JPH11353A - シート状発熱体 - Google Patents
シート状発熱体Info
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- JPH11353A JPH11353A JP15470497A JP15470497A JPH11353A JP H11353 A JPH11353 A JP H11353A JP 15470497 A JP15470497 A JP 15470497A JP 15470497 A JP15470497 A JP 15470497A JP H11353 A JPH11353 A JP H11353A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nonwoven fabric
- total area
- heat
- heating element
- sheet
- Prior art date
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- Pending
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- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】長時間安定で快適な温度を保ち、装着時の違和
感の無いシート状発熱体を提供する。 【解決手段】本発明のシート状発熱体は、熱融着性繊維
を20重量%以下の不織布、熱融着性繊維を20重量%
以上含有し、平均5mm2以上の貫通孔の総面積が不織
布全面積の30〜90%である不織布、発熱性粉体組成
物、熱融着性繊維を20重量%以上含有し、平均5mm
2以上の貫通孔の総面積が不織布全面積の30〜90%
である不織布、熱融着性繊維を20重量%以下の不織布
の順に重ね、70℃以上の熱エンボス加工で加熱圧縮
し、水か水系液体を含浸させたものである。好ましくは
貫通孔の総面積が不織布全面積の50〜90%のものを
用いる。更に好ましくは、不織布に貫通孔を設けるのに
湿式抄紙法でのワイヤーに水不透過部分を設けることに
より製造された不織布を用いる。
感の無いシート状発熱体を提供する。 【解決手段】本発明のシート状発熱体は、熱融着性繊維
を20重量%以下の不織布、熱融着性繊維を20重量%
以上含有し、平均5mm2以上の貫通孔の総面積が不織
布全面積の30〜90%である不織布、発熱性粉体組成
物、熱融着性繊維を20重量%以上含有し、平均5mm
2以上の貫通孔の総面積が不織布全面積の30〜90%
である不織布、熱融着性繊維を20重量%以下の不織布
の順に重ね、70℃以上の熱エンボス加工で加熱圧縮
し、水か水系液体を含浸させたものである。好ましくは
貫通孔の総面積が不織布全面積の50〜90%のものを
用いる。更に好ましくは、不織布に貫通孔を設けるのに
湿式抄紙法でのワイヤーに水不透過部分を設けることに
より製造された不織布を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状発熱体に
関し、詳しくは発熱性に優れ、薄型で使用しやすいシー
ト状発熱体に関するものである。
関し、詳しくは発熱性に優れ、薄型で使用しやすいシー
ト状発熱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、暖を取る目的で被酸化性金属を主
成分とし、空気中の酸素と接触して発熱する粉体組成物
を通気性を有する袋に収納された発熱体が広く利用され
ている。しかしながら、人体に装着した場合には重力等
により粉体組成物に片寄りが生じ違和感を感じるように
なる他、発熱も片寄る事になる。この欠点を解消する方
法として支持体などに保持させ、シート状にする提案が
種々なされている。
成分とし、空気中の酸素と接触して発熱する粉体組成物
を通気性を有する袋に収納された発熱体が広く利用され
ている。しかしながら、人体に装着した場合には重力等
により粉体組成物に片寄りが生じ違和感を感じるように
なる他、発熱も片寄る事になる。この欠点を解消する方
法として支持体などに保持させ、シート状にする提案が
種々なされている。
【0003】例えば発熱組成物を網状物に保持させる
方法(特開昭53−84246号公報)、活性炭繊維
不織布等に酸化助剤を含浸し、金属箔を重ねる方法(特
開昭63−37181号公報)、和紙に酸化助剤を含
浸させ、発熱剤を散布後加圧成形する方法(実開昭64
−42018号公報)、植物性繊維と熱融着性繊維の
不織布を重ね合わせ、その中に化学発熱剤を分散する方
法(特開平2−142561号公報)、繊維が不規則
に積層された高空隙シート状支持体に発熱剤を分散保持
する方法(特開平3−152894号公報)、高空隙
不織布と不織布を接着剤で重ね合わせ、上面に発熱組成
物粉体を散布、更に不織布を重ねて加熱圧着する方法
(特開平8−112303号公報)等がある。
方法(特開昭53−84246号公報)、活性炭繊維
不織布等に酸化助剤を含浸し、金属箔を重ねる方法(特
開昭63−37181号公報)、和紙に酸化助剤を含
浸させ、発熱剤を散布後加圧成形する方法(実開昭64
−42018号公報)、植物性繊維と熱融着性繊維の
不織布を重ね合わせ、その中に化学発熱剤を分散する方
法(特開平2−142561号公報)、繊維が不規則
に積層された高空隙シート状支持体に発熱剤を分散保持
する方法(特開平3−152894号公報)、高空隙
不織布と不織布を接着剤で重ね合わせ、上面に発熱組成
物粉体を散布、更に不織布を重ねて加熱圧着する方法
(特開平8−112303号公報)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法で得られたシート状発熱体は以下の問題点があ
る。 シート状発熱体の剛性が大きく、発熱組成物の粉体が
離脱しやすい。 金属箔の表面積が小さく充分な発熱特性が得られな
い。 シート状発熱体の折曲げ等により発熱剤が剥がれやす
い。 保水性を出すための植物繊維により不織布同士が剥が
