JPH07189914A - 可変容量型油圧ポンプの制御装置 - Google Patents

可変容量型油圧ポンプの制御装置

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JPH07189914A
JPH07189914A JP5329278A JP32927893A JPH07189914A JP H07189914 A JPH07189914 A JP H07189914A JP 5329278 A JP5329278 A JP 5329278A JP 32927893 A JP32927893 A JP 32927893A JP H07189914 A JPH07189914 A JP H07189914A
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正和 羽賀
Tadashi Arakawa
正 荒川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の作業モードに応じて、各アクチュエー
タの動作速度を相互にかつ自由に変更し得る可変容量型
油圧ポンプの制御装置を提供する。 【構成】 各種の作業モードに応じた第1又は第2の操
作装置10,11の操作量と第1及び第2の可変容量型
油圧ポンプ1,2の吸収トルクとの関係を示す各種のマ
ップが予め記憶された記憶部9aと、作業モード選択ス
イッチ12からの選択信号b並びに前記第1及び第2の
操作装置からの操作信号a1,a2を入力する入力部9b
と、前記選択信号及び操作信号並びに前記記憶部に記憶
されたマップとから求められる第1及び第2の可変容量
型油圧ポンプの吸収トルク値に、これら第1及び第2の
可変容量型油圧ポンプの斜板傾転角を合致させるための
制御信号c1,c2を求める演算部9cと、求められた制
御信号を第1及び第2のレギュレータ3,4に出力する
出力部9dとからなる。制御信号にて第1及び第2のレ
ギュレータを個別に操作することで、第1及び第2の可
変容量型油圧ポンプの吸収トルクを個別に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油圧ショベル等
の建設機械に搭載される可変容量型油圧ポンプの制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、少なくとも2個の可変容量型
油圧ポンプと、各油圧ポンプの夫々に個別に設けられた
少なくとも2個のレギュレータと、各油圧ポンプの出口
管路に個別に接続された少なくとも2個の制御弁と、各
制御弁の出口ポートに個別に接続された少なくとも2個
のアクチュエータと、各制御弁を個別に操作する少なく
とも2個の操作装置とを有する油圧回路を備えた建設機
械が知られている。この種の油圧回路には、アクチュエ
ータの駆動状態に応じてポンプ吸収トルクを適正化し、
燃料消費量の低減や騒音の緩和等を図るため、例えば特
開平2−42185号公報に記載されているように、レ
ギュレータを介して可変容量型油圧ポンプの斜板傾転角
を制御する制御装置が付設される。
【0003】前記公知例に係る制御装置は、キャリーオ
ーバー流量を検出して全ての制御弁が中立位置にあるか
否かを判定し、全ての制御弁が中立位置にあると判定さ
れたときには全ての可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収
トルクを同時に低下すると共に、可変容量型油圧ポンプ
の吐出圧を検出してアクチュエータが作業状態にあるか
否かを判定し、アクチュエータが作業状態にあると判定
されたときには全ての可変容量型油圧ポンプの最大吸収
トルクが近似的に一定となるようにレギュレータ(サー
ボシリンダ)を介して可変容量型油圧ポンプの斜板傾転
角を制御するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、油圧ショベ
ルなどの建設機械においては、搭載された油圧回路及び
制御装置を用いて各種の作業が行われる。例えば油圧シ
