JP2003194157A - 減速歯車機構及びこれを用いた電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

減速歯車機構及びこれを用いた電動式パワーステアリング装置

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JP2003194157A JP2001400885A JP2001400885A JP2003194157A JP 2003194157 A JP2003194157 A JP 2003194157A JP 2001400885 A JP2001400885 A JP 2001400885A JP 2001400885 A JP2001400885 A JP 2001400885A JP 2003194157 A JP2003194157 A JP 2003194157A
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智行 武井
Hiroyuki Shigemura
博之 重村
Yoshihito Shibamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噛合反力等によってウォームがラジアル方向
へ動くときに発生する音を低減することができるように
する。 【解決手段】 ウォーム1の軸部1aを支持しウォーム
1をウォームホイール2に向けて押付ける方向への移動
が可能な押付体6と、該押付体6を付勢するコイルバネ
8と、前記押付体6の移動を案内する案内部32とを備
え、該案内孔32の前記押付体6に対して前記コイルバ
ネ8と反対側に閉鎖部36を設け、該閉鎖部36と前記
押付体6との間に押付体6のコイルバネ8による移動を
抑制する空気留まり部37を設け、噛合反力とコイルバ
ネ8との力関係によって押付体6が、ウォーム1及びウ
ォームホイール2の回転中心間距離Hが長短となるよう
に動くときの振幅速度、振幅量及び振幅回数を低減する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小歯車及び大歯車の
回転中心間距離を調整可能とした減速歯車機構及びこれ
を用いた電動式パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動式パワーステアリング装置が備える
減速歯車機構はその一端が操舵補助用のモータの駆動軸
に結合されたウォームと、該ウォームに噛合するウォー
ムホイールとを備えている。このウォームホイールは回
転軸に嵌合固定されており、該回転軸が一対の転がり軸
受を介してハウジング内に支持されている。ウォーム
は、前記回転軸の軸芯と交叉するように配置され、一対
の転がり軸受を介して前記ハウジング内に支持されてい
る。
【0003】このように減速歯車機構が用いられた電動
式パワーステアリング装置にあっては、ウォーム及びウ
ォームホイールの噛合部のバックラッシュ量を少なく
し、転舵時のバックラッシュによる歯打ち音をなくする
ため、ウォーム及びウォームホイールの回転中心間距離
が許容範囲となるようにウォーム、ウォームホイール、
ハウジング、転がり軸受等が選択され組み立てられてい
るが、この組立てに多くの時間を要することになり、ま
た、ウォーム及びウォームホイールの歯の摩耗が増大す
ることによってバックラッシュ量が増加することにな
り、改善策が要望されていた。
【0004】図5は本発明の出願人が先に提案した減速
歯車機構の構成を示す断面図である。本発明の出願人は
ウォーム100の反モータ側の他端を支持する転がり軸
受に代えて、その周面にウォーム100の他端が嵌合さ
れる嵌合孔101を有しウォーム100をウォームホイ
ール102に向けて押付ける方向への移動が可能な円柱
形の押付体103と、該押付体103を付勢するコイル
バネ104と、前記押付体103の移動を案内する案内
部105と、該案内部105に螺着され前記押付体10
3を移動操作する操作体106とを設け、前記押付体1
03の移動によってウォーム100をウォームホイール
102に向けて押し付け、前記噛合部に予圧を加えるこ
とにより前記回転中心間距離Hを調整し、歯の摩耗が増
大した場合においてもバックラッシュ量を少なくするよ
