JPH08112303A - シート状発熱体の製造方法 - Google Patents

シート状発熱体の製造方法

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JPH08112303A
JPH08112303A JP27582594A JP27582594A JPH08112303A JP H08112303 A JPH08112303 A JP H08112303A JP 27582594 A JP27582594 A JP 27582594A JP 27582594 A JP27582594 A JP 27582594A JP H08112303 A JPH08112303 A JP H08112303A
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Japan
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woven fabric
heating element
sheet
heat
nonwoven fabric
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JP27582594A
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Yasuhiko Koiso
保彦 小礒
Naoto Azuma
直人 我妻
Masayuki Fujisawa
正幸 藤沢
Mamoru Takahashi
守 高橋
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Japan Pionics Ltd
Original Assignee
Japan Pionics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気と接触することにより発熱する発熱組成
物を用いた発熱体であって、発熱組成物の片寄りがな
く、薄型で柔軟性を有し、しかも発熱特性の優れたシー
ト状発熱体を得る。 【構成】 多数の空隙を有する不織布aの下面に不織布
bを接着して重ね合わせた後、不織布aの上面に発熱組
成物粉体を分散して保持させ、不織布aの上面に多数の
空隙を有する不織布cを重ね合わせて加熱圧着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート状発熱体に関し、
さらに詳細には発熱組成物の移動、片寄りがなく、薄型
で柔軟性を有するシート状発熱体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】採暖手段の一つとして鉄粉などの被酸化
性金属を主成分とし、空気中の酸素と接触して発熱する
発熱組成物が通気性を有する袋に収納された発熱体がか
いろなどとして広く利用されている。しかしながら、こ
れらの発熱体は使用が簡単であるという利点はあるが、
人体に装着した場合などには、運動時のみならず、静止
状態においても発熱組成物が重力で袋の下方に片寄り、
形状変化による違和感を生じるほか、発熱特性自体も変
化して性能が低下するという問題点がある。これらの欠
点を改善するための手段の一つとして、発熱組成物を支
持体などに保持または挟持させてシート状とする種々の
試みがなされている。
【0003】例えば、発熱組成物を、金網、プラスチ
ックスなどの網状物に保持させる方法(特開昭53−8
4246号公報)、活性炭繊維不織布などに塩化物、
水など酸化助剤を含浸させたものにアルミ箔などの金属
箔を重ね合わせる方法(特開昭63−37181号公
報)、酸化助剤を含浸させた和紙の上に発熱剤を散布
した後、これを加圧してシート状に成型する方法(実開
昭64−42018号公報)、植物系繊維を含む熱融
着繊維製不織布を複数枚重ね合わせ、その中に化学発熱
剤を分散させる方法(特開平2−142561号公
報)、繊維が不規則に積層されて多数の微細な空隙の
あるシート状の支持体に発熱剤を分散保持させる方法
(特開平3−152894号公報)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
にはシート状発熱体の製造上、あるいは得られた発熱体
としてそれぞれ次のような問題点がある。 金網、プラスチックなどの網状物に保持させた場合に
は、シート状になったとしても剛性が大きくなり、実用
的な柔らかさが得られず、しかも、発熱組成物の粉末が
離脱しやすい。 酸化助剤を含浸させた活性炭繊維不織布等にアルミ箔
