JPH11414A - 粉末消火剤組成物、及び消火方法 - Google Patents
粉末消火剤組成物、及び消火方法Info
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- JPH11414A JPH11414A JP15380897A JP15380897A JPH11414A JP H11414 A JPH11414 A JP H11414A JP 15380897 A JP15380897 A JP 15380897A JP 15380897 A JP15380897 A JP 15380897A JP H11414 A JPH11414 A JP H11414A
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Abstract
火手段として使用できる粉末消火剤組成物と、消火方法
を提供すること。 【構成】 界面活性剤を含有するとともに、熱分解して
炭酸ガスを発生する炭酸塩を含有し、且つ水分子を含有
する混合物を主たる有効成分とするところに構成特徴を
有する粉末消火剤組成物であり、この粉末消火剤組成物
を炎焼しつつある油の中に投入すると、油の表面全面
を、界面活性剤と、油成分の鹸化反応により生成する脂
肪酸塩等を含む難燃性で粘性の大きい被膜の泡とで覆
い、所謂窒息効果を発現し、炭酸塩の熱分解により発生
する消火性能を有する炭酸ガス自体の所謂窒息効果が加
わり、当該油表面への酸素(空気)の供給を遮断させて
所謂窒息状態とする機能ととともに、水分子による冷却
効果が機能して、炎焼しつつある油を鎮火、消火させる
ように構成されているところに特徴を有する消火方法で
ある。
Description
入して油火災を初期に鎮火、消火することを主たる目的
として使用する粉末消火剤組成物とその消火方法に関す
るものである。
れていない。
水をかけてもかえって火が拡大したり、水分を含むもの
を投入すると油が飛び散りかえって火災を拡大させる場
合があるので、消火利用物として水単独を使用できない
ということは周知のことである。また、従来より、生活
の知恵として、天ぷら油火災のような油火災の場合に
は、水に濡らした毛布や雑巾、バスタオルなどで油面を
酸素(空気)との接触を遮断させるという所謂窒息効果
を利用した初期消火方法が知られている。しかしなが
ら、この消火方法によると、消火者が平常心を失ってう
まく投入できず油面を完全に窒息させることが難しく、
また、水に濡らした毛布や雑巾などの自重で鍋が転倒し
消火者が火傷を負うことがある等の問題が指摘されてい
る。
初期消火器又は用具として、例えば粉末消火器、二酸化
炭素消火器、泡消火器、強化液消火器等に代表される専
用消火器や、「消火フラワー」などが開発され市販され
ている。しかしながら、これら専用消火器は、充填され
ている消火剤や強化液などが時間の経過とともに劣化し
てその消火機能が低下する、という不都合があった。
火の原則は、火点に対する窒息効果と燃焼物に対する冷
却効果であつてみれば、炎焼する油中に投入すると、熱
分解により発生する炭酸ガス、界面活性剤の泡、及び当
該炎焼する油の成分が鹸化されて生成する脂肪酸塩の泡
がそれぞれ窒息効果を発現し、前記水分子が冷却効果を
発現し、これらの作用が相乗的に機能して、炎焼する油
を鎮火、消火する機能を果たすように構成されたものと
するにはどうしたらよいかについて種々検討を重ねた。
有するとともに、熱分解して炭酸ガスを発生する炭酸塩
を含有し、且つ水分子を含有する混合物を主たる有効成
分とする粉末消火剤組成物とすれば、前記界面活性剤と
しての脂肪酸塩を予め含有させておかなくても、炭酸塩
の熱分解によりアルカリが生成しこのアルカリが触媒と
なって油成分が鹸化されてこれにより脂肪酸の塩(すな
わち石鹸)が生成するので、この脂肪酸塩、脂肪酸塩以
外の他の界面活性剤、未鹸化の天ぷら油成分、鹸化後の
アルコール成分がおそらく不規則に共重合してなる粘性
の大きい難燃性の膜が形成され、油熱によって気化して
なる水蒸気と前記炭酸ガスとのバブリング作用が加わっ
て、前記難燃性の膜の中に前記炭酸ガスと水蒸気の両方
が多数の気泡となって入り込み、起泡した状態の厚い被
膜となって炎焼しつつある油表面の全面を被うように被
覆され、油表面における酸素(空気)供給が完全遮断さ
れ、消火性能を有する炭酸ガス自身による空気遮断効果
と相まって、油の表面全体を所謂窒息状態とする窒息効
果が発現され、さらに前記水分子の冷却効果が加わり、
