JPH1141974A - 電動モータの駆動装置 - Google Patents

電動モータの駆動装置

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JPH1141974A
JPH1141974A JP9195911A JP19591197A JPH1141974A JP H1141974 A JPH1141974 A JP H1141974A JP 9195911 A JP9195911 A JP 9195911A JP 19591197 A JP19591197 A JP 19591197A JP H1141974 A JPH1141974 A JP H1141974A
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JP
Japan
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transistors
transistor
switching
turned
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JP9195911A
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Inventor
Hideo Mori
英男 森
Shoichi Kamei
正一 亀井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転方向が変化する電動モータの駆動に適し
た電動モータの駆動装置を提供すること。 【解決手段】 二つのトランジスタTr31、32を直
列に接続したものを複数並列に接続して構成されそのト
ランジスタTr31、32間から配線を引き出して電動
モータへ電力を供給するブリッジ回路3と、トランジス
タTr31、32をスイッチングするためのパルス信号
をトランジスタTr31、32に順次出力し、そのパル
ス信号により電動モータの駆動を制御する駆動制御手段
と、直列に接続されたトランジスタTr31、32にお
ける一方がオン状態からオフ状態に切り替えられその他
方がオフ状態からオン状態の切り替えられるとき、その
一方がオフ状態に切り替わった後に他方をオン状態に切
り替えるスイッチング制御手段とを備えて構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータの駆動
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電動モータの駆動装置として、特
開平6−86583号公報に記載されるものが知られて
いる。本公報は電動モータに関するものであり、その電
動モータの駆動装置として、公報の図1に示されるよう
に、電源とアースの間にパワートランジスタを二つずつ
直列に接続してなる三相フルブリッジ回路を備えて構成
されるものが記載されている。この駆動装置は、各パワ
ートランジスタが電子制御ユニットから駆動信号を順次
受けてオン状態となり、各相の電源側トランジスタとア
ース側トランジスタとの間から電源線を引き出し、その
電源線を通じて電動モータへ電力を供給しようとするも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電動モータの駆動装置は、電動モータの駆動状態によっ
ては同じ相で直列に接続されたパワートランジスタが同
時にオン状態となり、それらのパワートランジスタを通
じて過大な電流が流れるおそれがある。例えば、電動モ
ータが同一の方向に回転するように制御されている場
合、前述の公報の表1に示されるように、直列に接続さ
れるパワートランジスタ(Tru1とTru2、Trv1とT
rv2、Trw1とTrw2)が同時にオンオフが切り替えら
れることはなく、それらの直列に接続されるパワートラ
ンジスタの双方が瞬間的にオン状態となることはない。
しかし、駆動装置により電動モータの回転方向を変える
ように制御しようとすると、その方向変化のタイミング
により直列に接続されるパワートランジスタのオンオフ
の切り替えが同時に行われる場合がある。この場合、各
パワートランジスタのオンオフが完全に同時に切り替わ
れば問題はないが、現実にはパワートランジスタへ入力
されるパルス信号の立ち下がり時間の存在、パワートラ
ンジスタ自体のスイッチング特性などにより、一方のパ
