JPH114168A - アナログ/ディジタル変換回路 - Google Patents

アナログ/ディジタル変換回路

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JPH114168A
JPH114168A JP15396297A JP15396297A JPH114168A JP H114168 A JPH114168 A JP H114168A JP 15396297 A JP15396297 A JP 15396297A JP 15396297 A JP15396297 A JP 15396297A JP H114168 A JPH114168 A JP H114168A
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signal
analog
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digital
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JP15396297A
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Inventor
Sadasuke Kishikawa
禎介 岸川
Koji Tsukamoto
耕治 塚本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積分器に対する周波数帯域の要求仕様を緩和
することができ、信号のS/N比を改善でき、変換精度
の向上が図れるアナログ/ディジタル変換回路を実現す
る。 【解決手段】 ΔΣ方式アナログ/ディジタル変換回路
の帰還ループにおいて、DAC40の出力側に帯域制限
フィルタ60を設け、DAC40の出力信号S40の高
調波成分を抑制し、カットオフ周波数以下の低周波領域
のみを出力し、アナログ信号Vinとの引き算結果を積分
器10に入力し、積分信号S10を生成し、比較器20
により基準信号Sref と比較して二値信号S20を出力
するので、高調波成分による積分器10への影響を抑制
でき、積分器10の周波数帯域幅などの要求仕様を緩和
することができ、積分器の動作精度の向上およびS/N
比の改善を実現でき、変換精度の向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アナログ/ディジ
タル変換回路、例えば、連続系ΔΣ方式(デルタシグマ
方式)アナログ/ディジタル変換回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】連続系のΔΣ方式アナログ/ディジタル
変換回路において、変換結果を例えば、1サンプル分遅
延してディジタル/アナログ変換回路でアナログ信号に
変換し、入力信号のレベル変化に追従する予測信号が求
まる。予測信号を積分器の入力側にフィードバックし、
積分器の出力信号と所定の基準信号との比較結果に応じ
た二値信号が出力され、当該二値信号がアナログ/ディ
ジタル変換の結果として外部に供給される。図5は一般
的なΔΣ方式アナログ/ディジタル変換回路の構成を示
すブロック図である。以下、図5を参照しつつ、ΔΣ方
式アナログ/ディジタル変換回路の構成および特徴を説
明する。
【0003】図示のように、ΔΣ方式アナログ/ディジ
タル変換回路は、積分器10、比較器20、遅延器3
0、ディジタル/アナログ変換回路(以下、単にDAC
という)40および減算器50により構成されている。
【0004】積分器10は、減算器50の出力信号S5
0を積分して、積分信号S10を比較器20に出力す
る。比較器20は、積分信号S10と所定の基準信号S
ref とを比較して、比較結果に応じて二値の信号S20
を出力する。なお、二値信号S20は、アナログ/ディ
ジタル変換回路の変換結果DO として出力される。
【0005】遅延器30は、二値信号S20を1サンプ
ル分遅延させて、遅延信号S30を出力する。DAC4
0は、二値信号である遅延信号S30をアナログ信号に
変換し、変換結果としてアナログ信号S40を出力す
る。減算器50は、アナログ信号VinとDAC40から
の変換結果S40とを引き算して、引き算の結果S50
を積分器10に出力する。
【0006】以下、図5を参照しつつ、本例のアナログ
/ディジタル変換回路の動作について説明する。アナロ
