JPH1135176A - 印刷版取出し装置 - Google Patents

印刷版取出し装置

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JPH1135176A
JPH1135176A JP9194316A JP19431697A JPH1135176A JP H1135176 A JPH1135176 A JP H1135176A JP 9194316 A JP9194316 A JP 9194316A JP 19431697 A JP19431697 A JP 19431697A JP H1135176 A JPH1135176 A JP H1135176A
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JP
Japan
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suction
printing
air
outermost
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Application number
JP9194316A
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English (en)
Inventor
Keiichi Fujimoto
圭一 藤本
Masaaki Sawachi
正昭 澤地
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層されている最表層の印刷版を短時間に効
率良く取り出す。 【解決手段】 最表層の印刷版Pの長手方向の端部は、
吸着ユニット116の押圧ブロック122と共に吸盤1
24が当接すると、この吸盤によって吸着される。この
とき、吸盤の吸着カップ124Aが変形して吸着面が上
昇するので、印刷版は端部が僅かに持ち上げられる。持
ち上げられた印刷版の端部は、エアーノズル138の噴
出口140から吹き出されるエアーによって、最表層の
印刷版と次の印刷版の間がこじ開けられ、さらにエアー
が吹き入れられる。したがって、最表層の印刷版から次
の印刷版が分離し易くなり、最表層の印刷版を端部から
段階的に持ち上げると、それに合わせて次の印刷版が短
時間で確実に分離される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層された印刷版
を最表層から順に取り出す印刷版取出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】輪転機等に装着して新聞等の印刷物を作
成するための感光性平版印刷版(以下「印刷版」と言
う)は、製版機等の画像記録装置によって画像が記録さ
れた後、現像処理される。一般に、印刷版としては、厚
さ約0.24〜0.3mmのアルミニウムの矩形状の薄板
(例えば幅寸法×長さ寸法が約1100mm×約400m
m)を支持体として、この支持体の表面に感光性被膜
(感光層)を形成したものが使用される。
【0003】このような印刷版は、多数枚が載置台上に
積載された状態で、梱包されて、運搬保管され、製版機
等の画像露光装置には、載置台に積層された状態で装填
される。載置台に積層された状態で装填された印刷版
は、最上層の印刷版から順に露光部へ供給する場合、載
置台上に積層された印刷版の最表層を吸盤によって吸着
して取り出す方法がある。
【0004】積層された印刷版を最表層から順に取り出
す際、最表層の感光性平版印刷版と次の印刷版とが密着
状態となっていることがある。このため、最表層の印刷
版を吸着して取り出そうとしたときに、数枚の印刷版が
同時に持ち上げられてしまうことがある。
【0005】印刷版を自動的に供給する場合には、数枚
の印刷版が同時に持ち上げられてしまうのを防止する必
要があり、このために、種々の取出し方法が提案されて
実施されている。
【0006】例えば、印刷版を持ち上げるときに、中央
部より周縁部が大きく上昇するようにして、印刷版の周
縁部を屈曲させるようにし、これによって、吸着した最
表層の印刷版と次に印刷版との間に印刷版の剛性によっ
て隙間が生じるようにする方法がある。このようにし
て、印刷版の剛性によって最表層の印刷版と次の印刷版
の間に生じた隙間は、最表層の印刷版を持ち上げること
により次第に広がり、次の印刷版を最表層の印刷版から
分離させて落下させ、最表層の印刷版のみを吸着して持
ち上げることができる。
【0007】また、最表層の印刷版と次の印刷版の分離
するときに、最表層の印刷版の周縁部と次の印刷版の間
に生じた隙間にエアーを供給することにより、最表層の
印刷版からの次の印刷版の分離を促進して短時間に密着
状態を解除することができ、印刷版の取出し時間の短縮
を図ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印刷版
の周縁部を先に持ち上げてエアーを供給するだけの印刷
版取出し装置では、最表層の印刷版と次の印刷版とを確
実に分離させるだけの余裕が必要であるため、短時間で
且つ確実に最表層の印刷版のみを取出し得るものではな
い。また、最表層の印刷版を持ち上げた状態で次の印刷
版を分離させると、分離して落下した印刷版の位置がず
れてしまい、このため、次にこの印刷版を取り出すとき
に、吸着する位置がずれてしまい、次工程への正確な供
給ができなくなる。
【0009】本発明は上記事実を考慮してなされたもの