ワートランジスタがオン状態からオフ状態に切り替わる
前に、他方のパワートランジスタがオフ状態からオン状
態に切り替わってしまうおそれがある。このとき、直列
に接続されたパワートランジスタが同時にオン状態とな
り、それらのパワートランジスタを通じて過大な電流が
流れることになる。
【0004】このような事態を回避するため、過電流を
耐え得るような定格の大きいパワートランジスタを用い
ることが考えられるが、駆動装置が高コストとなってし
まう。また、定格を超えた状態でパワートランジスタの
使用は、故障の原因となる。
【0005】そこで本発明は、以上のような問題点を解
決するためになされたものであって、回転方向が変化す
る電動モータの駆動に適した電動モータの駆動装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る電動モータの駆動装置は、直流
電圧源に対し直列に接続される複数のスイッチング素子
を備えスイッチング素子の間から配線を引き出して電動
モータへ電力を供給するブリッジ回路と、パルス信号を
スイッチング素子に順次出力しスイッチング素子をスイ
ッチングさせて電動モータの駆動を制御する駆動制御手
段と、直列に接続される複数のスイッチング素子におけ
る一のスイッチング素子がオン状態からオフ状態に切り
替えられその他のスイッチング素子がオフ状態からオン
状態の切り替えられるとき、一のスイッチング素子がオ
フ状態に切り替わった後に他のスイッチング素子をオン
状態に切り替えるスイッチング制御手段とを備えて構成
されている。
【0007】また本発明に係る電動モータの駆動装置
は、前述のスイッチング制御手段が駆動制御手段に一の
スイッチング素子をオフ状態に切り替えるパルス信号を
出力させた後に他のスイッチング素子をオン状態に切り
替えるパルス信号を出力させて、一のスイッチング素子
がオフ状態に切り替わった後に他のスイッチング素子を
オン状態に切り替えることを特徴とする。
【0008】また本発明に係る電動モータの駆動装置
は、前述のスイッチング制御手段が一のスイッチング素
子に入力されるパルス信号の立ち上がりを遅らせて一の
スイッチング素子がオフ状態に切り替わった後に他のス
イッチング素子をオン状態に切り替えることを特徴とす
る。
【0009】これらの発明によれば、直列に接続される
スイッチング素子のうち一のスイッチング素子がオン状
態からオフ状態に切り替えられその他のスイッチング素
子がオフ状態からオン状態の切り替えられるとき、その
一のスイッチング素子がオフ状態に切り替わった後に他
のスイッチング素子がオン状態に切り替えられる。この
ため、直列に接続されるスイッチング素子が同時にオン
状態となることがない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の種々の実施形態について説明する。尚、各図において
同一要素には同一符号を付して説明を省略する。また、
図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致していな
い。
【0011】(第一実施形態)図1は、本実施形態に係
る駆動装置の説明図である。図1において、駆動装置1
は、電動モータである三相DCブラシレスモータ2に電
力を供給しそのモータ2を駆動するための装置である。
本実施形態に係る駆動装置1は、自動車の後輪操舵用ア
クチュエータである三相DCブラシレスモータ2を駆動
する場合に適用したものである。
【0012】図1に示すように、駆動装置1には、ブリ
ッジ回路3が設けられている。ブリッジ回路3は、スイ
ッチング素子であるトランジスタTr31、32を直列
に接続したものを三つ並列に接続してなる三相フルブリ
ッジ回路である。トランジスタTr31のドレインは直
流電圧源35の高電位側の+端子に接続され、トランジ
スタTr31のソースはトランジスタTr32のドレイ
ンと接続されている。トランジスタTr32のソースは
直流電圧源35の低電位側の−端子に接続されている。
また、トランジスタTr31及びトランジスタTr32
のゲートは、それぞれドライブ回路36を介してマイコ
ン4に接続されている。トランジスタTr31(Tr3
1a〜Tr31c)、Tr32(Tr32a〜Tr32
c)としては、例えば、NチャネルのMOS形FET
(電界効果トランジスタ)が用いられる。
【0013】また、各トランジスタTr31、32にお
