JPH1135505A - ジヒドロキシ化合物、その混合物およびそれらの製造方法 - Google Patents

ジヒドロキシ化合物、その混合物およびそれらの製造方法

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JPH1135505A
JPH1135505A JP19394897A JP19394897A JPH1135505A JP H1135505 A JPH1135505 A JP H1135505A JP 19394897 A JP19394897 A JP 19394897A JP 19394897 A JP19394897 A JP 19394897A JP H1135505 A JPH1135505 A JP H1135505A
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mixture
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JP19394897A
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English (en)
Inventor
Atsuo Otsuji
淳夫 大辻
Rihoko Suzuki
理穂子 鈴木
Tatsunobu Uragami
達宣 浦上
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 一般式(1)で表されるジヒドロキシ化
合物、該化合物の少なくとも2種類以上からなる混合
物、ならびに、該混合物の製造方法。 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
ハロゲン原子を表し、R2 は水素原子またはメチル基を
表し、kは0〜3の整数を表し、lおよびmはそれぞれ
独立に0〜20の整数を表す。) 【効果】 優れた光学特性(低複屈折性など)を有し、
且つ、耐熱性、機械物性等の良好なポリマー用の原料等
として、有用なジヒドロキシ化合物、ジヒドロキシ化合
物の混合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジヒドロキシ化合
物、該化合物の混合物に関する。本発明のジヒドロキシ
化合物や混合物は、スピロビインダノール誘導体を原料
として得られるものであり、優れた光学特性(低複屈折
性など)を有し、且つ、耐熱性、機械物性などが良好な
ポリマー用の原料中間体等として、非常に有用な化合物
である。
【0002】
【従来の技術】無機ガラスは、透明性に優れ、光学異方
性が小さいなどの諸物性に優れていることから、透明性
材料として広い分野で使用されている。しかしながら、
重くて破損しやすいこと、生産性が悪い等の問題があ
り、近年、無機ガラスに代わる透明性ポリマーの開発が
盛んに行われている。透明性ポリマーとして、例えば、
ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等は、透
明性、機械物性(例えば、耐衝撃性など)に優れ、且
つ、加工性、成形性に優れることから、無機ガラスの代
替分野、例えば、自動車の透明部品やレンズ等に使用さ
れている。
【0003】一方、レーザー光を用いて、音声、画像、
文字等の情報を記録、再生する光ディスクは、近年、急
速に用途が拡大している。しかしながら、情報記録媒体
として使用される光ディスクにおいては、ディスク本体
をレーザー光線が通過するために透明であることは勿論
のこと、情報の読みとり誤差を少なくするために光学的
均質性が強く求められている。すなわち、例えば、従来
より公知のポリマー(例えば、ポリカーボネートなど)
を用いた場合には、ディスク基盤成形時の樹脂の冷却お
よび流動過程において生じた熱応力、分子配向、ガラス
転移点付近の容積変化等による残留応力が原因となり、
レーザー光線がディスク基盤を通過する際に複屈折が生
じる。この複屈折に起因する光学的不均一性が大きいこ
とは、例えば、記録された情報の読みとり誤りが生じる
など、光ディスク基盤等の光学部品にとっては致命的欠
陥となる。
【0004】ポリメチルメタクリレートは良好な光学特
性を有するものの、耐熱性、吸水性などの面で実用上、
十分な性能を有しているとは言い難く、上述の光ディス
ク基盤を初めとする光学部品においては、高度な光学特
性、すなわち、低複屈折性を有し、且つ、耐熱性、機械
物性等の面においても良好な性能を有する新規なポリマ
ー材料が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
の要求に鑑み、優れた光学特性(低複屈折性など)を有
し、且つ、耐熱性、機械物性等の良好なポリマー用の原
料中間体等として、有用なジヒドロキシ化合物や混合物
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、一般式(1)(化4)で表
されるジヒドロキシ化合物の少なくとも2種類以上から
