JPH11351202A - ロードセンシング油圧回路 - Google Patents

ロードセンシング油圧回路

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JPH11351202A
JPH11351202A JP16121398A JP16121398A JPH11351202A JP H11351202 A JPH11351202 A JP H11351202A JP 16121398 A JP16121398 A JP 16121398A JP 16121398 A JP16121398 A JP 16121398A JP H11351202 A JPH11351202 A JP H11351202A
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JP
Japan
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pressure
oil
oil passage
signal
hydraulic
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JP16121398A
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English (en)
Inventor
Atsushi Wada
篤志 和田
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Caterpillar Japan Ltd
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Original Assignee
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変容量形の油圧ポンプを備えたロードセン
シング油圧回路における、油圧アクチュエータを操作し
ない時のスタンバイ流量によるエネルギー損失を減らす
とともに、油圧アクチュエータを操作する時にはスタン
バイ流量を増して油圧アクチュエータの始動応答性を良
くする。 【解決手段】 油圧アクチュエータの負荷油圧を導いて
吐出油量を制御する油圧ポンプの吐出量制御手段に、油
圧アクチュエータを操作しない時には低い信号圧力を導
いて吐出油量を小さくし、油圧アクチュエータを操作す
る時には負荷油圧が立ち上がる前に信号油圧を導いてス
タンバイ流量を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロードセンシング
油圧回路、さらに詳しくは、油圧アクチュエータを操作
しない時の油圧ポンプの吐出油によるエネルギー損失を
減らすとともに、油圧アクチュエータを操作する時には
油圧アクチュエータの作動に先立って吐出油を増加させ
油圧アクチュエータの始動応答性を良くするロードセン
シング油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図7を参照して説明すると、全体を番号
20で示すロードセンシング油圧回路は、吐出量制御手
段4aを有する可変容量形の油圧ポンプ4と、油圧ポン
プ4の吐出油を切換制御するクローズドセンタ型の方向
制御弁6と、方向制御弁6を介して供給される吐出油に
より作動する油圧アクチュエータ8とを備えている。吐
出量制御手段4aには、油圧アクチュエータ8の負荷油
圧が負荷検出油路10により導かれる。方向制御弁6
は、操作手段12からのパイロット油路12a又は12
bによるパイロット油圧により操作される。油圧ポンプ
4と方向制御弁6とを結ぶ油路22を分岐したタンクに
つながる中立油路21には、中立流量バイパス弁7が備
えられている。中立流量バイパス弁7は、方向制御弁6
を操作するパイロット油圧により開閉される圧力スイッ
チ7aにより切換操作される。方向制御弁6が操作され
ない中立位置の時には中立流量バイパス弁7は開けら
