JPH1136136A - 抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊維と製造方法及び構造物 - Google Patents
抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊維と製造方法及び構造物Info
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- JPH1136136A JPH1136136A JP9186298A JP18629897A JPH1136136A JP H1136136 A JPH1136136 A JP H1136136A JP 9186298 A JP9186298 A JP 9186298A JP 18629897 A JP18629897 A JP 18629897A JP H1136136 A JPH1136136 A JP H1136136A
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Abstract
及び美観に優れた抗菌性PVA系繊維及びその効率的か
つ安価な製造方法を提供する。 【解決方法】 ハロゲン化銀を含有するポリビニルアル
コ−ル系繊維であって、銀含有量が0.001〜5重量
%であり、変色性3級以上、洗濯耐久性50%以上であ
ることを特徴とする抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊
維。
Description
コ−ル(PVA)系繊維およびその製造方法と、該繊維
を用いてなる構造物に関する。
性を付与する方法として、得られた繊維に後処理を施し
て抗菌剤を付与する方法があるが、徐放性及び耐久性に
優れている点から予め紡糸時に抗菌剤を練り込んで製造
する方法(練込法)が検討されている。抗菌剤として
は、銀ゼオライト、リン酸ジルコニウム銀担持体、脂肪
族アミノ酸系銀化合物等の無機系抗菌剤が広く使用され
ているが、かかる抗菌剤を練り込む方法では、繊維製造
工程中に銀イオンが脱落するため抗菌性に優れたPVA
系繊維を得ることは困難であった。
A凝固浴(Na2 SO4 水溶液等)のナトリウムイオン
が銀ゼオライトにおける銀イオンとイオン交換反応を行
い、その結果、銀イオンが流出して抗菌性能が低下して
しまう。また一般にPVA系繊維に耐熱水性を付与する
ためにアセタ−ル化が施されるが、使用薬剤として希硫
酸、アルカリを使用することから、銀イオンの溶解、錯
塩形成、銀担持化合物の分解などが生じ、その結果、銀
イオンが脱落する問題が生じる。以上のことから、本願
発明者等は紡糸過程における流出を抑制するために難溶
性銀塩、特に塩化銀を含有させることが好ましく、具体
的には易溶性銀塩と、銀イオンと反応して難溶性銀塩を
生成する化合物を紡糸原液に添加混合して紡糸すること
を見いだした(特開平6−341013号公報)。
菌性に優れた繊維が得られるものの、塩化銀が直径10
-3μm程度以下の微細な塩化銀粒子となるため容易に脱
落して耐久性が不十分となる問題があった。しかしなが
ら、一般に市販されている粒子径20μm〜30μm程
度以上の塩化銀を用いると、濾過用フィルタ−等の詰ま
りを発生するため工業的に繊維を製造することは不可能
であり、また繊維性能も極めて低いものとなる。本発明
の目的は、高い抗菌性能を持続的に保持し得る抗菌性P
VA系繊維及びその製造方法と、該繊維からなる構造物
を効率的かつ安価に提供することにある。
を含有するポリビニルアルコ−ル系繊維であって、銀含
有量が0.001〜5重量%であり、変色性3級以上、
洗濯耐久性50%以上であることを特徴とする抗菌性ポ
リビニルアルコ−ル系繊維、および銀イオン濃度0.0
1〜10重量%の銀イオン溶液と、該銀イオン溶液の銀
イオン濃度の0.8〜1.5倍のハロゲンイオン濃度
(重量%)を有するハロゲン溶液を混合して得られたハ
ロゲン化銀をあらかじめ分散用ポリビニルアルコ−ル溶
液中に分散し、得られた該分散液とポリビニルアルコ−
ル溶液を混合し、得られる混合液を紡糸原液として用い
て紡糸する抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊維の製造方
法に関し、さらにハロゲン化合物を含有するポリビニル
アルコ−ル系繊維であって、銀含有量が0.001〜5
重量%であり、変色性3級以上、洗濯耐久性50%以上
である抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊維からなる構造
物に関する。
しかつ変色性の級数の大きい繊維は、本来の繊維性能
(機械的性能等)を損なうことなく優れた抗菌性能を発
揮し得ることを見いだしたものである。変色性3級以上
の繊維(好ましくは4級以上の繊維)は、ハロゲン化銀
粒子の表面積が大きい(銀イオン溶出しやすい)ために
抗菌性能が向上するとともに、微細なハロゲン化銀微粒
子が均一に分散しているため繊維性能(紡糸性の低下、
機械的性能の劣化等)が損なわれにくく諸性能に優れた
繊維となる。また抗菌性に優れているためハロゲン化銀
の配合量を大きく減じることができ、従って粒子を配合
することによる繊維への悪影響を一層抑制でき、抗菌
性、機械的性能、美観等の諸性能に優れた繊維が得られ
る。
感光したり、金属銀、酸化銀への変化等が生じるため、
ハロゲン化銀を練り込んだ繊維は長期保管の結果、変色
が生じ、変色性の級値は低いものとなる。しかしなが
ら、微細なハロゲン化銀微粒子が均一に分散している場
合には、繊維全体として極僅かに着色しているように認
識されるため実質的に美観は損なわれず、変色性の級値
の高いものとなる。これを具体的に説明すると、1辺1
μmの立方体1個と1辺0.02μmの立方体105 個
をそれぞれ繊維に練り込む場合、かかる微粒子の総重量
は同じであるが、肉眼でみると微粒子の直径が大きけれ
ば繊維の一部が濃く着色して「斑」として認識されるた
め美観が損なわれるが、微細な微粒子が均一に分散して
いる場合にはかかる問題は生じない。このように微細な
ハロゲン化銀微粒子が均一に分散している繊維(変色性
の級値の高い繊維)は、先に述べたように優れた抗菌性
能及び繊維性能を呈することができる。
なわれているのみでなく、粒子径の大きいハロゲン化銀
が配合されていたり、または繊維表面の一部にハロゲン
化粒子が偏在しているため、繊維の機械的性能が低くさ
らにハロゲン化銀粒子の表面積が小さいために銀イオン
の溶出による抗菌効果が得られにくく、本発明のような
効果が得られない。またハロゲン化銀の粒子径が小さす
ぎるとハロゲン化銀が容易に脱落し、結果的に時間の経
過に伴って変色が生じることとなる。
持するためには、洗濯耐久性50%以上、好ましくは6
5%以上、さらに好ましくは70%以上を呈することが
必要であることを見いだした。一般に抗菌性能の評価法
として、シャイクフラスコ法や菌数測定法等が採用され
ているが、銀系抗菌剤の抗菌性能を評価するとシェイク
時に銀イオン濃度が10〜15ppb程度存在すればほ
とんどの菌は死滅する。しかしながら、特開平6−34
1013号公報に記載の方法を採用すると、得られる塩
化銀微粒子の粒子径が小さすぎるために抗菌剤が容易に
脱落する。従って、ハロゲン化銀微粒子の粒子径が小さ
すぎると容易に流出し、多量に抗菌剤を配合しなければ
抗菌性能を長期的に保持することが困難となる。以上の
ことから、PVA系繊維に配合して変色性3級以上、か
つ洗濯耐久性50%以上を示すハロゲン化銀を配合する
必要があり、かかるハロゲン化銀を用いることにより長
期的に高い抗菌性能を有し、かつ機械的性能及び美観に
優れたPVA系繊維が得られる。
径は0.01〜18μm、さらに好ましくは0.1〜1
5μm、特に好ましくは1〜10μmである。かかるハ
ロゲン化銀を用いた場合には、少量を配合するのみで高
い抗菌性能を長期的に呈することができ、しかも分散性
に優れかつ紡糸性、繊維性能に悪影響を実質的に与えな
いため諸性能に優れた繊維が得られる。なお、本発明に
いう塩化銀の平均粒子径とはレ−ザ−型粒子測定装置に
て測定される粒子径分布により求められる粒子の直径で
ある。本実施例により測定される100回洗濯後の滅菌
率が40%以上、特に70%以上のものがより好まし
い。
銀換算)0.001〜5重量%、好ましくは0.02〜
1重量%とするのが好ましい。本発明においてはわずか
な銀配合量で高い抗菌性能を長期的に得ることができ
る。配合量が少なすぎると抗菌性能が不十分となり、逆
に配合量をそれ以上高めても抗菌性能は実質的に高まら
ないため経済的でなく、繊維の機械的性能、変色性等の
点からも好ましくない。
特に限定されないが、抗菌性能、取扱性、分散性等の点
から塩化銀を用いるのがより好ましい。十分な抗菌性能
を発揮するためには、10-6g/100g水程度の銀イ
オン濃度が必要であるが、塩化銀は25℃において10
-4g/100g程度の溶解度を有しており、十分な抗菌
性能が得られる。
粒子径を有するハロゲン化銀を用いる必要があり、好適
