JP2013194566A - コンクリートポンプ - Google Patents

コンクリートポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP2013194566A
JP2013194566A JP2012060783A JP2012060783A JP2013194566A JP 2013194566 A JP2013194566 A JP 2013194566A JP 2012060783 A JP2012060783 A JP 2012060783A JP 2012060783 A JP2012060783 A JP 2012060783A JP 2013194566 A JP2013194566 A JP 2013194566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
pump
oil passage
hydraulic
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012060783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6008525B2 (ja
Inventor
Masaharu Koyama
正治 甲山
Tomoyuki Suda
智之 須田
Masaki Nishida
正樹 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd filed Critical Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd
Priority to JP2012060783A priority Critical patent/JP6008525B2/ja
Publication of JP2013194566A publication Critical patent/JP2013194566A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6008525B2 publication Critical patent/JP6008525B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】駆動シリンダの動作圧力を任意に調整しつつ、還流を少なくすることができるコンクリートポンプを提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明のコンクリートポンプPは、エンジンEn(原動機)で駆動する第1油圧ポンプPu1から送られた作動油により伸縮する駆動シリンダ23,24と、駆動シリンダ23,24に連結したポンプシリンダ21,22と、第1油圧ポンプPu1と駆動シリンダ23,24との間の油路より分岐するとともにオイルタンクと接続した還流油路65と、前記還流油路65に備えられリリーフ圧を調整可能なリリーフ弁RVとを備え、制御装置Cは、前記還流油路を作動油が通ると判断すると前記油圧ポンプの吐出流量を減少する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、生コンクリートを吸入吐出するコンクリートポンプに関する。
従来、油圧ポンプより吐出された作動油により駆動シリンダを伸縮させ、駆動シリンダに連結したポンプシリンダを進退することによりコンクリートを吸入および吐出するようにしている。そして、ポンプシリンダから吐出されたコンクリートはブームに設けられたブーム配管または、地上配管を通して所定の箇所に圧送するようにしている。
余分な作動油はリリーフ弁を介してタンクに還流するのだが、ブーム配管や地上配管といった使用する配管に応じて低圧リリーフ回路か高圧リリーフ回路を選択し、リリーフ圧(動作圧)を変更するようにしている。
このようなコンクリートポンプによれば、使用する配管にあった動作圧でコンクリートを圧送するため、配管に過剰な負荷が加わることによる破損を防止することができる。
特開平4−161661号公報
しかし、余分な作動油は駆動シリンダに供給されるまでにリリーフ弁を介してオイルタンクに還流されているため、油圧ポンプは駆動シリンダの伸縮動作に関わらない作動油を吐出することになる。油圧ポンプは、車載のコンクリートポンプ車であれば車両のエンジンにより回転されており、余分な作動油の吐出は無駄な燃料消費につながり不経済である。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたものであり、駆動シリンダの動作圧力を任意に調整しつつ、還流を少なくすることができるコンクリートポンプを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明のコンクリートポンプは、原動機により駆動する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから送られた作動油にて伸縮する駆動シリンダと、前記駆動シリンダに連結したポンプシリンダと、油圧ポンプと駆動シリンダとの間の油路より分岐するとともにオイルタンクと接続した還流油路と、前記還流油路に備えられリリーフ圧を調整可能なリリーフ弁と、前記還流油路を作動油が通ると判断すると前記油圧ポンプの吐出流量を減少する吐出流量調整手段とを備えたことを特徴とする。本発明によると、リリーフ弁のリリーフ圧を調整することで駆動シリンダの動作圧力を任意に調整することができる。そして、制御装置は作動油が還流油路を通ると判断すれば油圧ポンプの吐出流量を減少させるため、リリーフ弁が開放することを抑えることができる。そうして、油圧ポンプが吐出した作動油のうち還流油路を通って戻る作動油量を少なくすることができ、油圧ポンプを駆動させている原動機のエネルギの浪費を抑制することができる。
また、前記油圧ポンプと前記駆動シリンダとの間の圧力油路の圧力を把握する圧力把握手段を備え、前記リリーフ弁は、入力される電気信号に応じてリリーフ圧を調整する電磁比例制御式リリーフ弁であり、前記制御装置は、前記リリーフ弁に第一の設定圧に対応する制御信号を出力し、圧力把握手段が、第一の設定圧よりも小さい第二の設定圧であると判断すると油圧ポンプの吐出流量を減少させるようにしてもよい。
これによると、リリーフ圧である第一の設定圧に至るまでに油圧ポンプの吐出流量を減少させるため、リリーフ弁の開放をさらに抑制することができる。