れやすい。 発熱組成物を分散保持した後で懸濁液を散布するため
に均一保持が難しい。 高空隙不織布と不織布を接着剤で重ね合わせる為、人
体に装着した場合に折り曲げ時にまだ違和感が有る他、
充分に接着させるには不織布の空隙が接着剤で埋まる
為、主として片面からしか酸素が供給されず、充分に発
熱する量の発熱性組成物を散布した場合には保持性に劣
るので均一な発熱性が得にくい。
の方法で得られたシート状発熱体は以下の問題点があ
る。 シート状発熱体の剛性が大きく、発熱組成物の粉体が
離脱しやすい。 金属箔の表面積が小さく充分な発熱特性が得られな
い。 シート状発熱体の折曲げ等により発熱剤が剥がれやす
い。 保水性を出すための植物繊維により不織布同士が剥が
れやすい。 発熱組成物を分散保持した後で懸濁液を散布するため
に均一保持が難しい。 高空隙不織布と不織布を接着剤で重ね合わせる為、人
体に装着した場合に折り曲げ時にまだ違和感が有る他、
充分に接着させるには不織布の空隙が接着剤で埋まる
為、主として片面からしか酸素が供給されず、充分に発
熱する量の発熱性組成物を散布した場合には保持性に劣
るので均一な発熱性が得にくい。
【0005】以上のように、発熱性粉体組成物が均一に
保持され、粉体の漏れの無い折曲げや振動に安定な、操
業上の問題も無く、使用時に違和感の少ないシート状発
熱体の開発が望まれていた。
保持され、粉体の漏れの無い折曲げや振動に安定な、操
業上の問題も無く、使用時に違和感の少ないシート状発
熱体の開発が望まれていた。
【0006】
【発明を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明のシート状発熱体は、熱融着性繊維が特定比率以下
である不織布、熱融着性繊維が特定比率以上であり、特
定範囲の面積の貫通孔が開いている不織布、発熱性粉体
組成物、更に熱融着性繊維が特定比率以下である不織
布、熱融着性繊維を特定比率以上含有し、特定範囲の面
積の貫通孔の開いている不織布、熱融着性繊維が特定比
率以下の不織布の順に重ね合わせ、熱エンボス処理によ
り加熱圧縮した後、水又は水系液体を含浸させる事によ
り得られる。
発明のシート状発熱体は、熱融着性繊維が特定比率以下
である不織布、熱融着性繊維が特定比率以上であり、特
定範囲の面積の貫通孔が開いている不織布、発熱性粉体
組成物、更に熱融着性繊維が特定比率以下である不織
布、熱融着性繊維を特定比率以上含有し、特定範囲の面
積の貫通孔の開いている不織布、熱融着性繊維が特定比
率以下の不織布の順に重ね合わせ、熱エンボス処理によ
り加熱圧縮した後、水又は水系液体を含浸させる事によ
り得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明は、熱融着性繊維が20重量
%以下の不織布A、熱融着性繊維を20重量%以上含有
し、平均面積5mm2以上の貫通孔が実質上均一に開け
られ、貫通孔の総面積が全面積の30〜90%である不
織布B、発熱性粉体組成物、熱融着性繊維を20重量%
以上含有し、平均面積5mm2以上の貫通孔が実質上均
一に開けられ、貫通孔の総面積が全面積の30〜90%
である不織布C、熱融着性繊維が20重量%以下の不織
布Dの順に重ね合わせ、70℃以上の熱エンボス加工に
より加熱圧縮した後、水又は水系液体を含浸させて得ら
れるシート状発熱体である。
て詳細に説明する。本発明は、熱融着性繊維が20重量
%以下の不織布A、熱融着性繊維を20重量%以上含有
し、平均面積5mm2以上の貫通孔が実質上均一に開け
られ、貫通孔の総面積が全面積の30〜90%である不
織布B、発熱性粉体組成物、熱融着性繊維を20重量%
以上含有し、平均面積5mm2以上の貫通孔が実質上均
一に開けられ、貫通孔の総面積が全面積の30〜90%
である不織布C、熱融着性繊維が20重量%以下の不織
布Dの順に重ね合わせ、70℃以上の熱エンボス加工に
より加熱圧縮した後、水又は水系液体を含浸させて得ら
れるシート状発熱体である。
【0008】本発明の不織布の貫通孔の面積、及び総面
積は、不織布表面の顕微鏡写真を画像解析することによ
り得られる値である。
積は、不織布表面の顕微鏡写真を画像解析することによ
り得られる値である。
【0009】本発明では熱融着性繊維は不織布Aや不織
布Dの20重量%以下であるが、20重量%より多いと
熱エンボスロール等での加工時にロール表面等に融着し
やすく、汚れや切断の原因となりやすい。
布Dの20重量%以下であるが、20重量%より多いと
熱エンボスロール等での加工時にロール表面等に融着し
やすく、汚れや切断の原因となりやすい。
【0010】本発明では熱融着性繊維は不織布Bや不織
布Cの20重量%以上含有するが、20重量%より少な
いと特に熱エンボス加工後の不織布Bと不織布Cとの接
着性に劣り、製造加工時、使用時に発熱性粉体が移動し
て発熱性、装着性に悪影響を及ぼす。
布Cの20重量%以上含有するが、20重量%より少な
いと特に熱エンボス加工後の不織布Bと不織布Cとの接
着性に劣り、製造加工時、使用時に発熱性粉体が移動し
て発熱性、装着性に悪影響を及ぼす。
【0011】熱エンボス加工とは、表面にエンボスを有
するロールや金属板等を加熱し、ロールとの間や金属板
との間に挟んだ不織布を圧縮することにより不織布同士
を接着させたり、不織布表面にエンボス模様を付けたり
する加工である。
するロールや金属板等を加熱し、ロールとの間や金属板
との間に挟んだ不織布を圧縮することにより不織布同士
を接着させたり、不織布表面にエンボス模様を付けたり
する加工である。
【0012】70℃以上の熱エンボス加工による加熱圧
縮でエンボスロール等の凸部により不織布Aと不織布
B、不織布Bと不織布C、不織布Cと不織布Dとが接触
することにより融着して部分的な接着が得られる。全体
に加熱圧縮を加える場合と比較して発熱性粉体組成物の
空隙部分の減少が少ないので、水が全体に行き渡るのに
抵抗が少なく、保水量も多くなり、酸素も通りやすく短
時間の安定した発熱が得られる。
