JPH1138566A - カラー写真プリント - Google Patents

カラー写真プリント

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JPH1138566A
JPH1138566A JP9191294A JP19129497A JPH1138566A JP H1138566 A JPH1138566 A JP H1138566A JP 9191294 A JP9191294 A JP 9191294A JP 19129497 A JP19129497 A JP 19129497A JP H1138566 A JPH1138566 A JP H1138566A
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JP
Japan
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image
color photographic
solution
photographic print
sample
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JP9191294A
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English (en)
Inventor
Chikamasa Yamazaki
力正 山崎
Takeshi Nakamura
岳司 中村
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無光沢で重厚感があり、かつ彩りのある絵柄
のプリント品質を有するカラー写真プリントの提供。 【解決手段】 反射支持体上にイエロー画像、マゼンタ
画像及びシアン画像から形成されるカラー写真プリント
であって、プリント表面の60度鏡面光沢度Gs(60
°)が10%以下であり、かつイエロー画像の最高反射
濃度が1.4以上、マゼンタ画像の最高反射濃度が1.
45以上、シアン画像の最高反射濃度が1.5以上であ
ることを特徴とするカラー写真プリント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラー写真プリント
に関し、更に詳しくは無光沢で重厚感があり、かつ彩り
のある絵柄のプリント品質を有するカラー写真プリント
に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー写真プリントの場合は、近年光沢
感が有り、彩りのあるカラー写真プリントが一般のユー
ザーには好まれているが、時にはこの光反射による光沢
が強いとプリント画像が観察しにくいことがある。
【0003】逆に光沢を好まないユーザーがプリントす
る場合、あるいは重厚感のあるプリントを求める場合、
予めRC原紙表面が加工されたマット面、シルク面等の
いわゆる型付けRC原紙を使用したカラーペーパーにプ
リントする。
【0004】しかしこれらの型付けRC原紙を使用した
カラーペーパーのプリントは、観察光源の位置によって
は光反射が強く、重厚感のある絵柄がまだ十分に得られ
ていない。
【0005】ところで、カラー写真プリントの表面ある
いは内部に多量に微粒子を含有させ艶消し効果を得て、
表面光沢を改良し重厚感あるプリント品質を得る方法
が、特開昭61−147248号、特開平1−1426
30号、特開平6−75331号、特開平8−4401
0号等で開示されているが、この様なカラー写真プリン
トでは、表面あるいは内部の多量の微粒子の光散乱の影
響で、得られたプリントは、一般の光沢カラープリント
に対し彩りの点で劣り、場合によってはぼやけたような
締まりの無いプリント品質となる。
【0006】表面光沢を抑えても、ぼやけたような締ま
りの無いプリント品質では、重厚感溢れる画像は得られ
ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、無光沢で重厚感があり、かつ彩りのある絵柄のプリ
ント品質を有するカラー写真プリントを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。
【0009】1.反射支持体上にイエロー画像、マゼン
タ画像及びシアン画像から形成されるカラー写真プリン
トであって、プリント表面の60度鏡面光沢度Gs(6
0°)が10%以下であり、かつイエロー画像の最高反
射濃度が1.4以上、マゼンタ画像の最高反射濃度が
1.45以上、シアン画像の最高反射濃度が1.5以上
であることを特徴とするカラー写真プリント。
【0010】2.反射支持体上にイエロー画像、マゼン
タ画像及びシアン画像から形成されるカラー写真プリン
トであって、プリント表面の60度鏡面光沢度Gs(6
0°)が10%以下であり、かつイエロー画像、マゼン
タ画像及びシアン画像のそれぞれの空間周波数5本/m
mのCTF値が0.5以上であることを特徴とするカラ
ー写真プリント。
【0011】3.反射支持体上にイエロー画像、マゼン
タ画像及びシアン画像から形成されるカラー写真プリン
トであって、プリント表面の60度鏡面光沢度Gs(6
0°)が10%以下であり、かつイエロー画像の最高反
射濃度が1.4以上、マゼンタ画像の最高反射濃度が
1.45以上、シアン画像の最高反射濃度が1.5以上
であり、更にイエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画
像のそれぞれの空間周波数5本/mmのCTF値が0.