などの金属箔を重ね合わせたものは粉末に比べて金属の
表面積が著しく小さいため、優れた発熱性能が得られ
ず、また、枚数を増やすと厚みが増し、柔軟性がなくな
る。 また、紙の上に発熱剤を散布し、加圧してシート状と
したものは、折り曲げや振動などによって、発熱剤が容
易に剥がれるため、実用的でない。 植物繊維の保水性と合成繊維の熱融着性を利用した複
数枚の不織布の組み合わせは、一見理にかなっているよ
うではあるが、構成および加工が複雑となるばかりでな
く、熱融着繊維の種類、混紡量などによては不織布同士
が十分に接着されないという実用上の問題点がある。
【0005】繊維が不規則に積層されて多数の微細な
空隙のあるシートー状の支持体に発熱組成物を分散保持
させる方法は、空隙内に均一に分散保持しうる点で優れ
た方法である。しかしながら、鉄粉を保持させた後、活
性炭などのけん濁液を散布するので、発熱組成物全体が
均一に混合された状態で保持させることが難しいなどの
不都合があった。このように、シート状発熱体の製造に
おいて、発熱組成物を均一に分散保持することが容易で
あるとともに、粉体の洩れ出ることがない製造方法の開
発が強く望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決し、発熱組成物が確実に保持されて移動する
ことがなく厚みが薄く柔軟で、しかも優れた発熱性能を
有するシート状発熱体を得るべく研究を重ねた結果、多
数の空隙を有する不織布の下面に不織布を接着して重ね
合わせたのち、発熱組成物粉体を散布保持させ、該不織
布の上面に多数の空隙を有する不織布を重ね合わせるこ
とにより、目的を達成しうることを見いだし、本発明に
到達した。すなわち、本発明は多数の空隙を有する不織
布aの下面に不織布bを接着剤を用いて重ね合わせ、該
不織布aの上面に発熱組成物粉体を散布して空隙に保持
させ、次いで該不織布aの上面に不織布cを重ね合わ
せ、型圧縮機で加熱圧縮したのち、水または無機電解質
水溶液を含浸させることを特徴とするシート状発熱体の
製造方法である。
【0007】本発明において不織布aは、多数の空隙を
有する不織布であり、後述する発熱組成物の原料のうち
粉体で使用するものの混合物(以下組成物粉体と記す)
をその空隙中に保持しうるものであり、その素材として
は例えばパルプ、綿、麻、レーヨン、アセテートなどの
植物性繊維、あるいはポリエチレン、ポリプロピレンな
どを原料とした合成パルプ、およびビニロン、ポリプロ
ピレン、ナイロン、ポリエステル、アクリルなどの合成
繊維、さらにはポリプロピレンを芯としポリエチレンを
鞘とした複合繊維、ナイロン6とナイロン66とを張り
合わせた2層構造の複合繊維などを用いることができ
る。これらの内でも、保水能力の大きい植物性繊維を主
成分とするものが好ましい。
【0008】不織布aの製法には特に制限はないが、例
えば繊維素材の絡み合いで形成されたものであってもよ
く、あるいはバインダーとして少量の接着剤、合成樹脂
などを用いて形成されたものであってもよい。また不織
布aの空隙率としては大なるものほどその空隙中への組
成物粉体の分散が容易であることから、通常は70〜9
9.5%、好ましくは80〜99%である。不織布aの
厚さとしては、発熱組成物の保持量および不織布aの空
隙率によっても異なるが通常は0.5〜15mm、好ま
しくは1〜10mmである。またその坪量は、通常は2
0〜200g/m2 、好ましくは30〜150g/m2
である。
【0009】不織布bの素材としては、例えばパルプ、
綿、麻、レーヨン、アセテートなどの植物性繊維、ある
いはポリエチレン、ポリプロピレンなどを原料とした合
成パルプ、およびビニロン、ナイロン、ポリエステル、
アクリルなどの合成繊維を用いることができる。これら
の内でも、保水能力の大きい植物性繊維を主成分とする
ものが好ましく、パルプ、綿、レ−ヨンなどの不織布お
よびティシュペーパーなどの紙状物である。不織布bの
坪量は、通常は10〜150g/m2 、好ましくは20
〜100g/m2 である。不織布bは不織布aから組成
物粉体がもれるのを防ぐためのものであり、通常は不織
布aよりも密な構造を有するものが用いられる。不織布
bは不織布aの下面に接着剤をもちいて重ね合わせられ
る。
【0010】接着剤としては、溶剤形接着剤、水性形接
着剤、ホットメルト形接着剤、反応性接着剤、感圧形接
着剤などを用いることができ、不織布の素材、作業性等
によって選ばれる。これらの内でも臭気が少ないこと、
簡便に接着できることなどから、通常は水性形接着剤、
