JPH11351370A - トロイダル型無段変速機の変速制御装置 - Google Patents
トロイダル型無段変速機の変速制御装置Info
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- JPH11351370A JPH11351370A JP16097398A JP16097398A JPH11351370A JP H11351370 A JPH11351370 A JP H11351370A JP 16097398 A JP16097398 A JP 16097398A JP 16097398 A JP16097398 A JP 16097398A JP H11351370 A JPH11351370 A JP H11351370A
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Abstract
に、トルクシフトの影響を排除しながら実変速比とアク
チュエータの駆動位置のずれを抑制する。 【解決手段】 ステップモータ4によって変速比を連続
的に変更可能な無段変速機2と、変速比に応じてステッ
プモータ4を駆動する変速制御コントローラ1は、車両
の走行中に変速制御コントローラ1がリセットされた場
合には、実変速比と入力トルクの推定値に基づいてステ
ップモータ4の駆動位置を推定して、変速制御を再開す
る。
Description
れるトロイダル型無段変速機の変速制御装置の改良に関
するものである。
従来からベルト式やトロイダル式等があり、これらトロ
イダル型無段変速機の変速制御装置では、マイクロコン
ピュータなどで構成されたコントローラが、車速等の運
転状態に基づいて演算した目標変速比となるようにアク
チュエータを駆動することで変速制御弁などの油圧機構
を制御し、実際の変速比を目標変速比に一致させてい
る。
入される度にコントローラがリセットされて、所定のイ
ニシャライズ(初期化)を開始するものが知られてお
り、例えば、特開平7−310811号公報に開示され
るように、停車中でイグニッションキーをONにした場
合などの電源投入時には、無段変速機の変速比が大側
(以下、Lo側という)の所定値となるよう、アクチュ
エータを介して変速制御弁を駆動するものが知られてお
り、発進時には、必ずLo側の変速比から変速制御を行
うものである。
発生するものではなく、車両の走行中に電圧が瞬間的に
遮断または低下した場合にもコントローラのリセットが
行われてしまい、上記のようなLo側へのイニシャライ
ズが開始されるのを防止するため、本願出願人は、Vベ
ルト式無段変速機において、走行中にコントローラがリ
セットされた場合には、停車中のイニシャライズ動作に
代わって、実変速比からアクチュエータの駆動位置を再
度設定して、変速制御を再開するものを提案した。
者の従来例にあっては、無段変速機にトロイダル型を採
用した場合、入力トルクの変化に応じて変速比が変動す
るトルクシフトが発生するため、常時実変速比が目標変
速比に一致しているとは限らず、上記後者の従来例のよ
うに、実変速比からアクチュエータの駆動位置を求める
と、アクチュエータの駆動位置と実変速比の関係がずれ
た状態で変速制御が再開されてしまい、以降の変速制御
を正確に行うことができない場合があった。
れたもので、走行中にコントローラがリセットされた場
合に、トルクシフトの影響を排除しながら実変速比とア
クチュエータの駆動位置のずれを抑制して、変速制御を
正確に継続することを目的とする。
エータによって変速比を連続的に変更可能なトロイダル
型無段変速機と、前記変速比を演算するとともに、この
変速比に基づいてアクチュエータを駆動する制御手段
と、車両の停車中に前記制御手段がリセットされた場合
には、前記アクチュエータの初期化を行う第1の初期化
手段と、車両の走行中に前記制御手段がリセットされた
場合には、前記アクチュエータの駆動を継続する第2の
初期化手段とを備えたトロイダル型無段変速機の変速制
御装置において、前記第2初期化手段は、入力トルクを
推定する入力トルク推定手段と、実際の変速比を検出す
る実変速比演算手段と、前記入力トルクと変速比に基づ
いてトルクシフト補正量を推定するトルクシフト補正量
推定手段と、前記実変速比とトルクシフト補正量に基づ
いてアクチュエータの駆動位置を決定してアクチュエー
タの駆動を再開する駆動再開手段とを備える。