5以上であることを特徴とするカラー写真プリント。
【0012】以下、本発明の詳細について説明する。
【0013】プリント表面の60度鏡面光沢度Gs(6
0°)が10%以下とする方法については、カラー写真
プリントの最上層に、カラー写真プリントの1m2当た
り400mg以上の多孔質の微粒子粉末を含有させるこ
とで達成される。
【0014】上記多孔質粒子粉末とは、細孔を有する微
粒子粉末のことである。
【0015】本発明に好ましく用いられる多孔質の微粒
子粉末は親水性バインダー中に分散可能な物質の粉体で
あり、平均粒径は0.1μm〜10μmが好ましく、
0.5〜5μmが更に好ましい。
【0016】上記多孔質微粒子粉末は単一でも、他の非
球状微粒子粉末との混合で使用されても良い。有機化合
物の多孔質微粒子粉末としては、例えば、セルロースエ
ステル類、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、
またはポリジビニルベンゼン及びこれらのコポリマーな
どの天然及び合成の有機高分子化合物が挙げられるが、
本発明においては、無機化合物の多孔質微粒子粉末が好
ましい。具体的な無機化合物としては、例えば、シリ
カ、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸
バリウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、ガラス
ビーズ、合成マイカ等が挙げられる。このなかで最も好
ましいのはシリカである。
【0017】多孔質微粒子粉末の表面積は100m2
g以上であり、好ましくは200m2/g以上である。
細孔の大きさは平均直径で300Å以下が良く、好まし
くは250Åである。多孔質微粒子粉末の表面積及び細
孔直径は気体吸着法によって求めることが出来る。
【0018】多孔質微粒子粉末を作る方法は、米国特許
第1,665,264号、同1,935,176号、同
2,071,987号、同2,459,903号、同
2,462,798号、同2,469,314号、同
2,505,895号、同2,685,569号、同
3,066,092号、同4,070,286号等に記
載の既知の方法で作ることが出来る。この様な多孔質微
粒子粉末の大きな表面積を利用する分野は広く、触媒
用、クロマトグラフィー用、化学センサー用、フィルタ
ー用等に用いられているために、市場で簡単に入手出来
る。
【0019】多孔質微粒子粉末は、カラー写真プリント
の最上層に1m2当たり400mg以上含有されること
が好ましく、500〜1500mgがより好ましく、6
00〜1200mgが最も好ましい。
【0020】多孔質微粒子粉末は、最上層を形成する親
水性コロイド層に添加されることが好ましく、親水コロ
イド層を形成する塗布液に粉末のまま直接添加しても良
いが、水やゼラチン水溶液に分散後に親水コロイド層を
形成する塗布液に添加する方が好ましい。
【0021】多孔質微粒子粉末を水やゼラチン水溶液に
分散する手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、コロ
イドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機等を
用いることができる。
【0022】本発明のイエロー画像の最高反射濃度が
1.4以上、マゼンタ画像の最高反射濃度が1.45以
上、シアン画像の最高反射濃度が1.5以上のカラー写
真プリントは、カラー写真プリントを現像処理にて形成
させるカラーペーパー中に含まれるハロゲン化銀乳剤
量、イエロー発色カプラー量、マゼンタ発色カプラー量
及びシアン発色カプラー量をコントロールすることで達
成される。
【0023】本発明における各々の画像の最高反射濃度
の測定は、ステータスA濃度測定法を用いる。ステータ
スA濃度測定法は、国際的に合意されたスペクトル標準
であり、この標準を用いてイエロー画像、マゼンタ画
像、シアン画像の最高反射濃度を測定する。
【0024】本発明のカラー写真プリントにおいては、
通常のカラー現像処理によってカラー写真プリントを形
成するが、本発明のイエロー画像の最高反射濃度が1.
4以上、マゼンタ画像の最高反射濃度が1.45以上、
シアン画像の最高反射濃度が1.5以上のカラー写真プ
リントを達成するには、現像処理前に含有されるハロゲ
ン化銀乳剤量が、現像処理後にイエロー発色画像、マゼ
ンタ発色画像及びシアン発色画像形成層となる層に、銀
に換算して各々3層でそれぞれ0.1g/m2以上であ
ることが望ましく、現像処理後にイエロー発色画像を形
成するイエローカプラー、現像処理後にマゼンタ発色画
像を形成するマゼンタカプラー、現像処理後にシアン発
色画像を形成するシアンカプラーのそれぞれの付量は、
カプラーの種類によって変わるが、0.2ミリモル/m
2以上が望ましい。
【0025】本発明のカラー写真プリントに用いられる
カプラーとしては、発色現像主薬の酸化体とカップリン
グ反応して340nmより長波長域に分光吸収極大波長
を有するカップリング生成物を形成し得るいかなる化合
物をも用いることが出来るが、特に代表的な物として
は、波長域350〜500nmに分光吸収極大波長を有
するイエロー色素形成カプラー、波長域500〜600
nmに分光吸収極大波長を有するマゼンタ色素形成カプ
ラー、波長域600〜750nmに分光吸収極大波長を
有するシアン色素形成カプラーとして知られているもの
が代表的である。
【0026】本発明のカラー写真プリントに用いられる
カプラーやその他の有機化合物を添加するのに水中油滴
型乳化分散法を用いる場合には、通常、沸点150℃以
上の水不溶性高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸点及
び/または水溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン
水溶液などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて
乳化分散する。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイ
ザー、コロイドミル、フロージェットミキサー、超音波
分散機等を用いることができる。分散後、または、分散
と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよ
い。カプラーを溶解して分散するために用いることの出
来る高沸点有機溶媒としては、ジオクチルフタレート、
ジイソデシルフタレート、ジブチルフタレート等のフタ
ル酸エステル類、トリクレジルホスフェート、トリオク
チルホスフェート等のリン酸エステル類が好ましく用い
られる。また高沸点有機溶媒の誘電率としては3.5〜