うに構成された電動式パワーステアリング装置を先に提
案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コイルバネ
104によって噛合部に予圧が加えられるように構成さ
れた場合、ウォーム100はモータ107側に配置され
た転がり軸受108への支持部を中心としてウォーム1
00の全体が傾斜し、この傾斜した状態で前記回転中心
間距離Hが長短となるように揺動するため、この揺動に
よる振幅を小さくすることが要望されていた。つまり、
減速歯車機構のウォーム歯車等は回転中心線に対しその
歯すじが回転方向へ捩じれており、ウォーム100から
ウォームホイール102へ回転トルクが加わるとき、換
言すればモータ107の回転によって操舵補助する場
合、ウォーム100がウォームホイール102の歯すじ
に沿ってラジアル方向へ動くように分力(以下噛合反力
と云う)が発生し、該噛合反力によってコイルバネ10
4の撓み量が多くなり、ウォーム100がモータ側転が
り軸受108への支持部を中心として傾斜し、この傾斜
した状態で前記噛合反力と前記コイルバネ104の弾性
復元力との関係によって前記回転中心間距離Hが長短と
なるようにウォーム100が揺動するため、該ウォーム
100の他端を支持した押付体103が前記操作体10
6に当接して叩き音が発生したり、前記ウォーム100
がウォームホイール102の歯面に当接して歯打ち音が
発生したりする。
【0006】また、前記押付体103はその周面に嵌合
孔101を有する円柱形であり、前記嵌合孔101に嵌
合支持されたウォーム100の他端の軸部109及び前
記嵌合孔101の間には軸部109の円滑な回転を補償
する隙間が設けられているため、前記噛合反力によるウ
ォーム100の動き、及び減速歯車機構の全体の振動に
よって前記押付体103が前記案内部105の中心周り
で微小回転することになり、この押付体103の回転に
よって嵌合孔101と軸部109とが当接し、音が発生
することになるし、また、嵌合孔101が偏摩耗するこ
とになり、押付体103の耐久性、及びウォーム100
の回転性が低下することになり、改善策が要望されてい
た。
【0007】本発明は斯る事情に鑑みてなされたもので
あり、主たる目的は、前記噛合反力等によって小歯車が
ラジアル方向へ動くときに発生する音を低減することが
できる減速歯車機構、電動式パワーステアリング装置を
提供することにある。
【0008】また、他の目的は、押付体の案内部内での
回転によって発生する音を低減でき、押付体の耐久性を
高めることができ、小歯車の回転性を高めることができ
る減速歯車機構、電動式パワーステアリング装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る減速歯車
機構は、軸部を有する小歯車と、該小歯車に噛合する大
歯車と、前記軸部を支持し前記小歯車を大歯車に向けて
押付ける方向への移動が可能な押付体と、該押付体を前
記押付け方向へ付勢する付勢手段と、前記押付体の移動
を案内する案内部とを備えた減速歯車機構において、前
記案内部は前記押付体に対して前記付勢手段と反対側に
閉鎖部を有しており、該閉鎖部と前記押付体との間に空
気留まり部を有していることを特徴とする。
【0010】第3発明に係る電動式パワーステアリング
装置は、請求項1又は2に記載された減速歯車機構と、
前記小歯車に連結された操舵補助用のモータと、該モー
タの回転に伴う前記大歯車の回転力を舵取機構に伝動す
る伝動手段とを備えていることを特徴とする。
【0011】第1発明及び第3発明にあっては、小歯車
に加わる噛合反力と前記付勢手段の付勢力との関係によ
って小歯車及び押付体が、前記回転中心間距離が長短と
なるように動く場合、前記回転中心間距離が短くなると
きの小歯車及び押付体の動きを空気留まり部の留まり空
気によって抑制でき、この抑制の繰り返しにより小歯車
及び押付体の振幅速度、振幅量及び振幅回数を低減でき
る。この結果、前記噛合反力等によって小歯車及び押付
体が動くときに発生する音を低減できる。
【0012】第2発明に係る減速歯車機構は、前記案内
部は孔からなり、前記押付体を前記案内部の中心周りで
非回転にするための回転止め手段を備えていることを特
徴とする。
【0013】第2発明にあっては、案内部の中心周りで
