JP2007298130A - 建設機械の油圧装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成の油圧回路で、油圧ポンプの吐出回路の圧力がリリーフ圧近傍になった場合に、油圧ポンプの吐出流量を減少させて、リリーフバルブからの排出流量を減少させることができるとともに、可変容量形または固定容量形どちらの形式の油圧ポンプにおいても適用できる建設機械の油圧装置を提供することを目的とする。
【解決手段】コントローラ4からの信号によりエンジン2の回転数を変更する電子ガバナ3と、エンジン2によって駆動される油圧ポンプ1と、油圧ポンプ1の吐出回路10の最大圧力を決定するリリーフバルブ6と、コントローラ4と接続して油圧ポンプ1の吐出回路10の圧力(回路圧P)を検出する圧力センサ5とを備え、油圧ポンプ1の吐出回路10の圧力(回路圧P)が、リリーフバルブ6のリリーフ圧Pr近傍(カット圧Pc)になった場合に、電子ガバナ3によりエンジン2の回転数を所定の回転数まで減少するように制御した。
【選択図】図1
【解決手段】コントローラ4からの信号によりエンジン2の回転数を変更する電子ガバナ3と、エンジン2によって駆動される油圧ポンプ1と、油圧ポンプ1の吐出回路10の最大圧力を決定するリリーフバルブ6と、コントローラ4と接続して油圧ポンプ1の吐出回路10の圧力(回路圧P)を検出する圧力センサ5とを備え、油圧ポンプ1の吐出回路10の圧力(回路圧P)が、リリーフバルブ6のリリーフ圧Pr近傍(カット圧Pc)になった場合に、電子ガバナ3によりエンジン2の回転数を所定の回転数まで減少するように制御した。
【選択図】図1
Description
本発明は、建設機械の油圧装置の技術に関し、より詳細には、油圧ポンプの吐出回路の圧力が、リリーフ圧近傍になった場合に、エンジンの回転数を所定の回転数まで減少させて、油圧ポンプの吐出流量を減少させて、リリーフバルブからの排出流量を減少させる建設機械の油圧装置に関する。
従来、油圧ポンプの吐出回路の圧力が、リリーフ圧近傍になった場合に、油圧ポンプの吐出流量を減少させて、リリーフバルブからの排出流量を減少(カット制御)させる建設機械の油圧装置に関する技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載のとおりである。
特許文献1には、可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプの吐出回路の最大圧力を決定するリリーフ弁とを有する建設機械に設けられる建設機械のカットオフ制御装置において、前記リリーフ弁を備えたリリーフ回路の油温を検出する少なくとも1つの油温検出手段と、その検出油温に応じて、前記油圧ポンプの吐出流量を所定のカットオフ流量まで減少させる第1カットオフ制御手段とを有することを特徴とする建設機械のカットオフ制御装置が開示されている。従来の発明によれば、少なくとも1つの油温検出手段でリリーフ回路の油温を検出し、その検出油温に応じて、第1カットオフ制御手段で油圧ポンプの吐出流量を所定のカットオフ流量まで減少させるカットオフ制御を行う。また、特許文献2によれば、リリーフ弁下流に絞りを設け、リリーフからの圧油の排出がありリリーフと絞りの間に圧力上昇があった場合に、カットオフ手段によりポンプの吐出流量を減じるカットオフ制御を行う。これにより、リリーフ弁からの圧油の排出に伴うエネルギロスを低減させることができる。
特開2002−38536号公報
特開平10−246204号公報