7.0である事が好ましい。また二種以上の高沸点有機
溶媒を併用することもできる。
【0027】また、高沸点有機溶媒を用いる方法に代え
て、または高沸点有機溶媒と併用して、水不溶性かつ有
機溶媒可溶性のポリマー化合物を、必要に応じて低沸点
及び/または水溶性有機溶媒に溶解し、ゼラチン水溶液
などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて種々の
分散手段により乳化分散する方法をとることもできる。
この時用いられる水不溶性で有機溶媒可溶性のポリマー
としては、ポリ(N−t−ブチルアクリルアミド)等を
挙げることができる。
【0028】本発明のカラー写真プリントに用いる支持
体としては、どのような材質を用いてもよく、ポリエチ
レンやポリエチレンテレフタレートで被覆した紙、天然
パルプや合成パルプからなる紙支持体、塩化ビニルシー
ト、白色顔料を含有してもよいポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート支持体、バライタ紙などを用いる
ことができるが、本発明のイエロー画像、マゼンタ画像
及びシアン画像のそれぞれの空間周波数5本/mmのC
TF値が0.5以上であることを特徴とするカラー写真
プリントを達成するには、色素画像を形成する側の面に
白色顔料を含有した耐水性樹脂被覆層を有する紙支持体
が好ましく用いられる。耐水性樹脂としてはポリエチレ
ンやポリエチレンテレフタレートまたはそれらのコポリ
マーが好ましい。
【0029】本発明で定義するCTF値とは、鮮鋭性の
評価値の一つとして知られている。CTF値は、未露光
のハロゲン化銀写真感光材料に種々の周波数の矩形パタ
ーンを有する光学ウェッジを求める画像に対応する光に
より密着露光、現像処理した後に得られる矩形パターン
画像から求めることが出来る。CTF値は、周波数0、
つまり矩形パターンの繰り返しが無く、高光量部と低光
量部が非常に広い面積にわたって連続した露光を行った
際の高濃度部と低濃度部の濃度差ΔD0と矩形パターン
の周波数C(本/mm)における同様の濃度差ΔDc
比:ΔDc/ΔD0である。
【0030】支持体に用いられる白色顔料としては、無
機及び/または有機の白色顔料を用いることが好まし
く、より好ましくは無機の白色顔料が用いられる。白色
顔料の具体例としては、例えば硫酸バリウム等のアルカ
リ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類
金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ
類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸
化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等があげられる。
これらの中で好ましくは硫酸バリウム、酸化チタンであ
る。
【0031】支持体の表面の耐水性樹脂層中に含有され
る白色顔料の量は、鮮鋭性を改良するうえで10重量%
以上が好ましく、さらには12重量%が好ましい。
【0032】本発明のイエロー画像、マゼンタ画像及び
シアン画像のそれぞれの空間周波数5本/mmのCTF
値が0.5以上であることを特徴とするカラー写真プリ
ントを達成するには、現像処理前のカラー写真プリント
中にイラジエーション防止やハレーション防止の目的で
種々の波長域に吸収を有する染料を用いることが好まし
い。
【0033】これらの染料を添加する量として、鮮鋭性
を改良する目的には感光材料の未処理試料の680nm
における分光反射濃度が0.7以上にする量が好ましく
さらには0.8以上にする事がより好ましい。
【0034】本発明のカラー写真プリント中に、蛍光増
白剤を添加する事が白地性を改良でき好ましい。
【0035】写真用添加剤の分散や塗布時の表面張力調
整のため用いられる界面活性剤として好ましい化合物と
しては、1分子中に炭素数8〜30の疎水性基とスルホ
ン酸基またはその塩を含有するものが挙げられる。
【0036】本発明に好ましく用いられる各カプラーに
は、形成された色素画像の光、熱、湿度等による褪色を
防止するため褪色防止剤を併用することが好ましい。
【0037】発色色素の吸収波長をシフトさせる目的
で、特開平4−114154号公報9ページ左下欄に記
載の化合物(d−11)、同号公報10ページ左下欄に
記載の化合物(A′−1)等の化合物を用いることがで
きる。また、これ以外にも米国特許4,774,187
号に記載の蛍光色素放出化合物を用いることも出来る。
【0038】本発明のカラー写真プリントは、現像主薬
酸化体と反応する化合物を用いることが出来る。このた
めの化合物としてはハイドロキノン誘導体が好ましく、
さらに好ましくは2,5−ジ−t−オクチルハイドロキ
ノンのようなジアルキルハイドロキノンである。
【0039】本発明のカラー写真プリントは、紫外線吸
収剤を含有することが好ましい。
【0040】本発明のプリント材料の保護層には、ポリ
マーラテックス及び/または水不溶な有機化合物の分散
物オイルを含有することが好ましい。
【0041】ラテックスとしては一般に知られているポ
リマーラテックスなら何でもよいが、ポリマーとして
は、アクリル酸のアルキルエステルのホモポリマー又は
アクリル酸、スチレン等とのコポリマー、スチレン−ブ
タジエンコポリマー、活性メチレン基、水溶性基又はゼ
ラチンとの架橋性基を有するモノマーからなるポリマー
又はコポリマーを好ましく用いることができる。特に、
バインダーであるゼラチンとの親和力を高めるために、
アクリル酸のアルキルエステル、スチレン等の疎水性モ
ノマーを主成分とした水溶性基又はゼラチンとの架橋性
基を有するモノマーとのコポリマーが最も好ましく用い
られる。
【0042】水溶性基を有するモノマーの望ましい例と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチ
レンスルホン酸等であり、ゼラチンとの架橋性基を有す
るモノマーの望ましい例としては、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、N−メチロールアクリル
アミド等である。
【0043】ポリマーラテックス及びその合成方法に関
して、詳しくは特開平2−41号、米国特許2,85
2,386号、同2,853,457号、同3,41
1,911号、同3,411,912号、同4,19
7,127号、特公昭45−5331号、特開昭60−
18540号等に記載されているが、例えば乳化重合
法、溶液重合で得たポリマーを再分散する方法等があ
る。一例として乳化重合法では、水を分散媒とし、水に
対して10〜50重量%の単量体と単量体に対して0.
