JP5261751B2 - 消火剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、火災発生初期の消火,延焼防止に使用する消火剤の製造方法に関するもので,主として,投てき消火用具に利用することを目的とする消火剤の製造方法として提案されたものである。
従来の消火用具として,最も一般的なものは,事務所や家庭に備え付けられる床置き式の粉末消火器である。この種の消火器は,頑丈な容器に消火剤が入れられ,消火に際しては安全栓を抜き,ホース先端を火炎に向け,レバーを操作することにより,ホース先端より消火剤が放出されるものであった。
このような消火器では,頑丈な金属製容器に収容されているため,消火剤はある程度量を確保でき,消火剤の安定性も保ちやすく,且つ,操作手順が複雑に決定されているため人が誤って口にする危険性も低いものであった。
しかし,上記のような床置き式の粉末消火器とは,別に,簡便性の要求より,特許文献1に示されるような消火用具,すなわち,火元に投げ込み,容器を破壊させ,収容されていた消火剤により,消火する投てき消火用具が販売され,普及してきた。
この投てき消火用具では,投てきに適する重量でなければならず,沢山の容量を収容することはできなかった。そのため少量で消火できる消火剤が要求されてきた。その上,その容器は,投てきで破壊しなければならないため,従来の粉末消火器と比較して薄くて弱いものが多かった。したがって,消火剤の成分同志が反応を起こしやすく,安定性がよくなく,更には,人が誤って口にすることもあった。
そこで,特許文献2に示されるように,人が口にしても人体に悪影響がなく,少量でも消火能力の高い消火剤の製造方法が提供された。この特許文献2に記載される消火剤は,重炭酸アンモニウムやリン酸二アンモニウムや尿素を主材料とする製造方法であった。
この特許文献2に示される消火剤の成分である重炭酸アンモニウムとリン酸二アンモニウムとは,常温で反応してしまい,安定性の悪いものであった。したがって,常温で設置保管し,温度影響を受けやすい投てき消火用具の消火剤としては問題があった。
特開2001−37901号公開特許公報 特開2005−288059号公開特許公報
本発明は、上記従来の問題点を解決するため,次のような目的をもって提供されたものである。
第1に,少量で初期消火を行えるようにするため,消火剤が直接掛かった部分の消火だけを可能とするのではなく,火災の際の熱により炭酸ガスやアンモニアガスなどを発生させ,もって初期消火を成功させる消火剤の製造方法とすることを目的とする。
第2に,設置保管時に成分同志が,常温で他の成分と反応してしまうことのない安定性のよい消火剤の製造方法とすることを目的とする。
第3に,設置保管時に人が誤って口にした場合にも,人体に影響のない安全な消火剤の製造方法とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、消火用具に入れる消火剤の製造方法に次の工程を採用する。
第1に,全体量300ccから600ccのお湯に,塩化アンモニウムを5gから15g入れ,リン酸二アンモニウムを30gから50g入れて溶解する工程を備える。
第2に,炭酸ナトリウムを40gから60g入れて溶解する工程を備える。
第3に,炭酸カリウムを10gから15g入れて溶解する工程を備える。
第4に,硫酸アンモニウムを15gから25g入れて溶解する工程を備える。
更に,本発明は,上記工程に,界面活性剤を入れる工程を備えることを付加することができる。
本発明は,成分中に炭酸ナトリウムを含むため,消火の際には燃焼熱に反応して炭酸ガス(二酸化炭素ガス)を発生し,酸素を遮断し,消火及び延焼を防ぐことができる。又,成分中にリン酸二アンモニウムを含むため,燃焼熱に反応してアンモニアガスを発生させ,炭酸ガス同様燃焼を中和する。更に,硫酸アンモニウムは、紙や木などの発火点を上げる作用を有しているため,再燃焼防止の効果もある。
したがって,少量であっても,消火剤の直接掛かった部分だけでなく,消火剤が燃焼熱に反応して発生した消火ガスの立体的に対流する性質を活用して,消火及び延焼防止を図れるので,初期消火に最適な消火剤の製造方法となった。