また、コンクリートポンプの動作を指示する操作手段をさらに備え、前記制御装置は、前記操作手段からの動作指示に基づき第一の設定圧と第二の設定圧を選択し、選択した第一及び第二の設定圧に基づきコンクリートポンプを動作させるようにしてもよい。これによると、リリーフ圧である第一の設定圧と油圧ポンプの吐出流量を調整するための第二の設定圧とを作業者がそれぞれ設定する必要がない。
また、前記制御装置は、還流油路を作動油が通ったことを把握すると原動機の回転数を減少させるようにしてもよい。これによると、油圧ポンプを駆動させている原動機そのものの出力を減少させるため原動機を稼働するためのエネルギの浪費をさらに抑制することができる。
このような構成のコンクリートポンプによれば、油圧ポンプが吐出した作動油のうち還流油路を通って戻る作動油量を少なくすることができ、油圧ポンプを駆動させている原動機のエネルギの浪費を抑制することができる。
本発明を適用したコンクリートポンプ車の一実施形態を示した側面図である。 コンクリートポンプの要部拡大平面図である。 図2のA−A線断面図である。 低圧(標準圧)で生コンクリートを圧送する場合におけるコンクリートポンプの油圧回路図である。 高圧で生コンクリートを圧送する場合におけるコンクリートポンプの油圧回路図である。 図4のうち油圧ポンプの詳細を示した油圧回路図である。 操作装置を示した図である。 制御装置の記憶部に記憶した設定圧を示した表であり(a)は第一の設定圧の値を、(b)は第二の設定圧の値をそれぞれ示している。 油圧ポンプの他の実施形態を示した油圧回路図である。
図1に示すように、このコンクリートポンプ車Vは、打設位置に生コンクリートを供給するためのブーム装置Bと、生コンクリートを圧送するためのコンクリートポンプPと、これらブーム装置B及びコンクリートポンプPが固定されるとともに当該コンクリートポンプ車VのシャシフレームFに搭載固定されたサブフレームSを有している。
シャシフレームFは、車両前後方向に延びる長尺の部材であり、車幅方向に所定の間隔を置いて平行に左右一対配置されて当該コンクリートポンプ車Vの車体を構成している。
サブフレームSは、左右一対のシャシフレームFの上面に沿って固定配置された長尺の部材であり、シャシフレームFと同様、車両前後方向に延びるとともに車幅方向に所定の間隔を置いて平行に一対配置されている。
ブーム装置Bは、車両前後方向に延びるサブフレームSの前部に配置されており、サブフレームSに固定された旋回台11と、この旋回台11上に設けられ、鉛直軸線回りに旋回自在な支柱12と、この支柱12の先端に設けられたブーム13とを有している。ブーム13は、互いに屈曲可能に連結された第1〜第4ビーム131〜134により構成されたいわゆる4段ブームである。
これら旋回台11及び第1〜第4ビーム131〜134は、それぞれの連結部分がブーム駆動手段14によって回動駆動することができる。
また、コンクリートポンプ車Vには、サブフレームSに固定され走行姿勢のブーム13(特に第4ビーム134)の車幅方向に対する移動を規制するブーム受け16を備えており、支柱12及びブーム13には、コンクリートポンプPから圧送される生コンクリートをブーム13の先端135まで導くブーム用配管15が、当該支柱12及びブーム13に沿って固定されている。
なお、ビームはその他の本数であってもよく、ブーム装置Bそのものを搭載しない配管車であってもよい。
図2に示すように、コンクリートポンプPは、生コンクリートなどの流体を圧送するためのものであり、サブフレームS上に搭載されたコンクリートポンプ本体2と、コンクリートポンプ本体2の後方に設けたバルブ装置3とを備えている。
図2に示すように、コンクリートポンプ本体2は、油圧駆動の復動式ピストンポンプであって、互いに並列する左側のポンプシリンダ21と右側のポンプシリンダ22とを備えている。それらのポンプシリンダ21,22の基端には、左側のポンプシリンダ21を駆動させる左側の駆動シリンダ23、右側のポンプシリンダ22を駆動させる右側の駆動シリンダ24がセンターフレーム26を介して一体に接続されている。一対のポンプシリンダ21,22内にはそれぞれ摺動自在に嵌合されるポンプピストン21a,22aが、一対の駆動シリンダ23,24内にはそれぞれ摺動自在に嵌合される駆動ピストン23a、24aが設けられている。左側のポンプシリンダ21内のポンプピストン21aと左側の駆動シリンダ23内の駆動ピストン23a、右側のポンプシリンダ22内のポンプピストン22aと右側の駆動シリンダ24内の駆動ピストン24aとが、センターフレーム26を摺動自在に貫通するピストンロッド25によりそれぞれ一体に連結されている。そして各駆動ピストン23a、24aは、対応する駆動シリンダ23,24内をピストンロッド側の先部油室23b,24bと、ピストン側の基部油室23c、24cとに区画している。各ポンプシリンダ21,22の先端は、吐出端21b,22bとして開口されている。この各ポンプシリンダ21,22の吐出端21b,22bはバルブ装置3の前面に接続され、連通している。
図2に示すように、バルブ装置3はバルブケーシング31と、底蓋32と、Sバルブ33(即ち揺動バルブ管)と、Sバルブ駆動手段34と、吐出配管35とを備えている。バルブケーシング31は前壁31a、後壁31b、及び両側壁31cとにより枠状に形成されており、下部は開口部31dにより開口されている。底蓋32はバルブケーシング31下部の開口部31dをシリンダ等(図示せず)にて開閉するものである。
バルブケーシング31の下部には、湾曲管状のSバルブ33が収容支持されている。このSバルブ33は、Sバルブ33と一体で各ポンプシリンダ21,22の軸線と平行な回動支軸33aの軸線まわりに回動自在であり、一対のポンプシリンダ21,22の先部(即ち吐出端21b,22b)と吸入口33bとを交互に切換連通可能である。
図2及び図3に示すように、回動支軸33aには、これを両ポンプピストン21a,22aの作動と同期して回動させて、Sバルブ33を切換駆動するためのSバルブ駆動手段34が接続される。このSバルブ駆動手段34は、互いに協働して構成する左側の単動式バルブ駆動シリンダ34aおよび右側の単動式バルブ駆動シリンダ34bの先部が、該回動支軸33aより一体に延びる連結アーム34cを介して連結され、その両バルブ駆動シリンダ34a,34bの基部が、コンクリートポンプ本体2に回動可能に連結されて構成される。
コンクリートポンプPの運転時に、この一対のバルブ駆動シリンダ34a,34bは、一対のポンプシリンダ21,22のうち、生コンクリートの吸入状態にあるものをバルブケーシング31内に、また生コンクリートの圧送状態にあるものを吸入口33bに交互に接続するように、Sバルブ33を切換駆動制御して生コンクリートを円滑に圧送する。即ち、Sバルブ33は、吸入口33bを左側のポンプシリンダ21の吐出端21bに接続する第1切換位置と、吸入口33bを右側のポンプシリンダ22の吐出端22bに接続する第2切換位置との間を往復移動(揺動)可能であり、その第1切換位置へは左側のバルブ駆動シリンダ34aの伸長作動により、またその第2切換位置へは右側のバルブ駆動シリンダ34bの伸長作動によりそれぞれ切換保持される。