グ信号Vinは減算器50において、DAC40からの変
換結果S40との引き算処理が行われ、引き算の結果S
50が出力される。
【0007】積分器10により引き算結果S50の積分
信号S10が出力され、比較器20に入力される。比較
器20において、積分信号S10と基準信号Sref のレ
ベルが比較され、比較結果に応じて二値の信号S20が
出力される。ここで、二値信号S20は、データコード
“1”を示すハイレベルの信号とデータコード“0”を
示すローレベルの信号により構成されたものとする。例
えば、積分信号S20のレベルが基準信号Sref より高
い場合に、ハイレベルの信号が出力され、1ビットのデ
ータコード“1”が示される。逆に、積分信号S10の
レベルが基準信号Sref より低い場合に、ローレベルの
信号が出力され、1ビットのデータコード“0”が示さ
れる。このように、比較器20により、サンプリング周
期ごとにデータコード“1”または“0”を表すハイレ
ベルまたはローレベルの信号からなる二値信号S20が
出力される。この二値信号S20は、データコードDO
として出力される。サンプリング動作の進行に従って、
入力したアナログ信号Vinのレベルに応じて、データ
“1”と“0”が所定の組み合わせで構成されたデータ
コード列が得られ、これがアナログ/ディジタル変換回
路の出力結果として外部に出力される。
【0008】一方、比較器20の出力信号S20が、遅
延器30により、例えば、サンプリング周期の一周期分
だけ遅延され、遅延信号S30が出力される。DAC4
0によって、遅延信号S30に応じたアナログ信号S4
0が出力される。DAC40の出力信号として、入力さ
れた遅延信号S30のレベルに応じてV0 または−V0
の何れかのレベルをとるアナログ信号S40が得られ
る。ここで、例えば、遅延信号S30がハイレベルのと
き、DAC40により、V0 レベルのアナログ信号が出
力され、逆に遅延信号S30がローレベルのとき、DA
C40により、−V0 レベルのアナログ信号が出力され
る。
【0009】DAC40の出力信号S40は、標本化さ
れたアナログ信号Vinとともに減算器50に入力され
る。減算器50において、アナログ信号VinとDAC4
0の変換信号S40との差が算出され、信号S50とし
て積分器10に出力される。
【0010】即ち、上述したΔΣ方式アナログ/ディジ
タル変換回路において、変換して得られたディジタルコ
ードDO を遅延器30によりサンプリング一周期分遅延
させ、DAC40によりディジタル/アナログ変換して
得た変換信号S40は、入力アナログ信号Vinの予測信
号である。この予測信号は、サンプリング周期の一周期
分遅れて入力アナログ信号Vinに追従していく。そし
て、ΔΣ方式変換回路において、入力アナログ信号Vin
と予測信号S40との差信号の積分信号S10が算出さ
れる。比較器20によって、積分信号S10を所定のレ
ベルを持つ基準信号Sref と比較する結果、入力アナロ
グ信号Vinのレベルに応じて、二値化したディジタルコ
ードが得られる。このように構成されたΔΣ方式アナロ
グ/ディジタル変換回路によって、入力アナログ信号V
inに対して、アナログ/ディジタル変換が行われる。変
換結果として、アナログ信号Vinのレベルに応じて
“0”と“1”が所定の組み合わせで構成したディジタ
ルコードDO が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のΔΣ方式アナログ/ディジタル変換回路において
は、DAC40の出力信号S40は±V0 の何れかのレ
ベルをとるアナログ信号であり、信号のレベル変化部、
即ち、立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジは、時
間に対して急激にレベルが変化するパルス状の信号であ
る。しかし、積分器40に設けられている、例えばオペ
アンプは、周波数帯域が有限であるため、高周波成分を
含むパルス信号には十分対応できず、アナログ/ディジ
タル変換回路全体の特性劣化を引き起こすおそれがある
という不利益がある。
【0012】図6は、DAC40の出力信号S40の周
波数成分を解析するため、信号S40の波形を模式した
概念図である。上述のように、信号S40はサンプリン
グ周期ごとにV0 または−V0 の何れかのレベルをとる
信号である。ここで、図6に示すように、サンプリング
