JPH1140587A - 半導体封止用樹脂タブレット、半導体装置および半導体封止用樹脂タブレットの製造方法 - Google Patents

半導体封止用樹脂タブレット、半導体装置および半導体封止用樹脂タブレットの製造方法

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JPH1140587A
JPH1140587A JP9197399A JP19739997A JPH1140587A JP H1140587 A JPH1140587 A JP H1140587A JP 9197399 A JP9197399 A JP 9197399A JP 19739997 A JP19739997 A JP 19739997A JP H1140587 A JPH1140587 A JP H1140587A
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tablet
semiconductor
resin composition
molding
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Yoshinori Sakai
美紀 坂井
Shiro Honda
史郎 本田
Motonobu Yamada
元伸 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体を樹脂封止する際にステージシフト、
ワイヤー流れが起こらない信頼性の優れた半導体封止用
樹脂タブレット、該半導体封止用樹脂タブレットを用い
て半導体素子を封止してなる半導体装置、および該半導
体封止用樹脂タブレットの製造方法を提供するものであ
る。 【解決手段】 溶融樹脂を成形してなるタブレットであ
り、そのタブレットの比表面積が2.5×10-4m2/g以
上であることを特徴とする半導体封止用樹脂タブレッ
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体を樹脂封止
する際にステージシフト、ワイヤー流れが起こらない信
頼性の優れた半導体封止用樹脂タブレット、該半導体封
止用樹脂タブレットを用いて半導体素子を封止してなる
半導体装置、および該半導体封止用樹脂タブレットの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体素子を樹脂封止するには
トランスファー成形法が広く用いられている。このトラ
ンスファー成形法は、タブレット化した樹脂を高周波予
熱機などで予熱し、これを金型ポット内に入れ加熱して
可塑化するとともに、プランジャーでキャビティ内に樹
脂を加圧注入して成形する方法である。
【0003】通常、このタブレットは樹脂組成物を押出
機、ロール、ニーダーなどの混練装置で溶融混練し、冷
却後粉砕して粉末化し、この粉砕物を所定重量金型内に
入れ加圧圧縮(打錠)して得られる。しかしながら、こ
の方法で製造されるタブレットは内部に空隙が存在する
ため、加熱むらが発生する。これが樹脂の流動性のむら
となって現れ、ステージシフト、ワイヤー流れ、ボイド
の発生を招き、半導体装置の信頼性が低下するという問
題があった。特に、外径の小さいタブレットや長いタブ
レットでは十分な圧力が粉砕物に伝わらないため、押し
固めることができなかったり、充填率が低いタブレット
しか製造できなかった。
【0004】一方、溶融樹脂を射出成形により成形しタ
ブレット化する方法(特開昭57−6714号公報)や
溶融樹脂をシート状や棒状に延伸し、打ち抜きや切断に
よりタブレット化する方法(特開昭61−35908号
公報、特開平3−5103号公報)、溶融樹脂を金型に
流し込みタブレット化する方法(特開平6−10430
1号公報)などが提案されている。しかしながら、これ
らの方法で製造されたタブレットでも、溶融樹脂を冷却
固化する際、外側より中心部に向かって冷却が進行する
ため、中心部ほど長時間高温にさらされ、中心部はゲル
化時間が若干短くなる。このためタブレット全体のゲル
化時間が不均一になり、トランスファー成形時に樹脂の
流動むら生じ、ステージシフト、ワイヤー流れ、ボイド
の発生を招くという問題を十分解決できていない。ま
た、トランスファー成形時のポット内の加熱において
も、通常タブレットの外側の方が中心部よりも早く溶融
してキャビティー内に流入するため、樹脂の流動むらが
生じ、上記の問題が発生する。
【0005】近年電子機器の小型化のために半導体集積
回路の分野では微細加工技術の進歩が著しく、ICチッ
プの高集積化が進められている。集積度をさらに向上さ
せるためにパッケージ中のICチップの占有率を増加す
るとともに、パッケージの大型化、薄型化、多ピン化が
要求されている。したがって、これら大型、薄型、多ピ
ンのパッケージを封止するにはトランスファー成形時の
樹脂の流動性が均質でステージシフト、ワイヤー流れ、
ボイドの発生などが起こらない成形性の優れた封止用樹
脂特性が要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術における問題点の解決を課題として検討した結果達
成されたものである。
【0007】したがって本発明の目的は、半導体を樹脂
封止する際にステージシフト、ワイヤー流れが起こらな
い信頼性の優れた半導体封止用樹脂タブレット、該半導
体封止用樹脂タブレットを用いて半導体素子を封止して
なる半導体装置、および該半導体封止用樹脂タブレット
