JPH1141408A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型のファクシミリ装置等の画像形成装置に
おいて、記録部と読取部とを１つの用紙搬送路に対して
配置し、分岐手段を用いて原稿の走査と用紙に対する記
録とを行い得るようにする。 【解決手段】 ファクシミリ装置１の内部には、用紙搬
送路７に対して１つの給紙トレイ３を配置し、切換ゲー
ト１０を介して読取部１５と記録部２０とを配置する。
そして、原稿読取りモードと、記録紙に印字するモード
とのいずれかのモードを選択することにより、切換ゲー
トを介して用紙搬送路の分岐を行い、読取りと記録の動
作に対応させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、小型の画像形成装
置に関し、特に、原稿と用紙とを１つの挿入口から挿入
し、その目的に応じて、記録部および読取部に向けて振
り分けて給紙可能なファクシミリ機能を設けた画像形成
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】家庭等で使用する小型のファクシミリ装
置等の画像形成装置においては、記録紙として感熱紙の
ロールを使用しているものが多く、受信した画像に応じ
て、ロール状のものから、所定の長さに切断した記録紙
を排出させるようにしている。前記ロール状の感熱紙を
用いて記録紙を作成するファクシミリ装置の他に、最近
では、普通紙のカット紙を使用する装置も用いられてい
る。前記カット紙を用いる小型のファクシミリ装置にお
いては、原稿を走査して、その画像情報を送信するため
の原稿搬送経路と、カット紙を挿入して、記録部で印字
を行う用紙搬送経路とを配置している。また、前記カッ
ト紙を給紙するための給紙トレイを装置本体に配置し、
多数枚の記録紙を連続して作成可能にする装置も用いら
れる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記小型のファクシミ
リ装置のような画像形成装置においても、原稿を搬送し
ながらイメージを読み取る搬送経路と、記録紙を作成す
るための搬送経路との２つの搬送経路を配置する必要が
ある。ところが、家庭等で使用する小型のファクシミリ
装置は、できるだけ小型に構成することが求められるも
のである。これに対して、装置の内部に原稿に対する読
取部と記録紙を作成する記録部とを、２つの用紙搬送路
を配置して構成することは、装置の小型化の上で大きな
障害となり、用紙搬送のために配置する搬送ローラ装置
等の構成も複雑になることから、装置の製造コストにも
大きな影響がある。

【０００４】本発明は、前述したような用紙搬送機構の
問題を解決するもので、１つの用紙搬送路の途中から記
録部と読取部とを分岐して配置し、用紙搬送路の構成を
簡素化できる装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、１つの給紙トレイからの給紙路に用紙切換手段を介
して２つの用紙搬送経路を配置し、一方の用紙搬送経路
には記録部を配置し、他方の用紙搬送経路には読取部を
配置することを特徴とする。また、請求項２の発明で
は、前記読取部が密着型イメージセンサからなり、前記
記録部と読取部との間に、共通に使用するプラテンロー
ラを配置することを特徴とする。請求項３の発明では、
前記記録部および読取部の下流部には、２つの用紙搬送
経路を合流させ、共通の排出口から排出することを特徴
とする。

【０００６】前述したように構成していることにより、
本発明の画像形成装置においては、原稿の画像情報を読
み取るための読取部と、記録紙に印字する記録部との２
つの給紙経路を、１つの用紙搬送路として配置している
ので、給紙装置や搬送ローラ装置等の機構を簡素化する
ことができ、装置をコンパクトに構成することができ
る。また、原稿と用紙との挿入を１つの挿入口から行
い、用紙搬送路内で読取部と記録部に向けて分岐するこ
とにより、各動作に対応させた用紙の送り作用を行うこ
とが可能であり、１つの排出口から排出させることがで
きる。さらに、１つのプラテンローラを用いて、読取部
と記録部とに対応させる場合には、用紙搬送装置の構成
をより簡素化でき、小型の装置に対応が可能になる。

【０００７】

【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明の画像形成装置を説明する。図１に示す例は、画像形
成装置をファクシミリ装置として構成する場合を示して
いるもので、ファクシミリ装置１の本体上面には、電話
機能のためのテンキーや、操作のための入力ボタン等を
配置した操作部２を配置しており、その他に、電話機の
ハンディセット等も配置される。また、装置本体の一端
部には、給紙トレイ３を開閉可能に設けており、原稿ま
たは用紙を挿入口４から用紙搬送路に向けて挿入させる
際に、前記給紙トレイ３に多数枚の用紙を一度にセット
し、用紙さばき装置を介して送り込むようにする。前記
用紙さばき装置は、給紙ローラ５と分離パッド６とを対
向させて配置し、両部材の間で用紙に対するさばき作用
を付与して、１枚ずつ用紙搬送路７に向けて供給する。