であり、積層された最表層の印刷版を短時間でかつ確実
に取出すことができると共に、最表層の印刷版から分離
させた次に印刷版にずれが生じてしまうのを防止する印
刷版取出し装置を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
載置台に積層された長尺矩形状の印刷版の最表層の印刷
版の四隅近傍を第1の吸着手段によって吸着すると共
に、該印刷版の中央部を第2の吸着手段によって吸着し
て最表層の印刷版を取出す印刷版取出し装置であって、
前記第1の吸着手段に隣接して設けられた押圧部材が第
1の吸着手段が前記最表層の印刷版を吸着したときにこ
の印刷版に当接することにより、第1の吸着手段によっ
て吸着された印刷版の周縁側を上方移動させる持ち上げ
手段と、前記印刷版の長手方向の両端に対向し前記第1
の吸着手段に吸着され持ち上げ手段によって持ち上げら
れた最表層の印刷版と次の印刷版の間へ向けてエアーを
所定時間噴出するエアー噴出手段と、前記エアー噴出手
段によるエアーの噴出が停止したときに前記第2の吸着
手段に対して前記第1の吸着手段のそれぞれを所定の高
さまで上方へ相対移動させることにより印刷版の四隅を
捲り上げる相対移動手段と、前記相対移動手段によって
前記第1の吸着手段を上方移動させた後に前記第1及び
第2の吸着手段と共に最表層の印刷版を上昇させる昇降
手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】この発明によれば、積層されている最表層
の印刷版の長手方向の両端部を第1の吸着手段によって
吸着すると共に、中央部を第2の吸着手段によって吸着
することにより、持ち上げ手段が最表層の印刷版の周縁
を上方へ持ち上げる。このときの持ち上げ手段による印
刷版の周縁部の持ち上げ量は、数mm程度の僅かの量で良
い。
【0012】一方、エアー噴出手段は、持ち上げ手段に
よって持ち上げられた最表層の印刷版と、最表層の印刷
版に密着している次の印刷版の間へ向けてエアーを吹き
出す。エアー噴出手段によるエアーの吹出し位置は、最
表層の印刷版と次の印刷版の間へ正確に位置決めされて
吹き出されることが好ましい。
【0013】これによって、最表層の印刷版とこの印刷
版に次の印刷版が密着していたときには、エアーが持ち
上げた最表層の印刷版と次の印刷版の間に隙間を生じさ
せさらにこの隙間から最表層の印刷版と次の印刷版の間
へエアーを吹き入れることができ、持ち上げられた最表
層の印刷版の周縁を次の印刷版と分離させる。
【0014】この後に、相対移動手段によって第1の吸
着手段によって吸着されている最表層の印刷版の四隅を
捲り上げると、最表層の印刷版と次の印刷版の間に既に
隙間が生じ、且つ、吹き入れたエアーによって隙間が生
じ易くなっているので、捲り上げた最表層の印刷版から
次の印刷版を円滑に短時間で分離させて落下させること
ができる。
【0015】さらに、第2の吸着手段によって吸着して
いる最表層の印刷版の中央部を持ち上げたときには、最
表層の印刷版に次の印刷版が密着していても、次の印刷
版は、長手方向の両端部が既に最表層の印刷版から分離
されて落下しているので、この印刷版の中央部は、最表
層の印刷版との密着状態が長手方向の両端側から解除さ
れるので、最表層の印刷版と共に持ち上げられることは
ない。
【0016】すなわち、持ち上げ手段によって最表層の
印刷版の周縁部を僅かに持ち上げた状態で、持ち上げた
最表層の印刷版と次の印刷版の間に正確にエアーを吹き
付けることより、最表層の印刷版の周縁から次の印刷版
を分離させることができると共に、最表層の印刷版の周
縁部から次の印刷版が分離し易くなるようにしている。
【0017】これによって、簡単に且つ確実に最表層の
印刷版のみを分離して取り出すことができ、且つ、最表
層の印刷版を取り出したときに、次の印刷版に位置ずれ
を生じさせることがない。
【0018】請求項2に係る発明は、前記持ち上げ手段
が、前記第1の吸着手段である吸盤の前記最表層の印刷
版を吸着したときの変形によって印刷版の周縁側を上方
移動させることを特徴とする。
【0019】この発明によれば、第1の吸着手段の吸盤
が最表層の印刷版を吸着したときの変形によって印刷版
の周縁部を持ち上げるようにしている。ゴム等の弾性体
によって形成されている吸盤の吸着カップは、印刷版を
吸着するときに内部の空間がしぼんで変形するときに、
吸着面が僅かながら上方へ移動する。
【0020】持ち上げ手段は、この吸盤の吸着面の上方
移動によって印刷版の周縁を持ち上げる。なお、このと
きの印刷版の周縁の持ち上げ量は、吸盤による吸着位
置、押え部材による押圧位置及び吸盤の変形量によって
定まり、略一定に調整することができる。エアー噴出手
段によるエアーの噴出位置は、この持ち上げ量に応じて
予め正確に調整しておけば良い。
【0021】請求項3に係る発明は、前記エアー噴出手
段が、前記第1の吸着手段の吸着位置よりも印刷版の幅
方向に沿った内方側に対向して設けられ、印刷版の長手
方向に沿ってエアーを噴出することを特徴とする。
【0022】この発明によれば、エアー噴出手段は、第
1の吸着手段による吸着位置よりも印刷版の幅方向に沿
った内方側で印刷版の長手方向へ向けてエアーを噴出す
る。これにより、第1の吸着手段によって捲り上げられ
た印刷版の幅方向の中間部へ確実にエアーを吹き入れ、
吹き入れたエアーによって効果的に、最表層の印刷版と
次の印刷版を分離することができる。
【0023】すなわち、最表層の印刷版と次の印刷版と
の間に吹き入れたエアーが印刷版の周囲から抜けるのを
