いて、移動機構23について、前記の図
1及び図2に加え、図3乃至図8を用いて説明する。移
動機構23は、可動ブラケットとなるテレスコピックチ
ューブ2,アッパーチューブ4を可動シャフトとなるア
ッパメインシャフト25と共に、固定ブラケットとなる
ステアリングコラム1,ロアチューブ3及び固定シャフ
トとなるロアメインシャフト27に対し、軸方向(矢印
X1,X2方向)に移動させる機能を奏するものであ
る。
【0028】この移動機構23は、大略するとテレスコ
モータ6,クランプ7,ケーブル8,テレスコスクリュ
ー9,テレスコスライダー18,ウエッジロック18,
及び軸承機構36等により構成されている。テレスコモ
ータ6は、ダイレクトドライブモータである超音波モー
タが用いられている。本実施例では、テレスコモータ6
はロアチューブ3にネジ止め固定されている。この超音
波モータであるテレスコモータ6は、圧電素子よりなり
超音波振動する振動体と、出力軸29に接続れさた移動
体との間に作用する摩擦力により出力軸が回転する構成
とされている。よって、入力軸29にスラスト力(図
中、矢印X1方向の力)が作用すると、振動体と移動体
との間における摩擦状態が変化し、振動体が振動しても
適正に移動体(即ち、出力軸29)が回転しない場合が
発生するおそれがあることは前述した通りである。
【0029】しかるに、超音波モータは他の構成のモー
タ(以下、従来モータという)に比べて低回転で高トル
クを発生するため、この超音波モータをテレスコモータ
6として用いることにより、従来モータで必要とされた
減速機構を必要とせず、テレスコピックステアリング装
置全体としての小型化,部品点数の削減を図ることがで
きる。
【0030】上記構成とされたテレスコモータ6には、
ケーブル8が接続される。このケーブル8は、例えばば
ね鋼等の可撓性を有する金属材により形成されており、
よって捩じり方向に力が印加された際に若干の捩じりを
発生するよう構成とされている。このケーブル8の少な
くとも矢印X1方向側の端部(以下、この部位を係合部
8aという)は断面矩形状とされており、また係合部8
aが係合されるテレスコモータ6の出力軸29には、係
合部8aの形状に対応した角孔30が形成されている。
そして、係合部8aが角孔30に挿入され係合すること
により、テレスコモータ6に対しケーブル8が接続され
る構成となっている。尚、本実施例に係るケーブル8
は、成形を容易とするために、その全体が断面矩形状と
されている。
【0031】上記のように係合部8aが角孔30に係合
した状態において、係合部8aと角孔30との間には微
小な間隙が形成されるよう構成されており、また角孔3
0の深さは係合部8aに対して十分に長くなるよう形成
されている。即ち、ケープル8の係合部8aはテレスコ
モータ6の出力軸29に対し係合状態を維持しつつ、出
力軸29の軸方向(矢印X1,X2方向)に移動可能な
構成とされている。
【0032】よって、テレスコピックステアリング装置
を構成する各構成要素の組み立て誤差及び温度変化に伴
う熱膨張等に起因し、ケーブル8がテレスコモータ6の
出力軸29に向けて移動しても(即ち、X1方向に移動
しても)、ケープル8の係合部8aは出力軸29内にお
いてX1,X2方向し、これにより前記の組み立て誤差
及び温度変化に伴いケーブル8の移動は吸収される。
【0033】従って、テレスコモータ6にスラスト力が
発生することはなく、テレスコモータ6は常に安定した
回転を行なうことが可能となる。これにより、テレスコ
モータ6としてダイレクトモータである超音波モータを
用いても、常に安定したテレスコピック動作を実現させ
ることが可能となる。また、前記したケープル8の図中
矢印X2方向側の端部8bには、テレスコスクリュー9
が配設される。このテレスコスクリュー9にも角孔31
(図3及び図4に現れる)が形成されており、この端部
8bは角孔31内において軸方向に変位可能な構成とさ
れている。よって、この端部8bと角孔31との係合位
置においても、上記したスラスト力を吸収させることが
可能である。
【0034】テレスコスクリュー9は軸承機構36(後
に詳述する)によりクランプ7に軸承されるものであ
り、フランジ部9aと、クランプ7及び軸承機構36に
より軸承されると共に端部に前記した角孔31が形成さ
れた延出軸部9bと、矢印X2方向に向け延出されると
共に螺子が形成されたスクリュー部9cと、延出軸部9
bの一部に形成され後述するロックナット16が螺着さ
