JPH1136188A - 紙塗工用樹脂及び紙塗工用組成物 - Google Patents

紙塗工用樹脂及び紙塗工用組成物

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JPH1136188A
JPH1136188A JP9185009A JP18500997A JPH1136188A JP H1136188 A JPH1136188 A JP H1136188A JP 9185009 A JP9185009 A JP 9185009A JP 18500997 A JP18500997 A JP 18500997A JP H1136188 A JPH1136188 A JP H1136188A
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真弓 成嶋
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岩田  悟
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工紙のインキ受理性及びウェットピックを
バランスよく向上させ、ホルムアルデヒドの発生がない
紙塗工用樹脂、及びその紙塗工用樹脂を含有した紙塗工
用組成物を提供する。 【解決手段】 (a) ポリアルキレンポリアミン及び/又
はアルキレンジアミン、(b) 脂環式アミノ化合物、脂環
式イソシアネート化合物、及び脂環式カルボン酸化合物
から選ばれる少なくとも1種の脂環式化合物、(c) 尿素
類、からなる反応生成物(A)を含有する紙塗工用樹
脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙塗工用樹脂及び
それを用いた紙塗工用組成物に関し、さらに詳しくは、
紙塗工用組成物に添加する樹脂である紙塗工用樹脂、お
よびこの紙塗工用樹脂を添加した紙塗工用組成物に関す
る。本発明は、特に、インキ受理性、ウェットピックを
バランス良く向上させ、ホルムアルデヒドの発生のない
紙塗工用樹脂、及びその紙塗工用樹脂を含有してなる紙
塗工用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷用紙として広く用いられている塗工
紙は、従来より、クレー、炭酸カルシウム等の顔料やラ
テックス、澱粉等のバインダーを主成分とする組成物を
原紙に塗工することによって製造されている。近年、高
速化、精密化、及び多色化等に代表される印刷技術の目
ざましい進歩に伴なって、この塗工紙に、より高度な印
刷適性が要求されるようになってきた。特に、オフセッ
ト印刷においては、印刷時のインキの着肉状態を示すイ
ンキ受理性、及び湿し水に対する耐水性の向上が強く要
求されている。
【0003】このような要求に応えるべく、紙塗工用組
成物に添加して塗工紙に上記特性を付与することを目的
とする樹脂として、従来、例えばポリアルキレンポリア
ミン−尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド−尿素
−ホルムアルデヒド樹脂、アミン−エピハロヒドリン樹
脂、等の各種の樹脂が開発されてきた。これらの樹脂に
ついては、例えば、特公昭44−11667号、特開昭
51−121041号、特開昭55−31837号、特
開昭56−37397号、特開昭58−2331号、特
開昭61−281127号、特開平1−77696号、
特開平2−216297号、特開平6−228899
号、等において提案されている。
【0004】又、特開昭62−101621号、特開昭
62−104995号においては、ポリアルキレンポリ
アミン、脂環式二塩基性カルボン酸および/又は脂環式
二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応で得られる
遊離カルボキシル基を有する反応生成物、尿素類、ホル
ムアルデヒドを反応させて得られる熱硬化性樹脂が提案
されている。
【0005】特開平2−221498号においては、ポ
リアルキレンポリアミンと活性水素を少なくとも一つ含
有する脂環式アミンと二塩基性カルボン酸系化合物と尿
素類とホルムアルデヒド、エピハロヒドリンもしくはジ
アルデヒドの1種以上との反応生成物である水溶性樹
脂、および、ポリアルキレンポリアミンと活性水素を少
なくとも一つ含有する脂環式アミンと二塩基性カルボン
酸系化合物と尿素類と脂環式エポキシ化合物とホルムア
ルデヒド、エピハロヒドリンもしくはジアルデヒドの1
種以上との反応生成物である水溶性樹脂が提案されてい
る。
【0006】特開平4−333697号においては、ポ
リアルキレンポリアミンと脂環式アミノ化合物又は/及
び脂環式エポキシ化合物と尿素類とホルムアルデヒド、
エピハロヒドリンもしくはジアルデヒド類の1種又は2
種以上との反応生成物からなる紙塗工用樹脂が提案され
ている。
【0007】特開平6−166992号においては、ア
ルキレンジアミンまたはポリアルキレンポリアミン、尿
素類、有機イソシアネートまたはその反応物、ならびに
アルデヒド類、エピハロヒドリン類、α、γ−ジハロ−
β−ヒドリン類から選ばれる化合物を反応させて得られ
る水溶性樹脂が提案されている。
【0008】さらに、特開平9−87995号において
は、顔料全体の少なくとも40重量%が炭酸カルシウム
である顔料、水性バインダー、少なくとも、アルキレン
ジアミン及びポリアルキレンポリアミンから選ばれるア
ミン、アミン中の1級及び2級アミノ基の合計1モルに
対して0.5〜0.9モルの尿素類、及びアルデヒド
類、エピハロヒドリン類及びα、γ−ジハロ−β−ヒド
リン類から選ばれる化合物の三成分を、アミンと尿素類
との反応の結果消費されるアミノ基のモル数が、反応に
用いた尿素類のモル数を越えるように反応させて得られ
る水溶性樹脂を含有し、60重量%を越える固形分濃度
を有することを特徴とする、高固形分含量の紙塗工用組
成物が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の紙塗工
用樹脂はホルムアルデヒド、又は有機ハロゲン化合物で
変性した樹脂であり、このような樹脂を使用する場合
は、製紙連合会で定められた有害大気汚染物質の規制物
質であるホルムアルデヒドや発ガン性の高いとされる低
分子有機ハロゲン化合物が、塗工作業中の樹脂、又は得
られた塗工紙から発生するという問題があった。また、
これらの紙塗工用塗工紙を含有する紙塗工用組成物は、
例えば、湿し水の塗工層内部への浸透を促進してインキ
受理性を向上させようとすると、耐水性が不十分になる
ためピッキングが生じ易くなったり、紙塗工用組成物の
大幅な増粘を起こしたりした。従来、検討、提案されて
きた樹脂では、インキ受理性及びウェットピックを向上
させるためには、ホルムアルデヒドは不可欠であったた
め、ホルムアルデヒドを使用しない樹脂でインキ受理性
及びウェットピックを向上させることができる樹脂の開
発が望まれている。
【0010】本発明の目的は、塗工紙のインキ受理性及
びウェットピックをバランスよく向上させ、ホルムアル
デヒドの発生がない紙塗工用樹脂、及びその紙塗工用樹
脂を含有した紙塗工用組成物を提供することにある。
【0011】本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意
検討の結果、本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すること
を目的とする手段は、 (1) (a) ポリアルキレンポリアミン及び/又はアル
キレンジアミン、(b) 脂環式アミノ化合物、脂環式イソ
シアネート化合物、及び脂環式カルボン酸化合物から選
ばれる少なくとも1種の脂環式化合物、及び (c) 尿素類 を反応して得られる反応生成物(A)を含有することを
特徴とする紙塗工用樹脂であり、(2) 前記(1)に
おける(b) 成分が、脂環式ジアミノ化合物及び脂環式二
塩基性カルボン酸化合物である前記(1)に記載の紙塗
工用樹脂であり、(3) 前記(1)又は(2)におけ
る(a) 成分、(b) 成分、及び(c) 成分が、 I.(b) 成分が脂環式アミノ化合物を含まないときには
(a) 成分中の1級及び/又は2級アミノ基1当量に対し
て、又は、(b) 成分が脂環式アミノ化合物を含むときに
は、(a) 成分および(b) 成分の脂環式アミノ化合物中の
1級及び/又は2級アミノ基1当量に対して、 II.(b) 成分が脂環式イソシアネート化合物及び脂環式
カルボン酸化合物のいずれか又は両方を含むときには、
(c) 成分と(b) 成分の脂環式イソシアネート化合物及び
脂環式カルボン酸化合物のいずれか又は両方との合計モ
ル数が0.3〜0.8モルであり、又は、(b) 成分が脂
環式イソシアネート化合物及び脂環式カルボン酸化合物
を含まないときには、(c) 成分のモル数が0.3〜0.