ョベルの場合、この作業には、例えば掘削した土砂をト
ラックに積み込む作業のように、トラックとの衝突を防
止するため、旋回体の旋回速度よりもブームの上げ速度
を優先しなくてはならない作業や、反対に、例えばバケ
ットを旋回しての地ならし作業ように、ブームの上げ速
度よりも旋回体の旋回速度を優先しなくてはならない作
業など、優先的に駆動すべきアクチュエータが異なる各
種の作業がある。
【0005】しかるに従来の制御装置は、前記公知例に
見られるように、いずれも油圧回路に備えられた全ての
可変容量型油圧ポンプの吸収トルクを同時に上げ下げす
るように構成されているため、各アクチュエータに圧油
を供給する油圧ポンプごとに自由に相対的なトルク差を
設定することができず、また各アクチュエータの負荷状
況に応じて自由に各油圧ポンプの吸収トルクを設定する
こともできない。したがって、ポンプ吸収トルクを上げ
た場合には、各アクチュエータの動作速度が共に速くな
って安全性が害される場合を生じ、反対に、ポンプ吸収
トルクを下げた場合に、各アクチュエータの動作速度が
共に遅くなって、特定のアクチュエータについて必要な
速度が得られないといった不都合を生じる。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、所望の作業モードに応じて、各
アクチュエータの動作速度を相互にかつ自由に変更し得
る可変容量型油圧ポンプの制御装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、油圧回路に備えられた少なくとも第1及
び第2の可変容量型油圧ポンプの吸収トルク制御を行う
制御装置として、各種の作業モードに応じた前記第1又
は第2の操作装置の操作量と前記第1及び第2の可変容
量型油圧ポンプの吸収トルクとの関係を示す各種のマッ
プが予め記憶された記憶部と、作業モード選択スイッチ
からの選択信号並びに前記第1及び第2の操作装置から
の操作信号を入力する入力部と、前記選択信号及び操作
信号並びに前記記憶部に記憶されたマップとから求めら
れる前記第1及び第2の可変容量型油圧ポンプの吸収ト
ルク値に、これら第1及び第2の可変容量型油圧ポンプ
の斜板傾転角を合致させるための制御信号を求める演算
部と、求められた制御信号を前記第1及び第2のレギュ
レータに出力する出力部とを備え、該制御信号にて前記
第1及び第2のレギュレータを個別に操作し、前記第1
及び第2の可変容量型油圧ポンプの吸収トルクを個別に
制御するものを備えた。
【0008】
【作用】記憶部に各種の作業モードに応じた各種のポン
プ吸収トルクのマップを予め記憶しておけば、作業モー
ド選択スイッチを操作することによって選択される作業
モードの種類及び第1又は第2の操作装置の操作量か
ら、当該作業を操作装置にて指示された条件のもとで実
行するに好適な第1及び第2の可変容量型油圧ポンプの
吸収トルクを一義的に求めることができる。また、ポン
プ吸収トルクとポンプの斜板傾転角との関係は既知であ
るから、求められた各ポンプの吸収トルク値にポンプの
斜板傾転角を合致させるための制御信号も演算によって
求めることができる。そして、かようにして求められた
制御信号によって第1及び第2のレギュレータを個別に
操作すれば、第1及び第2の可変容量型油圧ポンプの吸
収トルクを個別にかつ自由に制御することができ、各ア
クチュエータに過不足なく圧油を供給できる。よって、
優先的に駆動すべきアクチュエータが異なる各種の作業
を効率良くしかも安全に行うことができる。
【0009】
【実施例】
〈第1実施例〉図1に、第1実施例に係る制御装置を備
えた油圧回路の回路図を示す。この図において、1は第
1の可変容量型油圧ポンプ、2は第2の可変容量型油圧
ポンプ、3は第1の可変容量型油圧ポンプ1の斜板傾転
角を制御する第1のレギュレータ、4は第2の可変容量
型油圧ポンプ2の斜板傾転角を制御する第2のレギュレ
ータ、5は第1の可変容量型油圧ポンプ1の吐出管路に
接続された第1の制御弁装置、5aは第1の制御弁装置
5中に構成されたブーム用方向切換弁、6は第2の可変