ホットメルト形接着剤が用いられ、例えば酢酸ビニル樹
脂系エマルジョン、アクリル樹脂系エマルジョン、エチ
レン−酢酸ビニル樹脂系ホットメルト、合成ゴム系ホッ
トメルトなどが使用される。接着剤の塗布は、不織布a
の下面、または不織布bの上面、あるいは両者の全面に
均一に塗布してもよく、網点状、格子状など部分的に塗
布してもよい。接着剤の塗布方法としては噴霧、または
ロールによる添着などで行うことができ、塗布は不織布
a、不織布bの重ね合わせ工程中で行ってもよく、不織
布aまたは、不織布bの製造段階などであらかじめ塗布
されたものを用いてもよい。接着剤の塗布量は固形分濃
度として、通常は0.5〜100g/m2 、好ましくは
2〜30g/m2 である。
【0011】本発明において、組成物粉体を構成する原
料としては、被酸化性金属粉、活性炭、保水剤などであ
る。なお、無機電解質については、固体のまま上記の原
料に混合される場合には組成物粉体の一成分となり、一
方、シ−トの形成後等に水溶液のかたちで散布含浸させ
る場合には、組成物粉体に含まれない。被酸化性金属粉
としては鉄粉、アルミニウム粉などであるが、通常は鉄
粉が用いられ、還元鉄粉、アトマイズド鉄粉、電解鉄粉
などである。活性炭は反応助剤のほか保水剤としても使
用され、通常は椰子殻炭、木粉炭、ピート炭などであ
る。
【0012】無機電解質としては、アルカリ金属、アル
カリ土類金属、重金属の塩化物、およびアルカリ金属の
硫酸塩などが好ましく、例えば、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第
二鉄、硫酸ナトリウムなどが用いられる。保水剤として
は、真珠岩粉末、バーミュキュライト、高分子保水剤、
などが用いられるが、好ましくは高分子保水剤である。
【0013】組成物粉体の粒度は、通常は60メッシュ
以下、好ましくは100メッシュ以下のものを50%以
上含むものである。発熱組成物は上記の組成物粉体にさ
らに水または無機電解質水溶液が添加混合されたもので
ある。発熱組成物全体としての配合割合は不織布の性
状、目的とする発熱性能などによって異なり一概に特定
はできないが、例えば被酸化性金属粉100重量部に対
し、活性炭が5〜20重量部、無機電解質が1.5〜1
0重量部、水が25〜60重量部である。この他、所望
により、さらに真珠岩粉末、バーミュキュライト、高分
子保水剤などの保水剤や水素発生抑制剤、固結防止剤な
どを混合することもできる。これらのうち、水または水
と無機電解質はシート状に成型後に供給される。
【0014】組成物粉体を不織布aの空隙中に保持させ
る方法としては例えば、鉄粉、活性炭、無機電解質な
ど粉体原料の混合物を不織布aの上に散布し、振動を与
えて空隙に進入させ保持させる方法、あるいは鉄粉、
活性炭など無機電解質を除いた粉体原料の混合物を不織
布aの上に散布し、振動を与えて空隙に進入保持させ、
無機電解質は、シート状に成型後塩水溶液として散布す
る方法などがある。、いずれの場合においても、振
動を与える方法のほか、不織布bの下側から減圧で吸引
する事によっても粉体の分散保持をはかることができ
る。これらのうちでも無機電解質を全体に均一に分散さ
せ得る点などからの方法が好ましい。
【0015】不織布に対する発熱組成物の保持量は、不
織布の厚さ、目的とする発熱体の厚さ、および所望の発
熱性能等に応じて定められるが、通常は支持体1m2
たり500〜10000g、好ましくは1000〜50
00gである。保持量が500gよりも少ないと、発熱
温度、発熱持続時間が低下し、一方、保持量が1000
0gよりも多くなると発熱体の厚みが増し、薄型で柔軟
なシートの形成が困難となる恐れがある。
【0016】不織布cとしては、不織布aの上面に残存
している組成物粉体を保持するとともに、上面から組成
物粉体が洩れ出るのを防ぐためのものであり、空隙を有
するとともに水分保持能力の大なるものが好ましい。そ
の素材としては不織布aと同様のものであり、パルプ、
麻、綿、レーヨン、アセテートなどの植物繊維、あるい
はポリエチレンなどを原料とした合成パルプ、およびビ
ニロン、ナイロン、ポリエステルなどの合成繊維を用い
ることができる。これらの内でも、保水能力の優れた植
物繊維を主成分とするものが好ましく、パルプ、綿、
麻、レーヨンなどが特に好ましい。
【0017】不織布cの製法には特に制限はないが、繊
維素材の絡み合いで形成されたものでもよく、あるいは
バインダーとして少量の合成樹脂が用いられたものであ
ってもよい。また不織布cの空隙率が大きすぎる場合は
粉体が漏れでる恐れがあることから、不織布aよりも幾