抑えると共に、同一の位置にエアーが吹き入れられるこ
とがないので、最表層の印刷版と次の印刷版との間に吹
き入れたエアーにより効率的に印刷版を分離させること
ができる。したがって、短時間で確実に分離して最表層
の印刷版を取り出すことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0025】図1(A)及び図1(B)は、本実施の形
態に適用した版材焼付装置10における原稿フィルムの
流れと感光性平版印刷版(以下「印刷版P」という)の
流れを示している。版材焼付装置10では、原稿フィル
ム(以下「ネガフィルム12」という)をカバーシート
14に貼り付けて用いる。
【0026】カバーシート14は、薄肉透明の樹脂によ
って矩形状に形成されており、中央部にネガフィルム1
2が位置決めされて貼付されている。このネガフィルム
12は、例えば新聞1頁分の画像が記録されている。
【0027】カバーシート14には、長手方向に沿った
一方の端部の吊り下げ部18によって、吊り下げられて
版材焼付装置10に装填され、この吊り下げ部18で吊
り下げられた状態で支持されて版材焼付装置10内を搬
送される。また、このカバーシート14の吊り下げ部1
8と反対側の端部には、位置決め金具20が設けられて
おり、この位置決め金具20が焼付定盤32の所定の位
置に位置決めされて保持される。これにより、焼付定盤
32上に位置決めされた印刷版Pに対してネガフィルム
12が位置決めされる。
【0028】焼付部30の焼付定盤32は、版材焼付装
置10の図示しないケーシング内の中央部に設けられて
おり、この焼付定盤32の上方に光源部22の光源ユニ
ット24が配置されている。光源ユニット24は、遮光
フード26とこの遮光フード26を昇降させる図示しな
い昇降手段によって構成されている。遮光フード26内
には、印刷版Pの露光用の光源として光源ランプ28
(例えば6キロワットのメタルハライドランプ等)が設
けられている。
【0029】版材焼付装置10では、焼付定盤32上に
印刷版Pを載置し、この印刷版P上にネガフィルム12
が貼付されているカバーシート14を載せて展開し、図
示しないスクイズ手段によって印刷版Pとネガフィルム
12及びカバーシート14を密着させる。なお、カバー
シート14は位置決め金具20を用いて焼付定盤32へ
位置決めされて保持される。
【0030】この後、遮光フード26を下降させて印刷
版Pの上面を覆い、光源ランプ28の光を照射する。こ
れによって、印刷版Pは、ネガフィルム12を透過した
光によって露光されて、ネガフィルム12に記録されて
いる画像に応じた画像が焼付られる。
【0031】なお、本実施の形態では、印刷版Pの一例
として肉厚0.3mmのアルミニウムで、幅寸法が約40
0mm、長手方向寸法が約1100mmの長尺矩形状の支持
体を用い、この支持体の一方の面に感光層を設けて感光
面を形成している。すなわち、この印刷版Pは、長手方
向に沿って新聞2頁分の画像が焼き付けられるサイズと
なっており、長手方向(矢印L方向、以下「天地方向」
と言う)の天側と地側のそれぞれにネガフィルム12に
記録されている画像が焼付けられる。焼付定盤32上に
は、感光層が上方へ向けられた状態で印刷版Pが新聞1
頁分の領域ずつ載置されて位置決めされる。すなわち、
印刷版Pは、天側と地側が順に焼付定盤32上に載置さ
れる。また、カバーシート14は、ネガフィルム12が
印刷版P側となるように印刷版P上に展開される。
【0032】図1(B)に示されるように、ネガフィル
ム12が貼り付けられたカバーシート14は、版材焼付
装置10のフィルム装填部34に吊り下げ状態で装填さ
れ、ここから焼付部30へ搬送される(矢印Aで示
す)。また、焼付部30で焼付処理が終了すると、カバ
ーシート14は、フィルム排出部36へ搬送され(矢印
Bで示す)、吊り下げ部18で吊り下げられた状態で順
にストックされる。
【0033】一方、図1(A)に示されるように、版材
焼付装置10には、焼付部30を挟んで第1のパンチ部
38及び第2のパンチ部40が設けられている。また、
焼付部30と第1のパンチ部38の下方には、印刷版装
填部42が設けられている。版材焼付装置10では、印
刷版載置台(以下「スキッド44」と言う)上に多数枚
が略水平状態で積層された印刷版Pを、最上層から順に
1枚ずつ取出し、第1のパンチ部38及び焼付部30へ
跨るように印刷版Pをその幅方向(長手方向と直交する
方向、矢印W方向)に沿って搬送する(矢印C、Dで示
す)。
【0034】第1のパンチ部38及び第2のパンチ部4
0は、焼付部30の焼付定盤32に隣接してパンチ定盤
46とパンチ定盤48が設けられている。印刷版Pは、
先ず、第1のパンチ部38のパンチ定盤46と焼付定盤
32に掛け渡されて載置される。この後、焼付定盤32
上に配置される印刷版Pの天側(図1(A)の紙面左
側)にネガフィルム12に記録された画像が焼付られ
る。次に、印刷版Pは、第2のパンチ部40側へ送られ
(矢印Eで示す)、地側が焼付定盤32上となるよう
に、焼付定盤と第2のパンチ部40のパンチ定盤48に
跨って載置され、地側にネガフィルムに記録された画像
が焼付けられる。この後、装置奥側の印刷版排出部50
へ送り出される(矢印Fで示す)。
【0035】なお、印刷版排出部50は、印刷版Pを積
層して収容するものであってもよく、また、印刷版排出
部50に換えて、画像が焼付けられた印刷版Pを現像処
理する現像工程等の次工程へ向けて搬送する搬送手段を
設けてもよい。