特許文献1には、可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプの吐出回路の最大圧力を決定するリリーフ弁とを有する建設機械に設けられる建設機械のカットオフ制御装置において、前記リリーフ弁を備えたリリーフ回路の油温を検出する少なくとも1つの油温検出手段と、その検出油温に応じて、前記油圧ポンプの吐出流量を所定のカットオフ流量まで減少させる第1カットオフ制御手段とを有することを特徴とする建設機械のカットオフ制御装置が開示されている。従来の発明によれば、少なくとも1つの油温検出手段でリリーフ回路の油温を検出し、その検出油温に応じて、第1カットオフ制御手段で油圧ポンプの吐出流量を所定のカットオフ流量まで減少させるカットオフ制御を行う。また、特許文献2によれば、リリーフ弁下流に絞りを設け、リリーフからの圧油の排出がありリリーフと絞りの間に圧力上昇があった場合に、カットオフ手段によりポンプの吐出流量を減じるカットオフ制御を行う。これにより、リリーフ弁からの圧油の排出に伴うエネルギロスを低減させることができる。
しかし、特許文献1および2に開示されている建設機械のカットオフ制御装置は、リリーフからの排出量が発生した場合に、油圧ポンプの斜板角を減じて、油圧ポンプの吐出流量を所定の流量まで減少させる方法であり、この油圧ポンプの斜板角を制御する方法では、油圧ポンプの斜板制御用のレギュレータを設置する必要があるため、油圧回路の構成が複雑になっていた。また、可変容量機構を有しない固定容量形油圧ポンプには適用できなかった。
本発明は以上の状況に鑑み、簡易な構成の油圧回路で、油圧ポンプの吐出回路の圧力がリリーフ圧近傍になった場合に、油圧ポンプの吐出流量を減少させて、リリーフバルブからの排出流量を減少させることができるとともに、可変容量形または固定容量形どちらの形式の油圧ポンプにおいても適用できる建設機械の油圧装置を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上のとおりであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、
コントローラからの信号によりエンジンの回転数を変更する回転数変更手段と、
該エンジンによって駆動される油圧ポンプと、
該油圧ポンプの吐出回路の最大圧力を決定するリリーフバルブと、
該コントローラと接続して該油圧ポンプの吐出回路の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、
前記油圧ポンプの吐出回路の圧力が、前記リリーフバルブのリリーフ圧近傍になった場合に、前記回転数変更手段により前記エンジンの回転数を所定の回転数まで減少するように制御したものである。
コントローラからの信号によりエンジンの回転数を変更する回転数変更手段と、
該エンジンによって駆動される油圧ポンプと、
該油圧ポンプの吐出回路の最大圧力を決定するリリーフバルブと、
該コントローラと接続して該油圧ポンプの吐出回路の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、
前記油圧ポンプの吐出回路の圧力が、前記リリーフバルブのリリーフ圧近傍になった場合に、前記回転数変更手段により前記エンジンの回転数を所定の回転数まで減少するように制御したものである。
請求項2においては、
前記回転数制御手段を、電子ガバナとしたものである。
前記回転数制御手段を、電子ガバナとしたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、油圧ポンプの吐出回路の圧力が、リリーフバルブのリリーフ圧近傍になった場合に、回転数変更手段によりエンジンの回転数を所定の回転数まで減少するように制御したことにより、簡易な構成で、リリーフバルブからの圧油の排出に伴うエネルギロスを大幅に低減できる。また、可変容量形または固定容量形どちらの形式の油圧ポンプにおいても適用できる。
請求項2においては、エンジンの回転数が電子ガバナにより変更されるので、応答性が速く、燃料噴射量を調節して、燃料消費量を確実に低減できる。
次に、発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る建設機械の油圧装置の油圧回路図、図2は同じく制御ブロック図である。