【０００８】前記用紙搬送路７には、搬送ローラ装置８
に続いて切換ゲート１０を配置し、その下流部に読取部
１５に向けて原稿を案内する経路と、用紙を記録部２０
に案内する経路７ａとを配置する。前記読取部１５に
は、イメージセンサ１６とプラテンローラ１７とを対向
させて配置し、イメージセンサ１６に対してプラテンロ
ーラ１７により原稿を押圧しながら搬送し、イメージセ
ンサ１６により原稿の画像情報の読取りを行い、排出口
１８から排出させる。前記イメージセンサ１６として
は、一般の小型のファクシミリ装置に使用されているも
のと同様に、密着型センサ（ＣＩＳ）を用いており、原
稿の画像面をイメージセンサの読取り面に摺動させなが
ら、画像の走査を行う。

【０００９】用紙搬送路７ａに配置する記録部２０にお
いては、印字ヘッド２１に対してプラテンローラ２２を
配置し、用紙の裏面をプラテンローラ２２により規制し
ながら、印字ヘッド２１により印字を行う。そして、作
成された記録紙は、排出ローラ装置２３により排出口２
４から機外に排出される。前記記録部２０に配置する印
字ヘッド２１は、任意の印字装置を用いることができる
ものであり、例えば一般のカット紙を用いる場合には、
インクジェットプリンタ機構等を使用することができ、
感熱紙を使用する場合には、感熱ヘッドにより構成する
ことが可能である。また、前記装置本体に配置する駆動
モータ９は、用紙搬送路に配置する搬送ローラ装置等を
駆動するために用いられる。

【００１０】前述したように構成されたファクシミリ装
置１において、原稿を送信する場合には、操作部２によ
り原稿の送信の機能を選択すると、切換ゲート１０は支
軸１１を介して図の実線位置に揺動されて、原稿を読取
部１５に案内するように設定される。そして、給紙トレ
イ３に送信する原稿を重ねてセットし、送信キーを押す
ことにより、給紙機構のローラ装置を駆動して、原稿を
１枚ずつ読取部に向けて送り、イメージセンサ１６によ
り走査した画像情報を送信する。また、前記イメージセ
ンサに対応させて、送信画像情報を蓄積するメモリ機能
を設けている場合には、画像情報を一旦メモリに蓄積し
てから、送信モードにしたがって画像の送信を行うこと
もできる。なお、前記ファクシミリ装置における各部材
の動作は、装置の制御装置に設定したプログラムにした
がって行うものであり、任意の動作のモードを選択した
場合にも、そのモードに対応するプログラムにより、搬
送ローラ装置やその他の各動作機器の駆動と制御とを行
う。

【００１１】ファクシミリ装置が画像情報を受信した場
合には、受信情報にもとづいて、装置の表示部には受信
情報があることが表示されるので、給紙トレイに用紙を
セットして、記録モードにセットする。そして、記録モ
ードが選択された場合には、切換ゲート１０は用紙を用
紙搬送路７ａに案内する位置に揺動され、給紙トレイに
セットした用紙から１枚ずつ給紙して、印字ヘッド２１
により印字する動作が行われ、記録紙は排出ローラ装置
２３を介して排出口２４から排出される。前述したよう
に、本発明のファクシミリ装置においては、装置内部に
１つの給紙トレイと用紙搬送路を設けておき、読取部と
記録部とのそれぞれの機能に対して、切換ゲート１０を
介して原稿と用紙を分岐させて案内する機構を設けてい
ることから、従来のファクシミリ装置のように、２つの
用紙に対する搬送経路を設ける必要がないものとなる。

【００１２】

【実施例】図２に示すファクシミリ装置１ａは、前記図
１に比較してより構成を簡素化した装置を示している。
この実施例に示すファクシミリ装置１ａにおいては、原
稿と用紙とを挿入する挿入口４に続いて、給紙ローラ５
と分離パッド６とを組み合わせた用紙さばき装置を配置
し、プラテンローラ１７ａの直前の上流部に切換ゲート
１０を設けている。前記切換ゲート１０の下流部には１
つのプラテンローラ１７ａに対して、対向する位置にイ
メージセンサ１６と印字ヘッド２１とを配置し、読取部
１５と記録部２０とを設けている。さらに、前記読取部
１５と記録部２０の下流部では、切換ゲートにより分岐
した用紙を合流させる排出路２６を設けて、原稿と記録
紙とを１つの排出口２７から排出させるようにする。ま
た、前記読取部と記録部に共通に使用するプラテンロー
ラ１７ａは、正逆回転可能なものとして構成され、読取
部の機能を選択した場合と、記録部の機能を選択した場
合とで、プラテンローラの駆動方向を逆に設定する。