れ、油圧ポンプ4の吐出油である中立流量はタンクに解
放される。
【0003】可変容量形の油圧ポンプ4の吐出油量は、
吐出量制御手段4aにより制御される。方向制御弁6が
中立位置(図7に示す状態)の時には、吐出量制御手段
4aは、吐出油量を油圧アクチュエータ8の作動に備え
た最小限の流量(以下スタンバイ流量又は中立流量と呼
ぶ)に維持する。油圧アクチュエータ8を作動させるた
めに方向制御弁6を操作してスタンバイ流量を油圧アク
チュエータ8に流すように切り換えると、吐出量制御手
段4aは、吐出油量が方向制御弁6の操作量(開口の大
きさ)に応じた油量になるように、また負荷油圧が変動
してもその吐出油量を維持するように制御する。そのた
めに吐出量制御手段4aは、方向制御弁6のスプール6
aの開口スロット6b(6c)の前後差圧であるポンプ
吐出圧力と負荷油圧との差圧(以下この差圧をマージン
圧力と呼ぶ)が一定になるように、すなわち油圧ポンプ
4の吐出圧力を負荷油圧にマ−ジン圧力を加えた圧力に
保持するように制御する。
【0004】負荷検出油路10は、方向制御弁6のスプ
ール6aを介して油圧アクチュエータ8に接続されてい
る。負荷検出油路10には、方向制御弁6を操作して油
圧アクチュエータ8を作動させる時に作動される油圧ア
クチュエータ8の負荷油圧が検出される。負荷油圧は、
方向制御弁6のスプール6aが操作され、図8に示すよ
うに、中立位置(P0)からスプール6aの開口スロッ
ト6b(6c)が油圧アクチュエータ8に開口するパイ
ロット油圧P2の位置になると検出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおりの形態
の従来のロードセンシング油圧回路には次のとおりの解
決すべき課題があった。
【0006】(1)方向制御弁6を中立位置から操作し
て油圧アクチュエータ8を応答良く始動させるために
は、油圧ポンプ4のスタンバイ流量を、マージン圧を高
めに設定して増大させる必要がある。一方、方向制御弁
6が中立位置の時には、スタンバイ流量は中立流量バイ
パス弁7を通りタンクに放出されるので、エネルギーの
損失が発生する。このエネルギー損失は、スタンバイ流
量の圧力が高いほど、そして流量が多いほど大きくな
る。
【0007】(2)方向制御弁6を操作するパイロット
油圧がスプール6aの開口スロット6b(6c)を開け
る圧力に上昇する(図8におけるP2)タイミングに対
し、油圧アクチュエータ8の負荷油圧の立ち上がりのタ
イミングが、例えば油圧アクチュエータ8の負荷状態に
より遅れることがあり、油圧ポンプ4の吐出油量の上昇
が遅れ、油圧アクチュエータ8の始動応答性が悪くなる
ことがある。
【0008】(3)したがって、エネルギー損失を減ら
すには油圧ポンプ4のスタンバイ流量を小さくまた圧力
を低くする必要があり、油圧アクチュエータ8の始動応
答性を良くするには油圧ポンプ4のスタンバイ流量を大
きくまた圧力を高くする必要がある、相反するトレード
オフの関係の課題がある。
【0009】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その技術的課題は、ロードセンシング油圧回路にお
ける油圧アクチュエータを操作しない時のエネルギー損
失を減らすとともに、油圧アクチュエータを操作する時
には油圧アクチュエータの始動応答性を良くするロード
センシング油圧回路を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
技術的課題を解決するために、ロードセンシング油圧回
路の油圧ポンプの吐出量制御手段に、方向制御弁を操作
しない方向制御弁の中立位置の時には低い圧力を導いて
吐出油量を小さくし、方向制御弁を作動させる時には負
荷油圧が立ち上がる前に圧力を上げてスタンバイ流量を
大きくするようにする。
【0011】すなわち、本発明によれば、上記技術的課
題を解決するロードセンシング油圧回路として、吐出量
制御手段を有する可変容量形の油圧ポンプと、該油圧ポ