容量型油圧ポンプ2の吐出管路に接続された第2の制御
弁装置、6aは第2の制御弁装置6中に構成された油圧
モータ用方向切換弁、7はブーム用方向切換弁5aの出
口ポートに接続された第1のアクチュエータであるブー
ムシリンダ、8は油圧モータ用方向切換弁6aの出口ポ
ートに接続された第2のアクチュエータである油圧モー
タを示している。また、同図において、9は制御装置、
10はブーム用方向切換弁5aの切り換え並びに切換量
の調整を行う第1の操作装置、11は油圧モータ用方向
切換弁6aの切り換え並びに切換量の調整を行う第2の
操作装置、12は作業モード選択スイッチを示してい
る。
【0010】前記第1の操作装置10は、ブーム操作用
レバー(以下、「ブームレバー」という)10aと、ブ
ームレバーの変位量を検出するブームレバー変位検出手
段10bとからなり、また前記第2の操作装置11は、
油圧モータ操作用レバー(以下、「旋回レバー」とい
う)11aと、旋回レバーの変位量を検出する旋回レバ
ー変位検出手段11bとからなる。ブームレバー変位検
出手段10bは、ブームレバー10aの操作量すなわち
ブームレバー変位量を検出し、その大きさに応じたブー
ムレバー変位信号a1 を出力する。一方、旋回レバー変
位検出手段11bは、旋回レバー11aの操作量すなわ
ち旋回レバー変位量を検出し、その大きさに応じた旋回
レバー変位信号a2 を出力する。なお、前記第1の制御
弁装置5及び第2の制御弁装置6のパイロットポートに
は、図示しない切換弁を介して図示しないパイロット用
油圧源が接続されており、この図示しない切換弁の開度
を前記ブームレバー変位信号a1 又は旋回レバー変位信
号a2 にて調整することによって、第1の制御弁装置5
及び第2の制御弁装置6に含まれる各方向切換弁の切り
換えと切換量の調整とを行うようになっている。
【0011】制御装置9は、図1に示すように、記憶部
9aと、前記第1の操作装置10から出力されるブーム
レバー変位信号a1 及び前記第2の操作装置11から出
力される旋回レバー変位信号a2 並びに前記作業モード
選択スイッチ12から出力される選択信号bとを入力す
る入力部9bと、前記各変位信号a1 ,a2 及び選択信
号b並びに前記記憶部9aに記憶されたマップとから求
められる前記第1及び第2の可変容量型油圧ポンプ1,
2の吸収トルク値に、これら第1及び第2の可変容量型
油圧ポンプ1,2の斜板傾転角を合致させるための制御
信号c1 ,c2を求める演算部9cと、求められた制御
信号c1 ,c2 を前記第1及び第2のレギュレータ3,
4に出力する出力部9dとからなる。
【0012】図2に、記憶部9aに記憶されるマップの
一例を示す。この図の左欄は作業モードの種類、中欄は
ブームレバー変位信号a1 又は旋回レバー変位信号a2
と第1の可変容量型油圧ポンプ1の吸収トルクとの関係
を表すマップ、右欄はブームレバー変位信号a1 又は旋
回レバー変位信号a2 と第2の可変容量型油圧ポンプ2
の吸収トルクとの関係を表すマップを示している。
【0013】作業モードAは、第1の可変容量型油圧ポ
ンプ1の吸収トルクをブームレバー変位信号a1 の大き
さに関係なく最大値に固定すると共に、第2の可変容量
型油圧ポンプ2の吸収トルクをブームレバー変位信号a
1 が大きくなるにしたがって最大値から順次低下させ
る、ブーム優先のモードになっている。この作業モード
Aは、例えば掘削した土砂をトラックに積み込む作業の
ように、トラックとの衝突を防止するため、旋回体の旋
回速度よりもブームの上げ速度を優先しなくてはならな
い作業を行う際に選択される。
【0014】作業モードBは、第2の可変容量型油圧ポ
ンプ2の吸収トルクをブームレバー変位信号a1 の大き
さに関係なく最大値より低い一定値に固定すると共に、
第1の可変容量型油圧ポンプ1の吸収トルクをブームレ
バー変位信号a1 が大きくなるにしたがって順次上昇さ
せるモードになっている。この作業モードBは、例えば
掘削した溝の側面にバケットの側面を軽く押しつけつ
つ、ブームを上下動して溝を掘削するような作業を行う