いて、前記第2初期化手段は、油温を検出する手段と、
油温に応じた変速比補正量を演算する温度補正手段とを
備えて、前記駆動再開手段は、実変速比とトルクシフト
補正量に加えて油温に応じた変速比補正量に基づいてア
クチュエータの駆動位置を決定する。
いて、前記第2初期化手段は、リセット後に少なくとも
実変速比及びトルクシフト補正量が演算されるまでの
間、アクチュエータの駆動を禁止する。
いて、前記第2初期化手段は、リセット後に油温の検出
が終了するまでの間、アクチュエータの駆動を禁止す
る。
変速制御手段がリセットされる度に、アクチュエータの
初期化を行うが、電源の瞬断などによって走行中に変速
制御手段がリセットされた場合には、リセット直後の実
変速比と、入力トルクと実変速比に応じた駆動位置から
アクチュエータの駆動を再開するため、トロイダル型無
段変速機に特有のトルクシフトの影響を排除して、実変
速比とアクチュエータ駆動位置のずれを解消することが
でき、前記従来例のようにリセット直後の実変速比のみ
からアクチュエータ駆動位置を推定する場合に比して、
リセットにより一旦中断された変速制御を高精度で再開
することが可能となる。
チュエータ駆動位置を、実変速比と、入力トルクに加え
て油温を加味して決定するため、油温の変動による機構
部品の熱膨張や撓みによるアクチュエータ駆動位置と実
変速比の関係がずれるのを解消できるため、走行中のリ
セットにより一旦中断された変速制御をさらに高精度で
再開することが可能となる。
シフト補正量の演算が終了するまで、アクチュエータの
駆動を禁止してリセット直前の位置に保持し、演算が終
了した後に、アクチュエータ駆動位置を決定すること
で、走行中のリセット後には、正確にアクチュエータ駆
動位置を設定してから変速制御を再開することができ
る。
フト補正量の演算及び油温の検出が終了するまで、アク
チュエータの駆動を禁止してリセット直前の位置に保持
し、演算が終了した後に、アクチュエータ駆動位置を決
定することで、走行中のリセット後には、正確にアクチ
ュエータ駆動位置を設定してから変速制御を再開するこ
とができる。
図面に基づいて説明する。
ダル型を採用した場合の変速制御装置の一例を示してお
り、無段変速機2にはロックアップクラッチを備えたト
ルクコンバータ6を介してエンジン3が連結され、変速
制御コントローラ1の指令値に応動するアクチュエータ
としてのステップモータ4が、油圧制御装置を構成する
変速制御弁60を介して無段変速機2の変速比を連続的
に制御するものである。
は、図2に示すように、無段変速機2のパワーローラ5
を軸支したトラニオン軸50aを軸方向へ駆動する油圧
シリンダ50と、トラニオン軸50aの変位に応じて、
実変速比を変速制御弁60へフィードバックするフィー
ドバックリンク67及びプリセスカム68を備えてお
り、このフィードバックリンク67はステップモータ4
に駆動されるスプール63と相対変位可能なスリーブ6
4に連結される。
トローラ1からの指令に応じてスプール63を駆動し、
油圧シリンダ50のピストン50Pに画成された上下の
油室50H、50Lへ油圧を給排することでトラニオン
軸50aを軸方向へ駆動してパワーローラ5を傾転(ト
ラニオン軸50a回りの回動)させる一方、この傾転
角、すなわち実変速比はプリセスカム68、フィードバ
ックリンク67を介して、スプール63と相対的に運動
するスリーブ64へフィードバックされ、油圧シリンダ
50への油圧は、目標変速比RRTOに応じたステップ
モータ4の駆動位置(ステップ数)と、パワーローラ5
の傾転角、すなわち、実変速比RTOに応じて調整さ
れ、この変速比はステップモータ4の駆動量に応じて一
義的に決定される。
60は、スプール63に形成したラックと、ステップモ
ータ4に設けたピニオンが歯合して連結され、ステップ
モータ4を変速比が小側(以下、Hi側とする)から変
速比が大側(以下、Lo側とする)へ駆動したときに、
リミットスイッチなどで構成された原点スイッチ12に
よって、スプール63の端部63aが検出された位置
が、ステップモータ4の原点位置となるよう設定されて
いる。なお、この原点位置は、ステップモータの最小駆
動位置からHi側へ所定量だけ駆動した位置に設定され
る。
セルペダル(図示せず)操作に応動するスロットル開度
TVO(又はアクセルペダル踏み込み量ACS)をスロ
ットル開度センサ30から、エンジン回転数Neをクラ
ンク角センサ31からそれぞれ読み込むとともに、無段