【0036】版材焼付装置10では、印刷版Pへの画像
焼付けと並行して第1及び第2のパンチ部38、40に
設けられている図示しないパンチャーによって印刷版P
の地側及び天側の先端の所定の位置に、印刷版Pを印刷
用の輪転機の版胴への巻き掛けて装着するときなどの位
置決め用となるパンチ孔ないし切欠きを穿設する。
【0037】ところで、印刷版装填部42には、スキッ
ド44上に積層されている印刷版Pを最表層から1枚ず
つ取り出す印刷版取出し装置52が設けられている。以
下、印刷版取出し装置52について説明する。
【0038】図3に示されるように、印刷版装填部42
には、印刷版Pを搭載しているスキッド44の装填位置
の上方に印刷版取出し装置52が設けられている。すな
わち、スキッド44は、この印刷版取出し装置52の下
方の所定の位置に装填される。
【0039】図2乃至図4に示されるように、印刷版取
出し装置52は、版材焼付装置10の図示しないフレー
ムに取付けられた一対のアングル54が取付けられてお
り、この一対のアングル54によって取出しユニット5
6を支持する架台58が構成されている。
【0040】架台58のアングル54は、長手方向が印
刷版装填部42に装填されるスキッド44上の印刷版P
の長手方向に沿って平行に配置されおり、一対のアング
ル54の長手方向の中間部には、ブラケット60が掛け
渡されている。このブラケット60に昇降手段となるエ
アシリンダ62が取付けられている。
【0041】図2及び図3に示されるように、エアシリ
ンダ62は、ロッド62Aが下方へ向けて伸縮するよう
にブラケット60から上方へ向けて突設されている。一
方、架台58の上方には、焼付定盤32及びパンチ定盤
46が配置され、また、焼付定盤32の下面には、焼付
定盤32を冷却する図示しない冷却ファンが設けられて
いる。このため、エアシリンダ62の取付け位置は、焼
付定盤32、パンチ定盤46ないし図示しない冷却ファ
ンと干渉しないように、アングル54の長手方向の中間
位置よりも一端側(例えばパンチ定盤46側)に偏寄し
て取付けられている。
【0042】このエアシリンダ62には、ロッド62A
の先端に取出しユニット56が取付けられている。
【0043】図2乃至図4に示されるように、取出しユ
ニット56は、吸盤支持フレーム64を備えている。吸
盤支持フレーム64は、チャンネル66A、66Bによ
って長尺矩形形状に組まれており、長手方向が印刷版P
の天地方向に沿って配置されている。長手方向に沿った
チャンネル66Aの間には、ブラケット68が掛け渡さ
れており、このブラケット68に、エアシリンダ62の
ロッド62Aの先端が連結されており、吸盤支持フレー
ム64は、エアシリンダ62のロッド62Aの収縮によ
って昇降するように、エアシリンダ62に吊り下げられ
て支持されている。
【0044】吸盤支持フレーム64には、ブラケット6
8と長手方向の両端側のチャンネル66Bとの間で、チ
ャンネル66Aの間にアングル70が掛け渡されてお
り、それぞれのアングル70とチャンネル66Bの間
に、さらにベース板72、74が掛け渡されて取付けら
れている。
【0045】ベース板72、74には、中央部にブラケ
ット100が配置されており、このブラケット100を
介してエアシリンダ102が取付けられている。エアシ
リンダ102は、ロッド102Aがベース板72、74
から下方へ向けて突出されており、それぞれのロッド1
02Aの先端には、吸着ユニット104のピース板10
6が連結されている。このピース板106の下面には、
押圧ブロック108と共に第2の吸着手段となる吸盤1
10が取付けられている。また、ピース板106の上面
には、シャフト112の先端が連結されている。このシ
ャフト112は、上下方向に沿って移動可能にベース板
72、74に挿通されている。
【0046】これにより、吸着ユニット104は、エア
シリンダ102がロッド102Aを伸縮することにより
シャフト112に案内されて水平状態で吸盤支持フレー
ム64に対して上下方向に相対移動される。なお、ピー
ス板106の上面には、ストッパ114が設けられてお
り、吸盤支持フレーム64への接近位置(エアシリンダ
102のロッド102Aが収縮したときの吸盤支持フレ
ーム64への接近位置)が制限されている。また、シャ
フト112には抜け止めが設けられている。
【0047】吸着ユニット104は、スキッド44上の
印刷版Pへ押圧ブロック108が当接する位置まで接近
した状態で吸盤110に負圧が供給されることにより、
吸盤110によって印刷版Pを吸着するようになってい
る。
【0048】また、矩形形状に吸盤支持フレーム64の
四隅には、吸着ユニット116が取付けられている。
【0049】吸着ユニット116は、吸盤支持フレーム
64から印刷版Pの長手方向の外方へ向けて突設された
ベース118の下方にピース板120が配置されてい
る。ピース板120には、押圧部材となる押圧ブロック
122と共に第1の吸着手段となる吸盤124が取付け
られている。また、ピース板120には、互いに平行に
配置された一対のシャフト126、128の先端が連結
されている。シャフト128は、ベース118へ上下方
向に沿って移動可能に挿通されており、また、シャフト
126はベース板118に取付けられたスライド軸受1
30へ上下方向に沿って移動可能に挿通されている。
【0050】このシャフト126は、スライド軸受13
0から上方に突出した先端にストッパ132が取付けら
れており、また、ベース118とピース板120の間に
配置された圧縮コイルばね134へ挿通されている(図