な方法としては銀イオン濃度0.01〜10重量%の銀
イオン溶液と、該銀イオン溶液の銀イオン濃度(重量
%)の0.8〜1.5倍のハロゲンイオン濃度(重量
%)を有するハロゲン溶液を混合して得られたハロゲン
化銀をあらかじめ分散用ポリビニルアルコ−ル溶液中に
分散し、得られた該分散液とポリビニルアルコ−ル溶液
を混合し、得られる混合液を紡糸原液として用いて紡糸
する方法が挙げられる。ハロゲンイオン濃度(重量%)
は銀イオン溶液の銀イオン濃度(重量%)の0.8〜
1.5倍、特に1〜1.1倍とするのが好ましい。ハロ
ゲンイオン濃度が高過ぎると生成した塩化銀と過剰のハ
ロゲンイオンが反応して易溶性の錯イオンを生成する可
能性があり、またハロゲンイオン濃度に対して銀イオン
濃度が高過ぎると余剰の銀イオンが多くなりコスト的に
効率的でない。
ロゲン溶液のハロゲン濃度が高すぎると、銀イオンとハ
ロゲンイオンが瞬時に反応が進み、生成したハロゲン化
銀の第1次核の周囲の銀イオンとハロゲンイオンが順次
反応するため、得られるハロゲン化銀粒子の直径は大き
くなりすぎ、逆に銀イオン濃度及び/又はハロゲン濃度
が低すぎるとハロゲン化銀の粒子径が小さくなりすぎて
所望のハロゲン化銀が得られない。ハロゲンイオン溶液
としては、塩素イオン、特に塩化カリウム等の水溶液が
好ましく、銀イオン溶液としては硝酸銀等の水溶液が好
ましい。銀イオン溶液とハロゲン溶液は重量比で80:
20〜20:80、特に60:40〜40:60とする
のが、生成するハロゲン化銀の粒子径を調整する上で好
ましい。分散用ポリビニルアルコ−ル溶液に用いるPV
A系ポリマ−としては、ハロゲン化銀凝集抑制、分散安
定性等の点からケン化度75〜92モル%のPVAが好
ましく、平均重合度300〜3000程度のものが好ま
しい。PVA系ポリマ−のケン化度が高過ぎるとハロゲ
ン化銀の分散性が不十分になって所望の繊維が得られに
くい。
大きすぎると銀イオンとPVAの水溶性錯塩が生成され
ることから、PVA濃度を15重量%以下とするのが好
ましく、またハロゲン化銀凝集抑制、分散安定性の点か
らPVA濃度0.5重量%以上とするのが好ましい。難
溶性の銀化合物は極めて凝集しやすい性質を有している
ため、紡糸原液へ銀化合物を均一に分散させることが困
難であるが、ハロゲン化銀をあらかじめ分散用PVA水
溶液に分散させ該分散液とPVA溶液を混合することに
よって、ハロゲン化銀が均一に分散した紡糸原液を得る
ことができる。分散用PVA溶液中のハロゲン化銀の配
合量は、溶液中のPVAに対して銀換算含有量0.00
1〜5重量%、特に1〜4重量%とするのが好ましい。
ハロゲンイオンを供給してハロゲン化銀を製造するとハ
ロゲン化銀が凝集して粒子径が過大になってしまうこと
から、ホモジナイザ−のような強烈に撹拌できる装置を
設置し、該ホモジナイザ−により放出されたハロゲン化
銀微粒子分散水を連続的に送液量を調整しつつ系外に供
給してハロゲン化銀を製造する方法が採用されている
が、かかる方法の場合、大掛かりな装置が必要であるの
みでなく、撹拌条件、供給量等の諸条件を厳密にする必
要がある。しかしながら上記の方法によれば、所望の繊
維を容易かつ効率的に製造することができる。また分散
液としてPVA溶液を用いているため、紡糸工程性、繊
維性能に与える影響が小さく、優れた効果が得られる。
散液用PVA以外のPVA)としては特に限定されない
がケン化度95モル%程度以上、平均重合度600〜4
000のものが好ましく、水溶液濃度は5〜40重量%
程度とするのが好ましい。また他の難燃性高分子物質、
着色用顔料、界面活性剤、分散性改善油剤等の各種安定
剤を配合してもかまわない。
糸原液用PVA溶液:B)を混合して紡糸原液を製造す
るが、A/B(重量比)を1/10000〜1/10、
特に1/2000〜1/20程度とするのが好ましい。
紡糸原液中のPVA系ポリマ−の濃度は10〜30重量
%程度とするのが好ましい。
液としては、工程性等の点から水溶液を用いるのが好ま
しいが、場合によってはジメチルスルホキシド、アルコ
−ル等の水以外の溶媒を用いてもかまわない。かかる紡
糸原液を紡糸することによって所望の繊維が得られる
が、その紡糸方法は特に限定されず、湿式方法、乾湿式
方法、乾式方法を採用できる。なかでも湿式方法または
乾湿式方法を採用するのが好ましい。具体的には紡糸原
液を凝固浴中に吐出して脱水凝固を行った後、2〜3倍
のロ−ラ−延伸後、芒硝温浴中で1.5倍程度の湿熱延
伸後、乾燥する方法が挙げられる。凝固浴としては、芒
