JP2002002501A - 車両用ステアリング装置 - Google Patents

車両用ステアリング装置

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JP2002002501A
JP2002002501A JP2000181999A JP2000181999A JP2002002501A JP 2002002501 A JP2002002501 A JP 2002002501A JP 2000181999 A JP2000181999 A JP 2000181999A JP 2000181999 A JP2000181999 A JP 2000181999A JP 2002002501 A JP2002002501 A JP 2002002501A
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tilt
electric
pulley
driven
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Seiichi Tachikawa
誠一 立川
Shoji Oka
昭次 岡
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばベルト伝動方式の伝達機構の静粛化を
図ってチルト・テレスコピック操作の快適性を向上する
と共に、伝達機構の部品の長寿命化を図ること。 【解決手段】 従動側プーリ21の中間部に、弾性体2
4を有するブッシュ27が設けてあるため、従動側プー
リ21がこじれて、駆動側プーリ20の軸心と従動側プ
ーリ21の軸心とがねじれたときには、ベルト23の張
力により弾性体24が弾性変形し、両軸心のねじれを吸
収して、両軸心を平行に維持(調心)する。その結果、
各プーリ20,21の歯と、ベルト23の歯との正常な
噛合を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータによっ
て、ステアリングコラムの傾斜角度又は軸方向長さを自
動的に調整する電動チルト式、電動テレスコピック式、
又は電動チルト・テレスコピック式の車両用ステアリン
グ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ステアリング装置には、運転者の
運転姿勢に応じて、電動モータによって、ステアリング
コラムの傾斜角度又は軸方向長さを自動的に調整する電
動チルト式、電動テレスコピック式、又は電動チルト・
テレスコピック式がある。
【0003】このような電動タイプのチルト式・テレス
コピック式では、例えば、ベルト伝動方式であり、電動
モータの駆動側プーリの回転動を歯付きベルトを介して
従動側プーリに伝達し、この回転動を送りネジ機構等の
変換機構によりロッドの直線動に変換し、このロッドの
直線動によりステアリングコラムを傾動又は摺動して、
自動的にチルト調整又はテレスコピック調整するように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した電
動モータの駆動側プーリの軸心と、従動側プーリの軸心
は、一般的には、高精度でもって互いに平行になるよう
に取り付けてある。
【0005】しかしながら、この両軸心の平行度に、加
工精度や作動時の負荷等によって、誤差が生じるといっ
たことがある。
【0006】その結果、例えば、ベルトが片側に寄りつ
いてフランジと接触した状態で回転し、擦過音を発生す
るといったこと、また、ベルトの歯とプーリの歯が正し
く噛みあわず、両歯の噛合音が生じるといったこと、さ
らに、これら両現象により、ベルト寿命が低下し易いと
いったことがある。
【0007】本発明は、上述したような事情に鑑みてな
されたものであって、ベルト伝動方式等の伝達機構の静
粛化を図ってチルト・テレスコピック操作の快適性を向
上すると共に、伝達機構の部品の長寿命化を図ることが
できる車両用ステアリング装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る車両用ステアリング装置は、電動モー
タの駆動側回転体の回転動を従動側回転体に伝達し、こ
の回転動を変換機構によりロッドの直線動に変換してス
テアリングコラムを傾動又は摺動し、自動的にチルト又
はテレスコピック調整する車両用ステアリング装置にお
