JP2005196681A - Lsi検証装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接続仕様に基づき生成されたプロパティをLSIの設計仕様検証に用いて、簡便かつ網羅的にLSIの論理階層モジュール接続の検証を可能とすることを目的とする。
【解決手段】 検証対象回路の接続仕様1を読み込みプロパティ生成手段3によりプロパティ4を生成する。プロパティ生成手段3は個々の出力信号に対しユニークなプロパティを設定し、その出力信号が接続される入力信号については同一のプロパティ、若しくは同一のプロパティに極性情報を付加したプロパティを生成する。検証実行手段5でプロパティ4と回路記述2を読み込み、接続される出力信号と入力信号のプロパティが一致しているかの比較検証を行い、検証結果確認手段6によりその検証結果を表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】 検証対象回路の接続仕様1を読み込みプロパティ生成手段3によりプロパティ4を生成する。プロパティ生成手段3は個々の出力信号に対しユニークなプロパティを設定し、その出力信号が接続される入力信号については同一のプロパティ、若しくは同一のプロパティに極性情報を付加したプロパティを生成する。検証実行手段5でプロパティ4と回路記述2を読み込み、接続される出力信号と入力信号のプロパティが一致しているかの比較検証を行い、検証結果確認手段6によりその検証結果を表示する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プロパティと回路記述との論理比較を行うフォーマルベリフィケーション(形式的論理検証)を行うLSI検証装置に関し、特に、LSIの論理階層モジュールの接続検証を行うものに関するものである。
一般に論理回路の検証方法には、論理シミュレーションと、フォーマルベリフィケーションがある。
論理シミュレーションは、入力パターンを検証の対象回路に与えて動作をシミュレーションし、結果を期待値と比較して、機能が正しく実現されていることを判断する。しかし近年、LSI設計において回路の大規模化、複雑化が進み、テストパターンを使用する論理シミュレーションは、膨大な検証時間と、検証するためのテストパターン作成に多大な工数が必要となっている。更にテストパターン作成に当たっては、所望の回路を活性化させて機能を確認するための適切なパターンを作成するためのスキルも要求され、不適切なテストパターンは検証漏れによる設計ミスの原因となる。
一方フォーマルベリフィケーションは、回路の論理を数学的な手法により解析し、検証する手法である。更にフォーマルベリフィケーションに関しては、双方の回路の論理的な等価性を比較検証する等価性検証と、設計者が望む設計仕様を満たす回路記述となっているかを検証するプロパティ検証がある。
前述のプロパティ検証は数学的な手法によるものであるので、検証すべき設計仕様(プロパティ)が正しく定義されていれば、テストパターンによる論理シミュレーションと比べ、漏れやミスの無い検証結果が保証される。本発明はこのプロパティ検証に関係するものである。
特開2001−318959号公報
従来、複数に分割された論理階層モジュールで構成されるLSIの接続検証では、検索機能を用いた回路記述の目視確認を行うか、あるいは、所望の接続径路が活性化されるような入力パターンを作成し、論理シミュレーションで接続を確認していた。
しかしながら、上記の従来の検証方法では、見落としによる接続ミスの発生が生じるばかりでなく、入力パターンを用意する工数が必要な上、所望の接続径路以外の経路も同様に活性化されて、接続径路の正当性の判別を誤るなど、適切でないパターンが作成されてしまったゆえに、接続ミスが皆無になることは無かった。
又、回路の大規模化、複雑化により、論理階層モジュールを接続したLSIの統合検証も大規模なものとなり、一度、接続ミスが生じるとミスを発見するための多くのデバッグ工数も必要となってくる。