8モルであり、かつ、 III .(b) 成分の脂環式化合物の合計モル数が0.02
〜0.25モルである前記(1)又は(2)に記載の紙
塗工用樹脂であり、(4) 前記(3)におけるIIで定
義される合計モル数が0.4〜0.6モルであり、か
つ、III で定義される合計モル数が0.06〜0.2モ
ルである前記(1)〜(3)のいずれかに記載の紙塗工
用樹脂であり、(5) 反応生成物(A)のアミン価が
50〜400である前記(1)〜(4)のいずれかに記
載の紙塗工用樹脂であり、(6) 反応生成物(A)を
水に溶解して得られる溶液の、60%濃度における粘度
が30〜1000cpsである前記(1)〜(5)のい
ずれかに記載の紙塗工用樹脂である。
【0013】
【発明の実施の形態】
1. 紙塗工用樹脂 本発明の紙塗工用樹脂は、(a) ポリアルキレンポリアミ
ン及び/又はアルキレンジアミン(以下、「(a) 成分」
という。)、(b) 脂環式アミノ化合物、脂環式イソシ
アネート化合物、及び脂環式カルボン酸化合物から選ば
れる少なくとも1種の脂環式化合物(以下、「(b) 成
分」 という。)、(c) 尿素類(以下、「(c) 成分」
という)を反応させて得られる反応生成物(A)を含有
することを特徴とする紙塗工用樹脂である。
【0014】本発明においては、前記反応生成物(A)
は、ホルムアルデヒドを使用しないで得られた反応生成
物である。
【0015】以下、(a) 〜(c) 成分について詳しく説明
する。
【0016】1. 1 (a) 成分 (a) 成分としては、ポリアルキレンポリアミン及び/又
はアルキレンジアミンが用いられる。
【0017】この(a) 成分におけるポリアルキレンポリ
アミンは、アミノ基を複数有し、複数のアミノ基中少な
くとも2個のアミノ基がアミド結合可能であり、かつア
ルキレン基を1以上備えている限り本発明に適用可能で
ある。このポリアルキレンポ
【0018】リアミンは、たとえば、
【化1】で示すことができる。
【0019】
【化1】
【0020】ただし、前記式(1) 中、R1 、R2 、R
3 、R4 及びR5 は、それぞれ水素原子、アルキル基、
アリル基、及びアリール基よりなる群から選択される基
を示し、両末端のアミノ基及び分子鎖中に結合するアミ
ノ基の少なくとも2個のアミノ基はアミド結合可能な水
素原子を結合する。このような条件を満たす限り、
1、R2 、R3 、R4 及びR5 それぞれは同一であっ
ても相違する基であっても良い。式中のpは、1〜1
0、好ましくは2〜8、更に好ましくは2〜5であり、
qは1〜10、好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜
5であり、rは1〜10、好ましくは2〜8、更に好ま
しくは2〜5である。
【0021】前記式(1) のR1 、R2 、R3 、R4 及び
5 の何れかがアルキル基であるとき、そのアルキル基
は炭素数が1〜15、特に炭素数1〜10であるのが好
ましい。前記式(1) のR1 、R2 、R3 、R4 及びR5
の何れかがアリール基であるとき、そのアリール基はナ
フチル基等の縮合芳香環を有する基であっても、フェニ
ル基等の単環芳香環を有する基であっても良い。
【0022】ポリアルキレンポリアミンとしては、少な
くとも2個の1級アミノ基と少なくとも1個の2級アミ
ノ基を分子中に有する化合物が好ましい。このような化
合物としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロ
ピルアミン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン、
4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等が挙げら
れる。これらの化合物のなかでは、ポリエチレンポリア
ミンが好ましく、中でもジエチレントリアミン及びトリ
エチレンテトラミンが工業的な面で有利である。これら
のポリアルキレンポリアミンは、1種類のみを用いても
よいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】アルキレンジアミンとしては、エチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、
ドデカメチレンジアミン等を挙げることができる。これ
らの化合物のなかでは、炭素数が1〜10個であるアル
キレンジアミン、例えばエチレンジアミン、プロピレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジ
アミンが好ましく、1種類のみを用いてもよいし、2種
類以上を組み合わせてもよい。
【0024】なお、本発明におけるアルキレンジアミン
は、その両末端に結合する2個のアミノ基は、1級アミ
ノ基及び2級アミノ基よりなる群から選択される少なく
とも1種であり、2個のアミノ基は同一であっても相違
していてもよい。アルキレンジアミンにおけるアミノ基
が2級アミノ基であるときには、その窒素原子に置換す
る置換基は、アルキル基、アリル基、アリール基のいず
れであってもよい。もっとも、本発明においては、両末
端に結合する両アミノ基は1級アミノ基であることが望
ましい。
【0025】本発明においては、(a) 成分としてポリア
ルキレンポリアミン又はアルキレンジアミンのみを用い
てもよいし、両者を併用してもよい。ポリアルキレンポ
リアミンを使用することが好ましい。
【0026】1. 2 (b) 成分(b) 成分としては、脂環
式アミノ化合物、脂環式イソシアネート化合物、及び脂
環式カルボン酸化合物から選ばれる少なくとも1種の脂
環式化合物を用いることができる。
【0027】脂環式アミノ化合物としては、分子中に脂
肪族環と1級又は2級アミノ基とを少なくとも1個有す
る化合物を挙げることができる。例えば、シクロヘキシ
ルアミン、ジシクロヘキシルアミン、1,3−ジアミノ
シクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−ジシクロヘ
キシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチ
ルシクロヘキシル、イソホロンジアミン、1,3−ビス
−(アミノメチル)シクロヘキサン、N−シクロヘキシ
ル−1,3−プロピレンジアミン、2,5(2,6)−
ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン、オクタヒドロ−4,7−メタノインデン1(2),
5(6)−ジメタンアミン、2,2’−ビス−(4−ア
ミノシクロヘキシル)プロパン、ビス−(4−アミノシ
クロヘキシル)メタン、4,4’−オキシビス(シクロ