なる混合物、一般式(1)において、lおよびmがそ
れぞれ独立に1から20の整数を表し、且つ、l+mが
3〜20の整数を表すジヒドロキシ化合物、ならびに、
一般式(2)(化5)で表されるスピロビインダノー
ル誘導体を、触媒の存在下に、β−ハロヒドリン類、ア
ルキレンカーボネート類またはアルキレンオキシド類と
反応させることを特徴とする一般式(1)で表されるジ
ヒドロキシ化合物、あるいは該ジヒドロキシ化合物の少
なくとも2種類以上からなる混合物の製造方法に関する
ものである。
【0007】
【化4】 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
ハロゲン原子を表し、R2 は水素原子またはメチル基を
表し、kは0〜3の整数を表し、lおよびmはそれぞれ
独立に0〜20の整数を表す。)
【0008】
【化5】 (式中、R1 、kは前記と同じ。)
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
一般式(1)において、R1 は置換基を有していてもよ
い直鎖、分岐または環状のアルキル基、置換基を有して
いてもよい直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニト
ロ基あるいはハロゲン原子を表し、好ましくは、置換基
を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐または
環状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1
〜20のアルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子を
表す。また、R1 のアルキル基またはアルコキシ基中の
アルキル基は置換基を有していてもよく、例えば、アル
コキシ基、アルコキシアルコキシ基、シクロアルキル
基、ヘテロ原子含有のシクロアルキル基、シクロアルコ
キシ基、ヘテロ原子含有のシクロアルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アリールオキシアルコキシ基、ハロゲン原
子等で置換されていてもよい。
【0010】R1 の好ましい例としては、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘ
キシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシ
ル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、4−tert−ブチ
ルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチ
ル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル
基、テトラヒドロフルフリル基、2−メトキシエチル
基、2−エトキシエチル基、2−n−ブトキシエチル
基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル
基、3−n−プロポキシプロピル基、3−n−ブトキシ
プロピル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、2−
メトキシエトキシエチル基、2−エトキシエトキシエチ
ル基、2−フェノキシメチル基、2−フェノキシエトキ
シエチル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、3
−クロロプロピル基、2,2,2−トリクロロエチル
基、
【0011】メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−
ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシル基、n
−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ドデシ
ルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−オクタデ
シルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシ
ルオキシ基、4−tert−ブチルシクロヘキシルオキ
シ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ
基、シクロヘキシルメトキシ基、シクロヘキシルエトキ
シ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ
基、2−n−ブトキシエトキシ基、3−メトキシプロポ
キシ基、3−エトキシプロポキシ基、3−n−プロポキ
シプロポキシ基、3−n−ブトキシプロポキシ基、3−
n−ヘキシルオキシプロポキシ基、2−メトキシエトキ
シエトキシ基、2−フェノキシメトキシ基、2−フェノ