れるネジ部9dを一体的に形成した構成とされている。
【0035】テレスコスクリュー9を軸承するクランプ
7はロアチューブ3に固定されている。従ってテレスコ
スクリュー9もロアチューブ3に配設された構成となっ
ている。また、テレスコスクリュー9のスクリュー部9
cは矢印X2方向に長く延出しており、具体的にはロア
チューブ3に摺動可能に挿入されているテレスコピック
チューブ2と対向する位置まで延出している。
【0036】テレスコピックチューブ2にはテレスコス
ライダー17が固定されており、このテレスコスライダ
ー17にはナット37が内設されている(図4に示
す)。そして、このテレスコスクリュー9を構成するス
クリュー部9cは、テレスコスライダー17に内設され
たナット37と螺合した構成とされている。続いて、テ
レスコスクリュー9をクランプ7に軸承させる軸承機構
36につてい説明する。
【0037】軸承機構36は、第1及び第2のベアリン
グ10,15、第1乃至第4のブッシュ11〜14、及
びロックナット16により構成されている。第1及び第
2のベアリング10,15は共にスラスト玉軸受けであ
る。また、第1及び第4のブッシュ11,14は凹曲面
38が形成されており、また第2及び第3のブッシュ1
2,13には凸曲面39が形成されている。この凹曲面
38の曲率と凸曲面39の曲率は略等しくなるよう構成
されている。
【0038】軸承機構36を組み立てるには、先ずテレ
スコスクリュー9の延出軸部9bに第1のベアリング1
0を挿通装着し、続いて第1のブッシュ11,第2のブ
ッシュ12を挿通する。前記のように、テレスコスクリ
ュー9にはフランジ部9aが形成されており、延出軸部
9bに挿通された第1のベアリング10はフランジ部9
aに係合するよう構成されている。よって、第1のベア
リング10及び第1及び第2のブッシュ11,12がス
クリュー部9c側に移動することはない。
【0039】上記のように延出軸部9bに第1のベアリ
ング10,第1及び第2のブッシュ11,12が挿通さ
れると、続いて延出軸部9bをクランプ7に形成されて
いる支軸部22に装着する。具体的には、支軸部22に
は挿通孔40が形成されており、この挿通孔40に延出
軸部9bを挿通することにより延出軸部9bを支軸部2
2に装着する。この際、挿通孔40の径寸法は延出軸部
9bの径寸法より若干大きく形成されており、よって延
出軸部9bは挿通孔40に対し遊嵌状態となっている。
【0040】続いて、延出軸部9bの支軸部22より矢
印X1方向に延出した部分に、第3のブッシュ13,第
4のブッシュ14,第2のベアリング15をこの順番で
挿通し、最後にロックナット16を挿通しテレスコスク
リュー9に形成されているネジ部9dに螺合する。これ
により、前記した第1及び第2のベアリング10,1
5、第1乃至第4のブッシュ11〜14は、テレスコス
クリュー9に形成されたフランジ部9aとロックナット
16との間に締結された構成となる。
【0041】しかるに、前記のようにフランジ部9aと
対向する位置には第1のベアリング10が配設され、ま
たロックナット16と対向する位置には第2のベアリン
グ15が配設され、かつ各ベアリング10,15はスラ
スト軸受けであるため、テレスコスクリュー9の回転は
確保されている。ここで、第1乃至第4のブッシュ11
〜14の形状に注目し、以下説明する。前記したよう
に、第1及び第4のブッシュ11,14は凹曲面38が
形成されており、また第2及び第3のブッシュ12,1
3には前記凹曲面38と略等しい曲率を有した凸曲面3
9が形成されている。更に、テレスコスクリュー9の延
出軸部9bは、挿通孔40に対し遊嵌状態となってい
る。
【0042】よって、凸曲面39上で凹曲面38が変位
することにより、テレスコスクリュー9は支持部22に
対して図1及び図4に矢印E1,E2で示すように揺動
可能な構成となる。即ち、テレスコスクリュー9を軸承
機構36を用いてクランプ7に軸承させることにより、
テレスコスクリュー9はクランプ7の支持部22を中心
として揺動変位可能な構成となる。
【0043】次に、図3及び図6乃至図8を用い、クラ
ンプ7の構造について説明する。図6は図1におけるA
−A線に断面図であり、図7は図1におけるB−B線に
断面図であり、更に図8は図7における矢印F方向から
見た矢視図である。クランプ7は、図6に示されるよう
に、第1のクランプ半体7Aと、第2のクランプ半体7
Bとより構成されている。この第1及び第2のクランプ
半体7A,7Bは、ロアチューブ3を挟んで対向配置さ
