JPH11353348A - テストケース作成装置及びテストケース作成方法 - Google Patents

テストケース作成装置及びテストケース作成方法

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JPH11353348A
JPH11353348A JP10161773A JP16177398A JPH11353348A JP H11353348 A JPH11353348 A JP H11353348A JP 10161773 A JP10161773 A JP 10161773A JP 16177398 A JP16177398 A JP 16177398A JP H11353348 A JPH11353348 A JP H11353348A
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JP
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test case
data flow
test
diagram
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JP10161773A
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Takayasu Kasahara
孝保 笠原
Yoshikazu Ishii
良和 石井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)
  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】大規模複雑なコンピュータ応用製品に対して、
必要に応じて部分の切り分けをした詳細なテストケース
の作成を効率良く行うことにより、製品事故を防止する
こと。 【解決手段】本発明では、テスト範囲を自由に設定し、
テスト範囲の中で、意味のない事象や状態の場合わけを
除いた、合理的なテストケースを自動生成することによ
り、合理的な試験仕様を作成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ応用
製品の開発において、その動作試験に使用されるテスト
ケースを作成するテストケース作成支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ応用製品の信頼性を確保す
るためには、信頼性の設計,製造工程での作り込みとと
もに、試験工程が重要である。試験は、試験対象システ
ムが運用時に接続することになる外部システムの入出力
や人間の操作との関係において所定の機能を満足するこ
とを確認するものである。試験の方法としては、実際に
外部システムと接続してテストランにより機能を確認す
る方法や、シミュレータなどを用いて疑似的な入力を生
成して機能を確認する方法がある。いずれの場合も、入
力の値と入力の順序、タイミング、および入力に対して
の試験対象システムの出力の組からなるテストケースが
試験の有効性を大きく左右する。
【0003】人命に関わるようなシステムや不具合の発
生が社会全体へ大きく影響がするようなシステムでは、
全ての外部環境,内部状態の組み合わせに応じて、網羅
的な試験をする必要があるが、近年の複雑なコンピュー
タ応用製品では、そのような網羅的なテストケースを人
手で作成することは極めて困難である(課題1)。これ
に対しては、特開平7−253905 号公報では、階層的な状
態遷移図から網羅的なテストケースを作成する技術があ
る。
【0004】一方、現実のシステムでは、仕様に記述さ
れたシステムの中の部分だけが、現実に試験可能で或る
場合も多く、またシステム全体の網羅的なテストケース
を実行するのが困難であることもある。部分システムご
とに、適切な詳細度で、いわば、バランスのいいテスト
ケースを作成する必要がある(課題2)。
【0005】さらに、現実のテストケースを記述した試
験仕様書は、試験すべき機能項目をリストにしただけの
チェックリストからなる、最も大雑把なものから、シス
テムの初期状態の設定手順や、テスト入力のための操作
手順、出力の測定のための詳細手順を定めたものまでさ
まざまであるが、実際に試験を行うためには、テストケ
ースを実行するための詳細手順が必要である。前述の技