3参照)。この圧縮コイルばね134は、ベース118
とピース板120を互いに離間する方向へ向けて付勢し
ており、ベース118とピース板120の間隔がストッ
パ132によって一定の間隔が保持されている。なお、
シャフト128には抜け止めが設けられている。
【0051】吸着ユニット116は、押圧ブロック12
2を印刷版Pへ当接させた状態で吸盤124の吸着カッ
プ124Aの吸着面が印刷版Pに当接するようになって
おり、この状態で吸盤124へ負圧を供給することによ
り印刷版Pを吸着して保持するようになっている。
【0052】この吸盤124は、アメゴム等の柔らかい
材質のゴム材によって形成されており、負圧によって印
刷版Pを吸着したときに吸着カップ124A内の内部空
間が収縮してつぶれた状態となる。これにより、図6に
示されるように、押圧ブロック122が当接した状態
で、吸盤124によって吸着された印刷版Pは、長手方
向の先端が僅か(数mm程度)に持ち上げられるようにな
っている。
【0053】なお、吸着ユニット116の押圧ブロック
122及び吸盤124は、エアシリンダ102のロッド
102Aが収縮した状態で、吸着ユニット104の押圧
ブロック108及び吸盤110よりも下方に突出してお
り、押圧ブロック122と吸盤124が印刷版Pに当接
した状態で、さらに吸盤支持フレーム64が下方移動す
ることにより、吸着ユニット104の押圧ブロック10
8及び吸盤110が印刷版Pに当接するようになってい
る。このとき、吸着ユニット116が圧縮コイルばね1
34の付勢力に抗して上方へ相対移動し、圧縮コイルば
ね134の付勢力に応じた押圧力で印刷版Pの表面を押
圧する。これによって吸盤124が印刷版Pに密着する
ようにしている。
【0054】吸着ユニット116のピース板120の先
端部には、ブラケット136が設けられている。このブ
ラケット136は、印刷版Pの長手方向に沿った先端に
印刷版Pの幅方向の内方へ向けて延設されている。この
ブラケット136の先端部には、エアー噴出手段として
エアーノズル138が取付けられている。
【0055】図6に示されるように、エアーノズル13
8は、ナット139A、139Bによってブラケット1
36を挟むように取付けられており、ナット139A、
139Bによって噴出口140の向き及び高さ(図6の
紙面上下方向に沿った位置)が調整可能となっている。
すなわち、ナット139A、139Bによってブラケッ
ト136の締め付けを緩めることにより、エアーノズル
138が回転可能となり、噴出口140を任意の方向へ
向けることができる。また、ナット139A、139B
の一方を緩める方向へ廻し、他方を締め付ける方向へ廻
すことによりエアーノズル138が上下移動される。
【0056】図7に示されるように、エアーノズル13
8からのエアーの吹出し方向は、吸盤124の吸着位置
よりも印刷版Pの幅方向に沿った内方側で、印刷版Pの
長手方向に沿うように調整されている。
【0057】また、図6に示されるように、エアーノズ
ル138の噴出口140は、吸盤124によって吸着し
た最表層の印刷版Pとこの印刷版Pに次の印刷版Pが密
着しているときの、最表層の印刷版Pと次の印刷版Pの
間へエアーを吹き出すように調整されている。
【0058】すなわち、吸盤124によって印刷版Pの
端部を吸着したときに、吸盤124の吸着カップ124
Aが変形して、最表層の印刷版Pの端部が持ち上げられ
たときに、この最表層の印刷版Pと次の印刷版Pの間と
印刷版Pの端部が持ち上げられたときに、最表層の印刷
版Pと次の印刷版Pの間にエアーが吹き出されるよう
に、エアーノズル138の噴出口140の位置が調整さ
れている。
【0059】これにより、吸盤124によって吸着され
た最表層の印刷版Pの長手方向の端部が持ち上げられた
ときに、最表層の印刷版Pに密着して次の印刷版Pの長
手方向の端部が持ち上げられると、エアーノズル138
の噴出口140から吹き出されるエアーによって最表層
の印刷版Pと次の印刷版Pの間がこじあけられると共
に、こじ開けた隙間が最表層の印刷版Pと次の印刷版P
の間にこのエアーが吹き入れられるようにしている。
【0060】一方、図2乃至図4に示されるように、架
台58の一対のアングル54のそれぞれには、エアシリ
ンダ62を挟んでスライド軸受76が取付けられてい
る。それぞれスライド軸受76には、ガイドロッド7
8、80が軸線方向に沿って移動可能に挿通されてい
る。一方のガイドロッド78の先端は、吸盤支持フレー
ム64のチャンネル66Bに連結されており、また、他
方のガイドロッド80は、ベース板72に連結されてい
る。
【0061】すなわち、一対のガイドロッド78、80
は、それぞれの軸心がエアシリンダ62のロッド62A
の軸心と平行に且つ等間隔となるように配置されてお
り、エアシリンダ62がアングル54の長手方向に沿っ
た一端側に偏寄していることにより、一方のガイドロッ
ド78がチャンネル66Bに連結されているのに対し
て、他方のガイドロッド80がチャンネル66Bよりも
エアシリンダ62側となるベース板72に連結されてい
る。
【0062】吸盤支持フレーム64は、エアシリンダ6
2のロッド62Aが伸縮することにより、ガイドロッド
78、80に案内されて昇降し、このエアシリンダ62
のロッド62Aを伸長させることにより、押圧ブロック
108、122と共に吸盤110、124がスキッド4
4の最上層の印刷版Pへ向けて下降し、押圧ブロック1
08、122と共に吸盤110、124がこの最上層の
印刷版Pへ当接することにより印刷版Pの吸着が可能と