図1は本発明の一実施例に係る建設機械の油圧装置の油圧回路図、図2は同じく制御ブロック図である。
本実施例に係る建設機械の油圧装置は、図1に示すように、コントローラ4と、エンジン2と、電子ガバナ3と、油圧ポンプ1と、リリーフバルブ6と、圧力センサ5等とを備えて構成されている。
エンジン2は、回転数変更手段となる電子ガバナ3を有する電子制御ガバナ式エンジンであり、コントローラ4からの信号により回転数が制御される。詳細については後述するが、エンジン2は、図示しないアクセルレバーや負荷等に応じて回転数が調節されるとともに、圧力センサ5の検出値に基づいてコントローラ4から電子ガバナ3へ信号が入力されて回転数が制御されるように構成されている。本実施例では、ディーゼルエンジンを電子ガバナにより回転制御しており、ソレノイド等のラックアクチュエータを作動させて回転数を制御する構成としている。なお、回転数変更手段は、電子ガバナ3に限定するものではなく、バルブの開閉を制御して燃料噴射量を変更したり、アクセルレバーをモータやシリンダ等で回動して回転数を変更したりする構成とすることもできる。また、エンジン2の出力軸には、油圧ポンプ1の入力軸(ポンプ軸)が連結されている。
油圧ポンプ1は、可変容量形油圧ポンプであり、入力軸(ポンプ軸)がエンジン2の出力軸に連結されており、エンジン2の駆動力が伝達されて駆動されるように構成されている。なお、本実施例においては、油圧ポンプ1は、可変容量形油圧ポンプとしているが、固定容量形油圧ポンプでもかまわない。
油圧ポンプ1は、作動油が貯溜されているリザーバタンク9から作動油を吸入して、この作動油を圧送し、この圧送された作動油(以下、圧油という)が、吐出回路(油圧ポンプ1の吐出ポートに接続された油路)10、方向切換弁7を介して、油圧アクチュエータ8へ供給されて、油圧アクチュエータ8が駆動される。そして、油圧アクチュエータ8へ供給された圧油は、方向切換弁7を介して、リザーバタンク9へ戻された後、再び油圧ポンプ1により圧送され、循環される。なお、本発明の油圧回路は、建設機械や農作業機等に利用でき、本実施例では、油圧ショベルに適用した場合について説明する。この場合、油圧アクチュエータ8は、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ、スイングシリンダ等の油圧シリンダ、または走行油圧モータ、旋回油圧モータ等の油圧モータ等となり、油圧ポンプ1の吐出側に並列に接続されており、本実施例では、一つの方向切換弁7と油圧シリンダ8(油圧アクチュエータ)を示している。
油圧ポンプ1は、作動油が貯溜されているリザーバタンク9から作動油を吸入して、この作動油を圧送し、この圧送された作動油(以下、圧油という)が、吐出回路(油圧ポンプ1の吐出ポートに接続された油路)10、方向切換弁7を介して、油圧アクチュエータ8へ供給されて、油圧アクチュエータ8が駆動される。そして、油圧アクチュエータ8へ供給された圧油は、方向切換弁7を介して、リザーバタンク9へ戻された後、再び油圧ポンプ1により圧送され、循環される。なお、本発明の油圧回路は、建設機械や農作業機等に利用でき、本実施例では、油圧ショベルに適用した場合について説明する。この場合、油圧アクチュエータ8は、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ、スイングシリンダ等の油圧シリンダ、または走行油圧モータ、旋回油圧モータ等の油圧モータ等となり、油圧ポンプ1の吐出側に並列に接続されており、本実施例では、一つの方向切換弁7と油圧シリンダ8(油圧アクチュエータ)を示している。
方向切換弁7は、切換弁であり、油圧ポンプ1の吐出回路10に接続されており、油圧ポンプ1から油圧アクチュエータ8への圧油の送油量および方向を制御するものである。方向切換弁7は、油圧アクチュエータ8を操作する図示しない操作レバーの操作により、パイロット油圧が操作部に送油されて切り換えられるように構成されている。