いて、前記駆動側回転体の軸心と、前記従動側回転体の
軸心との平行度がずれたときに、弾性変形して両軸心を
平行に維持するための弾性体を備えていることを特徴と
する。
【0009】このように、本発明によれば、駆動側回転
体(例えば、駆動側プーリ)の軸心と、従動側回転体
(例えば、従動側プーリ)の軸心との平行度がずれたと
きに、弾性体が弾性変形して両軸心を平行に維持するよ
うに構成してある。したがって、従来のように、ベルト
が片側に寄りついてフランジと接触した状態で回転し、
擦過音を発生するといったことがなく、また、ベルトの
歯とプーリの歯が正しく噛みあわず、両歯の噛合音が生
じるといったことがなく、伝達機構の静粛化を図ってチ
ルト・テレスコピック操作の快適性を向上することがで
きる。
【0010】しかも、上記のような両現象を防止できる
ため、ベルト寿命の低下を招来することもなく、長寿命
化を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
車両用ステアリング装置を、図面を参照しつつ説明す
る。 (第1実施の形態)図1は本発明の実施形態を示す電動
式ステアリング装置の概略構成図である。ステアリング
装置1は、いわゆる腰振りチルト方式を採用しており、
後端部にステアリングホイール2が装着されると共に、
前端部にステアリングギヤ(図示しない)が連結された
ステアリングシャフト3をその軸の周りに回転可能に保
持する2つのステアリングコラム、即ちアッパコラム4
及びロアコラム6と、車体側に固定される固定ブラケッ
ト5を備えている。この固定ブラケット5に対する両コ
ラム4,6の傾きや、両コラム4,6間の相対位置を適
宜調節することによって、ステアリングシャフト3、ひ
いてはステアリングホイール2が所望の位置に保持され
るようになっている。
【0012】アッパコラム4は、鋼管プレス成形品であ
り、ベアリング(図示しない)を介してステアリングシ
ャフト3を回動自在に保持すると共に、ロアコラム6に
摺動自在に内嵌・保持されている。また、ロアコラム6
は、アルミニウム合金を素材とする薄肉のダイキャスト
成形品(以後、アルミダイキャスト成形品と言う)であ
り、剛性を確保するべく、外周面に多数のリブを有して
いる。更にロアコラム6は、固定ブラケット5の前端部
にチルトヒンジピン7を介して揺動自在に連結されてい
る。したがって、固定ブラケット5に対してロアコラム
6を適宜揺動させることで、ステアリングシャフト3及
びステアリングホイール2のチルト位置を調節すること
ができる。尚、本実施形態は、固定ブラケット5も、ロ
アコラム6と同様のアルミダイキャスト成形品である。
【0013】本実施形態の場合、ステアリングホイール
2のチルト位置は、電動駆動部である電動アクチュエー
タ8によって調節される。電動アクチュエータ8は、ア
クチュエータ本体8aの前端部がピン9を介してロアコ
ラム6に揺動自在に接続される一方、アクチュエータロ
ッド10の後端部がピン11により鋼板プレス成形品の
チルト揺動部材12の前端部に連結されている。チルト
揺動部材12は、中間部上方が固定ブラケット5にピン
14により揺動自在に支持される一方、後端部に形成さ
れた矩形孔15にはロアコラム6に固着されたピン13
が嵌入している。
【0014】これにより、電動アクチュエータ8のアク
チュエータ本体8aからアクチュエータロッド10が繰
り出されると、チルト揺動部材12が図1中で反時計回
りに回動し、ロアコラム6がアッパコラム4およびステ
アリングシャフト3と共にチルトヒンジピン7を支点に
して上方に揺動することになり、ステアリングホイール
2の上方へのチルト調節がなされる。また、電動アクチ
ュエータ8のアクチュエータ本体8a内にアクチュエー
タロッド10が収納されると、チルト揺動部材12が図
1中で時計回りに回動し、ロアコラム6がアッパコラム
4およびステアリングシャフト3と共にチルトヒンジピ
ン7を支点にして下方に揺動することになり、ステアリ
ングホイール2の下方へのチルト調節がなされる。
【0015】一方、アッパコラム4がロアコラム6に摺
動自在に内嵌・保持されているため、ロアコラム6に対
してアッパコラム4を繰り出すあるいは進入させること
で、ステアリングシャフト3およびステアリングホイー
ル2のテレスコピック位置を調節することができる。
【0016】本実施形態の場合、ステアリングホイール