キシエトキシエトキシ基、クロロメトキシ基、2−クロ
ロエトキシ基、3−クロロプロポキシ基、2,2,2−
トリクロロエトキシ基、ニトロ基、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0012】該置換基R1 は、より好ましくは、炭素数
1〜10の無置換の直鎖または分岐アルキル基、炭素数
1〜10の無置換の直鎖または分岐アルコキシ基あるい
は塩素原子であり、さらに好ましくは、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n
−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基
または塩素原子である。特に好ましくは、R1 はメチル
基または塩素原子である。一般式(1)において、R2
はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。一般
式(1)において、kは0〜3の整数を表し、好ましく
は、kは0、1または2であり、より好ましくは、kは
0である。一般式(1)において、lおよびmそれぞれ
独立には0〜20の整数を表し、好ましくは、0〜10
の整数であり、よし好ましくは、lおよびmは0から6
の整数であり、さらに好ましくは、0から4の整数を表
す。
【0013】一般式(1)で表される化合物において、
ヒドロキシ基を含む置換基のスピロビインダン環上での
置換位置は4位、5位、6位または7位であり、もう一
方の該置換基の置換位置は、4’位、5’位、6’位ま
たは7’位である。これらの内、好ましい一般式(1)
で表されるジヒドロキシ化合物としては、一般式(1−
A)〜一般式(1−D)(化6)で表される化合物であ
り、より好ましくは、一般式(1−A)、(1−C)ま
たは一般式(1−D)で表される化合物である。これら
の構造の内、一般式(1−C)または一般式(1−D)
で表される化合物は、特に好ましい。
【0014】
【化6】 (式中、R1 、R2 、k、lおよびmは前記と同じ) 一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、
代表的には以下の第1表(表1〜5)に示すジヒドロキ
シ化合物を例示することができるが、勿論本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】
【表5】
【0020】一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合
物は、下記式(2)(化7)で表されるスピロビインダ
ノール誘導体と、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド等のアルキレンオキシド類、エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネート等の環状のアルキレンカーボネ
ート類、2−ブロモエタノール、2−クロロエタノー
ル、2−ブロモ−1−プロパノール等のβ−ハロヒドリ
ン類との反応により製造することができる。これらの方
法の中でも、アルキレンオキシド類、アルキレンカーボ
ネート類を用いて反応を行うことが好ましい。
【0021】
【化7】 (式中、R1 およびkは前記に同じ)
【0022】また、アルキレンオキシド類を用いて反応
を行うと、反応条件によっては、目的物の一般式(1)
で表されるジヒドロキシ化合物の生成反応の他に、アル
キレンオキシド類の自己付加反応による副反応生成物が
生じるなどの問題があることから、アルキレンカーボネ
ート類を用いることは特に好ましい。一般式(2)で表
されるスピロビインダノール誘導体は、公知の方法、例
えば、特開昭62−10030号公報等に記載の方法、
すなわち、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンをペルフルオロアルカンスルホン酸の存在下に加
熱する方法、に従い製造される。
【0023】以下、一般式(2)で表されるスピロビイ
ンダノール誘導体とエチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート等のアルキレンカーボネート類との反応に
ついて詳述する。エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート等のアルキレンカーボネート類の使用量は、
目的とするオキシアルキレン基の付加数、すなわち、一
般式(1)におけるlおよびmの数によって異なるが、
通常、一般式(2)で表されるスピロビインダノール誘
導体1モルに対して、0.3〜60モルであり、好まし
くは、0.5〜50モルであり、より好ましくは0.8
〜20モルである。反応触媒としては、特に限定するも
のではないが、代表的には、アミン類などの塩基性有機
化合物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合
物、有機酸金属塩等の無機、有機の各種金属化合物を例