際に選択される。
【0015】作業モードCは、第2の可変容量型油圧ポ
ンプ2の吸収トルクを旋回レバー変位信号a2 の大きさ
に関係なく最大値に固定すると共に、第1の可変容量型
油圧ポンプ1の吸収トルクを旋回レバー変位信号a2
大きくなるにしたがって順次上昇させるモードになって
いる。この作業モードCは、例えば坂道の谷側に配置さ
れた油圧ショベルにて掘削した土砂を、坂道の山側に配
置されたトラックに積み込む作業のように、旋回体の旋
回速度に応じたブームの上げ速度の変化が要求される作
業を行う際に選択される。
【0016】作業モードDは、第2の可変容量型油圧ポ
ンプ2の吸収トルクを旋回レバー変位信号a2 の大きさ
に関係なく最大値に固定すると共に、第1の可変容量型
油圧ポンプ1の吸収トルクを旋回レバー変位信号a2
大きくなるにしたがって最大値から順次低下させた、旋
回優先のモードになっている。この作業モードDは、例
えばバケットを旋回しての地ならし作業ように、ブーム
の上げ速度よりも旋回体の旋回速度を優先しなくてはな
らない作業を行う際に選択される。
【0017】作業モード選択スイッチ12は、前記記憶
部9aに記憶された作業モードの数と同数の切り換え段
数を有し、スイッチ本体に備えられたキー等を択一的に
操作することによって、前記記憶部9aに記憶された各
種の作業モードから所望の作業モードを選択するための
選択信号bを出力する。
【0018】以下、前記のように構成された本例制御装
置の動作について説明する。作業モード選択スイッチ1
2を操作する以前においては、公知例に係る制御装置と
同様に、操作レバーからの変位信号の増加に伴って、当
該操作レバーによって操作されるいずれか一方の可変容
量型油圧ポンプの吸収トルクが増加し、他方の可変容量
型油圧ポンプの吸収トルクは相対的に減少する。すなわ
ち、ブームレバー10aを操作した場合には、図3に示
すように、ブームレバー変位信号a1の増加に伴って、
ブームシリンダ7に圧油を供給する第1の可変容量型油
圧ポンプ1の吸収トルクが増加し、その反面、油圧モー
タ8に圧油を供給する第2の可変容量型油圧ポンプ2の
吸収トルクが相対的に減少して、ブームシリンダ7によ
り多くの圧油が流れるようになる。また、旋回レバー1
1aを操作した場合には、これとは反対に、旋回レバー
変位信号a2 の増加に伴って、油圧モータ8に圧油を供
給する第2の可変容量型油圧ポンプ2の吸収トルクが増
加し、その反面、ブームシリンダ7に圧油を供給する第
1の可変容量型油圧ポンプ1の吸収トルクが相対的に減
少して、油圧モータ8により多くの圧油が流れるように
なる。
【0019】作業モード選択スイッチ12を操作する
と、操作キー等に応じた選択信号bが作業モード選択ス
イッチ12から出力される。この選択信号bは、入力部
9bを介して演算部9cに取り込まれ、演算部9cは、
取り込まれた選択信号bに対応するマップを記憶部9a
から読みだす。また、ブームレバー10a又は旋回レバ
ー11aを操作すると、ブームレバー変位検出手段10
b又は旋回レバー変位検出手段11bからレバーの操作
量に応じたブームレバー変位信号a1 又は旋回レバー変
位信号a2 が出力される。これらの各レバー変位信号a
1 ,a2 は、入力部9bを介して演算部9cに取り込ま
れ、演算部9cは、前記の読みだされたマップと各レバ
ー変位信号a1 ,a2 とから、レバー変位信号a1 又は
2 の大きさに応じた第1の可変容量型油圧ポンプ1の
吸収トルク及び第2の可変容量型油圧ポンプ2の吸収ト
ルクを求め、さらには、各ポンプ1,2の斜板傾転角を
求められた吸収トルクに合致させるに必要な制御信号c
1 ,c2 を求める。この制御信号c1 ,c2 は、出力部
9dより第1及び第2のレギュレータ3,4に出力さ
れ、第1及び第2のレギュレータ3,4は、この制御信
号c1 ,c2 にしたがって各ポンプ1,2の斜板傾転角
を調整する。
【0020】本例の制御装置は、第1のレギュレータ3
に与える制御信号c1 と第2のレギュレータ4に与える
制御信号c2 とを個別に求めるので、第1及び第2の可