硝、食塩、炭酸ソ−ダなどのPVAに対して凝固能を有
する無機塩類の水溶液(飽和芒硝水溶液等)が好適に使
用できる。得られた繊維を220〜240℃程度の温度
で全延伸倍率5〜30倍になるように熱延伸を行えばよ
い。所望によりさらに220〜240℃程度の温度条件
下で0〜15%の熱収縮処理を施してもよい。繊維強度
の点からは0〜5%の熱収縮処理を施すのが好ましい。
耐熱水性を高めるためにさらにホルムアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、グリオキザ−ルなどのアルデヒド類によ
るアセタ−ル化処理を行っても良い。
し、かつ諸性能に優れたPVA系繊維を効率的かつ低コ
ストで製造することができる。本発明の繊維はあらゆる
形態で使用することができ、カットファイバ−、フィラ
メントヤ−ン、紡績糸、原綿、織物、編物、不織布等の
構造物として使用できる。本発明の繊維及び構造物はあ
らゆる用途に使用できるが、たとえばナプキン、ワイパ
−、フィルタ−、衛生用品等として好適に使用できる。
前のハロゲン化銀分散液を1cc採取して15倍に希釈
し、堀場遠心式自動粒度分布測定装置CAPA−500
形を使用して粒度分布を測定し、平均粒子径を求めた。
ン化銀添加繊維またはそれに準じるもの(構造物)を炭
化し、これにフッ化水素と硝酸を処理して硝酸銀水溶液
とし、原子吸光度測定により硝酸銀の銀濃度を求め、P
VA重量に対する銀の重量割合で示した。 [変色性 級]サンシャインウエザ−メ−タ−20時間
照射前後の変色度合をグレイスケ−ルにて評価した。 [洗濯耐久性 %]JIS L 0217 103法
(家庭用電器洗濯機法)に準じて行い、(洗濯耐久試験
後の塩化銀重量)/(洗濯耐久試験前の塩化銀重量)×
100により、塩化銀の残存割合で評価した。
びJIS L 0217 103法(家庭用電器洗濯機
法)に準じて100回洗濯を行ったPVA系繊維原綿を
使用し、繊維製品衛生加工協議会で定めたシェイクフラ
スコ法に準じて1時間シェイク後の菌数(菌種:大腸菌
IF03301)を測定し、未洗濯及び100回洗濯後
の抗菌性を評価した。なお抗菌性は、下記式から算出さ
れる菌減少率が70%以上のものを非常に高い(◎)、
40%以上70%未満のものを高い(○)、20%以上
40%未満のものを低い(△)、20%未満のものを極
めて低い(×)として評価した。 菌減少率={1−(シェイク後の1cc当たりの残存菌
数)/(シェイクの1cc当たりの菌数)}×100
重量%の塩化ナトリウム水溶液を等量混合して塩化銀分
散液を作成し、塩化銀微粒子のみを取り出した。次いで
該塩化銀微粒子とPVA(ケン化度80モル%、重合度
2000)を用いて、PVA3重量%、該PVAに対し
て3.5重量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分散用
PVA水溶液を製造した。塩化銀の平均粒子径は0.0
5μmであった。該分散用PVA水溶液8重量部と、P
VA水溶液(PVAのケン化度99.9%、重合度17
00、PVA濃度18重量%)92重量部を混合・撹拌
してPVA濃度17重量%のPVA紡糸原液を調製し
た.なお紡糸原液中の塩化銀割合は、紡糸原液中のPV
Aに対して銀換算濃度0.05重量%である。えられた
紡糸原液をホ−ル数6000、孔径0.08mm、ノズ
ル径74mmのタンタル製のノズルを用いて飽和芒硝水
溶液からなる凝固浴に湿式紡糸し、得られた糸を湿熱延
伸(約4倍)、乾燥、乾熱延伸(破断延伸倍率の80
%:約2.5倍)し、全延伸倍率10倍となるように延
伸して1.5デニ−ルのPVA繊維を製造した。結果を
表1に示す。
10重量%の塩化ナトリウム水溶液を等量混合して塩化
銀分散液を作成し、塩化銀微粒子のみを取り出した。次
いで該塩化銀微粒子とPVA(ケン化度80モル%、重
合度2000)を用いて、PVA10重量%、該PVA
に対して16重量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分
散用PVA水溶液を製造した。塩化銀の平均粒子径は8
μmであった。該分散用PVA水溶液5.5重量部と、
PVA水溶液(PVAのケン化度99.9%、重合度1
700、PVA濃度18重量%)94.5重量部を混合
・撹拌してPVA濃度17重量%のPVA紡糸原液を調
製した.なお紡糸原液中の塩化銀割合は、紡糸原液中の
PVAに対して銀換算濃度0.5重量%である。えられ
た紡糸原液を実施例1と同様の方法で1.5デニ−ルの
PVA繊維を製造した。結果を表1に示す。