2のテレスコピック位置は、電動アクチュエータ8'に
よって調節される。電動アクチュエータ8'は、電動ア
クチュエータ8と全く同一品とし、その取付形態のみを
異なるものとできる。すなわち、電動アクチュエータ
8'は、アクチュエータ本体8a'の前端部がピン9'を介
してロアコラム6に連結され、アクチュエータロッド1
0'の後端がピン11'を介してアッパコラム4に固着さ
れた鋼板製のステー16に連結されている。
【0017】これにより、電動アクチュエータ8'のア
クチュエータ本体8a'からアクチュエータロッド10'
が繰り出されると、ステー16と共にアッパコラム4お
よびステアリングシャフト3が後退することになり、ス
テアリングホイール2の後方へのテレスコピック調節が
なされる。また電動テレスコピックアクチュエータ8'
のアクチュエータ本体8a'内にアクチュエータロッド1
0'が収納されると、ステー16と共にアッパコラム4
およびステアリングシャフト3が前進することになり、
ステアリングホイール2の前方へのテレスコピック調節
がなされる。
【0018】図2は、本発明の第1実施の形態に係る電
動チルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置
に用いる電動アクチュエータの断面図である。
【0019】図2に示すように、電動チルト・テレスコ
ピック調整のためのベルト伝動方式の電動駆動部では、
ステアリングコラム(図示略)を傾動又は摺動するため
のロッド17がハウジング18内に軸方向摺動自在に設
けてある。
【0020】ハウジング18には、電動モータ19が取
り付けてあり、この電動モータ19の駆動軸には、小径
の駆動側プーリ20が固定してある。
【0021】この駆動側プーリ20に対向して、大径の
従動側プーリ21がハウジング18に軸受22により回
転自在に設けてあり、この駆動側プーリ20と、従動側
プーリ21との間には、歯付きベルト23が掛け渡して
いる。また、従動側プーリ21の内周面には、ロッド1
7の外周面の雄ネジに螺合して送りネジ機構を構成する
雌ネジが形成してある。なお、小径の駆動側プーリ20
と、大径の駆動側プーリ21とは、一定の減速比になる
ように構成してある。
【0022】このように構成してあるため、電動モータ
19の駆動側プーリ20の回転動を、歯付きベルト23
を介して従動側プーリ21に減速して伝達し、この回転
動を送りネジ機構の変換機構によりロッド17の直線動
に変換し、このロッド17の直線動によりステアリング
コラム(図示略)を傾動又は摺動して、自動的にチルト
調整又はテレスコピック調整するようになっている。
【0023】さらに、本第1実施の形態では、従動側プ
ーリ21を、雌ネジを形成した内径側部材21aと、プ
ーリとしての外径側部材21bとの二部材により構成
し、これらの間に、ゴム等の弾性体24、内筒25、及
び外筒26からなるブッシュ27が圧入又は加締めによ
り設けてある。なお、弾性体24は、内筒25と外筒2
6との間に予め加硫成形してある。
【0024】この弾性体24等からなるブッシュ27
は、以下に述べるように、調心機構を構成している。
【0025】すなわち、一般的には、駆動側プーリ20
の軸心と、従動側プーリ21の軸心との平行度を良好に
維持しているときには、各プーリ20,21の歯と、ベ
ルト23の歯とは、相互に平行な正常な噛合(幾何学的
に正しい噛合)をしている。
【0026】しかし、従来、上記のようなブッシュ27
を設けていない場合、負荷等の要因により、従動側プー
リ21がこじれて、駆動側プーリ20の軸心と従動側プ
ーリ21の軸心との平行度がずれ、両軸心がねじれたと
きには、各プーリ20,21の歯と、ベルト23の歯と
の両歯面は、互いに斜めになり、ベルト23の歯当りが
一様にならず、ベルト23の歯面に推力が働き、ベルト
23がフランジに寄りついて、擦過音を発生するといっ
たことがあり、また、歯面に無理な力が作用して、不規
則な噛合音を発生するといったことがある。
【0027】これに対して、本第1実施の形態の電動ア
クチュエータでは、上記のように、従動側プーリ21の
中間部に、弾性体24等からなるブッシュ27が設けて
あるため、従動側プーリ21がこじれて、駆動側プーリ
20の軸心と従動側プーリ21の軸心とがねじれたとき
には、ベルト23の張力により弾性体24が弾性変形
し、両軸心のねじれを吸収して、両軸心を平行に維持