ヘキシルアミン)、4,4’−スルホンビス(シクロヘ
キシルアミン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサ
ン、2,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラ
アルキルジシクロヘキシルアルカン、及び4,4’−ジ
アミノ−3,3’,5,5’−テトラアルキルジシクロ
ヘキシルアルカン等を挙げることができる。
【0028】脂環式イソシアネート化合物としては、脂
肪族環とイソシアナート基を少なくとも1個有する化合
物をあげることができる。例えば、シクロヘキシルイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3−(2’
−イソシアナトシクロヘキシル)プロピルイソシアネー
ト、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネ
ート)、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンな
どが挙げられる。
【0029】脂環式カルボン酸化合物としては、脂肪族
環とカルボキシル基を少なくとも1個有する化合物をあ
げることができ、カルボン酸、カルボン酸エステル、カ
ルボン酸無水物を含むことができる。
【0030】脂環式カルボン酸化合物として、例えば、
シクロヘキサンカルボン酸、4−メチルシクロヘキサン
カルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロフ
タル酸、ヘキサヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒド
ロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸などのカ
ルボン酸、およびこれらのエステル類、テトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルテ
トラヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロフ
タル酸無水物などのカルボン酸無水物が挙げられる。
【0031】カルボン酸エステルとしては、例えば、前
記脂環式二塩基酸と、メタノール又はエタノール等の低
級1価アルコールとのエステル、又はエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、
若しくはブチレングリコール等のグリコール類、グリセ
リン又はペンタエリトリトールの多価アルコールとのエ
ステルが挙げられる。
【0032】本発明においては、(b) 成分として、脂環
式アミノ化合物、脂環式ジイソシアネート化合物、及び
脂環式二塩基性カルボン酸化合物をそれぞれ単独で用い
てもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。これ
らの中で、脂環式ジアミノ化合物と脂環式二塩基性カル
ボン酸化合物を組み合わせて用いることが好ましい。特
に、脂環式アミノ化合物として、2,5(2,6)−ビ
ス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、
オクタヒドロ−4,7−メタノインデン1(2),5
(6)−ジメタンアミン、イソホロンジアミン、1,3
−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、N−シクロ
ヘキシルプロピレンジアミンを用い、脂環式二塩基性カ
ルボン酸化合物として、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、4
−メチルヘキサヒドロフタル酸およびこれらのエステル
類、酸無水物を用いて、両者を組み合わせて用いること
が好ましい。
【0033】本発明では、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、のような脂肪族環を持たない二塩基カルボン
酸、およびこれらの無水物、エステル類を併用しても差
し支えない。
【0034】1. 3 (c) 成分 (c) 成分としては例えば、尿素、チオ尿素、グアニル尿
素、メチル尿素、ジメチル尿素を挙げることができる
が、これらのなかでは、工業的見地から尿素が好まし
い。
【0035】本発明においては、前記(a) 〜(c) 成分に
加えて、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸のような脂
肪族環を持たない二塩基カルボン酸及びこれらの無水
物、エステル等を併用することもできる。
【0036】1. 4 (a) 〜(c) 成分の反応条件 本発明の紙塗工用樹脂の製造においては、(a) 〜(c) 成
分を反応させる順序に特に問題はなく、任意の順序で反
応させることができる。
【0037】例えば、(b) 成分として脂環式アミノ化合
物を用いる場合、(a) 成分、(b) 成分、及び(c) 成分を
同時に加えて脱アンモニア反応を行うことができる。脱
アンモニア反応は90〜180℃で1〜10時間行うこ
とが好ましい。
【0038】例えば、(b) 成分として脂環式アミノ化合
物を用いる場合、(a) 成分と(c) 成分とで脱アンモニア
反応を行い、次いで、これに(b) 成分及び(c) 成分を加
えて第2回目の脱アンモニア反応を行うこともできる。
この場合において、最初の脱アンモニア反応で用いる
(c) 成分と第2回目の脱アンモニア反応で用いる(c) 成
分とは同一であっても異なっていてもよい。そして、最
初の脱アンモニア反応は90〜180℃で0.5〜10
時間かけて行うことが好ましく、第2回目の脱アンモニ
ア反応は90〜180℃で1〜10時間かけて行うこと
が好ましい。
【0039】例えば、(b) 成分として脂環式イソシアネ
ート化合物を用いる場合、(a) 成分と(c) 成分とで脱ア
ンモニア反応を行い、次いで、これに(b) 成分を加えて
反応させることができる。この場合において、脱アンモ
ニア反応は90〜180℃で1〜10時間かけて行うこ
とが好ましく、脂環式イソシアネートの反応は0〜15
0℃で1〜10時間かけて行うことが好ましい。
【0040】例えば、(b) 成分として脂環式イソシアネ
ート化合物を用いる場合、(a) 成分と(b) 成分とを反応
させ、次いで、(c) 成分を加えて脱アンモニア反応させ
ることができる。この場合において、脂環式イソシアネ
ートの反応は0〜150℃で1〜10時間かけて行うこ
とが好ましく、脱アンモニア反応は90〜180℃で1
〜10時間かけて行うことが好ましい。
【0041】例えば、(b) 成分として脂環式イソシアネ