05〜5重量%の重合開始剤、0.1〜20重量%の分
散剤を用い、約30〜100℃、好ましくは60〜90
℃で3〜8時間、攪拌下で重合させることによって得ら
れる。
【0044】重合開始剤としては、水溶性過酸化物、水
溶性アゾ化合物等である。分散剤としては、水溶性ポリ
マーの他にアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性
剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げら
れ、これらは単独で用いても併用してもよい。
【0045】以下に本発明に好ましく用いられるポリマ
ーラテックスの具体例を示すが、これらに限定されるも
のではない。
【0046】
【化1】
【0047】本発明に好ましく用いられるポリマーラテ
ックスを形成するポリマーのTg(ガラス転移温度)は
40℃以下であることが好ましい。ポリマーのTgは
“ポリマーハンドブック(1966年,ワイリーアンド
サンズ社版)”等によって調べることができ、コポリマ
ーのTg(゜K)は下記の式で表される。
【0048】Tg(コポリマー)=v1Tg1+v2Tg2
+・・・+vWTgW 式中、v1,v2・・・vWはコポリマー中の単量体の重
量分率を表し、Tg1,Tg2・・・TgWはコポリマー
中の各単量体のホモポリマーのTg(゜K)を表す。上
式に従って計算されたTgには±5℃の精度がある。
【0049】本発明に好ましく用いられるポリマーラテ
ックスの平均粒径は、0.5〜300nmのものであれ
ば何れも好ましく使用することができる。又、ポリマー
ラテックスの平均粒径は、“高分子ラテックスの化学
(1973年,高分子刊行会)”に記載されている電子
顕微鏡写真法、石鹸滴定法、光散乱法、遠心沈降法によ
り測定できるが、光散乱法が好ましく用いられる。
【0050】又、ポリマーの分子量の規定は特にはない
が、好ましくは総分子量で1,000〜1,000,0
00である。
【0051】水不溶な有機化合物の分散物オイルとして
は、例えばフタル酸エステル類、リン酸エステル類、脂
肪酸エステル類、有機酸アミド類、ケトン類、炭化水素
化合物等が挙げられる。また一般的に写真感光材料中に
含まれるハイドロキノン類、フェノール類、ベンゾトリ
アゾール類なども挙げられる。好ましくは炭素数が15
以上の有機化合物である。以下に本発明に好ましく用い
られる該有機化合物の具体例を示すが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0052】化合物例 O−1 ジ−n−オクチルフタレート O−2 ジ−i−デシルフタレート O−3 トリ−n−ノニルホスフェート O−4 ジ(ω−ブチル−ジ(エチレンオキシ))アジ
ペート O−5 ジ−n−オクチルセバテート O−6 グリセリントリアセテート O−7 ジ−n−オクチルフマレート O−8 トリオクチル−トリメリテート O−9 トリドデシルホスフェート O−10 トリオクチル−ホスフィンオキシド O−11 n−ヘキサデカン O−12 n−アイコサン O−13 n−ドコサン O−14 n−テトラコサン O−15 n−ヘキサコサン O−16 サンソサイザー E−200(新日本理化
(株)社製) O−17 サンソサイザー P−1500A(新日本理
化(株)社製) O−18 流動パラフィン No150−S(三光化学
工業(株)社製) O−19 ジブチルフタレート O−20 ジノニルフタレート O−21 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン O−22 2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノ
ン O−23 2,5−ジ−sec−テトラデシルハイドロ
キノン O−24 2−sec−ドデシル−5−sec−テトラ
デシルハイドロキノン O−25 2,5−ジ[(1,1−ジメチル−4−ヘキ
シルオキシカルボニル)ブチル]ハイドロキノン O−26 p−t−オクチルフェノール
【0053】
【化2】
【0054】
【化3】
【0055】本発明に好ましく用いられる高沸点有機化
合物は単独で使用しても、また2種以上のものを併用し
てもよい。
【0056】本発明に係る前記高沸点有機化合物は低沸
点有機溶媒及び又は水溶性有機溶媒を併用して、ゼラチ
ン水溶液等の親水性バインダー中に界面活性剤を用いて
かくはん機、ホモジナイザー、コロイドミル、フロージ
ェットミキサー、超音波装置等の分散手段を用いて乳化
分散した後目的とする親水性コロイド層中に添加する。
ゼラチン水溶液含有層から支持体に近い側の非感光性の
親水性コロイド層中に存在させる場合、親水性コロイド
は好ましくはゼラチンが用いられる。
【0057】本発明のカラー写真プリントの保護層に添
加するポリマーラテックス及び/または水不溶な有機化
合物の分散物オイルの含有量は、該カラー写真プリント
中1m2当たり50mg以上500mg以下であること
が好ましい。
【0058】本発明のカラー写真プリントには、バイン
ダーとしてゼラチンを用いるが、必要に応じて他のゼラ
チン、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフ
トポリマー、ゼラチン以外のタンパク質、糖誘導体、セ
ルロース誘導体、単一あるいは共重合体のごとき合成親
水性高分子物質等の親水性コロイドもゼラチンと併せて
用いることができる。
【0059】本発明のカラー写真プリントに用いられる
ゼラチンは、石灰処理ゼラチンであっても、酸処理ゼラ
チンであってもよく、又、牛骨、牛皮、豚皮などのいず
れを原料として製造されたゼラチンでもよいが、好まし
くは牛骨、豚皮を原料とした石灰処理ゼラチンである。
【0060】これらバインダーの硬膜剤としてはビニル
スルホン型硬膜剤、クロロトリアジン型硬膜剤、高分子
硬膜剤、カルボキシル基活性型硬膜剤を単独または併用
して使用する事が好ましい。また写真性能や画像保存性
に悪影響するカビや細菌の繁殖を防ぐためコロイド層中
に防腐剤および抗カビ剤を添加する事が好ましい。また
感光材料または処理後の試料の表面の物性を改良するた
め、保護層に滑り剤を添加する事が好ましい。
【0061】本発明のカラー写真プリントには、塗布に
際して塗布性を向上させるために増粘剤を用いてもよ
い。塗布法としては2種以上の層を同時に塗布すること
の出来るエクストルージョンコーティング及びカーテン
コーティングが特に有用である。
【0062】本発明のカラー写真プリントの画像を形成
するには、ネガ上に記録された画像を、プリントしよう
とするハロゲン化銀写真感光材料上に光学的に結像させ
て焼き付けてもよいし、画像を一旦デジタル情報に変換
した後その画像をCRT(陰極線管)上に結像させ、こ
の像をプリントしようとするハロゲン化銀写真感光材料
上に結像させて焼き付けてもよいし、デジタル情報に基
