JPH1137108A - 油圧作業機械の油圧制御装置 - Google Patents

油圧作業機械の油圧制御装置

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JPH1137108A
JPH1137108A JP9198628A JP19862897A JPH1137108A JP H1137108 A JPH1137108 A JP H1137108A JP 9198628 A JP9198628 A JP 9198628A JP 19862897 A JP19862897 A JP 19862897A JP H1137108 A JPH1137108 A JP H1137108A
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pressure
inertia
moment
hydraulic
revolving
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JP9198628A
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Tokuji Nagira
篤司 柳楽
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】油圧作業機械の旋回加速時に、旋回体の旋回中
心に対する慣性モーメントに大きさによらずに、一定の
操作感覚を与えることができるようにする。 【解決手段】慣性モーメント検出手段13、7B、7B
´で、旋回体11の旋回軸11cに対する慣性モーメン
トIが検出され、圧力検出手段7A、7A´で、流量制
御弁5Aから旋回体用アクチュエータ3Aに供給される
圧油の圧力Pが検出される。一方、最大圧設定手段8で
は、慣性モーメントIの大きさに対応づけて、旋回体用
アクチュエータ3Aに供給される圧油の最大圧Psが設
定される。そこで、流量制御手段8、16Aでは、現在
検出されている圧力Pが、慣性モーメントIの大きさに
対応する設定最大圧Psよりも大きくなった場合には、
旋回体用アクチュエータ3Aに供給される圧油の圧力P
がPs以下となるように、流量制御弁5Aから旋回体ア
クチュエータ3Aに供給される圧油の流量が制御され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル、ク
レーンなど、作業機が配設された旋回体を、操作レバー
操作により油圧アクチュエータを介して旋回駆動する油
圧作業機械に関し、特に上記油圧アクチュエータに供給
される圧油の油圧を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】油圧
ショベル、クレーンなど、作業機が配設された旋回体
を、操作レバー操作により油圧アクチュエータを介して
旋回駆動する油圧作業機械では、たとえば図1の油圧回
路に示すように油圧アクチュエータたる油圧モータ3A
にリリーフ弁9A、9A´が付設されている。
【0003】この油圧モータ3Aにより駆動される旋回
体は、この旋回体に装着されている作業機の姿勢、積荷
の状態に応じて、この旋回体の旋回中心に対する慣性モ
ーメントが変化する。
【0004】そこで、この旋回体の慣性モーメントが最
大になった場合を想定して、旋回速度が所定値以上得ら
れるように、リリーフ弁9A、9A´のリリーフ圧が設
定されている。
【0005】図22(a)、(b)は、旋回体を操作す
る操作レバーの操作量と、上記油圧モータ3Aに供給さ
れる圧力Pの時間変化を示したものである。
【0006】同図(a)に示すように操作レバーが中立
位置(旋回体停止状態)から操作レバーを操作し始める
と、フルレバー位置に到達までは(旋回体加速状態)、
流量制御弁から油圧モータ3Aに供給される圧油の圧力
P(以下、適宜「メータイン圧」という)が急上昇す
る。操作レバーがフルレバー位置に到達した後、しばら
くすると供給圧力Pは一定レベルの圧力に落ち着く(旋
回体定常状態)。
【0007】ここで、旋回加速状態において、旋回体に
装着されている作業機(のアーム)が折り畳まれて、慣
性モーメントが小さくなっていると、(b)で示すよう
に油圧モータ3Aへの供給圧力Pは曲線P1に示すごと
く、リリーフ弁9A、9A´のリリーフ圧Prまでは到
達せず、油圧モータ3Aへ流入する圧油の流量としては
非常に大きくなっている。つまり、旋回体が小慣性のと
きには、旋回体の旋回速度が大きくなりすぎてしまい、
操作レバーの操作感覚として、操作しにくいという印象
をオペレータに与えることになる。
【0008】一方、旋回加速状態において、旋回体に装
着されている作業機(のアーム)が伸ばされており、慣
性モーメントが大きくなっていると、(a)で示すよう
に油圧モータ3Aへの供給圧力Pは曲線P1に示すごと
く、リリーフ弁9A、9A´のリリーフ圧Prに到達し
てしまう。つまり、旋回体が大慣性のときには、油圧ポ
ンプから吐出される圧油がリリーフ弁を介してタンクに
無駄に捨てられており、リリーフロスにより多大なエネ
ルギーロスを招来することになっている。
【0009】ここに、リリーフ弁のリリーフ圧Prを一
義的に設定するのではなくて、レバー操作性を向上させ
るべくリリーフ弁のリリーフ圧を可変設定する技術があ
り、たとえば、特開昭56−80506号公報、特開平
7−127604号公報などに開示されている。
【0010】しかし、リリーフ弁のリリーフ圧を可変設
定するためには、可変リリーフ弁を設けたり、可変させ
るための指令を伝達する電流アンプ等の周辺機器が必要
となり、コストが上昇することになりかねない。
【0011】また、たとえ、リリーフ圧を変化させたと
しても、流量制御弁から油圧モータに供給される圧油の
メータイン圧がリリーフ圧以上になれば、余分な圧油が
タンクに捨てられ、リリーフロスによりエネルギーロス
が発生するという問題は依然として残っている。
【0012】さらに、特開平8−159104号公報に
は、レバー操作量やレバー速度に応じてリリーフ弁のリ
リーフ圧を設定し、これによって油圧モータへの流入側
の圧油の圧力(メータイン圧)と、油圧モータから流出
する側の圧油の圧力(メータアウト圧)とを制御し、レ
バー操作性を改善せんとする発明が開示されている。し
かし、この公報開示の発明では、操作レバーの操作状態
に応じてリリーフ弁のリリーフ圧を制御するのみで、操
作レバーによって操作される旋回体の慣性は何ら考慮さ
れていない。
【0013】したがって、旋回体の慣性が大きくても小
さくても操作レバーの操作状態が同じであれば、リリー
フ弁のリリーフ圧としては同じ設定値であるので、旋回
体の慣性が大きい場合と小さい場合とでは、レバーの一
定操作量あたりの旋回体の旋回速度の変化量(油圧モー
タの速度変化量)が著しく異なってしまう。このため、
旋回体の慣性が大きい場合と小さい場合とで、オペレー
タに操作レバーを操作する上で違和感を与えてしまい、
操作性が損なわれるという問題があった。
【0014】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、特に旋回加速時に、旋回体の旋回中心に対す
る慣性モーメントの大きさによらずに、一定の操作感覚