図2に示すように、吐出配管35は、その前端がバルブケーシング31の後壁31bに接続されており、Sバルブ33に常時連通されており、その後端は、ブーム装置Bのブーム用配管15に接続されている(図1参照)。また、吐出配管35を下方に向けて地上配管17(図1に一点鎖線で図示)に接続するようにしてもよい。
図1に示すように、ホッパHはバルブケーシング31の上部に連結され、生コンクリートを受け入れるようになっている。
図4から図6を参照してコンクリートポンプ2とブーム装置Bとを駆動する油圧回路について説明する。図4は低圧(標準圧)で生コンクリートを圧送する場合におけるコンクリートポンプの油圧回路図であり、図5は高圧で生コンクリートを圧送する場合におけるコンクリートポンプの油圧回路図である。
コンクリートポンプ車Vは、そのエンジンEn(原動機)により駆動する可変容量式の第1油圧ポンプPU1及び第2油圧ポンプPU2を備えている。両油圧ポンプPU1,PU2は、可変容量式の油圧ポンプ(本実施例ではアキシャルピストンポンプ)であり、斜板を操作することにより吐出容量を変更することができる。第1油圧ポンプPU1は左右の駆動シリンダ23,24の動作方向を切り換える切換弁V1と、左右の駆動シリンダ23,24の動作圧力を切り換える切換弁V2とを介してコンクリートポンプ本体2に接続されている。また、コンクリートポンプ車VはSバルブ用油圧源8を備えており、Sバルブ用油圧源8に接続した油路81は、Sバルブの揺動方向を切り換えるバルブ切換弁V3を介してSバルブ駆動手段34に接続されている。
一方、第2油圧ポンプPU2はブーム切換弁V4を介してブーム駆動手段14が接続されている。
なお、第1油圧ポンプPU1(アキシャルピストンポンプ70)と第2油圧ポンプPU2とSバルブ用油圧源8のギヤポンプ80とは駆動軸43により直列接続されており、コンクリートポンプ車VのエンジンEnにて駆動する。
コンクリートポンプPは、第1油圧ポンプPU1と左右一対の駆動シリンダ23,24とを供給油路6により接続している。これにより、駆動シリンダ23、24の駆動ピストン23a,24aは第1油圧ポンプPU1から吐出された圧力油により前後に移動することができる。
この油圧回路について詳細に説明する。前記第1油圧ポンプPU1の吸込側は油タンクTに連通し、吐出側には吐出油路61を接続している。そして、吐出油路61は、切換弁V1の入口側のポートp1に接続している。切換弁V1のもう一つの入口側のポートp2は戻り油路62が接続されており、戻り油路62は油タンクTに連通されている。
吐出油路61の途中より分岐した還流油路65は、リリーフ弁RVを介して油タンクTに連通している。
前記切換弁V1の出口側の2つのポートp3、p4には、圧力油路63、64がそれぞれ接続されている。一方の圧力油路63は、高低圧切換弁V2を介して先部側油路63aと基部側油路63bとに分岐されている。先部側油路63aは左側の駆動シリンダ23の先部油室23bに接続され、基部側油路63bは右側の駆動シリンダ24の基部油室24cに接続されている。また、他方の圧力油路64は、高低圧切換弁V2を介して先部側油路64aと基部側油路64bとに分岐されている。そして、先部側油路64aは右側の駆動シリンダ24の先部油室24bに接続され、基部側油路64bは左側の駆動シリンダ23の基部油室23cに接続されている。
切換弁V2について詳細に説明する。切換弁V2は6基の方向制御弁66a〜66fと2基の電磁弁66g,66hを有する。
一方の圧力油路63から分岐した先部側油路63aは、方向制御弁66aを介して左側の駆動シリンダ23の先部油室23bに連通され、基部側油路63bは方向制御弁66bを介して右側の駆動シリンダ24の基部油室24cに連通される。
他方の圧力油路64からに分岐した先部側油路64aは方向制御弁66cを介して右側の駆動シリンダ24の先部油室24bに連通され、基部側油路64bは方向制御弁66dを介して左側の駆動シリンダ23の基部油室23cに連通される。前記先部側油路63a、64aは、方向制御弁66eを介在した連接油路64cにより相互に連通され、さらに前記基部側油路64bの途中には、方向制御弁66fを介在している。
前記吐出油路61には、パイロット油路67aが接続され、このパイロット油路67aは、パイロット油路67bとパイロット油路67cとに分岐されている。パイロット油路67bは、電磁弁66hを介して方向制御弁66a,66b,66fの制御油室に接続されており、電磁弁66hを切り換えることにより方向制御弁66a,66b,66fの制御油室をパイロット油路67bあるいは油タンクTに開放する戻り油路67dに選択的に切換連通される。
また、パイロット油路67cは、電磁弁66gを介して方向制御弁66c,66d,66eの制御油室に接続されており、電磁弁66gを切り換えることにより方向制御弁66c,66d,66eの制御油室をパイロット油路67cあるいは油タンクTに切換連通する。
そして、方向制御弁66a〜66fの制御油室に第1油圧ポンプPU1から吐出される圧力油の油圧がパイロット油路67bあるいはパイロット油路67cを介してパイロット油圧として作用するとき、方向制御弁66a〜66fはロック状態に保持される。
図6は、第1油圧ポンプPU1とリリーフ弁RVの詳細な油圧回路図である。
第1油圧ポンプPU1は可変容量式のアキシャルピストンポンプ70とその斜板70aを変更する吐出調整回路71と、斜板70aの傾きを調整するスライダ72と、切換弁73と、電磁比例形の減圧弁74とを備えている。
アキシャルピストンポンプ70は、スライダ72が図示右方向に移動すると斜板70aの傾斜角が大きくなり、押しのけ容積Q(回転数当たりの吐出流量)を増加させる。一方、スライダ72が図6の左方向に移動すると押しのけ容積Qを減少させる。
次に、吐出調整回路71について説明する。アキシャルピストンポンプ70の吐出側の油路にチェック弁71aを内蔵した油路71bが接続され、油路71bはチェック弁71aの下流より分岐した油路71cを介してスライダ72の小径室72aに接続している。油路71cの下流より分岐した油路71dは途中に切換弁73を介してスライダ72の大径室72bに接続している。油路71bは油路71dの分岐よりも下流に電磁比例形の減圧弁74が接続され、減圧弁74の切換弁73のスプール73aを左側に移動させるプッシャ73bに接続している。なお、切換弁73にはスプリング73cが内蔵されており、スプリング73cによりスプール73aは右側に付勢されている。
