JPH1135796A - 封止用樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
封止用樹脂組成物及び半導体装置Info
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- JPH1135796A JPH1135796A JP9189969A JP18996997A JPH1135796A JP H1135796 A JPH1135796 A JP H1135796A JP 9189969 A JP9189969 A JP 9189969A JP 18996997 A JP18996997 A JP 18996997A JP H1135796 A JPH1135796 A JP H1135796A
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Abstract
耐吸湿半田クラック性の向上を図ることのできる樹脂封
止用のエポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂、硬化材、無機充填材を含
む封止用樹脂組成物において、ベンゾトリアゾール骨格
を有する非水溶性化合物を、封止用樹脂組成物全量に対
して0.01〜1重量%含有させる。
Description
に関し、詳しくは、耐吸湿半田性に優れた電子部品、半
導体装置等の封止用の封止用樹脂組成物に関するもので
ある。
ー、集積回路等の電気、電子部品や半導体装置等の封止
方法として、例えばエポキシ樹脂やシリコン樹脂等によ
る封止方法や、ガラス、金属、セラミック等を用いたハ
ーメチックシール法が採用されているが、近年では信頼
性の向上と共に大量生産可能でありまたコストメリット
のあるエポキシ樹脂を用いた低圧トランスファ成形によ
る樹脂封止が主流を占めている。
は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を樹脂成分と
し、かつノボラック型フェノール樹脂を硬化成分とする
樹脂組成物から成る成形材料が最も一般的に使用されて
いる。
I、VLSI等の電子部品や半導体装置の高密度化、高
集積化に伴って、封止樹脂の薄肉化のためには、これま
でのエポキシ樹脂組成物では必ずしも満足に対応するこ
とができなくなってきている。例えば、表面実装用デバ
イスにおいては、実装時にデバイス自身が半田に直接浸
漬される等、急激に高温過酷環境下に曝されるため、パ
ッケージクラックの発生が避けられない事態となってい
る。すなわち樹脂成形した後保管中に封止樹脂が吸収し
た水分が、半田成形時等に高温に曝された際に急激に気
化膨張し、封止樹脂がこれに耐えられずにパッケージに
クラックが生じるものである。
着性等の向上等の検討がされ、実際にこれらの特性の改
善がなされているが、これらの特性、殊に低応力性と共
に、上記した通りの耐吸湿半田クラック性については、
いまだ満足できる状況にはない。本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、従来の封止用エポキシ樹脂組
成物の欠点を改善し、耐吸湿半田クラック性の向上を図
ることのできる樹脂封止用の封止用樹脂組成物を提供す
ることを目的とするものである。
の発明は、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材を含む封
止用樹脂組成物において、ベンゾトリアゾール骨格を有
する非水溶性化合物を、封止用樹脂組成物全量に対して
0.01〜1重量%含有させて成ることを特徴とするも
のである。
求項1の構成に加えて、ベンゾトリアゾール骨格を有す
る非水溶性化合物の少なくとも一部として下記の式
(A)で表される、1、2、3−ベンゾトリアゾールを
用いて成ることを特徴とするものである。
求項1又は2の構成に加えて、エポキシ樹脂の少なくと
も一部として、下記の一般式(B)で表されるビフェニ
ル型エポキシ樹脂(式中R1 〜R4 は、H又はCH3 を
示す)を用いて成ることを特徴とするものである。
求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、メルカプト基
を有するシランカップリング剤を含有させて成ることを
特徴とするものである。また本発明の請求項5に記載の
半導体装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の封止
用樹脂組成物で封止して成ることを特徴とするものであ
るまた本発明の請求項6に記載の半導体装置は、請求項
5の構成に加えて、銅リードフレームを用いて成ること
を特徴とするものである。
する。本発明に係る封止用樹脂組成物は、エポキシ樹
脂、無機充填材、硬化剤を含むものである。本発明は上
記の封止用樹脂組成物にベンゾトリアゾール骨格を有す
る非水溶性化合物を封止用樹脂組成物全量に対して0.