【００１３】前記ファクシミリ装置において、原稿の画
像を走査して送信する場合には、挿入口４に原稿をセッ
トして、操作部のボタンを押して機能を選択すると、切
換ゲート１０は原稿を読取部１５に向けて案内する位置
にセットされる。そして、設定した操作情報に応じて、
原稿をプラテンローラ１７ａとイメージセンサ１６の間
を通しながら、原稿の画像の読取りを行い、走査済みの
原稿は、排出路２６を介して排出口２７から機外に排出
される。また、原稿の画像を走査した画像情報は、原稿
の走査と平行して送信することも可能であり、全部の走
査情報をメモリに蓄積してから送信することもできる。

【００１４】ファクシミリ装置が画像情報を受信した場
合には、その情報が表示部に表示されるので、用紙を挿
入口４にセットして、記録モードを選択すると、用紙搬
送路に設けた切換ゲート１０は、用紙を記録部２０に向
けて案内する位置に揺動される。そして、用紙さばき装
置の給紙ローラ５により送られてくる用紙は、図の鎖線
で示す位置にセットされている切換ゲート１０の上側を
通り、プラテンローラ１７ａにより印字ヘッド２１に対
する位置決めが行われ、プラテンローラ１７ａとニップ
ローラ２５の間にニップされて搬送され、印字ヘッド２
１により印字されて、記録紙を排出路２６から排出口２
７に向けて送り出す。

【００１５】前記装置において、原稿走査モードと、記
録モードとのうちの一方の機能を選択した場合には、切
換ゲートを切り換える動作を行うとともに、プラテンロ
ーラ１７ａを駆動方向の切換を行う。そして、原稿走査
モードを選択する場合には、プラテンローラ１７ａを図
の時計方向に回転させるとともに、切換ゲート１０を図
の実線位置に設定し、原稿をプラテンローラ１７ａによ
りイメージセンサ１６に押圧しながら搬送する。また、
記録モードを選択した場合には、切換ゲート１０を図の
鎖線で示す位置にセットし、プラテンローラ１７ａを図
の反時計方向に駆動して、用紙の搬送を行うようにす
る。

【００１６】なお、前記本発明の実施例においては、画
像形成装置をファクシミリ装置として構成する場合を示
しているが、前記画像形成装置をコピー機として構成す
ることも可能である。例えば、コピー機として使用する
場合には、読取部１５が読み取った原稿の画像情報をメ
モリに蓄積しておき、その後で用紙をセットして記録紙
の作成を行うようにすることができる。そして、前述し
たようにして、画像形成装置をコピー機として利用する
場合にも、操作部に付属させて設ける表示部に対して、
その操作の状態の表示を行うとともに、その表示にした
がって、原稿または用紙を挿入口にセットして、任意の
操作を行うことができる。

【００１７】

【発明の効果】本発明の画像形成装置は、前述したよう
に構成しているので、原稿の画像情報を読み取るための
読取部と、記録紙に印字する記録部との２つの給紙経路
を、１つの用紙搬送路として配置しているので、給紙装
置や搬送ローラ装置等の機構を簡素化することができ、
装置をコンパクトに構成することができる。また、原稿
と用紙との挿入を１つの挿入口から行い、用紙搬送路内
で読取部と記録部に向けて分岐することにより、各動作
に対応させた用紙の送り作用を行うことが可能であり、
１つの排出口から排出させることができる。さらに、１
つのプラテンローラを用いて、読取部と記録部とに対応
させる場合には、用紙搬送装置の構成をより簡素化で
き、小型の装置に対応が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のファクシミリ装置の構成を示す説明
図である。

【図２】 本発明のファクシミリ装置の別の構成を示す
説明図である。

【符号の説明】

１ 画像形成装置、 ２ 操作部、 ３ 給紙ト
レイ、４ 挿入口、 ５ 給紙ローラ、 ６ 分
離パッド、７ 用紙搬送路、 ８ 搬送ローラ装
置、 １０ 切換ゲート、１５ 読取部、 １６
イメージセンサ、１７・２２ プラテンローラ、
１８ 排出口、 ２０ 記録部、２１ 印字ヘッ
ド、 ２３ 排出ローラ装置、 ２４ 排出口。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １つの給紙トレイからの給紙路に用紙切
   換手段を介して２つの用紙搬送経路を配置し、 一方の用紙搬送経路には記録部を配置し、他方の用紙搬
   送経路には読取部を配置することを特徴とする画像形成
   装置。
2. 【請求項２】 前記読取部が密着型イメージセンサから
   なり、前記記録部と読取部との間に、共通に使用するプ
   ラテンローラを配置することを特徴とする請求項１に記
   載の画像形成装置。
3. 【請求項３】 前記記録部および読取部の下流部には、
   ２つの用紙搬送経路を合流させ、共通の排出口から排出
   することを特徴とする請求項１または２に記載の画像形
   成装置。