以上のように構成された第1油圧ポンプPU1の動作について説明する。油路71bに導入された作動油は油路71cを通ってスライダ72の小径室72aに常に流入している。ソレノイドSOL10により設定した第一の設定圧までの圧力であれば、油路71bに導入された作動油は減圧弁74を通って油路71bに流入する。これにより、プッシャ73bは押し出され、スプリング73cに抗してスプール73aを左側に切り替える。するとスライダ72の大径室72bはタンクと連通し、スライダ72は小径室72aに導入された作動油により右側に移動する。従って、アキシャルピストンポンプ70の斜板70aの傾斜角が大きくなり、吐出流量が増加する。
一方、アキシャルピストンポンプ70の吐出圧がソレノイドSOL10により設定された圧力値(第一の設定圧)を超えると、油路71bの圧力も増大する。すると、減圧弁74は閉じられて、1次側と2次側とを遮断するとともに2次側すなわち油路71eをタンクに連通させる。するとプッシャ73bはその左方向への押付力を失うため、スプリング73cによる付勢力によりスプール73aは右位置に切り替わる。これにより油路71d(油路71bとスライダの大径室72bと)が連通し、スライダの小径室72aと大径室72bの両方に作動油が導入される。このとき、スライダ72は、その両端の断面積の差により右側(大径室72b)から受ける作用力の方が左側(小径室72a)から受ける作用力よりも大きいため、左側に移動を始める。すると、スライダ72に連結された斜板70aの傾斜角は小さくなりその吐出流量も減少する。
以上により、第1油圧ポンプPU1はその吐出圧を、制御装置Cにて設定された第一の設定圧を上限とする吐出圧に制御される。なお、制御装置Cをはじめ、スライダ72,切替弁73,減圧弁74とそれらに付帯する部品が吐出流量調整手段を構成している。
次に、リリーフ弁RVの詳細構造について説明する。リリーフ弁RVは前述のとおり還流油路65の途中に内蔵されており、電磁比例形のリリーフ弁75とロジック弁76と切換弁77とを備えている。
吐出油路61に接続した1次側の還流油路65aは、ロジック弁76のポート76aに接続し、ロジック弁76のポート76bには還流油路65の2次側65bを接続している。2次側の還流油路65bの他端は油タンクTに接続している。
ロジック弁76のパイロットポート76cにはパイロット油路78aが接続され、切換弁77と接続されている。切換弁77のその他のポートはパイロット油路78b〜78dが図示のように接続されており、パイロット油路78bと78cとは油タンクTに接続している。切換弁77はスプリング77aにより常時左側に付勢されており、ソレノイドSOL21が励磁された時には右位置にスプール77bが移動する。パイロット油路78cは、リリーフ弁75の1次側に接続され、リリーフ弁75の2次側はパイロット油路78eを介して油タンクTに接続されている。リリーフ弁75は電磁比例形のリリーフ弁であり、ソレノイドSOL22に対する入力信号に応じてリリーフ圧を変更することができる。
以上のようなリリーフ弁RVの作用について説明する。コンクリートポンプを動作させない時にはソレノイドSOL21を励磁せず、切換弁77のスプール77bをスプリング77aの付勢力により右位置に保持する。これによりパイロット油路78aと78bとが連通し、ロジック弁76のパイロットポート76cは油タンクTと連通する。するとロジック弁76のポペット76dは下側に自由に動くことができるため、還流油路65(吐出油路61と油タンクT)を連通させてアキシャルピストンポンプ70より吐出された作動油のほとんど全てを油タンクTに戻す。
一方、コンクリートポンプを動作させる時には、ソレノイドSOL21を励磁してパイロット油路78aとパイロット油路78cとを連通させる。これによりロジック弁76のパイロットポート76cはリリーフ弁75の1次側と接続され、ポペット76dは自由に動くことができなくなる。吐出油路61の圧力の増大に伴いロジック弁76のポート76aの圧力が増加すると、ポペット76dを通してパイロット油路78a,78cの圧力が増大する。パイロット油路78cの圧力がソレノイドSOL22により設定された圧力値(第二の設定圧)を超えると、電磁比例形リリーフ弁75は解放されて1次側と2次側とが連通する。するとポペット76dは自由に動くことができるようになるため、ポート76aとポート76bとを連通し、吐出油路61と油タンクTとを接続する。
以上により、リリーフ弁RVは吐出油路61の圧力を、制御装置Cにて設定された第二の設定圧を上限に制御する。
なお、各ソレノイドは制御装置Cからの出力信号によりその動作を制御されている。
コンクリートポンプ車Vは、制御装置Cを備えており(図1)、制御装置Cは操作装置RCからの入力より作業者の指示を受け、制御装置Cは、必要に応じてコンクリートポンプPを適切に動作させるために各ソレノイドに指示信号を出力する。また、第1油圧ポンプPU1に連結した吐出油路61には圧力センサPSが接続されており(図6参照)、圧力センサPSは吐出油路61の作動油圧に応じた出力信号を制御装置Cに出力する。制御装置Cは該出力信号により現在の作動油圧を把握することができる。なお、本実施例において制御装置Cはプログラマブルロジックコントローラ(略してPLC)を用いているが、その他の制御装置を用いてもよい。
図7は操作装置RC(操作手段)を示した図であり、作業者が携帯して操作すると操作に応じた無線信号をコンクリートポンプ車Vに送信する。操作装置RCは、操作装置RCの主電源スイッチ51と、コンクリートポンプPの生コンクリート圧送作業を開始するためのポンプ起動スイッチ52と、エンジンの回転数を増減させる回転数スイッチ53a,53bと、コンクリートポンプPの吐出量を増減させる吐出コントロールスイッチ54a、54bと、ブーム装置Bを左右に旋回させる右旋回スイッチ55a及び左旋回スイッチ55bと、各ビームを起伏回動させるビーム起伏スイッチ56a〜56hと、ブーム装置Bの動作速度を調整するブーム速度コントロールスイッチ57a,57bと、逆転スイッチ58を備えている。
主電源スイッチ51押下後にポンプ起動スイッチ52を押下すると、ホッパH内に投入した生コンクリートを吸入し吐出配管35に吐出するようにコンクリートポンプPを駆動し、逆転スイッチ58を押下すると吐出配管35内の生コンクリートをホッパHに戻すようにコンクリートポンプPを駆動する。