01〜1重量%含有させるものである。ここでベンゾト
リアゾール骨格を有する非水溶性化合物とは、常温での
水に対する溶解度がおよそ5%以下のものをいう。この
ようにベンゾトリアゾール骨格を有する非水溶性化合物
を封止用樹脂組成物全量に対して0.01〜1重量%含
有させた封止用樹脂組成物を用いて半導体装置を封止す
ることにより、封止樹脂とリードフレームとの間の密着
性が優れたものとなり、剥離の発生を抑制することがで
きるものであり、また吸湿リフロー後のパッケージクラ
ックの発生を改善することができるものであり、さらに
半導体装置の信頼性を向上することができるものであ
る。なお、封止用樹脂組成物に含有させるベンゾトリア
ゾール骨格を有する非水溶性化合物が封止用樹脂組成物
全量に対して0.01重量%未満であると、十分な耐リ
フロー性の効果が得られず、また1重量%を超えると、
封止用樹脂組成物の成形性が著しく悪化し、良好な成形
物が得られなくなるものである。
ゾトリアゾール骨格を有する非水溶性化合物としては、
下記の式(A)で表される1、2、3−ベンゾトリアゾ
ール(BTA)、下記の式(C)で表されるトリルトリ
アゾール(TTA)、下記の式(D)で表されるベンゾ
トリアゾール−COOH(BTA−COOH)等を用い
ることができ、これらは一種単独で用いることができる
他、二種以上を併用することもできるものであるが、特
に1、2、3−ベンゾトリアゾール(BTA)を用いる
と、上記封止用樹脂組成物で半導体装置を封止すること
による半導体装置における上記の剥離やパッケージクラ
ックの改善効果を更に向上することができるものであ
る。
ポキシ樹脂としては、o−クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタ
ジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹
脂、ブロム含有エポキシ樹脂等を用いることができる。
これらのエポキシ樹脂は一種単独で用いることができる
他、二種以上を併用することもできるものである。
(B)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂(式中R1
〜R4 は、H又はCH3 を示す)を用いると、上記封止
用樹脂組成物で半導体装置を封止することによる半導体
装置における上記の剥離やパッケージクラックの改善効
果を更に向上することができるものである。
いる硬化剤としては、フェノールノボラック、クレゾー
ルノボラック、フェノールアラルキル、ナフトールアラ
ルキル、等の各種多価フェノール化合物あるいはナフト
ール化合物を用いることができる。封止用樹脂組成物中
での硬化剤のエポキシ樹脂に対する当量比は0.5〜
1.5が好ましいものであり、更に好ましくは0.8〜
1.2とするものである。
いる硬化促進剤としては、トリフェニルホスフィン等の
有機ホスフィン類、ジアザビシクロウンデセン等の三級
アミン類、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミ
ダゾール等のイミダゾール類を用いることができるもの
である。封止用樹脂組成物中の硬化促進剤の配合量は、
エポキシ樹脂に対して0.5〜5重量%とするものであ
るが、この範囲に限るものではなく、硬化促進剤の反応
性を考慮して、目的とする反応時間に応じて適宜選択す
るものである。
いる無機充填材としては、溶融シリカ、結晶シリカ、ア
ルミナ、窒化珪素等を用いることができるものである。
封止用樹脂組成物中での無機充填材の配合比は、70〜
92重量%とするのが好ましいものである。また、本発
明に係る封止用樹脂組成物には、離型剤としてカルナバ
ワックス、ステアリン酸塩、モンタン酸、カルボキシル
基含有ポリオレフィン等を添加してもよいものである。
は、上記の成分の他に、必要に応じて、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン等のカップリング剤や、難燃剤、
着色剤、シリコーン可撓剤等を添加することができるも
のである。特にカップリング剤として、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基を有する
シランカップリング剤を用いると、上記封止用樹脂組成
物で半導体装置を封止することによる半導体装置におけ
る上記の剥離やパッケージクラックの改善効果を更に向
上することができるものである。
物を製造するにあたっては、上記各成分を配合し、ミキ
サー、ブレンダー等で均一に混合した後、ニーダーやロ
ール等で60〜120℃で加熱混練することにより、目
的とする封止用樹脂組成物を得るものである。なお混練
後、必要に応じて冷却固化した後粉砕して粉状粉にして
もよいものである。
封止用樹脂組成物を封止樹脂として用いたものである。
半導体装置の製造は、先ず金属のリードフレーム上の所
定位置に半導体チップをダイボンディングした後、リー