ート化合物を用いる場合、(a) 成分と(c) 成分とを混合
して脱アンモニア反応を行い、次いで、(b) 成分を加え
て反応させ、さらに(c) 成分を加えて第2回目の脱アン
モニア反応を行うことができる。この場合において、最
初の脱アンモニア反応は90〜180℃で0.5〜10
時間かけて行うことが好ましく、脂環式イソシアネート
の反応は10〜150℃で1〜10時間かけて行うこと
が好ましく、第2回目の脱アンモニア反応は90〜18
0℃で1〜10時間かけて行うことが好ましい。
【0042】例えば、(b) 成分として脂環式カルボン酸
を用いる場合、(a) 成分、(b) 成分、及び(c) 成分を同
時に加えて、縮合および脱アンモニア反応を行うことが
できる。反応条件は、90〜180℃で1〜10時間か
けて行うことが好ましい。
【0043】例えば、(b) 成分として脂環式カルボン酸
化合物を用いる場合、(a) 成分と(b) 成分とを混合して
縮合反応を行い、次いで、(c) 成分を加えて脱アンモニ
ア反応を行うことができる。この場合において、縮合反
応は60〜300℃、好ましくは80〜200℃で1〜
10時間かけて行うことが好ましく、脱アンモニア反応
は90〜180℃で1〜10時間かけて行うことが好ま
しい。
【0044】例えば、(b) 成分として脂環式カルボン酸
化合物を用いる場合、(a) 成分と(c) 成分とを混合して
脱アンモニア反応を行い、次いで、(b) 成分を加えて縮
合反応を行うことができる。この場合において、脱アン
モニア反応は90〜180℃で1〜10時間かけて行う
ことが好ましく、縮合反応は80〜200℃で1〜10
時間かけて行うことが好ましい。
【0045】例えば、(b) 成分として脂環式カルボン酸
化合物を用いる場合、(a) 成分と(c) 成分とを混合して
脱アンモニア反応を行い、次いで、(b) 成分を加えて縮
合反応を行い、さらに(c) 成分を加えて第2回目の脱ア
ンモニア反応を行うことができる。この場合において、
最初の脱アンモニア反応は90〜180℃で0.5〜1
0時間かけて行うことが好ましく、縮合反応は80〜2
00℃で1〜10時間かけて行うことが好ましく、第2
回目の脱アンモニア反応は90〜180℃で1〜10時
間かけて行うことが好ましい。
【0046】例えば、(b) 成分として脂環式アミノ化合
物と脂環式カルボン酸化合物との組合せを用いる場合、
(a) 成分 と(b) 成分である脂環式アミノ化合物及び脂
環式カルボン酸化合物とを加えて縮合反応を行い、次い
で、(c) 成分を加えて脱アンモニア反応を行うことがで
きる。この場合において、縮合反応は60〜300℃、
好ましくは80〜200℃で1〜10時間かけて行うこ
とが好ましく、脱アンモニア反応は90〜180℃で1
〜10時間かけて行うことが好ましい。
【0047】例えば、(b) 成分として脂環式アミノ化合
物と脂環式カルボン酸化合物との組合せを用いる場合、
(a) 成分、脂環式アミノ化合物、及び(c) 成分を混合し
て脱アンモニア反応を行い、次いで、脂環式カルボン酸
化合物を加えて縮合反応を行うことができる。この場合
において、脱アンモニア反応は90〜180℃で1〜1
0時間かけて行うことが好ましく、縮合反応は80〜2
00℃で1〜10時間かけて行うことが好ましい。
【0048】例えば、(b) 成分として脂環式アミノ化合
物と脂環式カルボン酸化合物との組合せを用いる場合、
(a) 成分と(c) 成分とを混合して脱アンモニア反応を行
い、次いで、脂環式カルボン酸化合物を加えて縮合反応
を行い、さらに脂環式アミノ化合物と(c) 成分とを加え
て第2回目の脱アンモニア反応を行うことができる。こ
の場合において、最初の脱アンモニア反応は90〜18
0℃で0. 5〜10時間かけて行うことが好ましく、縮
合反応は80〜200℃で1〜10時間かけて行うこと
が好ましく、第2回目の脱アンモニア反応は90〜18
0℃で1〜10時間かけて行うことが好ましい。
【0049】(a) 〜(c) 成分の比率は以下の範囲が好ま
しい。
【0050】I.(b) 成分が脂環式アミノ化合物を含ま
ないときには(a) 成分中の1級及び/又は2級アミノ基
1当量に対して、又は、(b) 成分が脂環式アミノ化合物
を含むときには、(a) 成分および(b) 成分の脂環式アミ
ノ化合物中の1級及び/又は2級アミノ基1当量に対し
て、 II.(b) 成分が脂環式イソシアネート化合物及び脂環式
カルボン酸化合物のいずれか又は両方を含むときには、
(c) 成分と(b) 成分の脂環式イソシアネート化合物及び
脂環式カルボン酸化合物のいずれか又は両方との合計モ
ル数が0.3〜0.8モル、好ましくは0. 4〜0. 6
モルであり、又は、(b) 成分が脂環式イソシアネート化
合物及び脂環式カルボン酸化合物を含まないときには、
(c) 成分のモル数が0.3〜0.8モル、好ましくは
0. 4〜0. 6モルであり、かつ、 III .(b) 成分の脂環式化合物の合計モル数が0.02
〜0.25モルであり、特に0.06〜0.2モルの範
囲が好ましい。
【0051】(b) 成分が脂環式イソシアネート化合物及
び脂環式カルボン酸化合物のいずれか又は両方を含むと
きにおける、(c) 成分と(b) 成分の脂環式イソシアネー
ト化合物及び脂環式カルボン酸化合物のいずれか又は両
方との合計モル数が0. 3モル未満であるとき、又は、
(b) 成分が脂環式イソシアネート化合物及び脂環式カル
ボン酸化合物を含まないときには、(c) 成分のモル数が
0. 3モル未満であるときには、紙塗工用組成物の増粘
を引き起こすことがあるので好ましくないことがあり、
(b) 成分が脂環式イソシアネート化合物及び脂環式カル
ボン酸化合物のいずれか又は両方を含むときにおける、
(c) 成分と(b) 成分の脂環式イソシアネート化合物及び
脂環式カルボン酸化合物のいずれか又は両方との合計モ
ル数が0. 8モルを越えるとき、又は、(b) 成分が脂環
式イソシアネート化合物及び脂環式カルボン酸化合物を
含まないときには、(c) 成分のモル数が0. 8モルを越
えるときには、インキ受理性やウェットピックの向上が
十分に得られないので好ましくないことがある。(b) 成
分の脂環式化合物の合計モル数が0. 02モル未満であ
るときには、インキ受理性やウェットピックの効果が十
分に得られないことがあり、また、0. 25モルを越え
るときには効果が頭打ちになり、水に不溶となることが
あるので、好ましくない。
【0052】1. 5 反応生成物(A)の特性 (a) 成分〜(c) 成分を反応させて得られる反応生成物
(A)は、アミン価が50〜400であることが好まし
く、反応生成物(A)を水に溶解した溶液の、その60
%濃度における粘度が30〜1000cpsであること
が好ましい。アミン価が50より低い場合、あるいは6