変容量型油圧ポンプ1,2の吸収トルクを互いに自由に
設定できる。したがって、選択された作業モードに応じ
て、各可変容量型油圧ポンプごとに接続された複数個の
アクチュエータ7,8の駆動速度を常に好適に調整する
ことができ、各種の作業を効率良くしかも安全に行うこ
とができる。
【0021】〈第2実施例〉図4に、第2実施例に係る
可変容量型油圧ポンプの制御装置を示す。この図におい
て、符号7aはブームシリンダのボトム側管路、符号8
a,8bは油圧モータに接続される2つの管路、符号2
1〜23はアクチュエータの駆動圧を検出する圧力セン
サ、符号24〜26はその信号線を示し、その他、前出
の図1と対応する部分には、同一の符号が表示されてい
る。
【0022】第1の圧力センサ21は、ブームシリンダ
7のボトム側管路7aに設定され、その出力端子は信号
線24により制御装置の入力部9bに接続されている。
第2の圧力センサ22は、油圧モータ8に接続される2
つの管路のうちの一方8aに設定され、その出力端子は
信号線25により制御装置の入力部9bに接続されてい
る。さらに、第3の圧力センサ23は、油圧モータ8に
接続される2つの管路のうちの他方8bに設定され、そ
の出力端子は信号線26により制御装置の入力部9bに
接続されている。
【0023】制御装置9の記憶部9aには、ブームシリ
ンダ7のボトム側管路7a及び油圧モータ8に接続され
る2つの管路8a,8bに予め設定されたリリーフ圧が
記憶されており、制御装置9の演算部9cは、この記憶
部9aに記憶されたリリーフ圧と前記圧力センサ21〜
23からの検出圧とを常時比較する。そして、演算部9
cは、第1の圧力センサ21の検出圧(ブーム圧力)と
リリーフ圧との差圧が予め定められた値になったとき、
図5(a)に示すように、ブームシリンダ7が接続され
る第1の可変容量型油圧ポンプ1の吸収トルクを予め定
められた値まで低下する制御信号を求め、出力部9dよ
り出力する。また、第2及び第3の圧力センサ22,2
3の検出圧(旋回圧力)とリリーフ圧との差圧が予め定
められた値になったときには、図5(b)に示すよう
に、油圧モータ8が接続される第2の可変容量型油圧ポ
ンプ2の吸収トルクを予め定められた値まで低下する制
御信号を求め、出力部9dより出力する。かかる演算及
び操作は、記憶部9aに記憶された各作業モードごとに
行われる。
【0024】本例の制御装置は、第1実施例の制御装置
と同様の効果を奏するほか、アクチュエータ7又は8の
駆動圧が各管路のリリーフ圧近傍まで上昇したときに、
第1又は第2の可変容量型油圧ポンプ1の吸収トルクを
予め定められた値まで低下するので、リリーフ管路を通
って圧油タンクに戻る圧油の流量を低減することがで
き、原動機の燃料消費量の低減及び騒音の緩和等を図る
ことができる。
【0025】なお、前記実施例においては、ブームシリ
ンダ7に圧油を供給する第1の可変容量型油圧ポンプ1
及び油圧モータ8に圧油を供給する第2の可変容量型油
圧ポンプ2の吸収トルクを制御する制御装置を例にとっ
て説明したが、制御する可変容量型油圧ポンプの数及び
それに接続される油圧アクチュエータの種類については
何ら制限があるものではなく、任意の油圧アクチュエー
タに圧油を供給する任意の数の可変容量型油圧ポンプの
制御装置に応用することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
各レギュレータを個別に求められた制御信号にしたがっ
てそれぞれ個別に操作するので、各可変容量型油圧ポン
プの吸収トルクを互いに自由に設定することができ、選
択された作業モードに応じて、各可変容量型油圧ポンプ
ごとに接続された各アクチュエータの駆動速度を常に好
適に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る制御装置を備えた油圧回路の
回路図である。
【図2】記憶部に記憶される作業モードに応じたポンプ
吸収トルクのマップを例示する表図である。
【図3】モード選択スイッチ操作前における第1実施例
に係る制御装置の動作説明図である。