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、リファレンスである接続仕様から検証プロパティを生成し、生成された検証プロパティを用いて論理階層モジュールの接続検証を、プロパティ検証によって行うことで、検証結果に完全性を得、LSIの回路品質、及び設計効率の向上を簡便的に図ることのできるLSI検証装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかるLSI検証装置は、複数の論理階層モジュールで表現される回路記述を有するLSIのプロパティ検証を行うLSI検証装置において、予め用意された、前記複数の論理階層モジュール間の入出力信号に関する接続仕様を読み取り、接続検証のための検証プロパティを生成するプロパティ生成手段と、前記検証プロパティと、前記回路記述とを入力とし、前記複数の論理階層モジュール間の入力信号のプロパティと、該入力信号に接続される出力信号のプロパティとを比較検証する検証実行手段と、前記検証実行手段によって得られた検証結果を表示する検証結果確認手段と、を備え、前記LSIの複数の論理階層モジュール間の接続検証を行うことを特徴とするものである。
本発明の請求項2にかかるLSI検証装置は、請求項1に記載のLSI検証装置において、前記複数の論理階層モジュール内部の不要な接続経路を前記接続検証の対象から除外するよう前記複数の論理階層モジュールの論理解析を行う論理解析手段と、前記論理解析手段により抽出した不要な接続経路を除外するための制約プロパティを生成する制約プロパティ生成手段と、を備え、前記回路記述、前記制約プロパティ、及び前記論理階層モジュール内部の接続仕様を含む接続仕様から前記プロパティ生成手段により生成された検証プロパティをもとに、前記検証実行手段は、前記論理階層モジュール内部の接続検証を含む前記LSIの接続検証を行うことを特徴とするものである。
本発明の請求項3にかかるLSI検証装置は、請求項2に記載のLSI検証装置において、前記複数の論理階層モジュールに含まれる、論理が存在しないモジュール又は信号極性の定義が不可能な回路の、出力ポート及び入力ポートに検証プロパティを付与して、前記LSIの接続検証を続行させるプロパティ設定手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明の請求項4にかかるLSI検証装置は、請求項1に記載のLSI検証装置において、前記複数の論理階層モジュール間の入力信号と、該入力信号に接続されている出力信号の属性が矛盾していることを検出する論理解析手段と、前記生成された検証プロパティと前記回路記述を比較し、検証対象となる入力信号又は出力信号に検証プロパティが付与されていないことを検出する比較手段と、前記属性の矛盾又は検証プロパティの不足が検出されたときに、その旨の警告を表示する警告表示手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の請求項1にかかるLSI検証装置によれば、リファレンスである接続仕様から検証プロパティを生成し、該生成された検証プロパティを用いて論理階層モジュール間の接続検証を、プロパティ検証によって行うことで、検証結果に完全性を得、LSIの回路品質、及び設計効率の向上を可能とすることができる。
本発明の請求項2にかかるLSI検証装置によれば、請求項1にかかるLSI検証装置の構成に、接続検証に不要な接続経路を除外するよう論理階層モジュール内部の論理解析を行う論理解析手段と、前記不要な接続経路を除外するための制約プロパティを生成する制約プロパティ生成手段を追加するようにしたので、論理階層モジュール間のみならず、任意の論理階層モジュール内部に存在する信号間の接続検証をも可能にすることができる。さらに、論理階層モジュール間、及び論理階層モジュール内部の接続仕様に基づいて変換生成されたプロパティを、LSIの接続検証に用いたので、簡便かつ網羅的にLSIの論理階層モジュールの接続妥当性を検証することが可能となる。
本発明の請求項3にかかるLSI検証装置によれば、請求項2に記載のLSI検証装置において、前記論理階層モジュールに含まれる、論理が存在しないモジュール又は信号極性の定義が不可能な回路の、出力ポート及び入力ポートに検証プロパティを付与して、前記LSIの接続検証を続行させるプロパティ設定手段を備えるようにしたので、接続径路に論理が存在しないモジュールや、又は信号の極性の定義が不可能な回路が含まれる場合、プロパティ設定手段により入力された設定プロパティによって、論理を含まないモジュール、又は信号の極性の定義が不可能な回路の接続関係が記載されている径路に関して探索を続行させることが可能となることにより、検証対象となるLSIが論理解析手段による接続径路の探索が不可能な構成を含む場合においても、LSIの接続検証を行うことができる。
本発明の請求項4にかかるLSI検証装置によれば、論理階層モジュール間の入出力信号の属性の矛盾の検出を行う論理解析手段と、検証対象となる入力信号又は出力信号に検証プロパティが付与されていないことを検出する比較手段と、前記論理解析手段及び比較手段の検出結果を受けて警告表示を行う警告表示手段とを備えるようにしたので、接続検証が正常に実行されない可能性が有る場合、その旨の注意を促すことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のLSI検証装置の基本構成を示すブロック図である。