0%濃度における粘度が30cpsより低い場合は、印
刷適性向上効果が十分に得られないことがあり、また、
アミン価が400より高い場合、あるいは60%濃度に
おける粘度が1000cpsより高い場合は、紙塗工用
組成物の増粘を起こすことがあるので好ましくない。
【0053】2. 紙塗工用組成物 本発明の紙塗工用組成物は、上述の紙塗工用樹脂の他
に、顔料及びバインダーを含有する組成物である。
【0054】顔料としては、クレー、タルク、重質炭酸
カルシウム、軽質炭酸カルシウム、サチンホワイト、二
酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、亜硫
酸カルシウム、合成シリカ、酸化亜鉛等の無機顔料、及
びスチレン系ポリマー、尿素系ポリマー等の有機顔料を
用いることができる。これらの顔料は1種類のみ用いて
もよいし、2種類以上を混合して用してもよい。
【0055】バインダーとしては、水性バインダーが好
ましい。水性バインダーとしては、澱粉、変性澱粉(酸
化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、酵素変性澱
粉、アルファー化澱粉、及びカチオン化澱粉等)、アル
ギン酸ソーダ、グアーガム、カゼイン、ゼラチン、大豆
タンパク、酵母タンパク、セルロース誘導体(カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)
等の天然高分子化合物及びその誘導体、スチレン−ブタ
ジエン系樹脂、(メタ)アクリレート−ブタジエン系樹
脂、(メタ)アクリレート系樹脂、ポリビニルアルコー
ル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、
スチレン−(メタ)アクリレート系樹脂、スチレン−マ
レイン酸系樹脂、及びエチレン−酢酸ビニル系樹脂等の
合成高分子化合物、並びにポリビニルアルコール、ポリ
アクリルアミド等の水溶性高分子化合物等が挙げられ
る。
【0056】本発明の紙塗工用組成物には、前記の顔
料、バインダーのほか分散剤、滑剤、増粘剤、減粘剤、
消泡剤、抑泡剤、防腐剤、防カビ剤、保水剤、蛍光増白
剤、染料、導電剤、pH調節剤などの各種助剤も必要に
応じて適宜に配合することができる。
【0057】本発明の紙塗工用組成物中の、紙塗工用樹
脂、顔料、及びバインダーの割合は、顔料100重量部
に対して、紙塗工用樹脂は0.05〜5重量部、好まし
くは0.1〜3重量部であり、バインダーは5〜50重
量部、好ましくは10〜30重量部である。尚、紙塗工
用樹脂、顔料、及びバインダーの割合は、全て固形分と
して計算した割合である。
【0058】本発明の紙塗工用組成物を調製するには、
例えば、顔料を分散剤とともに水中に分散させ、これに
バインダー、及び必要に応じて粘度調節剤等の助剤を加
え、更に、本発明の紙塗工用樹脂を加えて攪拌し、そし
てさらに必要に応じて苛性ソーダ、アンモニア水等のp
H調節剤でpHを調節して調整する。
【0059】このようにして得られる紙塗工用樹脂組成
物の粘度は7000cps以上では部分的に凝集物がで
きたりしてストリークやスクラッチの原因となったり、
塗工時のハンドリングが良くなかったりすることがあ
る。紙塗工用組成物の粘度は、通常は3000cps以
下であるのが好ましく、特に2000cps以下である
のが好ましい。
【0060】本発明の紙塗工用組成物を、公知の方法で
原紙の表面に塗工し、乾燥することによって、塗工紙を
製造することができる。
【0061】前記原紙としては、墳料として炭酸カルシ
ウム等を使用した中性抄造紙、及び填料としてタルク等
を使用した酸性抄造紙等の種々の上質紙並びに中質紙、
中性ないし酸性で抄造された種々の板紙、その他無機質
繊維を含んだシート合成紙等が好適に使用される。
【0062】本発明の紙塗工用組成物は、ブレードコー
ター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロールコ
ーター、サイズプレスコーター、ドクトルコーター、ブ
ラシコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、
キャストコーター、チャンプレックスコーター等の通常
用いられる塗工装置を用いて原紙の表面に塗工される。
また、オンマシンコーティング、オフマシンコーティン
グのいずれの塗工方法も適用できる。また、本発明の紙
塗工用組成物は、一層塗工にも多層塗工にも適用でき、
さらに片面塗工、両面塗工のいずれにも適用可能であ
る。
【0063】塗工後の乾燥は、例えばガスヒーター、電
気ヒーター、蒸気加熱ヒーター、赤外線ヒーター、熱風
加熱ヒーター等の通常の方法で行うことができる。乾燥
後は、必要に応じてスーパーカレンダー、水カレンダ
ー、グロスカレンダー等の仕上げ工程によって光沢度を
付与することが可能であり、その他一般的な加工手段は
いずれも使用することができる。
【0064】
【実施例】以下に示す実施例を用いて本発明を具体的に
説明する。特に断わりがない場合は、部および%は、そ
れぞれ重量部、重量%を意味する。
【0065】(実施例1)温度計、リービッヒ冷却器、
および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレンテ
トラミン219.3g(1.5モル)、テトラヒドロ無
水フタル酸152.1g(1モル)を加えて、170℃
で2時間縮合反応を行った。続いて、リービッヒ冷却器
を還流冷却器に交換し、尿素102g(1.7モル)、
オクタヒドロ−4,7−メタノインデン−1(2),5
(6)−ジメタンアミン9.7g(0.05モル)を加
えて150℃で4時間脱アンモニア反応を行った。これ
に水および98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固
形分濃度60%、pH7.5、粘度170cps、アミ
ン価149の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗
工用樹脂Aとする。
【0066】(実施例2)温度計、リービッヒ冷却器、
および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレンテ
トラミン219.3g(1.5モル)、N−シクロヘキ
シル−1,3−プロピレンジアミン15.6g(0.1
モル)、テトラヒドロ無水フタル酸91.3g(0.6
モル)を加えて、170℃で2時間縮合反応を行った。
続いて、リービッヒ冷却器を還流冷却器に交換し、尿素
81g(1.35モル)を加えて150℃で3時間脱ア
ンモニア反応を行った。これに水および98%硫酸を加
えて濃度、pHを調整し、固形分濃度60%、pH7.