変速機2の入力軸回転センサ11が検出した入力軸回転
数Ntと、出力軸回転センサ13が検出した出力軸回転
数Noと、原点スイッチ12からの検出信号と、油温セ
ンサ14が検出した無段変速機2の油温Tempをそれ
ぞれ読み込んで、予め設定した変速マップから運転状態
に応じた目標変速比RRTOまたは目標入力軸回転数を
求めて、ステップモータ4へ目標変速比RRTOに応じ
た駆動位置Astep(ステップ数)を指令する。また、停
車中に電源が投入された通常のリセット時には、原点ス
イッチ12の出力に応じて、ステップモータ4を原点位
置へ復帰させる始動時のイニシャライズを行う一方、走
行中に電源の瞬断などでリセットされた場合には、変速
制御を継続するためトルクシフトを考慮して駆動位置A
stepの再設定を行うものである。
変速制御の一例について、図3〜図9のフローチャート
を参照しながら以下に詳述する。
行される変速制御のメインルーチンで、図4、図5はこ
の変速制御のサブルーチンを示しており、図6はステッ
プモータ4の駆動処理のメインルーチンを、図7〜図9
はそれぞれステップモータ駆動処理のサブルーチンを示
す。
れるとステップS1〜S3の初期化処理が行われた後
に、ステップS4〜ステップS11の処理がバックグラ
ウンドで繰り返し実行される。
及びI/Oの初期化を行ってから、ステップS2で、図
示しないROMやRAMに異常がないかを調べ、ステッ
プS3では、制御に用いる各種フラグや変数の初期化を
行い、変速制御コントローラ1の初期化を終了する。
まず、ステップS4で、上記スロットル開度センサ30
などの各種センサやスイッチなどの信号を読み込んでか
ら、ステップS5では、図6以降のステップモータ駆動
処理が行われ、次いで、ステップS6では無段変速機2
の油温Tempに基づいて、ステップモータ4の駆動速
度(pps)を図4に示すように設定する。
検出が終了していれば、ステップS22へ進んで図示し
ないマップまたは関数等に基づいて、油温Tempに応
じた駆動速度を設定する一方、油温Tempの検出が終
了していない場合には、ステップS23で、駆動速度を
駆動トルクの大きな最小速度Minに設定する。
ば、低油温時及び高油温時には、ステップモータ4の駆
動速度を低下させる一方、その他の温度域では駆動速度
を増大させる。
転センサ13が検出した出力軸回転数Noに所定の定数
を乗じたものを車速VSPとして演算し、ステップS8
では、入力軸回転数Ntまたはエンジン回転数Ne等を
演算するとともに、出力軸回転数Noと入力軸回転数N
eの比から実変速比RTOを演算する。
力信号に基づく運転状態と、ステップS7で求めた車速
VSPに応じて目標変速比RRTOを演算する。
の無段変速機2には入力トルクに応じたトルクシフトを
補正する必要があるため、後述するように、無段変速機
2への入力トルクTtに基づいてトルクシフト補正変速
比TsRTOを演算する。
にトルクシフト補正変速比TsRTOを加えたものを新
たな目標変速比として、ステップモータ4の駆動位置A
step(ステップ数)と目標駆動位置DsrSTP(ステ
ップ数)を演算してから、次回のループでは、上記ステ
ップS5のステップモータ駆動処理で、この駆動位置A
stepを出力する。なお、ステップモータ駆動位置Astep
は、ステップモータ4の応答速度などに応じて、目標駆
動位置DsrSTPへ到達するための値である。
ルクシフト補正量の計算処理について、図5を参照しな
がら詳述する。
S4で入力したスロットル開度TVOとエンジン回転数
Neより、図10に示すように、エンジン3の特性に応
じて予め設定されたマップに基づいて、エンジントルク
Teを求める。
バータ6がアンロックアップ状態の場合にはトルク比が
1以上(トルク増幅方向)となるため、入力軸回転数N
tとエンジン回転数Neの比から求めたトルクコンバー
タの速度比eと、図11に示すように、予め設定したマ
ップまたは関数より、トルクコンバータのトルク比tを
求め、ステップS34では、上記ステップS31で求め
たエンジントルクTeにこのトルク比tを乗じたものを
入力トルクTtとして演算する。
ルクTtと図3のステップS8で求めた実変速比RTO
から、図12に示すように、トロイダル型無段変速機2
の特性に応じたマップより、実変速比RTOをパラメー
タとして、入力トルクTtに対応してトルクシフト補正
量(変速比)TsRTOを演算する。