れ、ボルト41,42(図7に現れる)で締結されるこ
とによりロアチューブ3に固定される構成とされてい
る。
【0044】また、前記のようにロアチューブ3の内部
にはテレスコピックチューブ2が摺動可能に挿通されて
いるが、ロアチューブ3内でテレスコピックチューブ2
にガタツキが発生しないよう、ロアチューブ3とテレス
コピックチューブ2との間にはブッシュ21が配設され
ている。更に、テレスコピックチューブ2が常にロアチ
ューブ3とブッシュ21を介して摺接した状態を維持さ
せるため、第1のクランプ半体7Aにはウェッジロック
18が配設されている。
【0045】このウェッジロック18は、クランプ7内
において図6に矢印Y1,Y2で示す方向に移動可能な
構成とされており、ロアチューブ3に形成された開口部
43及びブッシュ21を介してテレスコピックチューブ
2と対向する部位に傾斜面44が形成されている。ま
た、クランプ7にはスプリング19が内設されており、
このスプリング19の一端はクランプ7に螺着されたボ
ルト20に当接すると共に、他端はウェッジロック18
に当接している。よって、ウェッジロック18はスプリ
ング19のバネ力により、常に矢印Y1方向に付勢され
た構成とされている。よって、ウェッジロック18の傾
斜面44は常にテレスコピックチューブ2をロアチュー
ブ3に向け押圧付勢するため、テレスコピックチューブ
2の安定した摺動動作を担保することができる。
【0046】ところで、上記のようにテレスコピックチ
ューブ2を常に安定した状態で摺動動作させるために
は、ウェッジロック18がテレスコピックチューブ2を
ロアチューブ3に向け押圧する力を安定させる必要があ
る。このためには、スプリング19がウェッジロック1
8に作用するバネ力を一定化させる必要がある。しかる
に、テレスコピックチューブ2はロアチューブ3に対し
摺動するものであり経時的に摩耗が発生し、またテレス
コピックチューブ2とウェッジロック18との摺接部分
(ブッシュ21を含む)においても経時的な摩耗が発生
する。
【0047】本実施例では、これらの摩耗が発生しても
スプリング19がウェッジロック18に作用するバネ力
を一定化できるよう、スプリング19の一端をボルト2
0に当接させ、このボルト20の螺進度を調整しうるよ
う構成されている。これにより、摩耗が発生した場合で
も、ボルト20を用いてウェッジロック18に作用する
バネ力が所定値となるよう調整することができる。
【0048】また、スプリング19が発生するバネ力と
バネ長との関係に注目すると、所定のバネ力を発生させ
ようとした際、バネ長が長い場合にはバネ定数を小さく
することができ、逆にバネ長が短い場合にはバネ定数を
高く設定する必要がある。一方、上記の調整作業におて
いは、スプリング19のバネ長が短いとボルト20の少
量の変位でバネ力が大きく変化してしまい調整が行い難
い。これに対し、スプリング19のバネ長が長いとボル
ト20の変位によるバネ力の変化量が少ないため調整が
行い易い。更に、単にスプリング19のバネ長を長くす
ると、クランプ7が大型化してしまうため、この点から
はスプリング19のバネ長は短い方が望ましい。
【0049】そこで、本実施例ではウェッジロック18
の内部にスプリング19が嵌入する嵌入孔45を設け、
スプリング19のバネ長を長く設定しつつ、クランプ7
の小型化を図った。これにより、ボルト20によるバネ
力の調整を容易に行なうことができると共に、クランプ
7の小型化を図ることができる。ところで、前記したよ
うにクランプ7はテレスコスクリュー9及び軸承機構3
6が取り付けられるものであるため、確実にロアチュー
ブ3に固定する必要がある。
【0050】このためには、ロアチューブ3及びクラン
プ7を高精度に製造する必要がある。しかるにロアチュ
ーブ3は円筒形状であるため、高い円筒度を有するよう
高精度に製造するのは製造時に実施される溶接による熱
変形の影響等に起因して非常に困難であり、よってロア
チューブ3の表面には必然的に微細な凹凸が発生してし
まう。
【0051】従って、クランプ7のロアチューブ3と対
向する面(以下、対向面46という)の全面がロアチュ
ーブ3の表面と当接する構成とすると、凸部が形成され
た部分のみがクランプ7の対向面46と当接してしまい
(即ち、1点のみで当接することとなり)、他の部分は
浮いた状態となりガタツキや騒音が発生するおそれがあ
る。
【0052】しかるに本実施例では、図8(図8では、
第1のクランプ半体7Aのみを示す)に示されるよう