の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は 1.「溶融樹脂組成物を成形してなるタブレットであ
り、そのタブレットの比表面積が2.5×10-4m2/g以
上であることを特徴とする半導体封止用樹脂タブレッ
ト。」 2.「溶融樹脂組成物を成形してなるタブレットであ
り、該溶融樹脂組成物が無機充填材を必須成分とし、前
記無機充填材の割合が溶融樹脂組成物全体の80重量%
以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体封止
用樹脂タブレット。」 3.「溶融樹脂組成物を成形してなるタブレットであ
り、該溶融樹脂組成物が無機充填材を必須成分とし、前
記無機充填材の割合が溶融樹脂組成物全体の85重量%
以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体封止
用樹脂タブレット。」 4.「溶融樹脂組成物が、エポキシ樹脂および硬化剤を
必須成分として含有するものである請求項1〜3いずれ
かに記載の半導体封止用樹脂タブレット。
【0009】5.「請求項1〜4いずれかの半導体封止
用樹脂タブレットを用い、半導体素子を封止してなる半
導体装置。」 6.「無機充填剤を80重量%以上含有する溶融樹脂組
成物を溶融状態から成形し、タブレット化することを特
徴とする半導体封止用タブレットの製造方法。」 7.「エポキシ樹脂、硬化剤および無機充填剤を溶融混
練し、溶融混練樹脂組成物となした後、溶融状態から成
形し、タブレット化することを特徴とする半導体封止用
タブレットの製造方法。」 を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳述する。
本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
【0011】本発明の半導体封止用樹脂タブレットは、
好ましくはエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充
填材(C)を必須成分とする半導体封止用樹脂組成物の
溶融物より製造される。以下に該半導体封止用樹脂組成
物について説明する。
【0012】本発明におけるエポキシ樹脂(A)は、1
分子中に2個以上のエポキシ基を有するもので特に限定
されず、これらの具体例としては例えばクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフト
ールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン
骨格含有エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナ
フタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキ樹脂、線状脂肪族エポ
キシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹
脂、スピロ環含有エポキシ樹脂およびハロゲン化エポキ
シ樹脂などが挙げられ、これらを単独で用いても、2種
類以上併用してもかまわない。
【0013】また、特に好ましいエポキシ樹脂(A)の
具体例としては、4,4’−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(2,3−エポ
キシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチル
ビフェニル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポ
キシ)−3,3’,5,5’−テトラエチルビフェニ
ル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−
3,3’5,5’−テトラメチル−2−クロロビフェニ
ルなどのビフェニル型エポキシ樹脂、1,5−ジ(2,
3−エポキシプロポキシ)ナフタレン、1,6−ジ
(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレンなどのナフ
タレン型エポキシ樹脂、3−t−ブチル−2,4’−ビ
ス(2,3−エポキシプロポキシ)−3’,5’,6−
トリメチルスチルベン、3−t−ブチル−4,4’−ビ
ス(2,3−エポキシプロポキシ)−3’,5’,6−
トリメチルスチルベン、4,4’−ビス(2,3−エポ
キシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチル
スチルベン、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポ
キシ)−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジメチ
ルスチルベン、2,2’−ビス(2,3−エポキシプロ
ポキシ)−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジメ
チルスチルベン、2,4’−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジ
メチルスチルベンなどのスチルベン型エポキシ樹脂など
が挙げられ、これらのエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂の