(調心)する。その結果、各プーリ20,21の歯と、
ベルト23の歯との正常な噛合(幾何学的に正しい噛
合)を維持することができる。
【0028】したがって、擦過音や噛合音の発生がな
く、伝達機構の静粛化を図ってチルト・テレスコピック
操作の快適性を向上することができると共に、ベルト2
3の寄りつき等を防止できるため、ベルト23の寿命の
低下を招来することもなく、長寿命化を図ることができ
る。
【0029】なお、弾性体24は、内筒25と外筒26
との間に予め加硫成形してあるため、従動側プーリ21
の内径側部材21aと外径側部材21bとの間で、回転
力の伝達に支障が生じるといったこともない。また、内
筒25、及び外筒26を省略して、従動側プーリ21の
内径側部材21aと外径側部材21bとの間に、弾性体
24を直接加硫成形してもよい。 (第2実施の形態)次に、本発明の第2実施の形態につ
いて説明する。第2実施の形態は上述した第1実施の形
態と電動アクチュエータの構成において異なり、他の構
成については図1に示し、説明した構成がそのまま適用
される。以下、第2の実施については電動アクチュエー
タの構成についてのみ説明する。
【0030】図3は、本発明の第2実施の形態に係る電
動チルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置
に用いる電動アクチュエータの断面図である。図4は、
図3に示す電動モータの部分断面を含む正面図である。
図5(a)は、図4の電動モータの右側面図であり、図
5(b)は、同電動モータの取付板の左側面図であり、
図5(c)は、図5(b)のc−c線に沿った断面図で
ある。
【0031】本第2実施の形態では、調心機構として、
モータカバー28と、取付板29との間に、ゴム等の弾
性体30が加硫成形してある。
【0032】なお、図5(c)に示すように、モータカ
バー28と取付板29の間に弾性体30を予め加硫成形
した状態で、図4又は図5(a)に示すように、小ネジ
31によりモータカバー28にモータ本体19aを取り
付け、次いで、図4に示すように、モータカバー28に
モータ本体19aを取り付けた状態で、図3に示すよう
に、ハウジング18に取付ネジ32により固定してい
る。
【0033】本第2実施の形態においても、上記のよう
に、モータカバー28と取付板29との間に弾性体30
が加硫成形してあるため、駆動側プーリ20の軸心と従
動側プーリ21の軸心とがねじれたときには、ベルト2
3の張力により弾性体30が弾性変形し、両軸心のねじ
れを吸収して、両軸心を平行に維持(調心)する。その
結果、各プーリ20,21の歯と、ベルト23の歯との
正常な噛合(幾何学的に正しい噛合)を維持することが
できる。したがって、擦過音や噛合音の発生がなく、伝
達機構の静粛化を図ってチルト・テレスコピック操作の
快適性を向上することができると共に、ベルト23の寄
りつき等を防止できるため、ベルト23の寿命の低下を
招来することもなく、長寿命化を図ることができる。 (第3実施の形態)次に、本発明の第3実施形態につい
て説明する。第3実施の形態は上述した第1および第2
の実施の形態と電動アクチュエータの構成において異な
り、他の構成については図1に示し、説明した構成がそ
のまま適用される。以下、第3の実施については電動ア
クチュエータの構成についてのみ説明する。
【0034】図6は、本発明の第3実施の形態に係る電
動チルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置
に用いる電動アクチュエータの断面図である。
【0035】本第3実施の形態では、調心機構として、
従動側プーリ21の内径側部材21aと外径側部材21
bとの間に、弾性体24、内筒25、及び外筒26から
なるブッシュ27が圧入又は加締めにより設けてあると
共に、モータカバー28と、取付板29との間に、ゴム
等の弾性体30が加硫成形してある。
【0036】本第3実施の形態においても、駆動側プー
リ20の軸心と従動側プーリ21の軸心とがねじれたと
きには、ベルト23の張力により弾性体24及び弾性体
30が弾性変形し、両軸心のねじれを吸収して、両軸心
を平行に維持(調心)し、これにより、擦過音や噛合音
の発生がなく、伝達機構の静粛化を図ると共に、ベルト
23の長寿命化を図ることができる。
【0037】特に、本第3実施の形態では、2つの弾性
体24,30を設けているため、両方の弾性体24,3