に、クランプ7のロアチューブ3と対向する対向面46
に溝部47と当接部48を形成した構成としている。溝
部47は当接部48に対し窪んだ部分であり、その窪み
量は少なくとも前記したロアチューブ3の表面に発生し
た凸部の高さよりも大きく設定されている。この、溝部
47は、対向面46の略中央部に形成されている。
【0053】また、当接部47は、クランプ7がロアチ
ューブ3に固定された状態において、ロアチューブ3の
表面に当接する部位である。この当接部47は、溝部4
7を挟むよう離間配設されている。クランプ7を上記構
成とすことにより、クランプ7(クランプ半体7A,7
B)をロアチューブ3に固定した固定状態では、軸方向
(矢印X1,X2方向)に離間した一対の当接部47の
みがロアチューブ3と当接した状態となる。即ち、クラ
ンプ7(クランプ半体7A,7B)は矢印X1,X2方
向に離間した二つの位置において当接部47がロアチュ
ーブ3と当接し、中間部分は溝部47の存在によりロア
チューブ3とと当接しない構成となる。
【0054】これにより、ロアチューブ3の表面に凹凸
が形成されていても、ロアチューブ3とクランプ7とは
離間した2点(即ち、当接部47)で必ず当接すること
となり、先に述べた1点でのみ当接する当接状態の発生
を防止することができる。これにより、クランプ7はロ
アチューブ3に安定した状態で固定され、ガタツキや振
動の発生を防止することができる。よって、クランプ7
を上記構成とすることにより、円滑でかつ騒音の発生の
ないテレスコピック動作を実現することができる。
【0055】続いて、上記構成とされたテレスコピック
ステアリング装置の動作について説明する。テレスコピ
ック動作を開始させるには、先ずテレスコモータ6を起
動する。これにより、テレスコモータ6の出力軸29は
回転し、この回転力はケーブル8を介してテレスコスク
リュー9に伝達される。すると、テレスコスクリュー9
は回転し、これに伴いスクリュー部9cはテレスコスラ
イダー17のナット37内で回転する。前記のように、
スクリュー部9cはナット37と螺合しているため、テ
レスコスクリュー9が回転することにより、テレスコピ
ックチューブ2はロアチューブ3に対して図中矢印X
1,X2方向に摺動し、これに伴いステアリングホイー
ルが取り付けられたアッパメインシャフト25も矢印X
1,X2方向に移動する。これにより、ステアリングホ
イールは運転者に対し近接する方向或いは離間する方向
に移動し、運転者の体格,好みに対応したステアリング
位置に位置決めすることができる。
【0056】ところで本実施例では、テレスコモータ6
として、ダイレクトドライブモータである超音波モータ
を用いている。テレスコモータ6として超音波モータを
用いることにより、前記したように減速機構を用いるこ
となく低回転,高トルクを実現でき、よってテレスコピ
ックステアリング装置の小型化,低コスト化,及び低騒
音化を図ることができる。
【0057】しかるに、テレスコモータ6として超音波
モータを用いた場合、テレスコピックチューブ2等を移
動させるのに要する駆動トルクの大きさによっては、速
やかな起動が行なえない場合が生じる。これについて、
図5を用いて説明する。図5は、超音波モータであるテ
レスコモータ6の回転数とモータトルクとの関係を示し
ている。同図に示されるように、超音波モータは出力軸
29が回転している時(即ち、モータ駆動時)において
は、回転数が低くなるほどモータトルクが増大する特性
を有しており、回転数が零近傍において最大トルクT
MAX を出力する。一方、停止している超音波モータを起
動する時のトルク(起動トルクTS)は、前記した最大
トルクTMAX に対して低い値となっている。
【0058】従って、テレスコモータ6として超音波モ
ータを用いた場合、例えばテレスコピックチューブ2等
を移動させるのに要する駆動トルクTD (これは、テレ
スコスクリュー9を回転させるのに要するトルクと等
価)が起動トルクTS より大きく、かつ最大トルクT
MAX より小さい場合には(TS <TD <TMAX )には、
駆動トルクTD が最大トルクTMAX より小さいにも拘わ
らず、テレスコピック動作が実施されない場合が発生す
る。
【0059】これを回避するためには、テレスコモータ
6が起動した直後において、テレスコモータ6の出力軸
29が若干量でよいから回転するよう構成すればよい。
出力軸29が若干量でも回転すれば、図5に示す特性よ
りテレスコモータ6は大きなトルクを発生するため、テ