を得ることができるようにすることを解決課題とするも
のである。
【0015】また、本発明では、これに加えて、旋回体
の慣性モーメントが大きい場合であったとしてもリリー
フロスによるエネルギーロスをなくすようにすることを
解決課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段及び効果】そこで、本発明
では、作業機が配設され、当該作業機の姿勢変化に応じ
て旋回軸に対する慣性モーメントが変化する旋回体と、
当該旋回体を駆動する旋回体用アクチュエータとを具
え、油圧ポンプから吐出される圧油を流量制御弁を介し
て前記旋回体用アクチュエータに対して供給することに
より、前記旋回体を旋回させるようにした油圧作業機械
の油圧制御装置において、前記旋回体の旋回軸に対する
慣性モーメントを検出する慣性モーメント検出手段と、
前記流量制御弁から前記旋回体用アクチュエータに供給
される圧油の圧力を検出する圧力検出手段と、前記慣性
モーメントの大きさに対応づけて、前記旋回体用アクチ
ュエータに供給される圧油の最大圧を設定する最大圧設
定手段と、前記圧力検出手段で現在検出されている圧力
が、前記慣性モーメント検出手段で現在検出されている
慣性モーメントの大きさに対応する設定最大圧よりも大
きくなった場合に、前記旋回体用アクチュエータに供給
される圧油の圧力が当該設定最大圧以下となるように、
前記流量制御弁から前記旋回体アクチュエータに供給さ
れる圧油の流量を制御する流量制御手段とを具えるよう
にしている。
【0017】かかる構成によれば、図1、図2、図4に
示すように、慣性モーメント検出手段13、7B、7B
´で、旋回体11の旋回軸11cに対する慣性モーメン
トIが検出され、圧力検出手段7Aで、流量制御弁5A
から旋回体用アクチュエータ3Aに供給される圧油の圧
力Pが検出される。
【0018】一方、最大圧設定手段8(ステップ10
3)では、慣性モーメントIの大きさに対応づけて、流
量制御弁5Aから旋回体用アクチュエータ3Aに供給さ
れる圧油の最大圧Psが設定される。
【0019】そこで、流量制御手段8、16Aでは、現
在検出されている圧力Pが、現在検出されている慣性モ
ーメントIの大きさに対応する設定最大圧Psよりも大
きくなった場合には(ステップ105の判断Yes)、
流量制御弁5Aから旋回体用アクチュエータ3Aに供給
される圧油の圧力Pが当該設定最大圧Ps以下となるよ
うに、流量制御弁5Aから旋回体アクチュエータ3Aに
供給される圧油の流量が制御される(ステップ10
6)。
【0020】このように、本発明によれば、旋回体11
の慣性モーメントIの大きさに応じた設定最大圧Psよ
り大きくならないように油圧アクチュエータ3Aに流入
する圧油の流量が制限される。このため、図22(b)
の曲線P2に示すように、旋回体11が小慣性の場合で
あっても、設定最大圧Ps2以上には圧力Pが上昇しない
ように圧油流量が制限されるので、小慣性の場合でも大
慣性の場合と同様な操作レバーの操作感覚を与えること
ができ、旋回速度が速くなりすぎ操作しにくいという感
覚を受けることはなくなる。
【0021】さらに、本発明では、図22(a)に示す
ように、上記最大圧設定手段8で、リリーフ弁9A、9
A´のリリーフ圧Pr以下になるように、設定最大圧Ps
を設定するようにしている。
【0022】このため、図22(a)の曲線P2に示す
ように、旋回体11が大慣性の場合であっても、リリー
フ圧Pr以下に設定された設定最大圧Ps2以上には圧力
Pが上昇しないので、圧力Pがリリーフ圧Prに到達す
ることはない。つまり、リリーフ弁9A、9A´を介し
て無駄な圧油がタンクにリリーフされることはなくな
り、リリーフロスによるエネルギーロスを未然に防止す
ることができる。
【0023】また、本発明としては、旋回体を含む広い
概念の駆動体に適用してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0025】図1は、本実施形態で想定している建設機
械の油圧駆動制御装置を示す油圧回路図である。
【0026】図2は、図1に示す油圧モータにより駆動
される建設機械の上部旋回体11と、この上部旋回体1
1に配設されている作業機12との配置態様を示してい
る。なお、建設機械の全体外観については図示してはい
ないが、上部旋回体11の下部に履帯あるいは車輪を有
した下部走行体を備えて成る建設機械を想定している。
【0027】旋回体、作業機の構成態様としては、図2
の代わりに図3に示す構成態様であってもよく、また図
6に示す構成態様であってもよい。
【0028】これら図に示すように、本実施形態の油圧
駆動制御装置は、大きくは、アーム、バケット等からな
る作業機12が配設され、この作業機12の姿勢変化に
応じて旋回軸11cに対する慣性モーメントIが変化す
る上部旋回体11と、この上部旋回体11を駆動する旋
回体用アクチュエータたる油圧モータ3Aと、上記作業
機12を駆動する油圧シリンダ3Bと、油圧ポンプ1か
ら吐出される圧油を流量制御弁5A、5Bを介して油圧
モータ3A、油圧シリンダ3Bに対してそれぞれ供給す
ることにより、上部旋回体11を旋回させるとともに、
作業機11を回転駆動させるように構成された油圧回路
からなっている。
【0029】すなわち、図1に示すように、この油圧駆
動制御装置は、原動機(エンジン)2と、この原動機2
によって駆動される可変容量型の油圧ポンプ1と、圧油
が流入されることによって回転駆動される油圧モータ3
Aと、油圧モータ3Aに付設されたリリーフ弁9A、9
A´と、圧油が流入されることによって伸縮され、作業
機12を駆動する油圧シリンダ3Bと、油圧ポンプ1か
ら吐出される圧油の流量を制御して、これを油圧モータ
3Aに供給する流量制御弁5Aと、同様に油圧ポンプ1
から吐出される圧油の流量を制御して、これを油圧シリ
ンダ3Bに供給する流量制御弁5Bと、油圧モータ3A
に供給される圧油のメータイン圧Pを検出する圧力セン
サ7A、7A´と、油圧シリンダ3Bに供給される圧油
のメータイン圧Pを検出する圧力センサ7B、7B´
と、これら圧力センサ7A、7A´、7B、7B´の検
出信号に基づき流量制御弁5A、5Bの駆動を制御する
コントローラ8と、原動機2によって駆動され、パイロ
ット圧として用いられる圧油を吐出するパイロットポン
プ15と、コントローラ8から出力される信号S1に応
じた圧力になるように、パイロットポンプ15の吐出圧
油のパイロット圧を減圧して、この減圧されたパイロッ
ト圧S3を流量制御弁5A、流量制御弁5Bにそれぞれ
加える電磁比例減圧弁16A、16Bと、操作レバー1
7aの操作量に応じた圧力になるように、パイロットポ
ンプ15の吐出圧油のパイロット圧を減圧して、この減
圧されたパイロット圧S2を流量制御弁5A、5Bにそ
れぞれ加える減圧弁17A、17Bとから構成されてい
る。
【0030】本実施形態では、説明の便宜のため、流量
制御弁5Aがa側(油圧モータ3A正転)に切換操作さ
れた場合を想定して、電磁比例減圧弁16A、減圧弁1
7Aを1組しか示していないが、実際には、流量制御弁
5Aがb側(油圧モータ3A逆転)に切換操作された場
合に同様な制御を行うために、同様なもう一組の電磁比
例減圧弁16A´、減圧弁17A´が必要となる。流量