分小さめであることが望ましく、通常は60〜99%、
好ましくは70〜98%である。不織布cの厚さは、空
隙率、および発熱組成物の保持量よっても異なるが通常
は0.2〜7mm、好ましくは0.5〜5mmである。
また坪量は、通常は10〜150g/m2 、好ましくは
20〜100g/m2 である。
【0018】本発明において、組成物粉体を保持した不
織布a、不織布bおよび不織布cの積層物は、圧縮機に
より加熱圧縮され、シート状に加工される。加熱圧縮は
組成物粉体を保持した不織布a、不織布b、不織布cと
が重ね合わされた状態で加熱プレス機、または加熱ロー
ルを通すことにより行うことができる。加熱圧縮は、平
面あるいは平ロールで行うこともできるが、加熱圧縮で
得られたシ−ト状物が不織布a、不織布b、不織布cに
はがれたりすることのないよう、形状固定効果を上げる
ために、圧縮面の片面を突起状物、例えば波状、亀甲
状、輪状、水玉状、編目模様状などのエンボス面とする
ことが好ましい。加熱圧縮の、温度、圧力条件として
は、不織布a、不織布b、不織布cの材質および組成物
粉体の保持量によっても異なるが、例えば加熱ロールに
よる場合、通常は温度70〜250℃、線圧0.5〜1
00kg/cm程度である。これによって積層物が圧縮
された状態で形状固定され、薄型のシート状物となる。
【0019】シート状発熱体の厚さは、目的とする発熱
性能、用途などによって選ばれるが、シート状としての
特性を活用できるよう、なるべく薄くなるように設計さ
れ、通常は6mm以下、好ましくは4mm以下である。
また、形状および大きさなどについては、使用目的に応
じて適宜の形状および大きさに切断される。シート状物
への水、または無機電解質水溶液を含浸させる量は、発
熱組成物の組成割合として設定された水、または水と無
機電解質の合計量であり、これらは噴霧、またはロール
添着などによって供給含浸せしめられ、シート状発熱体
とされる。このようにして得られたシート状発熱体は、
その状態のまま、あるいは使用目的に応じた発熱特性が
得られるように、通気孔が設けられたポリエチレンと不
織布とのラミネートフイルム、または微細孔を有する通
気性フイルムからなる袋などに収納し、さらに保存のた
め非通気性の袋に密封し、かいろや医療用の発熱袋など
として使用される。
【0020】また、本発明において、不織布aに不織布
cを重ね合わせる際に、必要に応じて不織布cの下面に
接着剤の塗布、あるいは不織布cの下面に熱接着性を持
たせるなどの方法によって不織布aと不織布cとを接着
して重ね合わせることにより、シート状の形成をより確
実なものとすることもできる。不織布cに接着剤を塗布
する方法、および熱接着性を持たせる方法については不
織布bにおけると同様の方法を用いることができる。
【0021】このように本発明は、不織布aの下面に不
織布bを接着して重ね合わせることにより、発熱組成物
を粉零れなしに不織布aの空隙全体に分散保持させるこ
とができる利点を有する。また、不織布aの上に多数の
空隙を有する不織布cを重ね合わせることにより、不織
布aの上面に残存する組成物粉体を確実に保持できると
ともに、感触のよい発熱体が得られるという大きな利点
がある。
【0022】次に本発明を図面によって例示し、さらに
具体的に説明する。図1は本発明で得られたシート状発
熱体1の断面図であり、2は不織布a、3は不織布b、
4は接着剤層、5は不織布cを示す。6は不織布a2に
保持されている発熱組成物を、7は不織布b5に保持さ
れている発熱組成物を示す。
【0023】図2は本発明の実施する場合の工程の例を
示すものである。不織布b3は接着剤塗布部11にて、
不織布b3の上面に接着剤が塗布され、不織布a2とロ
ーラ部12で重ね合わされる。次に充填部13で組成物
粉体が散布されるとともに、振動が与えられて、不織布
a2の空隙中に組成物粉体が保持される。次に、不織布
c5が重ね合わされたのち、圧縮部14で加熱圧縮さ
れ、切断部15にて所望の大きさに切断され、塩水散布
部16にて無機電解質水溶液が散布されシート状発熱体
1となる。このようにして得られたシート状発熱体は、
使用目的に応じて、通気性を調整した袋に入れ、さらに
は非通気性の袋に密封するなどの方法を講じて、かいろ
や医療用具として用いられる。
【0024】
【実施例】
実施例1 図2に示す装置において、坪量24g/m2 のティシュ
ペーパーを13.5m/minの速度で送るとともにそ
の上面にエチレン−酢酸ビニル系水性形接着剤を10g
/m2 の割合で網点状に塗布した、このティシュペーパ