周期をT0 とし、T0 =T/2とする。[−T0 ,0]
の期間に信号S40は−V0 に保持され、[0,T0
の期間に信号S40はV0 に保持されているとする。
【0013】図示の信号S40のフーリエ級数f(t)
は次式により表すことができる。
【数1】
【0014】ここで、ω0 は、基本角周波数であり、
(ω0 =2π/T0 )である。または、基本周波数f0
は、(f0 =ω0 /2π)により表せる。
【0015】式(1)によると、信号S40の周波数成
分は基本波と奇数次の高調波からなる。実際の信号S4
0では、基本波と奇数次の高調波の他に、立ち上がりエ
ッジ/立ち下がりエッジで発生する微小の偶数次高調波
が含まれている。
【0016】図7は、一例として信号S40の周波数ス
ペクトラムを示している。図示ように、信号S40の周
波数スペクトラムは高周波領域まで広がっており、これ
らの高調波成分は、積分器10の入力側にフィードバッ
クされ、積分器の出力信号に影響を与える。図8は、D
AC40の出力信号S40の波形の一例を示しており、
さらに図9は入力アナログ信号Vinおよび図8の信号S
40に基づき生成された積分信号S10の波形例を示し
ている。
【0017】図示のように、信号S40の高調波成分の
影響により、信号レベルが急激に変化する立ち上がりお
よび立ち下がりエッジにおいて、波形がくずれる。信号
S40の高調波成分は減算器50を介して、積分器10
に伝送される。図9に示すように積分器10の出力信号
S10は信号S40の高調波成分に影響され、波形の劣
化が生じている。
【0018】上述のように、DAC40の出力信号S4
0に含む高調波成分の影響によって、アナログ/ディジ
タル変換回路のS/N比が低下し、動作精度が劣化す
る。これを回避するために、積分器10の周波数帯域を
広げるなどの方法があるが、積分器10の構成が複雑に
なったり、または広帯域の回路において雑音による影響
が大きくなるという問題が依然として未解決のままであ
る。
【0019】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、積分器に対する周波数帯域の要
求仕様を緩和することができ、信号のS/N比を改善で
きるアナログ/ディジタル変換回路を提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のアナログ/ディジタル変換回路は、入力ア
ナログ信号のレベルに応じたディジタルコードを出力す
るアナログ/ディジタル変換回路であって、上記ディジ
タルコードを所定の時間で遅延する遅延手段と、上記遅
延手段の出力コードをアナログ信号に変換するディジタ
ル/アナログ変換手段と、上記ディジタル/アナログ変
換手段からのアナログ信号の周波数帯域を制限する帯域
制限手段と、入力信号を積分して、積分信号を出力する
積分手段と、上記入力アナログ信号と上記帯域制限手段
の出力信号に応じた処理信号を上記積分手段に入力する
信号処理手段と、上記積分手段からの積分信号と所定の
レベルとを比較して、比較結果に応じて、第1と第2の
レベルの何れかを持つ二値信号を出力し、当該二値信号
を上記ディジタルコードとして出力する比較手段とを有
する。
【0021】また、本発明では、好適には上記帯域制限
手段は、入力信号における所定の周波数以上の周波数成
分を減衰させる高域制限フィルタにより構成され、上記
信号処理手段は、上記入力アナログ信号と上記高域制限
フィルタの出力信号との差を出力する減算手段により構
成されている。
【0022】さらに、本発明では、好適には上記アナロ
グ信号を所定の周期で標本化し、保持する標本化手段を
有し、上記遅延手段の遅延時間は、上記標本化手段の周
期に応じて設定されている。
【0023】本発明によれば、入力アナログ信号とその
予測信号により得られた処理結果の積分信号を所定の基
準信号と比較し、比較結果に応じて生成した二値信号が
入力アナログ信号に応じたディジタルコードとして出力
する、いわゆるΔΣ方式アナログ/ディジタル変換回路
において、ディジタルコードを所定の遅延時間、例え
ば、標本化周期分だけ遅延した信号がディジタル/アナ
ログ変換手段によりアナログ信号に変換され、変換結果
が入力信号の予測信号として入力側にフィードバックさ
れる。本発明では、変換結果のアナログ信号の高調波成
分は、帯域制限手段により抑制される。入力アナログ信