制御弁5Bについても、同様であり、油圧シリンダ3B
が伸張駆動される場合だけではなく油圧シリンダ3Bが
縮退駆動される場合も同様な制御を行うためには、電磁
比例減圧弁16B、減圧弁17B以外に、もう1組の電
磁比例減圧弁16B´、減圧弁17B´が必要となる。
【0031】また、図1に示す本実施形態では、油圧モ
ータ3Aの圧油出入り口の両側に、圧力センサ7A、7
A´をそれぞれ設けるようにしているが、図1の流量制
御弁5Aを、図5に示す構成の流量制御弁5A´に代え
ることで、圧力センサの数を1個に減らす実施も可能で
ある。図5に示す流量制御弁5A´には、油圧モータ3
Aへの流入圧を弁内で分岐して取り出す管路が設けられ
ている。よって、油圧モータ3Aの流入圧を検出するに
は、この管路に1個の圧力センサ7A″を設けるだけで
済む。流量制御弁5Bについても同様に、図5に示すの
と同様の流量制御弁に代えることで、圧力センサの数を
1個に減らすことが可能である。
【0032】また、アクチュエータへのイン圧を検出す
る位置でなく、ポンプ圧を検出する位置に圧力センサを
設置しても代用可能である。
【0033】また、本実施形態では、油圧アクチュエー
タとして2つの油圧モータ3A、油圧シリンダ3Bを想
定しているが、もちろん3以上の油圧アクチュエータを
備えた作業機械に適用する実施も可能である。
【0034】また、本実施形態では、コントローラの故
障に備えて、リリーフ弁9A、9A´を設けているが、
本発明により、リリーフ弁9A、9A´をなくせること
は当然である。普通リリーフ弁は、旋回用とメインポン
プ用に複数個ついているが、本発明により、メインポン
プ用のみに限定してもよい。
【0035】さて、本実施形態の旋回体11と作業機1
2は、たとえば図2に示すような態様で配設されてい
る。
【0036】すなわち、旋回体11の下部には、油圧モ
ータ3Aが取り付けられており、この油圧モータ3Aが
回転駆動されることにより、旋回体11が旋回中心軸1
1cを中心に旋回されるようになっている。そして、こ
の旋回体11のブラケットの先端11aには、このブラ
ケット先端11aを回動支点として、回転されるよう
に、作業機たるアーム12が配設されている。油圧シリ
ンダ3Bのロッド先端は、この作業機12に固着されて
おり、この油圧シリンダ3Bが伸縮駆動されることによ
り、作業機12が上記回動支点11aを回転中心に所望
の回転角度θだけ回転されるようになっている。この回
転角度θは、作業機12の回動支点11aに配設された
ポテンショメータたる回転角度センサ13によって検出
される。
【0037】したがって、作業機12の回転角度θに応
じて、旋回体11の旋回中心軸11cに対する慣性モー
メントIが変化されることになる。上記回転角度センサ
13の回転角θ検出信号は、上記圧力センサ7B、7B
´の圧力P検出信号とともに、作業機12の位置・姿勢
を示す情報としてコントローラ8に入力される。図3
は、図2と同様に、旋回体11と作業機12の配置態様
を示したものである。図2と同一機能の要素は同一の符
号で示している。図2と異なるのは、作業機12の回転
角度に応じて油圧シリンダ3Bにかかる負荷が変化し得
る点である。さらに作業機12として先端に、積荷Wを
積み込むためのバケット12cを装着してある点が図2
のものと異なっている。
【0038】また、図6に示すように、旋回体11に、
ブーム12a、アーム12b、バケット12cからなる
作業機12を配設するようにしてもよい。この場合、回
転角度センサ13aでブーム12aの回転角が、また回
転角度センサ13bでアーム12bの回転角が、また回
転角度センサ13cでバケット12cの回転角が検出さ
れることになる。これら各回転角度センサ13a、13
b、13cに基づいて、作業機12の位置・姿勢を検出
することができ、これら各回転角度センサ13a〜13
cの各回転角度検出信号は、図2、図3と同様にして、
作業機12の位置・姿勢を示す情報としてコントローラ
8に入力される。
【0039】図2、図3、図6のいずれの構成をとるに
せよ、作業機12の各リンクが回転駆動されることによ
って作業機12の位置・姿勢が変化し、この作業機12
の位置・姿勢変化に応じて旋回体12の旋回中心軸11
cに対する慣性モーメントIが変化することがわかる。
【0040】いま、図1において、旋回体用の操作レバ
ー17aが操作されると、その操作量に応じたパイロッ
ト圧S2が減圧弁17Aを介して流量制御弁5Aに加え
られ、これによって流量制御弁5Aが駆動され、油圧モ
ータ3Aが回転駆動され、旋回体11が旋回される。
【0041】すなわち、操作レバー17aが中立状態の
ときには、流量制御弁5Aにはパイロット圧は加えられ
ず、弁としては中立位置cに位置されている。そして、
操作レバー17aが油圧モータ3Aを正転させるa側に
操作されると、その操作量に応じたパイロット圧S2が
加えられ、これにより流量制御弁5Aの流入開口が開い
ていき、操作量に応じた弁位置aに位置される。換言す
れば、レバーの操作量に応じてスプールストロークが定
まり、図24に示すようにスプールストロークに応じた
流入開口が定まることになる。
【0042】作業機用の操作レバー17bが操作された
場合も、同様にして、その操作量に応じたパイロット圧
S2が減圧弁17Bを介して流量制御弁5Bに加えら
れ、これによって流量制御弁5Bが駆動され、油圧シリ
ンダ3Bが伸縮駆動され、作業機12の姿勢が変化され
る。
【0043】以下、図4のフローチャートを併せ参照し
て、コントローラ8で実行される処理の内容について説
明する。
【0044】このコントローラ8は、圧力センサ7A、
7A´で現在検出されている圧油の圧力Pが、現在の旋
回体11の旋回中心軸11cに対する慣性モーメントI
の大きさに対応する設定最大圧Psよりも大きくなった
場合には、流量制御弁5Aから油圧モータ3Aに供給さ
れる圧油の圧力Pが当該設定最大圧Ps以下となるよう
に、流量制御弁5Aから油圧モータ3Aに供給される圧
油の流量を減少させるよう当該流量を制御するものであ
る。
【0045】すなわち、まずステップ101では、現在
の作業機12の位置・姿勢の情報が入力される。
【0046】具体的には、図2、図3、図6に示すよう
に、回転角度センサ13(13a、13b、13c)の
検出信号、圧力センサ7B、7B´の検出信号が入力さ
れる(ステップ101)。
【0047】つぎに、上記入力された作業機12の位置
・姿勢情報に基づいて、旋回体11の旋回中心軸11c
に対する慣性モーメントIが演算される。
【0048】以下、慣性モーメントIを求める各種処理
について説明する。
【0049】・第1の処理例 一般に、慣性モーメントIは、rを特定軸からの距離、
mをこの距離rにおける要素の質量とすると、 I=m・r^2 で表される。なお、「^2」とあるのは「2乗」の意味
である。この第1の処理例では、質量mを固定し距離r
のみが変化するものとして慣性モーメントIを演算する
ものである。
【0050】いま、図6に示す作業機12を想定する
と、この図6の作業機12は、図7に示すようにモデル
化することができる。
【0051】すなわち、図7に示すように、旋回体1
1、バケット12cの存在を無視して(アーム12bと