縮でエンボスロール等の凸部により不織布Aと不織布
B、不織布Bと不織布C、不織布Cと不織布Dとが接触
することにより融着して部分的な接着が得られる。全体
に加熱圧縮を加える場合と比較して発熱性粉体組成物の
空隙部分の減少が少ないので、水が全体に行き渡るのに
抵抗が少なく、保水量も多くなり、酸素も通りやすく短
時間の安定した発熱が得られる。
【0013】熱エンボス加工時の表面温度が70℃より
低いと充分なエンボス効果が得られず、特に不織布Bと
不織布Cの接着効果が得られないので発熱性粉体が移動
したり切断面より漏れる。
低いと充分なエンボス効果が得られず、特に不織布Bと
不織布Cの接着効果が得られないので発熱性粉体が移動
したり切断面より漏れる。
【0014】本発明の不織布B及び不織布Cには平均面
積が5mm2以上で総面積が全面積の30%以上の貫通
孔が開いているので熱エンボス加工時にエンボスロール
等の凸部により発熱性粉体組成物がかき分けられて貫通
孔に入り込み、不織布Bと不織布Cが接触しやすくなっ
て、熱融着しやすくなる。
積が5mm2以上で総面積が全面積の30%以上の貫通
孔が開いているので熱エンボス加工時にエンボスロール
等の凸部により発熱性粉体組成物がかき分けられて貫通
孔に入り込み、不織布Bと不織布Cが接触しやすくなっ
て、熱融着しやすくなる。
【0015】本発明では特に不織布B及び不織布Cは貫
通孔の総面積が全面積の50〜90%であるものが好ま
しい。
通孔の総面積が全面積の50〜90%であるものが好ま
しい。
【0016】本発明では不織布は乾式法、湿式抄紙法で
製造されたものが使用される。
製造されたものが使用される。
【0017】乾式法の不織布はスパンボンド法、メルト
ブロー法、ニードルパンチ法等で製造される。
ブロー法、ニードルパンチ法等で製造される。
【0018】湿式抄紙法の不織布は、水中に繊維を低濃
度で分散させ、必要に応じて分散剤、粘剤、凝集剤、紙
力増強剤、サイジング剤等を添加した後、丸網抄紙機、
長網抄紙機、傾斜型抄紙機、あるいは2種以上の抄紙機
を組み合わせたコンビネーション型抄紙機を用いて製造
される。
度で分散させ、必要に応じて分散剤、粘剤、凝集剤、紙
力増強剤、サイジング剤等を添加した後、丸網抄紙機、
長網抄紙機、傾斜型抄紙機、あるいは2種以上の抄紙機
を組み合わせたコンビネーション型抄紙機を用いて製造
される。
【0019】本発明では特に、不織布B及び不織布Cが
抄紙機のワイヤーに総面積の30%以上の水不透過部分
を設けた湿式抄紙法で製造されたものである。
抄紙機のワイヤーに総面積の30%以上の水不透過部分
を設けた湿式抄紙法で製造されたものである。
【0020】本発明では特に、不織布B及び不織布Cが
抄紙機のワイヤーに総面積の50%以上の水不透過部分
を設けた湿式抄紙法で製造されたものである。
抄紙機のワイヤーに総面積の50%以上の水不透過部分
を設けた湿式抄紙法で製造されたものである。
【0021】湿式抄紙法でワイヤーに水不透過部分を設
けることにより容易に貫通孔が開いている本発明の不織
布B及び不織布Cを得ることが出来、得られた不織布は
均一であり、熱エンボスロール加工により充分な強度を
発現する。一方、貫通孔が総面積の30〜90%開いて
いる乾式法の不織布は網状で不均一であり、伸びやすい
ために加工しにくい。
けることにより容易に貫通孔が開いている本発明の不織
布B及び不織布Cを得ることが出来、得られた不織布は
均一であり、熱エンボスロール加工により充分な強度を
発現する。一方、貫通孔が総面積の30〜90%開いて
いる乾式法の不織布は網状で不均一であり、伸びやすい
ために加工しにくい。
【0022】特に本発明では不織布B及び不織布Cが熱
融着性繊維を50重量%以上含有したものである。
融着性繊維を50重量%以上含有したものである。
【0023】熱融着性繊維が50重量%以上含有するこ
とにより、熱エンボス加工後の不織布Bと不織布Cとの
接着強度が大きく、発熱性粉体組成物を不織布間に強固
に固定する。
とにより、熱エンボス加工後の不織布Bと不織布Cとの
接着強度が大きく、発熱性粉体組成物を不織布間に強固
に固定する。
【0024】本発明では、発熱性粉体組成物としては、
純鉄、還元鉄、ニッケル等の酸化性金属粉を主成分と
し、酸化促進剤の活性炭、食塩、塩化カルシウム等の無
機電解質、パーライト、セピオライト、バーミキュライ
ト、けいそう土、活性白土、ゼオライト、吸水性樹脂等
の保水剤、水等が混合される。
純鉄、還元鉄、ニッケル等の酸化性金属粉を主成分と
し、酸化促進剤の活性炭、食塩、塩化カルシウム等の無
機電解質、パーライト、セピオライト、バーミキュライ
ト、けいそう土、活性白土、ゼオライト、吸水性樹脂等
の保水剤、水等が混合される。
【0025】本発明では発熱性粉体組成物にはポリエチ
レン、ポリプロピレン等やそれらの酢酸ビニル等の変性
物である接着性粉体は特に必要としないが、粉体同士の
接着性を向上する為に発熱性を阻害しない程度に発熱性
粉体組成物の5重量%程度以下を添加してもよい。
レン、ポリプロピレン等やそれらの酢酸ビニル等の変性
物である接着性粉体は特に必要としないが、粉体同士の
接着性を向上する為に発熱性を阻害しない程度に発熱性
粉体組成物の5重量%程度以下を添加してもよい。
【0026】発熱性粉体組成物に接着性粉体を多量に添
加すると、接着性粉体が溶融して鉄粉の表面を包み込
み、発熱性を阻害する他、シート状発熱体を硬くするの
で装着性が悪化する。
加すると、接着性粉体が溶融して鉄粉の表面を包み込
み、発熱性を阻害する他、シート状発熱体を硬くするの
で装着性が悪化する。
【0027】本発明では、表面温度が100〜220℃
の熱エンボス加工により加熱圧縮した後、水又は水系液
体を含浸させて得られるシート状発熱体である。
の熱エンボス加工により加熱圧縮した後、水又は水系液
体を含浸させて得られるシート状発熱体である。
【0028】熱エンボス加工時の表面温度が100℃以
上にすることにより充分なエンボス効果、接着効果が得
られるが、220℃より高いと不織布を構成している繊