0の弾性変形により、調心がより確実になると共に、各
弾性体24,30の剛性を余り小さくできない場合に効
果がある。 (第4実施の形態)次に、本発明の第4実施形態につい
て説明する。第4実施の形態は上述した第1、第2およ
び第3の実施の形態と電動アクチュエータの構成におい
て異なり、他の構成については図1に示し、説明した構
成がそのまま適用される。以下、第4の実施については
電動アクチュエータの構成についてのみ説明する。図7
は、本発明の第4実施の形態に係る電動チルト・テレス
コピック式の車両用ステアリング装置に用いる電動駆動
部の断面図である。図8(a)は、第4実施形態におい
て駆動側プーリに、フランジ及び固定板を組み付けた状
態の断面図であり、図8(b)は、駆動側プーリにフラ
ンジを取り付けた状態の断面図であり、図8(c)は、
固定板の断面図である。
【0038】本第4実施の形態では、調心機構として、
小径の駆動側プーリ20の右端に、比較的大きいフラン
ジ33が圧入又は加締めにより固定してあると共、この
フランジ33と、固定板34との間に、ゴム等の弾性体
35が加硫成形してある。
【0039】なお、図8(a)に示すように、固定板3
4とフランジ33との間に弾性体35が加硫成形した状
態で、図7に示すように、固定板34は、電動モータ1
9の出力軸に圧入等により固定している。
【0040】また、小径の駆動側プーリ20の内径(D
1)は、固定板34の内径(D2)より若干大きく設定
してある。これは、駆動側プーリ20の内径(D1)が
電動モータ19の出力軸に当接することで、ベルト23
の張力による弾性体35の過度な変位を防止するためで
ある。
【0041】本第4実施の形態においても、上記のよう
に、フランジ33と固定板34との間に、弾性体35が
加硫成形してあるため、駆動側プーリ20の軸心と従動
側プーリ21の軸心とがねじれたときには、ベルト23
の張力により弾性体35が弾性変形し、両軸心のねじれ
を吸収して、両軸心を平行に維持(調心)する。その結
果、各プーリ20,21の歯と、ベルト23の歯との正
常な噛合を維持することができる。したがって、擦過音
や噛合音の発生がなく、伝達機構の静粛化を図ってチル
ト・テレスコピック操作の快適性を向上することができ
ると共に、ベルト23の寄りつき等を防止できるため、
ベルト23の寿命の低下を招来することもなく、長寿命
化を図ることができる。 (第5実施の形態)次に、本発明の第5実施形態につい
て説明する。第5実施の形態は上述した第1、第2、第
3および第4の実施の形態と電動アクチュエータの構成
において異なり、他の構成については図1に示し、説明
した構成がそのまま適用される。以下、第5の実施につ
いては電動アクチュエータの構成についてのみ説明す
る。
【0042】図8は、本発明の第5実施の形態に係る電
動チルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置
に用いる電動アクチュエータの断面図である。
【0043】上記の実施の形態では、ベルト伝動方式で
あったが、本第5実施の形態では、歯車伝動方式であ
り、電動モータ19の出力軸には、小径の駆動側ギヤ3
6が取り付けてあり、これに噛合する大径の従動側ギヤ
37がハウジング18に回転自在に取り付けてある。従
動側ギヤ37は、雌ネジを形成した内径側部材37a
と、ギヤとしての外径側部材37bとの二部材により構
成し、これらの間に、ゴム等の弾性体38、内筒39、
及び外筒40からなるブッシュ41が圧入又は加締めに
より設けてある。
【0044】このように構成してあるため、電動モータ
19の駆動側ギヤ36の回転動を従動側ギヤ37に減速
して伝達し、この回転動を送りネジ機構の変換機構によ
りロッド17の直線動に変換し、このロッド17の直線
動によりステアリングコラム(図示略)を傾動又は摺動
して、自動的にチルト調整又はテレスコピック調整する
ようになっている。
【0045】さらに、本第5実施の形態においても、上
記のように、従動側ギヤ37の中間部に、弾性体38等
からなるブッシュ41が設けてあるため、従動側ギヤ3
8がこじれて、駆動側ギヤ36の軸心と従動側ギヤ37
の軸心とがねじれたときには、弾性体38が弾性変形
し、両軸心のねじれを吸収して、両軸心を平行に維持
(調心)する。その結果、各ギヤ36,37の歯の正常
な噛合を維持することができる。したがって、噛合音の