60〜100重量%配合することがより好ましい。
【0014】本発明における硬化剤(B)は、エポキシ
樹脂と反応する化合物であれば任意であるが、硬化物と
した場合に吸水率が低い化合物として分子中にヒドロキ
シル基を有するフェノ−ル化合物が好ましく用いられ
る。フェノ−ル化合物の具体例としては、フェノ−ルノ
ボラック樹脂、クレゾ−ルノボラック樹脂、ナフト−ル
ノボラック樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1,2−トリス(ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1,3−トリス(ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、テルペンとフェノ−ルの縮合化合物、ジシクロペン
タジエン変性フェノ−ル樹脂、フェノ−ルアラルキル樹
脂、ナフト−ルアラルキル樹脂、カテコ−ル、レゾルシ
ン、ヒドロキノン、ピロガロ−ル、フロログルシノ−ル
などが挙げられる。
【0015】本発明では、エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の配合当量比(エポキシ基に対するヒドロキシル
基のモル比)は通常、0.5〜2.0であるが好ましく
は0.7〜1.5である。エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の配合量としては、エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の和で全組成に対して5〜20重量%が好まし
く、さらに好ましい配合量の範囲は5〜15重量%であ
る。
【0016】本発明における無機充填材(C)として
は、非晶性シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、アルミナ、マグネシア、窒化珪素、酸
化マグネシウムアルミニウム、ジルコニア、ジルコン、
クレー、タルク、珪酸カルシウム、酸化チタン、酸化ア
ンチモン、アスベスト、ガラス繊維、硫酸カルシウム、
窒化アルミニウムなどが挙げられ、球状、破砕状、繊維
状など任意の形状の物が使用できる。無機充填材(C)
の好ましい具体例としては非晶シリカ、結晶性シリカ、
アルミナであり、さらに成形性と充填率の点から好まし
くは形状が球状の物を無機充填材(C)中に60〜10
0重量%、さらに好ましくは80〜100重量%含有す
ることが好ましい。
【0017】本発明の溶融樹脂組成物において、無機充
填材(C)の割合は全体の80重量%以上が好ましい。
この好ましい配合量は溶融タブレットにおいても同じで
ある。無機充填材は樹脂成分に比べ熱伝導率が良いた
め、無機充填材を80重量%以上含有すると溶融樹脂を
冷却固化してタブレット化する際、中心部まで素早く冷
却され、中心部と外側のゲル化時間が均一になる。ま
た、成形時にポット内で加熱される際にも、タブレット
全体が均質に素早く溶融し樹脂の流動むらが生じること
がない。以上の点から好ましい割合は85重量%以上、
さらに好ましい割合は88重量%以上である。
【0018】本発明において無機充填材(C)をシラン
カップリング剤などのカップリング剤を配合しておくこ
とが半導体装置を封止する場合、信頼性の点で好まし
い。カップリング剤はそのまま配合しても、あらかじめ
無機充填材(C)に表面処理してもよい。
【0019】カップリング剤としては、エポキシシラ
ン、アミノシラン、メルカプトシラン、ウレイドシラン
などの官能基を有しかつアルコキシ基などの加水分解性
基がケイ素原子に直結したシランカップリング剤が好ま
しく用いられ、2種以上を併用してもかまわない。ま
た、特にアミノ基を有するカップリング剤を配合するこ
とが好ましく、その具体例としてはγ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどがあげら
れる。
【0020】また、カップリング剤の添加量は通常エポ
キシ樹脂組成物全体に対し、0.1〜2重量%である。
【0021】本発明では、さらに硬化促進剤が配合でき
る。用いられる硬化促進剤としては、エポキシ樹脂と硬
化剤の反応を促進させるものであれば任意であるが、硬
化促進剤の具体例として、トリフェニルホスフィン、ト
リブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホス
フィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボロン
塩、テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボロン
塩などのホスフィン化合物、2−メチルイミダゾ−ル、
2−フェニルイミダゾ−ル、2−フェニル−4−メチル
イミダゾ−ル、2−ヘプタデシルイミダゾ−ルなどのイ
ミダゾ−ル化合物およびそれらの酸付加塩、トリエチル
アミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジル
アミンなどの3級アミン化合物およびそれらの酸付加
塩、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−
5 、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ
(4,4,0)デセン−5、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7・テトラフェニルボレー
トなどが挙げられる。
【0022】本発明では、ブロム化合物を配合できる。
また実質的に存在するブロム化合物は、通常半導体封止
用エポキシ樹脂組成物に難燃剤として添加されるもの
で、特に限定されず、公知のものであってよい。
【0023】存在するブロム化合物の好ましい具体例と
しては、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブ
ロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などのブロ
ム化エポキシ樹脂、ブロム化ポリカーボネート樹脂、ブ
ロム化ポリスチレン樹脂、ブロム化ポリフェニレンオキ
サイド樹脂、テトラブロモビスフェノールA、デカブロ
モジフェニルエーテルなどがあげられ、なかでも、ブロ
ム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂などのブロム化エポキシ
樹脂が、成形性の点から好ましい。
【0024】本発明では、アンチモン化合物を配合でき
る。これは通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難燃
助剤として添加されるもので、特に限定されず、公知の
ものが使用できる。アンチモン化合物の好ましい具体例
としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸
化アンチモンがあげられる。
【0025】本発明では、シリコ−ンゴム、オレフィン
系共重合体、変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴ
ム、変性シリコーンオイルなどのエラストマ−、長鎖脂
肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステル、長
鎖脂肪酸のアミド、パラフィンワックスなどの離型剤を
配合することができる。なかでも変性シリコーンオイル
が好ましく、その好ましい具体例としてはエポキシ変性
シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイ
ル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シ
リコーンオイルなどが挙げられ、エポキシ変性シリコー
ンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイルが特に好
ましく用いることができる。
【0026】本発明では他の添加剤として、カーボンブ
ラック、酸化鉄などの着色剤、ハイドロタルサイト類、
ビスマス系などのイオン捕捉剤、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどの熱可塑性樹脂および有機過酸化物などの
架橋剤を任意に添加することができる。
【0027】本発明において半導体封止用樹脂タブレッ
トとは、半導体を樹脂封止する際、1回の成形サイクル
で1つのポットに1〜10個未満を使用して成形を行う
樹脂固形物を指す。
【0028】本発明の半導体封止用樹脂タブレットは比
表面積が2.5×10-4m2/g以上である。比表面積が大
きいと熱伝導度が良いため、溶融樹脂を冷却固化してタ
ブレット化する際、中心部まで素早く冷却され、中心部
と外側のゲル化時間が均一になる。また、成形時にポッ
ト内で加熱される際にも、タブレット全体が均質に素早
く溶融するため樹脂の流動むらが生じることがなく、ス
テージシフトやワイヤー流れなどの問題が起きない。
【0029】本発明の半導体封止用樹脂タブレットの形
状は特に限定されず、円柱状、角柱状などが使用される
が、現行の成形機の構造の点から円柱形が特に好まし
い。タブレットの大きさは具体的には底面に対し外接す
る円の直径(以下単に外径という)(D)が10mm〜
20mmで長さ(L)が10mm以下、または外径
(D)が10mm以下でL/Dが1以上が好ましく、外
径(D)が10mm〜15mmで長さ(L)が7mm以
下、外径(D)が7mm以下でL/Dが2以上のものが
特に好ましい。
【0030】本発明の半導体封止用樹脂タブレットの製
造方法としては、次のような方法が挙げられる。まず、
エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)
を必須成分として含有してなる上記半導体封止用樹脂組
成物を加熱混合、好ましくは60〜140℃の温度で、
さらに好ましくは60℃〜120℃の温度で溶融混練す
る。溶融混練の装置としてはバンバリーミキサー、ニー
ダー、ロール、単軸もしくは二軸の押出機などの公知の
混練機を用いて製造される。押出機には溶融吐出物にボ
イドを残さないためにベント装置が付いていることが好
ましい。また、スクリューアレンジは、樹脂や無機充填
材などを均質に混練するために、ニーディングスクリュ
ーやダルメージスクリューなどを用いることが好まし
い。
【0031】次に、溶融樹脂を成形してタブレット化す
るが、溶融樹脂を金型に流し込みタブレット化する方法
や溶融樹脂をシート状や棒状に押し出しし、固化後、打
ち抜きや切断によりタブレット化する方法、溶融樹脂を
射出成形によりタブレット化する方法など公知の方法で
得られる。