術(特開平7−253905号公報)では、状態遷移図から入
力となるイベントの系列を取り出して、詳細手順を与え
ているが、どの機器に対する操作かが不明である(課題
3)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような課題(特に
課題2,3)が解決されていないために詳細で体系だっ
た試験仕様を作成するために多大の労力を要する。その
ため、機能仕様書の機能項目を列挙しただけのチェック
リスト風の試験仕様書しか作成しない場合もある。信頼
性を体系的に確保するという観点からは、上記2,3の
課題を解決し、詳細な処理手順からなるテスト範囲を切
り分けた部分的なテストケースを作成できることが、好
ましいことはいうまでもない。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記、課題はシステムの
状態を階層的に記述するための階層的状態遷移図記述I
/F(以下、状態遷移I/Fと呼ぶ)、装置間のデータ
の流れを階層的に記述するとともに、試験範囲を設定す
るための階層的データフロー図を記述するための階層的
データフロー図記述I/F(以下、データフローI/F
と呼ぶ)、上記2つの記述の間の関係を定義する状態遷
移−データフロー関連定義I/F(以下、関連定義I/
Fと呼ぶ)、上記3つのI/Fから入力された仕様を分
析する仕様分析部,分析した仕様を格納する仕様格納
部,生成された仕様をもとにテストケースを生成するテ
ストケース生成部、および生成したテストケースを格納
するテストケース格納部により解決される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1以下を用
いて説明する。図1は、本発明のシステム構成図であ
り、試験対象システムの仕様を入力するための、3つの
I/F(状態遷移I/F,データフローI/F,関連定
義I/F)、入力された仕様を分析するための仕様分析
部,分析した仕様を格納する仕様格納部,仕様格納部で
格納された仕様と、上記3つのI/Fのうち、状態遷移
I/F,データフローI/Fを用いて定義された、サブ
システムごとの詳細度の設定に応じたテストケースを生
成するテストケース生成部、及びテストケースを格納す
るテストケース格納部からなる。
【0009】以下、本発明を、鉄道の信号システムを例
にとり説明する。図2は、例とした駅周辺の鉄道の信号
システムを単純化したものである。例では、進行方向の
異なる2つの番線からなる駅周辺の信号システムの、1
つの番線の信号システムを対象としている。列車の進行
方向は1方向だけであり、線区も、駅内の線区,駅手前
の線区,駅直後の線区の3つだけを考える。信号は、通
常、赤だが、列車が駅手前の線区に入ると駅内の線区に
列車がいなければ、青信号を表示する。列車が駅内の線
区に入ると信号は赤に変わる。このような信号システム
を階層的な状態遷移図で記述したのが図3である。ただ
し、この図は、一番上位の階層のみを記述している。
【0010】図3は、対象システムは、線区の状態,軌
道回路の状態,信号の状態の状態を表す3つの並行プロ
セスからなり、線区の状態と軌道回路の状態は、線区侵
入と、通過という2つの同期する共有事象を持ち、軌道
回路の状態と信号の状態のプロセスは線区侵入と同期す
る共有事象を持ち、線区の状態と信号の状態を表すプロ
セスの間は到着と線区侵入という2つの共有事象で同期
していることを表している。
【0011】2つの並行プロセス間の共有事象とは、2
つのプロセスで同期して起きることを指す。従って、図
3の線区の状態と軌道回路の状態のように、2つの同期
事象がある場合は、その発生順序は、2つのプロセスの
間で同じでなければならない。3つのプロセスについ
て、説明すると、線区の状態のプロセスは、初期状態
(状態遷移図では、出発の状態のない矢印の終点の状態
で表す)は、“列車なし”の状態である。これは、手前
の線区にも、対象線区にも列車がない状態を表す。事象
(矢印の付近に記述されているもの)“到着”が発生す
ると、“手前の線区に列車”の状態に遷移する。これ
は、手前の線区に列車が存在する状態を表す。次に、
“線区侵入”の事象が起きると、“線区に列車”の状態
に遷移する。これは、対象線区に列車が存在する状態を
表す。以下、同じことを繰り返すプロセスである。