5、粘度89cps、アミン価328の紙塗工用樹脂の
水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂Bとする。
【0067】(実施例3)温度計、還流冷却器、および
撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレンテトラミ
ン219.3g(1.5モル)、オクタヒドロ−4,7
−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミ
ン19.4g(0.1モル)、テトラヒドロ無水フタル
酸76.1g(0.5モル)、尿素72g(1.2モ
ル)を加えて、150℃で4時間縮合および脱アンモニ
ア反応を行った。これに水および98%硫酸を加えて濃
度、pHを調整し、固形分濃度60%、pH7.5、粘
度70cps、アミン価433の紙塗工用樹脂の水溶液
を得た。これを紙塗工用樹脂Cとする。
【0068】(実施例4)温度計、リービッヒ冷却器、
および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレンテ
トラミン219.3g(1.5モル)、1,3−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン14.2(0.1モ
ル)、テトラヒドロ無水フタル酸91.3g(0.6モ
ル)を加えて、170℃で2時間縮合反応を行った。続
いて、リービッヒ冷却器を還流冷却器に交換し、尿素4
8g(0.8モル)を加えて150℃で3時間脱アンモ
ニア反応を行った。これに水および98%硫酸を加えて
濃度、pHを調整し、固形分濃度60%、pH7.5、
粘度92cps、アミン価502の紙塗工用樹脂の水溶
液を得た。これを紙塗工用樹脂Dとする。
【0069】(実施例5)温度計、リービッヒ冷却器、
および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレンテ
トラミン219.3g(1.5モル)、2,5(2,
6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン154.3g(1モル)、テトラヒドロ無水フタ
ル酸45.6g(0.3モル)を加えて、170℃で2
時間縮合反応を行った。続いて、リービッヒ冷却器を還
流冷却器に交換し、尿素348g(5.8モル)、水1
90gを加えて110℃で5時間脱アンモニア反応を行
った。これに水および98%硫酸を加えて濃度、pHを
調整し、固形分濃度60%、pH7.5、粘度43cp
s、アミン価125の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。こ
れを紙塗工用樹脂Eとする。
【0070】(実施例6)温度計、還流冷却器、および
撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレンテトラミ
ン219.3g(1.5モル)、尿素60g(1モル)
を加えて150℃で1時間脱アンモニア反応を行った。
続いて、オクタヒドロ−4,7−メタノインデン−1
(2),5(6)−ジメタンアミン1.9g(0.01
モル)、テトラヒドロ無水フタル酸15.2g(0.1
モル)を加えて、150℃で2時間縮合反応を行った。
さらに続いて、尿素120g(2モル)を加えて150
℃で3時間脱アンモニア反応を行った。これに水および
98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形分濃度6
0%、pH7.5、粘度54cps、アミン価134の
紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂Fと
する。
【0071】(実施例7)温度計、リービッヒ冷却器、
および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにジエチレントリ
アミン206.4g(2モル)、2,5(2,6)−ビ
ス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン3
08.6g(2モル)、テトラヒドロ無水フタル酸9
1.3g(0.6モル)を加えて、170℃で2時間縮
合反応を行った。続いて、リービッヒ冷却器を還流冷却
器に交換し、尿素270g(4.5モル)、を加えて1
50℃で4時間脱アンモニア反応を行った。これに水お
よび98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形分濃
度60%、pH7.5、粘度608cps、アミン価1
08の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹
脂Gとする。
【0072】(実施例8)温度計、還流冷却器、および
撹拌棒を備えた四つ口フラスコにジエチレントリアミン
206.4g(2モル)、尿素30g(0.5モル)を
加えて150℃で1時間脱アンモニア反応を行った。続
いて、イソホロンジアミン1.7g(0.01モル)、
テトラヒドロ無水フタル酸30.4g(0.2モル)を
加えて、150℃で2時間縮合反応を行った。さらに続
いて、尿素270g(4.5モル)、水95gを加えて
115℃で5時間脱アンモニア反応を行った。これに水
および98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形分
濃度60%、pH7.5、粘度25cps、アミン価1
09の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹
脂Hとする。
【0073】(実施例9)温度計、リービッヒ冷却器、
および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにジエチレントリ
アミン206.4g(2モル)、テトラヒドロ無水フタ
ル酸152.1g(1モル)を加えて、170℃で2時
間縮合反応を行った。続いて、リービッヒ冷却器を還流
冷却器に交換し、尿素180g(3モル)、水130g
を加えて110℃で8時間脱アンモニア反応を行った。
これに水および98%硫酸を加えて濃度、pHを調整
し、固形分濃度60%、pH7.5、粘度78cps、
アミン価104の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを
紙塗工用樹脂Iとする。
【0074】(実施例10)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレ
ンテトラミン219.3g(1.5モル)、テトラヒド
ロ無水フタル酸76.1g(0.5モル)を加えて、1
70℃で2時間縮合反応を行った。続いて、リービッヒ
冷却器を還流冷却器に交換し、尿素240g(4モ
ル)、水130gを加えて110℃で5時間脱アンモニ
ア反応を行った。これに水および98%硫酸を加えて濃
度、pHを調整し、固形分濃度60%、pH7.5、粘
度40cps、アミン価111の紙塗工用樹脂の水溶液
を得た。これを紙塗工用樹脂Jとする。
【0075】(実施例11)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレ
ンテトラミン219.3g(1.5モル)、テトラヒド
ロ無水フタル酸152.1g(1モル)を加えて、17
0℃で2時間縮合反応を行った。続いて、リービッヒ冷
却器を還流冷却器に交換し、オクタヒドロ−4,7−メ
タノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン5
8.3g(0.3モル)、尿素141g(2.35モ
ル)を加えて150℃で4時間脱アンモニア反応を行っ
た。これに水および98%硫酸を加えて濃度、pHを調
整し、固形分濃度60%、pH7.5、粘度407cp
s、アミン価93の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これ
を紙塗工用樹脂Kとする。
【0076】(実施例12)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレ
ンテトラミン219.3g(1.5モル)、テトラヒド
ロ無水フタル酸45.6g(0.3モル)を加えて、1
70℃で2時間縮合反応を行った。続いて、リービッヒ
冷却器を還流冷却器に交換し、オクタヒドロ−4,7−
メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン
29.1g(0.15モル)、尿素174g(2.9モ
ル)を加えて150℃で4時間脱アンモニア反応を行っ
た。これに水および98%硫酸を加えて濃度、pHを調
整し、固形分濃度60%、pH7.5、粘度88cp
s、アミン価138の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。こ
れを紙塗工用樹脂Lとする。
【0077】(実施例13)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレ
ンテトラミン219.3g(1.5モル)、1,3−シ
クロヘキサンジカルボン酸86g(0.5モル)を加え
て、170℃で2時間縮合反応を行った。続いて、リー
ビッヒ冷却器を還流冷却器に交換し、尿素153g
(2.55モル)を加えて150℃で4時間脱アンモニ
ア反応を行った。これに水および98%硫酸を加えて濃
度、pHを調整し、固形分濃度60%、pH7.5、粘
度222cps、アミン価114の紙塗工用樹脂の水溶
液を得た。これを紙塗工用樹脂Mとする。
【0078】(実施例14)1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸の代わりに、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸86g(0.5モル)を用いた以外は、実施例1
3と同様の操作を行うことにより、固形分濃度60%、
pH7.5、粘度227cps、アミン価93の紙塗工
用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂Nとする。
【0079】(実施例15)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにジエチレン
トリアミン206.4g(2モル)、イソホロンジアミ
ン17.0g(0.1モル)、テトラヒドロ無水フタル
酸76.1g(0.5モル)を加えて、170℃で2時
間縮合反応を行った。続いて、リービッヒ冷却器を還流
冷却器に交換し、尿素162g(2.7モル)gを加え
て150℃で5時間脱アンモニア反応を行った。これに
水および98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形
分濃度60%、pH7.5、粘度40cps、アミン価
38の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹
脂Oとする。
【0080】(実施例16)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにジエチレン
トリアミン206.4g(2モル)、イソホロンジアミ
ン17.0g(0.1モル)、ヘキサヒドロ無水フタル
酸92.5g(0.6モル)を加えて、170℃で2時
間縮合反応を行った。続いて、リービッヒ冷却器を還流
冷却器に交換し、尿素153g(2.55モル)gを加
えて150℃で4時間脱アンモニア反応を行った。これ
に水および98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固
形分濃度60%、pH7.5、粘度46cps、アミン
価56の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用
樹脂Pとする。
【0081】(実施例17)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにジエチレン
トリアミン185.8g(1.8モル)、エチレンジア
ミン12g(0.2モル)、2,5(2,6)−ビス
(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン2
3.1g(0.15モル)、テトラヒドロ無水フタル酸
60.8g(0.4モル)を加えて、170℃で2時間
縮合反応を行った。続いて、リービッヒ冷却器を還流冷
却器に交換し、尿素162g(2.7モル)gを加えて
150℃で4時間脱アンモニア反応を行った。これに水
および98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形分
濃度60%、pH7.5、粘度40cps、アミン価9
1の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂
Qとする。
【0082】(実施例18)温度計、還流冷却器、およ
び撹拌棒を備えた四つ口フラスコにジエチレントリアミ
ン206.4g(2モル)、イソホロンジアミン34.