けるドレインとソース間にはダイオード33が接続され
ている。このダイオード33は、高電位側(ドレイン
側)にカソードを向けて接続されており、モータ2の駆
動時における遅れ電流成分の帰還経路としての役割を担
っている。
【0014】また、ブリッジ回路3は、直列に接続され
るトランジスタTr31のソースとトランジスタTr3
2のドレインの間からそれぞれ一本ずつ配線34が引き
出され、モータ2のU相21、V相22、W相23に接
続されている。U相21、V相22、W相23はモータ
2の固定子となる巻線であり、それらのU相21、V相
22、W相23に順次電流が流されることにより、永久
磁石を有する回転子24が回転する。また、モータ2に
は、回転子24と同軸に回転センサ25が取り付けられ
ており、回転子24の回転位置を検出できるようになっ
ている。その回転センサ25の検出信号はマイコン4に
入力され、その検出信号に基づきマイコン4がトランジ
スタTr31、32に対してパルス信号を出力するよう
に構成されている。
【0015】図1に示すように、駆動装置1には、マイ
コン4が設けられている。マイコン4は、トランジスタ
Tr31、32を適宜オンオフさせることにより、モー
タ2の駆動を制御する駆動制御手段である。マイコン4
は、外部からの指令及びモータ2の回転センサ25の検
出信号に基づき、パルス信号を出力する。そのパルス信
号はドライブ回路36を介して各トランジスタTr3
1、32のゲートに入力される。パルス信号の入力によ
り、トランジスタTr31、32のゲートに所定の電位
とされるとトランジスタTr31、32がオン状態とな
り、そのトランジスタTr31、32のドレイン、ソー
ス間に電流が流れることになる。このパルス信号はトラ
ンジスタTr31a〜31c、32a〜32cに設定さ
れた順序で順次入力され、その入力によりトランジスタ
Tr31a〜31c、32a〜32cが順次オンオフを
繰り返して、モータ2が回転する。
【0016】また、マイコン4は、スイッチング制御手
段としても機能する。すなわち、マイコン4は、直列に
接続される同相のトランジスタTr31とトランジスタ
Tr32のうちの一方がオン状態からオフ状態に切り替
えられその他方がオフ状態からオン状態の切り替えられ
るとき、その一方がオフ状態に切り替わった後に他方を
オン状態に切り替える機能を有している。モータ2を逆
回転させるときなど、直列に接続される同相のトランジ
スタTr31とトランジスタTr32のうちの一方がオ
ン状態からオフ状態に切り替えられその他方がオフ状態
からオン状態の切り替えられる場合がある。この場合
に、マイコン4が一方のトランジスタをオフ状態に切り
替えるパルス信号を出力した後に他方のトランジスタを
オン状態に切り替えるパルス信号を出力する。このた
め、一方のトランジスタがオフ状態に切り替わった後に
他方のトランジスタがオン状態に切り替えられることに
なり、直列に接続されたトランジスタが同時にオン状態
となることが防止される。
【0017】次に駆動装置1の動作について説明する。
【0018】図1において、マイコン4が外部からモー
タ2を駆動すべき指令信号を受けると、マイコン4から
パルス信号が出力される。パルス信号はドライブ回路3
6を介してトランジスタTr31、32に入力される。
ここで、図2にドライブ回路36から出力されるパルス
信号のタイミングチャートを示す。図2において、縦軸
は電圧、横軸は時間である。ドライブ回路36から出力
される信号は、各トランジスタTr31a〜31c、3
2a〜32cのゲートに入力されるべき信号であり、ト
ランジスタTr31、32のに対して一信号ずつ入力さ
れる。これらのパルス信号は、所定の周期で高電位の状
態(以下、単に「ハイ」という)と低電位の状態(以
下、単に「ロー」という)とを繰り返す矩形状の信号で
ある。
【0019】このパルス信号がハイに立ち上がったとき
にトランジスタTr31、32がオン状態となり、パル
ス信号がローに下がったときにトランジスタTr31、
32がオフ状態となる。そして、異なる相における高電
位側のトランジスタTr31と低電位側のトランジスタ
Tr32の双方がオン状態となったときに、モータ2の
U相21、V相22、W相23のいずれか二つを通じて
電流が流れることになる。なお、図2では示していない
が、低電位側のトランジスタTr32a〜32cに入力
されるパルス信号にはPWM変調がかけられており、モ