維の融着等によりエンボスロール表面にくっついて切断
や汚れの原因となり操業性が低下する。220℃より高
い融点の繊維のみを使用する場合には不織布の強度が低
く操業時の切断が発生しやすい。
上にすることにより充分なエンボス効果、接着効果が得
られるが、220℃より高いと不織布を構成している繊
維の融着等によりエンボスロール表面にくっついて切断
や汚れの原因となり操業性が低下する。220℃より高
い融点の繊維のみを使用する場合には不織布の強度が低
く操業時の切断が発生しやすい。
【0029】熱エンボス加工のエンボスロール等の凸部
の高さは一般的には50μm以上であり、不織布の厚さ
や使用繊維の種類、熱エンボス加工時の表面温度により
異なるが、100μm以上が好ましい。
の高さは一般的には50μm以上であり、不織布の厚さ
や使用繊維の種類、熱エンボス加工時の表面温度により
異なるが、100μm以上が好ましい。
【0030】熱エンボス加工加圧時の線圧はエンボス効
果からは一般的には20〜200kg/cmである。
果からは一般的には20〜200kg/cmである。
【0031】線圧が20kg/cmより小さいとエンボ
ス効果が得にくく不織布A、不織布B、不織布C、不織
布Dが剥がれやすい。200kg/cmより大きいと熱
エンボス加工時に凸部が不織布に孔を開け、発熱性粉体
組成物が漏れやすくなる。
ス効果が得にくく不織布A、不織布B、不織布C、不織
布Dが剥がれやすい。200kg/cmより大きいと熱
エンボス加工時に凸部が不織布に孔を開け、発熱性粉体
組成物が漏れやすくなる。
【0032】本発明では、不織布を構成する繊維として
は何を用いても良いが、アクリル、ポリエステル、ポリ
プロピレン、ビニロン、ナイロン等の人造繊維やパル
プ、綿、麻、レーヨン等の植物繊維が好ましい。
は何を用いても良いが、アクリル、ポリエステル、ポリ
プロピレン、ビニロン、ナイロン等の人造繊維やパル
プ、綿、麻、レーヨン等の植物繊維が好ましい。
【0033】吸水性の良好な不織布はレーヨン、パルプ
等の天然繊維、吸水性合成繊維、吸水性合成樹脂や吸水
性天然化合物の利用が保水性の点で好ましい。
等の天然繊維、吸水性合成繊維、吸水性合成樹脂や吸水
性天然化合物の利用が保水性の点で好ましい。
【0034】本発明の熱融着性繊維とは熱により一部ま
たは全部が軟化ないし溶融して隣接する繊維と融着する
繊維である。
たは全部が軟化ないし溶融して隣接する繊維と融着する
繊維である。
【0035】本発明では、熱融着性繊維としては200
℃程度以下の温度で融着する繊維であれば何を用いても
良いが、ポリオレフィンやポリエステル繊維、鞘部分に
ポリエチレン等の低融点のポリマーを用い、芯部分にポ
リプロピレン、ポリエステル等の高融点のポリマーを用
いた芯鞘繊維が好ましく用いられる。
℃程度以下の温度で融着する繊維であれば何を用いても
良いが、ポリオレフィンやポリエステル繊維、鞘部分に
ポリエチレン等の低融点のポリマーを用い、芯部分にポ
リプロピレン、ポリエステル等の高融点のポリマーを用
いた芯鞘繊維が好ましく用いられる。
【0036】又、製造した不織布には、熱エンボスロー
ル等への熱による融着を考慮しながら所望の特性を有す
るように熱処理、又はウレタン系、アクリル系、酢酸ビ
ニル系、スチレン−ブタジェン系、でんぷん系、ポリビ
ニルアルコール系バインダー等の含浸処理、カレンダー
処理等の後処理を施しても良い。不織布を構成している
繊維同士を互いに絡み合わせることによって当該不織布
の強度を更に高めることを目的として、カード法、ニー
ドルパンチ法、スパンレース法等による後処理(二次加
工)を行ってもよい。
ル等への熱による融着を考慮しながら所望の特性を有す
るように熱処理、又はウレタン系、アクリル系、酢酸ビ
ニル系、スチレン−ブタジェン系、でんぷん系、ポリビ
ニルアルコール系バインダー等の含浸処理、カレンダー
処理等の後処理を施しても良い。不織布を構成している
繊維同士を互いに絡み合わせることによって当該不織布
の強度を更に高めることを目的として、カード法、ニー
ドルパンチ法、スパンレース法等による後処理(二次加
工)を行ってもよい。
【0037】不織布A、不織布B、不織布C、及び不織
布Dの目付は、シート状発熱体の厚みが薄い方が使用上
好ましいので少ない方が良いが、発熱性粉体組成物を強
固に保持する為には下限が有り、一般的には10〜10
0g/m2である。
布Dの目付は、シート状発熱体の厚みが薄い方が使用上
好ましいので少ない方が良いが、発熱性粉体組成物を強
固に保持する為には下限が有り、一般的には10〜10
0g/m2である。
【0038】シート状発熱体の厚さは一般的にはJIS
−L1096に準拠した荷重50gf/cm2での厚さが
0.6〜3.5mmである。
−L1096に準拠した荷重50gf/cm2での厚さが
0.6〜3.5mmである。
【0039】3.5mmより厚いと身体に装着して使用
する場合、特に肌着に貼る場合では運動する時に違和感
が有り、0.6mmより薄いと使用時の違和感は無いが
発熱性粉体組成物の保持量の関係で使用可能な時間が短
くなり、強度も弱く、特定の目的で短時間使用する場合
以外ではあまり好ましくない。
する場合、特に肌着に貼る場合では運動する時に違和感
が有り、0.6mmより薄いと使用時の違和感は無いが
発熱性粉体組成物の保持量の関係で使用可能な時間が短
くなり、強度も弱く、特定の目的で短時間使用する場合
以外ではあまり好ましくない。
【0040】発熱性粉体組成物を不織布B又は不織布C
に保持させる方法はいかなる方法でも良いが、例えば、
回転しているエンボスロールに発熱性粉体組成物を単位
時間に一定量を振りかけ、エンボスロールから不織布B
又は不織布Cにに落として保持させる方法、スリット状
の開口部から連続的に単位時間に一定量を不織布B又は
不織布Cに落とす方法、振動ふるいに落とす方法等が有
り、落とした後で不織布B又はCに振動を加える方法も
有るが、発熱性粉体組成物を保持させる面の反対面から
吸引すればより好ましい。
に保持させる方法はいかなる方法でも良いが、例えば、