ンプの吐出油を切換制御するクローズドセンタ型の方向
制御弁と、該方向制御弁を介して供給される該吐出油に
より作動する油圧アクチュエータとを備え、該油圧アク
チュエータの負荷油圧を検出して該吐出量制御手段に導
いて該油圧ポンプの吐出油量を制御するロードセンシン
グ油圧回路において、該吐出量制御手段には、該負荷油
圧を導く負荷検出油路と、信号油圧を導く信号油路と
が、高低圧選択切換手段を介して接続され、該高低圧選
択切換手段は、外部からの高低圧選択信号により、該負
荷油圧と該信号油圧のうち、高圧又は低圧の信号を選択
的に該吐出量制御手段へと導く、ことを特徴とするロー
ドセンシング油圧回路が提供される。
【0012】本発明によるロードセンシング油圧回路の
吐出量制御手段には高低圧選択切換手段が接続され、外
部からの高低圧選択信号により、高圧又は低圧の信号が
選択的に導かれるから、低圧の信号を導いて吐出油量を
小さく、あるいは高圧の信号を導いて吐出油量を大きく
制御することができる。
【0013】好適実施形態においては、該高低圧選択切
換手段は、該方向制御弁の操作位置が、中立位置から該
負荷油圧が立ち上がる位置までの間の所定操作位置まで
は、該負荷検出油路と該信号油路のうちの低圧油路を選
択し、該方向制御弁の操作位置が該所定操作位置を越え
ると該負荷検出油路と該信号油路のうちの高圧油路を選
択する。
【0014】そして、吐出量制御手段には、高低圧選択
切換手段により、方向制御弁の中立位置の時には低圧
が、方向制御弁を操作する時には負荷油圧が立ち上がる
のに先立って高圧が導かれるから、方向制御弁の中立位
置における吐出油量は小さくなり、油圧アクチュエータ
を始動させる時には負荷油圧が検出されるのに先立って
吐出油量は大きくなる。
【0015】好適実施形態においては、該高低圧選択切
換手段は、該負荷検出油路の油圧と該信号油路の油圧と
を比較して低圧を選択する低圧選択弁と、該負荷検出油
路の油圧と該信号油路の油圧とを比較して高圧を選択す
る高圧選択弁と、該低圧選択弁からの出力と該高圧選択
弁からの出力を切換えて出力する高低圧切換弁とを備え
ている。
【0016】しがって、負荷油圧と信号油圧とを高低圧
選択切換手段により選択切換ることにより、吐出量制御
手段には低圧と高圧が適切に導かれる。
【0017】また好適実施形態においては、該方向制御
弁はパイロット油圧で操作され、該信号油路には該パイ
ロット油圧を生成するためのパイロット一次油圧が導か
れている。
【0018】したがって、パイロット一次油圧を分岐す
るだけで、安定した信号油圧を容易にまた経済的に導く
ことができる。
【0019】他の実施の形態においては、該方向制御弁
はパイロット油圧で操作され、該信号油路には該パイロ
ット油圧が導かれている。
【0020】したがって、パイロット油圧を分岐するこ
とによっても信号油圧を容易にまた経済的に導くことが
できる。
【0021】さらに、該パイロット油圧が該高低圧選択
信号として用いられる。
【0022】したがって、高低圧選択切換手段は、パイ
ロット油圧力に応じて操作量が決まる方向制御弁の操作
量にタイミングを合わせて切り換えられる。
【0023】さらに、該油圧ポンプと該方向制御弁とを
結ぶ吐出油路を分岐してタンクに接続する中立油路には
中立流量バイパス弁が備えられ、該中立流量バイパス弁
は、該高低圧選択切換手段により該高圧油路が選択され
ると閉じられ、該低圧油路が選択されると開けられる。
【0024】したがって、中立流量バイパス弁は、方向
制御弁の操作量に応じて切り換えられる高低圧選択切換
手段の切り換えにタイミングを合わせて開閉される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
ロードセンシング油圧回路の好適実施形態を図示してい
る添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。なお、
図1〜図6において図7及び図8と実質上同一の部分は