速機2では、入力トルクTtが増大すると、Lo側(変
速比=大側)に実変速比RTOがずれるため、入力トル
クTt=0のときのトルクシフト補償量から入力トルク
Ttに応じて変動した補償量の差で、Hi側(変速比=
小側)へ向かうものが、トルクシフト補正量TsRTO
として求められる。
速比RTOがHi側(変速比=小側)にがずれるため、
Lo側(変速比=大側)へ向けて入力トルクTt=0の
ときのトルクシフト補償量から入力トルクTtに応じて
変動した補償量の差を、トルクシフト補正量TsRTO
として求める。
ステップS5のステップモータ駆動処理について、図6
以降のフローチャートを参照しながら詳述する。
プS41でイニシャライズが終了しているか否かを、後
述するイニシャライズ終了フラグFendに基づいて判定
するもので、Fend=0であれば、イニシャライズが終
了していないためステップS42へ進む一方、Fend=
1であればイニシャライズが終了したと判定して、ステ
ップS19へ進んで、後述するように、ステップモータ
4へ駆動位置Astepを出力する。
テップS42以降では、車両の運転状態などから、イニ
シャライズの原因となった変速制御コントローラ1のリ
セットが停車中の始動時のリセットなのか、走行中のリ
セットなのかを判定し、始動時のリセットであれば、ス
テップS46で通常のイニシャライズを行う一方、走行
中のリセットであれば、ステップS47へ進んで、高車
速イニシャライズを行うものである。
記ステップS7、S8の車速VSPと入力軸回転数Nt
の計算が終了した状態で、車速VSPが所定値V1以上
または入力軸回転数Ntが所定値N1以上であれば、走
行中にリセットされたと判定してステップS47へ進む
一方、車速VSPが所定値V1未満かつ入力軸回転数N
tが所定値N1未満であれば、停車中または低車速時の
リセット、すなわち、始動時と判定して、ステップS4
6の通常イニシャライズへ進む。
上記ステップS7、S8で車速VSPと入力軸回転数N
tの計算が終了していない場合には、ステップS48へ
進んで、ステップモータ駆動位置Astep及び目標駆動位
置DsrSTPを共に0とすることで、ステップS19
の出力処理でステップモータ4が駆動されるのを禁止し
て、上記算出が終了するまで待ってから、通常ないし高
車速イニシャライズを行う。
イニシャライズについて、図7のフローチャートを参照
しながら詳述する。
テップモータ4に駆動されるスプール63の端部63a
が原点スイッチ12に検出される原点位置へ復帰させる
もので、端部63aが原点スイッチ12を超えて図中右
側(Lo側)にある場合では、スプール63を変速比が
Hi側となる図中左側へ駆動して、原点スイッチ12が
ONからOFFになった原点に対応する駆動位置Astep
を原点位置LowSTPとする一方、端部63aが原点
スイッチ12よりも手前の図中左側(Hi側)にある場
合では、スプール63を変速比がLo側となる図中右側
へ駆動して、原点スイッチ12がOFFからONになっ
た点を原点位置LowSTPとするものである。
中フラグFi=1となるイニシャライズ中でなければ、
ステップS52〜S57で初期化を行ってから、ステッ
プS58以降でステップモータ4を原点位置LowST
Pに向けて駆動を行う。
ニシャライズ中フラグFiを1にセットしてから、上記
したように、ステップS53で原点スイッチ12のO
N、OFFを判定して、ONであれば、上記したように
変速比のHi側へ駆動するため、ステップS54でアッ
プシフトフラグを1にセットしてから、ステップS55
で現在の駆動位置Astepが最小駆動位置Min=0、目
標駆動位置DsrSTPを最大駆動位置Max(最Hi
側)と仮定して、ステップS58からS59へ進んで、
原点スイッチ12がOFFになるまで、ステップモータ
4をHi側へ駆動する。
ば、上記したようにLo側の変速比へ駆動するため、ス
テップS56でダウンシフトフラグを1にセットしてか
ら、ステップS25で現在の駆動位置Astepが最大駆動
位置Max(最Hi側)、目標駆動位置DsrSTPを
最小駆動位置Min=0と仮定して、ステップS58か
らS30へ進んで、原点スイッチ12がONになるま
で、ステップモータ4をHi側へ駆動する。
で、原点スイッチ12がONからOFFあるいは逆に変
化すると、ステップS61、S62で原点位置LowS
TPに到達したと判定して、イニシャライズ終了フラグ
Fendを1にセットするとともに、駆動位置Astep及び