示することができる。
【0024】アミン類としては、活性水素を有しない第
3級アミンが好ましく、例えば、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミ
ン、ベンジルジメチルアミン等のアラルキルアミン、ト
リエチレンジアミン等の脂環式アミンを例示することが
できる。アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化
合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸リチウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、水素化ナトリウム、水
素化カルシウム、金属ナトリウム、金属カリウム、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−
tert−ブトキシド等が挙げられる。有機カルボン酸
金属塩としては、種々の脂肪族カルボン酸類、芳香族カ
ルボン酸類のナトリウム塩、カリウム塩またはその他の
金属塩等を挙げることができる。また、一般式(2)で
表されるスピロビインダノール誘導体のナトリウムまた
はカリウム塩を用いることもできる。
【0025】これらの反応触媒の使用量は、一般式
(2)で表されるスピロビインダノール誘導体1モルに
対して、0.001モル%〜10モル%が好ましく、よ
り好ましくは、0.01モル%〜5モル%である。これ
らの反応触媒は、単独で使用してもよく、あるいは複数
を混合して用いてもよい。
【0026】本反応の際に、反応溶媒を使用してもよい
し、無溶媒で行ってもよい。無溶媒で反応を行う場合、
反応化合物の融点以上で融解し、反応を行うことが望ま
しい。反応溶媒を用いる場合、反応不活性な各種公知の
溶媒を使用することができる。かかる反応溶媒として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素系溶媒、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水
素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸アミル等のエステル系溶媒、ジオキサン、エチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のエーテル系溶媒、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N−メチルイミダゾリジノン、ジメ
チルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒を挙げるこ
とができる。反応溶媒の使用量に関しては特に制限はな
いが、使用量があまりに多すぎる場合は製造効率等の面
で好ましくなく、通常は、一般式(2)で表されるスピ
ロビインダノール誘導体およびアルキレンカーボネート
類の総重量にたいして、300倍重量以下であり、好ま
しくは、100倍重量以下である。
【0027】反応は、大気雰囲気下、あるいは、不活性
ガス雰囲気下のいずれで行ってもよいが、反応生成物の
着色等を抑制するために、窒素、アルゴン等の不活性ガ
ス雰囲気下で行うことは好ましいことである。反応温度
は、使用する反応触媒、反応溶媒により異なるが、30
〜200℃が好ましく、より好ましくは、50〜180
℃である。反応時間は、反応触媒の種類、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネートの装入量、反応温度
等により異なるが、通常0.5〜50時間で十分であ
る。反応終了後、所望に応じて、使用した反応触媒を濾
過、水洗、あるいは鉱酸(例えば、塩酸、硫酸)や有機
酸(例えば、酢酸、プロピオン酸)等で中和するなど、
常法に従って処理して除去することができる。
【0028】次に、一般式(2)で表されるスピロビイ
ンダノール誘導体とエチレンオキシド、プロピレンオキ
シド等のアルキレンオキシド類との反応について詳述す
る。スピロビインダノール誘導体とアルキレンオキシド
類との反応は、例えば、米国特許第3794617号、
特公昭60−5578号公報、特開平6−10151号
公報に記載の方法と同様の方法、すなわち、一般式
(2)で表されるスピロビインダノール誘導体とアルキ
レンオキシド類を触媒の存在下反応させることにより実
施される。エチレンオキシド、プロピレンオキシドの使
用量は、目的とするオキシアルキレン基の付加数、すな
わち、一般式(1)におけるlおよびmの数によって異
なるが、通常、一般式(2)で表されるスピロビインダ
ノール誘導体1モルに対して、0.3〜60モルであ
り、好ましくは、0.5〜50モルである。
【0029】反応触媒としては、特に限定するものでは
ないが、代表的には、アミン類などの塩基性有機化合
物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、有