なる。なお、吸盤110、124へは、吸盤支持フレー
ム64の下降に合わせて負圧が供給されるようになって
おり、圧力センサ等によって、吸盤110、124への
負圧回路の圧力を測定し、この測定結果から吸盤11
0、124が印刷版Pを吸着したか否かが判断される。
印刷版取出し装置52では、吸盤110及び吸盤124
によって最表層の印刷版Pを吸着すると、エアーノズル
138から所定時間の間、エアーを吹き出すようになっ
ている。
【0063】一方、吸着ユニット106のエアシリンダ
102のロッド102Aを伸長させることにより、吸盤
110が吸着ユニット116の吸盤124に対して相対
的に下方へ移動する。したがって、エアシリンダ102
のロッド102Aの伸長に合わせて、エアシリンダ62
のロッド62Aを収縮させることにより、吸着ユニット
106の吸盤110に対して吸着ユニット116の吸盤
124が相対的に上方移動するようになっている。印刷
版取出し装置52では、この吸着ユニット116の吸盤
124の上方移動によって、最表層の印刷版Pの長手方
向の両端部を捲り上げるようになっている。
【0064】この後、印刷版取出し装置52では、エア
シリンダ62のロッド62Aをさらに収縮させると共
に、エアシリンダ102のロッド102Aを収縮させる
ことにより、印刷版Pを水平状態で所定の高さまで持ち
上げるようになっている。
【0065】このようにして印刷版取出し装置52の取
出しユニット56によってスキッド44上から持ち上げ
られた印刷版Pの下方には、図示しないコンベアユニッ
トが挿入されるようになっており、スキッド44上から
持ち上げた印刷版Pの下方へこのコンベアユニットを挿
入した状態で、吸盤110、124への負圧の供給を解
除することにより、印刷版Pはコンベアユニット上へ落
下され、このコンベアユニットによって焼付定盤32と
パンチ定盤46に跨って載置されるように搬送される。
【0066】なお、取出しユニット56は、エアシリン
ダ62による吸盤支持フレーム64の支持位置が印刷版
Pの長手方向に沿った一端側に偏寄している。これは、
エアシリンダ62が焼付定盤32の下方へ向けて突出し
ており、このエアシリンダ62が焼付定盤32やパンチ
定盤46等と干渉するのを防止すると共に、スキッド4
4上から取出した印刷版Pを焼付定盤32とパンチ定盤
46へ供給するときに、印刷版Pの必要以上の移動を防
止するためとなっている。
【0067】すなわち、省スペースで印刷版Pの幅方向
に沿った搬送のみで、スキッド44上から取出した印刷
版Pを焼付定盤32上へ供給するために、アングル54
から上方に突出するエアシリンダ62の位置をずらして
いる。
【0068】重心位置と異なる位置を支持して吸盤支持
フレーム64を上昇させた場合、吸盤支持フレーム64
が水平面に対して傾いてしまい、吸盤支持フレーム64
のスムーズな昇降が困難となり、吸盤110、124に
よって吸着している印刷版Pがずれたり、落下するなど
の問題が生じる。
【0069】ここで、吸盤支持フレーム64には、エア
シリンダ62が偏寄している側のチャンネル66Bに、
バランスウエイト82を取付けており、このバランスウ
エイト82によって吸盤支持フレーム64の重心位置
が、エアシリンダ62のロッド62Aが連結されている
位置となるようにしている。これによって、吸盤支持フ
レーム64が水平状態を保ったまま、スムーズに昇降で
きるようにしている。
【0070】以下に、本実施の形態の作用として、印刷
版取出し装置52によるスキッド44上からの印刷版P
の取出し作業をついて説明する。
【0071】図8に示されるように、版材焼付装置10
に設けられている印刷版取出し装置52は、印刷版Pの
取出しが要求されると、エアシリンダ62のロッド62
Aの伸長を開始する。これと共に、印刷版取出し装置5
2では、吸盤110、124への負圧の供給を開始す
る。これによって、上方の待機位置にあった吸盤支持フ
レーム64がスキッド44上の印刷版Pへ向けて下降す
る。このとき、吸着ユニット104のエアシリンダ10
2は、ロッド102Aが収縮されている。
【0072】吸盤110、124へ負圧を供給しながら
吸盤支持フレーム64を下降させると、先ず、吸着ユニ
ット116の押圧ブロック122と吸盤124がスキッ
ド44に積層されている最表層の印刷版Pに当接し、次
に、吸着ユニット104の押圧ブロック108と吸盤1
10が最表層の印刷版Pの表面に当接する。このとき、
吸盤110、124へ負圧が供給されているので、図5
(A)に示されるように、最表層の印刷版Pは、押圧ブ
ロック108、122によって押えられた状態で吸盤1
10、124に吸着される。
【0073】一方、図6に示されるように、最表層の印
刷版Pの四隅を吸着する吸盤124は、最表層の印刷版
Pを吸着すると、吸着カップ124Aが内部の負圧によ
って変形して吸着面が上方へ移動する。また、最表層の
印刷版Pは、吸盤124の近傍は押圧ブロック122に
よって押えられているので、吸盤124が変形して吸着
面が上方へ移動すると、長手方向の端部が持ち上げられ
る。この最表層の印刷版Pに次の印刷版Pが密着してい
ると、次の印刷版Pの長手方向の端部も最表層の印刷版
Pと共に持ち上げられる(図6に二点鎖線で示す) 図8に示されるように、印刷版取出し装置52では、全
ての吸盤110、124が印刷版Pを吸着したことを検
出すると、エアーノズル138へのエアーの供給を開始
する。
【0074】図6に示されるように、長手方向の端部が
持ち上げられた最表層の印刷版Pと次の印刷版Pの間へ