押付体が回転することを回転止め手段によって防ぐこと
ができるため、前記噛合反力によってウォームがラジア
ル方向へ動いたり、減速歯車機構の全体が振動したりし
たとき、小歯車の軸部が支持された押付体の支持部と前
記軸部との衝突をなくすることができる。この結果、音
の発生を低減でき、また、押付体の支持部の偏摩耗を少
なくすることができ、押付体の耐久性、及び小歯車の回
転性を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。 実施の形態1 図1は減速歯車機構の実施の形態1の構成を示す縦断面
図である。
【0015】この減速歯車機構Aは両端に軸部1a,1
bを有する金属製のウォーム1と、該ウォーム1に噛合
するウォームホイール2と、該ウォーム1及びウォーム
ホイール2を回転可能に支持したアルミニウム製のハウ
ジング3とを備えており、ウォーム1の他方の軸部1b
に連結されるモータ4の回転を減速してウォームホイー
ル2に伝達するように構成されている。
【0016】ウォームホイール2は、前記ウォーム1に
噛合する複数の歯を有する合成樹脂製の環状部材21
と、該環状部材21の内側に嵌合された金属製の芯部材
22とを備え、該芯部材22の中心部に穿設された貫通
孔23に伝動軸5が嵌合固定されている。ウォーム1は
前記伝動軸5の軸芯と交叉するように配置されている。
【0017】ハウジング3は、前記ウォーム1を収容
し、該ウォーム1の軸部1a,1bを、嵌合孔61から
なる支持部を有する円柱形の押付体6及び転がり軸受7
を介して回転可能に支持した第1収容部3aと、前記ウ
ォームホイール2を収容し、該ウォームホイール2を前
記伝動軸5及び該伝動軸5に嵌合された2つの転がり軸
受(後記する)を介して支持した第2収容部3bとを有
する。
【0018】第1収容部3aはウォーム1の軸長方向に
長くなっており、その長手方向一端に、前記ウォーム1
の一端に設けられた軸部1aが挿入される凹孔31及び
該凹孔31の内面に臨み、前記軸部1aのラジアル方向
に向けて穿設、換言すればウォーム1をウォームホイー
ル2に向けて押し付ける方向に穿設された円柱形の孔か
らなる案内部32が設けられており、該案内部32に前
記押付体6と、該押付体6を前記押し付ける方向へ付勢
するコイルバネ8からなる付勢手段と、前記押付体6を
移動操作するための操作体9とが収容されている。
【0019】また、第1収容部8aの他端には前記転が
り軸受7を介して前記軸部1bを支持する支持孔33及
び該支持孔33に連なるねじ孔34及びモータ取付部3
5が設けられており、前記ねじ孔34に前記転がり軸受
7を固定するためのねじ環10が螺着されている。ま
た、前記モータ取付部35に円筒部を有する前記モータ
4が取付けられている。
【0020】案内部32は、ハウジング3の内側となる
一端、換言すれば前記押付体6に対して前記コイルバネ
8と反対側の端を前記第2収容部3bと連通しない閉鎖
部36とし、該閉鎖部36と前記押付体6の一端との間
に前記押付体6の前記コイルバネ8による移動を抑制す
る空気留まり部37を設けてある。案内部32の周面と
押付体6の周面との間の隙間は約50μmであり、コイ
ルバネ8によって押付体6が付勢されたとき、前記空気
留まり部37に留っている空気は前記隙間から流出し難
い。また、前記案内部32の周面には前記押付体6の移
動性を良好にすべくグリース等の潤滑剤が塗布されてお
り、該潤滑剤によって前記空気留まり部37の気密性は
より一層高くなっている。また、案内部32の他端はハ
ウジング3の外部に開口し、該開口部に前記操作体9が
螺着されている。
【0021】押付体6はその軸長方向の中間位置、換言
すれば前記案内部32に沿って移動する移動方向の中間
位置に前記移動方向と直交するように穿設された嵌合孔
61からなる支持部が設けられており、該嵌合孔61に
前記軸部1aが回転可能に嵌合された焼結合金製のすべ
り軸受11を設けてあり、該すべり軸受11を介して前
記軸部1aを押付体6に支持してある。また、押付体6
の他端には円形の凹部62が設けられている。
【0022】この凹部62には前記操作体9の端面と接
触して前記押付体6をウォーム1のウォームホイール2
との噛合部に予圧を加えるべく前記移動方向へ付勢する
ための前記コイルバネ8が収容されている。