同一の符号で示されている。
【0026】図1を参照して説明すると、全体を番号2
で示すロードセンシング油圧回路は、吐出量制御手段4
aを有する可変容量形の油圧ポンプ4と、油圧ポンプ4
の吐出油を切換制御するクローズドセンタ型の方向制御
弁6と、方向制御弁6を介して供給される吐出油により
作動する油圧アクチュエータ8とを備えている。吐出量
制御手段4aには、油圧アクチュエータ8の負荷油圧を
導く負荷検出油路10と信号油圧を導く信号油路18と
が高低圧選択切換手段14を介して接続されている。ロ
ードセンシング油圧回路2はまた、方向制御弁6を操作
するための操作手段12及び油圧ポンプ4と方向制御弁
6とを結ぶ油路22を分岐したタンクにつながる中立油
路21に設けられた中立流量バイパス弁7を備えてい
る。
【0027】油圧ポンプ4は、斜板式ピストンポンプの
ような可変容量形の油圧ポンプである。油圧ポンプ4
は、斜板式ピストンポンプにあっては斜板の傾きを制御
して吐出油量を制御する、吐出量制御手段4aを備えて
いる。
【0028】方向制御弁6は、クローズドセンタ型の三
位置弁で、パイロット油圧によりスプール6aが操作さ
れる。スプール6aには、油圧ポンプ4から油圧アクチ
ュエータ8への流路である開口スロット6b、6cが形
成されている。この開口スロット6b、6cは、方向制
御弁6が中立位置(図1に示す状態)の時には閉じら
れ、スプール6aの操作方向によりスロット6bあるい
はスロット6cが開口し、スプール6aの操作量に応じ
てその開口面積が増加する。スプール6aは、スプール
6aの一端側に設けられたセンタリングスプリング6d
及び他端側に設けられたセンタリングスプリング6eに
より中立位置に保持されている。スプール6aは、その
いずれかの端に操作手段12からパイロット油圧が選択
されて導かれ操作される。スプール6aの操作量(移動
量)は、センタリングスプリング6d、6eのばね力と
パイロット油圧の油圧力との釣り合う位置で決められ
る。すなわち、スプール6aの操作量はパイロット油圧
の大きさに比例する。
【0029】操作手段12は、例えば図示のような手動
の操作レバー12gあるいは他の適宜の手段で操作され
る減圧弁を備えている。パイロット油圧源11からの油
路11aによるパイロット一次圧が減圧されてパイロッ
ト油圧として出力される。操作レバー12gを操作しな
い時にはパイロット油圧は出力されない。操作レバー1
2gを操作すると、パイロット油圧は操作量に応じて上
昇し、その操作の方向によりパイロット油路12aにあ
るいはパイロット油路12bに出力される。パイロット
油路12a及びパイロット油路12bによるパイロット
油圧は、方向制御弁6のスプール6aの端部に導かれ
る。
【0030】油圧アクチュエータ8は、例えば図示のよ
うな油圧シリンダであり、そのヘッド端は油路8aによ
り、ロッド端は油路8bにより、それぞれ方向制御弁6
に接続されている。
【0031】負荷検出油路10は、方向制御弁6のスプ
ール6aを介して油圧アクチュエータ8に接続されてい
る。負荷検出油路10は、方向制御弁6が中立位置の時
には油圧アクチュエータ8に接続されず、方向制御弁6
を操作して油圧アクチュエータ8を作動させると負荷油
圧を検出する。この負荷油圧は、図2に示すように、方
向制御弁6が中立位置(P0)から、スプール6aの開
口スロット6b(6c)が油圧アクチュエータ8に開口
するパイロット油圧P2のスプール6a操作量に操作さ
れると、検出される。この負荷検出油路10は高低圧選
択切換手段14に接続されている。
【0032】信号油路18は、パイロット油圧源11の
パイロット一次圧を、操作手段12とパイロット油圧源
11を結ぶ油路11aを分岐して高低圧選択切換手段1
4に導いている。
【0033】高低圧選択切換手段14は、負荷検出油路
10により導かれた油圧と信号油路18により導かれた
油圧とを比較して低圧を選択する低圧選択弁15と、高
圧を選択する高圧選択弁17と、低圧選択弁15からの
出力と高圧選択弁17からの出力を外部からの高低圧選