づいてレーザー光の強度を変化させて走査することによ
って焼き付けてもよい。
【0063】本発明のカラー写真プリントは、直接鑑賞
用の画像を形成する材料に適用される。例えばカラーペ
ーパー、カラー反転ペーパー、ディスプレイ用カラープ
リント材料、カラープルーフ用材料をあげる事ができ
る。
【0064】本発明のカラー写真プリントを現像処理で
形成させる時に用いられる芳香族一級アミン現像主薬と
しては、公知の化合物を用いることができる。これらの
化合物の例として下記の化合物を挙げることができる。
【0065】 CD−1)N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン CD−2)2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン CD−3)2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリ
ルアミノ)トルエン CD−4)4−(N−エチル−N−(β−ヒドロキシエ
チル)アミノ)アニリン CD−5)2−メチル−4−(N−エチル−N−(β−
ヒドロキシエチル)アミノ)アニリン CD−6)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−(メタンスルホンアミド)エチル)−アニリン CD−7)N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェ
ニルエチル)メタンスルホンアミド CD−8)N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン CD−9)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
メトキシエチルアニリン CD−10)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−(β−エトキシエチル)アニリン CD−11)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−(γ−ヒドロキシプロピル)アニリン 上記は色現像液を任意のpH域で使用できるが、迅速処
理の観点からpH9.5〜13.0であることが好まし
く、より好ましくはpH9.8〜12.0の範囲で用い
られる。
【0066】本発明に使用される発色現像の処理温度
は、35℃以上、70℃以下が好ましい。温度が高いほ
ど短時間の処理が可能であり好ましいが、処理液の安定
性からはあまり高くない方が好ましく、37℃以上60
℃以下で処理することが好ましい。
【0067】発色現像時間は、従来一般には3分30秒
程度で行われているが、本発明では40秒以内が好まし
く、25秒以内の範囲で行うことがさらに好ましい。
【0068】発色現像液には、前記の発色現像主薬に加
えて、既知の現像液成分化合物を添加することが出来
る。通常、pH緩衝作用を有するアルカリ剤、塩化物イ
オン、ベンゾトリアゾール類等の現像抑制剤、保恒剤、
キレート剤などが用いられる。
【0069】本発明のカラー写真プリントは、発色現像
後、漂白処理及び定着処理を施される。漂白処理は定着
処理と同時に行なってもよい。定着処理の後は、通常は
水洗処理が行なわれる。また、水洗処理の代替として、
安定化処理を行なってもよい。本発明のカラー写真プリ
ントを現像処理により形成させる現像処理装置として
は、処理槽に配置されたローラーにはさんで搬送するロ
ーラートランスポートタイプであっても、ベルトに固定
して搬送するエンドレスベルト方式であってもよいが、
処理槽をスリット状に形成して、この処理槽に処理液を
供給するとともに搬送する方式や処理液を噴霧状にする
スプレー方式、処理液を含浸させた担体との接触による
ウエッブ方式、粘性処理液による方式なども用いること
ができる。大量に処理する場合には、自動現像機を用い
てランニング処理されるのが通常だが、この際、補充液
の補充量は少ない程好ましく、環境適性等より最も好ま
しい処理形態は、補充方法として錠剤の形態で処理剤を
添加することであり、公開技報94−16935に記載
の方法が最も好ましい。
【0070】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の実施態様はこれらに限定されない。
【0071】(実施例1)坪量180g/m2の紙パル
プの両面にポリエチレンをラミネートし、紙支持体P1
を作製した。但し、乳剤層を塗布する側には、表面処理
を施したアナターゼ型酸化チタンを9重量%の含有量で
分散して含む溶融ポリエチレン30g/m2をラミネー
ト(乳剤面側の中心面平均粗さSRa=0.12μm)
し、厚さ230μmの反射支持体P1を作製した。この
反射支持体をコロナ放電処理した後、ゼラチン下塗層を
設け、さらに以下に示す構成の各層を塗設し、ハロゲン
化銀写真感光材料を作製した。塗布液は下記のごとく調
製した。
【0072】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)23.4g、色素画像安定
化剤(ST−1)3.34g、(ST−2)3.34
g、(ST−5)3.34g、ステイン防止剤(HQ−
1)0.34g、画像安定剤A5.0g、高沸点有機溶
媒(DBP)3.33gおよび高沸点有機溶媒(DN
P)1.67gに酢酸エチル60mlを加え溶解し、こ
の溶液を20%界面活性剤(SU−1)7mlを含有す
る10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホモジナイ
ザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液を
作製した。この分散液を下記条件にて作製した青感性ハ
ロゲン化銀乳剤と混合し第1層塗布液を調製した。
【0073】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に表1および表2の塗布量になるように各塗布液
を調製した。
【0074】又、硬膜剤として(H−1)、(H−2)
を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−
2)、(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。ま
た各層にF−1を全量が0.04g/m2となるように
添加した。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】SU−1:トリ−i−プロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウム SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナ
トリウム塩 SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,
5,5−オクタフルオロペンチル)・ナトリウム塩 DBP:ジブチルフタレート DNP:ジノニルフタレート DOP:ジオクチルフタレート DIDP:ジ−i−デシルフタレート PVP:ポリビニルピロリドン H−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン H−2:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリ
アジン・ナトリウム HQ−1:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン HQ−2:2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノ
ン HQ−3:2,5−ジ−sec−テトラデシルハイドロ
キノン HQ−4:2−sec−ドデシル−5−sec−テトラ
デシルハイドロキノン HQ−5:2,5−ジ[(1,1−ジメチル−4−ヘキ
シルオキシカルボニル)ブチル]ハイドロキノン 画像安定剤A:p−t−オクチルフェノール
【0078】
【化4】
【0079】
【化5】
【0080】
【化6】
【0081】
【化7】
【0082】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製)40℃
に保温した2%ゼラチン水溶液1リットル中に下記(A
液)及び(B液)をpAg=7.3、pH=3.0に制
御しつつ30分かけて同時添加し、更に下記(C液)及
び(D液)をpAg=8.0、pH=5.5に制御しつ
つ180分かけて同時添加した。この時、pAgの制御
は特開昭59−45437号記載の方法により行い、p
Hの制御は硫酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用いて行
った。
【0083】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g K2IrCl6 4×10-8モル/モルAg K4Fe(CN)6 2×10-5モル/モルAg 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行っ
た後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.71μ
m、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.
5モル%の単分散立方体乳剤EMP−1を得た。次に
(A液)と(B液)の添加時間および(C)液と(D)
液の添加時間を変更した以外はEMP−1と同様にして
平均粒径0.64μm、粒径分布の変動係数0.07、
塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP
−1Bを得た。
【0084】上記EMP−1に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行った。またEMP−1B
に対しても同様に最適に化学増感した後、増感されたE
MP−1とEMP−1Bを銀量で1:1の割合で混合
し、青感性ハロゲン化銀乳剤(Em−B)を得た。
【0085】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モルAgX (緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製)(A液)と(B液)
の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変更す
る以外はEMP−1と同様にして平均粒径0.40μ
m、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分
散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0086】次に、平均粒径0.50μm、変動係数
0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤
EMP−2Bを得た。
【0087】上記EMP−2に対し、下記化合物を用い
55℃にて最適に化学増感を行った。又、EMP−2B
に対しても同様に最適に化学増感した後、増感されたE
MP−2とEMP−2Bを銀量で1:1の割合で混合
し、緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em−G)を得た。
【0088】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モルAgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製)(A液)と(B液)
の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変更す
る以外はEMP−1と同様にして平均粒径0.40μ
m、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分
散立方体乳剤EMP−3を得た。また平均粒径0.38
μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単
分散立方体乳剤EMP−3Bを得た。
【0089】上記EMP−3に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行った。またEMP−3B
に対しても同様に最適に化学増感した後、増感されたE
MP−3とEMP−3Bを銀量で1:1の割合で混合し
赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R)を得た。
【0090】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−2 1×10-4モル/モルAgX STAB−1:1−(3−アセトアミドフェニル)−5
−メルカプトテトラゾール STAB−2:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ
ール STAB−3:1−(4−エトキシフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール 尚、赤感性乳剤には、SS−1をハロゲン化銀1モル当
たり2.0×10-3添加した。
【0091】
【化8】
【0092】
【化9】
【0093】こうして得られた試料を試料101とし
た。
【0094】次に試料102、103では、表3に示す
微粒子粉末A75gを純水500mlに混合し、この液