図1は、本発明のLSI検証装置の基本構成を示すブロック図である。
図1において、回路記述2は、LSIの構成を記述した、検証対象となる回路記述であり、複数の論理階層モジュールより構成されている。接続仕様1では、検証対象となる回路記述2の論理階層モジュール間の接続情報が記されている。プロパティ生成手段3は、その接続仕様1に基づき接続検証のためのプロパティ4を生成する。検証実行手段5は、生成されたプロパティ4と回路記述2をもとにプロパティ検証を実施する。検証結果確認手段6は、検証実行手段5により得られたプロパティ検証の結果を表示する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるLSI検証装置7の構成を示すブロック図である。
次に、前述のような構成を有する本実施の形態1によるLSI検証装置7の接続検証動作を、図1〜図4を用いて処理の流れを示しながらより詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態1によるLSI検証装置7の構成を示すブロック図である。
次に、前述のような構成を有する本実施の形態1によるLSI検証装置7の接続検証動作を、図1〜図4を用いて処理の流れを示しながらより詳細に説明する。
説明のために、LSI検証装置7に読み込まれる回路記述2は、図2に示すLSIの構成例1に対応するものとし、図3は予め作成された、LSI構成例1の論理階層モジュール間の接続情報を記述する接続仕様例1、図4は、上記接続仕様例1に基づき生成された検証プロパティ例1を示している。
本発明の実施の形態1によるLSI検証装置7では、接続仕様1として予め作成された、前記接続仕様例1を読み込み、プロパティ生成手段3により図4の検証プロパティ例1を検証プロパティとして生成する。
予め作成された接続仕様例1では、検証対象の回路記述2であるLSIの構成例1に対応する論理階層を示すモジュール名(module0〜module2)を含む、出力信号名(output0〜output6)、入力信号名(input0〜input7)、及び、極性(+、−)が記されており、各出力信号と入力信号の接続関係が各行毎に定義されている。
プロパティ生成手段3は、その個々の出力信号に対しユニークなプロパティを設定する。その個々の出力信号が接続される入力信号については、図3の接続仕様例1に基づいて前述の個々の出力信号と同一のプロパティ、若しくは同一のプロパティに極性情報を付加したプロパティを設定する。
図4の検証プロパティ例1に示すように、出力信号のプロパティは、property_outputというキーワードによって定義され、出力信号名と極性、及びプロパティ生成手段3が与えたユニークなプロパティ(ここでは、波形である)を、パラメータとして設定し生成される。同様に、入力信号のプロパティは、property_inputというキーワードによって定義され、入力信号名、及び接続されるべき出力信号名と極性を、パラメータとして設定し生成される。
具体的には、図3の接続仕様例1では、出力信号7本に対し、入力信号8本の各々の接続関係が与えられている。例えば、出力信号module1/output0では極性情報が正極性出力(+)であり、接続されるべき入力信号がinput1でかつ極性情報が正極性(+)であることを示している。前記出力信号及び入力信号に対して生成されたプロパティはそれぞれ図4の検証プロパティ例1に示されており、「property_output module1/output0(+,1000);」は出力信号module/output0のプロパティに対応し、極性プロパティが+、波形プロパティが1000を持つことを示している。又「property_input input1(+,module1/output0);」は入力信号input1のプロパティに対応し、具体的には該入力信号input1に入力されるべきプロパティは出力信号module1/output0のプロパティであって、かつ前記出力信号module1/output0とは接続極性が正極性(+)で接続されることを示している。
次に検証実行手段5は、プロパティ生成手段3によって生成された検証プロパティ例1と、LSIの構成例1に対応する検証対象の回路記述2を読み込み、プロパティ検証を実施する。プロパティ検証では、前記生成された検証プロパティ例1によって、回路記述2における入力信号と、それに接続されるべき出力信号のプロパティが一致しているかどうかを比較検証する。検証結果確認手段6は更に、このプロパティ検証の結果を表示する。