【0012】一方、信号の状態は、以下のようなプロセ
スである。初期状態は、“信号赤”の状態である。これ
は、信号が赤の状態であることを表す。この状態で、
“到着”事象が発生すると、“判定中”の状態に遷移す
る。これは、信号回路が信号を青にしていいかどうか、
判断している状態を表し、見かけ上の信号機は赤のまま
である。
【0013】事象“到着”は、“線区の状態”を表すプ
ロセスの事象“到着”と同期している。従って、事象
“到着”が起きると、線区の状態が、“列車なし”から
“手前の線区に列車”の状態に遷移すると同時に信号の
状態が、信号なしから、判定中に変わることになる。こ
の状態は、信号を青にしてもいいかどうか判定している
状態を表し、もし青にできなければ、青にできるまでこ
の状態にとどまる。もし、青にできる状態になれば、事
象“判定OK”の事象を発生し、“信号青”の状態に遷
移する。この状態は信号機が青を点灯している状態を表
す。
【0014】この状態で、事象“線区侵入”が起きる
と、“信号赤”の状態になる。“信号赤”の状態は、信
号機が赤を点灯している状態を表す。事象“線区侵入”
は、次に記述する軌道回路の状態を表すプロセスの事象
“線区侵入”と共有事象なので、軌道回路の状態がフリ
ーから、ノンフリーへ遷移するのと、信号の状態が“信
号青”から“信号赤”に遷移するのは同期する。
【0015】信号機の状態のプロセスは以上の状態を繰
り返すプロセスである。軌道回路の状態を表すプロセス
は、フリーとノンフリーとの2つの状態からなる。状態
“フリー”とは、軌道回路が、信号を青に変えてもいい
と判断した状態を指し、状態“ノンフリー”とは信号を
青に変えられない、と軌道回路が判断した状態を表す。
初期状態では、フリー状態で、線区の状態に関するプロ
セス及び信号の状態に関するプロセスとの共有事象であ
る事象“線区侵入”が発生すると状態“ノンフリー”に
遷移し、線区の状態を表すプロセスとの共有事象である
事象“通過”が発生すると、状態“フリー”に遷移す
る。軌道回路の状態を表すプロセスは、この2つの状態
を繰り返すプロセスである。
【0016】図4は、図3の信号の状態のプロセスの状
態“判定中”を詳細化した、下位の状態遷移図である。
右上の“信号の状態:判定中”は、上位の仕様である
“信号の状態”の中の“判定中”の状態を詳細化したも
のであることを示している。図4では、上位の仕様で
は、1つの状態であった“判定中”が、4つの状態“軌
道回路状態確認”,“判定待ち”,“タイマー設定”,
“時間待ち”の4つの状態に詳細化されている。
【0017】図4で、出発点のない遷移“到着”は、上
位の仕様における遷移“到着”と同じものである。つま
り、上位の仕様の状態“信号赤”から事象“到着”によ
り上位の仕様ではただ1つの状態として表されていた状
態“判定中”を詳細化した状態の1つである“軌道回路
状態確認”に遷移する。状態“軌道回路確認”は、信号
を青にして良いかどうかの判定要求を軌道回路に出すま
での状態を表している。この状態から、事象“判定要
求”により状態“判定待ち”の状態への遷移を生じる。
この状態は、判定要求を出してから判定結果を得るまで
の状態を表す。もし、判定OKならば、“判定OK”の
事象を出して上位の仕様の“信号青”の状態に戻る。す
なわち、図4中で、終点のない遷移“判定OK”は、上
位の仕様における、事象“判定OK”と同じものであ
る。
【0018】一方、信号を青にできない場合は、しばら
く時間をとって、再度判定を行う。つまり、事象“判定
NG”を生じて、状態“タイマー設定”に遷移する。こ
の状態は、タイマーの時刻を0に設定している状態を表
す。時刻0の設定ができたら、事象“初期化”を生じ
て、状態“時間待ち”に遷移する。この状態は、一定時
刻時間待ちをしている状態を表す。所定の時間が経過し
たら、事象“N秒経過”を生じて、状態“軌道回路状態
確認”に戻る。
【0019】このような階層的な状態遷移図をGUIか
ら入力する技術は、例えば、Rose(参考文献“UML Tool
kit",H.E. Eriksson,M.Penker,John Wiley & Sons,In
c.,1998)などがあり、図1の1−aの状態遷移I/F
は容易に実現することができる。また、入力された階層
的な状態遷移図から仕様を分析して、網羅的なテストケ
ースを作成する技術には、例えば、特開平7−253905 号