1g(0.2モル)、尿素180g(3モル)gを加え
て150℃で3時間脱アンモニア反応を行った。これに
水および98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形
分濃度60%、pH7.5、粘度33cps、アミン価
64の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹
脂Rとする。
【0083】(実施例19)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレ
ンテトラミン219.3g(1.5モル)、オクタヒド
ロ−4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジ
メタンアミン19.4g(0.1モル)、アジピン酸7
3.1(0.5モル)を加え、170℃で1時間縮合反
応を行った。続いて、テトラヒドロ無水フタル酸45.
6g(0.3モル)を加えて、170℃で2時間縮合反
応を行った。続いて、リービッヒ冷却器を還流冷却器に
交換し、尿素141g(2.35モル)gを加えて15
0℃で5時間脱アンモニア反応を行った。これに水およ
び98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形分濃度
60%、pH7.5、粘度610cps、アミン価89
の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂S
とする。
【0084】(実施例20)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレ
ンテトラミン219.3g(1.5モル)、テトラヒド
ロ無水フタル酸76.1g(0.5モル)を加えて、1
70℃で2時間縮合反応を行った。続いて、80℃まで
冷却した後、リービッヒ冷却器を還流冷却器に交換し、
水70g、無水マレイン酸49gを加え、80℃で1時
間反応させ、続いて150℃で1時間反応させた。さら
に続いて、尿素126g(2.1モル)gを加えて15
0℃で4時間脱アンモニア反応を行った。これに水およ
び98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形分濃度
60%、pH7.5、粘度376cps、アミン価10
1の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂
Tとする。
【0085】(実施例21)温度計、リービッヒ冷却
器、および撹拌棒を備えた四つ口フラスコにトリエチレ
ンテトラミン219.3g(1.5モル)、アジピン酸
73.1g(0.5モル)を加えて、170℃で1時間
縮合反応を行った。続いて、リービッヒ冷却器を還流冷
却器に交換し、尿素162g(2.7モル)、オクタヒ
ドロ−4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−
ジメタンアミン38.9g(0.2モル)を加えて15
0℃で5時間脱アンモニア反応を行った。これに水およ
び98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形分濃度
60%、pH7.5、粘度1570cps、アミン価7
9の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂
Uとする。
【0086】(実施例22)温度計、還流冷却器、およ
び撹拌棒を備えた四つ口フラスコにジエチレントリアミ
ン206.4g(2モル)、尿素60g(1モル)を加
えて、150℃で1時間脱アンモニア反応を行った。続
いて、尿素120g(2モル)、水90gを加えて、1
10℃で5時間脱アンモニア反応を行った。さらに、続
いて、80℃まで冷却した後、イソホロンジイソシアネ
ート89g(0.4モル)を30分かけて滴下し、80
℃で2時間反応を行った。これに水および98%硫酸を
加えて濃度、pHを調整し、固形分濃度60%、pH
7.5、粘度64cps、アミン価150の紙塗工用樹
脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂Vとする。
【0087】(比較例1)この例では、(c) 成分を使用
していない。
【0088】温度計、リービッヒ冷却器、および撹拌棒
を備えた四つ口フラスコにトリエチレンテトラミン21
9.3g(1.5モル)、オクタヒドロ−4,7−メタ
ノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン1.
9g(0.01モル)、テトラヒドロ無水フタル酸22
8.2g(1.5モル)を加えて、170℃で2時間縮
合反応を行った。これに水および98%硫酸を加えて濃
度、pHを調整し、固形分濃度60%、pH7.5、粘
度358cps、アミン価329の紙塗工用樹脂の水溶
液を得た。これを紙塗工用樹脂aする。
【0089】(比較例2)この例では、(a) 成分〜(c)
成分の反応物にホルムアルデヒドを反応させている。
【0090】実施例10と同様の操作を行い、縮合反
応、脱アンモニア反応を行った後、水を加えて70%水
溶液とし、37%ホルマリン水溶液101. 4g(ホル
ムアルデヒド1. 25モル)を加え、98%硫酸でpH
5に調整し、80℃で3時間反応させた。反応終了後、
水酸化ナトリウム水溶液にてpH7.5に調整し、水を
加えて、固形分濃度60%、粘度866cpsの紙塗工
用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂bとする。
【0091】(比較例3)この例では、(b) 成分を使用
していない。
【0092】温度計、リービッヒ冷却器、および撹拌棒
を備えた四つ口フラスコにジエチレントリアミン20
6.4g(2モル)、尿素180g(3モル)を加え、
150℃で3時間脱アンモニア反応を行った。これに、
水および98%硫酸を加えて濃度、pHを調整し、固形
分濃度60%、pH7.5、粘度45cps、アミン価
115の紙塗工用樹脂の水溶液を得た。これを紙塗工用
樹脂cする。
【0093】(比較例4)この例では、(b) 成分を使用
せず、(a) 成分、及び(c) 成分の反応物にホルムアルデ
ヒドを反応させている。
【0094】温度計、リービッヒ冷却器、および撹拌棒
を備えた四つ口フラスコにジエチレントリアミン20
6.4g(2モル)、アジピン酸146.2g(1モ
ル)を加え、160〜170℃で2時間縮合反応を行っ
た。続いて、リービッヒ冷却器を還流冷却器に交換し、
尿素270g(4.5モル)を加えて、120℃で4時
間脱アンモニア反応を行った。これに水を加えて70%
水溶液とし、37%ホルマリン水溶液121. 6g(ホ
ルムアルデヒド1. 5モル)を加え、硫酸でpH5に調
整し、80℃で3時間反応させた。反応終了後、水酸化
ナトリウム水溶液にて、pH7に調整し、水を加えて、
固形分濃度60%、粘度310cpsの紙塗工用樹脂の
水溶液を得た。これを紙塗工用樹脂dとする。
【0095】実施例、比較例で得られた樹脂の、II値
((a) 成分および(b) 成分の脂環式アミノ化合物中の
1、2級アミノ基1当量に対する、(c) 成分 および
(b) 成分の脂環式イソシアネート化合物、脂環式カルボ
ン酸系化合物の合計モル数の比)、III 値((a) 成分お
よび(b) 成分 の脂環式アミノ化合物中の1、2級アミ
ノ基1当量に対する(b) 成分の脂環式化合物の合計モル
数の比)、アミン価、固形分60%濃度における粘度、
およびフリーホルムアルデヒド量の測定結果を表1に示
す。
【0096】
【表1】
【0097】尚、表1における略号は、次の意味を有す
る。