ータ2のU相21、V相22、W相23に流れる電流が
必要に応じて適宜調節できるように制御されている。
【0020】図2において、時刻t1にトランジスタT
r32aのゲートにパルス信号が入力され、トランジス
タTr32aがオン状態となる。このとき、高電位側の
トランジスタTr31bがオン状態となっているため、
図1に示すようにトランジスタTr31bを通じてモー
タ2のV相22、W相23に電流が流れる。次に、図2
において、時刻t2にトランジスタTr31bがオフ状
態となり、トランジスタTr31cがオン状態となる。
このため、U相21、W相23に電流が流れる。次に、
時刻t3にトランジスタTr32aがオフ状態となり、
トランジスタTr32bがオン状態となる。このため、
U相21、V相22に電流が流れる。次に、時刻t4に
トランジスタTr31cがオフ状態となり、トランジス
タTr31aがオン状態となる。このため、W相23、
V相22に電流が流れる。次に、時刻t5にトランジス
タTr32bがオフ状態となり、トランジスタTr32
cがオン状態となる。このため、W相23、U相21に
電流が流れる。次に、時刻t6にトランジスタTr31
aがオフ状態となり、トランジスタTr31bがオン状
態となる。このため、V相22、U相21に電流が流れ
る。次に、時刻t7にトランジスタTr32cがオフ状
態となり、トランジスタTr32aがオン状態となる。
このため、時刻t1と同様な状態となり、V相22、W
相23に電流が流れる。
【0021】このように、マイコン4からのパルス信号
に基づき、トランジスタTr31a〜31c及びトラン
ジスタTr32a〜32cが順次スイッチング動作す
る。このため、モータ2のU相21、V相22、W相2
3のいずれか二つに順次電流が流れ、その電流による磁
界変化により、モータ2の回転子24が同一方向に回転
する。
【0022】そして、図2の時刻t12において、マイ
コン4が外部からモータ2を逆方向に回転させるべき指
令信号を受けると、それに応じてマイコン4が信号を出
力する。ここで、図3に駆動装置1におけるモータ2の
反転制御処理のフローチャートを示す。図3において、
マイコン4は、ステップS10にて、外部からのモータ
2の反転指令があるか否かを判別し、その反転指令があ
る場合にはステップS20に移行して、全相のトランジ
スタTr31、32がオフ状態となるように信号を出力
する。そして、その信号出力から一定時間(Δt)の経
過後に、ステップS30に移行し、モータ2を逆方向に
回転させるべくトランジスタTr31、32に順次、パ
ルス信号が発せられる。このため、図2に示すように、
時刻t12から時刻t13までの一定時間Δtにおいて
ドライブ回路36の出力は全てローとなり、トランジス
タTr31、32が全てオフ状態となる。
【0023】時間Δtは、ドライブ回路36の出力が全
てローとなったときからトランジスタTr31、32が
完全にオフ状態となるまでの時間より長くなるように設
定されている。このため、時間Δtの経過後にモータ2
を逆回転させるべくパルス信号がトランジスタTr3
1、32に入力されそのトランジスタTr31、32が
オン状態となっても、直列に接続される同相のトランジ
スタTr31、32が同時にオン状態となることが確実
に回避できる。
【0024】時間Δtの具体的な設定は、トランジスタ
Tr31、32の立ち下がりの特性などを考慮して行え
ばよい。例えば、図4に示すように、時刻t12にドラ
イブ回路36の出力がローとなったとき、トランジスタ
Tr31aのゲート電位はすぐには下がらない。この場
合、時刻t12からトランジスタTr31aが完全にオ
フ状態となるまでの時間より、少なくとも時間Δtを長
くすればよい。
【0025】そして、図2において、全トランジスタT
r31、32がオフ状態となる時間Δtの経過後、トラ
ンジスタTr31bとトランジスタTr32aがオン状
態となり、V相22、W相23に電流が流れる。そし
て、その後、順次トランジスタTr31、32がスイッ
チング動作して、U相21、V相22、W相23に順次
電流が流され、モータ2が逆方向に回転する。
【0026】一方、図3のステップS10において、マ
イコン2に反転指令が入力されないときには、ステップ
S30に移行し、前述したようにモータ2は同方向に回
転し続ける。
【0027】以上のように、本実施形態に係る電動モー