【図4】第2実施例に係る制御装置を備えた油圧回路の
回路図である。
【図5】第2実施例に係る制御装置の動作説明図であ
る。
【符号の説明】
1,2 可変容量型油圧ポンプ 3,4 レギュレータ 5a ブーム用方向切換弁 6a 油圧モータ用方向切換弁 7 ブームシリンダ 8 油圧モータ 9 制御装置 10,11 操作装置(操作レバー) 12 作業モード選択スイッチ 21〜23 圧力センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1及び第2の可変容量型油
    圧ポンプと、これら第1及び第2の可変容量型油圧ポン
    プの斜板傾転角を個別に制御する第1及び第2のレギュ
    レータと、前記第1及び第2の可変容量型油圧ポンプか
    ら吐出される圧油の流れを個別に切り換える第1及び第
    2の制御弁と、これら第1及び第2の制御弁の出口ポー
    トに個別に接続された第1及び第2のアクチュエータ
    と、前記第1及び第2の制御弁を個別に操作する第1及
    び第2の操作装置とを有する油圧回路に備えられ、前記
    第1及び第2の可変容量型油圧ポンプの吸収トルク制御
    を行う制御装置において、 各種の作業モードに応じた前記第1又は第2の操作装置
    の操作量と前記第1及び第2の可変容量型油圧ポンプの
    吸収トルクとの関係を示す各種のマップが予め記憶され
    た記憶部と、作業モード選択スイッチからの選択信号並
    びに前記第1及び第2の操作装置からの操作信号を入力
    する入力部と、前記選択信号及び操作信号並びに前記記
    憶部に記憶されたマップとから求められる前記第1及び
    第2の可変容量型油圧ポンプの吸収トルク値に、これら
    第1及び第2の可変容量型油圧ポンプの斜板傾転角を合
    致させるための制御信号を求める演算部と、求められた
    制御信号を前記第1及び第2のレギュレータに出力する
    出力部とを備え、該制御信号にて前記第1及び第2のレ
    ギュレータを個別に操作し、前記第1及び第2の可変容
    量型油圧ポンプの吸収トルクを個別に制御することを特
    徴とする可変容量型油圧ポンプの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1及び第2の
    操作装置が操作レバーであり、前記操作信号がレバー変
    位検出手段から出力されるこれら操作レバーの操作量に
    応じた変位信号であることを特徴とする可変容量型油圧
    ポンプの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記入力部に前記第
    1及び第2のアクチュエータの駆動圧に応じた信号を入
    力すると共に、前記演算部にて、これらの駆動圧と前記
    第1及び第2の可変容量型油圧ポンプの出口管路のリリ
    ーフ圧とを常時比較し、前記第1のアクチュエータの駆
    動圧が前記第1の可変容量型油圧ポンプから吐出される
    圧油のリリーフ圧付近になったときには、該第1の可変
    容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクを下げる制御信号
    を前記出力部から前記第1のレギュレータに出力し、前
    記第2のアクチュエータの駆動圧が前記第2の可変容量
    型油圧ポンプから吐出される圧油のリリーフ圧付近にな
    ったときには、該第2の可変容量型油圧ポンプのポンプ
    吸収トルクを下げる制御信号を前記出力部から前記第2
    のレギュレータに出力することを特徴とする可変容量型
    油圧ポンプの制御装置。
JP32927893A 1993-12-27 1993-12-27 可変容量型油圧ポンプの制御装置 Expired - Fee Related JP3491940B2 (ja)

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