号と帯域制御手段により高調波成分が減衰した予測信号
に応じて、所定の信号処理、例えば、減算処理が行われ
る。減算処理の結果が積分手段によりその積分信号が出
力され、当該積分信号に基づいた二値信号が生成され
る。
【0024】この結果、ディジタル/アナログ変換手段
により得られた予測信号における高調波成分が減衰さ
れ、この高調波成分による積分手段への影響を抑制で
き、積分手段の周波数帯域などの仕様への要求を緩和し
ながら、積分手段の動作精度の向上が図れる。これによ
って、アナログ/ディジタル変換回路のS/N比の改善
を実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るアナログ/デ
ィジタル変換回路の一実施形態を示すブロック図であ
る。図示のように、本実施形態のアナログ/ディジタル
変換回路は、連続系のΔΣ方式アナログ/ディジタル変
換回路であり、積分器10、比較器20、遅延器30、
ディジタル/アナログ変換回路(DAC)40、減算器
50および帯域制限フィルタ60により構成されてい
る。
【0026】積分器10は、減算器50の出力信号S5
0を積分して、積分信号S10を比較器20に出力す
る。比較器20は、積分信号S10と所定の基準信号S
ref とを比較して、比較結果に応じて二値信号S20を
出力する。なお、二値信号S20は、アナログ/ディジ
タル変換回路のディジタルコードDO として出力され
る。
【0027】遅延器30は、二値信号S20を1サンプ
ル分遅延させて、遅延信号S30を出力する。DAC4
0は、二値信号である遅延信号S30をアナログ信号に
変換し、変換結果としてアナログ信号S40を出力す
る。
【0028】減算器50は、アナログ信号Vinと帯域制
限フィルタ60からの信号S60とを引き算して、引き
算の結果S50を積分器10に出力する。
【0029】帯域制限フィルタ60は、DAC40から
の信号S40の周波数帯域を制限し、例えば、信号S4
0における高調波成分を減衰させる。高調波成分が減衰
した信号S60を減算器50に出力する。図2は、一例
として信号S40のスペクトラムおよび帯域制限フィル
タ60の利得特性を示している。
【0030】図示のように、信号S40の周波数スペク
トラムは、高周波領域まで広がっている。これらの高調
波成分を、何らかの措置で減衰させることによって、積
分器10への影響を抑制できる。本実施形態では、帯域
制限フィルタ60はこのために設けられている。帯域制
限フィルタ60の利得特性の一例を図2の実線で示して
いる。図示のように、帯域制限フィルタ60は、[0,
C ]の周波数帯域において、ほぼ一様な利得を有して
おり、周波数fC において、利得は3dB減衰し、周波
数fC を越えた帯域において利得が急激に低減する。即
ち、帯域制限フィルタ60は、高域制限フィルタ、また
は一般的にローパスフィルタと呼ばれるフィルタであ
り、そのカットオフ周波数はfC である。実際のアナロ
グ/ディジタル変換回路を構築する場合に、ローパスフ
ィルタのカットオフ周波数fC は、例えば、積分器10
を構成するオペアンプの帯域幅に応じて設定される。
【0031】帯域制限フィルタ60を設けることによ
り、DAC40の出力信号S40の内、カットオフ周波
数fC を越えた周波数成分は大幅に減衰され、カットオ
フ周波数fC 以下の帯域の周波数成分のみが残され、帯
域制限フィルタ60の出力信号S60として減算器50
に出力される。これにより、信号S40の高調波成分に
よる影響が抑制され、積分器10の動作精度が向上し、
アナログ/ディジタル変換回路のS/N比の改善が図れ
る。
【0032】以下、図1を参照しつつ、本例のアナログ
/ディジタル変換回路の動作について説明する。減算器
50において、アナログ信号Vinと帯域制限フィルタ6
0からの信号S60との差が算出され、信号S50とし
て積分器10に出力される。
【0033】積分器10により引き算信号S50の積分
信号S10が出力され、比較器20に入力される。比較
器20において、積分信号S10と基準信号Sref のレ
ベルが比較され、比較結果に応じて二値の信号S20が
出力される。ここで、二値信号S20は、データコード
“1”を示すハイレベルの信号とデータコード“0”を
示すローレベルの信号により構成されたものとする。例
えば、積分信号S20のレベルが基準信号Sref より高
い場合に、ハイレベルの信号が出力され、1ビットのデ