粒子とPVA(ケン化度80モル%、重合度500)を
用いて、PVA3重量%、該PVAに対して3.5重量
%(銀換算濃度)の塩化銀を含有する分散用PVA水溶
液を製造した。塩化銀の平均粒子径は0.05μmであ
った。該分散用PVA水溶液8重量部と、PVA水溶液
(PVAのケン化度99.9%、重合度1700、PV
A濃度18重量%)92重量部を混合・撹拌してPVA
濃度17重量%のPVA紡糸原液を調製した.なお紡糸
原液中の塩化銀割合は、紡糸原液中のPVAに対して銀
換算濃度0.05重量%である。えられた紡糸原液を実
施例1と同様の方法で1.5デニ−ルのPVA繊維を製
造した。結果を表1に示す。
粒子とPVA(ケン化度80モル%、重合度2000)
を用いて、PVA3重量%、該PVAに対して3.5重
量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分散用PVA水溶
液を製造した。塩化銀の平均粒子径は8μmであった。
該分散用PVA水溶液8重量部と、PVA水溶液(PV
Aのケン化度99.9%、重合度1700、PVA濃度
18重量%)92重量部を混合・撹拌してPVA濃度1
7重量%のPVA紡糸原液を調製した.なお紡糸原液中
の塩化銀割合は、紡糸原液中のPVAに対して銀換算濃
度0.05重量%である。えられた紡糸原液を実施例1
と同様の方法で1.5デニ−ルのPVA繊維を製造し
た。結果を表1に示す。
粒子とPVA(ケン化度80モル%、重合度2000)
を用いて、PVA10重量%、該PVAに対して100
重量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分散用PVA水
溶液を製造した。塩化銀の平均粒子径は0.05μmで
あった。該分散用PVA水溶液6重量部と、PVA水溶
液(PVAのケン化度99.9%、重合度1700、P
VA濃度20重量%)94重量部を混合・撹拌してPV
A濃度20重量%のPVA紡糸原液を調製した.なお紡
糸原液中の塩化銀割合は、紡糸原液中のPVAに対して
銀換算濃度3重量%である。えられた紡糸原液を実施例
1と同様の方法で1.5デニ−ルのPVA繊維を製造し
た。結果を表1に示す。
粒子とPVA(ケン化度80モル%、重合度2000)
を用いて、PVA3重量%、該PVAに対して0.03
5重量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分散用PVA
水溶液を製造した。塩化銀の平均粒子径は0.05μm
であった。該分散用PVA水溶液8重量部と、PVA水
溶液(PVAのケン化度99.9%、重合度1700、
PVA濃度18重量%)92重量部を混合・撹拌してP
VA濃度17重量%のPVA紡糸原液を調製した.なお
紡糸原液中の塩化銀割合は、紡糸原液中のPVAに対し
て銀換算濃度0.0005重量%である。えられた紡糸
原液を実施例1と同様の方法で1.5デニ−ルのPVA
繊維を製造した。結果を表1に示す。
粒子とPVA(ケン化度80モル%、重合度2000)
を用いて、PVA10重量%、該PVAに対して117
重量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分散用PVA水
溶液を製造した。塩化銀の平均粒子径は8μmであっ
た。該分散用PVA水溶液12重量部と、PVA水溶液
(PVAのケン化度99.9%、重合度1700、PV
A濃度20重量%)88重量部を混合・撹拌してPVA
濃度18.8重量%のPVA紡糸原液を調製した.なお
紡糸原液中の塩化銀割合は、紡糸原液中のPVAに対し
て銀換算濃度7重量%である。えられた紡糸原液を実施
例1と同様の方法で1.5デニ−ルのPVA繊維を製造
した。結果を表1に示す。
粒子とPVA(ケン化度95モル%、重合度2000)
を用いて、PVA3重量%、該PVAに対して3.5重
量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分散用PVA水溶
液を製造した。塩化銀の平均粒子径は0.05μmであ
った。該分散用PVA水溶液を用いた以外は実施例1と
同様の行って、1.5デニ−ルのPVA繊維を製造した
が、分散性PVAのケン化度が高いために塩化銀の分散
性が低下し、変色性等の性能が劣化した。結果を表1に
示す。
と0.1重量%の塩化ナトリウム水溶液を混合して塩化
銀分散液を作成し、塩化銀微粒子のみを取り出した。次
いで該塩化銀微粒子とPVA(ケン化度95モル%、重
合度2000)を用いて、PVA3重量%、該PVAに