に15%ゼラチン水溶液400mlを混合後、マントン
ゴーリングホモジナイザーで分散し、その後水を加えて
1000mlの分散液とし、この分散液を第7層に微粒
子粉末Aを表4に示す如く試料102では300mg/
2、試料103では900mg/m2となるように添加
した以外は試料101と同様にして作成した。
【0095】試料104、試料105では、第7層に添
加する表3に示す微粒子粉末B、Cを表4の如く添加し
た以外は試料103と同様として、試料104、105
を作成した。
【0096】試料101の支持体P1を以下に示す支持
体P2に変更した以外は全て試料101と同様にして、
試料106を作成した。同様に支持体P1から支持体P
2への変更については、試料102から試料107、試
料103から試料108、試料104から試料109、
試料105から試料110として、試料107〜試料1
10を作成した。
【0097】試料101の第1層、第3層、第4層の銀
付量とカプラー付量をそれぞれ20%づつ増量した以外
は、全て試料101と同様にして、試料111を作成し
た。同様に第1層、第3層、第4層の付量を各々20%
づつの増量を、試料102から試料112、試料103
から試料113、試料104から試料114、試料10
5から試料115として、試料112〜試料115を作
成した。
【0098】試料111の支持体P1を以下に示す支持
体P2に変更した以外は全て試料111と同様にして、
試料116を作成した。同様に支持体P1から支持体P
2への変更については、試料112から試料117、試
料113から試料118、試料114から試料119、
試料115から試料120として、試料117〜試料1
20を作成した。
【0099】
【表3】
【0100】<支持体P2>坪量180g/m2の紙パ
ルプの両面にポリエチレンをラミネートし、紙支持体P
2を作製した。但し、乳剤層を塗布する側には、表面処
理を施したアナターゼ型酸化チタンを12重量%の含有
量で分散して含む溶融ポリエチレン30g/m2をラミ
ネート(乳剤面側の中心面平均粗さSRa=0.12μ
m)し、厚さ230μmの反射支持体P2を作製した。
【0101】このようにして作製した試料を用いて以下
の評価を行った。
【0102】<最高反射濃度の評価>各試料に光学ウェ
ッジを白色光で焼き付けて、下記の現像処理工程を行っ
た後、各試料をX−Rite社製X−Rite310T
Rにより、ステータスA濃度測定法により反射濃度測定
を行い、イエロー画像(Y)、マゼンタ画像(M)及び
シアン画像(C)の最高反射濃度を求めた。
【0103】<CTF値の評価>各試料に種々の周波数
を矩形パターンを有する光学ウェッジを、別々に青色
光、緑色光、赤色光により密着露光、現像処理し、それ
ぞれイエロー発色、マゼンタ発色、シアン発色の矩形パ
ターン画像を得た。それぞれの矩形パターン画像をマイ
クロデンシトメーターPDM−5D(コニカ株式会社
製)にて、矩形パターンの繰り返しが無く、高光量部と
低光量部が非常に広い面積にわたって連続した露光を行
った際の高濃度部と低濃度部の濃度差ΔD0と、矩形パ
ターンの周波数5本/mmにおける同様の濃度差ΔD5
を求め、イエロー画像(Y)、マゼンタ画像(M)、及
びシアン画像(C)のCTF値(ΔD5/ΔD0)を求め
た。
【0104】結果を表4に示す。
【0105】<60度鏡面光沢度Gs(60°)の評価
>白色光で露光した試料を、下記の現像処理を行い、得
られた黒地試料の表面をスガ試験機株式会社製デジタル
変角光沢計により、60度鏡面光沢度Gs(60°)を
求めた。
【0106】結果を表4に示す。
【0107】<プリント画像の官能評価>常法に従いネ
ガフィルムを通して露光した後、下記の現像処理工程を
行い、プリントを作成した。
【0108】プリント画像の光沢が抑えられた絵柄の重
厚感と画像の彩りを評価した。
【0109】30人のパネラーにより官能評価を行っ
た。
【0110】 A:重厚感があり、彩りのある画像である B:重厚感はあるが、画像の彩りでやや劣る C:画像がぼけているため、光沢は抑えられてるが、重
厚感がまったく無い D:やや光沢があって表面がてかり、絵柄が見にくい E:光沢高く、重厚感が無い。
【0111】重厚感と彩りのある絵柄として、市場で受
け入れられるのは、A、Bである。
【0112】結果を表4に示す。
【0113】 <現像処理工程> 処理工程 処 理 温 度 時 間 補充量 発色現像 38.0±0.3℃ 45秒 80ml 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 120ml 安 定 化 30〜34℃ 60秒 150ml 乾 燥 60〜80℃ 30秒 現像処理液の組成を下記に示す。
【0114】発色現像液タンク液及び補充液 タンク液 補充液 純水 800ml 800ml トリエチレンジアミン 2g 3g ジエチレングリコール 10g 10g 臭化カリウム 0.01g − 塩化カリウム 3.5g − 亜硫酸カリウム 0.25g 0.5g N−エチル−N−(βメタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸 6.0g 10.0g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 6.8g 6.0g トリエタノールアミン 10.0g 10.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム塩 2.0g 2.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 2.0g 2.5g 炭酸カリウム 30g 30g 水を加えて全量を1リットルとし、タンク液はpH=1
0.10に、補充液はpH=10.60に調整する。
【0115】漂白定着液タンク液及び補充液 ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 65g ジエチレントリアミン五酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール 2.0g 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷
酢酸でpH=5.0に調整する。
【0116】安定化液タンク液及び補充液 o−フェニルフェノール 1.0g 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g ジエチレングリコール 1.0g 蛍光増白剤(チノパールSFP) 2.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.8g 塩化ビスマス(45%水溶液) 0.65g 硫酸マグネシウム・7水塩 0.2g PVP 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.5g ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又はアンモニア