エアーノズル138の噴出口140からエアーが吹き付
けられる。エアーノズル138の噴出口140から吹き
出されるエアーは、最表層の印刷版Pと次の印刷版Pの
間をこじ開け、さらに最表層の印刷版Pと次の印刷版P
の間へ入り込む。これによって、最表層の印刷版Pに密
着している次の印刷版Pが、最表層の印刷版Pから分離
して、最表層の印刷版Pと共にも持ち上げられていた長
手方向の端部が落下する。
【0075】一方、図7に示されるように、エアーノズ
ル138は、印刷版Pの長手方向に沿ってエアーを吹き
入れるので、吸盤110と押圧ブロック122によって
囲まれている最表層の印刷版Pと次の印刷版Pの間に入
り込み、さらに、吸盤110と押圧ブロック122の間
から抜け出す。これによって、長手方向の端部で最表層
の印刷版Pから次の印刷版Pが分離される。
【0076】図8に示されるように、エアーノズル13
8からのエアーの吹出しは、所定の時間t1 で停止され
る。このエアーノズル138からのエアーの吹出し時間
1は、例えば1.5秒程度で良く、印刷版取出し装置
52は、この短い時間内で、最表層の印刷版Pの長手方
向の両端部から次の印刷版Pを確実に分離することがで
きる。
【0077】 印刷版取出し装置52は、エアーノズル1
38からのエアーの吹出しが停止されると、吸盤支持フ
レーム64が中間位置まで上昇するようにエアシリンダ
62のロッド62Aを収縮させる。これと共に、印刷版
取出し装置52は、吸着ユニット104が取付けられて
いるエアシリンダ102のロッド102Aを伸長させ
る。これによって、図5(B)に示されるように、最表
層の印刷版Pは、長手方向の中間部が吸着ユニット10
4の押圧ブロック108によって押圧された状態で、吸
着ユニット116の吸盤124に吸着されている四隅が
持ち上げられる。すなわち、吸着ユニット116の吸盤
124に吸着されている最表層の印刷版Pの四隅が捲り
上げられる。
【0078】なお、このときの吸盤124の上方への移
動量は、エアシリンダ102のロッド102Aのストロ
ークによって決まるが、エアシリンダ102のストロー
ク(吸着ユニット116の上方移動量)は、吸盤11
0、124の吸着間隔によっても異なるが、30mm〜5
0mmの範囲が好ましく本実施の形態では、一例として約
35mmとしている。
【0079】これにより、吸盤124によって吸着され
ている最表層の印刷版Pは吸盤124によって湾曲され
るが、次の印刷版Pは、直接吸盤124によって吸着さ
れていないので支持体の剛性によって延びようとする。
このとき、既に最表層の印刷版Pから次の印刷版Pの長
手方向の端部が分離されているので、次の印刷版Pの長
手方向の端部は、最表層の印刷版Pと一体で持ち上げら
れることがないか、持ち上げられても、直ぐに分離して
落下する。また、次の印刷版Pの長手方向の中間部は、
最表層の印刷版Pと共に押圧ブロック108によって押
えられている。したがって、次の印刷版Pにずれが生じ
ることなく、最表層の印刷版Pのみを短時間で捲り上げ
ることができる。
【0080】図8に示されるように、印刷版取出し装置
52では、吸着ユニット116の吸盤124によって所
定の高さまで持ち上げ、所定の時間t2 だけ停止する
と、さらに、エアシリンダ62のロッド62Aを収縮さ
せる。これによって、図5(C)に示されるように、吸
盤支持フレーム64が所定の高さまで上昇し、吸着ユニ
ット104の吸盤110に吸着されている最表層の印刷
版Pの長手方向の中央部が持ち上げられる。
【0081】 吸盤支持フレーム64を中間位置で停止さ
せる時間t2 は、次の印刷版Pの長手方向の端部が、最
表層の印刷版Pから分離する時間だけあれば良く、この
とき、最表層の印刷版Pと次の印刷版Pはエアーが吹き
入れられているために分離し易くなっており、時間t2
は、短い時間で済む。本実施の形態では、一例としてこ
の時間t2 を約0.5秒程度としている。
【0082】 ところで、最表層の印刷版Pに次の印刷版
Pが密着していると、最表層の印刷版Pの中央部を持ち
上げると、複数枚の印刷版Pの中央部が持ち上げられ
る。しかし、次の印刷版Pの長手方向の両端部が既に最
表層の印刷版Pから分離されて落下しているため、最表
層の印刷版Pの長手方向の中間部を持ち上げたときに次
の印刷版Pが長手方向の両端側から自重によって最表層
の印刷版Pから密着が解除されて剥がれ落ちる。したが
って、エアーノズル138から最表層の印刷版Pと次の
印刷版Pの間へエアーを吹き入れるまでも無く、最表層
の印刷版Pから次の印刷版Pが確実に分離される。
【0083】一方、最表層の印刷版Pの長手方向の中央
部を持ち上げるときには、次の印刷版Pは、長手方向の
両端部が最表層の印刷版Pから分離されているため、中
央部が最表層の印刷版Pに密着して浮き上がっても、長
手方向の両端部が浮き上がることがない。したがって、
この印刷版P(最表層の印刷版Pの次の印刷版P)が、
最表層の印刷版Pから分離して落下したときに、スキッ
ド44に対して位置がずれてしまうことがない。
【0084】このようにして、最表層の印刷版Pから次
の印刷版Pを分離させながら持ち上げると、図8に示さ
れるように、エアシリンダ102のロッド102Aを収
縮させて、吸着ユニット104を上方移動させる。これ
によって、図5(D)に示されるように、スキッド44
上から取り出された印刷版Pは、略水平状態に保たれる
と共に、次工程への受け渡す位置まで上昇される。
【0085】このように、本実施の形態に適用した印刷
版取出し装置52では、スキッド44上に積層された印