回転数スイッチの「高」スイッチ53aを押下するとエンジンEnを現在の回転数よりも高い回転数にて動作させる指示を、「低」スイッチ53bを押下すると現在の回転数よりも低い回転数にて動作させる指示を制御装置Cに出力する。そして、制御装置Cは回転数指示に基づきエンジンEnのガバナGに指示を出力し、エンジンEnの回転数を増減させる。
吐出コントロールスイッチの「増」スイッチ54aを押下すると、第1油圧ポンプPU1の押しのけ容積Qを増加させて吐出量を増加させる指示を、「減」スイッチ54bを押下すると吐出量を減少させる指示を制御装置Cに出力する。そして、制御装置Cは吐出量指示に基づき斜板70aの傾きを変化させる。
各スイッチは、作業者が押下し続ける間はそのスイッチに割り当てられた指示を制御装置Cに出力するように構成している。各スイッチを複数回押下するいわゆるインチング操作により指示するようにしてもよく、押しボタン式のスイッチではなくジョイスティック式などにより指示するようにしてもよい。
また、コンクリートポンプ車Vの制御装置Cには、操作装置RCに備えた各スイッチ51〜58と同機能を有するスイッチが設けられていると共に、高低圧切換スイッチ59(図示せず)が設けられている。そして、制御装置Cの内部には記憶部(図示せず)を備えており、記憶部には第一の設定圧Xと第二の設定圧Yとを予め記憶している。図8は、制御装置の記憶部に記憶した設定圧を示した表であり(a)は第一の設定圧Xの値を、(b)は第二の設定圧Yの値をそれぞれ示している。例えば、高低圧切換スイッチ59を「低圧(標準圧)」にセットし、「正転」する場合には、第一の設定圧の値として「X1」を,第二の設定圧の値として「Y1」をそれぞれ呼び出す。なお、いずれの組み合わせであっても、第一の設定圧Xのほうが第二の設定圧Yよりも大きな値になるように記憶させている。
以上のごとく構成されたコンクリートポンプ車Vの動作について説明する。
はじめに、コンクリートポンプPが低圧(標準圧)で生コンクリートを圧送する場合について、図4を参照して説明する。
ブーム装置Bを動作させることでブームの先端135を打設位置まで展開する。作業者は図示しない高低圧切換スイッチ59を低圧(標準圧)にセットする。電磁弁66g,66hのソレノイドSOL.D,SOL.Cはいずれも非励磁で、図4に示すように左位置にある。これにより、方向制御弁66b,66dおよび66eの制御油室には、第1油圧ポンプPU1からのパイロット油圧が作用して、それらの弁66b,66dおよび66eがロック状態に保持されるので、駆動シリンダ23,24の基部側油室23c,24d同士を接続するとともに先部側油室23b,24bを切換弁V1と接続する。
生コンクリートを圧送する場合には、まず、Sバルブ33及びポンプシリンダ21,22を作動させる。すなわち、右側のバルブ駆動シリンダ34bを伸長させてSバルブ33をバルブケーシング31内で右側に揺動させ、Sバルブ33の吸入口33bを右側のポンプシリンダ21の吐出端22bに接続し、吐出配管35と右側のポンプシリンダ22とを連通させる。
その状態で左側ポンプシリンダ21のポンプピストン21aを前方に移動させるとともに、右側のポンプシリンダ22のポンプピストン22aを後方に移動させて、左側のポンプシリンダ21内にバルブケーシング31内の生コンクリートを吸入する。
両駆動シリンダ23,24には、駆動ピストン23a,34bがセンターフレーム26側のストロークエンドに達した位置にあることを検知する近接センサLS3,LS4(ピストン位置把握手段)を備えている。左側の駆動シリンダ24がセンターフレーム26の直前まで移動し、近接センサLS4が駆動ピストン24aを検知してストロークエンドに達すると、制御装置CはSバルブの揺動を開始させる。即ちバルブ切換弁V3を切り換えることで、左側のバルブ駆動シリンダ34aを伸長させてSバルブ33を左側に揺動させ、Sバルブ33を左側のポンプシリンダ21に連通させる。近接センサLS2が連結アーム34cを検知すると、Sバルブ33の左揺動が完了したと制御装置Cは判断する。
この状態で一対のポンプピストン21,22を前記と逆の作動をさせる。つまり、右側ポンプシリンダ22のポンプピストン22aを前方に移動させるとともに、左側のポンプシリンダ21のポンプピストン21aを後方に移動させる。これにより、右側のポンプシリンダ22は、その内部にバルブケーシング31内の生コンクリートを吸い込み、左側のポンプシリンダ21は、その内部に吸入しておいた生コンクリートをSバルブ33に押し出すとともに吐出配管35内に圧送する。近接センサLS3が左側の駆動ピストン23aを検知してセンターフレーム26側のストロークエンドに達したことを検知すると、Sバルブ33を右揺動させて、Sバルブ33を右側のポンプシリンダ22と連通させる。この近接センサLS1の検知によりSバルブ33の右揺動が完了したと判断すると、再びポンプピストン21aを前方移動とポンプピストン22aを後方移動とを開始させる。
上記作動を繰り返すことによりバルブケーシング31内の生コンクリートを吐出配管35に連続的に圧送することができる。このように、低圧(標準圧)にて生コンクリートを圧送する場合には、前述のように第1油圧ポンプPU1からの圧力油は、左右一対の駆動シリンダ23,24の先部油室23b,24bに交互に供給される。この場合、駆動ピストン23a,24aの先部油室23b,24b側(ロッド側)の受圧面積は、その基部油室23c,24c側(ピストン側)の受圧面積よりも小さいので、左右一対の駆動シリンダ23,24は低圧駆動されることとなる。これにより、左右一対の駆動シリンダ23,24から低圧の生コンクリートが吐出配管35を介してブーム用配管15へと圧送される。したがって、低圧(標準圧)にて生コンクリートを圧送する場合においては、重量軽減のため薄肉に形成されたブーム用配管15の破損や、配管外れなどを生起することがない。
生コンクリートがブーム用配管15内で詰まってしまい(以下閉塞とも呼ぶ)コンクリートポンプPが生コンクリートを吐出してもブーム先端135から排出されなくなってしまった場合には、閉塞を取り除くためにブーム配管15に圧送した生コンクリートをホッパHに戻すことがある。作業者は閉塞が生じたと判断すると、操作装置RCの逆転スイッチ58を押下する。すると、制御装置Cは、左側の駆動シリンダ23の駆動ピストン23aを前進させるときにはバルブ切換弁V3を切り換えてSバルブ33の吸入口33bを左側のポンプシリンダ21と接続させてブーム配管15内の生コンクリートを左側のポンプシリンダ21が吸引する。一方、右側のポンプシリンダ22はホッパHと連通しており、右側の駆動シリンダ24の後退に伴いポンプシリンダ22内の生コンクリートをホッパHに排出している。