公報に記述されているようなものがある。つまり、図1
aの状態遷移I/Fから仕様を入力し、仕様格納部(図
1,1e)に仕様を格納し、仕様分析部(図1,1d)
でデッドロックと網羅性のチェックをしながらテストケ
ース生成部(図1,1e)でテストケースを生成し、テ
ストケース格納部(図1,1g)に格納する方法公知の
ものである。
【0020】しかしながら、実際のプラントは、複雑,
大規模で仕様に記述された全範囲をカバーする網羅的試
験を実行するのが困難な場合もある(課題2)。また、
状態遷移図だけからでは、どこの装置を操作するのか、
具体的に解らず、テストを実行する手順としては、不十
分である(課題2)。
【0021】そこで、本発明では、状態遷移図ととも
に、装置間のデータの流れを示す階層的なデータフロー
図、及び相互の関連を記述する関連図を入力するI/F
からこれらの情報を入力,解析することにより、試験時
において入出力を設定,監視する装置までもテストケー
スに付随する情報として自動生成する(課題3の解
決)。また、階層的に状態遷移を入力するインターフェ
ースより、試験の網羅性のレベルを部分ごとに設定する
ことにより、テストケース作成者が、状態の組み合わせ
を部分ごとに適切な詳細度で網羅したテストケースを作
成することができる。さらに、データフロー図を入力す
るためのI/F上でテスト対象の物理的範囲を区切るこ
とができる。これにより、任意にテスト範囲を限定した
テストケースを作成することができる(課題2の解
決)。
【0022】これを、以下、既述の鉄道の信号システム
を例に、まず、試験対象の物理範囲を限定しない場合
(CASE 1)を説明し、次に、限定する場合(CA
SE2)を説明する。
【0023】[CASE1:対象範囲を限定しない場
合]この場合は、インターフェースから入力された仕様
全体に対するテストケースを作成する。階層的な状態遷
移図の仕様は、すでに図1の1aの入力インターフェー
スから入力され、図3,図4の仕様が入力されていると
する。次に、図1bの階層的データフロー入力インター
フェースより図5のようなデータフロー図を入力する。
データフロー図は、ハードウエアイメージのファンクシ
ョンブロックと、ファンクションブロックの間のデータ
の流れを表すデータフローからなる。図5では、ファン
クションブロックは四角形で、データフローは矢印で表
されている。図5が記述している範囲は、手前の線区の
軌道回路,対象線区の軌道回路,直後の線区の軌道回
路,直後の線区の次の線区の軌道回路,信号、および、
タイマーである。線区ごとの軌道回路と軌道回路の間で
は、列車の通過の情報が、伝達される。信号から、軌道
回路へは判定要求が伝達され、対象線区の軌道回路から
信号へは、判定結果が伝達される。
【0024】また、信号からタイマーへは、初期化が、
タイマーから、信号へは、N秒経過の情報が流れる。ま
た、信号からは、外部環境へ、信号点灯(青または赤)
が出力される。外部環境への出力は、この他に、直後の
線区の次の線区の軌道回路からの通過データがあり、ま
た外部環境からの入力としては手前の線区の軌道回路へ
の通過情報の入力がある。
【0025】このようなデータフロー図の核ファンクシ
ョンブロックを状態遷移図と同様なやり方で階層的に詳
細化できることはいうまでもない。また、このような図
形的な仕様を入力するインターフェースおよびデータフ
ロー図を解析する技術も公知のものである。
【0026】図6に、状態遷移図で表された仕様とデー
タフロー図を関係づけた表の例を示す。対応づけは、デ
ータフロー図のどの名前の仕様の(表中の仕様名)どの
ファンクションブロック(表中のFROM)からどのフ
ァンクションブロックへ(表中のTO)の何という名前
のデータフロー(表中の名称)が、状態遷移図の、どの
名前の仕様の(表中の仕様名)どの状態(表中のFRO
M)からどの状態へ(表中のTO)の何という名前の事
象(表中の名称)が対応しているか、という形で示され
ている。
【0027】例えば、表の第1行は、駅信号システムの
データフローという名称の仕様の、入力のファンクショ
ンブロックが“外部”で、出力先のファンクションブロ
ックが、“手前の線区の軌道回路”である、“通過”と
いう名称のデータフローが、“線区の状態”という名称
の仕様の、遷移元の状態が、“列車なし”で、遷移先の
状態が“手前の線区に列車”である、“到着”という名