【0032】本発明の半導体封止用樹脂タブレットを用
い半導体素子を封止して半導体装置を製造する方法とし
ては、低圧トランスファ−成形法が一般的であるがイン
ジェクション成形法や圧縮成形法も可能である。成形条
件としては、例えば半導体封止用樹脂タブレットを成形
温度150〜200℃、圧力5〜15MPa、成形時間
30〜300秒で成形し、封止用樹脂組成物の硬化物と
することによって半導体装置が製造される。また、必要
に応じて上記成形物を100〜200℃で2〜15時
間、追加加熱処理も行われる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、表2、3中の数字は、重量%を示す。
【0034】実施例1、2、11、比較例1〜6 表1に示した成分を、表2、3に示した組成比でミキサ
ーにより粉末状態でブレンドした。これをバレル温度9
0℃の二軸押出機を用いて溶融混練し、溶融状態で吐出
口より押出した。この溶融物をタブレット成形金型に流
し込み、加圧、冷却して表2、3に示す大きさのタブレ
ットを得た。このタブレットを用いて、低圧トランスフ
ァ−成形法により175℃×2分の条件で、半導体素子
を封止成形して半導体装置を得た。
【0035】実施例3〜10、12 表1に示した成分を、表2に示した組成比でミキサーに
より粉末状態でブレンドした。これをバレル温度90℃
の二軸押出機を用いて溶融混練し、溶融状態で吐出口よ
り棒状に押出した。この棒状物の外径は4mm、5m
m、8mmであり、これをカッターで切断し、表2に示
す大きさのタブレットを得た。このタブレットを用い
て、低圧トランスファ−成形法により175℃×2分の
条件で、半導体素子を封止成形して半導体装置を得た。
【0036】以下の方法により各半導体装置の物性を測
定した。
【0037】ステージシフト:100ピンQFPデバイ
ス(外形:14×20×2.6mm、ダミーチップ:10
×10×0.4mm、フレーム材料:42アロイ、チップ
表面:ポリイミド膜)を各8個成形し、超音波探傷装置
による断面の観察、およびパッケージを切断して切断面
の顕微鏡観察を行った。ステージシフトやチップ変位量
が全て50μm未満のものを◎、50μm以上100μ
m未満のものを○、100μm以上150μm未満のも
のを△とし、150以上ステージシフトやチップ変位が
生じたものを×とした。
【0038】タブレットの比表面積は形状が円柱である
ことから、タブレットの外径と長さと重量から求めた。
【0039】
【表1】
【化1】
【0040】
【表2】 *比表面積:×10-4m2/g
【0041】
【表3】 *比表面積:×10-4m2/g
【0042】表2にみられるように、実施例1〜12の
比表面積が2.5×10-4m2/g以上の半導体封止用タブ
レットを用いるとステージシフトがなく信頼性が優れた
半導体装置が得られる。一方、表3の比較例1〜6では
比表面積が2.5×10-4m2/g未満であるため流動むら
が生じステージシフトが起こる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、半導体を樹脂封止する
際にステージシフト、ワイヤー流れが起こらず、かつボ
イドが発生しない信頼性の優れた半導体封止用樹脂タブ
レットを提供することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融樹脂組成物を成形してなるタブレット
    であり、そのタブレットの比表面積が2.5×10-4m2
    /g以上であることを特徴とする半導体封止用樹脂タブレ
    ット。
  2. 【請求項2】溶融樹脂組成物を成形してなるタブレット
    であり、該溶融樹脂組成物が無機充填材を必須成分と
    し、前記無機充填材の割合が溶融樹脂組成物全体の80
    重量%以上であることを特徴とする請求項1記載の半導
    体封止用樹脂タブレット。
  3. 【請求項3】溶融樹脂組成物を成形してなるタブレット
    であり、該溶融樹脂組成物が無機充填材を必須成分と
    し、前記無機充填材の割合が溶融樹脂組成物全体の85
    重量%以上であることを特徴とする請求項1記載の半導
    体封止用樹脂タブレット。
  4. 【請求項4】溶融樹脂組成物が、エポキシ樹脂および硬
    化剤を必須成分として含有するものである請求項1〜3
    いずれかに記載の半導体封止用樹脂タブレット。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれかの半導体封止用樹脂
    タブレットを用い、半導体素子を封止してなる半導体装
    置。
  6. 【請求項6】無機充填剤を80重量%以上含有する溶融
    樹脂組成物を溶融状態から成形し、タブレット化するこ
    とを特徴とする半導体封止用樹脂タブレットの製造方
    法。
  7. 【請求項7】エポキシ樹脂、硬化剤および無機充填剤を
    溶融混練し、溶融混練樹脂組成物となした後、溶融状態
    から成形し、タブレット化することを特徴とする半導体
    封止用樹脂タブレットの製造方法。
JP9197399A 1997-07-23 1997-07-23 半導体封止用樹脂タブレット、半導体装置および半導体封止用樹脂タブレットの製造方法 Pending JPH1140587A (ja)

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