択信号により選択的に切換えて出力する高低圧切換弁1
6とを備えている。低圧選択弁15はスプール形のシャ
トル弁を備えた切換弁である。低圧選択弁15は、スプ
ール15aの一端に負荷検出油路10により導かれた油
圧を、他端に信号油路18により導かれた油圧を導き、
その圧力差によりスプール15aを動かして低圧の方を
選択し出力する。高圧選択弁17はチェック弁形のシャ
トル弁である。高圧選択弁17は、負荷検出油路10に
より導かれた油圧と信号油路18により導かれた油圧と
を比較して高圧の方を選択し出力する。高低圧切換弁1
6は、方向制御弁6を操作するパイロット油圧を高低圧
選択信号に用いて切換操作される二位置の切換弁であ
る。高低圧切換弁16は、パイロット油圧が与えられな
い時には低圧選択手段15からの出力を選択する位置に
位置付けられている。このパイロット油圧は、操作手段
12と方向制御弁6とを結ぶパイロット油路12a又は
12bの、パイロット油圧が出力される側のパイロット
油圧をシャトル弁12cにより選択して油路12dによ
り導かれている。高低圧選択切換手段14は、操作手段
12を操作してパイロット油圧が所定圧力P1(所定圧
力P1については後に詳述する)になるまでは低圧選択
弁15の出力を吐出量制御手段4aに導き、パイロット
油圧が所定圧力P1以上になると切り換えて高圧選択弁
17の出力を吐出量制御手段4aに導く。
【0034】中立流量バイパス弁7は開閉二位置を有す
る電磁切換弁である。中立流量バイパス弁7には、電源
7bが圧力スイッチ7aを介して接続されている。圧力
スイッチ7aにより電源7bとの接続が断たれている時
は、中立油路21を開放する位置に位置付けられている
(図1に示す状態)。圧力スイッチ7aにはパイロット
油路12dにより高低圧選択切換手段14に導かれるパ
イロット油圧が分岐されて導かれる。圧力スイッチ7a
は、パイロット油圧が所定圧力P1になるまでは電源7
bとの接続を断ち、パイロット油圧が所定圧力P1以上
になると電源7bと接続する。したがって、パイロット
油圧が所定圧力P1以上になると中立流量バイパス弁7
は閉じられ、中立油路21は閉じられる。
【0035】所定圧力P1は、図1とともに図2を参照
して説明すると、方向制御弁6のスプール6aの操作量
を、パイロット油圧P0の中立位置からパイロット油圧
P2の負荷油圧が立ち上がる位置までの間に位置付ける
パイロット油圧によって規定される。
【0036】なお図1においては、一個の油圧アクチュ
エータ8とそれを制御する一個の方向制御弁6及び一個
の操作手段12が図示されているが、複数個の油圧アク
チュエータを、油圧ポンプ4のポンプ吐出油路22を分
岐した中立油路21に並列に設ける場合には、負荷検出
油路10にシャトル弁10dを設け、他の油圧アクチュ
エータの負荷油圧(複数の場合はその最高圧)を負荷検
出油路10cにより導き、高い方の負荷油圧を選択して
高低圧選択切換手段14に導くようにする。さらに、パ
イロット油路12dにはシャトル弁12fを設け、他の
操作手段のパイロット油圧(複数の場合はその最高圧)
をパイロット油路12eにより導き、高い方のパイロッ
ト油圧を選択して高低圧選択切換手段14に導くように
する。
【0037】図1とともに図2を参照して上述したとお
りのロードセンシング油圧回路2の作用を説明する。
【0038】(1)操作手段12を操作しない状態:操
作手段12を操作しない状態では、パイロット油圧はパ
イロット油路12a、12bのいずれにも出力されな
い。方向制御弁6は、パイロット油圧が入力されないか
ら中立位置に保持されている(図1に示す状態)。高低
圧選択切換手段14の高低圧切換弁16は、パイロット
油圧が入力されないから低圧選択弁15の出力を選択し
て吐出量制御手段4aに導いている(図1に示す状
態)。負荷検出油路10には、方向制御弁6が中立位置
に保持されているので油圧アクチュエータ8の負荷油圧
が導かれないから負荷検出油路10に圧力は発生してい
ない。そこで、低圧選択弁15の出力としては、負荷検