水でpH=7.5に調整する。
【0117】
【表4】
【0118】以上、表4に示した様に、本発明に係わる
試料は、落ち着いた重厚な絵柄でありながら、鮮鋭性に
優れ、かつ各種筆記具に対する筆記性が改善しているこ
とが分かる。
【0119】(実施例2)実施例1において下記の様に
変更した処理を試料No.101〜120において行っ
た。
【0120】 処理工程 処 理 温 度 時 間 補充量 発色現像 38.0±0.3℃ 22秒 81ml 漂白定着 35.0±0.5℃ 22秒 54ml 安定化 30〜34℃ 25秒 150ml 乾 燥 60〜80℃ 30秒 現像処理液の組成を下記に示す。
【0121】発色現像液タンク液及び補充液 タンク液 補充液 純水 800ml 800ml ジエチレングリコール 10g 10g 臭化カリウム 0.01g − 塩化カリウム 3.5g − 亜硫酸カリウム 0.25g 0.5g N−エチル−N−(βメタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 6.5g 10.5g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 3.5g 6.0g N,N−ビス(2−スルホエチル) ヒドロキシルアミン 3.5g 6.0g トリエタノールアミン 10.0g 10.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム塩 2.0g 2.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 2.0g 2.5g 炭酸カリウム 30g 30g 水を加えて全量を1リットルとし、タンク液はpH=1
0.10に、補充液はpH=10.60に調整する。
【0122】漂白定着液タンク液及び補充液 タンク液 補充液 ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム 2水塩 100g 50g ジエチレントリアミン五酢酸 3g 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 200ml 100ml 2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チア ジアゾール 2.0g 1.0g 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 50ml 25ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷
酢酸でタンク液はpH=7.0に、補充液はpH=6.
5に調整する。
【0123】安定化液タンク液及び補充液 o−フェニルフェノール 1.0g 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g ジエチレングリコール 1.0g 蛍光増白剤(チノパールSFP) 2.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.8g PVP 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.5g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 10ml 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又はアンモニア
水でpH=7.5に調整する。
【0124】各試料を実施例1と同様の評価を行った結
果、迅速処理しても本発明のカラー写真プリントは、無
光沢で重厚感がありながら、かつ彩りのある絵柄のプリ
ント品質を有する。
【0125】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明によるカ
ラー写真プリントは、無光沢で重厚感があり、かつ彩り
のある絵柄のプリント品質を有し、優れた効果を有す
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射支持体上にイエロー画像、マゼンタ
    画像及びシアン画像から形成されるカラー写真プリント
    であって、プリント表面の60度鏡面光沢度Gs(60
    °)が10%以下であり、かつイエロー画像の最高反射
    濃度が1.4以上、マゼンタ画像の最高反射濃度が1.
    45以上、シアン画像の最高反射濃度が1.5以上であ
    ることを特徴とするカラー写真プリント。
  2. 【請求項2】 反射支持体上にイエロー画像、マゼンタ
    画像及びシアン画像から形成されるカラー写真プリント
    であって、プリント表面の60度鏡面光沢度Gs(60
    °)が10%以下であり、かつイエロー画像、マゼンタ
    画像及びシアン画像のそれぞれの空間周波数5本/mm
    のCTF値が0.5以上であることを特徴とするカラー
    写真プリント。
  3. 【請求項3】 反射支持体上にイエロー画像、マゼンタ
    画像及びシアン画像から形成されるカラー写真プリント
    であって、プリント表面の60度鏡面光沢度Gs(60
    °)が10%以下であり、かつイエロー画像の最高反射
    濃度が1.4以上、マゼンタ画像の最高反射濃度が1.
    45以上、シアン画像の最高反射濃度が1.5以上であ
    り、更にイエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像の
    それぞれの空間周波数5本/mmのCTF値が0.5以
    上であることを特徴とするカラー写真プリント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004095133A1 (ja) * 2003-04-23 2004-11-04 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀カラー写真感光材料を用いた画像形成方法及びハロゲン化銀カラー写真感光材料

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WO2004095133A1 (ja) * 2003-04-23 2004-11-04 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. ハロゲン化銀カラー写真感光材料を用いた画像形成方法及びハロゲン化銀カラー写真感光材料

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