ータコード“1”が示される。逆に、積分信号S10の
レベルが基準信号Sref より低い場合に、ローレベルの
信号が出力され、1ビットのデータコード“0”が示さ
れる。
【0034】このように、比較器20により、サンプリ
ング周期ごとにデータコード“1”または“0”を表す
ハイレベルまたはローレベルの信号からなる二値信号S
20が出力される。この二値信号S20は、データコー
ドDO として出力される。サンプリング動作の進行に従
って、入力したアナログ信号Vinのレベルに応じて、デ
ータ“1”と“0”が所定の組み合わせで構成されたデ
ータコード列が得られ、これがアナログ/ディジタル変
換回路の出力結果として外部に出力される。
【0035】一方、比較器20の出力信号S20が、遅
延器30により、例えば、サンプリング周期の一周期分
だけ遅延され、遅延信号S30が出力される。DAC4
0によって、遅延信号S30に応じたアナログ信号S4
0が出力される。DAC40に入力された遅延信号S3
0のレベルに応じて、V0 または−V0 の何れかをとる
アナログ信号がDAC40により出力される。例えば、
遅延信号S30はハイレベルのとき、DAC40によ
り、V0 レベルのアナログ信号が出力され、逆にローレ
ベルのとき、DAC40により、−V0 レベルのアナロ
グ信号が出力される。
【0036】DAC40の出力信号S40は、帯域制限
フィルタ60により、高調波成分が低減され、低周波成
分のみが残される。例えば、カットオフ周波数fC 以上
の高調波成分が抑制され、カットオフ周波数fC 以下の
周波数成分のみが残される。図3は、帯域制限フィルタ
60の出力信号S60の一例を示している。図8に示す
DAC40の出力信号S40に較べると、高調波成分が
低減したことで信号S60において急激の信号レベルの
変化による波形のくずれが回避される。
【0037】帯域制限フィルタ60の出力信号S60
は、標本化されたアナログ信号Vinとともに減算器50
に入力される。減算器50において、アナログ信号Vin
と高周波成分が低減した信号S60との差が算出され、
信号S50として積分器10に出力される。図4は、積
分器10の出力信号S10の一例を示す波形図である。
図示のように、帯域制限フィルタ60により高調波成分
が低減したことによって、積分信号S10の立ち上がり
および立ち下がりエッジの時間に対する電位の変化が緩
やかになり、積分器10の出力信号S10は、理想状態
に近づき、従来のアナログ/ディジタル変換回路に較べ
て、S/N比が改善される。
【0038】即ち、本実施形態のアナログ/ディジタル
変換回路において、変換して得られたディジタルコード
O を遅延器30によりサンプリング一周期分遅延さ
せ、DAC40によりディジタル/アナログ変換して得
た変換信号S40は、帯域制限フィルタ60により高調
波成分が減衰される。高調波成分が減衰した信号S60
は、入力アナログ信号Vinの予測信号である。この予測
信号は、サンプリング周期の一周期分遅れて入力アナロ
グ信号Vinに追従していく。そして、ΔΣ方式アナログ
/ディジタル変換回路において、入力アナログ信号Vin
と予測信号S60との差信号の積分信号S10が算出さ
れる。積分信号S10と所定のレベルを持つ基準信号S
ref とを比較した結果、二値信号が得られる。この二値
信号は入力アナログ信号Vinのレベルに応じて二値化し
たディジタルコードとして出力される。
【0039】さらに、本実施形態においてDAC40の
出力側に帯域制限フィルタ60を設けることにより、D
AC40の出力信号S40における高調波成分が低減
し、これらの高調波成分による影響が抑制され、積分器
10の動作精度が向上し、アナログ/ディジタル変換回
路のS/N比が改善される。
【0040】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ΔΣ方式アナログ/ディジタル変換回路の帰還ルー
プにおいて、DAC40の出力側に帯域制限フィルタ6
0を設け、DAC40の出力信号S40の高調波成分を
抑制し、カットオフ周波数以下の低周波領域のみを出力
し、アナログ信号Vinとの引き算の結果を積分器10に
入力し、積分信号S10を生成するので、高調波成分に
よる積分器への影響を抑制でき、積分器10の帯域幅な
どの要求仕様を緩和でき、積分器10の動作精度を向上