ドフレームの電極と半導体チップに設けたチップ電極と
を、Au等の細線ワイヤを用いたワイヤボンディング法
等で結線するものである。その後封止樹脂を用いて、ト
ランスファ成形により樹脂封止し、チップ、ワイヤ、及
びその接合部を電気的、機械的に外部環境から保護する
と共に、ユーザーが使い易いようにするものである。こ
のように製造された半導体装置を、配線が形成された基
板上に接続するものであるが、その接続方法にはリード
スルー実装と表面実装の二つの方法を用いることができ
る。リードスルー実装では、予め基板配線の一部にスル
ーホールを設けておき、このスルーホールに半導体装置
のパッケージリードを挿入し、基板の裏面のリードが突
き出た部分を共晶半田を用いたフロー半田付けにより固
定すると共に、基板上の配線に電気的に接続するもので
ある。一方、表面実装では、配線が形成された基板上に
設けられたリード接続部にハンダペーストを印刷塗布し
た後、半導体装置のリードがリード接続部上に位置する
ように所定の位置に半導体装置を基板上に載置し、炉内
を半田融点以上にコントロールしたリフロー炉を通過さ
せて半田接続を行うものである。半導体装置を基板上へ
実装する際、特に表面実装の場合のリフロー工程におい
ては、半導体装置が急激に高温過酷環境下に曝されるた
め、パッケージクラックの発生が避けられない事態とな
っている。すなわち樹脂成形した後保管中に封止樹脂が
吸収した水分が、半田成形時等に高温に曝された際に急
激に気化膨張し、封止樹脂がこれに耐えれずにパッケー
ジにクラックが生じるものである。
成物を封止樹脂として用いたために、封止樹脂とリード
フレームとの間の密着性が優れたものとなり、剥離の発
生を抑制することができるものであり、また吸湿リフロ
ー後のパッケージクラックの発生を改善することができ
るものであり、さらに信頼性を向上することができるも
のである。
は、銅、42アロイ(Fe−42%Ni合金)等が挙げ
られるが、特に銅リードフレームを用いた上記半導体装
置について、上記封止用樹脂組成物を封止樹脂として用
いた場合、銅リードフレームを用いた半導体装置の上記
の剥離やパッケージクラックの改善効果を、著しく向上
することができるものである。ここで、銅リードフレー
ムとは、純粋な銅を用いたものばかりではなく、194
アロイ(Cu−Fe−Pアロイ)、EFTCE−64T
(Cu−Cr−Snアロイ)等の銅合金材質のものも含
むものである。
造するあたり、表1に示す各成分を配合し、ミキサーで
均一に混合した後、ロールにて90℃で加熱混練し、そ
の後冷却固化したものを粉砕して目的の樹脂組成物を得
た。
物について、下記のような試験を行った。 (耐リフロー性評価)14mm×20mm×2.4mm
tの60pinQFP(quad flatpack−
type)パッケージにより評価を行った。なお、上記
QFPパッケージは銅リードフレームパッケージと42
アロイリードフレームパッケージの双方を用意した。
成形後、175℃で6時間加熱して後硬化させた。その
後、リードフレームのチップ搭載部の裏面(ダイパット
面)を超音波探査装置により観察し、ダイパット面での
封止樹脂の剥離の有無を確認した。その後、85℃、8
5%RHの条件下で、168時間吸湿処理を行った後、
熱風リフロー炉にて240℃でリフロー処理を行った。
このパッケージを切断し、断面を実体顕微鏡で観察し
て、クラックの有無を確認した。 (信頼性評価)評価用のアルミニウム回路を形成した素
子をリードフレームに実装した16DIP−ICを、ト
ランスファ成形後、175℃で6時間加熱して後硬化さ
せたものを、試験に供した。
下で、1000時間処理を行ったものについて、回路の
断線不良数をカウントして行った。また、USPCBT
試験は85℃、85%RHの条件下で、平行した2本の
回路間に25Vの電圧を印加し、500時間処理を行っ
たものについて、断線、あるいはリーク不良の発生数を
カウントして行った。
して、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用
い、硬化剤成分としてフェノールノボラック樹脂を用い
た封止用樹脂組成物については、実施例1、2のものを
比較例1のものと比較すると、封止用樹脂で封止した半
導体装置の耐リフロー性及び信頼性は、封止樹脂にベン
ゾトリアゾール骨格を有する非水溶性化合物を配合する
ことにより向上し、特にベンゾトリアゾール骨格を有す
る非水溶性化合物として1、2、3−ベンゾトリアゾー
ルを配合すると、その効果が著しいことが確認できた。
また、銅リードフレームを用いた半導体装置において
は、耐リフロー性の向上の効果が著しいことが確認でき
た。
ル型エポキシ樹脂を用い、硬化剤成分としてフェノール
アラルキル樹脂を用いた封止用樹脂組成物については、
実施例3乃至6のものを比較例2のものと比較すると、
封止用樹脂で封止した半導体装置の耐リフロー性及び信
頼性は、封止樹脂にベンゾトリアゾール骨格を有する非
水溶性化合物を配合することにより向上し、更に、ベン