前の事象が対応していることを示す。ここで、表中に
(外部)とあるのは、図5の中で入力元のファンクショ
ンブロックまたは出力先ファンクションブロックがない
データフローが定義されている場合の入力元または、出
力先のことである。
【0028】また、階層的に記述されている場合の状態
遷移図の遷移元または、遷移先は、上位の階層の状態に
なる場合がある。例えば、すでに説明したように、図4
の状態“軌道回路状態確認”の遷移元は、信号赤であ
り、状態“判定待ち”の事象“判定OK”による遷移先
は、図3に示す上位の仕様の“信号青”である。このよ
うな階層関係を考慮した遷移の解析は、公知例より(特
開平7−253905号公報)により容易に実現できる。
【0029】図6の表を用いれば、図7に示した手順
で、入力すべき装置、および出力をチェックすべき装置
の情報を含んだより詳細なテストケースを生成すること
ができる。すなわち、公知例(特開平7−253905 号公
報)等の方法で階層的状態遷移図から網羅的テストケー
スを生成し、図6の対応表を用いて、入力すべき装置、
および出力をチェックすべき装置の情報を事象の系列と
して記述されているテストケースの各事象に付加する。
【0030】図8は、公知例の方法で作成したテストケ
ースと、本発明により生成したテストケースの一部を示
したものである。図中の事象の横の番号は、事象の発生
順序を示す。公知例の方法では、状態遷移図中の遷移事
象の系列としてのみ記述される。例えば、図8では、状
態遷移図中の事象の系列、“到着”,“判定要求”,
“判定NG”,“初期化”,…としてテストケースが生
成される。
【0031】しかし、これだけの情報では、入出力の区
別もなく、また、どの装置に関する入出力かもわからな
い。具体的な試験手順としては、不十分で、この情報を
さらに解読して、詳細な試験手順を作成しなおす必要が
ある。
【0032】一方、本発明によれば、生起させる事象の
順序だけでなく、例えば、(到着(入力:外部,出力:
手前の線区の軌道回路))のように、事象とともに、入
出力に関わる機器を明示した手順を作成でき、試験仕様
書を作成する手間を大幅に省略することができる。本発
明の方がより詳しいテストケースを生成できることがわ
かる。
【0033】[CASE2:対象範囲を限定する場合]
この場合も、CASE1と同様の仕様が、状態遷移図
(図3,図4),データフロー図(図5)で記述されて
いるとする。CASE1との違いは、図9に示すよう
に、データフロー中のテスト範囲が、図中の太線で囲わ
れた範囲に限定されていることである。テスト範囲を図
のように図形的に定義して、図1のデータフローI/F
(1b)から入力し、仕様分析部(1b)で分析して仕様格
納部(1f)に格納するのは、容易に実現可能な公知の
技術である。
【0034】このように定義されたテスト範囲は、図1
の格納部では、例えば、図10のように格納される。テ
スト範囲は、リスト形式で格納され、リストの要素がテ
スト範囲のファンクションブロックを指す。例えば、リ
スト中の駅信号システムのデータフロー:対象線区の軌
道回路は、信号システムのデーターフロー図(図5)の
中のファンクションブロック、“対象線区の軌道回路”
が、テスト範囲であることを示す。同様に、駅信号シス
テムの(図5)の中のファンクションブロック、“信
号”が、テスト範囲であることを示している。
【0035】図11は、仕様格納部において、データフ
ロー図で表された仕様が格納されているデータ形式の一
例である。データは、仕様名ごとに表形式で格納され
る。表の項目は、ファンクションブロック名称ごとに入
力データフロー名とそのID、および、出力データフロ
ー名とそのIDからなる。IDは同じ名称のデータフロ
ーの区別をするためである。例えば、図9のデータフロ
ーには、通過という名称のものが多くあるが、これに、
IDをつけることにより、区別がつく。例えば対象線区
の入力となるデータフローの“通過”は、図11をみる
とID=2であり、これは、表中の手前の線区の出力デ
ータフロー“通過”(ID=2)と同じものであること
がわかる。
【0036】これら、図10,図11と状態遷移図(図
3)を用いて、図9で定義した範囲のテストケースを生
成する手順を図12に示す。まず最初のステップ(12
−1)では、図10の形式で格納されたテスト範囲と図
11の形式で格納されたデーターフロー図の仕様を用い