【0098】 EDA :エチレンジアミン DETA :ジエチレントリアミン TETA :トリエチレンテトラミン NBDA :2,5(2,6)−ビス(アミノメチ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン TCD :オクタヒドロ−4,7−メタノインデン
−1(2),5(6)−ジメタンアミン IPD :イソホロンジアミン BAC :1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサン CHPD :N−シクロヘキシル−1,3−プロピレ
ンジアミン IPDI :イソホロンジイソシアネート THPA :テトラヒドロ無水フタル酸 HHPA :ヘキサヒドロ無水フタル酸 1,3 CHDA :1,3−シクロヘキサンジカルボン酸 1,4 CHDA :1,4−シクロヘキサンジカルボン酸 樹脂のアミン価は、試料固形分1g中に含まれるアミン
を中和するのに必要な塩酸量を、当量の水酸化カリウム
のミリグラム数で表示したものであり、次式で計算され
る値である。なお、試料は、pH調整前の樹脂の水溶液
を用いた。
【0099】 アミン価=(V×F×0. 5×56. 1)/S 但し、V:1/2規定塩酸液の滴定量(cc) F:1/2規定塩酸液の力価 S:採取した試料の固形分量(g) 樹脂のフリーホルムアルデヒド量は、JIS K010
2ー1993「工場排水試験方法」のホルムアルデヒド
の定量方法(アセチルアセトン吸光光度法)に準拠し
て、測定した。
【0100】(実施例20) <紙塗工用組成物の調製>実施例1〜22で得られた紙
塗工用樹脂A〜Vの水溶液、比較例1〜4で得られた紙
塗工用樹脂a〜dの水溶液を用いて、顔料、バインダ
ー、および分散剤を下記に示した割合で配合して紙塗工
用組成物を調製し、次いで、固形分濃度が62%、pH
が9. 0 となるように、水および30%水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いて、固形分濃度、pHを調整した。
【0101】 <顔料> クレー:ウルトラホワイト90(米国エンゲルハルト・ミネラルズ社製) ・・・60重量部 炭酸カルシウム:FMT−90(株式会社ファイマテック製) ・・・40重量部 <バインダー> ラテックス:JSR−T2076M(日本合成ゴム株式会社製) ・・・11重量部 澱粉:日食MS−4600(日本食品化工株式会社製) ・・・ 4重量部 <その他> 分散剤:アロンT−40(東亜合成株式会社製) ・・・0.1重量部 <紙塗工用樹脂> 紙塗工用樹脂A〜V、a〜d ・・・0. 5重量 部 この紙塗工用組成物のB形粘度を測定した。さらに、こ
の紙塗工用組成物を坪量80g/ の上質紙の片面に、ワ
イヤーバーを用いて、塗工量が13g/ となるように塗
布し、塗工後直ちに130℃にて10秒間熱風乾燥し
た。次いで、温度20℃、相対湿度65%にて、18時
間調湿し、さらに、ロール温度60℃、線圧50kg/
cmの条件で4回カレンダー処理を行い、塗工紙を得
た。得られた塗工紙は、温度20℃、相対湿度65%に
て、24時間調湿後、インキ受理性、ウェットピックの
評価に共した。結果を表2、3に示した。
【0102】各試験方法は次の通りである。
【0103】紙塗工用組成物のB形粘度 B形粘度計((株)東京計器製:形式BM型)を用い
て、25℃、60rpmにて、調製直後の紙塗工用組成
物の粘度を測定した。
【0104】インキ受理性 RI印刷試験機(石川島産業機械(株)製 RI−1
型)を使用し、塗工面を給水ロールで湿潤させた後に印
刷して、インキの受理性を肉眼で観察し判定した。判定
は、優5〜劣1であり、数値が大きいほどインキの受理
性はよいことを示す。
【0105】ウェットピック RI印刷試験機(石川島産業機械(株)製 RI−1
型)を使用し、塗工面を給水ロールで湿潤させた後に印
刷して、紙剥け状態を肉眼で観察し判定した。判定は、
優5〜劣1であり、数値が大きいほど紙剥けが少なく、
良好であることを示す。
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【0108】
【発明の効果】本発明の紙塗工用樹脂は、ホルムアルデ
ヒドの発生が全くないことから、ホルムアルデヒドの発
生が全くない紙塗工用樹脂、及びその紙塗工用樹脂を含
有した紙塗工用組成物、およびその紙塗工用組成物を塗
工した塗工紙を得ることができる。また、本発明の紙塗
工用樹脂を紙塗工用組成物に使用することにより、塗工
紙のインキ受理性及びウェットピックをバランスよく向
上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 69/26 C08G 69/26 73/02 73/02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) ポリアルキレンポリアミン及び/
    又はアルキレンジアミンである(a) 成分、(b) 脂環式ア
    ミノ化合物、脂環式イソシアネート化合物、及び脂環式
    カルボン酸化合物から選ばれる少なくとも1種の脂環式
    化合物である(b) 成分、及び(c) 尿素類である(c) 成分
    を反応して得られる反応生成物(A)を含有することを
    特徴とする紙塗工用樹脂。
  2. 【請求項2】 前記請求項1における(b) 成分が、脂環
    式ジアミノ化合物及び脂環式二塩基性カルボン酸化合物
    である前記請求項1に記載の紙塗工用樹脂。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2における(a) 成分、
    (b) 成分、及び(c) 成分が、 I.(b) 成分が脂環式アミノ化合物を含まないときには
    (a) 成分中の1級及び/又は2級アミノ基1当量に対し
    て、又は、(b) 成分が脂環式アミノ化合物を含むときに
    は、(a) 成分および(b) 成分の脂環式アミノ化合物中の
    1級及び/又は2級アミノ基1当量に対して、 II.(b) 成分が脂環式イソシアネート化合物及び脂環式
    カルボン酸化合物のいずれか又は両方を含むときには、
    (c) 成分と(b) 成分の脂環式イソシアネート化合物及び
    脂環式カルボン酸化合物のいずれか又は両方との合計モ
    ル数が0.3〜0.8モルであり、又は、(b) 成分が脂
    環式イソシアネート化合物及び脂環式カルボン酸化合物
    を含まないときには、(c) 成分のモル数が0.3〜0.
    8モルであり、かつ、 III .(b) 成分の脂環式化合物の合計モル数が0.02
    〜0.25モルである請求項1又は2に記載の紙塗工用
    樹脂。
  4. 【請求項4】 前記請求項3におけるIIで定義される合
    計モル数が0.4〜0.6モルであり、かつ、III で定
    義される合計モル数が0.06〜0.2モルである請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の紙塗工用樹脂。
  5. 【請求項5】 反応生成物(A)のアミン価が50〜4
    00である請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙塗工
    用樹脂。
  6. 【請求項6】 反応生成物(A)を水に溶解して得られ
    る溶液の、60%濃度における粘度が30〜1000c
    psである請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙塗工
    用樹脂。
  7. 【請求項7】 顔料と、バインダーと、請求項1〜6の
    いずれか1項に記載の紙塗工用樹脂を含有することを特
    徴とする紙塗工用組成物。
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