このような本実施の形態1によるLSI検証装置では、複数の論理階層モジュールで表現される回路記述を有するLSIの接続検査において、予め用意された前記モジュール間入出力信号の接続仕様を読み取り、接続検証プロパティを生成するプロパティ生成手段と、前記接続検証プロパティと前記回路記述を入力とし、該回路記述における入力信号と出力信号のプロパティが一致するか否かを検証する検証実行手段と、前記検証実行手段の検証結果を表示する検証結果確認手段とを備え、前記LSIの複数の論理階層モジュール間の接続検証を行うようにしたので、リファレンスである接続仕様から検証プロパティを生成し、生成された検証プロパティを用いて論理階層モジュール間の接続検証をプロパティ検証によって行うことで、検証結果に完全性を得、LSIの回路品質及び設計効率の向上を可能とすることができる。さらに、論理階層モジュール間の接続仕様に基づき変換生成されたプロパティを、LSIの接続検証に用いたので、簡便かつ網羅的にLSIの論理階層モジュール間の接続妥当性を検証することが可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、論理階層モジュール間のみならず、任意の論理階層モジュール内部に存在する信号間の接続検証をも可能にするLSI検証装置に関する。
図5は、本発明の実施の形態2によるLSI検証装置10の構成を示すブロック図である。
本実施の形態2は、論理階層モジュール間のみならず、任意の論理階層モジュール内部に存在する信号間の接続検証をも可能にするLSI検証装置に関する。
図5は、本発明の実施の形態2によるLSI検証装置10の構成を示すブロック図である。
図5において、接続仕様1では、検証対象となる回路記述2の論理階層モジュール間、及び論理階層モジュール内部の接続情報が記されている。論理解析手段8は、接続仕様1に基づき生成されたプロパティ4と、回路記述2を読み込み、検証対象の出力信号から入力信号に到達するまでの接続径路の探索を行い、検証に不要な接続経路を除外するよう所定の被演算信号を所定の論理値に固定する。制約プロパティ生成手段9は、前記論理解析手段8から入力される被演算信号名、及びその論理値情報によって、前記不要な接続経路を除外するための制約プロパティ11を生成する。その他の構成要素は、上記実施の形態1によるLSI検証装置7と同様のため、説明を省略する。
次に、図5〜図8を参照しながら、本実施の形態2によるLSI検証装置10の動作について説明する。
説明のために、LSI検証装置10に読み込まれる回路記述2は、図6に示すLSIの構成例2に対応するものとし、図7は接続仕様1として予め作成された、LSIの構成例2の論理階層モジュール間の接続情報を記述した接続仕様例2を示し、図8は、その接続仕様例2に基づき生成されたプロパティ4、及び制約プロパティ生成手段9により生成された制約プロパティ11を検証プロパティ例2として示している。
予め作成された接続仕様例2では、module3の下位論理階層モジュールであるmodule4の出力信号signal1から、同じくmodule3の下位論理階層モジュールであるmodule5の入力信号input8及びinput9までの接続仕様が与えられている。
本発明の実施の形態2によるLSI検証装置10では、接続仕様1として予め作成された図7の接続仕様例2を読み込み、該接続仕様例2からプロパティ生成手段3により、プロパティ4を生成する。
論理解析手段8は、上記生成されたプロパティ4と、回路記述2を読み込み、検証対象である出力信号signal1から入力信号input8及びinput9に到達するまでの接続径路の探索を行う。接続径路の探索途中で、検証対象の出力信号signal1を用いて論理積演算を行っている場合は、検証対象を除く被演算信号を論理値1に固定し、該検証対象を除く被演算信号名、及びその論理値情報を、制約プロパティ生成手段9に渡し、出力信号signal1を用いて論理和演算を行っている場合は、検証対象を除く被演算信号を論理値0に固定し、該検証対象を除く被演算信号名、及びその論理値情報を、制約プロパティ生成手段9に渡す処理を行う。
本実施の形態2では、このように、論理解析手段8はsignal0を論理値0に固定し、signal2を論理値1に固定するための論理解析を行う。この一連の処理は、検証対象の入力信号であるinput8及びinput9が見つけられるまで継続する。