て、テスト範囲外からの入力データフローとテスト範囲
外への出力データフローをリストアップし外部出力フロ
ー,外部入力フローのリストとして格納する。
【0037】図13に、この例における外部入力フロー
と外部出力フローのリストを示した。外部出力フロー
は、テスト範囲内に出力先を伴い、テスト範囲内のファ
ンクションブロックからの出力であり、外部入力フロー
は、テスト範囲外からのテスト範囲内のファンクション
ブロックへの入力であり、図10,図11を用いて容易
に作成することができる。
【0038】次に図12,12−2において、テスト範
囲内のデータフローのリストを生成する。テスト範囲内
のデータフローはテスト範囲内のファンクションブロッ
クからのテスト範囲内のファンクションブロックへのフ
ローである。図13に、この例におけるテスト範囲内の
2つのデータフローを示した。次にこれら3種類のデー
タフローに対応する外部入力遷移事象,外部出力遷移事
象,テスト内遷移事象を図6の対応表を用いて生成す
る。対応表の右側のデータフロー名称が同じものの区別
は、IDではなく、どのファンクションブロックからど
のファンクションブロックへのフローであるか、という
形で区別されているが、図11のデータフローIDをみ
れば、そのIDがどのファンクションブロックからどの
ファンクションブロックへのフローか容易に判断でき
る。
【0039】例えば、図13の外部入力フローの1つで
ある“通過(ID=2)”は、図11の表で手前の線区
の軌道回路から対象線区の軌道回路へのフローであるこ
とがわかるので、図6のFROMが手前の線区の軌道回
路であり、TOが対象線区の軌道回路である、2番めの
行が相当し、対応する状態線図の事象は、状態“手前の
線区に列車”から“線区に列車”への遷移である事象
“線区侵入”が対応することがわかる。このようにし
て、データフローに対応する状態遷移図中の事象を抽出
したものを図13に示す。ただし、データフローの信号
点灯に対応する状態遷移図中の事象は図6には記述され
ていないので、対応するものは図13中にはない。次に
もとの状態遷移図を、図13の事象だけを含むように縮
約する。
【0040】その結果、図14のような状態遷移図のよ
うな状態遷移図ができる。これは、図3と図4とを合わ
せたものに対応するが、遷移のない場合は2つの状態は
1つの状態として縮約している。例えば、線区の状態
は、図3では、3つの状態からなるが、到着という遷移
事象が図13にないため、状態“列車なし”、と、“手
前の線区に列車”を1つの状態にまとめて1つの状態
“列車なし手前の線区に列車”に縮約される。同様に、
信号の状態も、事象“到着”がないために、もとの2つ
の状態“信号”と“判定中”の状態が1つの状態“信号
判定中”に縮約される。
【0041】最後に、この縮約された状態遷移図をもと
にCASE1と同様の方法テストケースを作成した結果
が、図15に示すテストケースの一例である。図8の結
果に比べると到着の事象の分だけ、事象の系列が1つ減
っている。この例では、テスト手順の簡素化は、わずか
だが、より大規模なシステムでは、より、大きな効果が
期待できる。また、現実に手を加えたり、値を見られな
い部分がある場合、本発明は不可欠である。
【0042】
【発明の効果】本発明により、単なる事象の発生順序だ
けでなく、その事象がどの機器からの入出力であるかの
情報を付加した、より詳細なテストケースを作成の自動
化を実現することができる。また、テスト範囲を自由に
設定し、テスト範囲の中で、意味のない事象や状態の場
合わけを除いた、合理的なテストケースを自動生成する
ことにより、合理的な試験仕様を作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム作成装置の構成図。
【図2】本発明の例題である鉄道の信号システムを示す
図。
【図3】例題に対する線区の状態遷移を示す図。
【図4】例題に対する下位階層の信号状態の遷移を示す
図。
【図5】例題に対する軌道回路のデータフロー図。
【図6】例題に対するデータフロー図と状態遷移図の対
応表を示す図。
【図7】本発明の処理の流れ図。
【図8】テストケースの生成結果の例を示す図。
【図9】テスト範囲の情報を付加したデータフロー図。
【図10】テスト範囲の情報の格納形態の例を示す図。
【図11】データフローの格納形態の例を示す図。