【0023】操作体9は周面にねじを有し、該ねじ部が
前記案内部32に螺合されている。また、前記コイルバ
ネ8と反対側端に工具が嵌合される回転操作部9aを有
している。
【0024】このように構成された減速歯車機構Aは、
例えば電動式パワーステアリング装置に使用される。図
2は本発明に係る電動式パワーステアリング装置の断面
図である。電動式パワーステアリング装置は、上端が舵
取りのための操舵輪12に繋がり、下端に筒部を有する
入力軸13と、前記筒部内に挿入されてその上端が前記
入力軸13の筒部に同軸的に連結され、前記操舵輪12
に加わる操舵トルクの作用によって捩れるトーションバ
ー14と、下端が前記トーションバー14の下端に同軸
的に連結される出力軸15と、前記トーションバー14
の捩れに応じた入力軸13及び出力軸15の相対回転変
位量によって前記操舵輪12に加わる操舵トルクを検出
するトルクセンサ16と、該トルクセンサ16が検出し
たトルクに基づいて駆動される操舵補助用の前記モータ
4と、該モータ4の回転に連動し、該回転を減速して出
力軸15に伝動する前記減速歯車機構Aと、該減速歯車
機構Aが収容された前記ハウジング3とを備え、このハ
ウジング3がブラケット(不図示)を介して車体に取付
けられる。
【0025】ハウジング3には前記トルクセンサ16を
収容した筒形のハウジング17が連結されており、該ハ
ウジング17内と前記ハウジング3内とに嵌合支持され
た2つの転がり軸受18,19及び該転がり軸受18,
19に嵌合された前記出力軸15を介して前記ウォーム
ホイール2がハウジング3内に配置されている。尚、出
力軸15が前記伝動軸5を構成している。
【0026】減速歯車機構Aは、ウォーム1の軸部1b
が前記モータ4の駆動軸4aに繋がっており、また、ウ
ォームホイール2が前記出力軸15の途中に嵌合固定さ
れており、これらウォーム1及びウォームホイール2の
噛合により前記駆動軸4aの回転を減速して出力軸15
に伝達し、該出力軸15からユニバーサルジョイントを
経て例えばラックピニオン式の舵取機構(図示せず)へ
伝達するようにしている。尚、出力軸15及びユニバー
サルジョイントが、ウォームホイール2の回転力を舵取
機構に伝達する伝動手段を構成している。
【0027】以上のように構成された電動式パワーステ
アリング装置は、ウォーム1を組み込む場合、該ウォー
ム1の軸部1aは押付体6の軸長方向中間に設けられた
すべり軸受11に嵌合されている。また、操作体9の回
転操作によりコイルバネ8を介して押付体6を移動さ
せ、さらに、すべり軸受11を介してウォーム1を移動
させ、該ウォーム1をウォームホイール2の歯面に接触
させ、前記回転中心間距離Hを調整する。このとき、ウ
ォームホイール2を回してバックラッシュが生じていな
いのを確認することによってウォーム1及びウォームホ
イール2の噛合部のバックラッシュ量をなくすることが
できる。また、押付体6と操作体9との間に介在された
コイルバネ8がウォーム1をウォームホイール2に向け
て付勢し、該ウォーム1のウォームホイール2との噛合
部に予圧を加えている。
【0028】操舵補助によってウォーム1がウォームホ
イール2の歯すじに沿うようにラジアル方向へ押圧さ
れ、この押圧力、換言すれば上述したラジアル方向への
噛合反力が軸部1aから押付体6に加わった場合、噛合
反力と前記コイルバネ8の弾性復元力との関係によって
ウォーム1及び押付体6が、前記回転中心間距離Hが長
短となるように動くことになる。
【0029】このとき、ウォーム1はモータ側転がり軸
受7への支持部を中心として傾斜し、押付体6を付勢す
るコイルバネ8が前記噛合反力によって撓み、ウォーム
1及び押付体6は前記回転中心間距離Hが長くなる方向
へ動き、さらに、コイルバネ8の弾性復元力によって前
記回転中心間距離Hが短くなる方向へ動き、この押付体
6の動きが繰り返されることになるが、前記案内部32
の閉鎖部36と押付体6の一端との間には空気留まり部
37が設けられているため、前記回転中心間距離Hが短
くなるときのウォーム1及び押付体6の動きを空気留ま
り部37の留まり空気によって抑制でき、この抑制の繰
り返しによりウォーム1及び押付体6の振幅速度、振幅
量及び振幅回数を低減できる。従って、前記噛合反力等