左側の駆動ピストン23aの前進および右側の駆動ピストン24aの後退が完了すると、制御装置Cはバルブ切換弁V3を切り換えてSバルブ33を右側のポンプシリンダ22と接続する。そして、先ほどとは逆に右側の駆動ピストン24aを前進(ブーム配管15内の生コンクリートを吸引)させるとともに左側の駆動ピストン23aを後退(ポンプシリンダ21内の生コンクリートをホッパHに排出)させる。
この動作を繰り返すことによりブーム配管15に圧送した生コンクリートをホッパHに戻すことができ、閉塞時であればブーム配管15内の生コンクリート圧力を低下させて閉塞を取り除くことができる。
次に、コンクリートポンプPが高圧で生コンクリートを圧送する場合を、図5を参照して説明する。以下においては、ブーム装置Bが格納位置にあって、吐出配管35を下方に向けて地上配管17と接続した状態として説明する。
作業者は図示しない高低圧切換スイッチ59を高圧にセットする。すると制御装置Cは電磁弁66g,66hのソレノイドSOL.D,SOL.Cを励磁して、図5に示すように右位置に切り換える。これにより、方向制御弁66a,66cおよび66fの制御油室には、第1油圧ポンプPU1からのパイロット油圧が作用して、それらの弁66a,66cおよび66fがロック状態に保持されるので、駆動シリンダ23,24の先部側油室23b,24b同士を接続するとともに基部側油室23c,24dを切換弁V1と接続する。
この状態で切換弁V1を切り換えることにより第1油圧ポンプPU1から吐出された作動油を左右の駆動シリンダ23,24の基部側油室23c,24cに交互に供給することで後方に移動させ、ホッパHに投入された生コンクリートを吐出配管35から地上配管17に圧送する。
高圧にて生コンクリートを圧送する場合には、前述のように第1油圧ポンプPU1からの吐出された作動油は、左右一対の駆動シリンダ23、24の基部油室23c、24cに交互に供給されている。この場合、駆動ピストン23a,24aの基部油室23c、24c側(ピストン側)の受圧面積は、その駆動ピストン23a、24aの先部油室23b、24b側(ロッド側)の受圧面積よりも大きいので、左右一対の駆動シリンダ23、24は高圧駆動されることになり、コンクリートポンプPからの高圧の生コンクリートが地上配管17へと圧送される。したがって、比較的肉厚に形成されて破裂の心配がない地上配管17を通して、生コンクリートを高圧で効率よく圧送することができる。
また、高圧で生コンクリートを圧送する場合であっても逆転スイッチ58を押下すれば前進する駆動シリンダ23,24に連結したポンプシリンダ21,22とSバルブ33とを接続する一方、後退する駆動シリンダ24,23に連結したポンプシリンダ22,21とホッパHとを連通することで、地上配管17に吐出した生コンクリートをホッパHに戻すことができる。
なお、本実施例では近接センサLS1〜LS4を用いて電気信号に基づいてコンクリートポンプPを駆動させたが、油圧シーケンス、即ち各シリンダのストロークエンドにパイロット油路を設け、パイロット圧によりシリンダの駆動を制御するようにしてもよい。
ここで、制御装置Cが第1油圧ポンプPU1とリリーフ弁RVとを制御する動作について詳細に説明する。
生コンクリート打設するにあたり、作業者はブーム装置Bと地上配管17とのどちらを用いるかを判断する。そして、ブーム装置Bを用いる場合であれば高低圧切換スイッチ59を「低圧」にセットする。通常はホッパHに投入された生コンクリートをブーム先端135に向けて吐出するためコンクリートポンプPを「正転」させるため、制御装置Cは記憶部より第一の設定圧として「X1」の値を第二の設定圧として「Y1」の値を呼び出す。そして、制御装置Cは、呼び出した第一の設定圧「X1」に相当する制御信号をリリーフ弁75のソレノイドSOL22に出力する。このように、本実施例のような制御装置Cであれば、第一の設定圧として「X1」を第二の設定圧として「Y1」を予め記憶しておいた値を用いるため、打設準備時に第一および第二の設定圧を作業者が決めて制御装置Cに設定しなくてもよく、準備を容易におこなうことができる。
作業者がポンプ起動スイッチ52を押下すると、制御装置CはコンクリートポンプPを駆動させ、ホッパHに投入された生コンクリートを吐出配管35から吐出する。そして、制御装置Cは、圧力センサPS出力信号から吐出油路61及び吐出油路61と連通した油圧機器に加わる作動油圧が上昇し、第二の設定圧「Y1」を超えたと判断すると、ソレノイドSOL10に制御信号を出力する。すると、減圧弁74は閉じられ、前述のとおり第1油圧ポンプPU1の斜板70aの傾斜角を小さくさせる。これにより第1油圧ポンプPU1の吐出流量は減少し、吐出油路61の作動油圧の上昇を抑制する。このとき、第一の設定圧「X1」にリリーフ圧が設定されたリリーフ弁RVは、第二の設定圧「Y1」では開放されないため、還流油路65を作動油が流れ、作動油が循環(油タンクTから吸入された作動油がすぐに油タンクTに戻る)することはない。
斜板70aの調整が遅れた場合や、吐出油路61の作動油圧が突発的に上昇した場合、高圧の作動油が駆動シリンダ23,24に供給され、その圧力に対応した圧力でポンプシリンダ21,22は生コンクリートを吐出してしまう。すると、高圧で吐出された生コンクリートは、ブーム配管15が破裂や配管外れなどを生起してしまう恐れがある。しかしながら、本発明のコンクリートポンプPであれば、第一の設定圧「X1」を超えるとリリーフ弁RVが解放されるため、過剰な作動油圧が駆動シリンダ23,24に加わることを防止することができ、ブーム配管15の破裂や配管外れを予防することができる。
閉塞時に作業者が逆転スイッチ58を押下した時には、制御装置Cはまず記憶部より第一および第二の設定圧として「X2」「Y2」を呼び出し、その圧力に応じた制御信号をソレノイドSOL10及びSOL22に出力することで減圧弁74及びリリーフ弁75の動作圧をそれぞれ変更する。この作業が完了すると、コンクリートポンプPを逆転動作させる。
また、制御装置Cは高低圧切換スイッチ59を「高圧」にセットして逆転スイッチ58の押下有無によっても第一および第二の設定圧を記憶部から呼び出して、それらに対応した制御信号を出力する。よって、作業者の操作装置RCに対する操作指示すなわちコンクリートポンプPの動作に合わせて減圧弁74及びリリーフ弁75を動作させることができ、打設準備を簡素化することができる。
次に、図9を参照して他の実施例について説明する。
主要な構成は前述の実施例と重複するため説明は省略する。図9は、油圧ポンプの他の実施形態を示した油圧回路図である。