目標駆動位置DsrSTPを共にLowSTPに設定し
て、イニシャライズを終了させる。
る、高車速イニシャライズ処理について、図8のフロー
チャートを参照しながら詳述する。
8で実変速比RTOの演算が終了しているか否を判定し
て、実変速比RTOの演算が終了していれば、ステップ
S72へ進んで、上記ステップS4で油温Tempの検
出が終了しているか否かを判定する。
ップS73へ進んで、上記ステップS10のトルクシフ
ト補正量TsRTOの計算が終了しているかを判定し、
計算が終了していれば、ステップS74以降へ進んで駆
動位置Astepの演算を行う。
S8で求めたリセット直後の実変速比RTOと、上記ス
テップS10で求めた同じくリセット直後のトルクシフ
ト補正量TsRTOとを加算して、トルクシフトの影響
を加味した補正変速比RTO’を演算する。
ように、予め設定されたマップに基づいて、上記補正変
速比RTO’からステップモータ4の補正駆動位置Ast
ep’を演算する。この図13のマップでは、補正変速比
RTO’の範囲が通常の変速制御で用いる変速範囲(最
Hi〜最Lo間)よりも大きく設定されている。したが
って、目標変速比RRTOが最Loのときに、入力トル
クが増大してさらにLo側へトルクシフトしても、最L
oよりも大きい変速比から通常の変速範囲への補正を可
能にしている。なお、最Hi側についても同様である。
度を向上させるため、上記ステップS4で検出した油温
Tempに基づいて、図14に示すように、予め設定し
たマップまたは関数より、駆動位置の油温補正量Cstep
を演算する。
軸50aや変速制御弁60等の機構は熱膨張や撓みが変
化し、ステップモータ4の駆動位置Astepと実変速比R
TOの関係がずれる。そこで、この油温Tempに応じ
た補正量Cstepを予め設定しておくことで、機構部品の
熱膨張による駆動位置Astepと実変速比RTOのずれを
解消するのである。
では、補正駆動量Astep’に油温補正量Cstepを加えた
ものを、高車速イニシャライズのステップモータ4の駆
動位置Astepとして求めてから、ステップS78でイニ
シャライズ終了フラグFendを1にセットして、高車速
イニシャライズを終了する。
で、いずれかひとつの計算処理が終了していない場合に
は、ステップS79へ進んで、駆動位置Astep及び目標
駆動位置DsrSTPを共に0として、現在の位置を保
持して演算が終了するまで駆動を禁止し、上記ステップ
S77で駆動位置Astepが設定されるのを待つのであ
る。
力処理は、図9に示すフローチャートのように、ステッ
プS81、S84で、目標駆動位置DsrSTPと駆動
位置Astepの大小を比較してアップシフトまたはダウン
シフトの変速方向を判定し、ステップS82、S85
で、所定量(例えば、1ステップ)ずつ駆動位置Astep
を増減してからステップS83でステップモータ4を駆
動する。
駆動位置DsrSTPに一致するまで繰り返すことで、
ステップモータ4が変速制御弁60を駆動してパワーロ
ーラ5を傾転させるのである。
セットされるたびに、上記のように通常イニシャライズ
または高車速イニシャライズが実施され、車速VSP及
び入力軸回転数Ntがそれぞれ所定値V1、N1未満の
停車中または低車速時には、通常のイニシャライズによ
って、ステップモータ4は、図2に示すような、原点ス
イッチ12が切り替わる原点に復帰した後、変速制御を
開始する。
が所定値V1、N1以上の高車速で走行している際に電
源の瞬断等によって変速制御コントローラ1がリセット
された場合では、高車速イニシャライズが実行され、リ
セット直後の実変速比RTOと、入力トルクTtに応じ
た補正駆動量Astep’からトルクシフトの影響を排除し
たステップモータ4の駆動位置Astepによって、変速制
御を再開するため、前記従来例のようにリセット直後の
実変速比からステップモータ駆動位置Astepを推定する
場合に比して、トルクシフトが発生するトロイダル型無
段変速機2において、リセット前後のトルクシフトの影
響による実変速比RTOとステップモータ駆動位置Ast
epのずれを確実に抑制して、リセットにより一旦中断さ
れた変速制御を高精度で再開することが可能となるので
ある。
クシフト補正量TsRTOに、油温補正量Cstepを加算
したため、油温Tempの変動によってトラニオン軸5
0aや変速制御弁60等の機構の熱膨張や撓みによるス