出油路10の実質上0の油圧と信号油路18により導か
れたパイロット一次圧とを比較した、低圧の方の負荷検
出油路10の油圧を出力する。したがって、吐出量制御
手段4aには低圧選択された実質上0の低圧が導かれる
から、油圧ポンプ4の吐出油量は最小に制御される。こ
の時パイロット油圧は所定圧力P1に達していないか
ら、中立流量バイパス弁7を開閉する圧力スイッチ7a
は電源7bとの接続を断った状態であり、中立流量バイ
パス弁7は開けられている(図1に示す状態)。中立流
量バイパス弁7を通りタンクに放出される油圧ポンプ4
のスタンバイ流量は、最小でかつ低圧のものになるか
ら、エネルギー損失は減らされる。
【0039】(2)操作手段12を操作:操作手段12
を操作すると、パイロット油路12a(12b)には操
作手段12の操作に応じたパイロット油圧が出力され、
方向制御弁6のスプール6aはパイロット油圧の大きさ
に応じてセンタリングスプリング6e(6d)のばね力
と釣り合う所まで移動する。
【0040】(3)パイロット油圧が所定圧力P1にな
ると:パイロット油圧が上昇し、スプール6aが所定圧
力P1の操作位置になると、高低圧選択切換手段14の
高低圧切換弁16はこの所定圧力P1により切り換えら
れて高圧選択弁17の出力を選択し吐出量制御手段4a
に導く。この時、高圧選択弁17は負荷検出油路10の
実質上0の油圧と信号油路18のパイロット一次圧p1
とを比較して信号油路18のパイロット一次圧p1を出
力しているから、吐出量制御手段4aには高圧選択され
たパイロット一次圧p1が導かれ、油圧ポンプ4の吐出
油量は増加するように制御される。また、中立流量バイ
パス弁7を開閉する圧力スイッチ7aは、所定圧力P1
のパイロット油圧により作動して電源7bと接続し中立
流量バイパス弁7を閉じる。
【0041】(4)パイロット油圧が上昇しP2になる
と:パイロット油圧がP2に上昇し、スプール6aがパ
イロット油圧P2で規定される操作位置になると、スプ
ール6aの開口スロット6b(6c)が油圧アクチュエ
ータ8に開口し、負荷検出油路10に油圧アクチュエー
タ8の負荷油圧が導かれる。この時、高低圧選択切換手
段14の高低圧切換弁16には所定圧力P1より高いパ
イロット油圧P2が与えられるから、所定圧力P1で位
置決めされた高圧選択弁17の出力を選択する位置は保
持される。そして、高圧選択弁17は負荷検出油路10
に導かれた負荷油圧と信号油路18のパイロット一次圧
p1とを比較して、信号油圧p1は負荷油圧よりも実質
上低い圧力であるから、高低圧選択切換手段14は負荷
油圧を吐出量制御手段4aに出力する。したがって、油
圧ポンプ4の吐出油量は負荷油圧に応じて制御され増加
される。なお中立流量バイパス弁7は、パイロット油圧
P2は所定圧力P1よりも高いので閉じた状態が維持さ
れている。
【0042】(5)上述のように、油圧アクチュエータ
8の負荷油圧が負荷検出油路10により検出され立ち上
がる前に、信号油路18により導かれた信号油圧により
油圧ポンプ4のスタンバイ流量が増加されるので、油圧
アクチュエータ8を操作する時の始動応答性の悪い問題
は解消される。さらに、従来の、負荷油圧の立ち上がり
が遅れ油圧ポンプ4の吐出油量の上昇が遅れて油圧アク
チュエータ8の始動応答性が悪くなる問題も解消され
る。
【0043】(6)またパイロット一次圧を、吐出量制
御手段4aに導く信号油圧として用いることにより、信
号油圧を出力するために油圧源を設けることなしに操作
手段12への油圧源11からの油路11aを分岐するだ
けで、容易にまた経済的に信号油圧を取り出すことがで
きる。
【0044】(7)本発明によれば、油圧アクチュエー
タ8を始動させる時の油圧ポンプ4の吐出油量の急激な
増加が防止されるから、逆に作動中の油圧アクチュエー
タ8を停止させる時の油圧ポンプ4の吐出油量の瞬間的
な減少も防止され、油圧アクチュエータ8の停止時のシ
ョックを低減させることもできる。