具体的には、操作レバーは、パイロット式コントロールバルブと連結されており、この操作レバーを操作することにより、パイロット式コントロールバルブが切り換えられて、パイロット油圧が方向切換弁7のスプール操作部7a(または7b)に送油されて、スプールが摺動されて、方向切換弁7が切り換えられる。例えば、操作レバーを操作することによりパイロット油圧がスプール操作部7a(または7b)に導かれると、方向切換弁7が図1中、中央の中立位置7Cから右側の切換位置7A(または左側の切換位置7B)に切り換えられる。これにより、ブームシリンダのロッド室側に圧油が供給され、ブームが停止した状態から上げ方向(または下げ方向)に回動される。操作レバーを元の位置に戻すと、パイロット油圧が送油されず、方向切換弁7はバネ力によりスプールが中立位置に戻され、油圧シリンダ8に連通した油路はブロックされて伸縮が停止される。
具体的には、操作レバーは、パイロット式コントロールバルブと連結されており、この操作レバーを操作することにより、パイロット式コントロールバルブが切り換えられて、パイロット油圧が方向切換弁7のスプール操作部7a(または7b)に送油されて、スプールが摺動されて、方向切換弁7が切り換えられる。例えば、操作レバーを操作することによりパイロット油圧がスプール操作部7a(または7b)に導かれると、方向切換弁7が図1中、中央の中立位置7Cから右側の切換位置7A(または左側の切換位置7B)に切り換えられる。これにより、ブームシリンダのロッド室側に圧油が供給され、ブームが停止した状態から上げ方向(または下げ方向)に回動される。操作レバーを元の位置に戻すと、パイロット油圧が送油されず、方向切換弁7はバネ力によりスプールが中立位置に戻され、油圧シリンダ8に連通した油路はブロックされて伸縮が停止される。
リリーフバルブ6は、油圧ポンプ1の吐出回路10に吐出される作動油を油圧アクチュエータ8へ供給する最大圧力を決定するものであり、油圧ポンプ1の吐出ポートと方向切換弁7のポンプポートとを連通する油路途中(吐出回路10)から分岐して並列に接続されている。
リリーフバルブ6は、弁本体(主弁)6aと、これを付勢するバネ6bとを備えており、吐出回路10の圧力(以下、回路圧Pという)がバネ6bのバネ力により設定されるリリーフ圧Prに達すると開き動作して開弁状態となり、油圧ポンプ1からの圧油をリザーバタンク9に排出して戻すように構成されている。つまり、回路圧Pがリリーフ圧Prに達すると、弁本体6aが開いて吐出回路10内の圧油をリザーバタンク9に排出(リリーフ)して、回路圧Pをリリーフ圧Pr以下に保持するように構成されている。
リリーフバルブ6は、弁本体(主弁)6aと、これを付勢するバネ6bとを備えており、吐出回路10の圧力(以下、回路圧Pという)がバネ6bのバネ力により設定されるリリーフ圧Prに達すると開き動作して開弁状態となり、油圧ポンプ1からの圧油をリザーバタンク9に排出して戻すように構成されている。つまり、回路圧Pがリリーフ圧Prに達すると、弁本体6aが開いて吐出回路10内の圧油をリザーバタンク9に排出(リリーフ)して、回路圧Pをリリーフ圧Pr以下に保持するように構成されている。
圧力センサ5は、方向切換弁7に供給する油圧を検出する圧力検出手段であり、油圧ポンプ1の吐出ポートと方向切換弁7のポンプポートとを連通する油路途中(吐出回路10)から分岐して並列に接続されている。圧力センサ5は、図2に示すように、制御手段となるコントローラ4と接続されており、コントローラ4にはエンジン回転数を減少させる圧力(以下、カット圧Pcという)や減少時のエンジン回転数を設定する設定器12と、エンジン2の電子ガバナ3とが接続されている。
そして、本実施例の建設機械の油圧装置においては、油圧ポンプ1の回路圧Pがリリーフ圧近傍になった場合に、油圧ポンプ1の吐出流量を減少させて、リリーフバルブからの排出流量を減少させるカット制御が次のようにして行われる。
