JPH114178A - 複数チャンネル受信復調装置のａｆｃ回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数チャンネルの受信復調装置での入力信号
を共通周波数変換部において周波数変換する装置では、
マスタチャンネルを一のチャンネルから他のチャンネル
に変更する際に、これらのチャンネルにおけるＡＦＣデ
ータの値の違いにより、同期外れが生じることがある。 【解決手段】 選択された一のチャンネルをマスタチャ
ンネルとしてその受信復調装置１００からのＡＦＣデー
タにより共通周波数変換部１０が周波数変換を行う複数
チャンネル受信復調装置において、マスタチャンネルを
他のチャンネルに変更し、その受信復調装置２００から
のＡＦＣデータにより周波数変換を行う場合に、監視制
御部１５において、他のチャンネルが最初に設定しよう
とするＡＦＣデータの値を、一のチャンネルが最後に共
通周波数変換部に設定したＡＦＣデータの値と同一ない
し近似した値に自動的に修正を行うことで、各チャンネ
ルに分配されるキャリア周波数の変化に不連続が生じる
ことはなく、受信同期が外れて受信不能となる等の問題
が生じることがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は受信復調装置のＡＦ
Ｃ（自動周波数制御）回路に関し、特に複数チャンネル
で構成される受信復調装置のＡＦＣ回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】複数チャンネルで構成される受信復調装
置のＡＦＣ回路の一例を図２に示す。同図は３チャンネ
ルの構成例であり、各チャンネルの受信復調装置１０
０，２００，３００は、共通周波数変換部１０で周波数
変換された受信信号が入力され、それぞれ復調器１０
１，２０１，３０１で信号を復調し、復調データを出力
する。また、各受信復調装置には、復調信号を入力する
制御部１０２，２０２，３０２と、この制御部によりＡ
ＦＣデータを生成するためのＡＦＣデータ生成部１０
３，２０３，３０３とが設けられており、このＡＦＣデ
ータを前記共通周波数変換部に出力している。前記共通
周波数変換部１０は、受信信号を周波数変換するための
周波数変換器１１と、この周波数変換を行うための局部
信号を発振するための発振器１２と、前記各受信復調器
からのＡＦＣデータを選択するためのＡＦＣセレクタ１
３と、ここで選択されたＡＦＣデータに基づいて前記発
振器の発振周波数を制御するＡＦＣ回路１４とを備えて
いる。

【０００３】このＡＦＣ回路１４では、複数チャンネル
中の任意の１つのチャンネルを選択してマスタチャンネ
ルとし、このマスタチャンネルの受信復調装置から出力
されるＡＦＣデータを共通周波数変換部１０においてＡ
ＦＣセレクタ１３で選択し、この選択されたＡＦＣデー
タで発振器１２の発振周波数を制御している。このた
め、複数のチャンネルのそれぞれに周波数変換機能を保
有させる必要がなく、受信装置の回路構成を簡略化する
上では有利である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図２に
示した従来のＡＦＣ回路では、共通周波数変換部におい
てＡＦＣ動作をさせるチャンネル（マスタチャンネル）
を一のチャンネルから他のチャンネルに変更する際に、
一のチャンネルが最後に共通周波数変換部に設定したＡ
ＦＣデータの値と、他のチャンネルが最初に設定するＡ
ＦＣデータの値が大きく異なっていた場合には、これら
のチャンネルを含む各チャンネルに分配されるキャリア
周波数の変化に不連続が生じ、受信状態にあるチャンネ
ルの復調データにエラーが生じ、あるいは受信状態にあ
るチャンネルの受信同期が外れて受信不能となることが
ある。また、新しくマスタチャンネルとなったチャンネ
ルにおいて、受信同期外れの再引き込みが行なわれるた
め、この間全チャンネルが受信不能となるといった問題
が生じている。

【０００５】なお、特開昭６３−１９６１１０号公報で
はＡＦＣの切り替えに際しての問題を解消するための提
案がなされているが、これは切り替えに際しての遅延時
間の切り替え技術に関するものであり、前記した問題を
解消するまでには至っていない。

【０００６】本発明の目的は、このようなマスタチャン
ネルの切り替え時に生じる不具合が生じることを防止し
たＡＦＣ回路を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数チャンネ
ル中の任意の１つのチャンネルをマスタチャンネルに選
択し、このマスタチャンネルの受信復調装置から得られ
るＡＦＣデータに基づいて共通周波数変換部での周波数
変換動作を行う複数チャンネル受信装置において、共通
周波数変換部は、マスタチャンネルの受信復調装置から
のＡＦＣデータを入力し、この入力したＡＦＣデータに
基づいてマスタチャンネルが変更されたときにその変更
されたマスタチャンネルの受信復調装置から出力される
ＡＦＣデータを制御する監視制御部を備えている。