エンジンEnには、エンジンEnの回転数を測定して測定結果に合わせた出力信号を発する回転数センサSe(回転数把握手段)を取り付けてある。そうして、制御装置Cは、圧力センサPSからの入力より吐出油路61及びそれらと連通した状態の油圧機器の動作圧を、回転数センサSeからの入力よりエンジンEnの動作状況を、それぞれ把握することができる。前記実施例に示したように制御装置Cは、操作装置RCの操作入力に基づき第一の設定圧X1〜X4のいずれか一つの値を呼び出し、第一の設定圧に相当する出力信号をソレノイドSOL22に出力し、リリーフ弁RVが第一の設定圧に至るとリリーフするように制御している。
作業者が操作装置RCへの駆動開始指示をすると、制御装置Cは、コンクリートポンプPを始動させる。また、制御装置Cは圧力センサPSからの出力信号により現在の吐出油路61の圧力を把握している。
そして、第1油圧ポンプPU1から吐出される作動油量が多い場合や、コンクリートの吐出負荷が増大すると、吐出油路61の圧力が上昇する。圧力センサPSからの信号が、第二の設定圧に至った時、制御装置Cは還流油路65を作動油が通ると判断し、第1油圧ポンプPU1の吐出流量を減少する制御を開始する。具体的には、制御装置Cはエンジン回転数を減少するためにエンジンEnのガバナGに指示信号を出力し、エンジンEnの回転数が減少するにつれて第1油圧ポンプPU1の吐出流量も減少する。そうして吐出油路61に供給される作動油量が減少することで圧力の上昇量を抑え、第二の設定圧を超えて第一の設定圧までに至り、リリーフ弁が解放されてしまうことを防止することができる。また、本実施例によれば、第1油圧ポンプPU1の吐出流量を減少させるにあたり、ガバナGに指示信号を出力してエンジンEnの回転数を減少させるため、エンジンEnを駆動させるための燃料の消費量を少なくすることができる。なお、本実施例においては制御装置CとガバナGとが吐出流量調整手段を構成している。
なお、本発明は上記実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。上述の実施例において制御装置Cは、操作装置RCの逆転スイッチ58と高低圧切換スイッチ59との操作に基づき第一および第二の設定圧を記憶部から呼び出して第一油圧ポンプPU1の吐出流量を調整するようにしたが、第一および第二の設定圧を作業者が直接設定するようにしてもよい。また、第一および第二の設定圧を決めるにあたり、その他のスイッチ操作を組み合わせることで細かな条件分けをしておき、細かな条件分けに対応した第一および第二の設定圧を記憶部に記憶するようにしてもよく、計算式を決めておき、操作装置RCに対する操作指示に応じて第一および第二の設定圧を都度算出するようにしてもよい。
また上記実施例では、電磁比例形減圧弁74や圧力センサPSを利用して、リリーフ圧(第一の設定圧)よりも低い圧力(第二の設定圧)になれば還流油路を作動油が通るとみなし、第1油圧ポンプPU1の吐出流量を減少するようにしたが、還流油路65に流量計を備え、該流量計が作動油の流れを検出することで作動油が循環し始めたことを把握して第1油圧ポンプPU1の吐出流量を減少するようにしてもよい。
また、第1油圧ポンプPU1の押しのけ容積を変更するにあたり、スライダ72を移動することで斜板70aの傾斜角を変更するようにしたが、電動アクチュエータ等の他の手段により斜板70aの傾斜角を変更するようにしてもよい。制御装置Cは、圧力センサPSが検出した圧力値が第二の設定圧「Y1」を超えると第1油圧ポンプPU1に斜板70aを変化させるように出力信号を変化させたが、第1油圧ポンプPU1として吐出圧を調整可能な油圧ポンプを用いて、呼び出した第二の設定圧「Y1」に相当する制御信号を第1油圧ポンプPU1に出力し、第1油圧ポンプPU1の吐出圧を第二の設定圧「Y1」に維持するようにしてもよい。
上記実施例ではコンクリートポンプPはコンクリートポンプ車Vとして車両に搭載し、原動機として車両のエンジンEnを利用したが、コンクリートポンプPを車両に搭載しない所謂定置式のコンクリートポンプに採用してもよい。また、原動機はエンジンEnに限らず、電動モータを使用してもよく、電動モータの回転数を減少するようにすれば消費電力を低減することができる。
P コンクリートポンプ
2 コンクリートポンプ本体
21 左側のポンプシリンダ
22 右側のポンプシリンダ
23 左側駆動シリンダ
23a 駆動ピストン
24 右側の駆動シリンダ
24a 駆動ピストン
3 バルブ装置
33 Sバルブ
PU1 第1油圧ポンプ
70 アキシャルピストンポンプ
70a 斜板
72 スライダ
74 電磁比例形減圧弁
SOL10 ソレノイド
65 還流油路
RV リリーフ弁
75 電磁比例形リリーフ弁
SOL22 ソレノイド
76 ロジック弁
C 制御装置
RC 操作装置
En エンジン(原動機)

Claims (4)

  1. 原動機により駆動する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから送られた作動油にて伸縮する駆動シリンダと、
    前記駆動シリンダに連結したポンプシリンダと、
    油圧ポンプと駆動シリンダとの間の油路より分岐するとともにオイルタンクと接続した還流油路と、
    前記還流油路に備えられリリーフ圧を調整可能なリリーフ弁と、
    前記還流油路を作動油が通ると判断すると前記油圧ポンプの吐出流量を減少する吐出流量調整手段とを備えたことを特徴とするコンクリートポンプ。
  2. 前記油圧ポンプと前記駆動シリンダとの間の圧力油路の圧力を把握する圧力把握手段を備え、
    前記リリーフ弁は、入力される電気信号に応じてリリーフ圧を調整する電磁比例制御式リリーフ弁であり、
    前記制御装置は、前記リリーフ弁に第一の設定圧に対応する制御信号を出力し、圧力把握手段が、第一の設定圧よりも小さい第二の設定圧であると判断すると油圧ポンプの吐出流量を減少させることを特徴とする請求項1記載のコンクリートポンプ。
  3. コンクリートポンプの動作を指示する操作手段をさらに備え、
    前記制御装置は、前記操作手段からの動作指示に基づき第一の設定圧と第二の設定圧を選択し、選択した第一及び第二の設定圧に基づきコンクリートポンプを動作させることを特徴とする請求項1又は2記載のコンクリートポンプ。
  4. 前記制御装置は、還流油路を作動油が通ったことを把握すると原動機の回転数を減少させる請求項1〜3記載のコンクリートポンプ。
JP2012060783A 2012-03-16 2012-03-16 コンクリートポンプ Active JP6008525B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012060783A JP6008525B2 (ja) 2012-03-16 2012-03-16 コンクリートポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012060783A JP6008525B2 (ja) 2012-03-16 2012-03-16 コンクリートポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013194566A true JP2013194566A (ja) 2013-09-30