バケット12cは一体のものとして考える)、質量M1
で長さL1の長尺物たるブーム12aと、質量M2 で長
さL2の長尺物たるアーム12bとで作業機12が構成
されたモデルを考える。
【0052】このとき、ブーム12a、アーム12bの
鉛直軸に対する回転角度をそれぞれθ1、θ2とし、ブー
ム12a、アーム12bの水平方向の長さをそれぞれr
1、r2とすると、旋回体11の慣性モーメントIは、下
記(1)〜(3)式に示す演算によって求められる。
【0053】 I=(M2・r2^2+M1・r1^2)/3+M2・(r1・r2+r1^2) …(1) r1=L1・sinθ1 …(2) r2=L2・sinθ2 …(3) よって、予めコントローラ8に、作業機12に関する既
知のパラメータL1、M1、L2、M2を記憶させておき、
この記憶データと、図6に示すブーム12a用の回転角
度センサ13aから出力された角度θ1と、アーム12
b用の回転角度センサ13bから出力された角度θ2と
を、上記(1)、(2)(3)に代入演算することによ
って、旋回体11の慣性モーメントIを求めることがで
きる。 ・第2の処理例 この第2の処理例は、距離r、質量mがともに変化する
ものとして慣性モーメントIを演算するものである。
【0054】すなわち、上記第1の処理例では、図6に
示す作業機12のバケット12c、アーム12bを一体
のものとしてモデル化しているが、実際にはバケット1
2cに土砂等の積荷が積み込まれた積荷状態のときと、
積荷がない空荷の状態とで、図7のアーム12bを示す
長尺物L2の質量M2は変化する。
【0055】よって、本処理例では、つぎのようにし
て、この質量M2を求めるようにしている。
【0056】すなわち、バケット12cを駆動する油圧
シリンダにかかる負荷、つまり油圧シリンダ内のシリン
ダ室の圧力PBを検出して、この検出圧力PBが所定のし
きい値以上であるか否かに応じて、バケット12cが積
荷状態であるか空荷状態であるかを判別する。
【0057】つぎに、バケット12cが積荷状態である
と判別された場合には、上記バケット用油圧シリンダの
検出圧PBの大きさに応じて、図7のアーム12bを示
す長尺物L2の質量M2を変化させる。
【0058】後は、この質量M2を用いて上記第1の処
理例と同様にして、慣性モーメントIを求める。
【0059】このようにして、作業機12の積荷の状態
に応じて、図7のアーム12bの質量M2の値を変更す
るようにしているので、より厳密に慣性モーメントIを
演算することができ、この慣性モーメントIを用いた後
段の制御をより精度よく行うことができる。
【0060】・第3の処理例 本処理例は、上記(1)〜(3)式に基づく演算を省略
することができる処理例である。
【0061】すなわち、本処理例では、演算式により慣
性モーメントIを求めるのではなくて、図20に示すよ
うに、図7に示すブーム12aの回転角度θ1、アーム
12bの回転角度θ2と、慣性モーメントIとの対応関
係を、予め3次元のマップとして記憶しておき、これを
所定の記憶テーブルに記憶させておき、回転角度θ1、
θ2が入力された時点で、この入力された回転角度θ1、
θ2に対応する慣性モーメントIを上記記憶テーブルか
ら読み出し、出力するものである。
【0062】したがって、本処理例によれば、図4に示
すフローチャートにおいて、ステップ102の慣性モー
メントIの演算処理を省略することができ、作業機の位
置・姿勢情報の入力処理であるステップ101から、直
接ステップ103の処理に移行させることができる。
【0063】・第4の処理例 本処理例では、回転角度センサ13の代わりに油圧シリ
ンダ3Bのストローク量を検出するストローク量センサ
を使用することによって、慣性モーメントIをを演算す
るものである。
【0064】すなわち、図8に示すような作業機12と
油圧シリンダ3Bの配設態様であれば、図9に示す関係
のように、油圧シリンダ3Bのストローク量と、作業機
12の回転角度θとは、1対1に対応している。
【0065】そこで、図9に示す対応関係をコントロー
ラ8に予め記憶させておき、上記ストローク量センサで
油圧シリンダ3Bのストローク量が検出されたならば、
この検出値に対応する回転角度θを記憶内容から読み出
して、この読み出された回転角度θを用いて慣性モーメ
ントIを演算することができる。
【0066】・第5の処理例 また、作業機12と油圧シリンダ3Bとの配置関係によ
っては、圧力センサ7B、7B´の検出圧力から作業機
12の位置・姿勢を検出することができる。
【0067】いま、図2に示す作業機12を想定する
と、この図2において、作業機12の回転角度θ(回動
支点11aを通る鉛直軸に対する角度)と、圧力センサ
7B、7Bの検出圧力7B、7B´との関係は、旋回体
11が大慣性の状態のときと、小慣性の状態のときと
で、以下のような関係が成立する。
【0068】 θ>0(大慣性状態)・・・7B<7B´ θ<0(小慣性状態)・・・7B>7B´ …(4) この(4)式を、圧力センサ7B、7B´の検出圧の圧
力差と、作業機12の回転角度θとの対応関係として示
すと、図10に示すグラフのようになる。
【0069】よって、図10に示す対応関係をコントロ
ーラ8に予め記憶させておき、上記圧力センサ7B、7
B´で油圧シリンダ3Bの圧力が検出されたならば、こ
の検出圧の圧力差に対応する回転角度θを記憶内容から
読み出して、この読み出された回転角度θを用いて慣性
モーメントIを演算することができる。
【0070】なお、上記(4)式から明らかなように、
回転角度θが正の値をとる場合には、旋回体11として
は大慣性状態であり、慣性モーメントIとしては大きな
値をとる場合であり、回転角度θが負の値をとる場合に
は、旋回体11としては小慣性状態であり、慣性モーメ
ントIとしては小さな値をとる場合である。よって、θ
の正、負に応じて、慣性モーメントIの値をそれぞれ記
憶しておき、回転角度θが正の場合には、これに対応す
る一方の慣性モーメントIの値を読み出し、回転角度θ
が負の場合には、これに対応する他方の慣性モーメント
Iの値を読み出すことで、慣性モーメントIを演算処理
なしで求める実施も可能である。
【0071】・第6の処理例 本処理例では、図3に示す作業機12のように、作業機
12自身が重くて作業機12の負荷W(バケット12c
の積荷W)の影響が無視できる場合に適用される処理例
である。
【0072】本処理例では、圧力センサ7B、7B´で
検出される圧力の情報のみから、慣性モーメントIを求
めるものである。
【0073】図3において、旋回体11の旋回中心軸1
1cに対する慣性モーメントIを考えると、慣性モーメ
ントIの腕の長さは、大慣性状態のときにはLA1とな
り、小慣性状態のときにはLA2となるという具合に、油
圧シリンダ3Bにかかる負荷が大慣性状態のときと、小
慣性状態のときとで変化し、大慣性状態のときの方が圧
力センサ7Bの負荷圧力が小さくなる。すなわち、圧力
センサ7Bの検出圧7Bの大小関係で示すと、次式の関
係が成立する。
【0074】 大慣性状態の7B<小慣性状態の7B …(5) 上記(5)式の関係を、圧力センサ7Bの圧力と作業機
12の回転角度θとの対応関係として示すと、図11に
示すグラフが得られる。
【0075】よって、図11に示す対応関係をコントロ