タの駆動装置1によれば、直列に接続されるトランジス
タTr31、32のうち一方がオン状態からオフ状態に
切り替えられその他方がオフ状態からオン状態の切り替
えられるとき、例えば、モータ2を反転させるときなど
に、その一方のトランジスタTr31、32がオフ状態
に切り替わった後に他方のトランジスタTr31、32
がオン状態に切り替えられる。このため、直列に接続さ
れるトランジスタTr31、32が同時にオン状態とな
ることがない。従って、それらのトランジスタTr3
1、32を通じて過大な電流が流れることを確実に防止
できる。
【0028】また、この電動モータの駆動装置1を自動
車に搭載されるアクチュエータの駆動に用いることによ
り、自動車に設置されるラジオ受信機の作動が良好なも
のとなるという効果が得られる。すなわち、自動車に搭
載されるアクチュエータの駆動により大電流が流れる
と、電磁波が放出されラジオ受信機の受信状態に影響を
与えるおそれがある。そこで、そのアクチュエータの駆
動に伴う電流を低く抑えることにより、電磁波の放出が
抑えられ、ラジオ受信機のノイズの低減が図れる。この
ラジオ受信機のノイズを実測したところ、従来の駆動装
置(直列に接続されたトランジスタが同時オン状態とな
るもの)に対し、本実施形態に係る駆動装置1は、AM
帯で−10dBm以上ノイズの低減が図れた。
【0029】また、電動モータの駆動装置1を自動車の
後輪操舵用アクチュエータの駆動に用いた場合、そのア
クチュエータの反転動作が走行中に随時行われるため、
自動車における大幅な電力の節約が可能となる。また、
その反転動作ごとにノイズが入ることがなく、快適なラ
ジオ受信機の使用が行える。特に、後輪操舵がARS
(Active Rear Steer)制御される場合には有効であ
る。
【0030】なお、本実施形態に係る駆動装置1は、自
動車の後輪操舵用アクチュエータである三相DCブラシ
レスモータ2を駆動する場合に適用したものであった
が、本発明に係る電動モータの駆動装置はそれ以外のモ
ータに適用することも可能である。
【0031】(第二実施形態)次に第二実施形態に係る
電動モータの駆動装置について説明する。
【0032】図5は、本実施形態に係る駆動装置1aの
説明図である。駆動装置1aは、ブリッジ回路3のトラ
ンジスタTr31、32のゲート入力部分に充放電回路
37を設けることにより、直列に接続されたトランジス
タTr31、32が同時にオン状態となることを防止し
たものである。駆動装置1aにおいて、ブリッジ回路
3、ドライブ回路36については第一実施形態に係る駆
動装置1と同様なものが、用いられる。
【0033】図5に示すように、充放電回路37は、ド
ライブ回路36と各トランジスタTr31、32のゲー
トとの間に設けられており、充電経路を形成する抵抗R
1、ダイオードD1と、放電経路を形成する抵抗R2、
ダイオードD2と、電荷をためるためのコンデンサCと
により構成されている。抵抗R1とダイオードD1は、
直列に接続され、ドライブ回路36の出力端とトランジ
スタTr31a又はトランジスタTr32aのゲートと
の間に接続されている。
【0034】ダイオードD1はドライブ回路36からゲ
ートに向けて順方向に接続され、ドライブ回路36から
ゲートへ向かう電流の流れのみを許容する。また、抵抗
R2とダイオードD2は、直列に接続され、ドライブ回
路36の出力端とトランジスタTr31a又はトランジ
スタTr32aのゲートとの間に接続されている。ダイ
オードD2はドライブ回路36からゲートに向けて逆方
向に接続され、ゲートからドライブ回路36へ向かう電
流の流れのみを許容する。また、抵抗R1に対し抵抗R
2はその抵抗値が小さいものが用いられ、充電時間に対
し放電時間が短くなるようになっている。コンデンサC
は、ゲートとアース間に接続されている。なお、図5で
は図示していないが、トランジスタTr31b、31c
及びトランジスタTr32b、32bにも、同様な充放
電回路37が設けられている。
【0035】次に駆動装置1aの動作について説明す
る。
【0036】駆動装置1aのマイコン4aが外部からモ
ータ2を駆動すべき指令信号を受けると、マイコン4a
からパルス信号が出力される。パルス信号はドライブ回
路36を介してトランジスタTr31、32に入力され
る。ここで、ドライブ回路36から出力されるパルス信
号のタイミングは、図2に示すものと同様であり、第一