機酸金属塩等の無機、有機の各種金属化合物を例示する
ことができる。反応触媒を用いる場合、上記のアルキレ
ンカーボネート類との反応の説明のところで述べたもの
と同様な触媒を例示することができる。これらの反応触
媒の使用量は、一般式(2)で表されるスピロビインダ
ノール誘導体に対して、0.01重量%〜10重量%が
好ましく、より好ましくは、0.03重量%〜5重量%
である。これらの反応触媒は、単独で使用してもよく、
または複数を混合して用いてもよい。
【0030】反応に際しては、反応溶媒を使用してもよ
く、また無溶媒で行ってもよい。無溶媒で反応を行う場
合、反応化合物の融点以上で融解し、反応を行うことが
好ましい。反応溶媒を用いる場合、上記のアルキレンカ
ーボネート類との反応の説明のところで述べたものと同
様な反応不活性な各種公知の溶媒を例示することができ
る。反応溶媒の使用量に関しては特に制限はないが、使
用量があまりに多すぎる場合は製造効率等の面で好まし
くなく、通常は、一般式(2)で表されるスピロビイン
ダノール誘導体およびアルキレンオキシド類の総重量に
たいして、300倍重量以下であり、好ましくは、10
0倍重量以下である。
【0031】反応温度は、使用する反応触媒、反応溶媒
により異なるが、30〜200℃が好ましく、より好ま
しくは、50〜180℃である。反応圧力は、反応器の
除熱能力、耐圧により異なるため限定できないが、通
常、常圧〜10Kg/cm2 Gで行うことが好ましく、
より好ましくは、常圧〜5Kg/cm2 Gである。反応
時間は、触媒の種類、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシドの装入量、反応温度、反応圧力条件等により異な
るが、通常0.5〜50時間で十分である。反応終了
後、所望に応じて、使用した反応触媒を濾過、水洗、あ
るいは鉱酸(例えば、塩酸、硫酸)や有機酸(例えば、
酢酸、プロピオン酸)等で中和するなど、常法に従って
処理して除去することができる。
【0032】上記反応条件よって、一般式(1)におい
てlおよびmが異なるジヒドロキシ化合物の混合物とし
て得られるので、本発明の一般式(1)で表されるジヒ
ドロキシ化合物の少なくとも2種類からなる混合物は、
分離を行うこと無く、公知の各種後処理操作(濾過、中
和、水洗、分液、溶媒留去、乾燥など)を行った後、そ
のまま好適に使用することができる。
【0033】また、必要に応じて、上記のようにして得
られた一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物の2
種類以上からなる混合物を、各種公知の方法(例えば、
再結晶、カラムクロマトグラフィー、蒸留等)により精
製することにより、該混合物から、本発明の一般式
(1)で表されるジヒドロキシ化合物を単一化合物とし
て各々、単離することができる。このようにして得られ
る本発明の一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合
物、あるいは、該化合物の2種類以上からなる混合物
は、優れた光学特性(低複屈折性など)を有し、且つ、
耐熱性、機械物性等の良好なポリマー用原料等として、
非常に有用である。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 〔下記式(1−1)で表されるジヒドロキシ
化合物の製造〕 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’−テトラメチル−1,1'−スピロビインダン152
g(0.5mol)、エチレンカーボネート97g
(1.1mol)、炭酸カリウム3.5g(25mmo
l)および混合キシレン200gを装入し、10時間加
熱還流した。冷却後、生じた固体を濾取し、メタノール
−水混合系で再結晶して精製し、目的の式(1−1)
(化8)で表されるジヒドロキシ化合物169g(収率
85%)を白色固体として得た。この化合物の融点は、
154〜158℃であった。
【0035】
【化8】
【0036】実施例2 〔下記式(1−2)で表される
ジヒドロキシ化合物の製造〕 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’,5,5’,7,7’−オクタメチル−1,1’−
スピロビインダン182g(0.5mol)、エチレン
カーボネート97g(1.1mol)、炭酸カリウム
3.5g(25mmol)およびp−キシレン200g
を装入し、12時間加熱還流した。冷却後、生じた固体
を濾取し、メタノール−水混合系で再結晶して精製し、
目的の式(1−2)(化9)で表されるジヒドロキシ化
合物203g(収率89%)を白色固体として得た。こ
の化合物の融点は、181〜183℃であった。
【0037】
【化9】
【0038】実施例3 〔下記式(1−3)で表される
ジヒドロキシ化合物の製造〕 反応容器に、実施例1で得られたジヒドロキシ化合物8
0g(0.2mol)、水酸化ナトリウム19g(0.