まず、圧力センサ5の検出信号(回路圧P)がコントローラ4に入力される(図2参照)。
コントローラ4は、圧力センサ5からの検出信号を回路圧Pに変換して、カット圧Pcと比較する。回路圧PがカットPcよりも低い場合にはその状態を維持し、回路圧Pがカット圧Pcとなると、エンジン2の回転数を減少させる操作信号Sを電子ガバナ3へ出力する。ここで、コントローラ4には、リリーフ圧Prよりも若干低い値のカット圧Pcが設定器12より入力されている。なお、通常、カット圧Pcは、設計上のリリーフ圧Prよりもバラツキの最大幅に余裕を加味した分だけ低い値に設定されている。また、油圧アクチュエータの種類、例えば、走行モータとブームシリンダでは最大負荷が異なるため、油圧アクチュエータの種類に応じて減少時のエンジン回転数を設定することも可能である。具体的には、ブーム操作レバー、アーム操作レバー、走行操作レバー等に操作検知手段を設けてコントローラ4と接続し、各操作に対して減少時のエンジン回転数を設定しておき、それぞれの操作時に回路圧Pがカット圧Pcになるとその設定された回転数まで減少するように制御する。
コントローラ4は、圧力センサ5からの検出信号を回路圧Pに変換して、カット圧Pcと比較する。回路圧PがカットPcよりも低い場合にはその状態を維持し、回路圧Pがカット圧Pcとなると、エンジン2の回転数を減少させる操作信号Sを電子ガバナ3へ出力する。ここで、コントローラ4には、リリーフ圧Prよりも若干低い値のカット圧Pcが設定器12より入力されている。なお、通常、カット圧Pcは、設計上のリリーフ圧Prよりもバラツキの最大幅に余裕を加味した分だけ低い値に設定されている。また、油圧アクチュエータの種類、例えば、走行モータとブームシリンダでは最大負荷が異なるため、油圧アクチュエータの種類に応じて減少時のエンジン回転数を設定することも可能である。具体的には、ブーム操作レバー、アーム操作レバー、走行操作レバー等に操作検知手段を設けてコントローラ4と接続し、各操作に対して減少時のエンジン回転数を設定しておき、それぞれの操作時に回路圧Pがカット圧Pcになるとその設定された回転数まで減少するように制御する。
コントローラ4に入力された回路圧Pがカット圧Pcを下回っている場合は、コントローラ4は、エンジン2の回転数を減少させる操作信号Sを電子ガバナ3へ出力しない。したがって、エンジン2の回転数は減少されないので、油圧ポンプ1の吐出流量は減少されず、カット制御は行われない。
一方、回路圧Pがカット圧Pcになった場合は、コントローラ4は、エンジン2の回転数を設定量減少させる操作信号Sを電子ガバナ3へ出力する。したがって、エンジン2の回転数は所定の回転数まで減少され、油圧ポンプ1の吐出流量は減少されて、カット制御が行われる。
そして、回路圧Pがリリーフ圧Prを超えて、先に述べたようにリリーフバルブ6の弁本体6aが開いて吐出回路10内の圧油をリザーバタンク9に排出されることになっても、上述の通り、すでにエンジン2の回転数が所定の回転数まで減少されて、油圧ポンプ1の吐出流量が減少されているため、リザーバタンク9に排出される圧油の量は、エンジン2の回転数が減少されずにそのまま保持されている場合に比べて大幅に少ない。
そして、方向切換弁7が切り換えられたり、他の油圧アクチュエータが駆動されたりして、回路圧Pがカット圧Pcを下回ると、コントローラ4は、エンジン2の回転数を減少させる操作信号Sを電子ガバナ3へ出力せず、エンジン2の回転数を元の回転数まで復帰させる。
一方、回路圧Pがカット圧Pcになった場合は、コントローラ4は、エンジン2の回転数を設定量減少させる操作信号Sを電子ガバナ3へ出力する。したがって、エンジン2の回転数は所定の回転数まで減少され、油圧ポンプ1の吐出流量は減少されて、カット制御が行われる。
そして、回路圧Pがリリーフ圧Prを超えて、先に述べたようにリリーフバルブ6の弁本体6aが開いて吐出回路10内の圧油をリザーバタンク9に排出されることになっても、上述の通り、すでにエンジン2の回転数が所定の回転数まで減少されて、油圧ポンプ1の吐出流量が減少されているため、リザーバタンク9に排出される圧油の量は、エンジン2の回転数が減少されずにそのまま保持されている場合に比べて大幅に少ない。