テップモータ4の駆動位置Astepと実変速比RTOの関
係がずれるのを解消できるため、走行中のリセット後に
は、さらに高精度でステップモータ4の駆動位置Astep
と実変速比RTOを一致させることが可能となって、ト
ロイダル型無段変速機2の制御精度を向上させることが
できるのである。
O、油温Temp及びトルクシフト補正量TsRTOの
演算が終了するまで、ステップモータ駆動位置Astepを
リセット直前の位置に保持するようステップモータ4の
駆動を禁止し、すべての演算が行われた後に、ステップ
モータ駆動位置Astepを決定することで、走行中のリセ
ット後には、正確にステップモータ駆動位置Astepを設
定してから変速制御を再開するため、一旦中断された変
速制御をさらに高精度で再開することが可能となるので
ある。
60を駆動するアクチュエータとしてステップモータ4
を用いた例を示したが、これに限定されることはなく、
サーボモータ等であってもよい。
成図。
速制御機構の関係を示す概念図である。
示すフローチャートで、変速制御のメインルーチンを示
す。
ーチンである。
ステップモータ駆動処理のメインルーチンを示す。
ンの一例を示すフローチャートで、通常イニシャライズ
処理を示す。
ンの一例を示すフローチャートで、高車速イニシャライ
ズ処理を示す。
ンの一例を示すフローチャートで、出力処理を示す。
ンジン回転数NeとエンジントルクTeの関係を示すマ
ップである。
関係を示すマップである。
すマップである。
関係を示すマップである。
すマップである。
Claims (4)
- 【請求項1】 アクチュエータによって変速比を連続的
に変更可能なトロイダル型無段変速機と、 前記変速比を演算するとともに、この変速比に基づいて
アクチュエータを駆動する制御手段と、 車両の停車中に前記制御手段がリセットされた場合に
は、前記アクチュエータの初期化を行う第1の初期化手
段と、 車両の走行中に前記制御手段がリセットされた場合に
は、前記アクチュエータの駆動を継続する第2の初期化
手段とを備えたトロイダル型無段変速機の変速制御装置
において、 前記第2初期化手段は、 入力トルクを推定する入力トルク推定手段と、 実際の変速比を検出する実変速比演算手段と、 前記入力トルクと変速比に基づいてトルクシフト補正量
を推定するトルクシフト補正量推定手段と、 前記実変速比とトルクシフト補正量に基づいてアクチュ
エータの駆動位置を決定してアクチュエータの駆動を再
開する駆動再開手段とを備えたことを特徴とするトロイ
ダル型無段変速機の変速制御装置。 - 【請求項2】 前記第2初期化手段は、油温を検出する
手段と、油温に応じた変速比補正量を演算する温度補正
手段とを備えて、 前記駆動再開手段は、実変速比とトルクシフト補正量に
加えて油温に応じた変速比補正量に基づいてアクチュエ
ータの駆動位置を決定することを特徴とする請求項1に
記載のトロイダル型無段変速機の変速制御装置。 - 【請求項3】 前記第2初期化手段は、リセット後に少
なくとも実変速比及びトルクシフト補正量が演算される
までの間、アクチュエータの駆動を禁止することを特徴
とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機の変速
制御装置。 - 【請求項4】 前記第2初期化手段は、リセット後に油
温の検出が終了するまでの間、アクチュエータの駆動を
禁止することを特徴とする請求項3に記載のトロイダル
型無段変速機の変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16097398A JP3384326B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | トロイダル型無段変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16097398A JP3384326B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | トロイダル型無段変速機の変速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11351370A true JPH11351370A (ja) | 1999-12-24 |
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