ーラ8に予め記憶させておき、上記圧力センサ7Bで油
圧シリンダ3Bの圧力が検出されたならば、この検出圧
に対応する回転角度θを記憶内容から読み出して、この
読み出された回転角度θを用いて慣性モーメントIを演
算することができる。
【0076】上記第3の処理例から第6の処理例につい
ては、回転角度θに基づく慣性モーメントIの演算式を
具体的に示していないが、第1の処理例、第2の処理例
と同様にして、旋回中心軸11cに対する作業機12の
幾何的な関係に基づく演算によって求めることができ
る。
【0077】また、慣性モーメントIを演算によって求
めるのではなくて、図20に示したのと同様に、回転角
度θと慣性モーメントIとの対応関係を予め記憶してお
き、この回転角度θに応じて一義的に慣性モーメントI
を読み出し、出力させてもよい。
【0078】また、上述した第1、第2の処理例では、
特定軸からの距離rを用いて慣性モーメントIを演算す
るようにしているが、距離rを使用することなく、質量
mのみを使用して慣性モーメントIを演算する実施も可
能である。作業機12の位置・姿勢変化よりも、むしろ
作業機12の先端の負荷Wの影響によって慣性モーメン
トIが大きく変化する旋回体11に適用して好適であ
る。この場合には、たとえば作業機12の先端の負荷W
の大きさ、つまりバケット12cに積み込まれている積
み荷Wの大きさを、歪みゲージ、重量計、あるいは油圧
シリンダ3Bの圧力センサ7B、7B´などの負荷検出
センサ、重量検出センサによって検出し、この検出した
負荷(重量)Wの大きさに応じて慣性モーメントIを演
算することができる。また、図20に示したのと同様
に、作業機12にかかる負荷(重量)Wと、旋回体11
の慣性モーメントIとの対応関係を予め記憶テーブルに
記憶しておき、検出した負荷(重量)Wに対応する慣性
モーメントIをこの記憶テーブルから読み出すことによ
り、慣性モーメントIを出力させることもできる。
【0079】なお、図2、図3に示すように、作業機1
2の位置・姿勢情報を得るために、圧力センサ7B、7
B´と、回転角度センサ13の両方を設けてもよく、場
合によっては、これら圧力センサ、回転角度センサのう
ち一方の配設を省略することもできる。
【0080】以上が図4の慣性モーメントI演算処理で
実行される処理の内容である(ステップ102)。
【0081】さて、コントローラ8には、図4のステッ
プ103に示すように、旋回体11の旋回中心軸11c
に対する慣性モーメントIの大きさに対応づけて、流量
制御弁5Aから油圧モータ3Aに供給される圧油の圧力
(メータイン圧)の最大圧Psが記憶されている。そこ
で、ステップ102で求められた旋回体11の慣性モー
メントIの大きさに対応する設定最大圧Psが、この記
憶内容から読み出される。
【0082】なお、この慣性モーメントIと設定最大圧
Psとの対応関係を、記憶テーブルの形式でメモリに記
憶させておき、この記憶テーブルを読み出すことによっ
て設定最大圧Psを出力させてもよく、慣性モーメント
Iから設定最大圧Psを求める演算式を用意しておき、
この演算式から直接設定最大圧Psを求め、出力させる
ようにしてもよい(ステップ103)。
【0083】一方、現在操作レバー17aは油圧モータ
3Aを正転するa側に操作されており、流量操作弁5A
が弁位置aに位置されているので、圧力センサ7Aで油
圧モータ3Aに流入される圧油の現在の圧力Pが検出さ
れており、この検出圧Pがコントローラ8に入力されて
いる(ステップ104)。そこで、つぎのステップ10
5では、現在検出されている圧力Pが、現在の慣性モー
メントIの大きさに対応する設定最大圧Psよりも大き
くなったか否かが判断される。この結果、現在の圧力値
Pが設定最大圧Psよりも大きくなったと判断された場
合には(ステップ105の判断Yes)、流量制御弁5
Aから油圧モータ3Aに供給される圧油の圧力Pが当該
設定最大圧Ps以下となるように、流量制御弁5Aから
油圧モータ3Aに供給される圧油の流量を減少させる制
御が実行される。
【0084】具体的には、現在の圧力値Pと設定最大圧
Psとの偏差に応じた指令電流S1が電磁比例減圧弁16
Aに出力される。このため、この指令電流S1に応じた
パイロット圧S3が電磁比例減圧弁16Aを介して、流
量制御弁5Aに加わる。このパイロット圧S3は、操作
レバー17aの操作量に応じたパイロット圧S2が加わ
る側とは反対側に加わる。
【0085】したがって、このパイロット圧S3は、流
量制御弁5Aを、操作レバー17aの操作量に応じた弁
位置aから、弁位置b側に押し戻すように作用して、流
量制御弁5Aの開口面積が、絞られる。
【0086】この結果、流量制御弁5Aを通過する流量
は、上記設定最大圧Ps以下になる流量まで減少される
(ステップ106)。
【0087】一方、ステップ105の判断の結果、現在
の圧力値Pが設定最大圧Ps以下である場合には(ステ
ップ105の判断NO)、コントローラ8から電磁比例
減圧弁16Aに対して上記指令電流S1は出力されない
(電流値0)。流量制御弁5Aは、操作レバー17aの
操作量に対応するパイロット圧S2により、操作量分だ
けの弁位置aまで駆動される(ステップ107)。
【0088】以上のように、本実施形態によれば、旋回
体11の慣性モーメントIの大きさに応じた設定最大圧
Psより大きくならないように油圧モータ3Aに流入す
る圧油の流量が制限される。これを従来の圧力Pの変化
を示す図22(a)に対応する図22(b)で示すと、
旋回体11が小慣性の状態のときには、油圧モータ3A
に流入する圧油の圧力の曲線がP2に示すごとくなる。
このとき設定最大圧Psの大きさはPs2になっている。
【0089】よって、図22(a)のP2との比較から
明らかなように、旋回体11が小慣性の場合であって
も、設定最大圧Ps2以上には圧力Pが上昇しないように
圧油流量が制限されるので、小慣性の場合でも大慣性の
場合と同様な操作レバーの操作感覚をオペレータに与え
ることができる。このため、従来のように、旋回速度が
速くなりすぎ操作しにくいという感覚を受けることはな
く、レバー操作性が飛躍的に向上する。
【0090】さらに、本実施形態では、ステップ103
の最大圧設定処理において、設定最大圧Psが、リリー
フ弁9A、9A´のリリーフ圧Pr以下になるように、
設定することができる。
【0091】この場合には、図22(a)の曲線P2に
示すように、旋回体11が大慣性の場合であっても、リ
リーフ圧Pr以下に設定された最大圧Ps2以上には圧力
Pが上昇しないので、圧力Pがリリーフ圧Prに到達す
ることはない。つまり、従来の図22(a)に示すよう
に、リリーフ弁9A、9A´を介して無駄な圧油がタン
クにリリーフされることはなくなり、リリーフロスによ
るエネルギーロスを未然に防止することができる。
【0092】ところで、本実施形態では、流量制御弁5
Aの流入開口を絞ることにより、この流量制御弁5Aの
通過流量を減少させている。これは、油圧ポンプ1の押
しのけ容積q(cc/rev)を減少させることを意味
する。
【0093】図12は、図1とは一部構成が異なる建設
機械の駆動制御装置の油圧回路図である。
【0094】図1と同一の要素には同一符号を付けて説
明を省略する。
【0095】図1の構成と異なる点は、操作レバーを電