JP6008525B2 JP6008525B2 (ja) 2016-10-19

Family

ID=49393852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012060783A Active JP6008525B2 (ja) 2012-03-16 2012-03-16 コンクリートポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6008525B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017018016A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 株式会社ササキコーポレーション 草刈機
KR101994392B1 (ko) * 2018-03-21 2019-06-28 가천대학교 산학협력단 콘크리트 펌프차량의 콘크리트 펌핑 시스템 및 방법
KR102194770B1 (ko) * 2019-10-10 2020-12-23 주식회사 에버다임 콘크리트 펌프트럭의 드라이브 실린더 속도편차 보정 제어 시스템

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07189914A (ja) * 1993-12-27 1995-07-28 Hitachi Constr Mach Co Ltd 可変容量型油圧ポンプの制御装置
JPH08284810A (ja) * 1995-04-13 1996-10-29 Ishikawajima Constr Mach Co 粘性流体ポンプの運転制御装置
JP2007298130A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Yanmar Co Ltd 建設機械の油圧装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07189914A (ja) * 1993-12-27 1995-07-28 Hitachi Constr Mach Co Ltd 可変容量型油圧ポンプの制御装置
JPH08284810A (ja) * 1995-04-13 1996-10-29 Ishikawajima Constr Mach Co 粘性流体ポンプの運転制御装置
JP2007298130A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Yanmar Co Ltd 建設機械の油圧装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017018016A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 株式会社ササキコーポレーション 草刈機
KR101994392B1 (ko) * 2018-03-21 2019-06-28 가천대학교 산학협력단 콘크리트 펌프차량의 콘크리트 펌핑 시스템 및 방법
KR102194770B1 (ko) * 2019-10-10 2020-12-23 주식회사 에버다임 콘크리트 펌프트럭의 드라이브 실린더 속도편차 보정 제어 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP6008525B2 (ja) 2016-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7530225B2 (en) Apparatus for increasing operation speed of boom on excavators
US10184225B2 (en) Working machine
US10119556B2 (en) System having combinable transmission and implement circuits
US20130098464A1 (en) Closed-Loop Hydraulic System Having Regeneration Configuration
EP3578830B1 (en) Construction machine
EP3505688B1 (en) System for controlling construction machinery and method for controlling construction machinery
JP6008525B2 (ja) コンクリートポンプ
US11060261B2 (en) Slewing hydraulic work machine
JP2014177969A (ja) 建設機械の油圧回路及びその制御方法
JP5859733B2 (ja) コンクリートポンプ車
KR102482814B1 (ko) 건설기계용 유압 시스템
WO2002004820A1 (fr) Circuit de verin hydraulique
KR102482817B1 (ko) 건설기계용 유압 시스템
US10378560B2 (en) Hydraulic system for work machine
KR102331223B1 (ko) 작업 기계의 압유 에너지 회수 장치
JP5993590B2 (ja) コンクリートポンプ
JP5993589B2 (ja) コンクリートポンプ
JP2015206415A (ja) 油圧駆動装置
JP5993588B2 (ja) コンクリートポンプ
JP6008524B2 (ja) コンクリートポンプ
JP2014105621A (ja) 油圧装置
JP2015197212A (ja) 作業機械のポンプ装置
JP2013044399A (ja) 油圧駆動システム
CN219639810U (zh) 泵送系统和泵车
JP6005371B2 (ja) ピストン式コンクリートポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6008525

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350