回転しているエンボスロールに発熱性粉体組成物を単位
時間に一定量を振りかけ、エンボスロールから不織布B
又は不織布Cにに落として保持させる方法、スリット状
の開口部から連続的に単位時間に一定量を不織布B又は
不織布Cに落とす方法、振動ふるいに落とす方法等が有
り、落とした後で不織布B又はCに振動を加える方法も
有るが、発熱性粉体組成物を保持させる面の反対面から
吸引すればより好ましい。
【0041】発熱性粉体組成物の保持される量は、通常
は1m2当たり200〜5000g程度である。200
gより少ないと発熱時間が短く、5000gより多いと
シート状発熱体の厚みが増加し、重くなるので特定の用
途以外では好ましくない。
は1m2当たり200〜5000g程度である。200
gより少ないと発熱時間が短く、5000gより多いと
シート状発熱体の厚みが増加し、重くなるので特定の用
途以外では好ましくない。
【0042】本発明のシート状発熱体は用途により、厚
さ、発熱時間、等が選択されるが、適宜形状、大きさ等
も目的に応じて切断され、加工されて非通気性の袋に詰
めて密閉され、使用されるまで保存される。
さ、発熱時間、等が選択されるが、適宜形状、大きさ等
も目的に応じて切断され、加工されて非通気性の袋に詰
めて密閉され、使用されるまで保存される。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明は以下の実施例に限られるものではない。
尚、%、部とあるのは重量%、重量部を表す。
が、本発明は以下の実施例に限られるものではない。
尚、%、部とあるのは重量%、重量部を表す。
【0044】実施例1〜6 実施例1〜6で使用する湿式抄紙法で作成する不織布
A、不織布Dの組成、不織布B、不織布Cの組成、貫通
孔の面積、総面積を表1〜表6に示す。
A、不織布Dの組成、不織布B、不織布Cの組成、貫通
孔の面積、総面積を表1〜表6に示す。
【0045】湿式抄紙法で作製する不織布A、不織布
B、不織布C及び不織布Dは丸網抄紙機により抄造した
後、ウェットプレスパート、乾燥パート、カレンダーパ
ートを適宜調節して、目標の厚さの不織布を作製した。
不織布B及び不織布Cの作成では丸網部分に目標の貫通
孔の面積に合った水不透過部分を目止めしたワイヤーを
使用した。
B、不織布C及び不織布Dは丸網抄紙機により抄造した
後、ウェットプレスパート、乾燥パート、カレンダーパ
ートを適宜調節して、目標の厚さの不織布を作製した。
不織布B及び不織布Cの作成では丸網部分に目標の貫通
孔の面積に合った水不透過部分を目止めしたワイヤーを
使用した。
【0046】得られた不織布Aに不織布Bを重ね、不織
布Bの上面に鉄粉(平均粒径80μm)80部、活性炭
(平均粒径30μm)20部の混合された発熱性粉体組
成物を1000g/m2の割合で開口部から落下させて保
持させた。この不織布の上に不織布Cを重ね、更に不織
布Dを重ね合わせ、180℃、線圧40kg/cmで熱
エンボスロール加熱圧着機(凸部の高さ500μm、凸
部の存在する密度は1平方cm当たり9個)により30
m/分の速度で加熱圧縮して融着させてシート状にし
た。
布Bの上面に鉄粉(平均粒径80μm)80部、活性炭
(平均粒径30μm)20部の混合された発熱性粉体組
成物を1000g/m2の割合で開口部から落下させて保
持させた。この不織布の上に不織布Cを重ね、更に不織
布Dを重ね合わせ、180℃、線圧40kg/cmで熱
エンボスロール加熱圧着機(凸部の高さ500μm、凸
部の存在する密度は1平方cm当たり9個)により30
m/分の速度で加熱圧縮して融着させてシート状にし
た。
【0047】10cm×10cmに切断後8.5%の食
塩水を400g/m2の割合で散布しシート状発熱体を作
製した。このものを片面がポリプロピレン製微多孔性フ
ィルムとナイロン不織布の複合シート、片面がポリエチ
レンフィルムとナイロン不織布のラミネートシートの通
気性偏平状袋に収納し、更に非通気性袋に密閉し、2日
後に発熱性の評価を行った。その結果を表9に示す。
塩水を400g/m2の割合で散布しシート状発熱体を作
製した。このものを片面がポリプロピレン製微多孔性フ
ィルムとナイロン不織布の複合シート、片面がポリエチ
レンフィルムとナイロン不織布のラミネートシートの通
気性偏平状袋に収納し、更に非通気性袋に密閉し、2日
後に発熱性の評価を行った。その結果を表9に示す。
【0048】実施例7 実施例1で、熱エンボスロ−ルの表面温度を220℃と
した以外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価
結果を表9に示す。
した以外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価
結果を表9に示す。
【0049】実施例8 実施例1で、熱エンボスロールの表面温度を240℃と
した以外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価
結果を表9に示す。
した以外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価
結果を表9に示す。
【0050】実施例9 実施例1で、熱エンボスロ−ルの表面温度を100℃と
した以外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価
結果を表9に示す。
した以外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価
結果を表9に示す。
【0051】実施例10 実施例1で、熱エンボスロールの表面温度を70℃とし
た以外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価結
果を表9に示す。
た以外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価結
果を表9に示す。