ーを厚さ約1.9mm,坪量57g/m2 、空隙率9
7.9 %の木材パルプ製の不織布(ハビックス(株)
製、Jソフト)とローラー部にて加熱しながら重ね合わ
せた。次に、鉄粉90部、活性炭8部、高分子保水剤2
部の混合物を1100g/m2 の割合で不織布の上面か
ら散布するとともに、不織布に上下振動を与えて不織布
の空隙中に保持させた。次にこの不織布の上面に、厚さ
1.2mm、坪量40g/m2 、空隙率97.5%の木
材パルプ製不織布(本州製紙(株)製、キノクロス)を
重ね合わせたのち、上ロール面には縞模様状にエンボス
が設けられており200℃、線圧40kg/cmにセッ
トされたロール加熱圧縮機に通し、シート状とした。
【0025】このシート状物を、8.5cm×12.5
cmの大きさに切断した。このようにしたのち、食塩
8.5部、水91.5部が混合された食塩水溶液を、5
20g/m2 の割合で散布し、厚さ約2mmのシート状
発熱体を得た。この発熱体は柔軟で、しかも発熱組成物
の脱落を生じなかった。 この発熱体を片面が透湿度3
50g/m2 day のポリプロピレン製微多孔膜フィルム
とナイロン不織布の複合シート、片面がポリエチレンフ
ィルムとナイロン不織布のラミネートフィルムで構成さ
れた偏平状の内袋に収納してシート状発熱袋とした。こ
のものをさらに非通気性の外袋に密封、保存した。
【0026】2日後に、シート状発熱袋を外袋から取り
出して室温20℃、相対湿度65%の室内で、JIS
S−4100の発熱試験法に基づいて発熱性能の測定を
おこなった。その結果、図3に示すような発熱性能が得
られた。すなわち、8.5分で40℃を超え、70分後
には52℃に達した。そして40℃以上の発熱持続時間
は約11時間であった。また、このシート状発熱袋を外
袋から取り出し、人体に装着した場合には、約12時間
にわたり快適な温度を持続し、この間つねに柔軟なシー
ト状が維持された。
【0027】
【発明の効果】多数の空隙を有する不織布aの下面に不
織布bを接着して重ね合わせることにより、不織布同士
が確実に接着され、不織布aの上面に組成物粉体を分散
して空隙中に保持させる際、組成物粉体が粉こぼれなし
に均一に保持できるようになった。また、不織布aの上
に不織布cを重ね合わせることにより、不織布aの上面
に残存する組成物粉体を確実に保持できるとともに、感
触のよい発熱体が得られるようになった。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状発熱体1の断面図
【図2】本発明を実施するための工程図の例
【図3】発熱特性図。
【符号の説明】
1 シート状発熱体 2 不織布a 3 不織布b 4 接着剤層 5 不織布c 6、7 発熱組成物 8、9、10 不織布のロール 11 接着剤塗布部 12 ロール部 13 粉体充填部 14 加熱圧縮部 15 切断部 16 塩水散布部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 守 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の空隙を有する不織布aの下面に不
    織布bを接着剤を用いて重ね合わせ、該不織布aの上面
    に発熱組成物粉体を散布して空隙に保持させ、次いで該
    不織布aの上面に不織布cを重ね合わせ、型圧縮機で加
    熱圧縮したのち、水または無機電解質水溶液を含浸させ
    ることを特徴とするシート状発熱体の製造方法
  2. 【請求項2】 不織布aの空隙率が70〜99.5%、
    厚さが0.5〜15mm、坪量が20〜200g/m2
    である請求項1記載の発熱体の製造方法
  3. 【請求項3】 不織布bの坪量が10〜150g/m2
    である請求項1記載の発熱体の製造方法
  4. 【請求項4】 不織布cがパルプ、綿、レーヨンから選
    ばれる少なくとも1種を主成分とし、空隙率が60〜9
    9%、厚さが0.2〜7mm、坪量が10〜150g/
    2 である請求項1記載の発熱体の製造方法
  5. 【請求項5】 不織布aの下面および/または不織布b
    の上面に塗布する接着剤の量が0.5〜100g/m2
    である請求項1記載の発熱体の製造方法
  6. 【請求項6】 発熱組成物粉体が鉄粉、活性炭または鉄
    粉、活性炭、無機電解質を主成分とし、空気中の酸素と
    接触して発熱するものである請求項1記載の発熱体の製
    造方法
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