炎焼しつつある油を鎮火、消火できるとの結論を得て、
本発明者らは本発明を完成したものである。
決するために本発明が採った手段の要旨とするところ
は、叙上の特許請求の範囲に記載の通りである。
に記載の発明にあっては、例えば炎焼する天ぷら油中に
当該粉末消火剤組成物を投入すると、前記炭酸塩が炭酸
ナトリウムである場合を例にして説明すれば、炭酸ナト
リウムは10水和物として存在し、100℃以上に加熱
されると次の化学式(1)で示すように水和水を放出し
て無水和物となり、さらに高温に加熱されると、次の化
学式(2)で示すように炭酸ガスを放出しながら分解す
る。そして、生成したNa2Oは、次の化学式(3)で
示すように水と反応して水酸化ナトリウムとなる。 Na2CO3・10H2O → Na2CO3 +10H2O ・・(1) Na2CO3 → Na2O + CO2 ・・(2) Na2O + H2O → 2NaOH ・・(3)
ナトリウムは強アルカリとして作用するから、油の成分
(中性脂肪、トリグリセリド)の鹸化反応が惹起され
て、高級脂肪酸のナトリウム塩(すなわち石鹸)が生成
する、という反応が連鎖的に起きる。
面活性剤と、油成分の鹸化により生成した高級脂肪酸の
ナトリウム塩(すなわち石鹸)と、未鹸化の天ぷら油成
分、さらに、鹸化後のアルコール成分がそれぞれ単独若
しくは2種以上が不規則に共重合してなる粘性の大きい
難燃性の膜が形成される。
含ませてあるから、水分子の冷却効果を発現させること
ができる。
てなる水蒸気と前記炭酸ガスとのバブリング作用が加わ
り、前記難燃性の膜の中に前記炭酸ガスと水蒸気の両方
が多数の気泡となって入り込み、起泡した状態の厚い被
膜となって炎焼しつつある油表面の全面を被うように被
覆でき、消火性能を有する炭酸ガス自身による空気遮断
効果と相まって、油表面における酸素(空気)供給を完
全遮断でき、油の表面全体を所謂窒息状態とする窒息効
果が発現される。そして、前記水分子の冷却効果が加わ
り、炎焼しつつある油を鎮火、消火できる。
粉末消火剤組成物に多量の水分子を含有する構成となっ
ているから、より効果的な冷却効果を発現できる。
4乃至6に記載の発明にあっては、前記炭酸塩が炭酸ナ
トリウムである場合を例にして説明すれば、叙上の如
く、炭酸ナトリウムは加熱されて水和水を放出し、さら
に高温に加熱されて、炭酸ガスを放出しながら分解す
る。また、上記化学式(3)で示される生成物たる水酸
化ナトリウムは強アルカリとして作用するから、油の成
分(中性脂肪、トリグリセリド)の鹸化反応が惹起され
て、高級脂肪酸のナトリウム塩(すなわち石鹸)が生成
する、という反応が連鎖的に起きる。
せた界面活性剤と、油成分の鹸化により生成した高級脂
肪酸のナトリウム塩(すなわち石鹸)と、未鹸化の天ぷ
ら油成分、さらに、鹸化後のアルコール成分がそれぞれ
単独若しくは2種以上が不規則に共重合してなる粘性の
大きい難燃性の膜が形成され、天ぷら油の油熱によって
気化してなる水蒸気と前記炭酸ガスとのバブリング作用
が加わり、前記難燃性の膜の中に前記炭酸ガスと水蒸気
の両方が多数の気泡となって入り込み、起泡した状態の
厚い被膜となって炎焼しつつある油表面の全面を被うよ
うに被覆でき、消火性能を有する炭酸ガス自身による空
気遮断効果と相まって、油表面における酸素(空気)供
給を完全遮断でき、油の表面全体を所謂窒息状態とする
窒息効果が発現される。そして、この窒息効果に、水分
子の冷却効果が加わり、炎焼しつつある油を鎮火、消火
できる。
粉末消火剤組成物に多量の水分子を含有する構成となっ
ているから、より効果的な冷却効果を発現できる。
法によれば、特には油火災に対する有益な初期消火手段
として機能する。
消火方法を、実施例に基いてさらに詳細に説明する。
有するとともに熱分解して炭酸ガスを発生する炭酸塩を
含有し、且つ水分子を含有する混合物を主たる有効成分
とする粉末消火剤組成物である。
フテン酸塩、エーテルカルボン酸塩、アルケニルコハク
酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルグルタミン
酸塩からなる群より選択されたカルボン酸型アニオン界
面活性剤のいずれか単独若しくは2種以上の混合物であ
り、脂肪酸塩を含まないものとする。そして、上記塩を
より具体的に示せば、ナトリウム、カリウムのようなア
ルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウムのようなアル
カリ土類金属塩、アンモニウム塩、或いは、トリエタノ
ールアミンのような有機塩基塩が例示できる。
ル型アニオン界面活性剤、スルホン酸型アニオン界面活
性剤、リン酸エステル型アニオン界面活性剤、両性界面
活性剤、ポリオキシアルキレン系非イオン界面活性剤、
又は多価アルコール系若しくはアルキロールアミド系非
イオン界面活性剤のいずれか単独若しくは2種以上の混
合物であり、上記カルボン酸型アニオン界面活性剤との
混合物であっても構わない。
酸第一アルキル塩、硫酸第二アルキル塩、硫酸アルキル
ポリオキシエチレン塩、硫酸アルキルフェニルポリオキ
シエチレン塩、硫酸モノアシルグリセリン塩、アシルア
ミノ硫酸エステル塩、硫酸化油の塩、硫酸化脂肪酸アル
キルエステル塩等であり、前記塩を具体的に示せば、ナ
トリウム、カリウムのようなアルカリ金属塩、カルシウ
ム、マグネシウムのようなアルカリ土類金属塩、アンモ
ニウム塩、或いは、トリエタノールアミンのような有機
塩基塩を擧げることができる。
は、α−オレフィンスルホン酸塩、第二アルカンスルホ
ン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、アシルイセチオン酸塩、
N−アシル−Nメチルタウリン酸塩、ジアルキルスルホ
コハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル
ナフタレンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩、石油スルホン酸塩、リグニンスルホン
酸塩などであり、前記塩を具体的に示せば、ナトリウ
ム、カリウムのようなアルカリ金属塩、カルシウム、マ
グネシウムのようなアルカリ土類金属塩、アンモニウム
塩、或いは、トリエタノールアミンのような有機塩基塩
を擧げることができる。
ては、リン酸アルキル塩、リン酸アルキルポリオキシエ
チレン塩、リン酸アルキルフェニルポリオキシエチレン
塩などであり、前記塩を具体的に示せば、ナトリウム、
カリウムのようなアルカリ金属塩、カルシウム、マグネ
シウムのようなアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、
或いは、トリエタノールアミンのような有機塩基塩を擧
げることができる。
−アミノプロピオン酸の、N−アルキルβ−イミノジプ
ロピオン酸の、又はN−アルキルタウリンの、ナトリウ
ム、カリウムのようなアルカリ金属塩、カルシウム、マ
グネシウムのようなアルカリ土類金属塩、アンモニウム
塩、或いはトリエタノールアミンのような有機塩基塩、
N−アルキル−N,N−ジアミノエチルグリシンの塩
酸、臭酸、硝酸、硫酸、リン酸のような無機酸塩、ある
いは酢酸、クエン酸のような有機酸塩、N−アルキルニ
トリロトリ酢酸、N−アルキルジメチルベタイン、α−
トリメチルアンモニオ脂肪酸、N−アルキルオキシメチ
ル−N,N−ジエチルベタイン、2−アルキルイミダゾ
リンの誘導体、N−アルキルスルホベタイン、N−アル
キルヒドロキシスルホベタイン、レシチンなどが例示で
きる。
剤としては、アルキルポリオキシエチレンエーテル、ア
ルキルポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンエー
テル、脂肪酸ポリオキシエチレンエステル、脂肪酸ポリ
オキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸ポリオキシ
エチレンソルビトールエステル、ポリオキシエチレンひ
まし油、アルキルポリオキシエチレンアミドおよびアミ
ンなどが例示できる。
ミド系非イオン界面活性剤としては、脂肪酸ソルビタン
エステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、蔗糖脂肪酸
エステル、脂肪酸アルキロールアミドなどが例示でき
る。
後述する炭酸塩を含む混合物として粉末化できるもので
あれば何でもよい。
するものであれば何でもよく、例えば熱分解温度が約4
00℃である炭酸ナトリウム、熱分解温度が約80℃で
ある炭酸水素ナトリウム、熱分解温度が約400℃であ
るセスキ炭酸ナトリウム、熱分解温度が約220℃であ
る炭酸カリウムナトリウム、熱分解温度が約825℃で
ある沈降炭酸カルシウムとか軽質炭酸カルシウムとかコ
ロイド性炭酸カルシウムとか呼ばれている炭酸カルシウ
ム、熱分解温度が約700℃である塩基性炭酸マグネシ
ウムなどを例示でき、これらは無水物であっても水和物