実施形態の駆動装置1と同様にして、マイコン4aから
のパルス信号に基づき、トランジスタTr31a〜31
c及びトランジスタTr32a〜32cが順次スイッチ
ング動作し、モータ2のU相21、V相22、W相23
のいずれか二つに順次電流が流されて、モータ2の回転
子24が同一方向に回転する。
【0037】そして、マイコン4が外部からモータ2を
逆方向に回転させるべき指令信号を受けると、それに応
じてマイコン4がドライブ回路36を介してブリッジ回
路3にパルス信号を出力する。このとき、図6に示すよ
うに、直列に接続されるトランジスタTr31a、トラ
ンジスタTr32aのうち、トランジスタTr31aが
オン状態からオフ状態に切り替えられトランジスタTr
32aがオフ状態からオン状態の切り替えられる場合が
ある。なお、図6は各部の電圧波形を表したものであ
り、縦軸は電圧、横軸は時間である。
【0038】図6において、モータ2を反転させるべく
ドライブ回路36からパルス信号が出力されると(時刻
t21)、トランジスタTr31aへのドライブ回路3
6の出力はローとなり、トランジスタTr32aへのド
ライブ回路36の出力はハイとなる。すると、図5にお
いて、トランジスタTr31aのゲートに接続されたコ
ンデンサCの電荷がダイオードD2、抵抗R2を通じて
ドライブ回路36に移動し、図6に示すようにトランジ
スタTr31aのゲート電位が徐々に下がっていく。
【0039】一方、図5において、抵抗R1、ダイオー
ドD1を通じてトランジスタTr32aのゲートに接続
されたコンデンサCに電荷が蓄えられ、図6に示すよう
にトランジスタTr32aのゲート電位が徐々に上昇し
ていく。このとき、抵抗R1の抵抗値に対し抵抗R2の
抵抗値は小さいため、コンデンサCの充電時間に対しそ
の放電時間が短くなる。つまり、図6に示すように、ト
ランジスタTr31aのゲート電位の立ち下がりはトラ
ンジスタTr32aの立ち上がりよりも急峻なものとな
り、トランジスタTr32aがオン状態となる前にトラ
ンジスタTr31aがオフ状態となる。従って、直列に
接続されるトランジスタTr31a、32aの双方がオ
ン状態となることがなく、モータ2の反転時に大電流が
流れることが防止できる。
【0040】このような電動モータの駆動装置1aによ
れば、第一実施形態の駆動装置1と同様に、直列に接続
されるトランジスタTr31、32のうち一方がオン状
態からオフ状態に切り替えられその他方がオフ状態から
オン状態の切り替えられるとき、例えば、モータ2を反
転させるときなどに、その一方のトランジスタTr3
1、32がオフ状態に切り替わった後に他方のトランジ
スタTr31、32がオン状態に切り替えられる。この
ため、直列に接続されるトランジスタTr31、32が
同時にオン状態となることがない。従って、それらのト
ランジスタTr31、32を通じて過大な電流が流れる
ことを確実に防止できる。
【0041】また、この電動モータの駆動装置1aを自
動車に搭載されるアクチュエータの駆動に用いることに
より、自動車に設置されるラジオ受信機の作動が良好な
ものとなるという効果が得られる。すなわち、自動車に
搭載されるアクチュエータの駆動により大電流が流れる
と、電磁波が放出されラジオ受信機の受信状態に影響を
与えるおそれがある。そこで、そのアクチュエータの駆
動に伴う電流を低く抑えることにより、電磁波の放出が
抑えられ、ラジオ受信機のノイズの低減が図れる。この
ラジオ受信機のノイズを実測したところ、従来の駆動装
置(直列に接続されたトランジスタが同時オン状態とな
るもの)に対し、本実施形態に係る駆動装置1aは、A
M帯で−10dBm以上ノイズの低減が図れた。
【0042】また、電動モータの駆動装置1aを自動車
の後輪操舵用アクチュエータの駆動に用いた場合、その
アクチュエータの反転動作が走行中に随時行われるた
め、自動車における大幅な電力の節約が可能となる。ま
た、その反転動作ごとにノイズが入ることがなく、快適
なラジオ受信機の使用が行える。特に、後輪操舵がAR
S(Active Rear Steer)制御される場合には有効であ
る。
【0043】(第三実施形態)次に第三実施形態に係る
電動モータの駆動装置について説明する。
【0044】第一実施形態及び第二実施形態に係る電動
モータの駆動装置にあっては、駆動対象をDCブラシレ
スモータとし、ブリッジ回路として三相フルブリッジ回
路を用いたものであったが、本発明に係る駆動装置はそ