刷版Pに位置ずれを生じさせることなく、最表層の印刷
版Pのみを短時間で確実に取り出すことができる。
【0086】なお、以上説明下実施の形態は、本発明を
適用した印刷版取出し装置52を版材焼付装置10に用
いて説明したが、版材焼付装置10及び印刷版取出し装
置52の構成は、本発明の適用を限定するものではな
い。
【0087】 例えば、本実施の形態では、印刷版Pの四
隅を吸着する吸盤124をアメゴムを使用したが、これ
に限らず、印刷版Pを吸着したときに、弾性変形して印
刷版Pの端部が持ち上げる柔らかい材質であれば任意で
良い。
【0088】また、本発明は、カバーシート14を用い
てネガフィルム等の原稿フィルムの搬送及び位置決めを
行う版材焼付装置10に限らず、原稿フィルムを直接支
持して搬送する構成等の種々の構成の版材焼付装置に適
用することができる。
【0089】
【発明の効果】以上説明した如く本発明によれば、最表
層の印刷版を第1の吸着手段によって吸着したときに長
手方向の端部を僅かに持ち上げながらエアーを噴出する
ことにより、最表層の印刷版から次の印刷版が分離し易
くしているので、最表層の印刷版を短時間で確実に次の
印刷版とを分離させて取り出すことができると言う優れ
た効果が得られる。
【0090】また、最表層の印刷版Pを取り出すとき
に、長手方向の端部から段階的に分離させるので次の印
刷版Pを大きく持ち上げてしまうことがなく、次の印刷
版を大きく持ち上げてしまうことにより生じる位置ずれ
を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本実施の形態に適用した版材焼付装置
での印刷版の流れを示す概略図、(B)は版材焼付装置
でのネガフィルムを貼付したカバーシートの流れを示す
概略図である。
【図2】本実施の形態に適用した印刷版取出し装置の概
略斜視図である。
【図3】印刷版取出し装置を印刷版の幅方向に沿って見
た概略正面図である。
【図4】印刷版取出し装置の吸盤支持フレームを示す概
略平面図である。
【図5】(A)から(D)は、印刷版の取出しを示す取
出しユニットの概略図であり、(A)は最表層の印刷版
を吸着した状態を示し、(B)は最表層の印刷版の長手
方向の両端部を捲り上げた状態を示し、(C)は吸盤支
持フレームを上昇させることにより最表層の印刷版の中
央部を持ち上げた状態を示し、(D)は取り出した印刷
版を上方まで持ち上げた状態を示している。
【図6】印刷版の長手方向の端部を捲り上げる状態を示
す取出しユニットの要部拡大図である。
【図7】吸盤による吸着位置とエアーノズルからのエア
ーの吹出し位置を示す印刷版の概略図である。
【図8】印刷版取出し装置の動作の一例を示すタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
10 版材焼付装置 12 ネガフィルム 14 カバーシート 30 焼付部 32 焼付定盤 42 印刷版装填部 44 スキッド(載置台) 52 印刷版取出し装置 56 取出しユニット 62 エアーシリンダ(昇降手段) 64 吸盤支持フレーム 102 エアーシリンダ(相対移動手段) 104 吸着ユニット(第2の吸着手段) 110 吸盤(第2の吸着手段) 116 吸着ユニット(第1の吸着手段) 122 押圧部材 124 吸盤(第1の吸着手段) 124A 吸着カップ 138 エアーノズル(エアー噴出手段) P 印刷版

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 載置台に積層された長尺矩形状の印刷版
    の最表層の印刷版の四隅近傍を第1の吸着手段によって
    吸着すると共に、該印刷版の中央部を第2の吸着手段に
    よって吸着して最表層の印刷版を取出す印刷版取出し装
    置であって、前記第1の吸着手段に隣接して設けられた
    押圧部材が第1の吸着手段が前記最表層の印刷版を吸着
    したときにこの印刷版に当接することにより、第1の吸
    着手段によって吸着された印刷版の周縁側を上方移動さ
    せる持ち上げ手段と、前記印刷版の長手方向の両端に対
    向し前記第1の吸着手段に吸着され持ち上げ手段によっ
    て持ち上げられた最表層の印刷版と次の印刷版の間へ向
    けてエアーを所定時間噴出するエアー噴出手段と、前記
    エアー噴出手段によるエアーの噴出が停止したときに前
    記第2の吸着手段に対して前記第1の吸着手段のそれぞ
    れを所定の高さまで上方へ相対移動させることにより印
    刷版の四隅を捲り上げる相対移動手段と、前記相対移動
    手段によって前記第1の吸着手段を上方移動させた後に
    前記第1及び第2の吸着手段と共に最表層の印刷版を上
    昇させる昇降手段と、を含むことを特徴とする印刷版取
    出し装置。
  2. 【請求項2】 前記持ち上げ手段が、前記第1の吸着手
    段である吸盤の前記最表層の印刷版を吸着したときの変
    形によって印刷版の周縁側を上方移動させることを特徴
    とする請求項1に記載の印刷版取出し装置。
  3. 【請求項3】 前記エアー噴出手段が、前記第1の吸着
    手段の吸着位置よりも印刷版の幅方向に沿った内方側に
    対向して設けられ、印刷版の長手方向に沿ってエアーを
    噴出することを特徴とする請求項1又は請求項2の何れ
    かに記載の印刷版取出し装置。
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