【0052】実施例11 実施例1で、不織布B及び不織布Cをポリエチレン繊維
100重量%、貫通孔の面積20mm2、総面積50
%、密度0.1、目付15g/m2の乾式不織布にした以
外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価結果を
表9に示す。
100重量%、貫通孔の面積20mm2、総面積50
%、密度0.1、目付15g/m2の乾式不織布にした以
外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価結果を
表9に示す。
【0053】比較例1 実施例1で、不織布A、不織布B、不織布C及び不織布
Dの組成、物性を表7のように変えた以外は同様にして
シート状発熱体を作製した。評価結果を表9に示す。
Dの組成、物性を表7のように変えた以外は同様にして
シート状発熱体を作製した。評価結果を表9に示す。
【0054】比較例2 実施例1で、不織布A、不織布B、不織布C及び不織布
Dの組成、物性を表8のように変えた以外は同様にして
シート状発熱体を作製した。評価結果を表9に示す。
Dの組成、物性を表8のように変えた以外は同様にして
シート状発熱体を作製した。評価結果を表9に示す。
【0055】比較例3 実施例1で、熱エンボスロールの表面温度を60℃とし
た以外は同様にしてシート状発熱体を作成した。評価結
果を表9に示す。
た以外は同様にしてシート状発熱体を作成した。評価結
果を表9に示す。
【0056】比較例4 実施例1で、熱エンボスロールの代わりに180℃で線
圧40kg/cmで鏡面ロール圧着機により圧縮した以
外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価結果を
表9に示す。
圧40kg/cmで鏡面ロール圧着機により圧縮した以
外は同様にしてシート状発熱体を作製した。評価結果を
表9に示す。
【0057】比較例5 実施例5で不織布B及び不織布Cの貫通孔の総面積比を
20%とした以外は同様にしてシート状発熱体を作成し
た。評価結果を表9に示す。
20%とした以外は同様にしてシート状発熱体を作成し
た。評価結果を表9に示す。
【0058】比較例6 実施例4で不織布B及び不織布Cの1個の貫通孔の面積
を3mmとした以外は同様にしてシート状発熱体を作成
した。評価結果を表9に示す。
を3mmとした以外は同様にしてシート状発熱体を作成
した。評価結果を表9に示す。
【0059】尚、表1〜表8中の2d×5mmは2デニ
ールで長さ5mmを意味し、NBF−Eはポリプロピレ
ン/ポリ酢酸ビニルの熱融着性繊維(芯鞘繊維、大和紡
績社製)を意味し、PET繊維はポリエステル繊維を意
味する。PET4080はPETの熱融着性繊維(芯鞘
構造、ユニチカ社製)、VPBはビニロン系の熱水溶解
性繊維(溶解温度99℃、クラレ社製)、VPWもビニ
ロン系の熱水溶解性繊維(溶解温度60℃、クラレ社
製)を意味する。NBKPは針葉樹晒しクラフトパルプ
を意味する。
ールで長さ5mmを意味し、NBF−Eはポリプロピレ
ン/ポリ酢酸ビニルの熱融着性繊維(芯鞘繊維、大和紡
績社製)を意味し、PET繊維はポリエステル繊維を意
味する。PET4080はPETの熱融着性繊維(芯鞘
構造、ユニチカ社製)、VPBはビニロン系の熱水溶解
性繊維(溶解温度99℃、クラレ社製)、VPWもビニ
ロン系の熱水溶解性繊維(溶解温度60℃、クラレ社
製)を意味する。NBKPは針葉樹晒しクラフトパルプ
を意味する。
【0060】表1〜8の貫通孔の総面積率とは不織布全
面積に対する貫通孔の総面積の%を表す。
面積に対する貫通孔の総面積の%を表す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【表7】
【0068】
【表8】
【0069】
【表9】
【0070】結果:これらのシート状発熱体のうち、本
発明に包含されるものはいずれも、良好な発熱性を有
し、身体に装着した場合に違和感の無いものであった。
発熱性粉体組成物に接する不織布に熱融着性繊維を20
重量%以上含有している実施例1,2及び3に比べて1
0重量%含有している比較例2は発熱性粉体組成物の保
持性、不織布間の接着性、発熱性に劣る。特に熱融着性
繊維を50重量%以上含有する不織布を用いた実施例1
と実施例2は発熱性粉体組成物の保持性と発熱性が良好
である。
発明に包含されるものはいずれも、良好な発熱性を有
し、身体に装着した場合に違和感の無いものであった。
発熱性粉体組成物に接する不織布に熱融着性繊維を20
重量%以上含有している実施例1,2及び3に比べて1
0重量%含有している比較例2は発熱性粉体組成物の保
持性、不織布間の接着性、発熱性に劣る。特に熱融着性
繊維を50重量%以上含有する不織布を用いた実施例1
と実施例2は発熱性粉体組成物の保持性と発熱性が良好
である。
【0071】又、エンボス加工時に直接エンボスロール
等に接する不織布に熱融着性繊維が20重量%以下であ
る実施例6に比べて30重量%含有する比較例1は特に
発熱性粉体組成物の保持性、不織布間の接着性に劣る。
等に接する不織布に熱融着性繊維が20重量%以下であ
る実施例6に比べて30重量%含有する比較例1は特に
発熱性粉体組成物の保持性、不織布間の接着性に劣る。
【0072】又、熱エンボスロールの表面温度が180
℃の実施例1や220℃の実施例7と比較してエンボス
加工速度を上げた240℃の実施例8はエンボス加工速
度を上げる必要から発熱性粉体組成物の保持性、発熱性
がやや劣る。表面温度が70℃の実施例10は発熱性粉
体保持性や発熱性が実使用下限であるが、60℃の比較
例3は発熱性粉体組成物の保持性、発熱性が悪く実使用
に耐えない。又、エンボスロールの代わりに鏡面ロール
を使用した比較例4は発熱性粉体組成物の保持性、発熱
性に劣る他、シートの堅さが増すため装着性が悪くな
る。
℃の実施例1や220℃の実施例7と比較してエンボス
加工速度を上げた240℃の実施例8はエンボス加工速
度を上げる必要から発熱性粉体組成物の保持性、発熱性
がやや劣る。表面温度が70℃の実施例10は発熱性粉