させ、S/N比を改善し、変換精度の向上が図れる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアナログ
/ディジタル変換回路によれば、ΔΣ方式アナログ/デ
ィジタル変換回路における積分器への周波数帯域幅の要
求仕様を緩和でき、容易にIC化が実現できるととも
に、変換回路におけるS/N比を改善でき、変換精度の
向上を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアナログ/ディジタル変換回路の
一実施形態を示すブロック図である。
【図2】DACの出力信号の周波数スペクトラムおよび
帯域制限フィルタの利得特性を示すグラフである。
【図3】帯域制限フィルタの出力信号の一例を示す波形
図である。
【図4】積分器の出力信号の一例を示す波形図である。
【図5】一般的なΔΣ方式アナログ/ディジタル変換回
路の構成を示すブロック図である。
【図6】DACの出力信号の周波数特性を解析するため
の波形図である。
【図7】DACの出力信号の振幅特性を示すグラフであ
る。
【図8】DACの出力信号の一例を示す波形図である。
【図9】積分器の出力信号の一例を示す波形図である。
【符号の説明】
10…積分器、20…比較器、30…遅延器、40…D
AC、50…減算器、60…帯域制限フィルタ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力アナログ信号のレベルに応じたディジ
    タルコードを出力するアナログ/ディジタル変換回路で
    あって、 上記ディジタルコードを所定の時間で遅延する遅延手段
    と、 上記遅延手段の出力コードをアナログ信号に変換するデ
    ィジタル/アナログ変換手段と、 上記ディジタル/アナログ変換手段からのアナログ信号
    の周波数帯域を制限する帯域制限手段と、 入力信号を積分して、積分信号を出力する積分手段と、 上記入力アナログ信号と上記帯域制限手段の出力信号に
    基づいた処理信号を上記積分手段に入力する信号処理手
    段と、 上記積分手段からの積分信号と所定のレベルとを比較し
    て、比較結果に応じて、第1と第2のレベルの何れかを
    持つ二値信号を出力し、当該二値信号を上記ディジタル
    コードとして出力する比較手段とを有するアナログ/デ
    ィジタル変換回路。
  2. 【請求項2】上記帯域制限手段は、入力信号における所
    定の周波数以上の周波数成分を減衰させる高域制限フィ
    ルタにより構成されている請求項1記載のアナログ/デ
    ィジタル変換回路。
  3. 【請求項3】上記信号処理手段は、上記入力アナログ信
    号と上記帯域制限手段の出力信号との差を出力する減算
    手段により構成されている請求項1記載のアナログ/デ
    ィジタル変換回路。
  4. 【請求項4】上記アナログ信号を所定の周期で標本化
    し、保持する標本化手段を有する請求項1記載のアナロ
    グ/ディジタル変換回路。
  5. 【請求項5】上記遅延手段の遅延時間は、上記標本化手
    段の周期に応じて設定されている請求項4記載のアナロ
    グ/ディジタル変換回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011526453A (ja) * 2008-07-01 2011-10-06 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) デルタシグマ型アナログ−デジタル変換器、無線受信機、通信装置、方法、及びコンピュータプログラム
JP2018098679A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 旭化成エレクトロニクス株式会社 インクリメンタル型デルタシグマad変調器およびインクリメンタル型デルタシグマad変換器

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JP2018098679A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 旭化成エレクトロニクス株式会社 インクリメンタル型デルタシグマad変調器およびインクリメンタル型デルタシグマad変換器

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