によって前記押付体6が前記操作体9に当接したときに
発生する叩き音、及び前記ウォーム1がウォームホイー
ル2の歯面に当接したときに発生する歯打ち音を低減で
きる。因に、前記空気留まり部37が設けられていない
減速歯車機構が発生する音と、前記空気留まり部37が
設けられた減速歯車機構Aが発生する音とをウォーム側
の外部で測定した結果、前者の空気留まり部の設けられ
ていない構成では65dBであったのに対し、後者の空
気留まり部37を有する構成では57dBであり、約1
2%低減できた。
【0030】実施の形態2 図3は図1のIII −III 線で切断した実施の形態2の拡
大断面図である。この実施の形態2の減速歯車機構は、
案内部32及び押付体6を円柱形とする代わりに、角柱
形の案内部32a及び押付体6aとし、押付体6aを前
記案内部32aの中心周りで非回転にしたものである。
【0031】実施の形態2において、案内部32aはウ
ォーム1をウォームホイール2に向けて押し付ける方向
に穿設されており、その中心と直交する断面形状を方
形、矩形等の多角形としてある。また、案内部32aの
一端には前記閉鎖部36が設けられており、該閉鎖部3
6と前記押付体6aの一端との間に前記空気留まり部3
7を設けてある。
【0032】押付体6aは案内部32aに沿って移動可
能であるが、案内部32aの中心周りで非回転となるよ
うに案内部32aに挿入されており、移動方向と直交す
る断面形状を方形、矩形等の多角形としてある。また、
押付体6aに穿設された前記嵌合孔61には前記すべり
軸受11が設けられており、該すべり軸受11の周面と
前記軸部1aの周面との間には軸部1aの円滑な回転を
補償するための隙間(約100μm)が設けられてい
る。
【0033】実施の形態2にあっては、ウォーム1の軸
部1aを支持した押付体6aは案内部32aの中心周り
で非回転になっているため、前記噛合反力によるウォー
ム1のラジアル方向への動きによって案内部32aの中
心周りで回転する方向の力が押付体6aに加わったり、
ハウジング3の振動(減速歯車機構の全体の振動)によ
って案内部32aの中心周りで回転する方向の力が押付
体6aに加わったりした場合においても、押付体6aの
微小回転を防ぐことができ、該押付体6aの嵌合孔61
に設けられたすべり軸受11の周面と軸部1aとの衝突
を防ぐことができ、音の発生をなくすることができる。
しかも、すべり軸受11の周面の偏摩耗を防ぐことがで
き、押付体6aの耐久性、及びウォーム1の回転性を高
めることができる。
【0034】その他の構成及び作用は実施の形態1と同
様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、
その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0035】実施の形態3 図4は図1のIV−IV線で切断した実施の形態3の拡大断
面図である。この実施の形態3の減速歯車機構Aは、円
柱形に形成された前記案内部32及び押付体6の周面に
回転止め手段を設けた案内部32b及び押付体6bとし
たものである。
【0036】実施の形態3において、案内部32b及び
押付体6bの周面の一方に回り止め凸部40を設け、他
方に該回り止め凸部40に係合する回り止め凹部41を
設け、押付体6bを前記案内部32bの中心周りで非回
転にしてある。回り止め凸部40は押付体6bの移動方
向に長い条形としてあるが、その形状は特に制限されな
い。
【0037】実施の形態3にあっては、ウォーム1の軸
部1aを支持した押付体6bは案内部32bの中心周り
で非回転になっているため、前記噛合反力によるウォー
ム1のラジアル方向への動きによって案内部32bの中
心周りで回転する方向の力が押付体6bに加わったり、
ハウジング3の振動(減速歯車機構の全体の振動)によ
って案内部32bの中心周りで回転する方向の力が押付
体6bに加わったりした場合においても、押付体6bの
微小回転を防ぐことができ、該押付体6bの嵌合孔61
に設けられたすべり軸受11の周面と軸部1aとの衝突
を防ぐことができ、音の発生をなくすることができる。
しかも、すべり軸受11の周面の偏摩耗を防ぐことがで
き、押付体6bの耐久性、及びウォーム1の回転性を高
めることができる。
【0038】その他の構成及び作用は実施の形態1と同