【０００８】マスタチャンネルを一のチャンネルから他
のチャンネルへ変更する際に、他のチャンネルが最初に
設定しようとするＡＦＣデータの値が、一のチャンネル
が最後に共通周波数変換部に設定したＡＦＣデータの値
と同一ないし近似した値に自動的に修正されることにな
り、各チャンネルに分配されるキャリア周波数の変化に
不連続が生じることはなく、受信状態にあるチャンネル
の復調データにエラーが生じたり、受信状態にあるチャ
ンネルの受信同期が外れて受信不能となる等の問題が生
じることはない。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図１は本発明の実施形態のブロック
図であり、図２に示した従来例と同様に３チャンネルの
構成例を示している。なお、図２の構成と等価な部分に
は同一符号を付してある。第１から第３の各チャンネル
の受信復調装置１００，２００，３００は、共通周波数
変換部１０で周波数変換された受信信号が入力され、そ
れぞれ復調器１０１，２０２，３０１で信号を復調し、
復調データを出力する。また、各受信復調装置１００，
２００，３００には、復調信号を入力する制御部１０
２，２０２，３０２と、この制御部１０２，２０２，３
０２によってＡＦＣデータを生成するためのＡＦＣデー
タ生成部１０３，２０３，３０３とが設けられている。
そして、前記ＡＦＣデータ生成部１０３，２０３，３０
３で生成されたＡＦＣデータがそれぞれ前記共通周波数
変換部１０に出力されている。

【００１０】また、前記共通周波数変換部１０は、受信
信号を周波数変換するための周波数変換器１１と、この
周波数変換を行うための局部信号を発振するための発振
器１２と、前記各受信復調装置からのＡＦＣデータを選
択するためのＡＦＣセレクタ１３と、ここで選択された
ＡＦＣデータに基づいて前記発振器１２の発振周波数を
制御するＡＦＣ回路１４と、前記ＡＦＣセレクタ１３で
選択されたＡＦＣデータが入力される監視制御部１５と
が備えられている。そして、前記監視制御部１５は、Ａ
ＦＣセレクタ１３で選択されたＡＦＣデータを前記各受
信復調装置１００，２００，３００の各制御部１０２，
２０２，３０２にフィードバックし、この制御部により
前記各ＡＦＣデータ生成部１０３，２０３，３０３で生
成するＡＦＣデータの値を制御するように構成されてい
る。

【００１１】この構成によれば、例えば、第１チャンネ
ルがマスタチャンネルとされ、その受信復調装置１００
から出力されるＡＦＣデータを共通周波数変換部１０の
ＡＦＣセレクタ１３で選択し、この選択されたＡＦＣデ
ータによりＡＦＣ回路１４が発振器１２の周波数を制御
し、周波数変換器１１において周波数変換が行われてい
るとする。そして、今、第１チャンネルが通信終了状態
となり、以後ＡＦＣ動作を行うことができなくなった場
合に、第２及び第３チャンネルが受信を続けるためには
ＡＦＣセレクタ１３を切り替えてＡＦＣ制御を行うため
のマスタチャンネルを第２チャンネルあるいは第３チャ
ンネル３に変更する必要がある。

【００１２】ここで、マスタチャンネルを第１チャンネ
ルから第２チャンネルに変更するとしたとき、ＡＦＣセ
レクタ１３が第１チャンネルのＡＦＣデータから第２チ
ャンネルのＡＦＣデータに選択を切り替えると同時に、
監視制御部１５はそれまでの第１チャンネルのＡＦＣデ
ータを第２チャンネルの受信復調装置２００の制御部２
０２に送出する。これを受けて、第２チャンネルの制御
部２０２は、この第１チャンネルのＡＦＣデータに追従
したＡＦＣデータをＡＦＣデータ生成部２０３で生成
し、これを共通周波数変換部１０のＡＦＣセレクタ１３
に出力する。したがって、ＡＦＣセレクタ１３で選択さ
れるＡＦＣデータの値は、切り替える直前の値と同一な
いし近似した値となり、この選択されたＡＦＣデータに
より発振器１２の発振周波数が制御され、周波数変換器
１１での周波数変換動作が行われる。