44mol)、トルエン200gを装入し、共沸脱水に
よりジナトリウム塩を製造した。冷却後、2−ブロモエ
タノール55g(0.44mol)を滴下し、5時間還
流した。冷却後、生じた固体を濾取し、メタノール−水
混合系で再結晶して精製し、目的の式(1−3)(化1
0)で表されるジヒドロキシ化合物89g(収率92
%)を白色固体として得た。この化合物の融点は、12
8〜130℃であった。
【0039】
【化10】
【0040】実施例4 〔式(1−1)、式(1−3)
〜式(1−7)で表されるジヒドロキシ化合物の混合物
の製造〕 反応容器に、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,
3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン15
4g(0.5mol)、エチレンカーボネート194g
(2.2mol)、炭酸カリウム6.9g(50mmo
l)および混合キシレン200gを装入し、28時間加
熱還流した。冷却後、生じた固体を濾取し、メタノール
−水混合系で再結晶して精製し、目的の前記式(1−
1)、式(1−3)および下記式(1−4)〜式(1−
7)(化11)で表されるジヒドロキシ化合物の混合物
129g(収率53%)を白色固体として得た。この混
合物の融点は103〜120℃であり、1分子あたりの
ヒドロキシエチル基の平均付加数は3.7分子であっ
た。なお、GPCおよびカラム分離により確認した各成
分の割合および融点は次の通りであった。
【0041】
【化11】 ジヒドロキシ化合物 割合(%) 融点(℃) 式(1−1)で表される化合物 11.6 154〜158 式(1−3)で表される化合物 29.5 128〜130 式(1−4)で表される化合物 37.3 141〜143 式(1−5)で表される化合物 14.9 121〜125 式(1−6)で表される化合物 4.9 116〜119 式(1−7)で表される化合物 1.8 109〜113
【0042】実施例5 〔式(1−1)、式(1−3)
〜式(1−6)で表されるジヒドロキシ化合物の混合物
の製造〕 オートクレーブに、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,
3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダ
ン154g(0.5mol)、キシレン150g、トリ
ブチルアミン2.8gを装入した。系内を窒素ガスで置
換後、130℃まで加熱し、エチレンオキサイド97g
(2.2mol)を加圧下に徐加し、140℃で2時間
反応を行った。冷却後、生じた固体を濾取し、メタノー
ル−水混合系で再結晶して精製し、目的の前記式(1−
1)、式(1−3)〜式(1−6)で表されるジヒドロ
キシ化合物の混合物216g(収率98%)を白色固体
として得た。この混合物の融点は、112〜124℃で
あり、1分子あたりのヒドロキシエチル基の平均付加数
は3.1分子であった。なお、GPCおよびカラム分離
により確認した各成分の割合および融点は下記の通りで
あった。 ジヒドロキシ化合物 割合(%) 融点(℃) 式(1−1)で表される化合物 23.7 154〜158 式(1−3)で表される化合物 17.9 128〜130 式(1−4)で表される化合物 51.3 141〜143 式(1−5)で表される化合物 4.1 121〜125 式(1−6)で表される化合物 3.0 116〜119
【0043】実施例6 〔式(1−8)〜式(1−1
1)で表されるジヒドロキシ化合物の混合物の製造〕 オートクレーブに、5,5’−ジヒドロキシ−6,6’
−ジクロロ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,
1’−スピロビインダン189g(0.5mol)、ジ
メチルスルホキシド200g、ベンジルジメチルアミン
5.6gを装入した。系内を窒素ガスで置換後、130
℃まで加熱し、エチレンオキサイド63g(1.1mo
l)を加圧下に徐加し、140℃で6時間反応を行っ
た。冷却後、生じた固体を濾取し、メタノール−水混合
系で再結晶して精製し、目的の下記式(1−8)〜式
(1−11)(化12)で表されるジヒドロキシ化合物
の混合物231g(収率92%)を白色固体として得
た。この混合物の融点は、128〜151℃であり、1
分子あたりのヒドロキシエチル基の平均付加数は2.1
分子であった。なお、GPCおよびカラム分離により確
認した各成分の割合および融点は下記の通りであった。
【0044】
【化12】 ジヒドロキシ化合物 割合(%) 融点(℃) 式(1−8)で表される化合物 4.6 161〜163 式(1−9)で表される化合物 81.0 151〜158 式(1−10)で表される化合物 12.2 144〜147 式(1−11)で表される化合物 2.2 130〜132
【0045】実施例7 〔下記式(1−12)で表され
るジヒドロキシ化合物の製造〕 製造例1において、エチレンカーボネートを使用する代
わりに、プロピレンカーボネートを使用する以外は製造
例1に記載の方法と同様にして行い、下記式(1−1
2)(化13)で表されるジヒドロキシ化合物を製造し
た。この化合物の融点は、199〜201℃であった。
【0046】
【化13】
【0047】参考例 内容量500mlのフラスコに、攪拌機、還流冷却管、
ホスゲン(塩化カルボニル)吹き込み用浸漬管を取り付
けた。このフラスコに、前記式(1−1)で表されるジ
ヒドロキシ化合物396g(1.00モル)およびジク
ロロメタン200gを秤取した。この混合物に対して、
氷冷下、ホスゲン207.9g(2.10モル)を60
分間かけて供給し、反応混合物をさらに2時間、攪拌混
合した。反応終了後、窒素ガスを吹き込み、余剰のホス
ゲンと副生した塩化水素を留去した。その後、ジクロロ
メタンを減圧下、留去して、下記式(1−1−a)(化
14)で表されるビスクロロホーメート521g(1.