ゾトリアゾール骨格を有する非水溶性化合物として、
1、2、3−ベンゾトリアゾールを配合した場合や、メ
ルカプト基を有するシランカップリング剤を配合した場
合は、その効果が著しいことが確認できた。また、銅リ
ードフレームを用いた半導体装置においては、耐リフロ
ー性の向上の効果が著しいことが確認できた。
2のものと比較すると、封止用樹脂で封止した半導体装
置の耐リフロー性及び信頼性は、ベンゾトリアゾール骨
格を有する非水溶性化合物を含む封止樹脂において、エ
ポキシ樹脂成分として、ビフェニル型エポキシ樹脂を用
いることにより向上することが確認できた。
発明は、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材を含む封止
用樹脂組成物において、ベンゾトリアゾール骨格を有す
る非水溶性化合物を、封止用樹脂組成物全量に対して
0.01〜1重量%含有させて成るため、この封止樹脂
で半導体装置を封止することにより、封止樹脂とリード
フレームとの間の密着性を優れたものとし、剥離の発生
が抑制することができるものであり、また吸湿リフロー
後のパッケージクラックの発生を改善することができる
ものであり、さらに半導体装置の信頼性を向上すること
ができるものである。
求項1において、ベンゾトリアゾール骨格を有する非水
溶性化合物の少なくとも一部として、下記の式(A)で
表される、1、2、3−ベンゾトリアゾールを用いて成
るため、この封止用樹脂組成物で半導体装置を封止する
ことにより、半導体装置に対する上記の剥離やパッケー
ジクラックの改善効果を更に向上することができるもの
である。
ポキシ樹脂の少なくとも一部として、下記の一般式
(B)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂(式中R1
〜R4 は、H又はCH3 を示す)を用いて成るため、こ
の封止用樹脂組成物で半導体装置を封止することによ
り、半導体装置に対する上記の剥離やパッケージクラッ
クの改善効果を更に向上することができるものである。
求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、メルカプト基
を有するシランカップリング剤を含有させて成るため、
この封止用樹脂組成物で半導体装置を封止することによ
り、半導体装置に対する上記の剥離やパッケージクラッ
クの改善効果を更に向上することができるものである。
は、請求項1乃至4のいずれかに記載の封止用樹脂組成
物で封止して成るため、封止樹脂とリードフレームとの
間の密着性が優れたものとなり、剥離の発生を抑制する
ことができるものであり、また吸湿リフロー後のパッケ
ージクラックの発生を改善することができるものであ
り、さらに信頼性を向上することができるものである。
求項5の構成に加えて、リードフレームとして銅リード
フレームを用いて成るため、銅リードフレームを用いた
半導体装置の上記の剥離やパッケージクラックの改善効
果を、著しく向上することができるものである。
Claims (6)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材を含
む封止用樹脂組成物において、ベンゾトリアゾール骨格
を有する非水溶性化合物を、封止用樹脂組成物全量に対
して0.01〜1重量%含有させて成ることを特徴とす
る封止用樹脂組成物。 - 【請求項2】 ベンゾトリアゾール骨格を有する非水溶
性化合物の少なくとも一部として下記の式(A)で表さ
れる、1、2、3−ベンゾトリアゾールを用いて成るこ
とを特徴とする請求項1に記載の封止用樹脂組成物。 【化1】 - 【請求項3】 エポキシ樹脂の少なくとも一部として、
下記の一般式(B)で表されるビフェニル型エポキシ樹
脂(式中R1 〜R4 は、H又はCH3 を示す)を用いて
成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の封止用樹
脂組成物。 【化2】 - 【請求項4】 メルカプト基を有するシランカップリン
グ剤を含有させて成ることを特徴とする請求項1乃至3
のいずれかに記載の封止用樹脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の封止
用樹脂組成物で封止して成ることを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項6】 銅リードフレームを用いて成ることを特
徴とする請求項5に記載の半導体装置。
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JP18996997A JP3377408B2 (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | 封止用樹脂組成物及び半導体装置 |
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