様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、
その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0039】尚、以上説明した実施の形態では、押付体
6を付勢する付勢手段として、コイルバネ8を用いた
が、その他、板ばね、ゴム部材であってもよい。
【0040】また、以上説明した実施の形態の減速歯車
機構Aは、ウォーム1である小歯車及びウォームホイー
ル2である大歯車を備えたウォーム歯車である他、ハイ
ポイドピニオンである小歯車及びハイポイドホイールで
ある大歯車を備えたハイポイド歯車であってもよいし、
また、ベベルギヤであってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した如く第1発明及び第3発明
によれば、空気留まり部の留まり空気によって小歯車及
び押付体の振幅速度、振幅量及び振幅回数を低減でき、
音を低減できる。
【0042】第2発明にあっては、音の発生をより一層
低減できるとともに、押付体の耐久性、及び小歯車の回
転性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減速歯車機構の実施の形態1の構
成を示す縦断面図である。
【図2】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の
断面図である。
【図3】図1のIII −III 線で切断した実施の形態2の
拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線で切断した実施の形態3の拡大
断面図である。
【図5】本発明の出願人が先に提案した減速歯車機構の
構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ウォーム(小歯車) 1a 軸部 2 ウォームホイール(大歯車) 4 モータ 6,6a,6b 押付体 8 コイルバネ(付勢手段) 15 出力軸(伝動手段) 32,32a,32b 案内部 36 閉鎖部 37 空気留まり部 40 回り止め凸部(回転止め手段) 41 回り止め凹部(回転止め手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武井 智行 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 重村 博之 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 柴村 祥仁 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D033 CA02 CA04 CA16 CA21 3J009 DA11 EA06 EA19 EA23 EA32 EC06 FA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部を有する小歯車と、該小歯車に噛合
    する大歯車と、前記軸部を支持し前記小歯車を大歯車に
    向けて押付ける方向への移動が可能な押付体と、該押付
    体を前記押付け方向へ付勢する付勢手段と、前記押付体
    の移動を案内する案内部とを備えた減速歯車機構におい
    て、前記案内部は前記押付体に対して前記付勢手段と反
    対側に閉鎖部を有しており、該閉鎖部と前記押付体との
    間に空気留まり部を有していることを特徴とする減速歯
    車機構。
  2. 【請求項2】 前記案内部は孔からなり、前記押付体を
    前記案内部の中心周りで非回転にするための回転止め手
    段を備えている請求項1記載の減速歯車機構。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載された減速歯車機
    構と、前記小歯車に連結された操舵補助用のモータと、
    該モータの回転に伴う前記大歯車の回転力を舵取機構に
    伝動する伝動手段とを備えていることを特徴とする電動
    式パワーステアリング装置。
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