対して3.5重量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分
散用PVA水溶液を製造した。塩化銀の平均粒子径は
0.001μmであった。該分散用PVA水溶液を用い
た以外は実施例1と同様の行って、1.5デニ−ルのP
VA繊維を製造した。しかしながら塩化銀の粒子径が小
さすぎるために容易に繊維から脱落し、変色性及び洗濯
耐久性の低いものとなった。結果を表1に示す。
25重量%の塩化ナトリウム水溶液を混合して塩化銀分
散液を作成し、塩化銀微粒子のみを取り出した。次いで
該塩化銀微粒子とPVA(ケン化度95モル%、重合度
2000)を用いて、PVA3重量%、該PVAに対し
て3.5重量%相当の銀を含む塩化銀を含有する分散用
PVA水溶液を製造した。塩化銀の粒子径は肉眼でも確
認できる程度に増大していた。該分散用PVA水溶液を
用いた以外は実施例1と同様の行ったが、断糸が生じて
紡糸不能であった。
に奏し、かつ繊維性能及び美観に優れた抗菌性PVA系
繊維を効率的かつ安価に製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ハロゲン化銀を含有するポリビニルアル
コ−ル系繊維であって、銀含有量が0.001〜5重量
%であり、変色性3級以上、洗濯耐久性50%以上であ
ることを特徴とする抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊
維。 - 【請求項2】 銀イオン濃度0.01〜10重量%の銀
イオン溶液と、該銀イオン溶液の銀イオン濃度の0.8
〜1.5倍のハロゲンイオン濃度(重量%)を有するハ
ロゲン溶液を混合して得られたハロゲン化銀をあらかじ
め分散用ポリビニルアルコ−ル溶液中に分散し、得られ
た該分散液とポリビニルアルコ−ル溶液を混合し、得ら
れる混合液を紡糸原液として用いて紡糸する抗菌性ポリ
ビニルアルコ−ル系繊維の製造方法。 - 【請求項3】 ハロゲン化合物を含有するポリビニルア
ルコ−ル系繊維であって、銀含有量が0.001〜5重
量%であり、変色性3級以上、洗濯耐久性50%以上で
ある抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊維からなる構造
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9186298A JPH1136136A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊維と製造方法及び構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9186298A JPH1136136A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 抗菌性ポリビニルアルコ−ル系繊維と製造方法及び構造物 |
Publications (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100573028B1 (ko) * | 2002-05-27 | 2006-04-24 | 주식회사 삼흥 | 은입자가 함유된 은섬유 제조용 칩의 제조방법 |
WO2007032567A1 (en) * | 2005-09-13 | 2007-03-22 | Hyunkyung Shin | Manufacturing method of antimicrobial fiber using nano silver powder |
CN102493014A (zh) * | 2011-11-15 | 2012-06-13 | 天津科技大学 | 一种ε-聚赖氨酸聚乙烯醇复合生物抗菌纤维及其制备方法 |
CN103170004A (zh) * | 2012-04-23 | 2013-06-26 | 佛山市优特医疗科技有限公司 | 含银的抗菌性纤维、织物和伤口敷料及其制备方法 |
JP2015067917A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社クラレ | 光変色性ポリビニルアルコール系繊維 |
-
1997
- 1997-07-11 JP JP9186298A patent/JPH1136136A/ja active Pending
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