気レバーとするとともに、コントローラ8内で、流量制
御弁5Aを通過する流量を設定最大圧Ps以下になる流
量まで減少させる電流指令S5を生成してしまい、これ
を電磁比例減圧弁16Aに出力している点である。
【0096】すなわち、図12の装置では、旋回体11
用の操作レバー6a、作業機12用の操作レバー6b
と、操作レバー6a、6bの操作量に比例した電気信号
S4をそれぞれ出力するポテンショメータ6A、6B
と、ポテンショメータ6A、6Bから出力される操作量
S4を示す信号と、圧力センサ7A、7A´、7B、7
B´から出力されるメータイン圧力Pを示す信号とに基
づいて、流量制御弁5A、5Bを駆動するための指令電
流S5を生成出力するコントローラ8と、このコントロ
ーラ8から出力される信号S5に応じた圧力になるよう
に、パイロットポンプ15の吐出圧油のパイロット圧を
減圧して、この減圧されたパイロット圧S6を流量制御
弁5A、流量制御弁5Bにそれぞれ加える電磁比例減圧
弁16A、16Bを、備えている点が図1の構成と異な
るものである。このため、図1に示す減圧弁17A、1
7Bは省略されている。
【0097】図13は、上記コントローラ8で実行され
る制御の内容を示すフローチャートである。同図13に
示すようにステップ201〜205では、図4に示すス
テップ101〜105と同様の処理が実行される。ただ
し、図4のステップ106、107に対応するステップ
206、207では、上記図12の構成と図1の構成の
相違に起因して図4の処理とは異なる処理が実行され
る。以下、この処理について説明する。なお、図4と同
様に、現在操作レバー6aが油圧モータ3Aを正転する
側aに操作されている場合を想定する。
【0098】すると、ステップ205において、現在検
出されている圧力Pが、現在の慣性モーメントIの大き
さに対応する設定最大圧Psよりも大きくなったか否か
が判断され、この結果、現在の圧力値Pが設定最大圧P
s以下であると判断された場合には(ステップ205の
判断NO)、ポテンショメータ6Aから出力されている
操作量を示す信号S4に対応する指令電流S5がコントロ
ーラ8で生成、出力される。このため、レバー操作量に
応じた電流値S5そのままが電磁比例減圧弁16Aに加
えられ、電磁比例減圧弁16Aよりレバー操作量に応じ
たパイロット圧S6が流量制御弁5Aに加えられる。こ
の結果、流量制御弁5Aは、操作レバー6aの操作量の
みに依存した弁位置aまで駆動される(ステップ20
7)。
【0099】一方、ステップ205の判断の結果、現在
の圧力値Pが設定最大圧Psよりも大きい場合には(ス
テップ205の判断Yes)、流量制御弁5Aから油圧
モータ3Aに供給される圧油の圧力Pが当該設定最大圧
Ps以下となるように、流量制御弁5Aから油圧モータ
3Aに供給される圧油の流量を減少させる制御が実行さ
れる。
【0100】具体的には、操作レバー6aの操作量S4
に対応する電流値から、現在の圧力値Pと設定最大圧P
sとの偏差に応じた分だけ電流値を減らした指令電流S5
がコントローラ8で生成され、これが電磁比例減圧弁1
6Aに出力される。このため、この指令電流S5に応じ
たパイロット圧S6が電磁比例減圧弁16Aを介して、
流量制御弁5Aに加わる。
【0101】したがって、このパイロット圧S6は、流
量制御弁5Aが、操作レバー6aの操作量に応じた弁位
置aよりも、弁位置b側に位置されるように作用して、
流量制御弁5Aの開口面積が、絞られる。
【0102】この結果、流量制御弁5Aを通過する流量
は、上記設定最大圧Ps以下になる流量まで減少される
(ステップ206)。
【0103】以上のようにして図12に示す実施形態に
おいても図1と同様の効果が得られる。
【0104】なお、図1、図12に示す流量制御弁5A
としては、流入開口と流出開口とが同一のスプールで制
御される型式の弁を想定しているが、図14、図15に
示すように、流入回路と流出回路とが別々の独立したス
プールで制御される制御弁を用いてもよい。図14は図
1に対応する回路図であり、図15は図12に対応する
回路図を示している。これら図14、15において、流
量制御弁5AINが流入用の弁であり、流量制御弁5Aou
tが流出用の弁である。なお、流量制御弁5Bについて
も同様に、流入用の流量制御弁と流出用の流量制御弁と
を独立させてもよい。また、5AIN、5AOUTの各々
に、独立に電磁比例制御弁で設けても良い。
【0105】以上説明した実施形態では、流量制御弁5
Aの流入開口を絞ることにより、この流量制御弁5Aの
通過流量を減少させている。これは、油圧ポンプ1の押
しのけ容積q(cc/rev)を減少させることを意味
する。
【0106】ここで、流量制御弁5Aの流入開口を閉じ
れば、油圧ポンプ1の押しのけ容積q(cc/rev)
が減少することを説明する。
【0107】さて、油圧モータに流入される圧油の圧力
を減少させる手段には種々のものがあるが、旋回加速時
における油圧モータへの流入圧力は、油圧ポンプから吐
出され、油圧モータの流入口に注がれる作動油の量に支
配されるので、本質的には油圧ポンプ吐出量を減少させ
ればよい。
【0108】油圧ポンプの吐出量Q(cc/min)
は、油圧ポンプの押しのけ容積q(cc/rev)と油
圧ポンプの回転数N(rev/min)(多くの場合は
油圧ポンプを回転させる原動機の回転数と同じ)の積で
決まり、今、油圧ポンプの回転数は同一とすると、油圧
ポンプの押しのけ容積qを減少させれば、油圧ポンプの
吐出量Qが減少することが判る。
【0109】そして、油圧ポンプの押しのけ容積qを減
少させる最も簡単な方法は、油圧モータたる油圧アクチ
ュエータへの流入開口を閉じればよい。そこで、一般的
なポンプ制御である、いわゆるロードセンシング、ネガ
コン、ポジコンを例にとり、流入開口を閉じることによ
って油圧ポンプの押しのけ容積qが減少することを説明
する。
【0110】ロードセンシング制御では、流量Qと流入
開口Aと流量制御弁の前後差圧△Pの関係は、以下の関
係式で表される。
【0111】 Q=C・A・(△P)^0.5 …(6) 但し、Cは定数である。
【0112】一方、圧力Pの微分値は、流入量をQI
N、流出量をQOUTとして、以下の関係式で表され
る。
【0113】 dP/dt=(QIN−QOUT)/(βV) …(7) 但し、βは圧縮率で、Vは圧油の体積である。
【0114】上記(6)式より、流入開口を閉じれば流
入量が減ることが判り、一方、流出量QOUTは、油圧
モータが慣性により回転しているので、瞬間的には流出
量QOUTは変化しないので、上記(7)式より瞬間的
に油圧モータへの流入圧は下がる。
【0115】一方、油圧モータたる油圧アクチュエータ
への流入量が減ったので、油圧ポンプより吐出された圧
油は逃げ場所を失ったためポンプ吐出圧は上昇する。
【0116】そして、油圧モータたる油圧アクチュエー
タの流入圧が最高負荷圧とすると、ポンプ圧は上昇し最
高負荷圧は逆に下がるので、ポンプ圧と最高負荷圧の差
は大きくなり、ポンプ圧と最高負荷圧の差を図23に示
すごとく保持するようにポンプ押しのけ容積が制御さ
れ、油圧ポンプの押しのけ容積qが減少する。
【0117】また、ネガコンによる制御の場合には、流
入開口を閉じることは、すなわち流量制御弁の内部にあ