発生がなく、伝達機構の静粛化を図ってチルト・テレス
コピック操作の快適性を向上することができる。
【0046】また、上述した第2ないし第4実施の形態
に示した調心機構を歯車伝動方式に適用してもよい。
【0047】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されず、種々変形可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
駆動側回転体(例えば、駆動側プーリ)の軸心と、従動
側回転体(例えば、従動側プーリ)の軸心との平行度が
ずれたときに、弾性体が弾性変形して両軸心を平行に維
持するように構成してある。したがって、従来のよう
に、ベルトが片側に寄りついてフランジと接触した状態
で回転し、擦過音を発生するといったことがなく、ま
た、ベルトの歯とプーリの歯が正しく噛みあわず、両歯
の噛合音が生じるといったことがなく、伝達機構の静粛
化を図ってチルト・テレスコピック操作の快適性を向上
することができる。
【0049】しかも、上記のような両現象を防止できる
ため、ベルト寿命の低下を招来することもなく、長寿命
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す電動式ステアリング装
置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係る電動チルト・テ
レスコピック式の車両用ステアリング装置に用いる電動
駆動部の断面図である。
【図3】本発明の第2実施の形態に係る電動チルト・テ
レスコピック式の車両用ステアリング装置に用いる電動
駆動部の断面図である。
【図4】電動モータの部分断面を含む正面図である。
【図5】(a)は、電動モータの右側面図であり、
(b)は、電動モータの取付板の左側面図であり、
(c)は、(b)のc−c線に沿った断面図である。
【図6】本発明の第3実施の形態に係る電動チルト・テ
レスコピック式の車両用ステアリング装置に用いる電動
駆動部の断面図である。
【図7】本発明の第4実施の形態に係る電動チルト・テ
レスコピック式の車両用ステアリング装置に用いる電動
駆動部の断面図である。
【図8】(a)は、駆動側プーリに、フランジ及び固定
板を組み付けた状態の断面図であり、(b)は、駆動側
プーリにフランジを取り付けた状態の断面図であり、
(c)は、固定板の断面図である。
【図9】本発明の第5実施の形態に係る電動チルト・テ
レスコピック式の車両用ステアリング装置に用いる電動
駆動部の断面図である。
【符号の説明】
1 ステアリング装置 2 ステアリングホイール 3 ステアリングシャフト 4 アッパコラム 5 固定ブラケット 6 ロアコラム 7 チルトヒンジピン 8,8' 電動アクチュエータ 8a,8a' アクチュエータ本体 9,9' ピン 10,10' アクチュエータロッド 11,11' ピン 12 チルト揺動部材 13 ピン 14 ピン 15 短形孔 16 ステー 17 ロッド 18 ハウジング 19 電動モータ 19a モータ本体 20 駆動側プーリ(駆動側回転体) 21 従動側プーリ(従動側回転体) 21a 内径側部材 21b 外径側部材 22 軸受 23 ベルト 24 弾性体 25 内筒 26 外筒 27 ブッシュ 28 モータカバー 29 取付板 30 弾性体 31 小ネジ 32 取付ネジ 33 フランジ 34 固定板 35 弾性体 36 駆動側ギヤ(駆動側回転体) 37 従動側ギヤ(従動側回転体) 37a 内径側部材 37b 外径側部材 38 弾性体 39 内筒 40 外筒 41 ブッシュ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動モータの駆動側回転体の回転動を従動
    側回転体に伝達し、この回転動を変換機構によりロッド
    の直線動に変換してステアリングコラムを傾動又は摺動
    し、自動的にチルト又はテレスコピック調整する車両用
    ステアリング装置において、 前記駆動側回転体の軸心と、前記従動側回転体の軸心と
    の平行度がずれたときに、弾性変形して両軸心を平行に
    維持するための弾性体を備えていることを特徴とする車
    両用ステアリング装置。
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