レスコスクリュー9を回転させることが可能となり、テ
レスコピック動作を実施することができる。
【0060】このため本実施例では、前記のようにケー
プル8をばね鋼等の可撓性を有する金属材により形成
し、捩じり方向に力が印加された際に若干の捩じりを発
生するよう構成した。具体的には、テレスコモータ6
(超音波モータ)の起動トルクT S より低いトルクの印
加により、ケープル8に捩れが発生するよう構成した。
上記構成とすることにより、テレスコモータ6の起動直
後においては、ケーブル8が捩じれることによりテレス
コモータ6の出力軸29は回転しても、テレスコスクリ
ュー9は回転しない状態を実現することができる。但
し、この出力軸29の回転は、ケーブル8が捩じれるこ
とにより発生するものであるため、微小な回転である。
【0061】ここで、図5に示したテレスコモータ6
(超音波モータ)の特性について再び注目する。本実施
例の構成では、ケープル8はテレスコモータ6の起動ト
ルクT S より低いトルクの印加により捩れる構成である
ため、テレスコスクリュー9を回転するのに要する駆動
トルクTD が起動トルクTS より大きくても、ケープル
8が捩じれることによりテレスコモータ6は回転する。
【0062】この際発生するテレスコモータ6の回転
は、あくまでケープル8が捩じれることにより発生する
ものであるため、その回転数は微小である。一方、前記
したように、テレスコモータ6(超音波モータ)はいっ
たん回転を開始すれば、回転数が低いほどモータトルク
が増大する特性を有している。よって、テレスコモータ
6は、起動時にケープル8が捩じれ微小回転することに
より、最大トルクTMAX に近いトルクを発生する。これ
により、起動トルクT S が駆動トルクTD より小さくて
も、テレスコモータ6は起動直後において略最大トルク
MAX を発生する状態となり、駆動トルクTD が起動ト
ルクTS より大きくかつ最大トルクTMAX より小さい場
合であっても確実なテレスコピック動作を行なうことを
可能とすることができる。
【0063】ところで、テレスコモータ6が起動する
と、ロアチューブ3に対しテレスコビックチューブ2は
図中矢印X1,X2方向への移動を開始するが、ロアチ
ューブ3に対しテレスコビックチューブ2を円滑に摺動
させるためには、テレスコビックチューブ2及びロアチ
ューブ3が高い円筒度を有するよう精度よく製造する必
要がある。
【0064】しかるに、高い円筒度を有するよう高精度
にテレスコビックチューブ2及びロアチューブ3を製造
することが困難であることは前述した通りである。ま
た、ロアチューブ3に対しテレスコビックチューブ2を
円滑に摺動させるためには、前記したテレスコモータ
6,テレスコスクリュー9,ナット37等の構成要素を
精度よく取り付ける必要があるが、各構成要素自体にも
必然的に製造誤差が含まれており、また各構成要素を取
り付ける際にも取付誤差が発生する。これらは、テレス
コビックチューブ2が摺動動作する際に、テレスコスク
リュー9とナット3間における“こじり”の発生の原因
となってしまう。
【0065】しかるに本実施例では、テレスコスクリュ
ー9をクランプ7に設けられた軸承機構36に揺動可能
に軸承させた構成としている。即ち、図3及び図4を用
いて説明したように、第1及び第4のブッシュ11,1
4は凹曲面38が形成されており、また第2及び第3の
ブッシュ12,13には凹曲面38と略等しい曲率を有
した凸曲面39が形成されている。従って、凸曲面39
上において凹曲面38は変位可能な構成となっており、
第2及び第3のブッシュ12,13に対し第1及び第4
のブッシュ11,14は変位可能な構成とされている。
更に、テレスコスクリュー9の延出軸部9bは、挿通孔
40に対し遊嵌状態となっている。
【0066】よって、凸曲面39上で凹曲面38が変位
することにより、テレスコスクリュー9は支持部22に
対して図1及び図4に矢印E1,E2で示すように揺動
可能な構成となる。即ち、テレスコスクリュー9を軸承
機構36を用いてクランプ7に軸承させることにより、
テレスコスクリュー9はクランプ7の支持部22を中心
として揺動変位可能な構成となる。
【0067】このように、軸承機構36によりテレスコ
スクリュー9がクランプ7の支持部22を中心として揺
動変位可能な構成となることにより、製造誤差及び組立
誤差に起因してテレスコビックチューブ2とロアチュー
ブ3との間に軸ずれが発生しても、この軸ずれはテレス