体保持性や発熱性が実使用下限であるが、60℃の比較
例3は発熱性粉体組成物の保持性、発熱性が悪く実使用
に耐えない。又、エンボスロールの代わりに鏡面ロール
を使用した比較例4は発熱性粉体組成物の保持性、発熱
性に劣る他、シートの堅さが増すため装着性が悪くな
る。
【0073】不織布B及び不織布Cの1個の貫通孔の面
積が5mmの実施例4と比較して3mmの比較例6は発
熱性粉体組成物の保持性、不織布間の接着性及び発熱性
に劣る。貫通孔の総面積比が30mmの実施例5と比較
して20mmの比較例5は発熱性粉体組成物の保持性、
不織布間の接着性及び発熱性に劣る。
積が5mmの実施例4と比較して3mmの比較例6は発
熱性粉体組成物の保持性、不織布間の接着性及び発熱性
に劣る。貫通孔の総面積比が30mmの実施例5と比較
して20mmの比較例5は発熱性粉体組成物の保持性、
不織布間の接着性及び発熱性に劣る。
【0074】不織布B及び不織布Cに乾式不織布を用い
た実施例11は湿式抄紙法で抄いた不織布を用いた実施
例1と比較して不織布間の接着性や発熱性に劣る。
た実施例11は湿式抄紙法で抄いた不織布を用いた実施
例1と比較して不織布間の接着性や発熱性に劣る。
【0075】評価方法はそれぞれ以下により判定し、評
価した。
価した。
【0076】[発熱性粉体組成物の保持性]シート状発
熱体中の発熱性粉体組成物の片寄りやすさと両面や切断
面からの漏れを肉眼で以下の5段階で判定した。 ○ :全く片寄り、漏れ無いが数度手で強く振れば若干
の片寄り有り。 ○〜△:若干の片寄りか漏れ有り。 △ :片寄りか漏れあるが継続しての漏れ無し。 △〜×:片寄りか漏れ多いが継続しての漏れ無し。 × :片寄りか漏れ多く実使用不可。
熱体中の発熱性粉体組成物の片寄りやすさと両面や切断
面からの漏れを肉眼で以下の5段階で判定した。 ○ :全く片寄り、漏れ無いが数度手で強く振れば若干
の片寄り有り。 ○〜△:若干の片寄りか漏れ有り。 △ :片寄りか漏れあるが継続しての漏れ無し。 △〜×:片寄りか漏れ多いが継続しての漏れ無し。 × :片寄りか漏れ多く実使用不可。
【0077】[不織布間の接着性]エンボス加工後の不
織布Aと不織布B、不織布Bと不織布C、不織布Cと不
織布Dの間の接着性を手で剥がした状態で以下の5段階
で最も弱い箇所を評価。 ○ :剥離の抵抗大きく不織布の接着面は一部が片方の
不織布面に取られる。 ○〜△:剥離の抵抗大。 △ :剥離の抵抗有るが不織布の接着面はきれいに剥が
れる。 △〜×:剥離の抵抗やや有るが簡単に剥がれる。 × :剥離の抵抗無し。
織布Aと不織布B、不織布Bと不織布C、不織布Cと不
織布Dの間の接着性を手で剥がした状態で以下の5段階
で最も弱い箇所を評価。 ○ :剥離の抵抗大きく不織布の接着面は一部が片方の
不織布面に取られる。 ○〜△:剥離の抵抗大。 △ :剥離の抵抗有るが不織布の接着面はきれいに剥が
れる。 △〜×:剥離の抵抗やや有るが簡単に剥がれる。 × :剥離の抵抗無し。
【0078】[発熱性]室温20℃、相対湿度65%の
雰囲気でJIS S−4100に基づいて測定した。試
験試料の数は各10個とし、発熱開始から40℃迄昇温
するのに要する立ち上がり時間、及び40℃以上での持
続時間及び温度安定性について各試料を測定して評価し
た。 ○ :各試料共立ち上がり時間10分以下、持続時間の
最大と最小の差が30分以内、温度安定性が±2℃以
内。 ○〜△:少なくとも1試料で立ち上がり時間10分より
大で15分以内、又は持続時間の最大と最小の差が30
分より大で1時間以内、又は温度安定性が±2℃より大
で±3℃以内の何れか1項目か2項目を満たす場合。 △ :少なくとも1試料で立ち上がり時間10分より大
で15分以内、及び持続時間の最大と最小の差が30分
より大で1時間以内、及び温度安定性が±2℃より大で
±3℃以内の場合。 △〜×:少なくとも1試料で立ち上がり時間15分より
大、又は持続時間の最大と最小の差が1時間より大、又
は温度安定性が±3℃より大の何れか1項目を満たす場
合。 × :少なくとも1試料で立ち上がり時間15分より
大、及び持続時間の最大と最小の差が1時間より大、及
び温度安定性が±3℃より大の3項目を満たす場合。
雰囲気でJIS S−4100に基づいて測定した。試
験試料の数は各10個とし、発熱開始から40℃迄昇温
するのに要する立ち上がり時間、及び40℃以上での持
続時間及び温度安定性について各試料を測定して評価し
た。 ○ :各試料共立ち上がり時間10分以下、持続時間の
最大と最小の差が30分以内、温度安定性が±2℃以
内。 ○〜△:少なくとも1試料で立ち上がり時間10分より
大で15分以内、又は持続時間の最大と最小の差が30
分より大で1時間以内、又は温度安定性が±2℃より大
で±3℃以内の何れか1項目か2項目を満たす場合。 △ :少なくとも1試料で立ち上がり時間10分より大
で15分以内、及び持続時間の最大と最小の差が30分
より大で1時間以内、及び温度安定性が±2℃より大で
±3℃以内の場合。 △〜×:少なくとも1試料で立ち上がり時間15分より
大、又は持続時間の最大と最小の差が1時間より大、又
は温度安定性が±3℃より大の何れか1項目を満たす場
合。 × :少なくとも1試料で立ち上がり時間15分より
大、及び持続時間の最大と最小の差が1時間より大、及
び温度安定性が±3℃より大の3項目を満たす場合。
【0079】[エンボス加工時操業性]エンボス加工時
の操業性を評価した。 ○:実施例1の条件で問題無く加工出来る場合。 △:実施例1の条件で不織布がエンボスロール面に融着
を起こさない所迄加工速度を上げた場合にも不織布間の
接着性が出る場合。 ×:実施例1の条件で不織布がエンボスロール面に融着
を起こさない所迄加工速度を上げた場合に不織布間の接
着性が無くなる場合。
の操業性を評価した。 ○:実施例1の条件で問題無く加工出来る場合。 △:実施例1の条件で不織布がエンボスロール面に融着
を起こさない所迄加工速度を上げた場合にも不織布間の
接着性が出る場合。 ×:実施例1の条件で不織布がエンボスロール面に融着