【0045】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の範囲内においてさまざまな変形
あるいは修正ができるものである。
【0046】(1)本発明の実施の形態においては、信
号油圧としてパイロット一次圧を用いたが、パイロット
一次圧の代わりに方向制御弁6、高低圧切換弁16等を
操作するパイロット油圧を用いることもできる。この場
合には、図1に示す信号油路18に代えて、図3に示よ
うに、パイロット油圧を高低圧切換弁16に導く油路1
2dを分岐した油路12gを、信号油路として高低圧選
択切換手段14に接続する。信号油圧としてパイロット
油圧を用いた場合は、図4を参照して説明すると、方向
制御弁6のスプール操作量が所定圧力P1による位置か
ら負荷油圧が立ち上がる位置P2までの間の高圧選択油
圧においてパイロット一次圧と圧力の異なるパイロット
油圧が高圧選択される以外は、信号油圧としてパイロッ
ト一次圧を用いる時と同じである。パイロット油圧を用
いる場合においても信号油圧を容易にまた経済的に取り
出すことができる。
【0047】(2)本発明の実施の形態においては、中
立流量バイパス弁7の開閉のタイミングは、高低圧選択
切換手段14による低圧選択と高圧選択の切換に同期さ
せて行われているが、中立流量バイパス弁7の開閉を、
低圧選択から高圧選択への切換よりも先行させる、低圧
選択から高圧選択への切換よりも遅らせる、閉める時は
同期させ開ける時は遅らせる等の種々のタイミングを、
圧力スイッチ、タイマ等を組み合わせて設定することに
より、油圧アクチュエータ8の操作性、操作感覚等を任
意に変えることができる。
【0048】(3)本発明の実施の形態においては、一
個の油圧ポンプ4と一個の高低圧選択切換手段14とが
組み合わされているが、ロードセンシング油圧回路に複
数個の油圧ポンプを用い複数個の油圧アクチュエータを
作動させる場合においては、図5に示すように一個の高
低圧選択手段14の出力を分岐して複数個の油圧ポンプ
4の各々の吐出量制御手段4aに導くと複数個の油圧ポ
ンプ4の応答性をそろえることができる。あるいは、図
6に示すように複数個の油圧ポンプ4の各々に高低圧選
択手段14を備えると油圧ポンプ4毎の応答性を変える
ことができる。
【0049】(4)本発明の実施の形態においては、高
低圧選択切換手段14の高低圧切換弁16を操作する高
低圧選択信号として方向制御弁6を操作するパイロット
油圧が用いられているが、このパイロット油圧に代え
て、比例電磁減圧弁等を用いて生成したパイロット油
圧、あるいは高低圧切換弁16を電磁切換弁にして電気
信号を用いることもできる。
【0050】
【発明の効果】本発明に従って構成されたロードセンシ
ング油圧回路によれば、ロードセンシング油圧回路にお
ける油圧アクチュエータを操作しない時のエネルギー損
失を減らすとともに、油圧アクチュエータを操作する時
には油圧アクチュエータの始動応答性を良くすることが
できるロードセンシング油圧回路が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたロードセンシング油
圧回路図。
【図2】本発明に従って構成されたロードセンシング油
圧回路における、方向制御弁のスプール操作量と負荷油
圧及び信号油圧との関係を示す特性線図。
【図3】図1に示すロードセンシング油圧回路の信号油
圧を導く信号油路を、他の実施の形態にしたロードセン
シング油圧回路図。
【図4】図3に示すロードセンシング油圧回路におけ
る、方向制御弁のスプール操作量と負荷油圧及び信号油
圧との関係を示す特性線図。
【図5】高低圧選択切換手段の出力を分岐して複数個の
油圧ポンプの吐出量制御手段に導いた形態を示す油圧回
路図。
【図6】複数個の油圧ポンプの各々に高低圧選択切換手
段を設けた形態を示す油圧回路図。
【図7】従来のロードセンシング油圧回路図。
【図8】従来のロードセンシング油圧回路における、方
向制御弁のスプール操作量と負荷油圧との関係を示す特
性線図。
【符号の説明】