又,成分中,炭酸ガス発生剤として,重炭酸アンモニウムを利用せず,炭酸ナトリウムを利用するものであるので,製造後の消火剤は,常温でリン酸二アンモニウムと反応することがなく,きわめて安定性のよい消火剤となった。これにより投てき消火用具のような常温での設置保管が可能となった。
更に,成分が,食品添加物や,肥料の原料であり,その安全性が証明されたものばかりであるので,人が誤って口にしたとしても人体に影響のない安全な消火剤の製造方法となった。
請求項2記載の発明の効果ではあるが,界面活性剤を入れる工程を備えることを付加することで,製造された消火剤に界面活性剤が含まれるため,液状の消火剤の表面張力を低下させ,泡による流動性を低下させ,消火にとってきわめて有効な消火剤の製造方法となった。
以下、本発明の1実施例とともに実施の形態について説明する。
本発明に係る消火用具に入れる消火剤の製造方法の第1工程は,全体量300ccから600ccのお湯に,塩化アンモニウムを5gから15g入れ,リン酸二アンモニウムを30gから50g入れて溶解する工程である。
第一工程中で溶解される成分で,リン酸二アンモニウムは,消火の際の燃焼熱に反応してアンモニアガスを発生させ,燃焼の中和作用を発揮させるための成分であり,塩化アンモニウムは,リン酸二アンモニウムの凝固点を降下させるための触媒として用いられている。尚,お湯の温度は,摂氏30度〜40度程度で,塩化アンモニウムを利用してリン酸二アンモニウムを溶解するのに適する温度である。
消火剤の製造方法の第2工程は,炭酸ナトリウムを40gから60g入れて溶解する工程である。炭酸ナトリウムは,消火の際に燃焼による熱で炭酸ガス(二酸化炭素ガス)を発生させ,酸素を遮断し,消火及び延焼を防ぐために用いられている。
炭酸ナトリウムは,製造された消火剤の他の成分であるリン酸二アンモニウムと常温では反応することがなく,完成した消火剤は,きわめて安定性のよい消火剤となり,投てき消火用具のような常温での設置に適するものとなる。
消火剤の製造方法の第3工程は,炭酸カリウムを10gから15g入れて溶解する工程である。炭酸カリウムは,浸潤剤として用いられており,消火剤の各成分を全体に均等に広がらせるために用いられる。
消火剤の製造方法の第4工程は,硫酸アンモニウムを15gから25g入れて溶解する工程である。硫酸アンモニウムは、紙や木などの発火点を上げる作用を有しているため,再燃焼防止の成分として利用される。
本発明は,この工程をもって一応完成するが,消火剤の製造方法の第5工程として,界面活性剤を入れる工程を備えることができる。この工程で入れられた界面活性剤は,液状の消火剤の表面張力を低下させ,泡による流動性を低下させ,消火にとってきわめて有効な消火剤の製造方法となる。
このようにして製造された消火剤は,衝撃で容易に割れる容器,たとえば樹脂などで製造された容器に密閉して設置保管され,火災の際に火炎に投げ込み,破壊させ,消火剤の掛かった部分の直接の消火のみならず,消火の際,燃焼物が発生する熱に反応して発生した消火ガスをも利用して初期消火を行うのである。
このような投てき消火用具は,従来の据え置き式の粉末消火器と異なり,操作が不要であり,重さも軽量であるため,年少者や老人,身体の若干不自由な人でも使用できるので,初期消火を簡単に行うことが可能である。

Claims (2)

  1. 消火用具にいれる消火剤の製造方法であって,
    全体量300ccから600ccのお湯に,塩化アンモニウムを5gから15g入れ,リン酸二アンモニウムを30gから50g入れて溶解する工程と,
    炭酸ナトリウムを40gから60g入れて溶解する工程と,
    炭酸カリウムを10gから15g入れて溶解する工程と,
    硫酸アンモニウムを15gから25g入れて溶解する工程と,
    を備えることを特徴とする消火剤の製造方法。
  2. 界面活性剤を入れる工程を備えたことを特徴とする請求項1に記載の消火剤の製造方法。
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