制約プロパティ生成手段9は、前記の論理解析手段8から渡された被演算信号名(signal0、signal2)と、それらの論理値情報(0、1)とによって、制約プロパティ11を生成し、プロパティ生成手段3によって生成されたプロパティ4と合わせ、回路記述2と共に検証実行手段5に入力される。
上記プロパティ4と、制約プロパティ11を図8に示す。図8に示しているように、入出力信号のプロパティは前述の実施の形態1と同様にproperty_inputとproperty_outputによって定義されるが、制約プロパティ11は、property_constというキーワードによって定義され、論理解析手段8により設定した論理値、及びその論理値に設定される信号名を、パラメータとして設定し生成されている。
次に検証実行手段5は、LSIの構成例2に対応する検証対象の回路記述2を読み込み、上記プロパティ4と、制約プロパティ11を検証プロパティとして、回路記述2における入力信号と、それに接続されるべき出力信号のプロパティが一致しているかどうかを比較検証する。検証結果確認手段6は更に、このプロパティ検証の結果を表示する。
このような本実施の形態2によるLSI検証装置では、上記実施の形態1の構成に、接続検証に不要な接続経路を除外するよう論理階層モジュール内部の論理解析を行う論理解析手段と、前記不要な接続経路を除外するための制約プロパティを生成する制約プロパティ生成手段を追加するようにしたので、前記実施の形態1と同様に、接続検証をプロパティ検証によって行うことで、検証結果に完全性を得、LSIの回路品質及び設計効率の向上を図ることができるとともに、論理階層モジュール間のみならず、任意の論理階層モジュール内部に存在する信号間の接続検証をも可能にすることができる。さらに、論理階層モジュール間、及び論理階層モジュール内部の接続仕様に基づいて変換生成されたプロパティを、LSIの接続検証に用いたので、簡便かつ網羅的にLSIの論理階層モジュールの接続妥当性を検証することが可能となる。
(実施の形態3)
本実施の形態3は、検証対象となるLSIの構成は、上述した論理解析手段8による径路探索が不可能となる、内部に論理を含まないモジュールや、極性の定義が不可能な回路を含む場合の検証手段を提供するものである。
本実施の形態3は、検証対象となるLSIの構成は、上述した論理解析手段8による径路探索が不可能となる、内部に論理を含まないモジュールや、極性の定義が不可能な回路を含む場合の検証手段を提供するものである。
図9は、本発明の実施の形態3によるLSI検証装置14の構成を示すブロック図である。
図9において、12は、LSI回路における論理を有しないモジュール又は極性の定義が不可能な回路の接続関係を記述する設定プロパティ13を設定するプロパティ設定手段である。その他の構成要素は、前述の実施の形態2と同様のため、説明を省略する。
図9において、12は、LSI回路における論理を有しないモジュール又は極性の定義が不可能な回路の接続関係を記述する設定プロパティ13を設定するプロパティ設定手段である。その他の構成要素は、前述の実施の形態2と同様のため、説明を省略する。
以下、図9〜図13を参照しながら本実施の形態3によるLSI検証装置の動作について説明する。
説明のために、本実施の形態3によるLSI検証装置14に読み込まれる回路記述2は、図10に示すLSIの構成例3に対応するものとし、図11は予め作成された、上記LSIの構成例3の論理階層モジュール間の接続情報を記述する接続仕様例3を示している。具体的には図11は、出力信号module7/signal4から正極性(+)の信号が、入力信号module8/input8に正極性(+)で入力される仕様であることを示している。
図10に示すLSIの構成例3では、内部に論理を有しないモジュールを含む回路BlackBox0が設けられている。なお、このBlackBox0は、極性の定義が不可能な回路を含むモジュールであってもよい。
図10のLSIを検証する場合、予め作成されたLSI接続仕様例3に基づいて、実施の形態2で説明した検証を行うと、論理を含まないモジュールが存在しているために、論理解析手段8によっても接続径路の探索が不可能となるという問題がある。
この問題を解決するために、本実施の形態3ではプロパティ設定手段12を設け、接続径路に論理を含まないモジュールが含まれる場合に対しては、プロパティ設定手段12により、論理を含まないモジュール内部の接続関係を設定可能としている。
論理解析手段8による接続径路の探索が不可能となると、プロパティ設定手段12により入力された設定プロパティ13によって、論理を含まないモジュールの接続関係が記載されている径路に関して探索を続行することが可能となる。