2、20:ロードセンシング油圧回路 4:油圧ポンプ 4a:吐出量制御手段 6:方向制御弁 7:中立流量バイパス弁 8:油圧アクチュエータ 10:負荷検出油路 12:操作手段 14:高低圧選択切換手段 15:低圧選択弁 16:高低圧切換弁 17:高圧選択弁 18:信号油路 21:中立油路 22:吐出油路 P1:所定圧力

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出量制御手段を有する可変容量形の油
    圧ポンプと、該油圧ポンプの吐出油を切換制御するクロ
    ーズドセンタ型の方向制御弁と、該方向制御弁を介して
    供給される該吐出油により作動する油圧アクチュエータ
    とを備え、該油圧アクチュエータの負荷油圧を検出して
    該吐出量制御手段に導いて該油圧ポンプの吐出油量を制
    御するロードセンシング油圧回路において、 該吐出量制御手段には、該負荷油圧を導く負荷検出油路
    と、信号油圧を導く信号油路とが、高低圧選択切換手段
    を介して接続され、 該高低圧選択切換手段は、外部からの高低圧選択信号に
    より、該負荷油圧と該信号油圧のうち、高圧又は低圧の
    信号を選択的に該吐出量制御手段へと導く、ことを特徴
    とするロードセンシング油圧回路。
  2. 【請求項2】 該高低圧選択切換手段は、該方向制御弁
    の操作位置が、中立位置から該負荷油圧が立ち上がる位
    置までの間の所定操作位置までは、該負荷検出油路と該
    信号油路のうちの低圧油路を選択し、該方向制御弁の操
    作位置が該所定操作位置を越えると該負荷検出油路と該
    信号油路のうちの高圧油路を選択する、請求項1記載の
    ロードセンシング油圧回路。
  3. 【請求項3】 該高低圧選択切換手段は、該負荷検出油
    路の油圧と該信号油路の油圧とを比較して低圧を選択す
    る低圧選択弁と、該負荷検出油路の油圧と該信号油路の
    油圧とを比較して高圧を選択する高圧選択弁と、該低圧
    選択弁からの出力と該高圧選択弁からの出力を切換えて
    出力する高低圧切換弁とを備えている、請求項1又は2
    記載のロードセンシング油圧回路。
  4. 【請求項4】 該方向制御弁はパイロット油圧で操作さ
    れ、該信号油路には該パイロット油圧を生成するための
    パイロット一次油圧が導かれている、請求項1から3ま
    でのいずれかに記載のロードセンシング油圧回路。
  5. 【請求項5】 該方向制御弁はパイロット油圧で操作さ
    れ、該信号油路には該パイロット油圧が導かれている、
    請求項1から3までのいずれかに記載のロードセンシン
    グ油圧回路。
  6. 【請求項6】 該パイロット油圧が該高低圧選択信号と
    して用いられる、請求項4又は5記載のロードセンシン
    グ油圧回路。
  7. 【請求項7】 該油圧ポンプと該方向制御弁とを結ぶ吐
    出油路を分岐してタンクに接続する中立油路には中立流
    量バイパス弁が備えられ、該中立流量バイパス弁は、該
    高低圧選択切換手段により該高圧油路が選択されると閉
    じられ、該低圧油路が選択されると開けられる、請求項
    1から6までのいずれかに記載のロードセンシング油圧
    回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002089506A (ja) * 2000-09-18 2002-03-27 Komatsu Ltd 油圧システム
CN109654079A (zh) * 2017-10-12 2019-04-19 华东交通大学 全开关阀组合的出口节流负载口独立控制阀
WO2022227621A1 (zh) * 2021-04-30 2022-11-03 湖南星邦智能装备股份有限公司 一种混合动力液压系统及高空作业车

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