を起こさない所迄加工速度を上げた場合に不織布間の接
着性が無くなる場合。
【0080】
【発明の効果】以上、実施例および比較例を挙げて詳述
した様に、本発明によれば、人体への装着の問題が無
く、違和感の無い、製造工程での問題も無く、長時間快
適な温度を保つ、シート状発熱体を提供することが可能
になる。
した様に、本発明によれば、人体への装着の問題が無
く、違和感の無い、製造工程での問題も無く、長時間快
適な温度を保つ、シート状発熱体を提供することが可能
になる。
Claims (6)
- 【請求項1】 熱融着性繊維が20重量%以下の不織布
A、熱融着性繊維を20重量%以上含有し、平均面積5
mm2以上の貫通孔が実質上均一に開けられ、貫通孔の
総面積が全面積の30〜90%である不織布B、発熱性
粉体組成物、熱融着性繊維を20重量%以上含有し、平
均面積5mm2以上の貫通孔が実質上均一に開けられ、
貫通孔の総面積が全面積の30〜90%である不織布
C、熱融着性繊維が20重量%以下の不織布Dの順に重
ね合わせ、70℃以上の熱エンボス加工により加熱圧縮
した後、水又は水系液体を含浸させたシート状発熱体。 - 【請求項2】 不織布B及び不織布Cの貫通孔の総面積
が全面積の50〜90%であることを特徴とする請求項
1記載のシート状発熱体。 - 【請求項3】 不織布B及び不織布Cが抄紙機のワイヤ
ーに全面積の30〜90%の水不透過部分を設けた湿式
抄紙法で抄造されたことを特徴とする請求項1記載のシ
ート状発熱体。 - 【請求項4】 不織布B及び不織布Cが抄紙機のワイヤ
ーに全面積の50〜90%の水不透過部分を設けた湿式
抄紙法で抄造されたことを特徴とする請求項2記載のシ
ート状発熱体。 - 【請求項5】 不織布B及び不織布Cが熱融着性繊維を
50重量%以上含有することを特徴とする請求項1〜4
の何れか1項記載のシート状発熱体。 - 【請求項6】 熱エンボス加工の温度が100〜220
℃であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記
載のシート状発熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15470497A JPH11353A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | シート状発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15470497A JPH11353A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | シート状発熱体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11353A true JPH11353A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15590139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15470497A Pending JPH11353A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | シート状発熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11353A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004041135A1 (ja) * | 2002-11-08 | 2004-05-21 | Kao Corporation | 成形シート |
DE19523238B4 (de) * | 1994-06-29 | 2005-12-08 | Juki Corp., Chofu | Greiferbahnkappe für eine Nähmaschine |
DE19523627B4 (de) * | 1994-06-29 | 2005-12-22 | Juki Corp., Chofu | Spulengehäuseanordnung und Nähmaschine |
US8256412B2 (en) | 2003-07-31 | 2012-09-04 | Kao Corporation | Warming tool in a sheet form |
-
1997
- 1997-06-12 JP JP15470497A patent/JPH11353A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19523238B4 (de) * | 1994-06-29 | 2005-12-08 | Juki Corp., Chofu | Greiferbahnkappe für eine Nähmaschine |
DE19523627B4 (de) * | 1994-06-29 | 2005-12-22 | Juki Corp., Chofu | Spulengehäuseanordnung und Nähmaschine |
WO2004041135A1 (ja) * | 2002-11-08 | 2004-05-21 | Kao Corporation | 成形シート |
CN100450462C (zh) * | 2002-11-08 | 2009-01-14 | 花王株式会社 | 成型薄片 |
US7749357B2 (en) | 2002-11-08 | 2010-07-06 | Kao Corporation | Molded sheet |
US8256412B2 (en) | 2003-07-31 | 2012-09-04 | Kao Corporation | Warming tool in a sheet form |
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