【００１３】このため、このＡＦＣデータに基づいて行
われる周波数変換動作では、第１チャンネルが最後に共
通周波数変換部に設定したＡＦＣデータの値と、第２チ
ャンネルが最初に設定しようとしたＡＦＣデータの値が
大きく異なっていた場合でも、第２チャンネルのＡＦＣ
データの値が第１チャンネルのＡＦＣデータの値と同一
ないし近似した値に自動的に修正されることになり、各
チャンネルに分配されるキャリア周波数の変化に不連続
が生じることはなく、受信状態にあるチャンネルの復調
データにエラーが生じたり、受信状態にあるチャンネル
の受信同期が外れて受信不能となる等の問題は生じなく
なる。また、新しくマスタチャンネルとなった第２チャ
ンネルにおいて、受信同期外れの再引き込みが行なわれ
ることもなく、全チャンネルが受信不能となるといった
問題も生じることはない。

【００１４】なお、前記実施形態では３チャンネル構成
の受信復調装置に本発明を適用した例であるが、このチ
ャンネル数に限られるものではない。また、各チャンネ
ルに設けている制御部を、共通周波数変換部に設けた監
視制御部と同等の機能のものを用いることが容易であれ
ば、ＡＦＣセレクタで選択されているＡＦＣデータをそ
のまま各チャンネルの制御部にフィードバックし、各チ
ャンネルにおいて同様の制御を行うように構成すること
も可能である。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、マスタチ
ャンネルの受信復調装置からのＡＦＣデータを入力し、
この入力したＡＦＣデータに基づいてマスタチャンネル
が変更されたときにその変更されたマスタチャンネルの
受信復調装置から出力されるＡＦＣデータを制御する監
視制御部を備えているので、マスタチャンネルを一のチ
ャンネルから他のチャンネルへ変更する際に、他のチャ
ンネルが最初に設定しようとするＡＦＣデータの値が、
一のチャンネルが最後に共通周波数変換部に設定したＡ
ＦＣデータの値と同一ないし近似した値に自動的に修正
されることになり、各チャンネルに分配されるキャリア
周波数の変化に不連続が生じることはなく、受信状態に
あるチャンネルの復調データにエラーが生じたり、受信
状態にあるチャンネルの受信同期が外れて受信不能とな
る等の問題が生じることがなく、受信復調装置の性能を
向上することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態のブロック図である。

【図２】従来の一例のブロック図である。

【符号の説明】 １０ 共通周波数変換部 １１ 周波数変換器 １２ 発振器 １３ ＡＦＣセレクタ １４ ＡＦＣ回路 １５ 監視制御回路 １００，２００，３００ 受信復調装置 １０１，２０１，３０１ 復調器 １０２，２０２，３０２ 制御部 １０３，２０３，３０３ ＡＦＣデータ生成部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のチャンネルのそれぞれに設けられ
   た受信復調装置と、前記各受信復調装置に共通の周波数
   変換部とを備え、前記複数チャンネル中の任意の１つの
   チャンネルをマスタチャンネルに選択し、このマスタチ
   ャンネルの受信復調装置から得られるＡＦＣデータに基
   づいて前記共通周波数変換部での周波数変換動作を行う
   複数チャンネル受信復調装置において、前記共通周波数
   変換部は、前記マスタチャンネルの前記受信復調装置か
   らのＡＦＣデータを入力し、この入力したＡＦＣデータ
   に基づいてマスタチャンネルが変更されたときにその変
   更されたマスタチャンネルの受信復調装置から出力され
   るＡＦＣデータを制御する監視制御部を備えることを特
   徴とするＡＦＣ回路。
2. 【請求項２】 前記共通周波数変換部には、複数チャン
   ネルの各受信復調装置からのＡＦＣデータのうち、マス
   タチャネルとしての受信復調装置からのＡＦＣデータを
   選択し、選択したＡＦＣデータを前記監視制御部及び周
   波数変換用の発振器に出力するＡＦＣセレクタが設けら
   れている請求項１に記載のＡＦＣ回路。
3. 【請求項３】 前記複数のチャンネルの各受信復調装置
   は、前記共通周波数変換部で周波数変換された信号を復
   調する復調器と、ＡＦＣデータを生成するＡＦＣデータ
   生成部と、前記復調されたデータに基づいて前記ＡＦＣ
   データ生成部を制御する制御部とを備えており、各受信
   復調装置はマスタチャンネルに変更されたときに前記監
   視制御部からの制御信号が前記制御部に入力され、前記
   ＡＦＣデータ生成部でのＡＦＣデータ生成が制御される
   ように構成される請求項２に記載のＡＦＣ回路。