のようなものに限られるものでなく、ブリッジ回路とし
てその他の回路を用いるものであってもよい。例えば、
ブリッジ回路として、単相ハーフブリッジ回路又は単相
フルブリッジ回路(H形ブリッジ回路)を用い、整流子
を有する直流モータを駆動を行うものであってもよい。
【0045】このような駆動装置であっても、前述した
第一実施形態又は第二実施形態に係る駆動装置と同様な
作用効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果が得られる。
【0047】直列に接続されるスイッチング素子の一方
がオン状態からオフ状態に切り替えられその他方がオフ
状態からオン状態の切り替えられるとき、その一方のス
イッチング素子がオフ状態に切り替わった後に他方のス
イッチング素子がオン状態に切り替えられる。このた
め、直列に接続されるスイッチング素子が同時にオン状
態となることがない。従って、それらのスイッチング素
子を通じて過大な電流が流れることを確実に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動モータの駆動装置の説明図である。
【図2】電動モータの駆動装置の動作のタイミングチャ
ートである。
【図3】電動モータの駆動装置のモータ反転処理のフロ
ーチャートである。
【図4】電動モータの駆動装置の動作を示すタイミング
チャートである。
【図5】第二実施形態に係る電動モータの駆動装置の説
明図である。
【図6】第二実施形態に係る電動モータの駆動装置の動
作のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…駆動装置、2…モータ、3…ブリッジ回路、Tr3
1、32…トランジスタ、4…マイコン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧源に対し直列に接続される複数
    のスイッチング素子を備え、前記スイッチング素子の間
    から配線を引き出して電動モータへ電力を供給するブリ
    ッジ回路と、 パルス信号を前記スイッチング素子に順次出力し、前記
    スイッチング素子をスイッチングさせて前記電動モータ
    の駆動を制御する駆動制御手段と、 前記直列に接続される複数のスイッチング素子における
    一のスイッチング素子がオン状態からオフ状態に切り替
    えられその他のスイッチング素子がオフ状態からオン状
    態の切り替えられるとき、前記一のスイッチング素子が
    オフ状態に切り替わった後に前記他のスイッチング素子
    をオン状態に切り替えるスイッチング制御手段と、を備
    えた電動モータの駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング制御手段は、前記駆動
    制御手段に前記一のスイッチング素子をオフ状態に切り
    替える前記パルス信号を出力させた後に前記他のスイッ
    チング素子をオン状態に切り替える前記パルス信号を出
    力させて、前記一のスイッチング素子がオフ状態に切り
    替わった後に前記他のスイッチング素子をオン状態に切
    り替えること、を特徴とする請求項1に記載の電動モー
    タの駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング制御手段は、前記一の
    スイッチング素子に入力される前記パルス信号の立ち上
    がりを遅らせて、前記一のスイッチング素子がオフ状態
    に切り替わった後に前記他のスイッチング素子をオン状
    態に切り替えること、を特徴とする請求項1に記載の電
    動モータの駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007159333A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Keihin Corp ブラシレスモータ、ブラシレスモータシステム及び制御回路
JP2007318873A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Daiwa Industries Ltd Pwmモータ駆動回路

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