プロパティ生成手段3は、上記論理解析手段8の探索結果、及び図11の接続仕様例をもとに、接続検証のための検証プロパティを生成する。
図12には設定プロパティ例1を示す。図13には、上記プロパティ生成手段3により図11の接続仕様例を基に生成した接続検証プロパティを示す。
具体的には、図12のプロパティ設定例1は、図10に示される内部に論理を有しない回路BlackBox0に与えるプロパティであり、「module7/Blackbox0 + input A output B」は入力信号input Aから出力信号output Bに出力される信号が正極性(+)で伝播されることを示している。図13の検証プロパティ例3は、図11のLSI接続仕様例3を接続仕様1として図9に示されるLSI検証装置14に入力し、図12のプロパティ設定例1を設定プロパティ13としてLSI検証装置14に入力し得られたプロパティ4の一例である。
検証実行手段5は、プロパティ生成手段3により生成された図13の接続検証プロパティをもとに、回路記述2における入力信号と、それに接続されるべき出力信号のプロパティが一致しているかどうかを比較検証する。検証結果確認手段6は更に、このプロパティ検証の結果を表示する。
このように、本実施の形態3によるLSI検証装置では、接続径路に論理が存在しないモジュールや、又は信号の極性の定義が不可能な回路が含まれる場合、該モジュール内部の接続関係を設定可能にするプロパティ設定手段12を設け、論理解析手段8による接続径路の探索が不可能となると、プロパティ設定手段12により入力された設定プロパティ13によって、論理を含まないモジュール、又は信号の極性の定義が不可能な回路の接続関係が記載されている径路に関して探索を続行することが可能となるようにしたので、検証対象となるLSIが論理解析手段8による接続径路の探索が不可能な構成を含む場合においても、LSIの接続検証を行うことができる。
(実施の形態4)
本実施の形態4は、検証対象となる入力及び出力信号の属性の矛盾と、入出力信号にプロパティが付与されていないことを検出し、警告表示を行うLSI検証装置に関するものである。
本実施の形態4は、検証対象となる入力及び出力信号の属性の矛盾と、入出力信号にプロパティが付与されていないことを検出し、警告表示を行うLSI検証装置に関するものである。
図14は、本発明の実施の形態4によるLSI検証装置17の構成を示すブロック図である。
図14において、論理解析手段8は、回路記述2をもとに、論理階層モジュール間の入力信号と出力信号の属性が一致するか否かをチェックし、属性が矛盾しているのを検出した場合その検出結果を比較手段15に渡し、比較手段15は、プロパティ生成手段3により生成されたプロパティ4を回路記述2と比較し、検証対象となる入力信号又は出力信号にプロパティが付与されていないのを検出した場合、その検出結果、並びに論理解析手段8の検出結果を警告表示手段16に出力し、警告表示手段16は、比較手段15により出力された検出結果を受けてその旨の警告を表示する。
なお、本発明の実施の形態4によるLSI検証装置17のその他の構成要素は、前述した実施の形態1によるLSI検証装置と同様のため、説明を省略する。
以下、本実施の形態4によるLSI検証装置17の動作について説明する。
説明のために、LSI検証装置17に読み込まれる回路記述2は図15のLSIの構成例4に対応するものとし、図17は接続仕様1として予め用意された、LSIの構成例4の接続仕様を記述した接続仕様例4を、図16は、警告表示の一例を示している。
説明のために、LSI検証装置17に読み込まれる回路記述2は図15のLSIの構成例4に対応するものとし、図17は接続仕様1として予め用意された、LSIの構成例4の接続仕様を記述した接続仕様例4を、図16は、警告表示の一例を示している。
LSIの構成例4では、入力ポートのみが接続されており、出力ポートが接続されていないので、信号が駆動されないという問題が、入力信号input12、input13の接続径路で発生する。一方、図17の接続仕様例4に基づき、上記LSIの構成例4に接続検証を行うとすると、入力信号input15の接続検証は実行されないという問題がある。