【図12】テスト範囲を限定したテストケースの生成処
理の流れ図。
【図13】テスト範囲内のデータフローと遷移事象の例
を示す図。
【図14】テスト範囲を限定した状態遷移を示す図。
【図15】テスト範囲を限定したテストケースの生成結
果の例を示す図。
【符号の説明】
1a…状態遷移図を図形的に入力する為のインターフェ
ース、1b…データフロー図を図形的に入力するための
インターフェース、1c…データフローと状態遷移の関
連づけを定義するためのインターフェース、1d…仕様
の分析を行う仕様分析部、1e…テストケ−ス格納部、
1f…仕様格納部、1g…テストケース格納部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】状態遷移図で記述された仕様に基づいて、
    状態遷移図中の遷移事象の系列としてテストケースを作
    成するテストケース作成支援装置において、装置相互の
    データの流れを記述するデータフロー図で記述した仕様
    におけるデータフローと、該状態遷移図の遷移事象との
    間の対応付けを記述した表を参照することにより、遷移
    事象と、その遷移事象がどの装置の入力または出力であ
    るかの情報の組からなる系列に、テストケースを生成す
    ることを特徴とするテストケース作成装置。
  2. 【請求項2】状態遷移図で記述された仕様に基づいて、
    状態遷移図中の遷移事象の系列としてテストケースを作
    成するテストケース作成支援方法において、装置相互の
    データの流れを記述するデータフロー図で記述した仕様
    におけるデータフローと、該状態遷移図の遷移事象との
    間の対応付けを記述した表を参照することにより、遷移
    事象と、その遷移事象がどの装置の入力または出力であ
    るかの情報の組からなる系列にテストケースを生成する
    ことを特徴とするテストケース作成支援方法。
  3. 【請求項3】状態遷移図で記述された仕様に基づいて、
    状態遷移図中の遷移事象の系列としてテストケースを作
    成するテストケース作成支援装置において、装置相互の
    データの流れを記述するデータフロー図で記述した仕様
    において試験対象範囲を限定する情報を付加し、データ
    フロー図におけるデータフローと、該状態遷移図の遷移
    事象との間の対応付けを記述した表を参照することによ
    り、データフロー図中で限定された該試験対象範囲にお
    けるテストケースを生成することを特徴とするテストケ
    ース作成装置。
  4. 【請求項4】状態遷移図で記述された仕様に基づいて、
    状態遷移図中の遷移事象の系列としてテストケースを作
    成するテストケース作成支援方法において、装置相互の
    データの流れを記述するデータフロー図で記述した仕様
    において、試験対象範囲を限定する情報を付加し、デー
    タフロー図におけるデータフローと、該状態遷移図の遷
    移事象との間の対応付けを記述した表を参照することに
    より、データフロー図中で限定された該試験対象範囲に
    おけるテストケースを生成することを特徴とするテスト
    ケース作成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006112853A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Yokogawa Electric Corp テストシナリオ作成方法、テストシナリオ作成装置およびテストシナリオ作成のためのプログラム
JP2006112852A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Yokogawa Electric Corp テストシナリオ作成方法、テストシナリオ作成装置およびテストシナリオ作成のためのプログラム
JP2007317096A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Fujitsu Ltd 検証シナリオ作成プログラム、記録媒体、検証シナリオ作成装置および検証シナリオ作成方法

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