であっても或いは複塩などであっても構わないが、水和
物であると、乾燥した状態でかつ多量の水分子を含有さ
せた粉末消火剤組成物とすることができるから特に好ま
しい。
ムをその主たる構成成分とする天然物の微粉末であって
もよく、この天然物の微粉末としては、貝類の貝殻の微
粉末、甲殻動物の外殻の微粉末、卵殻の微粉末、又はい
かなどの甲(骨)の微粉末などを例示することができ
る。
あたりできる限り多量の水分子を含有することが好まし
い。但し、ここでいう「水分子」とは、所謂遊離水とか
自由水と呼ばれるる水分子を含有することは当然である
が、例えば炭酸ナトリウム1分子中に含まれる10水和
水のような水和水、或いは自由度をもたない結合水をも
含むトータル量を指し示す概念として使用する。
カニズムは、叙上の如く、炭酸塩が炭酸ナトリウムであ
る場合を例にして詳細に説明した通りであるので、繰り
返して説明しない。
するが、本発明の要旨を越えない限り、これらの実施例
により本発明が制限されるものではない。以下に示す各
処方の粉末消火剤組成物の消火性能は、炎焼しつつある
温度が約400℃の市販の天ぷら油(てんぷら鍋の直径
は28cmで、市販の天ぷら油500mlが入れてあ
る。)の中に、それぞれの40gを直接投入して得た試
験結果である。
末消火剤組成物の40gを、それぞれ炎焼しつつある天
ぷら油に投入すると、天ぷら油を周りに飛散、飛沫させ
ることなくほぼ瞬時に消火でき、その後再着火すること
もなかった。粉末消火剤として極めて有効であることが
わかった。
成物の80gを、炎焼する天ぷら油に投入すると、天ぷ
ら油を周りに飛散、飛沫させることはなかったが、瞬時
に消火できなかった。処方7と処方8の粉末消火剤組成
物の消火実験から得られた結果より、有効な消火性能を
確保するためには、粉末消火剤組成物に少なくとも1
0.0W/W%以上の水分子を配合して水分子による冷
却効果が加わることが重要であると推察できた。
した各粉末消火剤組成物で炎焼する天ぷら油に投げ込む
と、大量の泡が泡立つこと、炭酸ナトリウムを炭酸水素
ナトリウムに代えた処方でも叙上の各処方と同様な消火
性能が得られること、炎焼して燃え盛る天ぷら油の表面
が難燃性の被膜で完全に覆われること、及び放冷して冷
却する寒天状に固化すること等からみて、その消火メカ
ニズムはつぎのように考えられる。
界面活性剤と、油成分の鹸化により生成した高級脂肪酸
のナトリウム塩(すなわち石鹸)と、未鹸化の天ぷら油
成分、さらに、鹸化後のアルコール成分がそれぞれ単独
若しくは2種以上が不規則に共重合してなる粘性の大き
い難燃性の膜が形成され、天ぷら油の油熱によって気化
してなる水蒸気と前記炭酸ガスとのバブリング作用が加
わり、前記難燃性の膜の中に前記炭酸ガスと水蒸気の両
方が多数の気泡となって入り込み、起泡した状態の厚い
被膜となって炎焼しつつある油表面の全面を被うように
被覆でき、消火性能を有する炭酸ガス自身による空気遮
断効果と相まって、油表面における酸素(空気)供給を
完全遮断でき、油の表面全体を所謂窒息状態とする窒息
効果が発現される。そして、この窒息効果に、水分子の
冷却効果が加わり、炎焼しつつある油を鎮火、消火でき
るのである。
は、炎焼する油の中に粉末のまま手で直接投入するもの
であるが、本発明は叙上の各実施例に限定されるもので
はなく、例えば消火器の中に予め充填しておき、用事、
例えば圧縮ガスの噴出力によって火中に噴射させるとか
等、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜設計変更し
て実施でき、様々な使用形態に応用できる。
消火剤組成物は、脂肪酸塩以外の界面活性剤と、熱分解
して炭酸ガスを発生する炭酸塩と、水分子との混合物を
主たる有効成分とするものであり、所謂窒息効果と、冷
却効果の両方が相乗的に発現されて、特には家庭の油火
災を、殆ど瞬時に鎮火、消火できるものであり、その
後、再着火することがないという、格別顕著な作用効果
が得られる。
Claims (7)
- 【請求項1】 界面活性剤を含有するとともに熱分解し
て炭酸ガスを発生する炭酸塩を含有し、且つ水分子を含
有する混合物を主たる有効成分とする粉末消火剤組成物
であって、 前記界面活性剤は、ロジン酸塩、ナフテン酸塩、エーテ
ルカルボン酸塩、アルケニルコハク酸塩、N−アシルサ
ルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩からなる群より
選択されたカルボン酸型アニオン界面活性剤であり、 前記粉末消火剤組成物を炎焼する油中に投入したとき
に、前記炭酸塩の熱分解により発生する炭酸ガス、前記
界面活性剤の泡、前記油の成分が鹸化されて生成する脂
肪酸塩の泡、及び前記界面活性剤と前記脂肪酸塩を含む
難燃性の共重合体が窒息効果を発現し、前記水分子が冷
却効果を発現し、炎焼する油を鎮火、消火する機能を果
たす構成としたことを特徴とする粉末消火剤組成物。 - 【請求項2】 界面活性剤を含有するとともに熱分解し
て炭酸ガスを発生する炭酸塩を含有し、且つ水分子を含
有する混合物を主たる有効成分とする粉末消火剤組成物
であって、 前記界面活性剤は、硫酸エステル型アニオン界面活性
剤、スルホン酸型界面活性剤、リン酸エステル型界面活
性剤、両性界面活性剤、ポリオキシアルキレン系非イオ
ン界面活性剤、又は多価アルコール系若しくはアルキロ
ールアミド系非イオン界面活性剤のいずれかであり、 前記粉末消火剤組成物を炎焼する油中に投入したとき
に、前記炭酸塩の熱分解により発生する炭酸ガス、前記
界面活性剤の泡、前記油の成分が鹸化されて生成する脂
肪酸塩の泡、及び前記界面活性剤と前記脂肪酸塩を含む
難燃性の共重合体が窒息効果を発現し、前記水分子が冷
却効果を発現し、炎焼する油を鎮火、消火する機能を果
たす構成としたことを特徴とする粉末消火剤組成物。 - 【請求項3】 前記粉末消火剤組成物において、 該粉末消火剤組成物の全体の重量あたり10重量%以上
の水分子が含まれていることを特徴とする請求項1又は
2に記載の粉末消火剤組成物。 - 【請求項4】 界面活性剤を含有するとともに熱分解し
て炭酸ガスを発生する炭酸塩を含有し且つ水分子を含有
する混合物を主たる有効成分とする粉末消火剤組成物
を、炎焼する油中に投入して油火災を初期に鎮火、消火
することを主たる目的とする消火方法であって、 前記炭酸塩の熱分解により発生する炭酸ガス、前記界面
活性剤の泡、及び前記油の成分が鹸化されて生成する脂
肪酸塩の泡、及び前記界面活性剤と前記脂肪酸塩を含む
難燃性の共重合体が窒息効果を発現し、前記水分子が冷
却効果を発現し、炎焼する油を鎮火、消火する機能を果
たす構成としたことを特徴とする消火方法。 - 【請求項5】 前記消火方法において、 前記界面活性剤は、ロジン酸塩、ナフテン酸塩、エーテ
ルカルボン酸塩、アルケニルコハク酸塩、N−アシルサ
ルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩からなる群より
選択されたカルボン酸型アニオン界面活性剤であること
を特徴とする請求項4記載の消火方法。 - 【請求項6】 前記消火方法において、 前記界面活性剤は、硫酸エステル型アニオン界面活性
剤、スルホン酸型界面活性剤、リン酸エステル型界面活
性剤、両性界面活性剤、ポリオキシアルキレン系非イオ
ン界面活性剤、又は多価アルコール系若しくはアルキロ
ールアミド系非イオン界面活性剤のいずれかであること
を特徴とする請求項4記載の消火方法。 - 【請求項7】 前記消火方法において、 前記粉末消火剤組成物の全体の重量あたり10重量%以
上の水分子が含まれていることを特徴とする請求項4〜
6のいずれかに記載の消火方法。
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---|---|---|---|
JP15380897A JP3309208B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 粉末消火剤組成物、及び消火方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11414A true JPH11414A (ja) | 1999-01-06 |
JP3309208B2 JP3309208B2 (ja) | 2002-07-29 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008054734A (ja) * | 2006-08-29 | 2008-03-13 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 消火性組成物及びそれを用いた建材又は塗料組成物 |
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-
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