り圧油の油圧アクチュエータへの流入量、油圧アクチュ
エータからの流出、中立回路への流出量を決定するスプ
ールのストロークを減少させる方向に移動させることに
なり、流入開口と中立回路への流出開口は図24のよう
な関係をとり、このため、図25に示す中立回路への流
出量は増加する。
【0118】そして、中立回路を出た後の圧油が、タン
クの前にある絞りを通過することになるが、ネガコンに
よる制御では、この絞り前後の差圧に応じて、ポンプ押
しのけ容積qが変化される。つまり、図26に示すよう
に、絞り前後の差圧が大きくなるにつれて、ポンプ押し
のけ容積qが減少される。
【0119】このため、流入開口を閉じれば、すなわち
中立開口を開くこととなり、そのため絞りに多くの圧油
が流れることにより、絞りの前後差圧が大きくなり、そ
の結果として、ポンプ押しのけ容積qが減少する。ま
た、さらには、中立開口を開くので、ポンプからタンク
へ圧油が逃げ、圧力が減少する。
【0120】また、レバーの操作量に応じて吐出量を決
めるポジコンの場合には、レバーの操作量、流入開口、
ポンプ押しのけ容積q、のそれぞれの関係は、図27に
示す関係をとるので、流入開口を閉じれば、ポンプの押
しのけ容積qも減少することになる。
【0121】以上、油圧モータたる油圧アクチュエータ
への流入開口を閉じることにより、油圧ポンプの押しの
け容積qを減少させることについて説明したが、本発明
としては、流量制御弁から油圧アクチュエータに供給さ
れる流量が設定最大圧以下になりさえすればよく、それ
を達成するための制御の方法は任意である。
【0122】たとえば、直接油圧ポンプ1の押しのけ容
積を減少させる制御を行ってもよく、また、ポンプ押し
のけ容積qが、そのままでも、圧油がアクチュエータで
なく、タンクへ逃げる回路があれば、そのタンクへ逃げ
る開口を開けて圧力を低下させてもよい。
【0123】また原動機2の回転数を下げる制御を行う
ことによって油圧ポンプ1の吐出量を減少させてもよ
い。以下、図12に示す駆動制御装置に適用される場合
について説明する。もちろん、同様にして図1に示す駆
動制御装置に適用してもよい。
【0124】図16は、いわゆるポジコン、つまり油圧
ポンプ1の斜板傾転角を制御する場合の構成を示す図で
ある。
【0125】同図に示すように、ポンプ押しのけ容積制
御コントローラ21では、ポテンショメータ6A、6B
から出力される操作レバー6a、6bの操作量を示す信
号と、圧力センサ7A、7A´、7B、7B´から出力
されるメータイン圧を示す信号と、回転角度センサ13
から出力される回転角度を示す信号とに基づいて、油圧
ポンプ1の斜板傾転角を所望の角度、つまり油圧ポンプ
1の押しのけ容積qを所望の押しのけ容積に設定するた
めの指令電流S7が生成され、これが斜板駆動装置20
に出力される。
【0126】図17は、上記指令電流S7と油圧ポンプ
1の押しのけ容積qとの関係を示すグラフである。圧力
センサ7Aで検出された圧力Pが、設定最大圧力Psよ
りも大きい場合には、これらの圧力の偏差に応じた分だ
けポンプ押しのけ容積qを小さくする指令電流S7が定
められる。
【0127】斜板駆動装置20は、入力された指令電流
S7に応じて、油圧ポンプ1の斜板を所望の角度に位置
決めして、油圧ポンプ1の押しのけ容積qを所望の容積
にし、油圧ポンプ1から吐出される流量を所望の流量に
するものである。
【0128】図28は、ポンプの圧油をタンクへ逃がす
ブリード弁を設け、ブリード弁の開口を開けることによ
って圧力を減少させる制御を行う場合の構成例である。
【0129】同図に示すように、コントローラでは、ポ
テンショ6A、6Bから出力される操作レバー6a、6
bの操作量を示す信号と、圧力センサ7A、7A´、7
B、7B´から出力されるメータイン圧を示す信号と、
回転角度センサ13から出力される回転角度を示す信号
とに基づいて、ブリード弁の開口を所望の開口に設定す
るための指令電流が生成され、これがブリード弁に出力
される。
【0130】図29は、上記指令電流とブリード弁の開
口を示すグラフである。圧力センサ7Aで検出された圧
力Pが、設定最大圧Psよりも大きい場合には、これら
の圧力の偏差に応じた分だけブリード弁の開口を大きく
する指令電流が定められる。また、図18は、原動機2
の回転数を減少させることによって、油圧ポンプ1の吐
出量を減少させる制御を行う場合の構成例である。同図
に示すように、原動機回転数制御コントローラ22で
は、ポテンショメータ6A、6Bから出力される操作レ
バー6a、6bの操作量を示す信号と、圧力センサ7
A、7A´、7B、7B´から出力されるメータイン圧
を示す信号と、回転角度センサ13から出力される回転
角度を示す信号とに基づいて、原動機2の回転数Nを所
望の回転数に設定するための指令電流S8が生成され、
これが原動機2のガバナに出力される。
【0131】図19は、上記指令電流S8と原動機2の
回転数N(rev/min)との関係を示すグラフであ
る。圧力センサ7Aで検出された圧力Pが、設定最大圧
力Psよりも大きい場合には、これらの圧力の偏差に応
じた分だけ原動機2の回転数Nを小さくする指令電流S
8が定められる。この指令電流S8に応じて原動機2の回
転数Nが低下することで、油圧ポンプ1の吐出量が減少
される。
【0132】以上説明した実施形態では、油圧モータ3
Aによって旋回体11が旋回される作業機械、とりわけ
建設機械に適用される場合を想定しているが、本発明と
しては、これに限定されるわけではなく、旋回体11に
相当する駆動体の慣性モーメントIが変化し得る油圧駆
動機械であれば任意に適用可能であり、駆動体の種類、
駆動体を駆動するアクチュエータの種類は問わない。
【0133】たとえば、図21に示すように、慣性モー
メントIが変化し得る駆動体を駆動する油圧シリンダ3
A´を、油圧モータ3Aの代わりに設けた回路構成のも
のにも適用可能である。図21において図1、図12と
同一の機能の要素には同一符号を付けている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る実施形態の構成を示す油圧
回路図である。
【図2】図2は実施形態の旋回体と作業機の配置関係を
示す例示した図である。
【図3】図3は実施形態の旋回体と作業機の配置関係を
示す例示した図である。
【図4】図4は図1に示すコントローラで実行される処
理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図5は図1に示す一部の構成の変形例を示す図
である。
【図6】図6は実施形態の旋回体と作業機の配置関係を
示す例示した図である。
【図7】図7は図6に示す旋回体と作業機をモデル化し
た図である。
【図8】図8は実施形態の作業機と油圧シリンダの配置
関係を示す例示した図である。
【図9】図9は図8に示す油圧シリンダのストローク量
と作業機の回転角度との対応関係を示すグラフである。
【図10】図10は図2において、各油圧シリンダの圧
力差と作業機の回転角度との対応関係を示すグラフであ
る。
【図11】図11は図3において、油圧シリンダの圧力
と作業機の回転角度との対応関係を示すグラフである。
【図12】図12は図1とは別の構成の油圧回路図であ
る。