コスクリュー9が揺動変位することにより吸収される。
よって、テレスコスクリュー9とナット37(テレスコ
スライダー17)との螺合部位に“こじり”が発生する
ことを防止でき、円滑なテレスコピック動作を実現する
ことができる。
【0068】また、加工精度の高い工作機械及び組立機
械は不要となりコスト上昇を抑制できると共に、“こじ
り”の発生自体を防止できるため、経時劣化が発生する
こともなくテレスコピックステアリング装置の信頼性を
向上させることができる。
【0069】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、起動ト
ルクTS が駆動トルクTD より小さくても、超音波モー
タは起動直後において略最大トルクTMAX を発生する状
態となり、駆動トルクTD が起動トルクTS より大きく
かつ最大トルクTMAX より小さい場合であっても確実な
テレスコピック動作を行なうことを可能とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるテレスコピックステア
リング装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施例であるテレスコピックステア
リング装置の平面図である。
【図3】本発明の一実施例であるテレスコピックステア
リング装置に設けられた移動機構の分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施例であるテレスコピックステア
リング装置に設けられた移動機構の部分切截図である。
【図5】超音波モータの回転数とモータトルクとの関係
を示す図である。
【図6】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【図7】図1におけるB−B線に沿う断面図である。
【図8】クランプを図7における矢印F方向から見た矢
視図である。
【符号の説明】
1 ステアリングコラム 2 テレスコピックチューブ 3 ロアチューブ 4 アッパチューブ 5 チルトモータ 6 テレスコモータ 7 クランプ 7A 第1のクランプ半体 7B 第2のクランプ半体 8 ケーブル 9 テレスコスクリュー 9a フランジ部 9b 延出軸部 9c スクリュー部 9d ネジ部 10 第1のベアリング 11 第1のブッシュ 12 第2のブッシュ 13 第3のブッシュ 14 第4のブッシュ 15 第2のベアリング 17 テレスコスライダー 18 ウェッジロック 19 スプリング 22 支持部 23 移動機構 25 アッパメインシャフト 26 チルトブラケット 27 ロアメインシャフト 28 ブラケット 30,31 角孔 34 駆動軸 38 凹曲面 39 凸曲面 44 傾斜面 46 対向面 47 溝部 48 当接部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側に固定された固定ブラケットと、 該固定ブラケットに回転可能に支持された固定シャフト
    と、 前記固定ブラケットに軸方向に摺動可能に連結された可
    動ブラケットと、 前記固定シャフトに軸方向に移動可能且つ一体回転可能
    に連結され前記可動ブラケットに回転可能に支持された
    可動シャフトと、 前記可動ブラケットを前記可動シャフトと共に、前記固
    定ブラケット及び固定シャフトに対して軸方向に移動さ
    せる移動機構とを有するテレスコピックステアリング装
    置において、 前記移動機構を、 前記固定ブラケットまたは可動ブラケットの何れか一方
    に固定された超音波モータと、 前記固定ブラケットまたは可動ブラケットの何れか他方
    に配設されたスライダー部材と、 一端部に形成された係合部が前記超音波モータの出力軸
    に係合されると共に、他端部が前記スライダー部材に螺
    合したスクリューと接続されており、前記超音波モータ
    の回転力を前記スクリューに伝達するケーブルとにより
    構成し、 かつ、前記ケープルが前記超音波モータの起動トルクよ
    り低いトルクの印加により捩れを発生するよう構成とし
    たことを特徴とするテレスコピックステアリング装置。
JP20180497A 1997-07-28 1997-07-28 テレスコピックステアリング装置 Pending JPH1143053A (ja)

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