00モル)得た。
【0048】
【化14】 攪拌機、還流冷却管を取り付けた内容量500mlのフ
ラスコに、得られた式(1−1−a)で表されるビスク
ロロホーメート52.1g(0.10モル)、式(1−
1)で表されるジヒドロキシ化合物39.6g(0.1
0モル)およびジクロロメタン200gを秤取した。こ
の混合物に対してピリジン17.4g(0.22モル)
を、氷冷下、30分を要して滴下した後、さらに同温度
で2時間攪拌した。重合反応終了後、反応混合物に希塩
酸水溶液を加えて攪拌し、過剰のピリジンを除去した
後、ジクロロメタン相をイオン交換水により中性になる
まで洗浄、分液した。得られたポリカーボネートのジク
ロロメタン溶液からジクロロメタンを留去することによ
り、固体のポリカーボネートを得た。このポリカーボネ
ートの重量平均分子量は45000であった。公知の光
学用ポリマー(ポリメチルメタクリレート、ビスフェノ
ールAのポリカーボネート)と比較しながら物性評価を
行ったところ、得られたポリカーボネートは複屈折性を
有し、且つ、耐熱性、機械物性等においても良好な性能
を有していた。
【0049】本発明のジヒドロキシ化合物、該化合物の
混合物を用いて得られるポリマー(ポリカーボネート、
ポリエステル、ポリウレタン等)は、光学特性に優れ
(低複屈折性)、且つ、耐熱性、機械物性等も良好であ
ることが判った。また、本発明の製造方法により、一般
式(1)で表されるジヒドロキシ化合物、該化合物の少
なくとも2種類以上からなるジヒドロキシ化合物の混合
物が、収率、選択性よく製造されることが判った。
【0050】
【発明の効果】本発明により、優れた光学特性(低複屈
折性など)を有し、且つ、耐熱性、機械物性等の良好な
ポリマー用原料等として、有用なジヒドロキシ化合物の
混合物、ジヒドロキシ化合物を提供することが可能とな
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1)で表されるジヒド
    ロキシ化合物の少なくとも2種類以上からなる混合物。 【化1】 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
    たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
    鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
    ハロゲン原子を表し、R2 は水素原子またはメチル基を
    表し、kは0〜3の整数を表し、lおよびmはそれぞれ
    独立に0〜20の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)(化2)において、lおよ
    びmがそれぞれ独立に1から20の整数を表し、且つ、
    l+mが3〜20の整数を表すジヒドロキシ化合物。 【化2】 (式中、R1 、R2 は前記と同じ)
  3. 【請求項3】 一般式(2)(化3)で表されるスピロ
    ビインダノール誘導体を触媒の存在下、β−ハロヒドリ
    ン類、アルキレンカーボネート類またはアルキレンオキ
    シド類と反応させることを特徴とする請求項1または2
    記載のジヒドロキシ化合物、あるいは該ジヒドロキシ化
    合物の混合物の製造方法。 【化3】 (式中、R1 は置換基を有していてもよい直鎖、分岐ま
    たは環状のアルキル基、置換基を有していてもよい直
    鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいは
    ハロゲン原子を表し、kは0〜3の整数を表す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012102035A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Sugai Chemical Industry Co Ltd ポリオキシエチレン付加カリックスアレーン誘導体の製造方法

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