【図13】図13は図12に示すコントローラで実行さ
れる処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は図1に示す流量制御弁の変形例を示
す油圧回路図である。
【図15】図15は図12に示す流量制御弁の変形例を
示す油圧回路図である。
【図16】図16は油圧ポンプの押しのけ容積を制御す
る制御装置の構成を示すブロック図である。
【図17】図17は図16に示すポンプ押しのけ容積制
御コントローラから出力される指令電流と油圧ポンプの
押しのけ容積との関係を示すグラフである。
【図18】図18は原動機の回転数を制御する制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図19】図19は図18に示す原動機回転数制御コン
トローラから出力される指令電流と原動機の回転数との
関係を示すグラフである。
【図20】図20は各作業機の回転角度と旋回体の慣性
モーメントとの対応関係を示す3次元マップである。
【図21】図21は図1、図12に示す油圧モータの代
わりに油圧シリンダを使用した場合の油圧回路構成例を
示す図である。
【図22】図22(a)、(b)は従来の旋回体駆動用
の油圧モータに流入される圧油の圧力が、時間の経過と
ともに変化する様子を示す図であり、(a)は大慣性状
態を、(b)は小慣性状態を示す図である。
【図23】図23はポンプ圧と最高負荷圧の差とポンプ
押しのけ容積との関係を示すグラフである。
【図24】図24はスプールストロークと開口面積との
関係を示すグラフである。
【図25】図25は絞りの前後差圧とポンプ押しのけ容
積との関係を説明するために用いた油圧回路図である。
【図26】図26は絞りの前後差圧と油圧ポンプの押し
のけ容積との関係を示すグラフである。
【図27】図27はレバー操作量と流入開口との関係を
示すグラフである。
【図28】図28はポンプの圧油をタンクへ逃がすブリ
ード弁を設け、ブリード弁の開口を開けて圧力の制御を
行う制御装置の構成を示すブロック図である。
【図29】図29は図28に示すコントローラから出力
される指令電流とブリード弁の開口との関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1…油圧ポンプ 2…原動機 3A…油圧モータ 5A…流量制御弁 7A、7A´、7B、7B´…圧力センサ 8…コントローラ 9A、9A´…リリーフ弁 11…(上部)旋回体 12…作業機 13…回転角度センサ 16A…電磁比例制御弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機が配設され、当該作業機の姿勢
    変化に応じて旋回軸に対する慣性モーメントが変化する
    旋回体と、当該旋回体を駆動する旋回体用アクチュエー
    タとを具え、油圧ポンプから吐出される圧油を流量制御
    弁を介して前記旋回体用アクチュエータに対して供給す
    ることにより、前記旋回体を旋回させるようにした油圧
    作業機械の油圧制御装置において、 前記旋回体の旋回軸に対する慣性モーメントを検出する
    慣性モーメント検出手段と、 前記旋回体用アクチュエータに供給される圧油の圧力を
    検出する圧力検出手段と、 前記慣性モーメントの大きさに対応づけて、前記旋回体
    用アクチュエータに供給される圧油の最大圧を設定する
    最大圧設定手段と、 前記圧力検出手段で現在検出されている圧力が、前記慣
    性モーメント検出手段で現在検出されている慣性モーメ
    ントの大きさに対応する設定最大圧よりも大きくなった
    場合に、前記旋回体用アクチュエータに供給される圧油
    の圧力が当該設定最大圧以下となるように、前記旋回体
    アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する流量
    制御手段とを具えた油圧作業機械の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記慣性モーメント検出手段は、前記
    作業機の姿勢を検出することによって前記旋回体の旋回
    軸に対する慣性モーメントを検出するものである請求項
    1記載の油圧作業機械の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記慣性モーメント検出手段は、前記
    作業機の姿勢を検出する姿勢検出手段と、当該姿勢検出
    手段の検出結果に基づいて、前記慣性モーメントを演算
    する慣性モーメント演算手段とからなる請求項1記載の
    油圧作業機械の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記慣性モーメント検出手段は、前記
    作業機にかかる負荷を検出することによって前記旋回体
    の旋回軸に対する慣性モーメントを検出するものである
    請求項1記載の油圧作業機械の油圧制御装置。
  5. 【請求項5】 前記慣性モーメント検出手段は、前記
    作業機にかかる負荷を検出する負荷検出手段と、当該負
    荷検出手段の検出結果に基づいて、前記慣性モーメント
    を演算する慣性モーメント演算手段とからなる請求項1
    記載の油圧作業機械の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】 前記旋回体用アクチュエータにリリー
    フ弁が付設された請求項1記載の油圧作業機械の油圧制
    御装置において、 前記最大圧設定手段で、前記リリーフ弁のリリーフ圧以
    下になるように、前記最大圧を設定するようにした油圧
    作業機械の油圧制御装置。
  7. 【請求項7】 作業機が配設され、当該作業機の姿勢
    変化に応じて所定軸に対する慣性モーメントが変化する
    駆動体と、当該駆動体を駆動する駆動体用アクチュエー
    タとを具え、油圧ポンプから吐出される圧油を流量制御
    弁を介して前記駆動体用アクチュエータに対して供給す
    ることにより、前記駆動体を駆動させるようにした油圧
    作業機械の油圧制御装置において、 前記駆動体の前記所定軸に対する慣性モーメントを検出
    する慣性モーメント検出手段と、 前記駆動体用アクチュエータに供給される圧油の圧力を
    検出する圧力検出手段と、 前記慣性モーメントの大きさに対応づけて、前記駆動体
    用アクチュエータに供給される圧油の最大圧を設定する
    最大圧設定手段と、 前記圧力検出手段で現在検出されている圧力が、前記慣
    性モーメント検出手段で現在検出されている慣性モーメ
    ントの大きさに対応する設定最大圧よりも大きくなった
    場合に、前記駆動体用アクチュエータに供給される圧油
    の圧力が当該設定最大圧以下となるように、前記駆動体
    アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する流量
    制御手段とを具えた油圧作業機械の油圧制御装置。
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