そして、方向切換弁7が切り換えられたり、他の油圧アクチュエータが駆動されたりして、回路圧Pがカット圧Pcを下回ると、コントローラ4は、エンジン2の回転数を減少させる操作信号Sを電子ガバナ3へ出力せず、エンジン2の回転数を元の回転数まで復帰させる。
以上のように、本実施例の建設機械の油圧装置は、コントローラ4からの信号によりエンジン2の回転数を変更する電子ガバナ3と、エンジン2によって駆動される油圧ポンプ1と、油圧ポンプ1の吐出回路10の最大圧力を決定するリリーフバルブ6と、コントローラ4と接続して油圧ポンプ1の吐出回路10の圧力(回路圧P)を検出する圧力センサ5とを備え、油圧ポンプ1の吐出回路10の圧力(回路圧P)が、リリーフバルブ6のリリーフ圧Pr近傍(カット圧Pc)になった場合に、電子ガバナ3によりエンジン2の回転数を所定の回転数まで減少するように制御したものである。
このような構成とすることで、油圧ポンプ1の吐出回路10の圧力(回路圧P)が、リリーフバルブ6のリリーフ圧Pr近傍(カット圧Pc)になった場合に、電子ガバナ3によりエンジン2の回転数を所定の回転数まで減少するように制御したことにより、簡易な構成で、リリーフバルブ6からの圧油の排出に伴うエネルギロスを大幅に低減できる。また、可変容量形または固定容量形どちらの形式の油圧ポンプ1においても適用できる。
このような構成とすることで、油圧ポンプ1の吐出回路10の圧力(回路圧P)が、リリーフバルブ6のリリーフ圧Pr近傍(カット圧Pc)になった場合に、電子ガバナ3によりエンジン2の回転数を所定の回転数まで減少するように制御したことにより、簡易な構成で、リリーフバルブ6からの圧油の排出に伴うエネルギロスを大幅に低減できる。また、可変容量形または固定容量形どちらの形式の油圧ポンプ1においても適用できる。
また、本実施例の建設機械の油圧装置は、回転数制御手段を、電子ガバナ3としたため、エンジン2の回転数が電子ガバナ3により変更されるので、応答性が速く、燃料噴射量を調節して、燃料消費量を確実に低減できる。
1 油圧ポンプ
2 エンジン
3 電子ガバナ
4 コントローラ
5 圧力センサ
6 リリーフバルブ
6a 弁本体
6b バネ
7 方向切換弁
7A 切換位置
7B 切換位置
7C 中立位置
7a スプール操作部
7b スプール操作部
8 油圧アクチュエータ
9 リザーバタンク
10 吐出回路
12 設定器
P 回路圧
Pc カット圧
Pr リリーフ圧
S 操作信号
2 エンジン
3 電子ガバナ
4 コントローラ
5 圧力センサ
6 リリーフバルブ
6a 弁本体
6b バネ
7 方向切換弁
7A 切換位置
7B 切換位置
7C 中立位置
7a スプール操作部
7b スプール操作部
8 油圧アクチュエータ
9 リザーバタンク
10 吐出回路
12 設定器
P 回路圧
Pc カット圧
Pr リリーフ圧
S 操作信号
Claims (2)
- コントローラからの信号によりエンジンの回転数を変更する回転数変更手段と、
該エンジンによって駆動される油圧ポンプと、
該油圧ポンプの吐出回路の最大圧力を決定するリリーフバルブと、
該コントローラと接続して該油圧ポンプの吐出回路の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、
前記油圧ポンプの吐出回路の圧力が、前記リリーフバルブのリリーフ圧近傍になった場合に、前記回転数変更手段により前記エンジンの回転数を所定の回転数まで減少するように制御したことを特徴とする建設機械の油圧装置。 - 前記回転数変更手段を、電子ガバナとしたことを特徴とする請求項1に記載の建設機械の油圧装置。
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