これらのような問題に対して本実施の形態4によるLSI検証装置17では、論理解析手段8は、LSIの構成例4を記述した回路記述2をもとに、信号が駆動されていない問題を引き起こした、入力信号input12の属性と出力信号input13の属性の矛盾を検出し、比較手段15は、接続仕様例4から作成されたプロパティを回路記述2と比較し、接続仕様例4において入力信号input15と出力信号output11についての記述漏れによる入力信号input15と出力信号output11にプロパティが付与されていない問題、即ち作成されたプロパティが検証対象に対して不足している問題を検出し、警告表示手段16は、これらの検出結果を受けて、図16に示すような警告表示を行う。
一方、検証実行手段5は、プロパティ生成手段3により生成されたプロパティ4をもとに、回路記述2における入力信号と、それに接続されるべき出力信号のプロパティが一致しているかどうかを比較検証する。検証結果確認手段6は更に、このプロパティ検証の結果を表示する。
このように、本実施の形態4によるLSI検証装置では、入力および出力信号の属性の矛盾の検出を行う論理解析手段8と、検証対象となる入力信号又は出力信号にプロパティが付与されていないことの検出を行う比較手段15と、論理解析手段8及び比較手段15の検出結果を受けて警告表示を行う警告表示手段16とを備えるようにしたので、接続検証が正常に実行されない可能性が有る場合、その旨の注意を促すことができる。
本発明にかかるLSI検証装置は、論理階層モジュール間もしくは内部の接続仕様に基づき変換生成されたプロパティをLSIの接続検証に用いることにより、簡便かつ網羅的にLSIの論理階層モジュール接続の妥当性を検証することができる効果を有するものであり、プロパティと回路記述との論理比較を行うフォーマルベリフィケーションを行う装置として有用である。
1 接続仕様
2 回路記述
3 プロパティ生成手段
4 プロパティ
5 検証実行手段
6 検証結果確認手段
7、10、14、17 LSI検証装置
8 論理解析手段
9 制約プロパティ生成手段
11 制約プロパティ
12 プロパティ設定手段
13 設定プロパティ
15 比較手段
16 警告表示手段
2 回路記述
3 プロパティ生成手段
4 プロパティ
5 検証実行手段
6 検証結果確認手段
7、10、14、17 LSI検証装置
8 論理解析手段
9 制約プロパティ生成手段
11 制約プロパティ
12 プロパティ設定手段
13 設定プロパティ
15 比較手段
16 警告表示手段
Claims (4)
- 複数の論理階層モジュールで表現される回路記述を有するLSIのプロパティ検証を行うLSI検証装置において、
予め用意された、前記複数の論理階層モジュール間の入出力信号に関する接続仕様を読み取り、接続検証のための検証プロパティを生成するプロパティ生成手段と、
前記検証プロパティと、前記回路記述とを入力とし、前記複数の論理階層モジュール間の入力信号のプロパティと、該入力信号に接続される出力信号のプロパティとを比較検証する検証実行手段と、
前記検証実行手段によって得られた検証結果を表示する検証結果確認手段と、を備え、
前記LSIの複数の論理階層モジュール間の接続検証を行う、
ことを特徴とするLSI検証装置。 - 請求項1記載のLSI検証装置において、
前記複数の論理階層モジュール内部の不要な接続経路を前記接続検証の対象から除外するよう前記複数の論理階層モジュールの論理解析を行う論理解析手段と、
前記論理解析手段により抽出した不要な接続経路を除外するための制約プロパティを生成する制約プロパティ生成手段と、を備え、
前記回路記述、前記制約プロパティ、及び前記論理階層モジュール内部の接続仕様を含む接続仕様から前記プロパティ生成手段により生成された検証プロパティをもとに、前記検証実行手段は、前記論理階層モジュール内部の接続検証を含む前記LSIの接続検証を行う、
ことを特徴とするLSI検証装置。 - 請求項2記載のLSI検証装置において、
前記複数の論理階層モジュールに含まれる、論理が存在しないモジュール又は信号極性の定義が不可能な回路の、出力ポート及び入力ポートに検証プロパティを付与して、前記LSIの接続検証を続行させるプロパティ設定手段を備えた、
ことを特徴とするLSI検証装置。 - 請求項1記載のLSI検証装置において、
前記複数の論理階層モジュール間の入力信号と、該入力信号に接続されている出力信号の属性が矛盾していることを検出する論理解析手段と、
前記生成された検証プロパティと前記回路記述を比較し、検証対象となる入力信号又は出力信号に検証プロパティが付与されていないことを検出する比較手段と、
前記属性の矛盾又は検証プロパティの不足が検出されたときに、その旨の警告を表示する警告表示手段と、を備えた、
ことを特徴とするLSI検証装置。
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